JPH11143472A - 楽音合成装置 - Google Patents

楽音合成装置

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Publication number
JPH11143472A
JPH11143472A JP9310892A JP31089297A JPH11143472A JP H11143472 A JPH11143472 A JP H11143472A JP 9310892 A JP9310892 A JP 9310892A JP 31089297 A JP31089297 A JP 31089297A JP H11143472 A JPH11143472 A JP H11143472A
Authority
JP
Japan
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adder
output
delay
coupling
loop
Prior art date
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Pending
Application number
JP9310892A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Nakanishi
雅浩 中西
Katsuyoshi Fujii
克芳 藤井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の装置はエレキベースのプリング奏法で
の音色変化のような、非調和感の伴う音色制御を実現で
きない。 【解決手段】 加算器402、遅延手段404、LPF403を
有し弦の基本振動(ピッチに対応する振動)に対応する
共振動作を行う1のループ手段と、加算器102、遅延手
段404の遅延時間より十分に短い遅延時間の遅延手段10
4、LPF103を有し、非調和振動(ピッチより高い周波
数の振動)に対応する共振動作を行う第2のループ手段
と、それぞれの振動の干渉状態に対応する動作を行うた
め、それぞれのループ手段から取り出したそれぞれの信
号を自らのループ手段と相手側のループ手段に入力する
結合手段109とを備え、エレキベースのプリング奏法時
に発生する音(非調和感の強い音色)を合成する楽音合
成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子楽器の音源な
どに用いられる楽音合成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自然楽器の発音構造を電子回路で模擬す
ることによって音色を合成する楽音合成装置が提案され
ている(例えば、特開平2−42491号公報)。
【0003】以下、図面を参照しながら上述したような
従来の楽音合成装置について説明する。
【0004】図4は従来の楽音合成装置のブロック図で
ある。図4において、401は発音指示に応答して駆動
波形を出力する駆動波形発生回路、402は加算器、4
03ローパスフィルタ、404はディレイである。な
お、駆動波形発生回路401は駆動波形を予め記憶した
メモリと、発音指示に応答してメモリから駆動波形の読
み出しを開始するアドレス回路で簡単に構成できる。図
5はエレキベースなどの弦の振動を表した模式図であ
る。図6は合成音データの振幅周波数スペクトル図であ
る。
【0005】以上のように構成された従来の楽音合成装
置について動作説明をする。
【0006】まず、図4において発音指示に応答して駆
動波形発生回路401は駆動波形を発生する。ここで駆
動波形とは、エレキベースを例にとると、指が弦に与え
る駆動力に相当する波形である。駆動波形は加算器40
2とローパスフィルタ403とディレイ404とから構
成されるループ状の回路を循環することによって、図6
に示す特性のフィルタリングがなされる。図6における
共振峰は図5に示す弦の共振モードに対応し、1次倍音
の周波数は合成音データのピッチに一致する。
【0007】以上の動作は、実際の楽器(例えばエレキ
ベース)において、弦に入力された駆動力が弦の共振を
うけて音を発生する過程を模擬したもので、結果とし
て、実際の楽器音に近い音色の合成音データが得られ
る。ここで、ローパスフィルタ403のフィルタ係数を
制御することによって、合成音データの音色を変化させ
ることができる。これは実際のエレキベースにおいて
は、弦を押さえる強さ(フレット側)で音色を変化させ
ることに相当し、押さえ方が弱い場合は、特に高域成分
の減衰が速くなる方向に音色が変化する(図6の一点鎖
線に対応)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示すような構成では、1次倍音や2次倍音といった、合
成音のピッチに対応する成分の整数次成分(以下、調和
成分とする)のみのレベル制御しかできず、非調和成分
に関わる音色制御(例えばエレキベースのプリング奏法
での音色変化)が実現できなかった。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するもので、
例えばエレキベースのプリング奏法での音色変化のよう
な非調和感の伴う音色制御を実現できる楽音合成装置を
提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、少なくとも第1の遅延手段を有する第1
のループ手段と、前記第1の遅延手段の遅延時間より十
