JPH11144765A - 非水電解液系二次電池 - Google Patents

非水電解液系二次電池

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JPH11144765A
JPH11144765A JP9308729A JP30872997A JPH11144765A JP H11144765 A JPH11144765 A JP H11144765A JP 9308729 A JP9308729 A JP 9308729A JP 30872997 A JP30872997 A JP 30872997A JP H11144765 A JPH11144765 A JP H11144765A
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JP
Japan
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negative electrode
battery
positive electrode
active material
current collector
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JP9308729A
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English (en)
Inventor
Masaya Adachi
眞哉 足立
Yoshio Matsuda
良夫 松田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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Abstract

(57)【要約】 【課題】充電状態で、電池缶に対する物理的な衝撃があ
っても、電池の破裂、発火を低減もしくは防止できる非
水電解液系二次電池を提供する。 【解決手段】正極活物質を含む正極シートおよび負極活
物質を含む負極シートをセパレーターを介して対向する
ように巻き込んだ捲回電極体の外周部分が、正極と等電
位の露呈金属と、負極と等電位の露呈金属が1周以上の
長さにわたって対向してなり、かつ負極である電池缶内
面と、絶縁体を介して正極と等電位の露呈金属部分の少
なくとも一部が対向してなる捲回電極体を有する非水電
解液系二次電池において、負極リードが、負極と等電位
の露呈金属の最先端から内側30mm以内の範囲内に設
置されていることを特徴とする非水電解液系二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解液系二次
電池に関するものであり、電池缶に対する物理的衝撃に
よる、破裂、発火を防止する安全性の高い非水電解液系
二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラやノート型パソコン
などのポータブル機器の普及に伴い、小型高容量の二次
電池に対する需要が高まっている。現在使用されている
二次電池のほとんどはアルカリ電解液を用いたニッケル
−カドミウム電池であるが、電池電圧が約1.2Vと低
く、エネルギー密度の向上は困難である。そのため、負
極にリチウム金属を使用するリチウム二次電池、および
リチウムイオン二次電池等の非水電解液系二次電池が検
討された。
【0003】しかし、これらの電池は、エネルギー量が
大きいため、充電状態で、電池缶に変形を伴うような物
理的な衝撃(圧壊、釘差し等)や製造時のトラブルによ
る金属片の混入などで、正負極材や活物質層存在下での
正負極の集電体の短絡等が発生した場合、その短絡部分
に集中して電流が流れ、発熱による正負極材料の分解、
電解液の沸騰および分解などが瞬時に発生し、電池の破
裂、発火に至る場合があった。
【0004】電池の安全性に関して、特開平5−326
017号公報、特開平6−203827号公報、特開平
6−215749号公報、特開平6−325751号公
報、特開平6−333548号公報等などで、安全弁、
セパレーター、電解液、巻芯空間部等の改良が提案され
ている。しかしながら、この提案では、充電状態で電池
缶に対する物理的な衝撃、特に釘などの導電体が電池缶
内に突き刺さった場合に、電池の破裂、発火を防止する
効果が十分ではなかった。
【0005】また、特開平8−153542号公報で
