JPH1114113A - レンジフードのフィルター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 台所等の調理器具の上部に設置され、調理時
に発生する廃ガス、油煙、臭気などを屋外へ排出するレ
ンジフードのフィルターにおいて、油受けに溜まった油
を容易にこぼすことなく確実に捨てることができるレン
ジフードのフィルターの提供を目的とする。 【解決手段】 フィルター９の下部に設けられた油受け
８には少なくとも一カ所に動かせる側面板１０を設け、
前記側面板１０を含めた前記油受け８を有する前記フィ
ルター９の全面にシリコン系塗料を塗布した前記フィル
ター９において、油煙が前記フィルター９を通る際に付
着する油は下部に備え付けられている油受け８に流下
し、側面板１０を上部に動かすだけで油を捨てることが
できるので、前記フィルター９を外す際に傾けて前記油
受け８から油が調理台や調理人にこぼれて汚すことがな
く、油を容易にこぼすことなく確実に捨てることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、台所等の調理器具
の上部に設置され、調理時に発生する廃ガス、油煙、臭
気などを屋外へ排出するレンジフードのフィルターに関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のレンジフードのフィルタ
ーは、実開平６−７３６３２号公報に記載されたものが
知られている。

【０００３】以下、そのレンジフードのフィルターにつ
いて図１３，１４および１５を参照しながら説明する。

【０００４】図に示すように、フード本体１０１に、中
央部に油煙を吸気するための通気孔１０２を備えたフィ
ルター１０３が設置され、前記フィルター１０３の下部
には油受け１０４を有し、付着した油が溜まったら前記
フィルター１０３ごと外して油を捨てる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このような従来のレン
ジフードのフィルターでは、油受け１０４に溜まった油
を捨てるときにはフィルター１０３を外して捨てなけれ
ばいけないが、前記フィルター１０３を外す際に傾けて
こぼしてしまうという課題があり、前記油受け１０４に
溜まった油を容易にこぼすことなく確実に捨てられるレ
ンジフードのフィルターが要求されている。

【０００６】また、調理時に発生する油煙がフィルター
１０３を通ってファン１０５に吸入される際、前記フィ
ルター１０３に油が付着し、油の一部が前記フィルター
１０３の通気孔１０２を通って前記ファン１０５やファ
ンケーシング１０６等のフード本体１０１の内部に付着
し、清掃性が困難になるという課題があり、油が前記フ
ィルター１０３に付着してもできるだけ前記フィルター
１０３の通気孔１０２を通り抜けないあるいは前記通気
孔１０２を通り抜けても前記ファン１０５やファンケー
シング１０６等のフード本体１０１の内部まで通り抜け
ないレンジフードのフィルターが要求されている。

【０００７】本発明は、このような従来の課題を解決す
るものであり、油受けに溜まった油を容易にこぼすこと
なく確実に捨てることができ、またできるだけフィルタ
ーに付着した油がフィルターの通気孔を通り抜けずある
いは前記通気孔を通り抜けても、ファンやファンケーシ
ング等のフード本体の内部に付着することをできるだけ
防ぐことができるレンジフードのフィルターを提供する
ことを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明のレンジフードの
フィルターは上記目的を達成するために、調理器の上部
に設置されたフード本体の内部に、ファンとモータを内
蔵し、ファンケーシングの前面に吸入口と、前記吸入口
より流入した油煙を排気する排気口を連通する吐出口を
設け、前記吸入口側にフィルターを前記フード本体の内
部に固定した構成において、前記フィルターの下部に設
けられた油受けには少なくとも一カ所に動かせる側面板
を設け、前記側面板を含めた前記油受けを有する前記フ
ィルターの全面にシリコン系塗料を塗布したものであ
る。

【０００９】本発明によれば、フィルターに付着した油
は流下して下部に設けられた油受けに溜まり、前記油受
けの側面板を上部に動かすことにより、油を容易にこぼ
すことなく確実に捨てることのできるレンジフードのフ
ィルターが得られる。

【００１０】また他の手段は、フィルターの通気孔の間
に前記フィルターの上部から下部にかけて所定間隔で直
線溝を設け、前記直線溝に向かって前記フィルターの上
部から下部に斜線溝を設けたものである。

【００１１】そして本発明によれば、フィルターに付着
した油が油受けに向かって流下する際、できるだけ均一
で確実に油受けに流下することのできるレンジフードの
フィルターが得られる。

【００１２】また他の手段は、フィルターの通気孔に沿
って前記フィルターの表面に突起物を設けたものであ
る。

【００１３】そして本発明によれば、フィルターに付着
した油が通気孔を通って、ファンやファンケーシング等
のフード本体の内部へ付着することができるだけ防ぐこ
とのできるレンジフードのフィルターが得られる。

