JPH11145525A - 圧電アクチュエータの製造方法 - Google Patents

圧電アクチュエータの製造方法

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JPH11145525A
JPH11145525A JP30525997A JP30525997A JPH11145525A JP H11145525 A JPH11145525 A JP H11145525A JP 30525997 A JP30525997 A JP 30525997A JP 30525997 A JP30525997 A JP 30525997A JP H11145525 A JPH11145525 A JP H11145525A
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JP
Japan
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green sheet
internal electrode
electrode layer
piezoelectric actuator
layer
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Pending
Application number
JP30525997A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Watabiki
誠次 綿引
Hideo Suzuki
秀夫 鈴木
Motoyuki Miyata
素之 宮田
Osamu Shiono
修 塩野
Tomio Ishida
富雄 石田
Mitsuo Hayashibara
光男 林原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】積層型焼結体の圧電特性を有するセラミックス
層と内部電極層との接合界面の接着強度を高めて、圧電
アクチュエータの耐久性能を高めることの出来る製造方
法を提供する。 【解決手段】圧電特性を有するセラミックスからなるグ
リーンシートの両面に内部電極層を付し、内部電極層の
一部がグリーンシートに侵入している(8,9)グリー
ンシートを複数枚積層し、これを焼結して8′,9′に
示されるように内部電極層の一部がセラミック層に侵入
している積層型焼結体からなる圧電アクチュエータを得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電アクチュエータ
の製造方法に関し、特に積層型焼結体の内部電極層面と
圧電特性を有するセラミックスとの接合界面の接着強度
に優れた圧電アクチュエータの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の圧電アクチュエータの製造方法に
ついて図2を用いて説明する。図2(a)は圧電特性を
有するセラミックスからなるグリーンシート4の両面に
ペースト状の電極材を用いて印刷法で内部電極層3,5
を形成し、且つ上下面の保護層1の一方の面に同様に内
部電極層2を印刷法により形成した断面図である。内部
電極層は圧電特性を有するセラミックスからなるグリー
ンシートに侵入していない。
【0003】図2(b)は図2(a)のグリーンシート
を順次積み重ね、上下面に保護層1を設けた積層体に、
熱を加えながら積層方向に圧力を加えて圧着して一体化
し、該一体化した積層体中のバインダーを熱分解により
除去し、焼結して得られる積層型焼結体の断面図であ
る。焼結体中の内部電極層とセラミックスとの接合界面
において、内部電極層はセラミックスに侵入していな
い。
【0004】次に、図2(b)の該積層型焼結体側面に
位置する前記内部電極層を絶縁材を用いて、一層おきに
覆い、且つ前記絶縁層を覆って他の導電層に一層おきに
導通するように外部電極を形成して圧電アクチュエータ
は製造される。製造された圧電アクチュエータの内部電
極層は圧電特性を有するセラミックスに侵入していない
セラミックスから成るグリーンシート4との境界(6,
7)。なお、グリーンシートの両面に内部電極層を付し
て圧電アクチュエータを製造した公知例はほとんど見当
たらず、唯一見られるのは(特開平7−169999 号公報)
である。これには一方の面もしくは両面に内部電極層を
付し、乾燥した後これらを58枚積み重ね、加熱圧着し
て圧電アクチュエータを製造したと簡単に記載されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】我々は内部電極層を印
刷法で形成する方法を用いて、実験を積み重ね、内部電
極層の形成法をどのようにすれば接着強度が改善される
かについて詳しく調べた。上述した公報に開示された積
層法により製造された圧電アクチュエータの各接合界面
