JPH11141431A - 高圧燃料噴射管 - Google Patents

高圧燃料噴射管

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JPH11141431A JP31897797A JP31897797A JPH11141431A JP H11141431 A JPH11141431 A JP H11141431A JP 31897797 A JP31897797 A JP 31897797A JP 31897797 A JP31897797 A JP 31897797A JP H11141431 A JPH11141431 A JP H11141431A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 1200bar以上の内圧で負圧域と該負圧
域に伴う二次波(反射波)が発生するような噴射波形を
有する噴射システムに用いた場合にも、耐キャビテーシ
ョン性能や耐内圧疲労強度を十分に発揮して高い耐久信
頼性を有する高圧燃料噴射管を提供する。 【解決手段】 厚肉の外管1内に薄肉の二層2−1,2
−2からなる内管2を密嵌してなる三層構造の高圧燃料
噴射管であって、前記外管は厚肉の鋼管からなり、前記
内管のうち外層は硬度(Hv)が250〜450のステ
ンレス鋼管、あるいは抗張力(Ts)が500〜700
N/mmの合金鋼もしくは炭素鋼よりなる金属管であ
り、該内管のうち内層は前記外層より硬質のステンレス
鋼管あるいは合金鋼よりなる金属管で形成されたことを
特徴とし、また前記内管のうち内層は、硬度(Hv)が
450〜550のステンレス鋼管、あるいは抗張力(T
s)が700〜1100N/mmの合金鋼よりなる金
属管であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はディーゼル内燃機関
にあって、燃料供給路としてシリンダーヘッド側のそれ
ぞれノズルホルダーと燃料ポンプ側のデリバリーホルダ
ーとに接続して配置される管径20mm程度以下の比較
的細径で厚肉からなる高圧燃料噴射管に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のディーゼル内燃機関用高
圧燃料噴射管材としては、本出願人が所有する特公平1
−46712号公報が知られている。この公報記載の高
圧燃料噴射管材は、厚肉の炭素鋼製の鋼管からなる外管
に、内側に流通路が形成されたSUS 304のような
ステンレス鋼管からなる薄肉の内管を圧嵌して二重金属
管を構成し、かつ内管の肉厚を二重金属管材全体の外径
に対し、1.2ないし8.5%としたものである。
【0003】そしてこの公報記載の高圧燃料噴射管材
は、NOxの低減や黒煙対策の1つとして噴射時間1〜
2ミリ秒、流速が最大で50m/sec、内圧600〜
1000bar(ピーク圧)という現在の燃料の噴射圧
の高圧化に対応した条件で動作させても、内周面におけ
るキャビテーション・エロージョン・コロージョン(以
下キャビテーションという)の発生が防止できるのみな
らず、繰り返し高圧疲労に対する耐久性もほぼ満足でき
るものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この特公平1−467
12号公報で提案した高圧燃料噴射管は上記した燃料噴
射条件下では優れた耐キャビテーション性能と耐内圧疲
労強度を発揮するものであった。しかしながら内圧がさ
らに上昇して1200bar以上となりかつ負圧域と該
負圧域に伴う二次波(反射波)が発生するような噴射波
形を有する噴射システムに用いた場合には、耐内圧疲労
強度は有するものの、内管の内周面にキャビテーション
が発生することがあった。
【0005】この点を改善するため本出願人は薄肉のス
テンレス鋼管からなる内管の材質をSUS 304から
SUS 301に変更して上記した過酷な噴射条件での
試験を試みた。しかし内管の内周面のキャビテーション
の発生は防止できたものの、今度は内管が繰返し高圧疲
労に耐えられずクラックが発生し、さらに厚肉の外管に
も破裂が発生する事態がみられた。
【0006】したがって本発明の目的は、1200ba