は、電池缶外周部分に正極と等電位の露呈金属と、負極
と等電位の露呈金属が1周以上の長さにわたって対向し
てなる電池が提案されている。
【0006】この提案では、負極集電体から外周部に延
びる負極と等電位の露呈金属が短く、また、負極タブ
(リード)が負極活物質層終端部の直後に設置してあ
り、そのタブ(リード)の外側を正極と等電位の露呈金
属が積層されている構成になっているが、特に高容量で
あるNi系正極活物質を使用した電池の場合、充電の
際、活物質の膨張により、負極タブより外側の正極と等
電位の露呈金属の先端部は一般的に捲回電極体の形態保
持のためにテープなどで止められているため、負極タブ
の外側の正極と等電位の露呈金属に負極タブを支点とし
た応力がかかり、負極タブ周辺で正極と等電位の露呈金
属が断裂またはそれに近い状態となり、電池の破裂、発
火を防止する点で十分ではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を解
決するものであり、充電状態で、電池缶に対する物理的
な衝撃があっても、電池の破裂、発火を低減もしくは防
止することが可能な非水電解液系二次電池を提供するこ
とを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、以下の構成を採用する。
【0009】「正極活物質を含む正極シートおよび負極
活物質を含む負極シートをセパレーターを介して対向す
るように巻き込んだ捲回電極体の外周部分が、正極と等
電位の露呈金属と、負極と等電位の露呈金属が1周以上
の長さにわたって対向してなり、かつ負極である電池缶
内面と、絶縁体を介して正極と等電位の露呈金属部分の
少なくとも一部が対向してなる捲回電極体を有する非水
電解液系二次電池において、負極リードが、負極と等電
位の露呈金属の最先端から内側30mm以内の範囲内に
設置されていることを特徴とする非水電解液系二次電
池。」
【0010】
【発明の実施の形態】上記構成を有する本発明の電池
は、電池缶外部からの圧力によって押しつぶされたり、
釘などが侵入し、複数の箇所で正負極間のセパレーター
がほぼ同時に破断した場合でも、まず最初に、正負活物
質層を形成していない、正極と等電位の露呈金属と、負
極と等電位の露呈金属が短絡し、その短絡部分は、高抵
抗の正極電極体と負極電極体の短絡部分と比較して、抵
抗値が充分に低い金属同士の短絡であることから、短絡
部分の抵抗値による電流の比例配分により、短絡電流
は、正負活物質層を形成していない、正極と等電位の露
呈金属と、負極と等電位の露呈金属の短絡部分を流れる
ため、正負活物質層の急激な発熱を抑えることができ、
電池の破裂、発火を防止できる。なお、本発明中の捲回
電極体とは、電池缶に挿入可能な、シート状の正極およ
びシート状の負極をセパレーターを介して対向するよう
に捲回し、その終端部をテープなどで固定した円筒状の
構造体全体を示す。
【0011】捲回電極体の最外周部分は、正極と等電位
の露呈金属と負極である電池缶の接触(短絡)を防ぐた
め、セパレーターで捲回された状態をとっていても良い
が、正極と等電位の露呈金属と負極である電池缶が接触
しなければ、どのような状態になっていても差し支えな
い。
【0012】しかしながら、前述の通り、正極と等電位
の露呈金属が断裂した場合、上記効果が得られないた
め、さらに本発明者らは、露呈金属の断裂原因が負極リ
ードにあることを知見し、負極と等電位の露呈金属の最
先端から内側30mm以内の範囲内に設置することによ
り、より安全性の優れた電池が得られることを見出し
た。
【0013】負極リードを負極と等電位の露呈金属の最
先端から内側30mm以内の範囲内に設置することで、
例えば、高容量であるNi系正極活物質を使用した電池
の場合、充電の際、活物質の膨張により捲回電極体も外
に膨れる力がかかり、正極と等電位の露呈金属に負極リ
ードを支点とした応力がかかっても、支点が正極と等電
位の露呈金属の先端部に位置することになるため、断裂
に至らず、上記効果が得られる。
【0014】負極リード設置位置は、負極と等電位の露
呈金属の最先端から内側30mm以内の範囲内である
が、20mm以内が好ましく、10mm以内がさらに好
ましい。また、リードを設置した部分が正極と等電位の
露呈金属の先端より外側に位置しても、負極と等電位の
露呈金属より内側に正極と等電位の露呈金属が2周以上
あれば問題ない。
