JPH11143413A - El発光表示装置およびその製造方法 - Google Patents

El発光表示装置およびその製造方法

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JPH11143413A
JPH11143413A JP9302048A JP30204897A JPH11143413A JP H11143413 A JPH11143413 A JP H11143413A JP 9302048 A JP9302048 A JP 9302048A JP 30204897 A JP30204897 A JP 30204897A JP H11143413 A JPH11143413 A JP H11143413A
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light
light emitting
display device
electrode
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JP9302048A
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Sakutaro Hoshi
作太郎 星
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
    • G09F13/00Illuminated signs; Luminous advertising
    • G09F13/20Illuminated signs; Luminous advertising with luminescent surfaces or parts
    • G09F13/22Illuminated signs; Luminous advertising with luminescent surfaces or parts electroluminescent
    • G09F2013/227Electroluminescent displays for vehicles

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  • Indicating Measured Values (AREA)
  • Instrument Panels (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示装置としてELプレートを採用すること
により、製造コストおよび部品単価を極めて低減し、か
つ、構造を簡略化できるEL発光表示装置およびその製
造方法を提供する。 【解決手段】 EL発光表示装置であるコンビネーショ
ンメータ10は、ELプレートを有する。ELプレート
は、基板21の表面に形成した意匠電極22Aに絶縁層25,
発光層26,透明電極27を積層して意匠発光部21Aを設け
る。意匠電極22Aは、基板21の平面形状と異なる所望形
状に形成し、かつ、基板21の所定位置に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両,船
舶,航空機等における速度計等に適用可能なEL発光表
示装置およびその製造方法に係り、その意匠発光部に、
印刷加工により成形できる電子発光材料のEL(エレク
トロルミネセンス)を採用することにより複合表示計器
の製造コストを低減するEL発光表示装置およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、図6に示すように、自動車の運
転席に搭載されるコンビネーションメータ90は、マウン
ト91を介して車体に固定されるケース91と、ケース91に
収容されるELプレート93と、ELプレート93をケース
92に収容した状態で取り付けられる表ガラス94とを含ん
で構成され、複数の情報を一度に表示している。なお、
この図において、表ガラス94は、フード付見返95に設け
られている。
【0003】従来のコンビネーションメータ90は、ケー
ス92の外側面に貼付されるシート状の配線板93Aと、ケ
ース92の内側に透明な光導板93Bを介して支持される複
数の内機93Cと、各光導板93Bに固定される目盛板93D
とを含んで構成されている。目盛板93Dは、その所定位
置が文字,数字,記号,模様,目盛り等に対応した形状
の透光部を有し、裏面に多数配設された電球により各透
光部が個別に透過照明されて表示されるようになってい
る。このような従来のコンビネーションメータ90は、前
述したような多数の部品により構成されているため、部
品コストおよび組立コストが高いという問題があった。
【0004】近年、これらの問題を解決するために、E
Lプレートをバックライトとして採用したコンビネーシ
ョンメータが各種提案されている。ELプレートは、ガ
ラス/エポキシ等からなる基板と、基板の略全域に形成
された電極と、この電極を覆う絶縁層と、EL粉体によ
り絶縁層を覆うように形成された発光層と、絶縁層に積
層された透明電極とを含んで構成されていて、その表面
に文字等の意匠を形成して、電極全域が発光するように
照明を行っている。
【0005】そして、例えば実開昭55−134335号公報に
は、計器盤ケーシング内に内装した計器ユニットや警告
灯の文字,意匠あるいは照明をELプレートにて構成す
るとともに、このELプレートを各計器ユニットや警告
灯に対応して夫々分割したモジュールとして設け、かつ
各モジュールを計器盤ケーシングの外部から着脱できる
ように構成した車両用計器盤が示されている。この車両
用計器盤において、ELプレートは、内機から突出する
指針軸を挿通可能なU字状の切欠溝が形成されていると
ともに、その表面に施されたマスキングにより所望の文
字,模様等が浮き出して見えるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した車
両用計器盤では、主要な表示方法として、機械式あるい
は電気式の計器ユニットを持ち、従来では白熱灯等によ
り行っていたバック照明を、文字板と一体あるいは別体
として置換えることで、文字,数字,記号,模様,目盛
等をバックより照明し、表示しているに留まり、従来に
比較して部品点数や組立工数があまり変化しないか、む
しろ増加するため、製造コストや部品単価を低減するこ
