JPH11142368A - 空燃比センサ素子 - Google Patents

空燃比センサ素子

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JPH11142368A
JPH11142368A JP9325359A JP32535997A JPH11142368A JP H11142368 A JPH11142368 A JP H11142368A JP 9325359 A JP9325359 A JP 9325359A JP 32535997 A JP32535997 A JP 32535997A JP H11142368 A JPH11142368 A JP H11142368A
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electrode
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Hirohiko Tatsumoto
洋彦 辰本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 速熱性に優れ,熱応力による損傷が生じ難い
空燃比センサ素子を提供すること。 【解決手段】 一対の電極153,154の間に発熱部
12を内蔵した固体電解質体151,152を配置して
なるセンサ部11を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,自動車用内燃機関の空燃比制御
等に利用される空燃比センサ素子に関する。
【0002】
【従来技術】従来,車両の内燃機関において空燃比が適
当でない場合には,エネルギー(燃料)の損失となると
共に大気汚染の原因となる。そのため,空燃比センサを
用いて内燃機関の空燃比制御を行っている。このような
空燃比センサとしては,酸素イオン導電性の固体電解質
体とその表面に設けた一対の電極よりなるセンサ部を有
する空燃比センサ素子が用いられている。
【0003】また,上記空燃比センサ素子はセンサ部が
活性温度に加熱されなければ正確な空燃比を検出するこ
とができない。このため,上記空燃比センサには別途発
熱部を有するヒータを設け,該ヒータによって常時空燃
比センサ素子のセンサ部を活性温度に保持して使用す
る。そして,従来センサ部に対しヒータを一体的に設
け,センサ部の速熱性を高めた構造の空燃比センサ素子
が考案されていた。このような空燃比センサ素子は内燃
機関の始動後まもなく正確な空燃比を測定することがで
きる。
【0004】ところで近年の排ガス規制強化に対応する
ため,より一層の空燃比センサ素子の優れた速熱性に対
するニーズがある。しかしながら,上記従来技術におい
てはまだまだセンサ部とヒータとが離れていることか
ら,ヒータによるセンサ部の急速加熱という点において
不充分であった。従って,センサ部とヒータにおける発
熱部とを一層近づけて構成した各種の空燃比センサ素子
が提案されていた(特開昭60−128348号,特開
昭60−98349号,特開昭61−241658
号)。
【0005】このような空燃比センサ素子としては,例
えば,図7に示すごとき構造のものが知られている。こ
の空燃比センサ素子9は,測定電極911と基準電極9
12と,両者の間に配置された固体電解質体915とよ
りなるセンサ部91を有し,該センサ部91における測
定電極911を配置した側には多孔質絶縁層97を介し
て発熱部920と絶縁層921,922とよりなるヒー
タ92が設けてある。なお,同図において符号910は
基準ガスである大気が導入された大気室,98は大気室
基板である。
【0006】
【解決しようとする課題】しかしながら,以上に述べた
従来技術にかかる空燃比センサ素子でもってULEV規
制等に対応可能な検出開始時間を得ようとした場合,発
熱部の温度を相当高くする必要があった。そして,上記
ヒータはセンサ部の片側に面するよう配置されているこ
とから,空燃比センサ素子に熱分布を生じせしめるおそ
れがあった。熱分布が生じた場合には空燃比センサ素子
に熱応力が生じ,素子の損傷を招く恐れがあった。
【0007】本発明は,かかる問題点に鑑み,速熱性に
優れ,熱応力による損傷が生じ難い空燃比センサ素子を
提供しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】請求項1の発明は,一対の電極の間
に発熱部を内蔵した固体電解質体を配置してなるセンサ
部を有することを特徴とする空燃比センサ素子にある。
【0009】上記発熱部としては,例えば通電により発
