JPH11140602A - 磁気シールド用偏平状Fe基合金粉末 - Google Patents

磁気シールド用偏平状Fe基合金粉末

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JPH11140602A
JPH11140602A JP9319072A JP31907297A JPH11140602A JP H11140602 A JPH11140602 A JP H11140602A JP 9319072 A JP9319072 A JP 9319072A JP 31907297 A JP31907297 A JP 31907297A JP H11140602 A JPH11140602 A JP H11140602A
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JP
Japan
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total
alloy powder
particle size
magnetic shield
powder
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JP9319072A
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English (en)
Inventor
Ginya Ishiguro
銀矢 石黒
Yasuaki Yoshioka
康明 吉岡
Kazumi Izumitani
和美 泉谷
Shuji Hida
修司 飛田
Koichiro Morimoto
耕一郎 森本
Kazunori Igarashi
和則 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Mitsubishi Materials Corp
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Mitsubishi Materials Corp
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた磁気シールドを示す磁気シールド用偏
平状Fe基合金粉末を提供する。 【解決手段】 偏平状Fe基合金粉末が、原子%で、S
iおよびAlの内の1種または2種を合計で10〜35
%、CrおよびNiの1種または2種を合計で1〜10
%、Ti、ZrおよびHfの内の1種または2種以上を
合計で1〜10%を含有し残りがFeと不可避不純物か
らなる組成を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種の磁気記録
装置や電子機器などを磁場や電磁波の悪影響から保護す
るための磁気シールド層や磁気シールドシートなどの形
成に用いられる偏平状Fe基合金粉末に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気シールド用偏平状Fe基合金
粉末として、例えば特開平3−295206号公報に記
載されるように、原子%で(以下、%は原子%を示
す)、SiおよびAlの内の1種または2種を合計で1
5〜30%、 Cr:2〜6%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組成を有
し、かつX線回折で体心立方型結晶構造を示すものが知
られている。さらに、Si:2〜7%、Al:3〜8
%、Ni:6%以下を含有し、残りがFeと不可避不純
物からなる組成を有する磁気シールド用偏平状Fe基合
金粉末が知られている(特開平2−42798号公報参
照)。また、上記従来の磁気シールド用偏平状Fe基合
金粉末は、その他多くのものが、実用に際して、平均厚
さ(以下、「d」で示す):0.02〜0.6μm、粒
度部分布計によって求められた粒径の小さい方から重量
を累計して50%になったときの粒径(以下、「D50
で示す):3〜60μm、アスペクト比(D50/d):
20〜500、の粒度に調整されて使用されることも良
く知られるところである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の磁気記録
装置や電子機器の多機能化および小型化、さらに高出力
化はめざましく、これに伴ない、磁気シールド性能の一
段の向上、並びに磁気シールド層および磁気シールドシ
ートなどの薄肉化が要求される傾向にあり、このため、
より高い飽和磁化およびより低い保磁力を示す磁気シー
ルド用粉末の開発が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、上記従来の磁気シールド用偏平
状Fe基合金粉末よりも一層高い飽和磁化および一層低
い保磁力を示す磁気シールド用粉末を得るべく研究を行
なった結果、(a)前記従来の磁気シールド用偏平状F
e基合金粉末において、Ti、ZrおよびHfの内の1
種または2種以上を合計で1〜10%を含有せしめる
と、飽和磁化が一層向上すると同時に保磁力が低下し、
磁気シールド用粉末として優れた磁気シールド性能を示
す、(b)この従来の磁気シールド用偏平状Fe基合金
粉末にTi、ZrおよびHfの内の1種または2種以上
を合計で1〜10%を含む磁気シールド用粉末の粒度
は、従来と同じd:0.02〜0.6μm、D50:3〜
60μm、D50/d:20〜500の範囲に調整すれば
よい、という研究結果が得られたのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、(1)SiおよびAlの内の1
種または2種を合計で10〜35%、NiおよびCrの
内の1種または2種を合計で1〜10%、Ti、Zrお
よびHfの内の1種または2種以上を合計で1〜10
%、を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組成
を有する磁気シールド用偏平状Fe基合金粉末、(2)
平均厚さd:0.02〜0.6μm、粒度部分布計によ
って求められた粒径の小さい方から重量を累計して50
%になったときの粒径D50:3〜60μm、アスペクト
比(D50/d):20〜500、に調整された粒度を有
する前記(1)記載の組成を有する磁気シールド用偏平
状Fe基合金粉末、に特徴を有するものである。
【0006】この発明の磁気シールド用偏平状Fe基合
