JPH11141054A - 耐食性に優れる被覆鋼線 - Google Patents

耐食性に優れる被覆鋼線

Info

Publication number
JPH11141054A
JPH11141054A JP30840797A JP30840797A JPH11141054A JP H11141054 A JPH11141054 A JP H11141054A JP 30840797 A JP30840797 A JP 30840797A JP 30840797 A JP30840797 A JP 30840797A JP H11141054 A JPH11141054 A JP H11141054A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel wire
wire
steel
layer
compound layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP30840797A
Other languages
English (en)
Inventor
Kensho Yuasa
健正 湯淺
Ikuya Inoue
郁也 井上
Hiroshi Kanai
洋 金井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP30840797A priority Critical patent/JPH11141054A/ja
Publication of JPH11141054A publication Critical patent/JPH11141054A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reinforcement Elements For Buildings (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼線の耐食性向上、特に塗膜疵付き部近傍の
耐食性を向上する。 【解決手段】(1)鋼線表面に平均厚みで0.3nm以
上の化合物層を有し、該鋼線の素線または撚り線に厚み
10μm以上の有機樹脂層を有することを特徴とする耐
食性に優れる被覆鋼線であり、(2)前記(1)の鋼線
表面の化合物層が、鋼線表面及び有機樹脂層に対し、共
有結合、イオン結合、van der waals力、
水素結合、アンカー効果のうち一種類以上の機構により
結合していることを特徴とする耐食性に優れる被覆鋼線
であり、更には、(3)前記(1)または(2)の鋼線
表面の化合物層が、鋼線の表面積に対して金属クロム換
算で1mg/m2 以上1000mg/m2 以下であるク
ロメート処理層であることを特徴とする耐食性に優れる
被覆鋼線である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、プレスト
レストコンクリート(以下、PCと称す)の緊張材等に
使用され、施工後、長期間にわたる高度の耐食性を要求
される鋼線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】橋梁・建築物などの構造物の材料として
用いられるPCは、コンクリートの中性化や、融雪塩に
由来する塩化物イオンにより内部の緊張材である鋼材が
腐食すると、引張り応力に対する強度低下や、鋼材の腐
食生成物による体積増加のため亀裂が発生するなどの弊
害が生じ、最悪の場合には構造物の破壊を招き、経済的
・社会的に重篤な影響をおよぼす。そこで、鋼線の腐食
を防止する目的で、鋼線へのめっきによる防錆や、防錆
剤処理による一次防錆、有機樹脂被覆による防錆などが
発明されている。特に、有機樹脂被覆については、アフ
ターテンション方式への適用を目的として、アンボンド
型、アフターボンド型等の有機樹脂被覆鋼線が発明され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、めっき
は、製造コストが高く、溶融めっき処理時の加熱のため
に鋼線自身の物性にも変化をおよぼすため、鋼線の用途
