JPH11141693A - オーステナイトステンレス鋼バルブ - Google Patents
オーステナイトステンレス鋼バルブInfo
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- JPH11141693A JPH11141693A JP9305874A JP30587497A JPH11141693A JP H11141693 A JPH11141693 A JP H11141693A JP 9305874 A JP9305874 A JP 9305874A JP 30587497 A JP30587497 A JP 30587497A JP H11141693 A JPH11141693 A JP H11141693A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16K—VALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
- F16K1/00—Lift valves or globe valves, i.e. cut-off apparatus with closure members having at least a component of their opening and closing motion perpendicular to the closing faces
- F16K1/02—Lift valves or globe valves, i.e. cut-off apparatus with closure members having at least a component of their opening and closing motion perpendicular to the closing faces with screw-spindle
- F16K1/06—Special arrangements for improving the flow, e.g. special shape of passages or casings
- F16K1/10—Special arrangements for improving the flow, e.g. special shape of passages or casings in which the spindle is inclined to the general direction of flow
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16K—VALVES; TAPS; COCKS; ACTUATING-FLOATS; DEVICES FOR VENTING OR AERATING
- F16K27/00—Construction of housing; Use of materials therefor
- F16K27/02—Construction of housing; Use of materials therefor of lift valves
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- Y10T137/6851—With casing, support, protector or static constructional installations
- Y10T137/7036—Jacketed
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Mechanically-Actuated Valves (AREA)
- Lift Valve (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 100℃以上で使用される、バルブ本体の材
質が、オーステナイトステンレス鋼バルブにおいて、使
用開始時の取り扱いが容易なバルブを提供する。 【解決手段】 100℃以上で使用される、バルブ本体
1の材質がオーステナイトステンレス鋼のバルブであっ
て、ステム4の往復動によって開閉操作を行う形式のも
のに対して、そのステム4の材質を、フェライト系ステ
ンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼などのオース
テナイトステンレス鋼に比べて熱膨張係数が1.3分の
1以下の金属を使用し、ステム4にかかる圧縮応力をス
テム材料の許容応力に収め、シート3の破壊、ステム4
の屈曲発生を防止し、バルブの取り扱いを簡略化する。