金粉末は、前記(1)記載の組成を有するFe基合金溶
湯を水アトマイズ法により粉末化し、得られた粉末に対
して、通常の条件で分級、偏平化、熱処理、および分級
を施すこと、すなわち前記水アトマイズ粉末を分級によ
り50μm以下の粒径とし、これをアトライタで偏平化
した後、Ar雰囲気中、350〜750℃の温度に所定
時間保持の熱処理を施し、引続いて分級を行なって、 d:0.02〜0.6μm、 D50:3〜60μm、 D50/d:20〜500、 に粒度調整することにより製造することができる。
【0007】つぎに、この発明の偏平状Fe基合金粉末
の組成を上記の通りに限定した理由を説明する。 (a) SiおよびAl これら成分には、共に偏平化時に保磁力を増大させない
作用があるが、その含有量が10%未満では所望の低い
保磁力が得られないため、すぐれた磁気シールド性能を
確保することができない。一方その含有量が35%を越
えると飽和磁化が急激に低下する。従って、この発明の
偏平状Fe基合金粉末に含まれるSiおよびAlの内の
1種または2種を合計で10〜35%(望ましくは15
〜30%)となるように定めた。
【0008】(b) CrおよびNi これら成分は耐食性を一層向上させ、もって錆や変色の
発生を防止する作用があるが、その含有量が1%未満で
は通常の所望のすぐれた耐食性および低い保磁力を確保
することができず、一方、その含有量が10%を越える
と飽和磁化が低下し、磁気シールド性能の低下が避けら
れなくなる。従って、この発明の偏平状Fe基合金粉末
に含まれるCrおよびNiの内の1種または2種の合計
の含有量は1〜10%(一層望ましくは1〜3%)と定
めた。
【0009】(c) Ti、ZrおよびHf これら成分には、偏平時に保磁力を増大させない効果が
あり、その効果はSiやAlに比べて約3倍の効果があ
る。従って、SiやAlの一部に変えてこれら成分を添
加すると、保磁力はさらに低くでき、結果的に主成分の
Fe量を増やすことができて飽和磁化を高くすることが
できる。しかし、その含有量が1%未満では所望の効果
を確保することができず、一方、その含有量が10%を
越えると飽和磁化が低下し、所望の高い飽和磁化を得る
ことが難しくなる。従って、この発明の偏平状Fe基合
金粉末に含まれるTi、ZrおよびHfの内の1種また
は2種以上の合計の含有量は1〜10%(一層望ましく
は1〜3%)と定めた。
【0010】(d) 粒度 この発明の偏平状Fe基合金粉末は、従来と同じd:
0.02〜0.6μm、D50:3〜60μm、D50
d:20〜500の範囲に調整すればよいが、d:0.
05〜0.3μm、D50:5〜20μm、D50/d:5
0〜300の範囲に調整することが一層好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の偏平状Fe基
合金粉末を実施例により具体的に説明する。原料とし
て、Fe−Si合金、Fe−Al合金、Fe−Cr合
金、溶解用Ni、溶解用チタン、溶解用ジルコニウム、
溶解用ハフニウムおよび電解鉄を用意し、これら原料を
高周波誘導炉にてそれぞれ表1〜3に示される成分組成
をもったFe基合金溶湯を調製し、この溶湯を水アトマ
イズ法により粉末化し、分級して40μm以下の粒径を
有する粉末とし、ついでこれをアトライタで偏平化した
後、Ar雰囲気中、350〜750℃の範囲内の所定温
度に2時間保持の熱処理を施し、さらに分級を行なって
同じく表1〜3に示される粒度に調整することにより本
発明偏平状Fe基合金粉末(以下、本発明粉末という)
1〜25、並びに合金成分としてSi、Al、Ti、C
r、Niの内のいずれかがこの発明の範囲から外れて含
有する比較偏平状Fe基合金粉末(以下、比較粉末とい
う)1〜5をそれぞれ製造した。なお、表3において、
この発明の範囲から外れて含有する比較粉末1〜5の組
成に*印を付して示した。この結果得られた本発明粉末
1〜25および比較粉末1〜5の保磁力と飽和磁化を測
定し、この測定結果を表1〜3に示した。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】
【発明の効果】表1〜3に示される結果から、本発明粉
末1〜25は、比較粉末1〜5に比べて、保磁力はほぼ
同じであっても飽和磁化が一段と高いを示すことが分か
る。上述のように、この発明の偏平状Fe基合金粉末
は、保磁力が低く、高い飽和磁化を示すので、これを磁
気シールドに用いた場合、すぐれた磁気シールド性能を
発揮するものであり、磁気シールド性能の一層の向上に
寄与するばかりでなく、磁気シールド層や磁気シールド
シートなどの薄肉化を可能にするなどの工業上有用な特
性を有するのである。
フロントページの続き (72)発明者 吉岡 康明 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 泉谷 和美 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 飛田 修司 埼玉県大宮市北袋町1−297 三菱マテリ アル株式会社総合研究所内 (72)発明者 森本 耕一郎 埼玉県大宮市北袋町1−297 三菱マテリ アル株式会社総合研究所内 (72)発明者 五十嵐 和則 埼玉県大宮市北袋町1−297 三菱マテリ アル株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子%で、 SiおよびAlの内の1種または2種を合計で10〜3
    5%、 NiおよびCrの内の1種または2種を合計で1〜10
    %、 Ti、ZrおよびHfの内の1種または2種以上を合計
    で1〜10%、を含有し、残りがFeと不可避不純物か
    らなる組成を有することを特徴とする磁気シールド用偏
    平状Fe基合金粉末。
  2. 【請求項2】 平均厚さd:0.02〜0.6μm、 粒度部分布計によって求められた粒径の小さい方から重
    量を累計して50%になったときの粒径D50:3〜60
    μm、 アスペクト比(D50/d):20〜500、に調整され
    た粒度を有することを特徴とする請求項1記載の組成を
    有する磁気シールド用偏平状Fe基合金粉末。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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