【0015】正極と等電位の露呈金属、および負極と等
電位の露呈金属は、それぞれ正負極活物質層を形成して
いない集電体部分であっても、集電体と同質または異な
る金属を抵抗溶接、あるいは超音波溶接などで溶接され
たものでも、テープで固定したり単なる積層して接触さ
せただけのものでも、低抵抗で電気的、機械的に接続し
ていれば差し支えないが、電池作製の容易さ、および製
造コストの点から、正負極活物質層を形成していない連
続した集電体部分である方が好ましい。
【0016】上記正極活物質層を形成していない集電体
部分の長さは、捲回電極体の外周長(L)以上であるこ
とが好ましく、L×2以上がさらに好ましい。上記負極
活物質層が形成されていない集電体部分の長さは、L×
0.8以上であることが好ましく、L以上がさらに好ま
しい。例えば、18650タイプの電池の場合、外周長
が約54mmであり、正極活物質層が形成されていない
集電体部分の長さは、55mm〜130mm、および負
極活物質層が形成されていない集電体部分の長さは45
mm〜80mmが、安全性と電池容量のバランスの観点
から好ましい。さらに、電池缶の変形を伴う様な物理的
な衝撃があった場合、正極活物質層が形成されていない
集電体部分と、負極活物質層が形成されていない集電体
部分がより短絡しやすいように、負極活物質層が形成さ
れていない集電体部分の両面に正極活物質層が形成され
ていない集電体部分の少なくとも一部分が対向している
ことが好ましい。すなわち、負極活物質層が形成されて
いない集電体部分より正極活物質層が形成されていない
集電体部分が長く、負極活物質層が形成されていない集
電体部分を正極活物質層が形成されていない集電体部分
がはさみ込む様に対向されている方が好ましい。特に釘
などが電池缶に侵入した場合、負極である電池缶、正極
活物質層が形成されていない集電体部分、負極活物質層
が形成されていない集電体部分、正極活物質層が形成さ
れていない集電体部分の順に貫くため、より高い確率
で、正極と等電位の露呈金属と、負極と等電位の露呈金
属を短絡させることができる。また、これらの正負極と
等電位の露呈金属部分は長いほど安全性は高まるが、電
池缶の容積も限られていることから、正負極と等電位の
露呈金属部分の長さは、製造者の目標とする電池容量と
のバランスで適宜決めることができる。
【0017】正極および負極の活物質層は、正極または
負極の活物質、結着剤、導電剤からなり、溶剤とともに
スラリーとして集電体上に塗布され、乾燥、プレス等の
工程を経て形成され、所定の長さ、幅にスリットし、本
発明のシート状正極、および負極が得られる。
【0018】本発明で使用する集電体としては、箔状、
繊維状、メッシュ状などとくに限定されるものではな
い。集電体として機能し得る必要最小限の電子伝導性と
機械的強度を保てる範囲で、極力膜厚の薄い金属箔を使
用することが好ましく、10〜25μmの厚さものが使
用される。正極用集電体としては、アルミニウム、ステ
ンレス、ニッケルなど、負極用集電体としては銅、ニッ
ケル、ステンレスなどが使用される。また、正極リー
ド、負極リードについても特に制限はないが、電池蓋や
電池缶等の外部電極と捲回電極体を電気的に接続するも
のであって、通常、幅2〜5mmで厚さ、50〜200
μmのシート状の金属であり、正負極と等電位の露呈金
属部分に対して抵抗溶接あるいは超音波溶接される。上
記リードの材質としては正負極の集電体と同様の金属を
用いることが可能であり、正極リードとしては、アルミ
ニウム、ステンレス、ニッケル、チタン等、負極リード
としては、銅、ステンレス、ニッケル等が挙げられる。
また、セパレーターについても特に制限はなく、通常公
知のセパレーターを使用できる。セパレーター材料とし
ては、織布、不織布、微多孔質フィルムなどが使用され
る。特にポリエチレン、ポリプロピレン、またはこれら
の積層体であるポリオレフィン系の微多孔質フィルム
が、厚み、強度、イオン透過性の点で好適である。ま
た、正極と等電位の露呈金属部分と負極と等電位の露呈
金属部分が対向している部分は電子伝導性がなく電解液
などの有機溶剤に対して耐性があればイオン透過性がな
くても差し支えない。特に、電池缶内面と捲回電極体の
最外周である正極と等電位の露呈金属部分を絶縁してい
る絶縁体は、電池缶内面と捲回電極体の最外周である正
極と等電位の露呈金属部分も絶縁が保てれば、網状、粒
状およびリング状のスペーサーでも良い。特に、外部か