r以上の内圧で負圧域と該負圧域に伴う二次波(反射
波)が発生するような噴射波形を有する噴射システムに
用いた場合にも、耐キャビテーション性能や耐内圧疲労
強度を十分に発揮して高い耐久信頼性を有する高圧燃料
噴射管を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、厚肉の外管内に薄肉の二層からなる内管を密
嵌してなる三層構造の高圧燃料噴射管であって、前記外
管は厚肉の鋼管からなり、前記内管のうち外層は硬度
(Hv)が250〜450のステンレス鋼管、あるいは
抗張力(Ts)が500〜700N/mmの合金鋼も
しくは炭素鋼よりなる金属管であり、該内管のうち内層
は前記外層より硬質のステンレス鋼管あるいは合金鋼よ
りなる金属管で形成されたことを特徴とし、また前記内
管のうち内層は、硬度(Hv)が450〜550のステ
ンレス鋼管、あるいは抗張力(Ts)が700〜110
0N/mmの合金鋼よりなる金属管であることが好ま
しく、さらに前記外管の肉厚は1.4mm以上で、前記
内管のうち外層は0.4〜0.7mm、内層は0.1〜
0.4mmの肉厚を有する高圧燃料噴射管を特徴とする
ものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明を図面について説明する
と、図1は本発明の一実施例に係る高圧燃料噴射管の縦
断面図であって、1は外管、2は薄肉の二層からなる内
管であって、2−1は該内管を構成する外層、2−2は
内管を構成する内層である。そして外管1は管径20m
m以下の比較的厚肉で細径の内径を有する高圧配管用鋼
管で、例えばSTS 35、STS 370、STS
410、St 52などに相当する炭素鋼から形成され
たシームレス鋼管からなるものであり、例えば200〜
260の硬度(Hv)を有するものである。
【0009】また内管2は相互に密着する薄肉の外層2
−1と薄肉の内層2−2からなるものであって、該薄肉
の外層2−1は硬度(Hv)が250〜450のステン
レス鋼管、あるいは抗張力(Ts)が500〜700N
/mmの合金鋼もしくは炭素鋼よりなる金属管であ
り、また薄肉の内層2−2は前記外層2−1より硬質の
ステンレス鋼あるいは合金鋼からなるものである。そし
て内層2−2は後加工で実施する曲げ加工や、必要に応
じ施される頭部成形加工が可能な硬さであれば硬い方が
好ましく、例えば硬度(Hv)が450〜550のステ
ンレス鋼管、あるいは合金鋼、例えば抗張力(Ts)が
700〜1100N/mmの合金鋼からなる金属管を
用いることができる。
【0010】上記の通り内管を二層から構成した理由
は、内層2−2を硬質のステンレス鋼あるいは合金鋼で
形成し、負圧域と該負圧域に伴う二次波(反射波)が発
生するような噴射波形を有する噴射システムに使用して
も内周面におけるキャビテーションの発生を防止すると
ともに、前記内層2−2より軟質で延び性のあるステン
レス鋼あるいは合金鋼もしくは炭素鋼で外層2−1を形
成して1200bar以上の内圧からなる高圧に対する
内圧疲労強度を向上させクラックの発生を防止し、これ
により外管1の破裂をも防止して燃料噴射管としての耐
久信頼性を確保したものである。
【0011】換言すると、内管2を硬質の内層2−2と
軟質の外層2−1より構成することによって、内層によ
り負圧域と該負圧域に伴う二次波により発生する気泡の
破裂に基づく衝撃波によるキャビテーションの発生を防
止するとともに、例え内層2−2にクラックが発生して
も外層により高い噴射圧の繰返しによる疲労に伴うクラ
ックが発生することを防止したものである。
【0012】より詳細に本発明を説明すると、外管1は
頭部成形加工などによりシート面が形成されるので前記
材質を用いる他、肉厚は1.4mm以上としなければな
らない。肉厚が1.4mm未満では頭部成形加工による
シート面を形成するには不十分な肉厚となってしまう。
【0013】つぎに内管を構成する二層のうち、外層2
−1は上記した硬度(Hv)のステンレス鋼かあるいは
抗張力(Ts)の合金鋼を用いる必要があり、具体的に
はSUS 304、SUS 316のようなオーステナ
イト系ステンレス鋼やSt52、SCMなどのような炭
素鋼や合金鋼を挙げることができ、またその肉厚は0.