熱するPt,Pt−Rh,Pt−Pd等の抵抗発熱体を
絶縁材料で被覆したものを用いることができる(実施形
態例1参照)。これにより,センサ部の空燃比検出精度
を高めることができる。
【0010】本発明の作用につき,以下に説明する。本
発明にかかる空燃比センサ素子は,一対の電極の間に発
熱部を内蔵した固体電解質体を配置したセンサ部を持っ
ている。このため,発熱部が直接かつ内部からセンサ部
を加熱することができるため,空燃比センサ素子の速熱
性を高めることができる。また,急速加熱の際に消費さ
れる電力を低減させることができる。また,発熱部の発
熱量を減じることもできる。
【0011】また,発熱部がセンサ部の内部に存在する
ため,センサ部に熱分布を生じさせることなく均一に加
熱することができる。このため,熱応力による損傷を防
止することができる。更に,センサ部に発熱部を内蔵す
ることで,別途ヒータを設ける手間とコストを省くこと
ができる。このため製造工程,素材費を低減することが
可能となる。
【0012】以上のように,本発明によれば,速熱性に
優れ,熱応力による損傷が生じ難い空燃比センサ素子を
提供することができる。
【0013】なお,本発明にかかる空燃比センサ素子と
しては,いわゆる限界電流式の酸素センサ素子として機
能するセンサ部を有するもの,酸素濃淡起電力式の酸素
センサ素子として機能するセンサ部を有するものの双方
を挙げることができる。
【0014】また,センサ部が2つ以上あるもの,後述
する実施形態例2に示したようなポンプセルを持った2
セルタイプの空燃比センサ素子も本発明を適応すること
ができる。特に2セルタイプ等でポンプセルを有するも
のについては,該ポンプセルに対し上記発熱部を内蔵さ
せることが好ましい。これにより,センサ部と共にポン
プセルの速熱性を高めることができる。
【0015】また,センサ部の電極が固体電解質を介し
て対面する位置にあるよう構成されたセンサ部(実施形
態例1)の他,電極が固体電解質の同じ側の面に配置さ
れたようなセンサ部についても本発明を適用することが
できる。
【0016】また,本発明にかかる空燃比センサ素子と
しては,以下に示す積層型の他にコップ型の固体電解質
体よりなるものを挙げることもできる。この場合,例え
ば,後述の図6に示すごとき測定電極の周囲に絶縁層を
設け,その上に発熱体を印刷形成し,更にその表面を覆
うように被覆絶縁層を形成し,発熱部とすることができ
る(実施形態例3参照)。
【0017】次に,請求項2の発明のように,上記空燃
比センサ素子は積層型であることが好ましい。これによ
り,薄肉の固体電解質内部への発熱部の形成が容易であ
るため,安価な製造コストで空燃比センサ素子を作製す
ることができる。また,本請求項にかかる空燃比センサ
素子は積層型であることから薄肉であり,従って低熱容
量である。このため,周囲雰囲気の温度が仮に低下した
場合,これに伴う熱損失の影響を防止することができ
る。
【0018】次に,請求項3の発明は,基準電極を設け
た薄板状の基準側の固体電解質体と被測定ガスに曝され
測定電極を設けた薄板状の測定側の固体電解質体とより
なり,かつ上記基準側の固体電解質体と上記測定側の固
体電解質体との間には発熱部が内蔵されるセンサ部を有
し,上記発熱部は発熱体を積層した絶縁層と該絶縁層及
び発熱体の表面を被覆する被覆絶縁層とよりなり,また
上記被覆絶縁層及び上記絶縁層において,上記測定電極
及び上記基準電極と対面する部分には両電極間の酸素イ
オン導電性を確保するための連結用固体電解質体が埋設
されていることを特徴とする空燃比センサにある(後述
する実施形態例1,図1参照)。
【0019】このような構造とすることにより,上述の
記載と同様の効果を得ることができる他,絶縁層で基準
電極と測定電極との間の酸素イオンの移動を妨げること
なく,また内蔵された発熱部として構成することができ
るため低電力での加熱が可能であり,発熱部中の発熱体
を流れる電流が空燃比センサの精度に与える影響が少な
く,精密なセンサ信号を得ることができる。なお,上記
発熱体は通電により発熱する抵抗発熱体により構成され
ている。
【0020】次に,請求項4の発明は,被測定ガスに曝
され第1ポンプ電極を設けた薄板状の第1固体電解質体
と,第2ポンプ電極を設けた第2固体電解質体とよりな
り,かつ上記第1固体電解質体と上記第2固体電解質体
との間には発熱部が内蔵されるポンプセルと,上記ポン
プセルにより被測定ガスが導入され,上記第2ポンプ電
極と接する被測定ガス室に面し,測定電極を設けた薄板
状の測定側の固体電解質体と基準電極を設けた薄板状の