【００１４】また他の手段は、フィルターの通気孔に沿
って上部においては前記フィルターの表面、下部におい
ては前記フィルターの裏面に油の進入を止める突起物を
設けたものである。

【００１５】そして本発明によれば、フィルターに付着
した油が通気孔を通って、ファンやファンケーシング等
のフード本体の内部へ付着することができるだけ防ぐこ
とのできるレンジフードのフィルターが得られる。

【００１６】また他の手段は、上部に通気孔を有した薄
板をフィルターの裏側に設け、前記薄板と前記フィルタ
ーとを一体化としたものである。

【００１７】そして本発明によれば、フィルターに付着
した油が通気孔を通って、ファンやファンケーシング等
のフード本体の内部へ付着することをできるだけ防ぐこ
とができるレンジフードのフィルターが得られる。

【００１８】また他の手段は、薄板の通気孔の下部に、
前記通気孔に沿って突起物を設けたものである。

【００１９】そして本発明によれば、フィルターの裏面
に設けた薄板に付着した油が、前記薄板の通気孔を通っ
て、ファンやファンケーシング等のフード本体の内部へ
付着することができるだけ防ぐことのできるレンジフー
ドのフィルターが得られる。

【００２０】

【発明の実施の形態】本発明は、調理器の上部に設置さ
れたフード本体の内部に、ファンとモータを内蔵し、フ
ァンケーシングの前面に吸入口と、前記吸入口より流入
した油煙を排気する排気口を連通する吐出口を設け、前
記吸入口側にフィルターを前記フード本体の内部に固定
した構成において、前記フィルターの下部に設けられた
油受けには少なくとも一カ所に動かせる側面板を設け、
前記側面板を含めた前記油受けを有する前記フィルター
の全面にシリコン系塗料を塗布したものであり、前記フ
ィルターに付着した油は流下して前記フィルターの下部
に設けられた油受けに溜まり、前記フィルターを外さな
くても前記側面板を上部に動かすことで油を容易にこぼ
すことなく確実に捨てることができるという作用を有す
る。

【００２１】また、フィルターの通気孔の間に前記フィ
ルターの上部から下部にかけて所定間隔で直線溝を設
け、前記直線溝に向かって前記フィルターの上部から下
部に斜線溝を設けたものであり、前記フィルターに付着
した油が油受けに向かって流下する際、できるだけ均一
で確実に油受けに流下することができる。

【００２２】また、フィルターの通気孔に沿って前記フ
ィルターの表面に突起物を設けたものであり、前記フィ
ルターに付着した油は前記突起物の外側を沿うように流
下して前記通気孔を容易に通り抜けることができず、フ
ァンやファンケーシング等のフード本体の内部へ付着す
ることをできるだけ防ぐことができる。

【００２３】また、フィルターの通気孔に沿って上部に
おいては前記フィルターの表面、下部においては前記フ
ィルターの裏面に油の進入を止める突起物を設けたもの
であり、前記フィルターに付着した油は前記通気孔の上
部においては前記突起物の外側を沿うように流下して前
記通気孔を容易に通り抜けることができず、下部におい
ては油が前記通気孔を通り抜けた際前記フィルターの裏
面に油の進入を止める前記突起物があるため結果通り抜
けることはできず、ファンやファンケーシング等のフー
ド本体の内部へ付着することをできるだけ防ぐことがで
きる。

【００２４】また、上部に通気孔を有した薄板をフィル
ターの裏側に設け、前記薄板と前記フィルターとを一体
化としたものであり、前記フィルターに付着した油は前
記通気孔を通り抜けても、前記フィルターの裏側に設け
られた前記薄板に付着するので、ファンやファンケーシ
ング等のフード本体の内部へ付着することをできるだけ
防ぐことができる。

【００２５】また、薄板の通気孔の下部に、前記通気孔
に沿って突起物を設けたものであり、フィルターの裏面
に設けた前記薄板に付着した油は、前記薄板の上部の前
記通気孔に沿った突起物があるため前記通気孔を通り抜
けることができず、ファンやファンケーシング等のフー
ド本体の内部へ付着することをできるだけ防ぐことがで
きる。

【００２６】以下、本発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。

【００２７】

【実施例】

（実施例１）図１、図２および図３に示すように、調理
器の上部に設置されたフード本体１の内部に、ファン２
とモータ３を内蔵し、ファンケーシング４の前面に吸入
口５と、前記吸入口５より流入した油煙を排気する排気
口６を連通する吐出口７を設け、前記吸入口側５にフィ
ルター９を前記フード本体１の内部に固定した構成にお
いて、前記フィルター９の下部に設けられた油受け８に
は少なくとも一カ所に動かせる側面板１０を設け、前記
側面板１０を含めた前記油受け８を有する前記フィルタ
ー９の全面にシリコン系塗料を塗布した構成とする。