は限定される。防錆剤による処理は、コンクリート中環
境で防錆剤が拡散し失われた時点でその防錆効果は喪失
する。有機樹脂の被覆は、鋼材を外部の環境より遮断す
る効果があるので、適当な被覆材料および被覆層の厚み
を適用することで半永久的な防錆性能を期待できる。但
し、運搬・施工時のハンドリング、または、端部の定着
により樹脂層に付いた疵が鋼材に達する場合、有機塗膜
層のみでは、疵つき部からの錆の進展を抑止することは
難しい。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、PC用緊張材
として用いられるような高度の耐食性を有する鋼線を提
供することを目的としており、その要旨は、(1)鋼線
表面に平均厚みで0.3nm以上の化合物層を有し、該
鋼線の素線または撚り線に厚み10μm以上の有機樹脂
層を有することを特徴とする耐食性に優れる被覆鋼線で
あり、(2)鋼線表面の化合物層が、鋼線表面及び有機
樹脂層に対し、共有結合、イオン結合、van der
waals力、水素結合、アンカー効果のうち一種類
以上の機構により結合していることを特徴とする請求項
1記載の耐食性に優れる被覆鋼線であり、更には、
(3)鋼線表面の化合物層が、鋼線の表面積に対して金
属クロム換算で1mg/m2 以上1000mg/m2
下であるクロメート処理層であることを特徴とする請求
項1または請求項2記載の耐食性に優れる被覆鋼線であ
る。
【0005】一般に有機塗膜層は、酸素、水、塩化物イ
オン、などの腐食因子の鋼材表面への到達を妨げること
で、鋼材の防錆に大きな効果を示す。しかしながら、塗
膜に疵が付き、それが鋼材に達している場合、疵付部に
露出した鉄地に対しては有機塗膜は防錆力を有しない。
さらに、疵付部から有機塗膜と鋼材との界面に腐食因子
が浸入すると、塗膜の鋼材への密着性が劣化して剥離
し、剥離界面に沿って腐食が広がるという現象も発生す
る。本発明においては、有機樹脂層の下に化学的に安
定、かつ、鋼材及び有機樹脂層に対して良好な密着性を
有する化合物層を形成することで、塗膜/鋼材界面での
鋼材腐食反応を抑制し、かつ、鋼材と塗膜の両方に対し
て耐水性の高い結合を形成して塗膜と鋼材との密着性を
向上するので、疵つき部からの腐食の進行を抑止する。
【0006】本発明は、鋼線表面に、平均厚みで0.3
nm以上の化合物層、および、その素線または撚り線に
厚み10μm以上の有機樹脂層を有することを特徴とす
る。素材の鋼線は、化合物層の密着性を向上させるた
め、表面の酸化層(黒皮)を除去することが望ましい。
表面酸化層の除去方法は、酸洗、ショットブラスト、グ
リットブラスト、サンドショットなど公知の方法のいず
れを用いても良い。酸洗をした後は、2%ソーダ灰溶液
に30秒浸漬などで中和して中性水ですすぐなどの処理
を施しても良い。化合物層は、水存在環境において化学
的に安定、かつ、鋼材及び有機樹脂層に対して良好な密
着性を有するという特徴を有するものであれば、クロメ
ート処理やリン酸塩処理など公知の方法の内いずれを用
いて形成しても良い。
【0007】例えば、クロメート処理を例に挙げれば以
下のとおりである。クロメート処理層は、通常、処理溶
液を塗布後、付着量をコントロールし、乾燥・焼付によ
り形成する。処理溶液は、塗布クロメート薬剤、電解ク
ロメート薬剤、反応クロメート薬剤のいずれかを用い
る。処理溶液は、無水クロム酸をはじめとするクロム化
合物を必須として、シリカゲル、シリカゾル、リン酸化
合物などのいずれかを添加しても良く、Cr6+/Cr3+
の調整のためデンプンなどの多糖類やメタノール、エタ
ノールなどのアルコール類、シュウ酸、ギ酸などの有機
酸、あるいは、フェノール類、過酸化水素などの有機、
無機化合物を添加しても良い。また、鋼材表面のエッチ
ングや溶液のpH調整などを目的として、溶液成分とし
てCa2+、Mg2+、Zn2+、Ni2+、K+ 、NH4+、C
2+やF- 、フッ素錯イオン、有機酸などを添加しても
良い。
【0008】塗布、及び付着量コントロールの方法は、
薬剤の種類に応じ、溶液浸漬、スプレー散布、刷毛塗
り、電解など公知の方法より選択して実施する。この処