4〜0.7mmに形成する必要がある。外層2−1のス
テンレス鋼の硬度(Hv)が250未満であったり、あ
るいは合金鋼の抗張力(Ts)が500N/mm未満
では、内圧疲労強度に対する抵抗力が弱くなり、疲労破
壊が生じ易い。一方ステンレス鋼の硬度(Hv)が45
0を超えるかあるいは合金鋼の抗張力(Ts)が700
N/mmを超えると、切欠感度が高くなってこの状態
でも内圧疲労強度に対する抵抗力が弱くなって疲労破壊
が生じ易い。
【0014】そして外層2−1の肉厚を0.4〜0.7
mmとした理由は、肉厚が0.4mm未満では1200
bar以上の内圧で負圧域と該負圧域に伴う二次波が発
生するような噴射波形を有する高圧が内層2−2に加わ
たときの支持力が乏しいため所期の内圧疲労強度が得ら
れず、一方0.7mmを超える肉厚とすると後工程での
曲げ加工時の加工性や頭部成形加工時に外層に座屈が発
生する可能性が大となるからである。
【0015】また内管を構成する二層のうち内層2−2
は該外層2−1より硬質のステンレス鋼か合金鋼を用い
る必要がある。具体的には硬度(Hv)が450〜55
0のステンレス鋼、例えばSUS 301、SCMなど
が挙げられ、また抗張力(Ts)が700〜1100N
/mmの合金鋼、例えばNi系合金鋼、Cr系合金
鋼、Co系合金鋼、インコネル(商品名)、ハステロイ
(商品名)、ヘインズアロイ(商品名)などが挙げら
れ、またその肉厚を0.1〜0.4mmとする必要があ
る。なお、用いられる内層2−2としてのステンレス鋼
の硬度(Hv)が450未満であったり合金鋼の抗張力
が700N/mm未満であると燃料噴射管に用いる高
圧燃料に対する耐キャビテーション性能が得られず、一
方ステンレス鋼の硬度(Hv)が550を超えたり合金
鋼の抗張力が1100N/mmを超えると後工程での
曲げ加工や頭部成形加工時に内管、特に内層に座屈が生
ずるなどの問題の発生の可能性が大となる。
【0016】そして内層2−2の肉厚を0.1〜0.4
mmとした理由は、肉厚が0.1mm未満では内周面に
発生するキャビテーションに対する抵抗力が十分でな
く、一方0.4mmを超える肉厚とすると、後工程での
曲げ加工時の加工性や頭部成形加工時に内層に座屈が発
生する可能性が大となるからである。
【0017】なお外層2−1と内層2−2からなる内管
2全体の肉厚は、製品となる高圧燃料噴射管の外径によ
り左右される。例えば該燃料噴射管の外径が6.35m
mの場合、内管2の全体の肉厚は0.8mm以下とする
必要があり、内管2の肉厚が0.8mmを超えると外管
1が薄くなりすぎて頭部成形加工時にシート面が座屈し
てしまう。同様な理由により、高圧燃料噴射管の外径が
7.0mmの場合は1.0mm、外径が8.0mmの場
合は1.3mmが内管2全体の肉厚の上限となる。
【0018】
【実施例】つぎに本発明の実施例を比較例とともに以下
に説明する。 実施例1 清浄化のための前処理を施して長さ3200mmに切断
したSUS 304からなるステンレス鋼管の外層を構
成する内管を芯引きによる伸管加工によって、外径5.
5mm、内径4.5mm、肉厚0.5mmで、硬度(H
v)が200になるよう縮径し、また同じく長さ320
0mmに切断したSUS 301からなるステンレス鋼
管の内層を構成する内管を芯引きによる伸管加工によっ
て、外径4.0mm、内径3.6mm、肉厚0.2mm
で、硬度(Hv)が210になるよう縮径し、ついで清
浄化のための前処理を施した長さ3200mmのSTS
35に相当する鋼管からなり、かつ硬度(Hv)が10
0の外管(外径9.3mm、内径6.9mm、肉厚1.