とは困難であった。
【0007】本発明は、前述した課題に鑑みてなされた
ものであり、その目的は一体型の複合表示計器(コンビ
ネーションメータ)の表示部としてELプレートを採用
することにより、製造コストおよび部品単価を極めて低
減し、かつ、その構造を簡略化できるEL発光表示装置
およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、請求項1に記載したように、測定装置か
ら得られた測定値に基づいて測定結果を表示するため
に、基板の表面に形成された所望の文字,数字,記号,
模様,目盛等に対応した意匠電極と、前記意匠電極を覆
う絶縁層と、前記絶縁層を覆う発光層と、前記発光層を
覆う透明電極とを有する意匠発光部を備え、前記意匠発
光部が所望の形状に発光するように、前記意匠電極が前
記基板に形成されているとともに、前記基板の所定位置
に配置されていることを特徴としている。
【0009】ここで、意匠発光部を形成する意匠電極と
しては、例えば所望の文字,数字,記号,模様,目盛り
等に対応した形状を有していればよく、エッチング・印
刷・成形等により基板の所望位置に配置しておけばよ
い。なお、この意匠電極は、意匠電極以外の電気回路と
しての配線と合わせて一体的に構成してもよい。また、
絶縁層,発光層,透明電極としては、少なくとも意匠電
極の形状および配置位置に対応して順次積層されていれ
ばよいが、基板全域を覆うように積層されていてもよ
い。
【0010】さらに、発光層としては、それぞれEL粉
体に発色材料として蛍光材料(光変調材料)を添加ある
いは積層(表層)したり、または最表層に適宜な色光フ
ィルタを積層することにより、所望の色に発色させても
よい。また、透明電極あるいはその表面としては、発光
層の発光を所望の意匠に透過可能であれば、表示全面あ
るいは意匠電極に対応させて顔料等を混入あるいは積層
しておけば、EL粉体とのコンビネーション、あるいは
EL粉体および蛍光材料とのコンビネーションにより所
望の色や意匠に発光させることもできる。
【0011】さらに、意匠電極に給電するための構造と
しては、基板の表面における意匠電極が設けられていな
い領域、すなわち地色面部に配線を配置しておき、この
配線により給電する構造や、基板の裏面に配線を配置し
ておき、基板の端面に設けられた回路線を介して配線に
より給電する構造や、あるいは基板の裏面に配線を配置
しておき、基板を厚み方向に貫通するスルーホールを介
して配線により給電する構造等が採用できる。
【0012】ここで、配線としては、基板の裏面に銅箔
エッチングを施すことにより形成してもよく、あるいは
従来のコンビネーションメータの内機に給電するために
用いられていたシート状の配線板を流用してもよい。そ
して、基板の地色面部に配線を配置する場合には、発光
層が配線を覆わないようにしておけばよい。また、意匠
電極は、透明電極にその機能を持たせてもよく、この場
合は透明なシート上に透明電極を所望のパターンで配置
する。
【0013】一方、基板の裏面に設けられた配線により
意匠電極に給電する場合には、意匠電極に対して隔離絶
縁するように、地色面部に地色電極を形成しておき、こ
の地色電極にも給電するとともに地色電極を覆う地色絶
縁層,地色発光層,地色透明電極等を順次積層させるこ
とにより地色発光部を設けてもよい。ここで、地色発光
部は、意匠発光部と異なる色相で発光するように、地色
発光層に蛍光材料を添加しておいたり、あるいは当該地
色発光層の最表層に適宜な色光フィルタを貼付してもよ
い。
【0014】このように構成されたEL発光表示装置に
おいては、意匠電極の形状および配置位置に基づいて、
意匠発光部が任意に独立あるいは同期して発光すること
になる。従って、このEL発光表示装置においては、そ
の所望位置を所望形状に発光させて文字,数字,記号,
模様,目盛りあるいは地色面部等が浮き上がって見える
ようにすることにより、ほとんど必要な表示を一枚のE
L発光表示装置により行うことが可能となる。そして、
このような板状のEL発光表示装置により、構成部品を
少数化できるとともに構造を簡略化でき、また容易にそ
の意匠あるいは全体のデザインが変更可能であって自由
度の高い表示表現が行え、かつ、非常に軽量薄肉なコン
ビネーションメータを提供できる。
【0015】また、本発明は、請求項2に記載したよう
に、前記意匠電極と、前記意匠電極に給電するための配
線とが一体的に形成されていることを特徴としている。
ここで、互いに一体化された意匠電極および配線は、意
匠電極に相当する部分に絶縁層,発光層,透明電極等を
順次積層させ、配線に相当する部分には絶縁層のみを積
層させておけばよい。このようなEL発光表示装置にお
いては、基板の表面における所定位置に意匠電極を配置
すれば自動的に配線が完了するため、組立工程を簡略化
できることになる。
【0016】さらに、本発明においては、請求項3に記
載したように、前記意匠発光部が複数設けられ、前記各
意匠発光部の前記意匠電極が個別の配線に接続されてい
るため、各意匠発光部を個別に点燈・消燈・点滅させた
り、あるいは互いに遅延動作させることが可能となる。
従って、このEL発光表示装置においては、例えば左右
独立してウィンカを点滅表示させることができることに
なる。
【0017】一方、本発明は、請求項4に記載したよう
に、前記意匠発光部の発色あるいは形状を補正するため
の補正手段が設けられていることを特徴としている。こ
こで、補正手段としては、例えば合成樹脂製のフィルタ
や、発光層内や発光層表層あるいは透明電極表層に添加
された蛍光材料や遮光性あるいは透過性の顔料等が例示
できる。そして、補正手段としてフィルタを採用する場
合には、所望の色や透過特性を有するフィルタを適宜選
択し、発光層および透明電極間、あるいは透明電極の表
層に貼付したり、透明電極内に埋設しておいてもよい。
【0018】このようなEL発光表示装置においては、
補正手段が設けられているため、意匠発光部を所望の色
や形状に発光させたり、あるいは発光を緩和・強化でき
ることになる。また、このように構成されたEL発光表
示装置においては、意匠発光部が複数設けられている場
合、補正手段により各意匠発光部が互いに異なる色相で
発光するように設定しておくことも可能となる。従っ
て、このEL発光表示装置は、例えば自動車の速度計や
回転計に適用するにあたって、一定速度あるいは一定回