理は、鋼材表面の酸化層を除去後、可及的速やかに実施
されるのが好ましい。目安としては12時間以内の実施
が望ましい。付着量は、鋼材表面の単位面積当りの金属
Cr重量に換算して1mg/m2 以上で所期の効果が得
られ、さらに好ましくは30〜1000mg/m2 が望
ましい。付着量が30mg/m2 未満では、特に鋼材表
面に凹凸がある場合、化合物生成処理液が凹部にたまる
ことで凸部への化合物層生成が不十分となり、部分的に
クロメート層が形成されないために耐食性向上効果が十
分とはいえない。
【0009】特に、鋼材表面の清浄化手法としてショッ
トブラストなどによる機械的手段を用いた場合は、表面
凹凸が激しいので凹部に処理液がたまりやすいため、付
着量の下限値を高くする必要があり、100〜1000
mg/m2 とすることが望ましい。一般に、クロメート
による効果は、付着量が多い方が高いが、一定量を超え
て多くても、その効果にはほとんど差がなく、不経済で
ある。むしろ、塗膜の密着性が低下する場合もあるが、
これは、クロメート層は無機物を主成分とするもろい層
なので、層が厚くなると凝集力が低下するためである。
付着量対効果の経済性と、クロメート層の凝集力とを考
慮して、化合物層としてクロメート処理層を採用する場
合の付着量は1000mg/m2 を上限とするのが望ま
しいといえる。
【0010】有機樹脂層の膜厚は、10μm以上とす
る。膜厚が薄いと、塗膜の欠陥(ピンホールなど)を防
止するのが困難で、塗膜健全部であっても、水、酸素、
各種イオンなどの腐食要因が塗膜を透過して鋼材に到達
することが容易で、塗膜に外部から疵がついた場合、疵
が鋼材面まで到達しやすい。よって、下限膜厚は10μ
mとする。望ましくは、塗膜厚みが50μmあれば、後
述する粉体塗料を塗装する場合でもピンホールが発生し
にくい。膜厚が厚くなるにつれ、ピンホール発生、腐食
要因の透過、および、外面疵の鋼材への到達を防止する
効果は向上するが、過度に厚くしても効果は頭打ちにな
り不経済である。また、過度に厚い皮膜は鋼線の折曲げ
加工性や端部の固定作業性などの性能を阻害するので、
これらの性能を重視する場合は、膜厚は10mm以下が
望ましい。
【0011】さらに、折曲げ加工性や端部の固定作業性
を重視した場合、塗膜の厚みは、塗膜構成樹脂が熱硬化
性樹脂である場合は1mm以下、熱可塑性樹脂である場
合には5mm以下が望ましい。塗膜に要求される性能
は、酸素、水、塩化物イオンをはじめとする各種腐食要
因の透過の阻害性と、鋼材およびグラウトされるコンク
リートとの密着性である。前記の機能を長期間にわたり
確保するには、塗膜にピンホールなどの欠陥が生じにく
く、かつ、製造後のハンドリングで割れ、疵付、剥離な
どが発生しにくいことが必要である。
【0012】以上の要求を鑑みると、樹脂の種類は粉体
エポキシ樹脂が好適である。これは、塗装においては一
回の塗装作業で厚み数十〜数百μmの塗膜を得られ、ピ
ンホールの発生も少なく、鋼材、コンクリートとの密着
性にも優れ、耐薬品性や可撓性、耐衝撃性も高いという
優れた性質を有している。粉体エポキシ樹脂の主剤とし
ては、ビスフェノールA型、F型、フェノール型などを
はじめとする様々なものを、その性質に基づいて使用し
て良く、硬化剤も、塗膜性能や塗装焼付時の反応速度な
どに照らして、ジシアンジアミド、フェノール型、アミ
ン系、無水酸系などの硬化剤にイミダゾール系化合物、
スルフォン酸系化合物などの触媒を組合わせて使用して
良い。さらにこれらに加えて、シリカ、チタニアなどの
各種の顔料を添加しても良い。粉体樹脂としては、さら
に、ポリエステル系、アクリル系などの熱硬化性樹脂系
のうちいずれか、または、先のエポキシ樹脂も加えた数
種類のうち任意の組合せを用いても良い。塗装方法とし
ては、粉体スプレー、静電粉体スプレー、流動層浸漬な
ど公知の技術のいずれを用いても良い。
【0013】また、有機樹脂として熱可塑性樹脂を使用
しても良く、この場合、低密度ポリエチレン、高密度ポ
リエチレン、架橋ポリエチレン、ポリエチレンテレフタ
レート、フッ素樹脂、ナイロン樹脂、塩化ビニルなど公