らの圧力で電池缶が変形した場合、負極と等電位の露呈
金属部分の一つである電池缶と、正極と等電位の露呈金
属部分がより短絡しやすいようにする点と、通常の電池
の充放電時の短絡防止の観点から、網状の割繊維不織布
を好適に使用できる。割繊維不織布としては強度、絶縁
性、耐溶剤性の観点からポリエチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン製で厚みは50〜200μmが好ま
しい。また、捲回電極体の形態保持能力付与の目的で、
片方の面に粘着剤が塗布されていても差し支えない。ま
た、割繊維不織布の網状の程度を表す一つの目安として
坪量15〜50g/m2 が好ましい。
【0019】本発明で使用される正負電極活物質は、特
に限定されるものではない。例えば、負極活物質は、炭
素体が好適に用いられることが多い。本発明に用いられ
る炭素体としては、特に限定されるものではなく、一般
に有機物を焼成したものや黒鉛などが用いられる。炭素
体の形態としては、粉末状または繊維状の炭素体を粉末
化したものが好ましく用いられる。粉末状の炭素として
は、破砕状、鱗片状、球状等の天然黒鉛、人造黒鉛、フ
リュードコークスなどのコークス、メソカーボンマイク
ロビーズ、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリビニ
ルアルコール、リグニン、ポリ塩化ビニル、ポリアミ
ド、ポリイミド、フェノール樹脂、フルフリルアルコー
ル樹脂、またはこれらの共重合体などの樹脂焼成体、石
炭もしくは石油などのピッチ、セルロースの焼成体など
が挙げられる。繊維状の炭素体としては、PANまたは
その共重合体から得られるPAN系炭素繊維、石炭もし
くは石油などのピッチから得られるピッチ系炭素繊維、
セルロースから得られるセルロース系炭素繊維、低分子
量有機物の気体から得られる気相成長炭素繊維などが挙
げられるが、その他に、上述のポリビニルアルコール、
リグニン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、
フェノール樹脂、フルフリルアルコール樹脂などを焼成
して得られる炭素繊維でも構わない。また、炭素体以外
にも、例えば特開平7―235293号公報に示される
ような金属酸化物やポリアセンなどの化合物、金属リチ
ウムおよびその合金なども負極活物質として用いること
もできる。
【0020】正極活物質としては、アルカリ金属を含む
遷移金属酸化物や遷移金属カルコゲンなどの無機化合
物、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリフェニ
レンビニレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオ
フェンなどの共役系高分子、ジスルフィド結合を有する
高分子など、通常の二次電池において用いられる正極活
物質を挙げることができる。これらの中で、リチウム塩
を含む非水電解液を用いた二次電池の場合には、コバル
ト、マンガン、ニッケル、モリブデン、バナジウム、ク
ロム、鉄、銅、チタンなどの遷移金属酸化物や遷移金属
カルコゲンが好ましく用いられる。特に、Lix CoO
2 (0<x≦1.0)、Lix NiO2 (0<x≦1.
0)、またはこれらの金属元素の一部をアルカリ土類金
属元素および/または遷移金属元素で置換したリチウム
複合酸化物や、Lix MnO2 (0<x≦1.0)、L
x Mn2 4 (0<x≦1.3)などが好ましく用い
られる。本発明の構成は、特に、高容量電池が得られる
が一般的に安全性確保が困難であるLix NiO2 (0
<x≦1.0)や化学式Li1-X-a X Ni1-Y-b Y
2 (但し、Aはストロンチウムまたはバリウム、もし
くはマグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよび
バリウムの中から選ばれた少なくとも2種のアルカリ土
類金属元素のいずれかであり、BはNiを除く少なくと
も1種の遷移金属元素からなり、式中X、Yは0<X≦
0.10、0<Y≦0.30、a、bは、−0.10≦
a≦0.10、−0.15≦b≦0.15;但し、Xは
Aの総モル数を表し、Aが2種以上のアルカリ土類金属
元素からなる場合は、Xは全アルカリ土類金属元素の総
モル数であり、また、YはBの総モル数を表し、Bが2
種以上の遷移金属元素からなる場合は、YはNiを除く