【００２８】上記構成により、調理時に発生した油煙
は、前面フード１１および油煙に含まれる油脂成分を捕
集する前記フィルター９を通って前記ファン２に吸い込
まれ前記排気口６より排気されるようになっており、前
記フィルター９に付着した油は流下し前記油受け８に溜
まり、ある程度溜まったら側面板１０を上部に動かして
油を捨てる。

【００２９】油煙がフィルター９を通る際に付着する油
は下部に備え付けられている油受け８に流下するので、
前記油受け８に溜まった油を捨てる際、前記フィルター
９を取り外さなくても側面板１０を上部に動かすだけで
油を捨てることができるので、前記フィルター９を取り
外す際傾けて油受け８から油が調理台や調理人にこぼれ
て汚すことがなく、油を容易にこぼすことなく確実に捨
てることができる。

【００３０】（実施例２）図４を参照しながら説明す
る。なお前記実施例と同一箇所には同一番号を付し、そ
の詳細な説明は省略する。

【００３１】図４において、フィルター１２の通気孔１
３の間に前記フィルター１２の上部から下部にかけて所
定間隔で直線溝１４を設け、前記直線溝１４に向かって
前記フィルター１２の上部から下部に斜線溝１５を設け
るものとする。

【００３２】上記構成により、フィルター１２に付着し
た油は直線溝１４および斜線溝１５に沿って流下して油
受け８に溜まり、ある程度溜まったら側面板１０を上部
に動かして捨てる。

【００３３】フィルター１２に付着する油は下部に備え
付けられている油受け８にできるだけ均一的に流下する
ので、何らかの影響で付着した油が前記フィルター１２
の側面側等へ流れ出すということができるだけなくな
り、前記フィルター１２に付着した油をできるだけ前記
油受け８に溜めることができる。

【００３４】（実施例３）図１、図５および図６を参照
しながら説明する。なお前記実施例と同一箇所には同一
番号を付し、その詳細な説明は省略する。

【００３５】図１、図５および図６において、フィルタ
ー１６の通気孔１３に沿ってフィルター１６の表面に突
起物１７を設けるものとする。

【００３６】上記構成により、フィルター１６に付着し
た油は突起物１７の外側を沿うように流下して油受け８
に溜まり、ある程度溜まったら側面板１０を上部に動か
して捨てる。

【００３７】フィルター１６に付着する油は突起物１７
の外側を沿うように流下して前記油受け８に流下するの
で、油が通気孔１３を通って、ファン２やファンケーシ
ング４等のフード本体１の内部への付着ができるだけ防
げるので、前記フード本体１の内部の清掃を容易にする
ことができる。

【００３８】（実施例４）図１、図７、図８および図９
を参照しながら説明する。なお前記実施例と同一箇所に
は同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。

【００３９】図１、図７、図８および図９において、フ
ィルター１８の通気孔１３に沿って上部においてはフィ
ルター１８の表面、下部においては前記フィルター１８
の裏面に油の進入を止める突起物１９、２０を設けるも
のとする。

【００４０】上記構成により、フィルター１８に付着し
た油は通気孔１３の上部においては突起物１９があるた
め前記突起物１９の外側を沿うように流下して前記通気
孔１３を容易に通り抜けることができず、前記通気孔１
３の下部においては油が前記通気孔１３を通り抜けた際
前記フィルター１８の裏面に油の進入を止める突起物２
０があるため結果通り抜けることはできず流下して油受
け８に溜まり、ある程度溜まったら側面板１０を上部に
動かして捨てる。

【００４１】フィルター１８に付着した油は通気孔１３
の上部においては突起物１９があるため前記突起物１９
の外側を沿うように流下して前記通気孔１３を容易に通
り抜けることができず、前記通気孔１３の下部において
は油が前記通気孔１３を通り抜けた際フィルター１８の
裏面に油の進入を止める突起物２０があるため結果通り
抜けることはできず流下して油受け８に溜まるので、油
が前記通気孔１３を通り抜けて、ファン２やファンケー
シング４等のフード本体１の内部への付着ができるだけ
防げるので、前記フード本体１の内部の清掃を容易にす
ることができる。

【００４２】（実施例５）図１、図１０および図１１を
参照しながら説明する。なお前記実施例と同一箇所には
同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。

【００４３】図１、図１０および図１１において、上部
に通気孔２２を有した薄板２３をフィルター２１の裏側
に設け、前記薄板２３と前記フィルター２１とを一体化
としたものである。

【００４４】上記構成により、フィルター２１の表面に
付着した油は一部通気孔１３を通り抜け、薄板２３に付
着し流下して油受け８に溜まり、ある程度溜まったら側
面板１０を上部に上げて捨てる。