知の樹脂を適宜選択して使用可能である。塗膜形成方法
としては、溶融樹脂浸漬、ラミネート、ライニングなど
公知の手法のいずれを用いて被覆しても良い。熱可塑性
樹脂は、一般に膜厚数百μm〜数mmの厚い塗膜を形成
するのに適し、塗膜の形成は冷却によりなされるので樹
脂硬化の工程が不要で高速製造も可能であり、一般的に
化学的安定性が高いという特徴を有する。
【0014】一方、熱可塑性樹脂は表面の極性が低いた
めに鋼材、コンクリートなどへの密着性が低い傾向があ
るが、鋼材かつ/または樹脂の表面に凹凸を形成する、
または、粒状の樹脂や無機物などを付着させることで物
理的に密着性を向上させることで改善可能である。ま
た、ポリエチレン系においても、例えば低温耐衝撃性
や、鋼材変形への追随性などを重視すれば低密度ポリエ
チレンを使用し、高温での使用が想定される場合や、樹
脂表面の耐疵付性などが要求される場合には高密度ポリ
エチレンを使用するなどの使い分けが可能である。
【0015】溶剤系、溶剤レス系、水系などの塗料を使
用することも可能で、これは、10〜100μm程度の
膜厚の薄い塗膜を均一に形成するのに適する。樹脂の種
類としてはエポキシ系、ウレタン系、ポリエステル系、
アクリル系、フッ素系など公知の塗料用樹脂のいずれ
か、または、2種類以上の混合物を使用して良い。塗装
方法は、浸漬、スプレー散布、刷毛塗り、静電塗装など
公知の方法いずれを用いても良い。いずれの種類の樹脂
を用いる場合も、被覆の手法上、鋼材の加熱を要する場
合は、下地処理層形成処理液を塗布後、予熱を加えても
良い。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について以下に説
明する。素材は、鋼製線材にパテンティング、洗線、伸
線を順次施した鋼線を用いた。鋼線の直径は5mmとし
た。鋼線は、10%硫酸溶液に常温で5分間浸漬して表
面酸化物層を除去し、1時間以内に次の層を被覆した。
化合物層はクロメート処理により形成した。クロメート
処理薬剤の組成および付着方法は表1のとおり。付着後
は、常温で乾燥した後、塗装工程の予熱も兼ねて、20
0℃まで加熱し乾燥させた。
【0017】
【表1】
【0018】被覆樹脂としては、フェノール硬化型粉体
エポキシ樹脂を使用した。鋼線は、事前に200℃に予
熱し、静電粉体塗装機にて樹脂を付着させた後は、誘導
加熱式の後熱炉にて5分間200℃に保温し、焼付硬化
して水冷し、塗膜を形成した。実施例および比較例のサ
ンプルの水準は表2に示すとおりである。
【0019】
【表2】
【0020】性能評価は、以下の項目について実施し
た。 塩水噴霧試験:被覆鋼線の表面に、鋼材まで達する径2
mmφのドリル疵をつけ、ASTMB117−94に基
づき、3000時間実施した。結果は、錆の発生程度の
目視観察と、疵部近傍の塗膜の膨れ発生巾により評価し
た。
【0021】評点は、以下のとおり。 0:疵部近傍の塗膜剥離せず、塗膜下腐食なし 1:疵部近傍の塗膜剥離し、塗膜下に腐食進行 評点0の方が、実用上好ましい。 液浸漬試験:被覆鋼線の表面に、鋼材まで達する径2m
mφのドリル疵をつけ、ASTMG20法に基づき、2
5℃にて45日間溶液浸漬した。溶液は、NaOH 3
mol/l水溶液、CaCl2 3mol/l水溶液、C
a(OH)2 飽和水溶液、NaCl3%水溶液を用い
た。
【0022】結果は、疵部近傍の塗膜に粘着テープを貼
付けた後勢い良く剥離し、粘着テープとともに剥離した
塗膜の疵部からの平均距離により評価した。評点は、以
下のとおり。 0:セロテープにともなう塗膜剥離巾が1mm未満 1:巾1mm以上の塗膜剥離が見られるが、鋼線全周に
はわたらず 2:疵部からの塗膜剥離が鋼線全周にわたる 評点は低いほど実用上好ましく、0が最も良い。評価結
果は表3のとおり。
【0023】
【表3】
【0024】塩水噴霧試験において、発明例であるNo
1〜24は疵部からの錆の発生による塗膜の膨れが小さ
い。これは、無処理の鋼線(比較例No25〜28)に
比べて大きな耐食性向上といえる。クロメート処理のな
い比較材No25〜28は、塗膜膨れが直径5mmの素