質が、オーステナイトステンレス鋼バルブにおいて、使
用開始時の取り扱いが容易なバルブを提供する。 【解決手段】 100℃以上で使用される、バルブ本体
1の材質がオーステナイトステンレス鋼のバルブであっ
て、ステム4の往復動によって開閉操作を行う形式のも
のに対して、そのステム4の材質を、フェライト系ステ
ンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼などのオース
テナイトステンレス鋼に比べて熱膨張係数が1.3分の
1以下の金属を使用し、ステム4にかかる圧縮応力をス
テム材料の許容応力に収め、シート3の破壊、ステム4
の屈曲発生を防止し、バルブの取り扱いを簡略化する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、化学工業をはじ
めとする、高温下で使用されるオーステナイトステンレ
ス鋼バルブ、特に使用開始時に要求されるバルブの取扱
い方法を改良するためのバルブに関する。
めとする、高温下で使用されるオーステナイトステンレ
ス鋼バルブ、特に使用開始時に要求されるバルブの取扱
い方法を改良するためのバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】図1と図2は、100℃以上の高温下で
使用されるオーステナイトステンレス鋼バルブの代表例
としてY型クローブ弁を示しており、バルブ本体1の貫
通する通路2の途中にシート3を設け、バルブ本体1に
軸方向へ可動となるよう装着したステム4とカバーフラ
ンジ5の間に設けたグランドパッキング6をグランドプ
レート7とグランドボルト8で圧縮保持し、ステム4と
平行するようバルブ本体1に固定したヨーク9とステム
4の端部に外嵌するヨークフランジ10を固定化し、ヨ
ークフランジ10で回動自在に保持したスリーブ11の
雌ねじ12とステム4の雄ねじ13を螺合し、スリーブ
11に回転操作用のハンドル14を固定すると共に、ス
テム4にヨーク9へ外接する回り止め15が固定されて
いる。
使用されるオーステナイトステンレス鋼バルブの代表例
としてY型クローブ弁を示しており、バルブ本体1の貫
通する通路2の途中にシート3を設け、バルブ本体1に
軸方向へ可動となるよう装着したステム4とカバーフラ
ンジ5の間に設けたグランドパッキング6をグランドプ
レート7とグランドボルト8で圧縮保持し、ステム4と
平行するようバルブ本体1に固定したヨーク9とステム
4の端部に外嵌するヨークフランジ10を固定化し、ヨ
ークフランジ10で回動自在に保持したスリーブ11の
雌ねじ12とステム4の雄ねじ13を螺合し、スリーブ
11に回転操作用のハンドル14を固定すると共に、ス
テム4にヨーク9へ外接する回り止め15が固定されて
いる。
【0003】図1では、ステム4の先端に別体のディス
ク16を取り付け、図2では、ステム4の先端にディス
ク16を一体に設けたものを示している。
ク16を取り付け、図2では、ステム4の先端にディス
ク16を一体に設けたものを示している。
【0004】上記のようなバルブは、ハンドル14でス
リーブ11を回転させると、回り止め状態のステム4は
軸方向に往復運動し、ステム4の前進動時は、その先端
のディスク16がシート3に圧着し、通路2を流れる流
体を止めることになる。
リーブ11を回転させると、回り止め状態のステム4は
軸方向に往復運動し、ステム4の前進動時は、その先端
のディスク16がシート3に圧着し、通路2を流れる流
体を止めることになる。
【0005】従って、この形式のバルブでは、ステム4
はシート3とヨークフランジ10のスリーブ11との間
に挟まれてバルブが閉じている間、圧縮応力が発生する
ことになる。
はシート3とヨークフランジ10のスリーブ11との間
に挟まれてバルブが閉じている間、圧縮応力が発生する
ことになる。
【0006】上記スリーブ11の雌ねじ12とステム4
の雄ねじ13は、ステム4がシート3からの反力によっ
て緩まないように、摩擦角よりも小さい角度のねじが切
ってあり、スラストによって勝手に動かないように設計
されている。
の雄ねじ13は、ステム4がシート3からの反力によっ
て緩まないように、摩擦角よりも小さい角度のねじが切
ってあり、スラストによって勝手に動かないように設計
されている。
【0007】図1と図2に示したバルブは手動操作のも
のであるが、エアー駆動、電気モータ駆動などの自動式
の場合も、ねじでステム4を往復動させるかぎり、機構
はまったく同一である。
のであるが、エアー駆動、電気モータ駆動などの自動式
の場合も、ねじでステム4を往復動させるかぎり、機構