の接着強度は図2(b)の2a面つまり内部電極層とセ
ラミックスとの界面で弱いことが判った。これは、内部
電極材とセラミックスとの濡れ性が悪く、内部電極層と
セラミックが単に接触しているのみだからである。一
方、2b界面の接着強度は強い。これは内部電極層面同
士つまり金属面の接触のため、互いの濡れ性がきわめて
優れているためである。
【0006】本発明の目的は、圧電特性を有するセラミ
ックスからなるグリーンシートの両面に内部電極層を付
し、これを複数枚積層して製造した圧電アクチュエータ
の内部電極層とセラミックスとの界面の接着強度を大き
くして、耐久性能に優れた圧電アクチュエータの製造方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電アクチュエ
ータの製造方法は圧電特性を有するセラミックスからな
るグリーンシートの両面に、ペースト状導電材を印刷法
により内部電極層を付したグリーンシートを積層し、グ
リーンシートの中のバインダーが流動化する温度で圧着
後、グリーンシートに含まれるバインダーを除去し、焼
結して得られる圧電アクチュエータにおいて、内部電極
層の一部が圧電特性を有するセラミックスに侵入して複
合組織を形成していることを特徴とする。この侵入の仕
方は網目状になることから機械的な結び付きが生じて、
本界面の接着強度が大きくなる。従って、内部電極層を
セラミックスに侵入するようにして製造した圧電アクチ
ュエータの耐久性能はセラミックスに侵入していない内
部電極層を付して製造したアクチュエータに比べて、耐
久性能が数段優れる。
【0008】
【発明の実施の形態】(実施例1)本発明の圧電アクチ
ュエータの製造方法の実施例を図面を用いて説明する。
図1は本発明の第1の実施例による積層型圧電アクチュ
エータの製造方法を示す主要部である。保護層1及びグ
リーンシート4は圧電特性を有するセラミックグリーン
シートであり、保護層1の一方の面及びグリーンシート
の両面に付す内部電極層2,3,5は導電性に優れた金
属が主成分でガラス成分が一部含まれる。内部電極層の
付与は印刷法により形成するが、この場合、グリーンシ
ート密度を小さくしておくと、電極層の一部がグリーン
シートの空隙部分に侵入して複合組織を形成しているこ
とを特徴とする。
【0009】内部電極層を付与したグリーンシートを乾
燥した後、図1に示すように前記グリーンシートを50
枚と上下面に保護層を積み重ねて積層体を作製する。但
し、図は積み重ね方向の枚数は省略している。積層体を
130℃に加熱し、10MPaで圧着し一体化した。次
に、管状炉に空気を流しながら該積層体を850℃に加
熱し、グリーンシートに含まれるバインダーを熱分解に
より除去した後、酸化雰囲気中で1260℃で焼結させ
た。当然、積層型焼結体においても、内部電極層の一部
とその一部が侵入した圧電特性を有するセラミックスと
の境界8′,9′の接合界面1aに複合組織層が形成さ
れている。なお、内部電極の厚さは複合組織形成層を含
めて保護層においては2μmであり、セラミックスの両
面に付した一方の面の厚さは1μmである。
【0010】次に、図示を省略しているが焼結した積層
体の側面に位置する前記導電層を絶縁材を用いて一層お
きに覆い、前記絶縁材を覆って他の導電層に一層おきに
通電するように外部電極を形成し、本実施例の積層型圧
電アクチュエータと図2に示す従来の圧電アクチュエー
タ(つまり内部電極層がセラミック層に侵入していな
い)とに対して信頼性試験を実施した例について述べ
る。
【0011】なお、試料は、図1(b)のセラミックス
層4′の厚さが120μm,内部電極層2′と3′を一
つの層と数えた場合の層数が60層、上下2つの保護層
1′の厚さがそれぞれ2mm及び4mm、変位方向に垂直な
断面の形状が5mm×5mm、変位方向の長さが18mmの構
造を持つ。圧電特性を有するセラミックス4′は、PZ
T(Pb0.64,ZrO20.24,TiO20.11 )
のPbの一部をSrに置換したペロブスカイト構造酸化
物であり、内部電極層2′,3′はAg65%,Pd3
5%の銀−パラジュウム混合粉電極である。
【0012】また、図略の絶縁物はほう酸系ガラスであ
り、外部電極層は、銀を導体とした。また、前記外周を
被覆する保護層にはシリカ系ガラスを用いた。前記のよ
うに製造された圧電アクチュエータをテストサンプルと
して10個用い、以下に示す条件により作動試験をし
た。作動条件としては、荷重200N,周波数100H
zの矩形波駆動で概略300〜−1500Vの電圧を印
加し、変位量18μmとした。そして内部電極層とセラ
ミック層との界面が剥離し、セラミックが破壊を起こし
変位量18μmが得られなくなるまで繰り回し回数を確
認し、結果を図3に示した。
【0013】比較例の圧電アクチュエータでは5×10
7 回の動作でセラミックスが破壊しなかった割合は0%
であった。すなわち、比較例の場合には、積層体の変位
