JPH11140881A - ケーソン基礎の貫入方法 - Google Patents

ケーソン基礎の貫入方法

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JPH11140881A
JPH11140881A JP9312075A JP31207597A JPH11140881A JP H11140881 A JPH11140881 A JP H11140881A JP 9312075 A JP9312075 A JP 9312075A JP 31207597 A JP31207597 A JP 31207597A JP H11140881 A JPH11140881 A JP H11140881A
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caisson
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skirt part
impermeable layer
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直樹 増井
Yoshiharu Ota
良晴 太田
Hideo Goto
英夫 後藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スカート部の外周側の動水勾配の低減。 【解決手段】 ケーソン12は、ケーソン本体12a
と、頂版12bと、底版12cと、スカート部12dと
を備えている。ケーソン12の沈設前に、水底地盤10
上に難透水層18が形成される。難透水層18は、高流
動性と粘性とを備えていて、スカート部12dの着底予
定部を中心として、外周側に所定の幅を有するように形
成される。次に、スカート部12dが、難透水層18上
に着底するように沈設し、スカート部12dの先端が難
透水層18を貫通して、水底地盤10中に少し貫入する
ようにして、下部隔室16内を減圧し、サクション荷重
により、スカート部12dを水底地盤10中に貫入させ
る。この場合、スカート部12dの外周側に存在する難
透水層18によって、水の浸透距離が長くなり、動水勾
配が小さくなり、スカート部12d内への土砂,水の流
入を防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ケーソン基礎の
貫入方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水中に基礎を構築する際に、杭基礎の場
合は、押し込み力として打撃や振動などの機械力を利用
することができるが、例えば、大型の海岸や港湾および
海洋構造物のような大水深基礎では、このような機械力
により、基礎構造物を沈設することが困難になる。
【0003】そこで、このような大水深基礎では、ケー
ソンを自重およびバラスト荷重により沈設する方法が一
般的には採用されている。このような基礎の構築方法で
は、ケーソンの下端に設けられたスカート部を、水底地
盤に着底させた状態で、ケーソンの自重およびバラスト
荷重を作用させることでスカート部を水底地盤中に貫入
させる。
【0004】ところが、このような基礎の構築方法にお
いても、水底地盤の状態などの諸条件により、自重およ
びバラスト荷重だけでは、スカート部を必要な根入れ長
まで貫入させることが困難な場合がある。
【0005】このような場合には、従来、スカート部内
の圧力を低下させて、スカート部の内外圧力差(サクシ
ョン)を利用して、スカート部を水底地盤中に貫入させ
る方法で対処していた。
【0006】しかしながら、このようなケーソン基礎の
貫入方法には、以下に説明する技術的な課題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、スカート部
内の圧力を低下させて、スカート部のサクションを利用
して、ケーソン基礎を水底地盤中に貫入させる方法で
は、スカート部周辺でサクションによる動水勾配が大き
くなり、砂質地盤では、周辺の土砂がスカート部内に流
入し、ボイリングが発生し易くなる。
【0008】また、粘性土地盤では、動水勾配が大きく
なると、部分的な水みちが発生し易くなる。このため、
流入下土砂がスカート部内を埋めたり、あるいは、大量
の水の流入により、サクションが有効に作用せず、貫入
が効率的に行えないという問題があった。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、その目的とするところは、ス
カート部の動水勾配を小さくすることにより、貫入を効
率的に行えるケーソン基礎の貫入方法を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、水底地盤中にケーソンの下端に設けられ
たスカート部を着底させ、前記ケーソンに自重,バラス
ト荷重,サクション荷重などの荷重を作用させて、前記
スカート部を水底地盤中に貫入するケーソン基礎の貫入
方法において、高流動性と粘性とを備え、前記スカート
部の着底予定部を中心にして、その少なくとも外周側に
所定の幅を有する難透水層を、前記水底地盤上に予め形
成した後に、前記難透水層上に前記スカート部を着底さ
せるようにした。このように構成したケーソン基礎の貫
入方法によれば、水底地盤上に、高流動性と粘性とを備
え、スカート部の着底予定部を中心にして、その少なく
とも外周側に所定の幅を有する難透水層を予め形成し、
難透水層上に前記スカート部を着底させ、この後に、ケ
ーソンに自重,バラスト荷重,サクション荷重などの荷
重を作用させて、スカート部を水底地盤中に貫入させる
ので、スカート部の外周側に存在する難透水層によっ
て、水の浸透距離が長くなり、動水勾配が小さくなり、
スカート部内への土砂あるいは水の流入を防ぐことがで
きる。前記難透水層は、石灰微粉末と適量の骨材,混和
剤を混練した混合物、または、粘性土,石灰,セメント
などを混練した粘稠物から選択することができる。より
具体的な配合例を例示すると、石灰250〜300kg
/m3,骨材1500〜1600kg/m3,水150〜
200kg/m3,混和剤(分離低減剤)1〜5kg/
3である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1お
よび図2は、本発明にかかるケーソン基礎の貫入方法の
一実施例を示している。
【0012】同図に示したケーソン基礎の貫入方法で
は、水底地盤10中に沈設設置されるケーソン12は、
筒状のケーソン本体12aと、このケーソン本体12a
の上端側に設けられた頂版12bと、ケーソン本体12