はまったく同一である。
【0008】このような形式のバルブを高温下で使用す
る場合は、バルブ本体1の材料にオーステナイトステン
レス鋼を用い、バルブ本体1の外周に加熱用のジャケッ
ト17を設けた構造が採用されている。
る場合は、バルブ本体1の材料にオーステナイトステン
レス鋼を用い、バルブ本体1の外周に加熱用のジャケッ
ト17を設けた構造が採用されている。
【0009】該バルブを高温下で使用する場合は、当
然、最初にそのバルブを定常の温度に昇温しなければな
らない。
然、最初にそのバルブを定常の温度に昇温しなければな
らない。
【0010】しかしながら、上記昇温操作をバルブを閉
じた状態で行うと、バルブ本体1を形成するオーステナ
イトステンレス鋼は、熱膨張係数が大きく、その上、バ
ルブ本体1、ステム4の各温度は、ヨーク9の温度より
も高くなることから、ステム4の熱膨張の程度が、バル
ブ本体1+ヨーク9より大きくなり、そのため、ステム
4に過大な圧縮応力が掛かり、シート2を破壊したり、
ステム4自身が圧縮応力に耐えきれずに屈曲したりする
ことがある。
じた状態で行うと、バルブ本体1を形成するオーステナ
イトステンレス鋼は、熱膨張係数が大きく、その上、バ
ルブ本体1、ステム4の各温度は、ヨーク9の温度より
も高くなることから、ステム4の熱膨張の程度が、バル
ブ本体1+ヨーク9より大きくなり、そのため、ステム
4に過大な圧縮応力が掛かり、シート2を破壊したり、
ステム4自身が圧縮応力に耐えきれずに屈曲したりする
ことがある。
【0011】そのため、かかる高温で使用されるバルブ
を昇温しようとする場合は、ステムに過大な圧縮応力が
掛からないように、ハルブを予め少し開けておくこと
が、このようなバルブを取り扱う場合の一般的な操作方
法である。
を昇温しようとする場合は、ステムに過大な圧縮応力が
掛からないように、ハルブを予め少し開けておくこと
が、このようなバルブを取り扱う場合の一般的な操作方
法である。
【0012】バルブ本体1の材質がオーステナイトステ
ンレス鋼のバルブは、本来、耐蝕を目的としたものであ
るから、バルブ本体1、ステム4などの内部の流体に触
れる部分の材質は同一にするのが一般的である。ヨーク
9は内部の流体に触れないので価格の安い炭素鋼を使用
するのが、これまた一般的である。
ンレス鋼のバルブは、本来、耐蝕を目的としたものであ
るから、バルブ本体1、ステム4などの内部の流体に触
れる部分の材質は同一にするのが一般的である。ヨーク
9は内部の流体に触れないので価格の安い炭素鋼を使用
するのが、これまた一般的である。
【0013】以下に、この材質の組み合わせで、バルブ
を閉じた状態で300℃に昇温しようとする場合の、ス
テム4に掛かる圧縮応力を計算してみる。
を閉じた状態で300℃に昇温しようとする場合の、ス
テム4に掛かる圧縮応力を計算してみる。
【0014】発明者らの測定結果によると、バルブ本体
の温度が300℃に達した時のステム4、ヨーク9の各
温度は、バルブ本体300℃、ステム(露出部)80
℃、ヨーク(露出部)50℃であった。
の温度が300℃に達した時のステム4、ヨーク9の各
温度は、バルブ本体300℃、ステム(露出部)80
℃、ヨーク(露出部)50℃であった。
【0015】このバルブが20℃の時に閉じられて、3
00℃に昇温されたとすると、本体の温度変化は、30
0−20=280℃、ステムの温度変化は、一応最高温
度部と最低温度部の平均温度が全体の温度であるとみな
して、(300+80)/2−20=170℃、ヨーク
の温度変化は、50−20=30℃、と計算される。
00℃に昇温されたとすると、本体の温度変化は、30
0−20=280℃、ステムの温度変化は、一応最高温
度部と最低温度部の平均温度が全体の温度であるとみな
して、(300+80)/2−20=170℃、ヨーク
の温度変化は、50−20=30℃、と計算される。
【0016】一方、この時の各部の長さの関係はバルブ
本体のシートからヨークの取り付け部までの長さをLと
すると、ヨークの長さは1.5L、ステムのシートから
駆動ネジ部までの長さは2.5Lであった。この各長さ
の関係は本発明でカバーするバルブでは標準的なもので
ある。各部の熱膨張量を計算すると ステム :170×1.7×10-5×2.5L =7.225×10-3×L 本体とヨークの合計:280×1.7×10-5×L+30×1.1×10-5 ×1.5L=4.810×10-3×L なお、上式中1.7×10-5と1.1×10-5は各々オ
ーステナイトステンレス鋼と炭素鋼の該温度における熱
膨張係数である。上の計算からステムは本体とヨークの