全遷移金属元素の総モル数である)で表される化合物等
の金属元素の一部をアルカリ土類金属元素および/また
は遷移金属元素で置換したリチウム複合酸化物を使用し
た電池に有効である。
【0021】非水電解液としては、特に限定されること
なく用いられる。例えば、LiClO4 、LiBF4
LiAsF6 、CF3 SO3 Li、(CF3 SO2 2
NLi、LiPF6 、LiI、LiAlCl4 およびこ
れらの混合物等の金属塩からなる電解質をプロピレンカ
ーボネート、エチレンカーボネート、γ- ブチロラクト
ン、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシ
ド、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ギ酸
メチル、スルホラン、オキサゾリドン、塩化チオニル、
1,2−ジメトキシエタン、ジメチルカーボネート、ジ
エチレンカーボネート、ジメチルイミダゾリジノンおよ
びこれらの混合物、誘導体等の有機溶媒に溶解して使用
することができる。有機溶媒中の電解質濃度は、電池性
能の観点から0.1〜2.5モル/lであることが好ま
しい。また、固体電解質を用いることもできる。
【0022】また、本発明の構成において正負極が全く
逆であっても本発明の主旨に反さなければ、なんら差し
支えなく、電池形状の制限もない。
【0023】本発明による電極を用いた二次電池の用途
としては、安全性に優れ、軽量かつ高容量で高エネルギ
ー密度の特徴を利用して、ビデオカメラ、パソコン、ワ
ープロ、ラジカセ、携帯電話、ハンディターミナル、C
Dプレーヤー、MDプレーヤー、電気髭剃り、液晶テレ
ビ、玩具、携帯用小型電子機器、電気自動車等に広く利
用可能である。
【0024】
【実施例】本発明の具体的実施態様を以下に実施例をも
って述べるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0025】図1は、本発明の非水電解液系二次電池の
態様を示す概略断面図である。
【0026】なお、便宜上セパレーターおよび正負極活
物質層は省略し、捲回電極体の外周部分の露呈金属部分
のみを示した。この非水電解液系二次電池は、負極と電
気的に接続されている電池缶1の内側から正極活物質層
の形成されていないアルミニウム箔集電体部分3、負極
活物質層の形成されていない銅箔集電体部分2、正極活
物質層の形成されていないアルミニウム箔集電体部分3
の順となるように捲回されているもので、負極活物質層
の形成されていない銅箔集電体部分2にニッケル製リー
ド4が溶接されている。なお、図示省略しているが、銅
箔集電体部分2、アルミニウム箔集電体部分3、に接続
している図示破線部分には、それぞれ、負極活物質層、
正極活物質層が形成されている。
【0027】この態様の非水電解液系二次電池は、電池
缶外部から釘等が侵入した場合、電池缶1および/また
は銅箔集電体部分2とアルミニウム箔集電体部分3が短
絡し、大部分の短絡電流はこの短絡部を流れ、正負極活
物質層に短絡電流が流れにくく、熱分解などによる電池
の異常昇温を伴うことなく、ジュール熱が発生するだけ
で破裂、発火に至らない。図2は、図1と基本的には同
様の構成であるが、負極リード4の位置が負極活物質層
の終端直後に溶接されているため、アルミニウム箔集電
体部分3の7で示す辺りが充電により断裂しやすく、最
外周のアルミニウム箔集電体部分8が正極と等電位でな
くなる。その結果、銅箔集電体部分2の内側に正極と等
電位のアルミニウム箔集電体部分3があったとしても、
電池缶外部から釘等が侵入した場合、電池缶1および/
または銅箔集電体部分2とアルミニウム箔集電体部分3
が確実に短絡するとは言えず、また低抵抗の短絡部が活
物質層に近い部分のみになるため、熱分解などによる電
池の異常昇温を伴い、破裂、発火に至る。特に、電池缶
が外部の圧力で押しつぶされる圧壊の場合、電池缶1と
最外周のアルミニウム箔集電体部分3が短絡することが
好ましいが、アルミニウム箔集電体部分3が断裂してい
ると本発明の効果が得られず、破裂、発火に至る。
【0028】以下に電池の作製方法の一例をさらに詳し
く述べる。
【0029】(1)正極の作製 水酸化リチウム(Li(OH))、水酸化ニッケル(N
i(OH)2 )、水酸化ストロンチウム・8水塩(Sr
(OH)2 ・8H2 O)、水酸化コバルト(Co(O