aの内面側に設けられた底版12cと、ケーソン本体1
2aの下端側に一体に設けられたスカート部12dとを
備えている。
【0013】ケーソン12には、その上部側に、本体1
2a,頂版12b,底版12cにより隔成された上部隔
室14と、下部側に、底版12c,スカート部12dに
より隔成された下部隔室16とが形成され、この下部隔
室16の下端は、開口している。
【0014】下部隔室16には、底版12cを貫通する
ようにして排水管17が連通接続されていて、この排水
管17の上端側は、図示省略の減圧装置に接続されてい
る。
【0015】このように構成されたケーソン12は、予
め製作されて、沈設現場まで曳航され、水底地盤10中
に沈設設置されることになるが、本実施例では、ケーソ
ン12の沈設前に、水底地盤10上に難透水層18が形
成される。
【0016】難透水層18は、高流動性と粘性とを備え
ていて、ケーソン12のスカート部12dの外径より
も、大きな外径を有し、スカート部12dの着底予定部
を中心として、スカート部12dの外周側に所定の幅を
有するように形成されている。
【0017】この難透水層18の形成は、図1に示した
ように、スカート部12dの着底予定部を中心にして、
スカート部12dの内外に幅を持たせるように環状に形
成すること以外に、スカート部12dの内周側の全面積
を覆うように水底地盤10上に形成してもよい。
【0018】また、難頭数層18の形成形状は、スカー
ト部12dの外周側の幅が重要であり、この幅は、水底
地盤10の性状によっても異なるが、例えば、スカート
部12dの内径長と同程度の幅があればよい。
【0019】難透水層18は、石灰微粉末と適量の骨
材,混和剤を混練した混合物または、粘性土,石灰,セ
メントなどを混練した粘稠物から選択することができ
る。
【0020】より具体的な配合例を例示すると、石灰2
50〜300kg/m3,骨材1500〜1600kg
/m3,水150〜200kg/m3,混和剤(分離低減
剤)1〜5kg/m3である。
【0021】また、グアガムおよびその変成品,また
は、ローカストビンガムなどの植物性粘質物を、単独あ
るいは併用して、水に溶解し、これにホウ素あるいはホ
ウ酸などを添加したゲル化物は、粘度が、アルカリ側で
数万cpであって高粘性で、かつ、高流動性も備えてい
るので、好適に用いることができる。
【0022】以上のような性状を備えた難透水層18の
形成が終了すると、ケーソン12のスカート部12d
が、難透水層18上に着底するように沈設する。
【0023】そして、スカート部12dの先端が難透水
層18を貫通して、水底地盤10中に少し貫入するよう
にして、スカート部12dで隔成された下部隔室16内
に水が入らないようにする。
【0024】次いで、図2に示すように、排水管17を
介して、下部隔室16内の水を排除することにより、下
部隔室16内を減圧する。下部隔室16を減圧すると、
スカート部12dの内外に圧力差(サクション)が発生
し、この圧力差を利用してたサクション荷重により、ス
カート部12dを水底地盤10中に貫入させる。
【0025】このとき、必要に応じて、上部隔室14内
にバラストを充填して、スカート部12dにバラスト荷
重が作用するようにする。そして、スカート部12dが
所定の長さだけ水底地盤10中に貫入されると、ケーソ
ン12の沈設設置が終了し、その後に、頂版12b上に
橋脚20などの構造物が構築される。
【0026】さて、以上のようにして行うケーソン基礎
の貫入方法によれば、水底地盤10上に、高流動性と粘
性とを備え、スカート部12dの着底予定部を中心にし
て、その外周側に所定の幅を有する難透水層18を予め
形成し、難透水層18上にスカート部12dを着底さ
せ、この後に、ケーソン12にバラスト荷重ないしはサ
クション荷重を作用させて、スカート部12dを水底地
盤10中に貫入させるので、スカート部12dの外周側
に存在する難透水層18によって、水の浸透距離が長く
なり、動水勾配が小さくなり、スカート部12d内への
土砂あるいは水の流入を防ぐことができる。
【0027】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
本発明にかかるケーソン基礎の貫入方法によれば、スカ
ート部の外周側に存在する難透水層によって、水の浸透
距離が長くなり、動水勾配が小さくなり、スカート部内
への土砂あるいは水の流入を防ぐことができ、このた
め、ケーソンを効率良く貫入させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるケーソン基礎の貫入方法の一実
施例を示す最初の工程の説明図である。
【図2】図1の工程に引き続いて行われる工程の説明図
である。
【符号の説明】
10 水底地盤 12 ケーソン 12a ケーソン本体 12b 頂版 12c 底版 12d スカート部 14 上部隔室 16 下部隔室 18 難透水層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水底地盤中にケーソンの下端に設けられ
    たスカート部を着底させ、前記ケーソンに自重,バラス
    ト荷重,サクション荷重などの荷重を作用させて、前記
    スカート部を水底地盤中に貫入するケーソン基礎の貫入
    方法において、 高流動性と粘性とを備え、前記スカート部の着底予定部
    を中心にして、その少なくとも外周側に所定の幅を有す
    る難透水層を、前記水底地盤上に予め形成した後に、前
    記難透水層上に前記スカート部を着底させることを特徴
    とするケーソン基礎の貫入方法。
  2. 【請求項2】 前記難透水層は、石灰微粉末と適量の骨
    材,混和剤を混練した混合物、または、粘性土,石灰,
    セメントなどを混練した粘稠物から選択されることを特
    徴とする請求項1記載のケーソン基礎の貫入方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100343454C (zh) * 2005-09-07 2007-10-17 天津大学 软基箱筒型基础结构海上气浮拖运和定位下沉安装方法
CN102926394A (zh) * 2010-06-05 2013-02-13 朱虹 一种利用石灰桩纠偏沉井的方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH059940A (ja) * 1991-06-28 1993-01-19 Taisei Corp ケーソンの沈設方法

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