合計よりも2.415×10-3×L多く伸びることが分
かる。オーステナイトステンレス鋼の縦弾性係数は約2
1,000kg/mm2 であるので、この時、ステムに
は σ=21,000×2.415×10-3=50.7kg
/mm2 の圧縮応力が掛かっていることが分かる。一方、オース
テナイトステンレス鋼の200℃から300℃における
許容応力はせいぜい10kg/mm2 程度であるので、
持ちこたえることはできない。
本体のシートからヨークの取り付け部までの長さをLと
すると、ヨークの長さは1.5L、ステムのシートから
駆動ネジ部までの長さは2.5Lであった。この各長さ
の関係は本発明でカバーするバルブでは標準的なもので
ある。各部の熱膨張量を計算すると ステム :170×1.7×10-5×2.5L =7.225×10-3×L 本体とヨークの合計:280×1.7×10-5×L+30×1.1×10-5 ×1.5L=4.810×10-3×L なお、上式中1.7×10-5と1.1×10-5は各々オ
ーステナイトステンレス鋼と炭素鋼の該温度における熱
膨張係数である。上の計算からステムは本体とヨークの
合計よりも2.415×10-3×L多く伸びることが分
かる。オーステナイトステンレス鋼の縦弾性係数は約2
1,000kg/mm2 であるので、この時、ステムに
は σ=21,000×2.415×10-3=50.7kg
/mm2 の圧縮応力が掛かっていることが分かる。一方、オース
テナイトステンレス鋼の200℃から300℃における
許容応力はせいぜい10kg/mm2 程度であるので、
持ちこたえることはできない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シートとス
テムの先端とはテーパになっているので、上記のような
熱膨張差により、ステムの先端がシートに余分の熱膨張
分だけ食い込んでシートを破壊するか、ステムが過大な
圧縮応力に耐えきれずに屈曲するかのいずれかの現象が
起こる。いずれにしても、バルブは故障する。そのた
め、かような環境で使用されるバルブは、昇温しようと
する場合は、ステムに過大な圧縮応力が掛からないよう
に、バルブを予め少し開けておくことがこのようなバル
ブを取り扱う場合の一般的な操作方法である。
テムの先端とはテーパになっているので、上記のような
熱膨張差により、ステムの先端がシートに余分の熱膨張
分だけ食い込んでシートを破壊するか、ステムが過大な
圧縮応力に耐えきれずに屈曲するかのいずれかの現象が
起こる。いずれにしても、バルブは故障する。そのた
め、かような環境で使用されるバルブは、昇温しようと
する場合は、ステムに過大な圧縮応力が掛からないよう
に、バルブを予め少し開けておくことがこのようなバル
ブを取り扱う場合の一般的な操作方法である。
【0018】そこで、この発明の課題は、上記のような
バルブにおいて、使用開始時に必要となる煩雑な操作を
不要にすることができるオーステナイトステンレス鋼バ
ルブを提供することにある。
バルブにおいて、使用開始時に必要となる煩雑な操作を
不要にすることができるオーステナイトステンレス鋼バ
ルブを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、請求項1の発明は、ステムの往復動によって
開閉操作を行う形式で、バルブ本体の材質がオーステナ
イトステンレス鋼であるバルブにおいて、ステムの材質
に、オーステナイトステンレス鋼に比べて、熱膨張係数
が1.3分の1以下の金属を使用した構成を採用したも
のである。
するため、請求項1の発明は、ステムの往復動によって
開閉操作を行う形式で、バルブ本体の材質がオーステナ
イトステンレス鋼であるバルブにおいて、ステムの材質
に、オーステナイトステンレス鋼に比べて、熱膨張係数
が1.3分の1以下の金属を使用した構成を採用したも
のである。
【0020】ここで、ステムの具体的な材質は、フェラ
イト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼な
どを使用でき、また、ジャケットによってバルブ本体を
加熱するようにすることもできる。
イト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼な
どを使用でき、また、ジャケットによってバルブ本体を
加熱するようにすることもできる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
示例と共に説明する。この発明のバルブは、構造的に図
1と図2で示したものと同じであるが、バルブ本体1の
材質がオーステナイトステンレス鋼であるのに対し、そ