量18μmが得られなくなった。これに対し、実施例1
の圧電アクチュエータでは1×109 回動作してもセラ
ミックスが破壊しなかった割合は65%と高い値が得ら
れた。従って、本発明の圧電アクチュエータはセラミッ
クが破壊するまでの作動回数及び駆動耐久性を増やすこ
とが出来る。
【0014】(実施例2)圧電特性を有するセラミック
からなるグリーンシートの両面に内部電極を形成する方
法において、内部電極の厚さは複合組織形成層を含め
て、一方の面の厚さが0.5μm で、他の面の厚さが
1.5μm で、他の実施例1と同様に製造した。なお、
内部電極の形成順序は薄い方を先に形成し、厚い方を後
から形成した。この圧電アクチュエータについても実施
例1と同様に評価し、結果を図3に示した。実施例2の
圧電アクチュエータは実施例1のアクチュエータと同じ
結果を示した。尚、6,7′は内部電極とそれが侵入し
ていない圧電特性を有するセラミックスとの境界、8,
9は内部電極層とその一部が侵入した圧電特性を有する
セラミックスとの境界である。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、内部電極層の一部が圧
電特性を有するセラミックスからなるグリーンシートに
侵入している。このため積層型焼結体においても、内部
電極層の一部がセラミックスに侵入しているので、内部
電極層面とセラミックス面との接合界面の接着強度が従
来技術による強度より増大する。これにより圧電アクチ
ュエータの駆動時に発生する応力で、界面の剥離が起こ
ることが無いので、セラミックスの破壊を防止できる。
従って、本発明の圧電アクチュエータはセラミックスが
破壊するまでの作動回数及び駆動耐久性能を増すことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である圧電アクチュエータを製
造する工程を示す保護層の断面図。
【図2】従来の圧電アクチュエータの製造工程を示す保
護層の断面図。
【図3】圧電アクチュエータの繰り返し作動回数と圧電
アクチュエータのセラミックスが破壊しなかった割合と
の関係を示す特性図。
【符号の説明】
1,1′…保護層、1a,1b…接合界面、2,2′,
3,3′,5…内部電極層、4…グリーンシート、4′
…セラミックス、6,6′,7,7′,8,8′,9,
9′…境界。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩野 修 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 石田 富雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 林原 光男 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電特性を有するセラミックスから成るグ
    リーンシートの両方の面に内部電極用の導電体層を付し
    たグリーンシートを得る工程と、前記グリーンシートを
    順次積み重ねグリーンシート積層体を形成する工程と、
    前記グリーンシート積層体を加熱しながらこれに積層方
    向に圧力を加えて圧着し一体化して積層しプレス体を得
    る熱プレス工程と、前記積層プレス体に含まれるバイン
    ダーを熱分解除去して焼結する工程と、該積層型焼結体
    側面に位置する前記内部電極層を絶縁材を用いて一層お
    きに覆う絶縁層形成工程と、前記絶縁材を覆って他の内
    部電極層に一層おきに導通するように外部電極を形成す
    る工程からなる圧電アクチュエータの製造方法におい
    て、前記内部電極層の一部が前記グリーンシートに侵入
    していることを特徴とする圧電アクチュエータの製造方
    法。
JP30525997A 1997-11-07 1997-11-07 圧電アクチュエータの製造方法 Pending JPH11145525A (ja)

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JP30525997A JPH11145525A (ja) 1997-11-07 1997-11-07 圧電アクチュエータの製造方法

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ID=17942954

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7656077B2 (en) * 2003-12-24 2010-02-02 Kyocera Corporation Laminated piezoelectric device

Cited By (1)

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