H)2 )を酸化物換算でLi0.98Sr0.002 Ni0.90
0.102 となるように秤量し、650℃で16時間保
持し予備焼成した。室温まで冷却した後、再び自動乳鉢
で30分間粉砕し、二次粒子の凝集を解砕した。そし
て、予備焼成と同様の雰囲気下で、750℃で8時間保
持して本焼成し、室温まで冷却した後、再度自動乳鉢で
粉砕して正極活物質粉末とした。
【0030】この正極活物質を91重量%、ポリフッ化
ビニリデン(呉羽化学(株)製 KFポリマー#110
0)を6重量%、アセチレンブラック(“デンカブラッ
ク”、電気化学(株)製)を3重量%秤量し、これらの
固形分が60重量%となるようにN−メチル−2−ピロ
リドンを加え、混練して正極スラリーを作製した。
【0031】この正極スラリーを、厚さ20μm、幅1
00mm、長さ600mmのアルミニウム箔上の片面
に、電極部の幅80mm、長さ465mm、単位面積当
たりの正極活物質重量が200g/m2 になるように塗
布し、100℃で15分乾燥後、もう一方の面にも塗布
し、100℃で30分乾燥し、さらに180℃で15分
乾燥しシート状電極を作製した。このシート状電極を幅
65mmにスリットし、線圧約100kg/cmでロー
ラープレスしてアルミニウム集電体に圧着した後、幅5
4mmにスリットし、総厚み190μmの正極用電極を
得た。正極活物質層を形成していないアルミニウム集電
体部分を130mmとなるようにカットした。正極リー
ドは捲回電極体の中心部になる部分のアルミニウム集電
体にアルミニウム製リードを超音波溶接した。
【0032】(2)負極の作製 負極活物質として短繊維状炭素繊維(“トレカ”ミルド
ファイバー:MLD-30、東レ(株)製)を63重量%、人
造黒鉛22重量%(“KS25”ロンザ(株)製)、P
VDF(前述)を10重量%、アセチレンブラック(前
述)を5重量%を秤量し、これらの固形分が34重量%
となるようにN−メチル−2−ピロリドンを加え、混練
して負極スラリーを作製した。
【0033】この負極ペーストを、厚さ17μm、幅1
00mm、長さ600mmの銅箔上の片面に、電極部の
幅80mm、長さ500mm、単位面積当たりの負極活
物質重量が90g/m2 になるように塗布し、100℃
で30分乾燥後、もう一方の面には単位面積当たりの負
極活物質重量が80g/m2 になるように塗布し、10
0℃で30分乾燥し、さらに200℃で15分、窒素気
流中で乾燥しシート状電極を作製した。このシート状電
極を幅65mmにスリットし、線圧約100kg/cm
でローラープレスして銅箔集電体に圧着した後、幅56
mmにスリットし、総厚み200μmの負極用電極を得
た。負極活物質層を形成していない銅箔集電体部分を6
0mmとなるようにカットした。次に図3に示す様に、
最先端部9から図中の10で示す内側方向5mmの部分に
ニッケル製リード超音波溶接した。
【0034】(3)電解液 ECとDMCとの等容量混合溶媒中、LiPF6 を1モ
ル/lの割合で溶解したものを作製した。
【0035】(4)電池作製 非水電解液系二次電池を以下のように作製した。上記正
極シートと負極シートを外周部分が図1と同様の態様に
なるように、ポリエチレン製セパレーターで絶縁を保ち
ながら捲回し、外径約17mmの捲回電極体を得た。但
し、最外周はアルミニウム集電体が露呈するようにセパ
レーターを調整し、電池缶との絶縁を保つために割繊維
不織布(“日石ワリフHS−24”日石プラスト(株)
製)で捲回し、捲回電極体の上下両端面に絶縁板を配置
した後、電池缶に挿入した。負極リ−ドを電池缶に抵抗
溶接し、電池缶上部に電池蓋や絶縁封口ガスケットを保
持するためのくびれを入れ、正極リ−ドを電池蓋に溶接
し、アルゴン雰囲気のグローブボックス内で電解液を注
入した。アスファルトで表面を塗布した絶縁封口ガスケ
ット介して電池缶をかしめることによって電池蓋を固定
し、電池内の気密性を保持させ18650サイズの円筒
型非水電解液系二次電池を20個組み立てた。
【0036】(5)評価 これらの電池を、充電終止電圧4.2V、充電電流1A
の条件で3時間定電流/定電圧充電を行った後、50℃
で2時間エージングした後、放電終止電圧2.8V、放
電電流0.2Aの条件で定電流放電して初期容量を求め
たところ1600mAhを示した。これらの電池を充電
状態で圧壊試験10本、釘刺し試験10本したところ、
圧壊試験において2本電池蓋が飛び出す程度の発煙を伴
う破裂が起こったが、釘刺し試験では破裂、発火が起こ