のステム4の材質をフェライト系ステンレス鋼、マルテ
ンサイト系ステンレス鋼などのオーステナイトステンレ
ス鋼に比べて熱膨張係数が1.3分の1以下の金属を使
用している。
示例と共に説明する。この発明のバルブは、構造的に図
1と図2で示したものと同じであるが、バルブ本体1の
材質がオーステナイトステンレス鋼であるのに対し、そ
のステム4の材質をフェライト系ステンレス鋼、マルテ
ンサイト系ステンレス鋼などのオーステナイトステンレ
ス鋼に比べて熱膨張係数が1.3分の1以下の金属を使
用している。
【0022】幸い、ステンレス鋼はオーステナイト系、
フェライト系、マルテンサイト系と、各々合金組成が異
なることから、それぞれ異なる熱膨張係数を有するもの
がある。発明者はこの事実に注目した。つまり、オース
テナイトステンレス鋼の熱膨張係数は先に示したよう
に、1.7×10-5/℃であるのに対し、フェライト
系、マルテンサイト系ステンレス鋼のそれは、炭素鋼に
近く、1.1×10-5/℃にしか過ぎない。そこで、本
体材質をオーステナイトステンレス鋼としたままで、ス
テムの材質をオーステナイトステンレス鋼からフェライ
ト系またはマルテンサイト系ステンレス鋼に変えて再
度、ステムと、本体+ヨークの熱膨張量を計算すると ステム :170×1.1×10-5×2.5L =4.675×10-3×L 本体とヨークの合計:280×1.7×10-5×L+30×1.1×10-5 ×1.5L=4.810×10-3×L とほぼ同一となり、ステム4とバルブ本体1とヨーク9
の合計との間には熱膨張差はなくなり、昇温に伴うステ
ムへの過大な負荷は解消できることが分かった。
フェライト系、マルテンサイト系と、各々合金組成が異
なることから、それぞれ異なる熱膨張係数を有するもの
がある。発明者はこの事実に注目した。つまり、オース
テナイトステンレス鋼の熱膨張係数は先に示したよう
に、1.7×10-5/℃であるのに対し、フェライト
系、マルテンサイト系ステンレス鋼のそれは、炭素鋼に
近く、1.1×10-5/℃にしか過ぎない。そこで、本
体材質をオーステナイトステンレス鋼としたままで、ス
テムの材質をオーステナイトステンレス鋼からフェライ
ト系またはマルテンサイト系ステンレス鋼に変えて再
度、ステムと、本体+ヨークの熱膨張量を計算すると ステム :170×1.1×10-5×2.5L =4.675×10-3×L 本体とヨークの合計:280×1.7×10-5×L+30×1.1×10-5 ×1.5L=4.810×10-3×L とほぼ同一となり、ステム4とバルブ本体1とヨーク9
の合計との間には熱膨張差はなくなり、昇温に伴うステ
ムへの過大な負荷は解消できることが分かった。
【0023】しかしながら、フェライト系及びマルテン
サイト系ステンレス鋼はオーステナイトステンレス鋼に
比べて耐蝕性に劣ることから、バルブ内部の流体によっ
ては使用できないことがある。これらフェライト系また
はマルテンサイト系ステンレス鋼がステム4の材料とし
て使用できない場合は、SUS630、SUS329J
1などの高耐蝕性、低熱膨張のステンレス鋼を使用すれ
ばよい。これらの熱膨張係数はフェライト系及びマルテ
ンサイト系ステンレス鋼の1.1×10-5/℃よりは若
干大きいが1.2×10-5/℃に過ぎず、これらを使用
した場合の熱膨張量は ステム :170×1.2×10-5×2.5L =5.100×10-3×L バルブ本体とヨークの合計:280×1.7×10-5×L+30×1.1× 10-5×1.5L=4.810×10-3×L であり、伸び差からステム4にかかる圧縮応力は σ=21,000×(5.1000−4.810)×10-3 =6.09kg/mm2 と、これらのステンレス鋼の許容応力に収まる。
サイト系ステンレス鋼はオーステナイトステンレス鋼に
比べて耐蝕性に劣ることから、バルブ内部の流体によっ
ては使用できないことがある。これらフェライト系また
はマルテンサイト系ステンレス鋼がステム4の材料とし
て使用できない場合は、SUS630、SUS329J
1などの高耐蝕性、低熱膨張のステンレス鋼を使用すれ
ばよい。これらの熱膨張係数はフェライト系及びマルテ
ンサイト系ステンレス鋼の1.1×10-5/℃よりは若
干大きいが1.2×10-5/℃に過ぎず、これらを使用
した場合の熱膨張量は ステム :170×1.2×10-5×2.5L =5.100×10-3×L バルブ本体とヨークの合計:280×1.7×10-5×L+30×1.1× 10-5×1.5L=4.810×10-3×L であり、伸び差からステム4にかかる圧縮応力は σ=21,000×(5.1000−4.810)×10-3 =6.09kg/mm2 と、これらのステンレス鋼の許容応力に収まる。