転数を超過したときに点灯する意匠発光部を赤等に発色
するように設定しておけば、運転者の注意を喚起できる
ことになる。
【0019】そして、本発明においては、請求項5に記
載したように、前記補正手段が蛍光材料であるため、あ
らかじめ蛍光材料を発光層あるいは透明電極に添加して
おけば、例えば透明電極の表層に所定のフィルタを貼付
しただけの場合に比較して、意匠発光部の色補正を確実
に行えることになる。また、本発明は、請求項6に記載
したように、前記補正手段がフィルタであるため、この
フィルタを例えば透明電極の表層に貼付すれば、蛍光材
料を発光層あるいは透明電極に添加しただけの場合に比
較して、意匠発光部の色補正を確実に行えることにな
る。従って、請求項5および請求項6に記載したEL発
光表示装置においては、発光層が意図に反した色に発色
したり、あるいは発色が微弱であっても、確実、かつ、
容易に色補正できることになる。
【0020】さらに、本発明は、請求項7に記載したよ
うに、前記基板における前記意匠発光部が形成されてい
ない地色面部に地色発光部が設けられていることを特徴
としている。ここで、地色発光部としては、意匠発光部
と同様に構成しておけばよく、地色面部に形成された地
色電極に対して地色絶縁層,地色発光層,地色透明電極
を順次積層させておけばよい。そして、この地色発光部
は、意匠発光部と異なる色相で発光するように設定して
おけばよい。このように構成されたEL発光表示装置に
おいては、基板の地色面部に地色発光部が設けられてい
るため、ELプレートの全域が発光可能となることで視
認性が向上し、デザイン的に優れたユニークになる。
【0021】そして、本発明においては、請求項8に記
載したように、前記意匠発光部および前記地色発光部が
個別に点燈・消燈可能であるため、例えば自動車の速度
計や回転計に適用するにあたって、多数の意匠電極を隣
接して配列させておくとともに、走行速度あるいはエン
ジン回転数に基づいて順次点灯するように設定しておけ
ば、運転者が走行速度やエンジン回転数を直感的に把握
できることになる。なお、このEL発光表示装置におい
ては、例えば意匠発光部および地色発光部のうちの一方
を他方に対して遅延動作させる等の表示上の工夫が容易
になる。
【0022】さらに、本発明は、請求項9に記載したよ
うに、前記意匠電極が回路線を介して配線に接続され、
前記回路線が前記基板に沿って設けられていることを特
徴としている。ここで、回路線としては、意匠電極ある
いは配線に対して一体的に形成されていてもよく、意匠
電極あるいは配線に対して別体である場合には溶接・接
着等の適宜な方法により接続しておけばよい。このよう
なEL発光表示装置においては、意匠電極および配線が
回路線を介して相互に接続されているため、配線の固定
位置に左右されることなく意匠電極を任意位置に配置で
き、これにより表示面における意匠上の制約を少なくで
きることになる。
【0023】また、本発明は、請求項10に記載したよう
に、前記回路線が前記基板の厚み方向に沿って設けられ
ていることを特徴とし、例えば回路線を基板の端面に沿
って設けておいてもよく、あるいは基板に形成された貫
通孔に沿って設けておいてもよい。このようなEL発光
表示装置においては、回路線が基板の厚み方向に沿って
設けられているため、換言すれば配線が基板の裏面に設
けられていることになる。すなわち、このEL発光表示
装置においては、基板の地色面部に配線が配置されない
ため、表示面の意匠性を向上できることになる。特に、
このEL発光表示装置においては、基板の地色面部に配
線が配置されないため、基板の地色面部における略全域
に地色発光部を設けることが可能となるため、これによ
っても表示面の意匠性を向上できることになる。このこ
とは、表面の透明電極を前述したように、透明シート上
に適宜配した透明電極層で行ってもよい。
【0024】さらに、本発明においては、請求項11に記
載したように、前記回路線が前記基板を厚み方向に貫通
するスルーホールであれば、回路線を基板の端面に設け
た場合と異なり、回路線を基板端面から意匠電極に向か
って形成する必要がなく、これにより表示面の意匠性を
一層向上できることになる。そして、本発明において
は、請求項12に記載したように、最表層がスモークフィ
ルタに覆われていれば、意匠発光部あるいは地色発光部
が発光していないときとの明暗(コントラスト)を向上
でき、視認性が増すことになる。
【0025】一方、本発明におけるEL発光表示装置の
製造方法は、請求項13に記載したように、測定装置から
得られた測定値に基づいて測定結果を表示するために、
基板の表面の所定位置に形成された所望の文字,数字,
記号,模様,目盛等に対応した意匠電極と、前記意匠電
極を覆う絶縁層と、前記絶縁層を覆う発光層と、前記発
光層を覆う透明電極とを有する意匠発光部を備えたEL
発光表示装置の製造方法であって、前記発光層や絶縁層
を印刷により形成することを特徴としている。
【0026】このようなEL発光表示装置の製造方法に
おいては、発光層や絶縁層を一般的な印刷方法により形
成するため、例えば有機薄膜EL,無機薄膜EL等のス
パッタリング等の高度な薄膜加工技術を必要とする他の
ELや、LCD・VFT等の高度な微細加工技術を必要
とする場合に比較して製造工程を飛躍的に簡略化でき、
製造コストを低減できることになる。また、本発明にお
いては、請求項14に記載したように、前記発光層を多色
印刷により形成すれば、例えば複数種類の表示個所を形
成する場合にも対応できることになる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態例
を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る
コンビネーションメータを示す分解斜視図、図2はコン
ビネーションメータの構成を示す要部拡大断面図、図3
はEL発光表示装置の構造を示す要部拡大断面図、図4
はEL発光表示装置の意匠を示す模式正面図、図5はE
L発光表示装置の要部を示す拡大模式断面図である。
【0028】図1には、本発明に係るコンビネーション
メータ10が示されている。このコンビネーションメータ
10は、自動車の運転席に取り付けられることにより運転
者に対して走行速度等の各種情報を表示するためのEL
発光表示装置であり、車体に取り付けられるケース11
と、ケース11に収容されるELプレート20と、ELプレ