基準側の固体電解質体とよりなるセンサ部とよりなり,
更に上記発熱部は発熱体を積層した絶縁層と該絶縁層及
び発熱体の表面を被覆する被覆絶縁層とよりなり,また
上記被覆絶縁層及び上記絶縁層において,上記第1ポン
プ電極及び上記第2ポンプ電極と対面する部分には両電
極間の酸素イオン導電性を確保するための連結用固体電
解質体を埋設してなることを特徴とする空燃比センサに
ある。
【0021】このような構造とすることにより,上述の
記載と同様の効果を得ることができる他,絶縁層で第1
電極と第2電極との間の酸素イオンの移動を妨げること
がなく,また内蔵された発熱部として構成することがで
きるため低電力での加熱が可能であり,更に発熱部中の
発熱体を流れる電流が空燃比センサの精度に与える影響
が少ない。以上のことより精密なセンサ信号を得ること
ができる。更に,本請求項にかかる発明によれば,上述
するごとき優れた効果を有する2セル型の空燃比センサ
を得ることができる。
【0022】更に,請求項5の発明のように,上記ポン
プセルにおける上記第1固体電解質体と上記第2固体電
解質体との間には発熱部が内蔵されてなり,また上記セ
ンサ部における測定側の固体電解質体と上記基準側の固
体電解質体との間には発熱部が内蔵されてなり,更に上
記発熱部は発熱体を積層した絶縁層と該絶縁層及び発熱
体の表面を被覆する被覆絶縁層とよりなり,また上記被
覆絶縁層及び上記絶縁層において,上記第1ポンプ電極
及び第2ポンプ電極と対面する部分と上記測定電極及び
上記基準電極と対面する部分とには,両電極間の酸素イ
オン導電性を確保するための連結用固体電解質体がそれ
ぞれ埋設されていることが好ましい。本請求項にかかる
発明においては,ポンプセル及びセンサ部の双方に発熱
部を内蔵しているため,更に確実に本発明にかかる効果
を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる空燃比センサ素子につき,
図1〜図3を用いて説明する。なお,本例の空燃比セン
サ素子は自動車用内燃機関の排気系に取付けられて使用
させる。本例において,後述する測定電極153,基準
電極154をそれぞれ酸素ポンピング用電極として用い
ることにより,限界電流式の空燃比センサ素子として使
用することができる。
【0024】図1に示すごとく,本例の空燃比センサ素
子1は,一対の電極153,154の間に発熱部12を
内蔵した固体電解質体151,152を配置してなるセ
ンサ部11を有する。
【0025】以下詳細に説明する。図1及び図2に示す
ごとく,上記空燃比センサ素子1はセンサ部11と大気
導入部18と電極保護膜17とよりなる積層型のセンサ
である。上記センサ部11は基準電極154を設けた薄
板状の基準側の固体電解質体152と測定側の測定電極
153を設けた固体電解質体151とよりなり,両固体
電解質体151,152との間には発熱部12が配置さ
れている。なお,上記測定電極153を被覆するように
上記電極保護膜17が形成されている。
【0026】上記発熱部12は発熱体120を設けた絶
縁層122と該絶縁層122及び発熱体120とを被覆
する被覆絶縁層121とよりなる。また,被覆絶縁層1
21及び絶縁層122において,上記測定電極153及
び基準電極154と対面する部分には測定電極153と
基準電極154との酸素イオン導電性を確保するための
連結用固体電解質体123,124が埋め込まれてい
る。なお,上記発熱体120には通電用のリード線を接
続するためのリード部129が一体的に設けてある。ま
た,図3に示すごとく,上記発熱体120は上記空燃比
センサ素子1を投影的に見たときに測定電極153及び
基準電極154の周囲を取り囲むように形成する。
【0027】上記固体電解質体152と隣接して基準ガ
スである大気の導入室180となる溝部185を設けた
大気導入板181が配置されている。また,この大気導
入板181と隣接して溝部185を閉口させる閉口板1
82が配置されている。
【0028】次に,本例にかかる空燃比センサの製造方
法について説明する。固体電解質151,152用のジ
ルコニアグリーンシートを成形する。イットリアを添加
した平均粒径0.6μmのジルコニア原料粉末71.7
wt%,有機バインダのポリビニルブチラール2.5w
t%,可塑剤のフタル酸ヂブチル5.9wt%,分散剤
のソルビタントリオレート0.7wt%,それらを溶
解,分散させる有機溶剤の,エタノール・トルエン混合
溶剤19.2wt%を秤量し,これらを混合してスラリ
ーを準備し,該スラリーをドクターブレード法により成
形して厚さ100μmのシートを得た。このシートを所