【0024】発明者はステム4の材質をバルブ本体1の
材質の熱膨張係数に比べて、1.3分の1よりも小さい
ものを使用すれば本件の目標を達することができること
を経験により突き止めた。
材質の熱膨張係数に比べて、1.3分の1よりも小さい
ものを使用すれば本件の目標を達することができること
を経験により突き止めた。
【0025】更に好ましいことに、これらオーステナイ
トステンレス鋼よりも炭素鋼に近い熱膨張係数を有する
ステンレス鋼はオーステナイトステンレス鋼よりも許容
応力が大きいので、この事実もこれらの材質はステムに
採用するのに有利である。
トステンレス鋼よりも炭素鋼に近い熱膨張係数を有する
ステンレス鋼はオーステナイトステンレス鋼よりも許容
応力が大きいので、この事実もこれらの材質はステムに
採用するのに有利である。
【0026】ここで、バルブ本体1の材料はオーステナ
イトステンレス鋼、ヨーク9は炭素鋼、ステム4のフェ
ライト系またはマルテンサイト系ステンレス鋼は、SU
S304並みの耐蝕性が要求される場合はSUS630
を当てるか、SUS316並みの耐蝕性が要求される場
合はSUS329J1を当てる。また、ヨーク9をオー
ステナイトステンレス鋼にすると、この部分の熱膨張量
が多くなるので、更に安全になる。
イトステンレス鋼、ヨーク9は炭素鋼、ステム4のフェ
ライト系またはマルテンサイト系ステンレス鋼は、SU
S304並みの耐蝕性が要求される場合はSUS630
を当てるか、SUS316並みの耐蝕性が要求される場
合はSUS329J1を当てる。また、ヨーク9をオー
ステナイトステンレス鋼にすると、この部分の熱膨張量
が多くなるので、更に安全になる。
【0027】図3乃至図6は、この発明のバルブにおけ
る形式の異なった例を示し、図3と図4はフラッシュバ
ルブ、図5はサンプリングバルブ、図6は三方切り換え
弁であり、図示以外には、ゲート弁、タンク弁、ピスト
ン弁等がある。
る形式の異なった例を示し、図3と図4はフラッシュバ
ルブ、図5はサンプリングバルブ、図6は三方切り換え
弁であり、図示以外には、ゲート弁、タンク弁、ピスト
ン弁等がある。
【0028】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、バル
ブ本体の材質がオーステナイトステンレス鋼であるバル
ブにおいて、ステムの材質に、オーステナイトステンレ
ス鋼に比べて、熱膨張係数が1.3分の1以下の金属を
使用したので、高温で使用されるバルブを昇温しようと
する場合に、ステムにかかる圧縮応力をステム材料の許
容応力に収めることができ、これにより、シートの破壊
やステムの屈曲発生を防止し、昇温時にバルブを予め少
し開けておくという操作が一切不要となり、バルブの取
り扱いが簡単になる。
ブ本体の材質がオーステナイトステンレス鋼であるバル
ブにおいて、ステムの材質に、オーステナイトステンレ
ス鋼に比べて、熱膨張係数が1.3分の1以下の金属を
使用したので、高温で使用されるバルブを昇温しようと
する場合に、ステムにかかる圧縮応力をステム材料の許
容応力に収めることができ、これにより、シートの破壊
やステムの屈曲発生を防止し、昇温時にバルブを予め少
し開けておくという操作が一切不要となり、バルブの取
り扱いが簡単になる。
【図1】Y型グローブ弁の断面図
【図2】Y型グローブ弁の断面図
【図3】フラッシュバルブの断面図
【図4】フラッシュバルブの断面図
【図5】サンプリングバルブの断面図
【図6】三方切り換え弁の断面図
1 バルブ本体 2 通路 3 シート 4 ステム 9 ヨーク 11 スリーブ 15 回り止め
Claims (3)
- 【請求項1】 ステムの往復動によって開閉操作を行う
形式で、バルブ本体の材質がオーステナイトステンレス
鋼であるバルブにおいて、ステムの材質に、オーステナ
イトステンレス鋼に比べて、熱膨張係数が1.3分の1
以下の金属を使用したことを特徴とするオーステナイト
ステンレス鋼バルブ。 - 【請求項2】 ステムの材質が、フェライト系ステンレ
ス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼等である請求項1
記載のオーステナイトステンレス鋼バルブ。 - 【請求項3】 ジャケットによってバルブ本体を加熱す
るようになっている請求項1又は2記載のオーステナイ
トステンレス鋼バルブ。
Priority Applications (4)
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