ート20を収容した状態でケース11に取り付けられる表ガ
ラス12とを含んで構成されている。
【0029】ELプレート20は、図示しない測定装置か
ら得られた走行速度,エンジン回転数,燃料残量,水温
等を表示するとともに、各種インジケータを点灯・消燈
あるいは点滅させるようになっている。そして、コンビ
ネーションメータ10には、ELプレート20近傍の湿度を
一定以下に維持する湿度維持手段30と、ELプレート20
を冷却するための冷却手段40とが設けられている。
【0030】湿度維持手段30は、ケース11および表ガラ
ス12により、ELプレート20と乾燥剤31とを外気から遮
断して密封する構造となっている。図2にも示すよう
に、ケース11は、裏面(図2中下面)に向かって開口す
る断面略凹字状のペルチェ受部13と、このペルチェ受部
13の周縁に設けられて表面(図2中上面)に向かって凹
状に開口する円環状の乾燥剤収容溝14と、乾燥剤収容溝
14の開口縁部に沿って設けられた鍔部15とを有し、鍔部
15の上面(図中上面)に凸状のリブ15Aが同心円状に一
対形成されている。このケース11は、良好な熱伝導性を
有するとともに透水率が小さい、例えばアルミニウム等
の金属により、ペルチェ受部13,乾燥剤収容溝14,鍔部
15が一体成形されている。なお、乾燥剤収容溝14は、ペ
ルチェ受部13の周縁に設けておく必要はなく、実施にあ
たって適宜選択できる。
【0031】一方、表ガラス12は、表面全域にわたって
透明、かつ、透水性の極めて低いセラミックコートが施
されたアクリル板とされ、前述した鍔部15の周縁に一致
する平面形状を有している。この表ガラス12は、鍔部15
のリブ15Aに対応する凹部12Aが形成されていて、固定
ビス16等の固定手段により鍔部15に固定される。
【0032】そして、表ガラス12を鍔部15を固定するに
あたっては、凹部12Aとリブ15Aとの間に密封手段とし
ての金属製シム17が介装される。凹部12Aおよびリブ15
Aに挟持された金属製シム17は、固定ビス16を締め込む
と、厚み方向に変形して両面がそれぞれ表ガラス12およ
び鍔部15に密着し、これによりケース11の水密性を維持
できるようになっている。
【0033】このようなケース11に密封される乾燥剤31
は、湿気を取り入れ、かつ、外部に放出しない化学反応
型の不可逆性を有し、メッシュで覆うことにより平坦な
環状に形成されている(図中鎖線の状態)。そして、乾
燥剤31は、乾燥剤収容溝14に収容されるにあたって、メ
ッシュの外周面に貼付された両面接着テープ(図示せ
ず)の外面貼着部を露出させた後、乾燥剤収容溝14内に
おいて断面開口が表ガラス12と対面するように、断面略
コ字状に変形されて配向される(図中実線の状態)。
【0034】一方、冷却手段40は、ケース11の外側面を
覆うように設けられた冷却ユニット41を有する構造とな
っている。冷却ユニット41は、ケース11側(図2中上
側)に向かって開口する断面略凹字状の冷却部42と、冷
却部42の開口縁部に沿って設けられた鍔状の取付部43と
を含んで構成されていて、冷却部42の内側底面にペルチ
ェ素子44が設けられている。
【0035】ペルチェ効果によって冷却作用を行うペル
チェ素子44は、P型熱電半導体およびN型熱電半導体が
銅板44Aを介して略千鳥π字状に接続されているととも
に、一対のセラミック板45,45に挟持されている。この
ペルチェ素子44は、各セラミック板45,45のうちの一方
(図中下方)が冷却部42の底面に固定されているととも
に、他方(図中上方)にアルミニウム製の板部材46が取
り付けられている。従って、このようなペルチェ素子44
は、セラミック板45,45により電気絶縁性および熱導通
性が同時に得られるようになっている。
【0036】図3には、ELプレート20の概念図が示さ
れている。この図において、ELプレート20は、ガラス
/エポキシからなる両面配線基板21を有し、この両面配
線基板21の表面(図中上方)に意匠発光部21Aが設けら
れている。意匠発光部21Aは、両面配線基板21の表面に
形成された意匠電極22Aと、意匠電極22Aを覆う絶縁層
25と、絶縁層25の上層に順次積層された発光層26,透明
電極27とを有している。そして、意匠発光部21Aの意匠
電極22Aは、両面配線基板21の裏面(図中下面)に形成
された配線23Aにより給電される。
【0037】意匠電極22Aおよび配線23Aは、両面配線
基板21には厚み方向に貫通するスルーホールに設けられ
た銀ペースト製の回路線24Aを介して相互に接続されて
いる。これらの意匠電極22Aおよび配線23Aは、例えば
エッチングや印刷等により形成された銅箔製とされてい
る。
【0038】なお、意匠電極22Aおよび配線23Aが互い
に両面配線基板21の端面寄りに設けられていれば、回路
線24Aを両面配線基板21の端面に沿って設けておいても
よい。また、図3中、左方に示す意匠発光部21Bは、互
いに一体化された意匠電極22Bおよび配線23Bが両面配
線基板21の表面に形成されている。この意匠電極22B
は、数字の「3」をあらわす形状に形成されているとと
もに、絶縁層25に適宜段差を設けることにより配線23B
上に発光層26が積層しないようになっているため、発光
層26が数字の「3」を模した所望の色と形状とに発光す
る。
【0039】また、この図において、両面配線基板21の
端部に設けられた給電コネクタ21Cには、配線23Aのみ
が接続されているように示されているが、実際には配線
23B等も給電コネクタ21Cに接続されていて、意匠発光
部21A,21Bが同時あるいは個別に点燈・消燈・点滅す
るようになっている。なお、意匠発光部21A,21Bを点
燈・消燈させるにあたっては、これらのうちの一方を他
方に対して遅延させてもよい。
【0040】絶縁層25は、例えば骨材としてのチタン酸
バリウム(平均粒径2um〜10um)に、導電性バインダと
してのシアノレジンを混入するとともに、これに適宜量
の溶剤を添加して撹袢した後、乾燥時に所定の厚み(例
えば10um〜100um)が得られるように、メタル版スクリ
ーン印刷により設けられている。
【0041】発光層26は、EL粉体としての硫化亜鉛
(平均粒径10um〜100um)に、バインダとしてのシアノ
レジンを混入するとともに適宜量の溶剤を添加して撹袢
した後、乾燥時に所定の平均厚み(例えば10um〜140u