線の全周にわたり発生し、塗膜膨れの下では鋼材が腐食
しており、クロメート処理によって塗膜下での錆の進行
が抑制されることが確認された。また、塗膜のない比較
例No38〜40では、全面に錆が発生し、塗膜の存在
による腐食抑制効果も確認された。
【0025】塗膜厚みが50μmとやや薄い発明例No
35〜37では、塗装時に生じたと思われるピンホール
部に赤錆の発生が見られたが、そこから周囲への塗膜下
腐食の進行はなかった。溶液浸漬試験では、浸漬溶液が
NaClおよびNaOHである場合に差が生じた。Na
Cl浸漬では、クロメート処理のない比較例No25〜
28は、粘着テープ剥離による剥離巾が大きく、剥離後
の鋼材表面を見ると鋼材との界面に溶液が浸入した形跡
が見られた。該剥離部は、錆の発生も見られた。
【0026】一方、発明例では、剥離巾は小さい。下地
処理により良好な塗膜密着性を有することがわかる。し
かしながら、下地処理付着量が30mg/m2 以下と少
ない発明例No1、4、19、22、No29、30、
41、44や、逆に1000mg/m2 と多すぎる発明
例No31は、他の発明例に比べると若干剥離巾が大き
い。NaOH浸漬では、比較例No25〜28は、粘着
テープ剥離により鋼線全周にわたる塗膜剥離が生じ、発
明例に比べて塗膜密着性が低いことがわかる。CaCl
2 、Ca(OH)2 浸漬では、発明例、比較例ともに、
塗膜を強制的に剥離しても溶液が浸入した形跡は見られ
なかった。
【0027】
【発明の効果】以上の実施例評価結果より、下地処理の
導入により、塗膜密着性および耐食性向上の効果が見ら
れた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼線表面に平均厚みで0.3nm以上の
    化合物層を有し、該鋼線の素線または撚り線に厚み10
    μm以上の有機樹脂層を有することを特徴とする耐食性
    に優れる被覆鋼線。
  2. 【請求項2】 鋼線表面の化合物層が、鋼線表面及び有
    機樹脂層に対し、共有結合、イオン結合、van de
    r waals力、水素結合、アンカー効果のうち一種
    類以上の機構により結合していることを特徴とする請求
    項1記載の耐食性に優れる被覆鋼線。
  3. 【請求項3】 鋼線表面の化合物層が、鋼線の表面積に
    対して金属クロム換算で1mg/m2 以上1000mg
    /m2 以下であるクロメート処理層であることを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の耐食性に優れる被覆
    鋼線。
JP30840797A 1997-11-11 1997-11-11 耐食性に優れる被覆鋼線 Withdrawn JPH11141054A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30840797A JPH11141054A (ja) 1997-11-11 1997-11-11 耐食性に優れる被覆鋼線

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30840797A JPH11141054A (ja) 1997-11-11 1997-11-11 耐食性に優れる被覆鋼線

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11141054A true JPH11141054A (ja) 1999-05-25

Family

ID=17980698

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30840797A Withdrawn JPH11141054A (ja) 1997-11-11 1997-11-11 耐食性に優れる被覆鋼線

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11141054A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006161110A (ja) * 2004-12-08 2006-06-22 Nippon Paint Co Ltd 車両のシャシ用金属表面の塗装前処理方法及び粉体塗料の塗装方法