定の寸法に打ち抜き,2枚のジルコニアグリーンシート
を得た。
【0029】次に,上記のジルコニアグリーンシートの
1枚に対し,被覆絶縁層121用のアルミナペーストを
印刷する。そして,被覆絶縁層121の上に白金ペース
トを用いて発熱体120及びリード部129用の印刷パ
ターンを設ける。更にその上に絶縁層122用のアルミ
ナペーストを印刷し,両アルミナペーストにて上記印刷
パターンを挟む。
【0030】なお,アルミナペーストの印刷に当たって
は,測定電極153及び基準電極154と対面する位置
に空隙を設けて印刷する。その後,この空隙にはジルコ
ニアペーストをスクリーン印刷して充填し,表面を平坦
とする。
【0031】最後にこのように処理したジルコニアグリ
ーンシートの上に残った他の一枚のグリーンシートを積
層し,80℃,30MPaの条件で加熱圧着し,積層体
を得た。得られた積層体の表面に測定電極153,基準
電極154用の白金ペーストを印刷した。
【0032】また,電極保護膜17,溝部185を設け
た大気導入板181,閉口板182用のグリーンシート
を別途準備する。なお,これらの材質としては,空燃比
センサ素子1が冷熱環境下で使用されることから,上記
固体電解質体151,152の材料と同等の熱膨張係数
を有するものであることが望ましく,例えば,上記固体
電解質体151,152と同じくジルコニアを用いるこ
とが好ましい。また,あるいはアルミナ,スピネル等が
好ましい。これらのグリーンシートを図2に示すごとき
位置関係となるように積層し,その後一体焼成する。以
上により,本例にかかる空燃比センサ素子を得た。
【0033】次に,本例における作用効果につき説明す
る。本例にかかる空燃比センサ素子1は,測定電極15
3と基準電極154との間に発熱部12を内蔵した固体
電解質体151,152を配置したセンサ部11を持っ
ている。このため,発熱部12が直接かつ内部からセン
サ部11を加熱することができるため,空燃比センサ素
子1の速熱性を高めることができる。また,発熱部の温
度が高くなくとも充分に素早くセンサ部11の加熱を行
うことができる。よって,急速加熱の際に消費される電
力を低減することができる。また,発熱部12の発熱量
を減じることもできる。
【0034】また,本例においては特に発熱部12中の
発熱体120を,図3に示すごとく,測定電極153,
基準電極154の周囲を取り囲むような位置に設けてい
るため,各電極153,154を効率的に加熱すること
ができる。
【0035】また,発熱部12がセンサ部11の内部に
存在するため,センサ部11に熱分布を生じさせること
なく,これを均一に加熱することができる。このため,
熱応力によるセンサ部11の損傷を防止することができ
る。更に,センサ部11に発熱部12を内蔵すること
で,別途ヒータを設ける手間とコストを省くことができ
る。つまり,本例においては,センサ部11を作製する
際に,アルミナペーストの印刷等の操作を行って,発熱
部12をセンサ部11と同時に作製する。このため製造
工程,素材費を低減することが可能となる。
【0036】以上のように,本例によれば,速熱性に優
れ,熱応力による損傷が生じ難い空燃比センサ素子を提
供することができる。
【0037】実施形態例2 本例は,図4,図5に示すごとく,2セル構造の空燃比
センサ素子について説明する。なお,本例にかかる空燃
比センサ素子は以下に示すポンプセルに電圧を印加する
ことにより得られる酸素のポンピング作用を利用して被
測定ガス室に被測定ガスを導入する。そして,センサ部
にかかる測定電極は被測定ガス室に面し,基準電極は大
気室に面することから,空燃比を検出することができ
る。
【0038】図4,図5に示すごとく,本例の空燃比セ
ンサ素子2は,測定電極153と基準電極154との間
に発熱部23を内蔵した固体電解質体211,212を
配置してなるセンサ部21(センサセルと呼ぶことが多
いが,ここでは請求項に合わせてセンサ部と呼ぶ。)を
有し,該センサ部21とポンプセル22と大気導入部1
8と電極保護膜17とよりなる積層型のセンサ素子であ
る。そして,上記センサ部21と共に上記ポンプセル2
2に対し発熱部23,24が内蔵されている。
【0039】そして,上記ポンプセル22及びセンサ部
21との間には被測定ガス室280が形成されてなる。
また,上記被測定ガス室280に対し被測定ガスを導入
する被測定ガス導入路281はポンプセル22及び発熱
部24を貫通して形成されている。
【0040】上記センサ部21は基準電極154を設け
た薄板状の固体電解質体212と測定電極153を設け