m)が得られるように、メタル版スクリーン印刷により
設けられている。
【0042】透明電極27は、所定厚みを有する導伝性透
明シートとされ、例えばロールにより熱プレス等により
両面配線基板21の表面全域を覆うように積層されてい
る。
【0043】このようなELプレート20は、その表裏両
面が吸湿層28および防湿層29に覆われている。吸湿層28
には40um〜160umの厚み寸法を有する透明な吸湿シート
が採用され、防湿層29には所定厚みを有するフッ素樹脂
等の透明防湿シートが採用されている。ここで、吸湿層
28を構成する防湿シートとしては、例えばナイロン66
(材質名)等を例示できる。そして、これらの吸湿層28
および防湿層29は、給電コネクタ21Cのみが露出するよ
うに、両面配線基板21の両面および端面を覆っている。
なお、これらの吸湿層28および防湿層29は、本発明に必
須ではなく、適宜省略してもよい。
【0044】このようなELプレート20は、意匠電極22
Aと透明電極27との協働により発光層26に電圧が加わる
と、意匠電極22Aの形状(この図においては略長方形
状)や配置位置に応じて発光層26が発光する。ここで、
ELプレート20は、発光層26の形成にあたって、あらか
じめ蛍光材料等の発色材料を添加しておくことにより、
電圧の印加に伴って例えば赤,黄,青等の所望の色に発
色させてもよい。さらに、ELプレート20は、電圧の印
加に伴って発光層26の色補正を行うためのフィルタ20A
を発光層26の上層に設けてもよい。フィルタ20Aは、例
えば所望の色に着色された合成樹脂フィルムとされ、こ
の図に示すように防湿層29の表面に貼付・印刷してもよ
く(図3中実線参照)、あるいは透明電極27の表面に貼
付・印刷してもよい(図3中二点鎖線参照)。
【0045】なお、発光部の意匠形状を更に整えるため
に、遮光性のフィルタ20Bを発光部26の上層に設けても
よい。このような遮光性のフィルタ20Bは、例えば意匠
電極22Aの端部に相当する発光部26の上層に設けておけ
ば、意匠発光部21Aの発光表示がくっきりとしたものに
なる。
【0046】また、この図において、ELプレート20
は、平坦な板状に形成されているが、円弧面あるいは球
面を有する湾曲板状に形成しておいてもよい。さらに、
意匠電極22Aや、意匠電極22Aにより構成された意匠発
光部21Aも立体感を表現するために、適宜湾曲させても
よく、平面形状である必要はない。
【0047】そして、ELプレート20は、この形態例に
おいて、所望形状を有する多数の意匠電極22Aを両面配
線基板21の表面における所望位置に配置することによ
り、図4に示すような意匠で発光可能とされている。こ
の図において、ELプレート20は、多数の意匠電極22A
を配列することにより車体の走行速度を表示する速度計
70と、エンジンの回転数を表示する回転計71と、エンジ
ンを冷却する冷却水の温度を表示する水温計72と、燃料
の残量を表示する燃料計73と、その他のインジケータ類
とが設けられている。このようなELプレート20は、速
度計70,回転計71,水温計72,燃料計73,その他のイン
ジケータ類が設けられていない範囲、換言すれば意匠電
極22Aが配置されていない両面配線基板21の地色面部が
地色発光部80により異なる色相で発光可能とされてい
る。
【0048】速度計70は、走行速度を発光表示する発光
速度計74と、走行速度を数値表示するデジタル速度計75
とを含んで構成されている。図5にも示すように、発光
速度計74は、多数の意匠電極22Aにより構成された意匠
発光部21Aと、各意匠電極22A間の地色面部に配置され
た地色発光部80とを含んで構成されている。
【0049】発光速度計74は、各意匠電極22Aが略扇状
に形成されているとともに、一定半径で湾曲する円弧線
に沿って互いに絶縁性が得られるように、地色発光部80
を挟んで略C字状に密集配列されている(図4参照)。
これらの意匠電極22Aは、両面配線基板21の裏面に多数
形成された配線23Aにより個別に給電可能とされてい
て、車体の走行速度に基づいて図4中左下方の端部から
時計廻りに順次点灯するようになっている。
【0050】一方、地色発光部80は、図3にも示すよう
に、基本的に意匠電極22Aと同様な銅箔エッチングによ
り形成された地色電極81に絶縁層25,地色発光層82,透
明電極27が順次積層されている。地色電極81は、意匠電
極22に対して絶縁性が得られるように、意匠電極22に対
して離間配置されている。ここで、地色発光部80は、同
一の配線にまとめて接続されることによりライトコント
ロールスイッチに連動して給電されるようになってい
る。そして、発光層26および地色発光層82は、それぞれ
意匠電極22Aおよび地色電極81の形状,大きさ,配置位
置に対応して形成されている。そして、地色発光部80
は、意匠発光部21Aよりも暗色を発光するようになって
いる。
【0051】具体的には、例えば低速度域を表示するた
めの発光層26は青を発色し、中速度域を表示するための
発光層26は黄を発色し、高速度域を表示するための発光
層26は赤を発色し、地色発光層82は若干暗い緑を発色す
るようになっている。このため、これらの発光層26およ
び地色発光層82には、あらかじめEL粉体に所望色を発
色する適宜な発色材料が添加されている。これらのよう
な発光層26および地色発光層82は、メタル版スクリーン
による多色印刷により一括形成されている。
【0052】また、この形態例において、発光速度計74
を構成する透明電極27の上層には、吸湿層28および防湿
層29が積層されていて、高速度域を表示する発光層26に
対応した位置に色補正を行うためのフィルタ20Aが貼付
あるいは印刷されている。このフィルタ20Aは、濃い赤
に着色された樹脂フィルムあるいは印刷とされ、適宜な
方法を用いて所定位置に形成されている。従って、発光
速度計74は、高速度域が鮮明な赤により表示され、これ
により運転者の注意を喚起できるようになっている。
【0053】図4に戻って、デジタル速度計75は、意匠
電極22が3桁のカウンタを形成するように配設されてい
て、車体の走行速度に基づいて数値を示すように適宜点
灯するようになっている。このデジタル速度計75は、発
光速度計74における径中央に設けられていて、発光速度
計74の表示と連動するようになっている。このようなデ
ジタル速度計75においても、前述した発光速度計74と同