CN102773212A (zh) * 2012-07-20 2012-11-14 云南电力试验研究院(集团)有限公司电力研究院 一种金属表面钢丝网环氧树脂涂层施工方法
CN104790357A (zh) * 2015-04-10 2015-07-22 国电大渡河检修安装有限公司 水电站拦水坝冲砂底孔工作门表面空蚀修补方法
CN116356588A (zh) * 2023-04-06 2023-06-30 任丘市海峰电力科技有限公司 一种钢绞线制备方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006161110A (ja) * 2004-12-08 2006-06-22 Nippon Paint Co Ltd 車両のシャシ用金属表面の塗装前処理方法及び粉体塗料の塗装方法
CN102773212A (zh) * 2012-07-20 2012-11-14 云南电力试验研究院(集团)有限公司电力研究院 一种金属表面钢丝网环氧树脂涂层施工方法
CN104790357A (zh) * 2015-04-10 2015-07-22 国电大渡河检修安装有限公司 水电站拦水坝冲砂底孔工作门表面空蚀修补方法
CN116356588A (zh) * 2023-04-06 2023-06-30 任丘市海峰电力科技有限公司 一种钢绞线制备方法
CN116356588B (zh) * 2023-04-06 2024-01-19 任丘市海峰电力科技有限公司 一种钢绞线制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4416167B2 (ja) 防食被覆鋼材用化成下地処理剤、防食被覆鋼材用化成下地処理方法及び防食被覆鋼材
CZ13097A3 (en) Process for preparing coatings on a metal substrate
JPH0374908B2 (ja)
JPH10157004A (ja) 防食塗膜、複合材料及び塗装方法
JPH11141054A (ja) 耐食性に優れる被覆鋼線
JP4742950B2 (ja) 水配管用内面被覆鋼管
JP2003034881A (ja) 防食被覆鋼材の製造方法
US5169723A (en) Adhesion of automobile body putty to galvanized steel
JPH11291394A (ja) 突起付き高強度ポリウレタン重防食被覆鋼材
JPH11141053A (ja) 耐食性に優れる被覆鋼線
US20220049108A1 (en) Coated substrates with attached dopants coblasted with particles and dopant
JPS5829661A (ja) 樹脂被覆金属管
JP2975408B2 (ja) ステンレス塗装鋼板の製造方法
JP6517134B2 (ja) Snイオンを利用した1液型高耐食性塗料組成物
JPS6160884A (ja) 防錆処理を施した吊橋ケ−ブル用鋼線
JPH11291393A (ja) 高強度ポリウレタン重防食被覆鋼材
CN212827230U (zh) 一种防腐型钢
JPS6055156A (ja) 樹脂被覆防食鉄筋とその製造方法
JPH0140058B2 (ja)
CA3013475A1 (en) Corrosion-resistant composition
JP3345321B2 (ja) ポリエステル被覆鋼材
JP3016118B2 (ja) 高耐食性表面処理鋼板とその製造方法
JP2007196673A (ja) 樹脂被覆重防食鋼材
JPH11141052A (ja) 耐食性に優れる被覆鋼線
JP2532999B2 (ja) 高耐食性表面処理鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050201