た固体電解質体211とよりなり,両固体電解質体21
1,212との間には発熱部23が配置されている。
【0041】上記発熱部23は発熱体120を設けた絶
縁層122と該絶縁層122及び発熱体120とを被覆
する被覆絶縁層121とよりなる。また,被覆絶縁層1
21,絶縁層122において,上記測定電極153及び
基準電極154と対面する部分には連結用固体電解質体
123,124が埋め込まれている。また,前述した図
3に示すごとく,上記発熱体120は上記空燃比センサ
素子を投影的に見たときに測定電極153及び基準電極
154の周囲を取り囲むように形成する。
【0042】上記固体電解質体212と隣接して基準ガ
スである大気の導入室180となる溝部185を設けた
大気導入板181が配置されている。また,この大気導
入板181と隣接して溝部185を閉口させる閉口板1
82が配置されている。
【0043】上記ポンプセル22は第2電極224を設
けた薄板状の第2固体電解質体222と第1電極223
を設けた第1固体電解質体221とよりなり,第1固体
電解質体221と第2固体電解質体222との間には発
熱部24が配置されている。この発熱部24は上記発熱
部23と同様の構造であり,発熱部24において第1ポ
ンプセル223と第2ポンプセル224と対面する部分
の第1固体電解質体221と第2固体電解質体222に
は連結用固体電解質体123,124が埋め込まれてい
る。
【0044】そして,第1固体電解質体221,第2固
体電解質体222及び発熱部24の被覆絶縁層121,
絶縁層122には図4に示すごとく被測定ガス導入路2
81を構成する貫通穴282が図5に示すごとき位置に
形成されている。なお,上記電極223を被覆するよう
に上記電極保護膜17が形成されている。また,センサ
部21とポンプセル22との間には窓部283を有する
被測定ガス室形成板28が配置されている。
【0045】次に,本例の空燃比センサ素子の製造方法
について説明する。実施形態例1と同様の方法で,4枚
のジルコニアグリーンシートを得た。次いで,上記ジル
コニアグリーンシートの2枚を用いて,実施形態例1と
同様の方法にて内部にアルミナペースト,白金ペースト
よりなる印刷パターンを形成し,センサ部用の積層体と
した。
【0046】また,同様の方法からポンプセル用の積層
体を得た。なお,ポンプセル用の積層体には,被測定ガ
ス導入路281となる貫通穴282を図5に示すごとき
位置に打ち抜き形成した。
【0047】また,実施形態例1と同様にして,電極保
護膜17,溝部185を設けた大気導入板181,閉口
板182,被測定ガス室形成板28用のグリーンシート
を別途準備した。なお,上記被測定ガス室形成板28
は,高精度なセンサ信号を得るために,ポンプセル22
とセンサ部21との間に高い電気絶縁性を確保できる材
料を用いることが好ましく,本例においてはアルミナよ
り構成する。これらのグリーンシートを図5に示すごと
き位置関係となるように積層し,その後一体焼成した。
以上により,本例にかかる空燃比センサ素子を得た。そ
の他は実施形態例1と同様である。
【0048】本例にかかる空燃比センサ素子2におい
て,センサ部21,ポンプセル22に対してそれぞれ発
熱部23,24が内蔵されている。このため,センサ部
21,ポンプセル22は速熱性に優れており,よって,
本例によれば,速熱性に優れた2セルタイプの空燃比セ
ンサ素子2を得ることができる。その他は実施形態例1
と同様の作用効果を有する。
【0049】実施形態例3 本例は図6に示すごとく,コップ型の固体電解質よりな
る空燃比センサ素子について説明するものである。図6
に示すごとく,上記空燃比センサ素子3は,内部に基準
ガス室30を設けたコップ型の固体電解質体35とその
外側面に設けた測定電極353と上記基準ガス室30に
接するように設けた基準電極354とよりなる。そし
て,上記測定電極353の上方には発熱部32が設けて
ある。
【0050】上記発熱部32は,固体電解質体30の表
面に環状に形成された絶縁層322と該絶縁層322に
積層形成された発熱体321と,上記絶縁層322及び
上記発熱体321の表面を被覆するよう設けた被覆絶縁
層320とよりなる。その他は実施形態例1と同様であ
る。また,本例にかかる空燃比センサ素子3においても
実施形態例1と同様の作用効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,空燃比センサ素子の断
面説明図。
【図2】実施形態例1における,空燃比センサ素子の斜
視展開説明図。
【図3】実施形態例1における,空燃比センサ素子の発