7mm)の内部に前記内管を構成する二層の内管を内挿
せしめた。その後固定したダイスを用いて空引きによる
伸管加工を1回行って全体を縮径せしめ、ついで矯正加
工して外径6.35mm、内径2.0mm、肉厚2.1
75mmで、内管の外層の硬度(Hv)が370、内管
の内層の硬度(Hv)が475、外管の硬度(Hv)が
230にそれぞれ加工硬化した三層構造の金属管からな
る噴射管材を得、しかる後に300mmの長さに切断し
た試料を20本準備した。
【0019】このように準備した20本の三層構造の金
属管からなる噴射管材を、ディーゼル機関用燃料噴射ポ
ンプおよびインジェクターを使用して、該ポンプとイン
ジェクターの間に配設し、燃料噴射ポンプを駆動して内
圧1250bar(ピーク圧)で負圧に伴う二次波が2
50barとなる噴射波形となる噴射条件で内圧繰返し
疲労強度試験および耐キャビテーション試験を行なっ
た。その結果得られた全ての試料について10回の圧
力繰返し終了まで破壊には至らず、かつ内周面にキャビ
テーションの発生もみられなかった。
【0020】実施例2 清浄化のための前処理を施して長さ3200mmに切断
したSt 52相当の炭素鋼からなる金属管の外層を構
成する内管を芯引きによる伸管加工によって、外径5.
5mm、内径4.5mm、肉厚0.5mmで、抗張力
(Ts)が500N/mmになるよう縮径し、また同
じく長さ3200mmに切断したSCMからなる金属管
の内層を構成する内管を芯引きによる伸管加工によっ
て、外径4.0mm、内径3.4mm、肉厚0.3mm
で、抗張力(Ts)が800N/mmになるよう縮径
し、ついで清浄化のための前処理を施した長さ3200
mmのSTS 35に相当する鋼管からなり、かつ硬度
(Hv)が110の外管(外径10.0mm、内径5.
8mm、肉厚2.1mm)の内部に前記内管を構成する
二層の内管を内挿せしめた。その後固定したダイスを用
いて空引きによる伸管加工を1回行って全体を縮径せし
め、ついで矯正加工して外径6.35mm、内径2.0
mm、肉厚2.175mmで、内管の外層の抗張力(T
s)が650N/mm、内管の内層の抗張力(Ts)
が1020N/mm、外管の硬度(Hv)が240に
それぞれ加工硬化した三層構造の金属管からなる噴射管
材を得、しかる後に300mmの長さに切断した試料を
20本準備した。
【0021】このように準備した20本の三層構造の金
属管からなる噴射管材について実施例1と同様にして内
圧繰返し疲労強度試験および耐キャビテーション試験を
行なったが、得られた全ての試料について10回の圧
力繰返し終了まで破壊には至らず、かつ内周面にキャビ
テーションの発生もみられなかった。
【0022】実施例3 実施例1と同様の寸法であるが、内管の内層を抗張力
(Ts)が810N/mmのSCMを用いて、実施例
1と同様にして20本の試料を作製した。なお、得られ
た試料における前記内管の内層の抗張力(Ts)は10
10N/mmとなった。
【0023】このように準備した20本の三層構造の金
属管からなる噴射管材について実施例1と同様にして内
圧繰返し疲労強度試験および耐キャビテーション試験を
行なったが、得られた全ての試料について10回の圧
力繰返し終了まで破壊には至らず、かつ内周面にキャビ
テーションの発生もみられなかった。
【0024】実施例4 実施例2と同様の寸法であるが、内管の外層を硬度(H
v)が200のSUS304を用いて、実施例1と同様
にして20本の試料を作製した。なお、得られた試料に
おける前記内管の外層の硬度(Hv)は400となっ
た。
【0025】このように準備した20本の三層構造の金
属管からなる噴射管材について実施例1と同様にして内
圧繰返し疲労強度試験および耐キャビテーション試験を
行なったが、得られた全ての試料について10回の圧
力繰返し終了まで破壊には至らず、かつ内周面にキャビ
テーションの発生もみられなかった。
【0026】比較例1 それぞれ清浄化のための前処理を施して長さ3200m
mに切断したSUS301からなる単層の鋼管からなる
ステンレス鋼管の内管を芯引きによる伸管加工によっ