分に短い遅延時間の第2の遅延手段を少なくとも有する
第2のループ手段と、それぞれのループ手段から取り出
したそれぞれの信号を自らのループ手段と相手側のルー
プ手段に入力する結合手段と、音色制御指示に応答し
て、前記結合手段の結合度合いを制御し、要求される合
成音の音色を前記結合手段から発生させる音色制御手段
とを備えたことを特徴とする楽音合成装置である。
【0011】この構成によって、第1のループ手段が弦
の基本振動(ピッチに対応する振動)に対応する共振動
作を行い、第2のループ手段が非調和振動(ピッチより
高い周波数の振動)に対応する共振動作を行い、結合手
段がそれぞれの振動の干渉状態に対応する動作を行うこ
とにより、エレキベースのプリング奏法時に発生する音
(非調和感の強い音色)を合成することとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0013】図1は本発明の一実施の形態における楽音
合成装置のブロック図である。図1において、101,
105は減算器、102,106は加算器、103はロ
ーパスフィルタ、104はディレイ、107,108は
乗算器、109は結合回路、110は音色制御回路であ
る。その他の回路ブロックは従来の楽音合成装置と同様
である。なお音色制御回路110は(表1)に示すテー
ブルを備えている。
【0014】
【表1】
【0015】図2はエレキベースなどの弦の振動を表し
た模式図である。図3は合成音データの振幅周波数スペ
クトル図である。
【0016】以上のように構成された楽音合成装置につ
いて動作を説明する。エレキベースの音色を合成する場
合を例にとって説明する。エレキベースの奏法にはサム
ピング奏法とプリング奏法がある。サムピング奏法は弦
を指でたたいて弦を振動させる奏法であり、弦はフレッ
トにあたることなく自由振動するので調和音色(非調和
感のない音色)となる。一方プリング奏法は、弦を指で
ひっかけて振動させる奏法であり、弦は振動の初期段階
でフレットにあたり非調和感の強い成分が発生する。
【0017】まず、サムピング奏法における音色の合成
について説明する。音色制御データを値0とすることに
より、音色制御回路110は(表1)に示す変換処理に
より結合係数A,Bともに値0を発生するので、図1の
楽音合成装置は図4の従来の楽音合成装置と等価な回路
構成となり、図5の振動モードに対応する音色、即ちサ
ムピング奏法の音色などの調和音色を合成することとな
る。
【0018】次にプリング奏法における音色の合成につ
いて説明する。音色制御データを値1とすることによ
り、音色制御回路110は(表1)に示す変換処理によ
り結合係数Aの値が値1、結合係数Bの値が値0.5と
なり、加算器402,ローパスフィルタ403,ディレ
イ404,減算器101で構成されるループ回路(以
下、第1のループとする)で共振される波形と、加算器
102,ローパスフィルタ103,ディレイ104,減
算器105で構成されるループ回路(以下、第2のルー
プとする)で共振される波形とが、加算器106で混合
され、更に乗算器108を介してお互いに干渉し合う。
ここで図2に示すように、弦がフレットにあたる瞬間、
ナットとフレットがいわゆる振動の節になるため、図5
に示す基本振動(以下、第1の振動モードとする)の周
波数よりも高い周波数の振動モード(以下、第2の振動
モードとする)が生じる。第2の振動モードをシミュレ
ートしたものが、第2のループであり、ディレイ104
の遅延時間はディレイ404の遅延時間よりも十分短
い。またフレットにおける弦の支持度合いはナットやブ
リッジと比較して非常に弱いので、図5に示す基本振動
のモードも同時に発生する。また第1の振動モードと第
2の振動モードはお互いに干渉し合う。
【0019】これらの振動の混合と干渉をシミュレート
する回路ブロックが結合回路109であり、混合の度合
いと干渉の度合い(両者を併せて結合の度合いとする)
を制御する信号が、それぞれ結合係数A,Bである。プ
リング奏法において、弦を最大限に強くひっぱった時
は、弦はフレットに最も強くあたるので結合度合いが強
い。これは(表1)において音色制御データが値1の場
合であり、この時結合係数A,Bはそれぞれ値1.0,
値0.5となる。音色制御データと結合係数A,Bは、
ともに線形関係にあるものとする。
【0020】なお、音色制御データを発音指示に応じて
時間的に変化させることにより、プリング奏法の音色を
より忠実にシミュレートすることができる。これは、第
2の振動モードは、弦がフレットにあたった瞬間に最も
強く生じ、その後(弦の自由振動に移行してからは)、
第2の振動モードは、第1の振動モードに対応する共振
系(第1のループ)で共振作用を受けるだけになるの
で、自由振動に移行するあたりで、音色制御データを値
0に変化させる方が望ましい。また、第1の振動モード
の1次倍音の周波数と、第2の振動モードの1次倍音の
周波数は、非整数次の関係になるように、ディレイ40
4,104の遅延時間を設定するほうが、プリング奏法
特有の非調和感を強く出せる。また、弦が複数のフレッ
トとあたった時の音色をシミュレートする場合は、第1
のループよりも遅延時間の十分短いディレイを含んだル
ープを複数備えればよい。
【0021】以上のように、本発明の実施の形態によれ
ば、第1のループが第1の振動モードの発生動作を行
い、第2のループが第2の振動モードの発生動作を行
い、結合手段109が、それらの混合,干渉動作を行
い、音色制御回路110が音色の変化を制御するように
したので、エレキベースのプリング奏法特有の非調和感