様に、各意匠電極22間に地色発光部80が設けられてい
る。
【0054】また、回転計71は、前述した速度計70と同
様に、略扇状に形成された多数の意匠電極22が略C字状
に密集配列されたデジタル回転計76を有している。デジ
タル回転計76は、エンジン回転数に基づいて図4中左下
方の端部から時計廻りに順次点灯するようになってい
る。このデジタル回転計76においても、前述した発光速
度計74と同様に、各意匠電極22間に地色電極80が形成さ
れていて、高回転域が鮮明な赤により表示され、これに
より運転者の注意を喚起できるようになっている。
【0055】水温計72および燃料計73は、矩形状に形成
された多数の意匠電極22が図中上下方向に所定間隔で配
列されている。これらの水温計72および燃料計73は、水
温あるいは燃料残量に基づいて発光層が図中下方から図
中上方に向かって順次点灯するようになっている。これ
らの水温計72および燃料計73においても、前述した発光
速度計74あるいはデジタル回転計76と同様に、所定の水
温あるいは残量を境界として発光層が鮮明な赤により表
示され、これにより運転者の注意を喚起できるようにな
っている。
【0056】なお、このELプレート20においては、そ
の最表層、すなわち防湿層29の表面をスモークフィルタ
により覆っておいてもよい。このようにすれば、意匠発
光部あるいは地色発光部が発光していないときの意匠性
を向上できるとともに、点燈時と非点燈時とのコントラ
ストが増し、視認性が向上する。
【0057】ELプレート20の点燈・非点燈、あるい
は、そのタイミングと同期等の制御は、図1に示す制御
部90によりなされるが、製造者あるいはドライバーの意
図によって、その制御は容易に変更できる。例えば制御
部90にインストールされるプログラムや、あるいは制御
部90に接続されるファンクションスイッチ90Aにより、
その制御パターンが容易に変更されるので、意匠の異な
る別のELプレートの制御、ドライバーの嗜好の違い、
運転モードの変更等にも容易に対応できる。
【0058】次に、以上のように構成されたコンビネー
ションメータ10の組み立て手順を説明する。 図2に示
すように、まず、ケース11の乾燥剤収容溝14に乾燥剤31
を収容させるとともに、熱伝導性接着剤18を介してEL
プレート20をペルチェ受部13の底部に接着固定する。次
いで、鍔部14との間に金属シム17等の密封手段を介装し
た状態で表ガラス12を固定ビス16等の固定手段によりケ
ース11に取り付け、これによりELプレート20と乾燥剤
31とをケース11内に密封する。
【0059】この際、ELプレート20の表面(図中上
面)近傍の空気は、ELプレート20に設けられた貫通孔
20Bを通じて乾燥剤31に接触するようになっている。従
って、組み立て時にケース11内に密封された空気は、徐
々に湿気が不可逆性の乾燥剤13により吸収され、低湿度
に長期間維持される。
【0060】次に、ケース11および冷却ユニット41を固
定ビス47により相互固定する。この際、ケース11のペル
チェ受部13と、冷却ユニット41を構成するペルチェ素子
44の板部材46とは、それぞれの間に熱伝導性を有する接
着剤48を介装することにより相互に密着させる。図1に
示すように、ELプレート20および冷却手段40には、制
御部90がフレキシブルフラットケーブル(FFC)91を
介して接続される。制御部90は、各測定装置から得られ
た測定値を演算して駆動電流をELプレート20に出力す
るとともに、ELプレート20の表面温度あるいは周辺温
度を検知してペルチェ素子44に適宜給電するようになっ
ている。
【0061】以上ようなコンビネーションメータ10によ
れば、所望形状の意匠電極22を両面配線基板21の表面の
所望形状に配置しておくことにより、ELプレート20の
所望位置が所望形状に発光するため、ELプレート20の
表面に文字,数字,記号,模様,目盛り等を浮き上がら
せることができ、従来に比較して製造工程を少なくで
き、かつ、非常に軽量薄肉に構成できる。
【0062】また、このコンビネーションメータ10は、
複数の意匠電極22Aが個別の配線23Aに接続されている
ため、各意匠発光部21Aを個別に点燈・消燈・点滅させ
たり、あるいは互いに遅延動作可能となる。特に、意匠
電極22Aは、配線23Aが基板21の裏面に形成されている
ため、当該意匠電極22Aの平面形状や基板21に対する配
置個所に制約が生じず、これによりELプレート20に対
する設計上あるいは意匠上の自由が得られる。
【0063】さらに、意匠発光部21Aには、その発色を
補正するための補正手段と、発光形状を補正するための
補正手段とが設けられているため、所望の色や形状に発
光させたり、あるいは発光を緩和・強化できる。特に、
補正手段がフィルタ20A,20Bであるため、適宜な位置
に貼付すれば、確実、かつ、容易に色補正や形状補正が
行える。
【0064】その上、このコンビネーションメータ10
は、各意匠電極22Aに対応した各発光層26がそれぞれ異
なる色相で発光するため、一定速度以上あるいは一定回
転数以上を赤表示することにより、運転者の注意を喚起
できる。特に、この形態例では、一定速度以上あるいは
一定回転数以上を赤表示する発光部に対応して色補正す
るフィルタ20Aが採用されているため、所望色を確実に
発色できる。
【0065】さらに、この形態例では、走行速度あるい
はエンジン回転数に基づいて両面配線基板21の表面に密
集配列された各意匠電極22Aが順次点灯するように個別
に給電されてるため、運転者が走行速度やエンジン回転
数を直感的に把握できる。また、このELプレート20
は、発光層26および地色発光層82が印刷により多色形成
されているため、換言すれば従来の透過照明文字板と同
様に製造でき、これにより製造工程が増加することはな
い。
【0066】また、このビネーションメータ10によれ
ば、ケース11と表ガラス12とによりELプレート20が密
封されるため、ELプレート20近傍の湿度が密封時から
上昇することはない。すなわち、このコンビネーション
メータ10によれば、従来に比較してELプレート20とし
て採用したELプレートの耐用期間を長くできる。特
に、このコンビネーションメータ10によれば、ELプレ
ート20がケース11に密封されるため、ELプレート20に
対する防塵効果や防磁効果等も同時に得られる。さら
に、ケース11は、その内部に乾燥剤13が収容されている