熱部と電極との位置関係を示す投影説明図。
【図4】実施形態例2における,空燃比センサ素子の断
面説明図。
【図5】実施形態例2における,空燃比センサ素子の斜
視展開説明図。
【図6】実施形態例3における,コップ型の空燃比セン
サ素子の説明図。
【図7】従来例にかかる,空燃比センサ素子の断面説明
図。
【符号の説明】
1,2,3...空燃比センサ素子, 11,31...センサ部, 22...ポンプセル, 12,32...発熱部, 121,321...被覆絶縁層, 122,322...絶縁層, 123,124...連結用固体電解質体, 151,152,35...固体電解質体, 153,353...測定電極, 154,354...基準電極, 221...第1固体電解質体, 222...第2固体電解質体, 223...第1ポンプ電極, 224...第2ポンプ電極,

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極の間に発熱部を内蔵した固体
    電解質体を配置してなるセンサ部を有することを特徴と
    する空燃比センサ素子。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記空燃比センサ素
    子は積層型であることを特徴とする空燃比センサ素子。
  3. 【請求項3】 基準電極を設けた薄板状の基準側の固体
    電解質体と被測定ガスに曝され測定電極を設けた薄板状
    の測定側の固体電解質体とよりなり,かつ上記基準側の
    固体電解質体と上記測定側の固体電解質体との間には発
    熱部が内蔵されるセンサ部を有し,上記発熱部は発熱体
    を積層した絶縁層と該絶縁層及び発熱体の表面を被覆す
    る被覆絶縁層とよりなり,また上記被覆絶縁層及び上記
    絶縁層において,上記測定電極及び上記基準電極と対面
    する部分には両電極間の酸素イオン導電性を確保するた
    めの連結用固体電解質体が埋設されていることを特徴と
    する空燃比センサ素子。
  4. 【請求項4】 被測定ガスに曝され第1ポンプ電極を設
    けた薄板状の第1固体電解質体と,第2ポンプ電極を設
    けた第2固体電解質体とよりなり,かつ上記第1固体電
    解質体と上記第2固体電解質体との間には発熱部が内蔵
    されるポンプセルと,上記ポンプセルにより被測定ガス
    が導入され,上記第2ポンプ電極と接する被測定ガス室
    に面し,測定電極を設けた薄板状の測定側の固体電解質
    体と基準電極を設けた薄板状の基準側の固体電解質体と
    よりなるセンサ部とよりなり,更に上記発熱部は発熱体
    を積層した絶縁層と該絶縁層及び発熱体の表面を被覆す
    る被覆絶縁層とよりなり,また上記被覆絶縁層及び上記
    絶縁層において,上記第1ポンプ電極及び上記第2ポン
    プ電極と対面する部分には両電極間の酸素イオン導電性
    を確保するための連結用固体電解質体を埋設してなるこ
    とを特徴とする空燃比センサ素子。
  5. 【請求項5】 請求項4において,上記ポンプセルにお
    ける上記第1固体電解質体と上記第2固体電解質体との
    間には発熱部が内蔵されてなり,また上記センサ部にお
    ける測定側の固体電解質体と上記基準側の固体電解質体
    との間には発熱部が内蔵されてなり,更に上記発熱部は
    発熱体を積層した絶縁層と該絶縁層及び発熱体の表面を
    被覆する被覆絶縁層とよりなり,また上記被覆絶縁層及
    び上記絶縁層において,上記第1ポンプ電極及び第2ポ
    ンプ電極と対面する部分と上記測定電極及び上記基準電
    極と対面する部分とには,両電極間の酸素イオン導電性
    を確保するための連結用固体電解質体がそれぞれ埋設さ
    れていることを特徴とする空燃比センサ素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003504604A (ja) * 1999-07-13 2003-02-04 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング ヒータ回路、殊にセンサ用のヒータ回路及び該ヒータ回路の製造法
JP2008020331A (ja) * 2006-07-13 2008-01-31 Denso Corp ガスセンサ素子及びその製造方法

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