も出せるし、サミング奏法特有の調和音色も合成するこ
とができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明は、例えばエレキベースのプリング奏法での
音色変化のような非調和感の伴う音色制御を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における楽音合成装置の
構成を示すブロック図
【図2】エレキベースなどの弦の振動を表した模式図
【図3】図1の楽音合成装置の合成音データの振幅周波
数スペクトル図
【図4】従来例における楽音合成装置のブロック図
【図5】エレキベースなどの弦の振動を表した模式図
【図6】図4の楽音合成装置の合成音データの振幅周波
数スペクトル図
【符号の説明】
102,106 加算器 101,105 減算器 107,108 乗算器 109 結合回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも第1の遅延手段を有する第1
    のループ手段と、前記第1の遅延手段の遅延時間より十
    分に短い遅延時間の第2の遅延手段を少なくとも有する
    第2のループ手段と、それぞれのループ手段から取り出
    したそれぞれの信号を自らのループ手段と相手側のルー
    プ手段に入力する結合手段と、音色制御指示に応答し
    て、前記結合手段の結合度合いを制御し、要求される合
    成音の音色を前記結合手段から発生させる音色制御手段
    とを備えたことを特徴とする楽音合成装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のループ手段は弦の基本振動
    (ピッチに対応する振動)に対応する共振動作を行う回
    路であり、前記第2のループ手段は非調和振動(ピッチ
    より高い周波数の振動)に対応する共振動作を行う回路
    であり、前記結合手段はそれぞれの振動の干渉状態に対
    応する動作を行う回路であり、非調和感の強い音色を合
    成することを特徴とする請求項1記載の楽音合成装置。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2のループ手段は、駆動
    波形を、加算器とローパスフィルタとディレイとをこの
    順に循環させることによって共振動作を行う回路である
    ことを特徴とする請求項2記載の楽音合成装置。
  4. 【請求項4】 前記結合手段は、前記第1のループ手段
    の加算器の出力と、前記第2のループ手段の加算器の出
    力と、音色制御データとを入力し、それらを利用して得
    られた所定量だけ、前記第1と第2のループ手段のそれ
    ぞれのディレイへ入力される信号量を減算させる手段で
    あることを特徴とする請求項3記載の楽音合成装置。
  5. 【請求項5】 前記第1のループ手段が信号を一巡させ
    るに要する時間が前記第2のループ手段が信号を一巡さ
    せるに要する時間の非整数倍となることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の楽音合成装置。
  6. 【請求項6】 前記音色制御手段が前記結合手段の結合
    度合いを連続的に変化させることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載の楽音合成装置。
  7. 【請求項7】 前記音色制御手段が結合手段の結合度合
    いを発音指示に応じて時間的に変化させることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載の楽音合成装置。
  8. 【請求項8】 駆動波形発生回路と、その駆動波形発生
    回路で発生した駆動波形信号を入力する第1の加算器及
    び第2の加算器と、その第2の加算器の出力を結合係数
    Aに従って乗算する第1の乗算器と、前記第1の加算器
    の出力と前記第1の乗算器の出力とを加算し合成音デー
    タとして出力する第3の加算器と、その第3の加算器の
    出力を結合係数Bに従って乗算する第2の乗算器と、そ
    の第2の乗算器の出力と前記第1の加算器の出力との差
    を演算する第1の減算器と、前記第2の乗算器の出力と
    前記第2の加算器の出力との差を演算する第2の減算器
    と、前記第1の減算器からの出力を入力し所定の第1の
    遅延時間遅延する第1のディレイと、その第1のディレ
    イからの出力を入力し低周波をパスさせる第1のローパ
    スフィルタと、前記第2の減算器からの出力を入力し前
    記第1の遅延時間よりも短い所定の第2の遅延時間遅延
    する第2のディレイと、その第2のディレイからの出力
    を入力し低周波をパスさせる第2のローパスフィルタ
    と、音色制御データを入力し、前記結合係数A,Bを出
    力する音色制御回路とを備え、前記第1の加算器は、前
    記駆動波形信号と前記第1のローパスフィルタの出力信
    号とを加算し、前記第2の加算器は、前記駆動波形信号
    と前記第2のローパスフィルタの出力信号とを加算する
    ものであることを特徴とする楽音合成装置。
JP9310892A 1997-11-12 1997-11-12 楽音合成装置 Pending JPH11143472A (ja)

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