ため、ケース11内の湿度を確実、かつ、容易に低くでき
る。
【0067】また、このコンビネーションメータ10は、
ELプレート20および冷却手段40がケース11および表ガ
ラス12密封されているため、ELプレート20近傍を低温
度に保持でき、これによってもELプレート20の耐用期
間を従来に比較して長くできる。そして、冷却手段40
は、ELプレート20をペルチェ素子44により冷却するた
め、例えば空冷ファンや空冷フィンを設ける場合に比較
して小型化,軽量化できるとともに静粛性が得られ、か
つ、ELプレート20を確実に低温度に制御できる。特
に、冷却手段40は、ペルチェ素子44を挟持するセラミッ
ク板45,45により電気絶縁性および熱導通性が同時に得
られるため、熱導電性を阻害することなく電気的な絶縁
性が確実に得られる。
【0068】そして、前述したコンビネーションメータ
10では、湿度維持手段30および冷却手段40が併用されて
いるため、これらのうちの一方のみを採用した場合に比
較して、ELプレート20の耐用期間を一層長くできると
いう顕著な効果が得られる。そして、前述したコンビネ
ーションメータ10は、速度計70および回転計71にそれぞ
れ密集配列された多数の意匠電極22により走行速度を発
光表示する発光速度計74およびデジタル回転計76が設け
られているため、数字で示すデジタル表示に比較して直
感的に測定結果を把握できる使用者にも対応できる。
【0069】また、前述したコンビネーションメータ10
では、ELプレート20を湾曲板状に形成可能であるた
め、運転者の視点位置を考慮した設計が容易となるとと
もに、意匠性を向上できる。また、このコンビネーショ
ンメータ10では、内機を採用したコンビネーションメー
タに比較して、その奥行き寸法を小さくできるため、車
体設計上の制約を少なくできる。このコンビネーション
メータ10によれば、内機を採用したコンビネーションメ
ータを構成する内機,光導板,電球,LCD等が必要な
いため、その構成部品を少数化できる。
【0070】なお、本発明のEL発光表示装置は、前述
した実施の形態例に限定されるものでなく、適宜な変
形,改良等が可能である。例えば、前述した形態例にお
いて、両面配線基板が吸湿層および防湿層に覆われてい
たが、これらは本発明に必須ではなく適宜省略してもよ
い。
【0071】また、ケースおよび表ガラス間に介装され
る密封手段としては、金属シムが例示されていたが、例
えば透水率が低いゴム製パッキン等を採用してもよく、
要するに水密性が得られれば材質,形態等は問わない。
さらに、冷却手段を構成するペルチェ素子は、複数段積
層させて冷却効率を向上させてもよい。そして、意匠電
極の配列形態としては、円弧状に密集配列する以外に
も、直線状に密集配列された形態等をも含むものであ
る。
【0072】また、前述した形態例におけるコンビネー
ションメータは、速度計,回転計,水温計,燃料計およ
び各種インジケータ類が一体的に設けられて表示面を構
成するELプレートが例示されていたが、これらの各計
器や各種インジケータ類に相当する領域を個々に分割し
た複数のELプレートをケースに収容してコンビネーシ
ョンメータを構成してもよい。
【0073】さらに、地色面部に設けられた地色発光部
が意匠発光部と同時に点燈・消燈するように設定しても
よく、あるいは意匠発光部および地色発光部のうちの一
方が他方に対して遅延点燈・遅延消燈するように設定し
てもよい。そして、この形態例では、内機および内機の
指針軸に取り付けられた指針が採用されていなかった
が、本発明のEL発光表示装置としてはこれらの内機,
指針軸,指針を有するコンビネーションメータを含むも
のである。その他、本発明のEL発光表示装置は、前述
した自動車のコンビネーションメータにのみ適用可能な
ものではなく、例えば航空機,船舶,鉄道,各種測定
器,家電製品等における各種測定値のEL発光表示装置
としても適用可能であり、用途を限定しない。
【0074】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、請求項1に記載したように、その所望位置を所望形
状に発光させて文字,数字,記号,模様,目盛りあるい
は地色面部等が浮き上がって見えるようにすることによ
り、ほとんど必要な表示を一枚のEL発光表示装置によ
り行うことが可能であるため、構成部品を少数化できる
とともに構造を簡略化でき、かつ、非常に軽量薄肉なコ
ンビネーションメータを提供できる。
【0075】また、本発明によれば、請求項2に記載し
たように、意匠電極および配線が一体的に形成されてい
るため、組立工程を簡略化できる。さらに、本発明によ
れば、請求項3に記載したように、複数設けられた意匠
発光部の意匠電極が個別の配線に接続されているため、
各意匠発光部を個別に点燈・消燈・点滅させたり、ある
いは互いに遅延動作させることが可能となる。
【0076】一方、本発明によれば、請求項4に記載し
たように、意匠発光部の発色や形状を補正するための補
正手段が設けられているため、意匠発光部を所望の色や
形状に発光させたり、あるいは発光を緩和・強化でき
る。そして、本発明によれば、請求項5に記載したよう
に、補正手段が蛍光材料であるため、あらかじめ蛍光材
料を発光層あるいは透明電極に添加しておけば、例えば
透明電極の表層に所定のフィルタを貼付しただけの場合
に比較して、意匠発光部の色補正を確実に行える。ま
た、本発明によれば、請求項6に記載したように、補正
手段がフィルタであるため、このフィルタを例えば透明
電極の表層に貼付すれば、蛍光材料を発光層あるいは透
明電極に添加しただけの場合に比較して、意匠発光部の
色補正を確実に行える。
【0077】さらに、本発明によれば、請求項7に記載
したように、基板の地色面部に地色発光部が設けられて
いるため、ELプレートの全域が発光可能となる。そし
て、本発明によれば、請求項8に記載したように、意匠
発光部および地色発光部が個別に点燈・消燈可能である
ため、例えば自動車の速度計や回転計に適宜適用すれ
ば、運転者が走行速度やエンジン回転数を直感的に把握
できる。
【0078】さらに、本発明よれば、請求項9に記載し
たように、意匠電極が回路線を介して配線に接続されて
いるため、配線の固定位置に左右されることなく意匠電
極を任意位置に配置でき、これにより表示面における意
匠上の制約を少なくできる。また、本発明によれば、請