【００４５】フィルター２１に付着した油が通気孔１３
を通り抜けても、薄板２３に付着し流下するので、前記
通気孔１３を通って、ファン２やファンケーシング４等
のフード本体１の内部への付着ができるだけ防げ、前記
フード本体１の内部の清掃を容易にすることができる。

【００４６】（実施例６）図１および図１２を参照しな
がら説明する。なお前記実施例と同一箇所には同一番号
を付し、その詳細な説明は省略する。

【００４７】図１および図１２において、薄板２３の通
気孔２２の下部に、前記通気孔２２に沿って突起物２５
を設けるものとする。

【００４８】上記構成により、フィルター２４に付着し
た油は一部通気孔１３を通り抜け、薄板２３に付着して
流下し、一部は空気の流れに沿って上昇するが突起物２
５によって止まり流下して油受け８に溜まり、ある程度
溜まったら側面板１０を上部に動かして捨てる。

【００４９】フィルター２４に付着した油の一部が通気
孔１３を通り抜けて、前記薄板２３に付着し一部は空気
の流れに沿って上昇するが、突起物２５により止まり流
下して前記油受け８に溜まるので、更にファン２やファ
ンケーシング４等のフード本体１の内部への付着ができ
るだけ防げ、前記フード本体１の内部の清掃を容易にす
ることができる。

【００５０】

【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、油受けに溜まった油を容易にこぼすことな
く確実に捨てることに効果のあるレンジフードのフィル
ターを提供することを目的としている。

【００５１】またできるだけフィルターに付着した油が
フィルターの通気孔を通り抜けずあるいは前記通気孔を
通り抜けても、ファンやファンケーシング等のフード本
体の内部に付着することをできるだけ防ぐことに効果の
あるレンジフードのフィルターを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１、３、４、５および６のレン
ジフードの断面図

【図２】同レンジフードのフィルターの正面図

【図３】同レンジフードのフィルターの断面図

【図４】同実施例２のレンジフードのフィルターの正面
図

【図５】同実施例３のレンジフードのフィルターの断面
図

【図６】同突起物の斜視図

【図７】同実施例４のレンジフードのフィルターの断面
図

【図８】同レンジフードのフィルターの表面の突起物の
斜視図

【図９】同レンジフードのフィルターの裏面の突起物の
斜視図

【図１０】同実施例５のレンジフードのフィルターの断
面図

【図１１】同薄板の正面図

【図１２】同実施例６のレンジフードのフィルターの断
面図

【図１３】従来のレンジフードの断面図

【図１４】従来のレンジフードのフィルターの正面図

【図１５】従来のレンジフードのフィルターの断面図

【符号の説明】

１ フード本体 ２ ファン ３ モータ ４ ファンケーシング ５ 吸入口 ６ 排気口 ７ 吐出口 ８ 油受け ９、１２、１６、１８、２１、２４ フィルター １０ 側面板 １１ 前面フード １３、２２ 通気孔 １４ 直線溝 １５ 斜線溝 １７、１９、２０、２５ 突起物 ２３ 薄板

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 調理器の上部に設置されたフード本体の
   内部に、ファンとモータを内蔵し、ファンケーシングの
   前面に吸入口と、前記吸入口より流入した油煙を排気す
   る排気口を連通する吐出口を設け、前記吸入口側にフィ
   ルターを前記フード本体の内部に固定した構成におい
   て、前記フィルターの下部に設けられた油受けには少な
   くとも一カ所に動かせる側面板を設け、前記側面板を含
   めた前記油受けを有する前記フィルターの全面にシリコ
   ン系塗料を塗布したレンジフードのフィルター。
2. 【請求項２】 フィルターの通気孔の間に前記フィルタ
   ーの上部から下部にかけて所定間隔で直線溝を設け、前
   記直線溝に向かって前記フィルターの上部から下部に斜
   線溝を設けた請求項１記載のレンジフードのフィルタ
   ー。
3. 【請求項３】 フィルターの通気孔に沿って前記フィル
   ターの表面に突起物を設けた請求項１または２記載のレ
   ンジフードのフィルター。
4. 【請求項４】 フィルターの通気孔に沿って上部におい
   ては前記フィルターの表面、下部においては前記フィル
   ターの裏面に油の進入を止める突起物を設けた請求項１
   または２記載のレンジフードのフィルター。
5. 【請求項５】 上部に通気孔を有した薄板をフィルター
   の裏側に設け、前記薄板と前記フィルターとを一体化と
   した請求項３記載のレンジフードのフィルター。
6. 【請求項６】 薄板の通気孔の下部に、前記通気孔に沿
   って突起物を設けた請求項５記載のレンジフードのフィ
   ルター。