らなかった。
【0037】比較例 上記負極リード位置を活物質層終端部から外側5mmの
部分に溶接した以外は、同様にして18650サイズの
円筒型非水電解液系二次電池を20個組み立てた。これ
らの電池を充電状態で圧壊試験10本、釘刺し試験10
本したところ、圧壊試験では10本すべて破裂、発火
し、釘刺し試験では7本破裂、発火し4本のみ破裂、発
火に至らなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明による態様をとることによって、
充電状態で、電池缶に対する物理的な衝撃があっても、
電池の破裂、発火を低減もしくは防止できる非水電解液
系二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非水電解液系二次電池の捲回電極体の
外周部分の構成の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の非水電解液系二次電池と比較して示
す、捲回電極体の外周部分の構成の一例を示す概略断面
図である。
【図3】本発明の非水電解液系二次電池に用いる負極電
極体のリード取り付け位置を示す電極端部の概略図であ
る。
【符号の説明】
1・・・電池缶 2・・・負極と等電位の露呈金属部分 3・・・正極と等電位の露呈金属部分 4・・・負極リード 5・・・負極活物質層 6・・・正極活物質層 7・・・正極と等電位の露呈金属部分の断裂部分 8・・・正極と等電位でなくなった露呈金属部分 9・・・負極と等電位の露呈金属部分の最先端部 10・・・負極と等電位の露呈金属部分の最先端から内
側部分

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状の正極およびシート状の負極をセ
    パレーターを介して対向するように巻き込んだ捲回電極
    体の外周部分が、正極と等電位の露呈金属と、負極と等
    電位の露呈金属が1周以上の長さにわたって対向してな
    り、かつ負極と等電位である電池缶内面と、絶縁体を介
    して正極と等電位の露呈金属部分の少なくとも一部が対
    向してなる捲回電極体を有する非水電解液系二次電池に
    おいて、負極リードが、負極と等電位の露呈金属の最先
    端から内側30mm以内の範囲内に設置されていること
    を特徴とする非水電解液系二次電池。
  2. 【請求項2】請求項1記載の正極と等電位の露呈金属、
    および負極と等電位の露呈金属がそれぞれ正極活物質層
    が形成されていない集電体部分、および負極活物質層が
    形成されていない集電体部分であることを特徴とする非
    水電解液系二次電池。
  3. 【請求項3】請求項2において正極活物質層が形成され
    ていない集電体部分の長さが捲回電極体の外周長(L)
    以上、および負極活物質層が形成されていない集電体部
    分の長さがL×0.8以上であることを特徴とする非水
    電解液系二次電池。
  4. 【請求項4】請求項2において負極活物質層が形成され
    ていない集電体部分の両面に正極活物質層が形成されて
    いない集電体の少なくとも一部分が対向していることを
    特徴とする非水電解液系二次電池。
  5. 【請求項5】正極活物質がLix NiO2 (0<x≦
    1.0)、またはこれらの金属元素の一部をアルカリ土
    類金属元素および/または遷移金属元素で置換したリチ
    ウム複合酸化物であることを特徴とする請求項1記載の
    非水電解液系二次電池。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002216853A (ja) * 2001-01-19 2002-08-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 非水電解質二次電池およびその製造法
WO2002078113A1 (fr) * 2001-03-19 2002-10-03 Sony Corporation Batterie
JP2006286496A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Sony Corp ポリマー電池
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