求項10に記載したように、基板の厚み方向に沿って設け
られた回路線により、配線が基板の裏面に設けられてい
るため、基板の地色面部に配線が配置されず、これによ
り表示面の意匠性を向上できることになる。
【0079】さらに、本発明によれば、請求項11に記載
したように、回路線が基板を厚み方向に貫通するスルー
ホールであるため、表示面の意匠性を一層向上できる。
そして、本発明によれば、請求項12に記載したように、
最表層がスモークフィルタに覆われていれば、意匠発光
部あるいは地色発光部が発光していないときの意匠性を
さらに向上できる。
【0080】一方、本発明におけるEL発光表示装置の
製造方法は、請求項13に記載したように、発光層を印刷
により形成するため、例えば有機薄膜EL,無機薄膜E
L等のスパッタリング等の高度な薄膜加工技術を必要と
する他のELや、LCD・VFT等の高度な微細加工技
術を必要とする場合に比較して製造工程を飛躍的に簡略
化でき、製造コストを低減できる。また、本発明によれ
ば、請求項14に記載したように、発光層を多色印刷によ
り形成すれば、例えば複数種類の表示個所を形成する場
合にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンビネーションメータの形態例
を示す分解斜視図である。
【図2】コンビネーションメータの構成を示す要部拡大
断面図である。
【図3】ELプレートの構造を示す要部拡大断面図であ
る。
【図4】ELプレートを示す模式正面図である。
【図5】ELプレートの要部を示す拡大模式断面図であ
る。
【図6】一般的なコンビネーションメータを示す分解斜
視図である。
【符号の説明】
10 コンビネーションメータ(EL発光表示装置) 11 ケース 12 表ガラス 13 乾燥剤 20 ELプレート 20A フィルタ(補正手段) 21 両面配線基板(基板) 21A 意匠発光部 22A 意匠電極 23A 配線 24A 回路線 25 絶縁層 26 発光層 27 透明電極 30 湿度維持手段 31 乾燥剤 40 冷却手段 44 ペルチェ素子 45 セラミック板 80 地色発光部 81 地色電極 82 地色発光層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05B 33/10 H05B 33/10 33/12 33/12 E

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定装置から得られた測定値に基づいて
    測定結果を表示するために、基板の表面に形成された所
    望の文字,数字,記号,模様,目盛等に対応した意匠電
    極と、前記意匠電極を覆う絶縁層と、前記絶縁層を覆う
    発光層と、前記発光層を覆う透明電極とを有する意匠発
    光部が設けられたELプレートを備え、 前記意匠発光部が所望の形状に発光するように、前記意
    匠電極が前記基板に形成されているとともに、前記基板
    の所定位置に配置されていることを特徴とするEL発光
    表示装置。
  2. 【請求項2】 前記意匠電極と、前記意匠電極に給電す
    るための配線とが一体的に形成されていることを特徴と
    する請求項1に記載したEL発光表示装置。
  3. 【請求項3】 前記意匠発光部が複数設けられ、前記各
    意匠発光部の前記意匠電極が個別の配線に接続されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載したEL発光表示装
    置。
  4. 【請求項4】 前記意匠発光部の発色を補正するための
    補正手段が設けられていることを特徴とする請求項1に
    記載したEL発光表示装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段が蛍光材料であることを特
    徴とする請求項4に記載したEL発光表示装置。
  6. 【請求項6】 前記補正手段がフィルタであることを特
    徴とする請求項4に記載したEL発光表示装置。
  7. 【請求項7】 前記基板における前記意匠発光部が形成
    されていない地色面部に地色発光部が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1に記載したEL発光表示装置。
  8. 【請求項8】 前記意匠発光部および前記地色発光部が
    個別に点燈・消燈可能であることを特徴とする請求項7
    に記載したEL発光表示装置。
  9. 【請求項9】 前記意匠電極が回路線を介して配線に接
    続され、前記回路線が前記基板に沿って設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載したEL発光表示装
    置。
  10. 【請求項10】 前記回路線が前記基板の厚み方向に沿っ
    て設けられていることを特徴とする請求項9に記載した
    EL発光表示装置。
  11. 【請求項11】 前記回路線が前記基板を厚み方向に貫通
    するスルーホールであることを特徴とする請求項10に記
    載したEL発光表示装置。
  12. 【請求項12】 最表層がスモークフィルタに覆われてい
    ることを特徴とする請求項1に記載したEL発光表示装
    置。
  13. 【請求項13】 測定装置から得られた測定値に基づいて
    測定結果を表示するために、基板の表面の所定位置に形
    成された所望の文字,数字,記号,模様,目盛等に対応
    した意匠電極と、前記意匠電極を覆う絶縁層と、前記絶
    縁層を覆う発光層と、前記発光層を覆う透明電極とを有
    する意匠発光部を備えたEL発光表示装置の製造方法で
    あって、前記発光層を印刷により形成することを特徴と
    するEL発光表示装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記発光層を多色刷り印刷により形成す
    ることを特徴とする請求項13に記載したEL発光表示装
    置の製造方法。
JP9302048A 1997-11-04 1997-11-04 El発光表示装置およびその製造方法 Pending JPH11143413A (ja)

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