て、外径4.5mm、内径3.5mm、肉厚0.5mm
で、硬度(Hv)が200になるよう縮径し、ついで清
浄化のための前処理を施した長さ3200mmのSTS
35に相当する鋼管からなり、かつ硬度(Hv)が1
10の外管(外径9.5mm、内径5.0mm、肉厚
2.25mm)の内部に前記内管を緩やかに内挿せしめ
た。その後固定したダイスを用いて前記内外管を圧嵌す
るよう両管を同時にかつ一体的に空引きによる伸管加工
を1回行って全体を縮径せしめ、ついで矯正加工して外
径6.35mm、内径2.0mm、肉厚2.175mm
で、内管の硬度(Hv)が490、外管の硬度(Hv)
が230に加工硬化した二重金属管からなる噴射管材を
得、しかる後に300mmの長さに切断した試料を20
本準備した。
【0027】このように準備した20本の二重金属管か
らなる噴射管材について、実施例1と同様にして内圧繰
返し疲労強度試験および耐キャビテーション試験を行な
ったを行なった結果、得られた試料については内周面に
キャビテーションは見られなかったものの、圧力繰返し
により疲労破壊が生じたものが見られた。
【0028】比較例2 内管として比較例1と同一の寸法であるがSUS 30
4からなる単層のステンレス鋼管を、硬度(Hv)が3
40となるよう芯引きによる伸管加工により縮径した。
一方比較例1と同様の寸法であるがSTS 410に相
当する鋼管からなり、かつ硬度(Hv)が125の外管
の内部に前記内管を緩やかに内挿せしめた。その後固定
したダイスを用いて前記内外管を圧嵌するよう両管を同
時かつ一体的に空引きによる伸管加工を行って全体に縮
径せしめ、ついで矯正加工して外径6.35mm、内径
2.0mm、肉厚2.175mmで、内管の硬度(H
v)が430、外管の硬度(Hv)が240に加工硬化
した二重金属管からなる噴射管材を得、しかる後に30
0mmの長さに切断した試料を20本準備した。
【0029】このように準備した20本の二重金属管か
らなる噴射管材について、実施例1と同様にして内圧繰
返し疲労強度試験および耐キャビテーション試験を行な
った結果、得られた試料について圧力繰返しにより疲労
破壊は生じなかったものの、内周面にキャビテーション
の発生があるものが見られた。
【0030】
【発明の効果】以上述べた通り本発明によれば、120
0bar以上の内圧で負圧域と該負圧域に伴う二次波
(反射波)が発生するような噴射波形を有する噴射シス
テムに用いた場合にも、耐キャビテーション性能や耐内
圧疲労強度を十分に発揮して高い耐久信頼性を有する高
圧燃料噴射管を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る高圧燃料噴射管の縦断
面図である。
【符号の説明】
1 外管 2 内管 2−1 外層 2−2 内層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚肉の外管内に薄肉の二層からなる内管
    を密嵌してなる三層構造の高圧燃料噴射管であって、前
    記外管は厚肉の鋼管からなり、前記内管のうち外層は硬
    度(Hv)が250〜450のステンレス鋼管、あるい
    は抗張力(Ts)が500〜700N/mmの合金鋼
    もしくは炭素鋼よりなる金属管であり、該内管のうち内
    層は前記外層より硬質のステンレス鋼管あるいは合金鋼
    よりなる金属管で形成されたことを特徴とする高圧燃料
    噴射管。
  2. 【請求項2】 前記内管のうち内層は、硬度(Hv)が
    450〜550のステンレス鋼管、あるいは抗張力(T
    s)が700〜1100N/mmの合金鋼よりなる金
    属管であることを特徴とする請求項1記載の高圧燃料噴
    射管。
  3. 【請求項3】 前記外管の肉厚は1.4mm以上で、前
    記内管のうち外層は0.4〜0.7mm、内層は0.1
    〜0.4mmの肉厚を有することを特徴とする請求項1
    または2記載の高圧燃料噴射管。
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