JPH111401A - 有害小動物捕獲用粘着剤組成物 - Google Patents

有害小動物捕獲用粘着剤組成物

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JPH111401A
JPH111401A JP15485397A JP15485397A JPH111401A JP H111401 A JPH111401 A JP H111401A JP 15485397 A JP15485397 A JP 15485397A JP 15485397 A JP15485397 A JP 15485397A JP H111401 A JPH111401 A JP H111401A
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JP
Japan
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adhesive composition
pressure
polybutene
sensitive adhesive
molecular weight
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Application number
JP15485397A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Katsumata
和宏 勝又
Masaru Matsushima
勝 松島
Shuji Suyama
修治 須山
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NOF Corp
Original Assignee
NOF Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常の粘着力及び流れ出し防止効果を保持し
つつ、濡れネズミのように体表面に水分を含むような小
動物に対しても捕獲性を発揮できる優れた粘着力を有す
る有害小動物捕獲用粘着剤組成物を提供する。 【解決手段】 (A)数平均分子量300〜3000の
ポリブテン80〜99.8重量%、(B)前記ポリブテ
ンに可溶で、かつ粘度平均分子量10000〜2500
000のゴム状有機高分子化合物0.1〜10重量%、
および(C)グラフト変性により無水マレイン酸が導入
されたポリオレフィン0.1〜10重量%を含有する有
害小動物捕獲用粘着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粘着力および流れ出
し防止効果が優れた有害小動物捕獲用粘着剤組成物に関
するものである。特に、濡れネズミのような体表面に水
分を含むような小動物に対しても捕獲性を損なうことの
ない優れた粘着力を有する有害小動物捕獲用粘着剤組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】小動物、特にネズミに代表されるげっ歯
類動物による被害は甚大なものとなっている。例えば、
田畑の作物、倉庫などの貯蔵食品などをはじめ、地中に
埋設されたガス管、電線、通信ケーブルなどにもその被
害が及んでいる。従来より、ネズミなどの有害小動物を
捕獲するための方法として幾つかのものが実施されてい
る。中でも粘着剤を厚紙、プラスチックシートなどのシ
ート状台紙に塗布し、小動物の通り道に設置する方法が
安全や衛生上の観点等から一般的に行われている。しか
しながら、この場合、粘着剤の粘着性が優れているのは
勿論のこと、粘着剤を台紙に塗布する時の作業性も優れ
ていなければならない。さらに、あらかじめ台紙に粘着
剤を塗布しておく場合には、保管時あるいは使用時に粘
着剤が台紙上から流れ出したり、台紙に浸透してしみ出
したりしないことが望まれる。この種の粘着剤組成物と
しては、ポリブテンとゴム状有機高分子化合物を配合し
た系にアタクチックポリプロピレンまたはポリエチレン
などを添加した組成物が知られている(特公平1−28
722号公報、特公平2−57521号公報、特開昭5
8−180402号公報など)。前記組成物において
は、ゴム状有機高分子化合物を粘着性付与剤として、ア
タクチックポリプロピレンまたはポリエチレンなどが粘
着剤塗布時の流れ出し防止剤として用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの成
分よりなる粘着剤組成物は、通常の使用環境では良好な
粘着性を示すものの、体表面に水分を含んだ濡れネズミ
などに対する粘着力が著しく低下するという問題点があ
った。この発明は、そのような従来技術に存在する問題
点に鑑みてなされたものである。その目的とするところ
は、通常の粘着力及び流れ出し防止効果を保持しつつ、
濡れネズミのように体表面に水分を含むような小動物に
対しても捕獲性を発揮できる優れた粘着力を有する有害
小動物捕獲用粘着剤組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、(A)数平均分子量300〜3000
のポリブテン80〜99.8重量%、(B)前記ポリブ
テンに可溶で、かつ粘度平均分子量10000〜250
0000のゴム状有機高分子化合物0.1〜10重量
%、および(C)グラフト変性により無水マレイン酸が
導入されたポリオレフィン0.1〜10重量%を含有す
る有害小動物捕獲用粘着剤組成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、この発明の有害小動物捕獲
用粘着剤組成物の実施形態について詳細に説明する。前
記ポリブテン(A)は、ナフサ分解により生成するC4
(炭素数が4)留分からブタジエンを除いたブタン−ブ
テン留分を重合することにより製造される。このポリブ
テン(A)は、蒸気圧式分子量測定装置により測定され
た数平均分子量は通常300〜3000、好ましくは5
00〜2800のものである。このポリブテンの数平均
分子量が300未満の場合には、粘着剤組成物の粘着性
が低く、かつ粘度が低くなり、流れ出しが起こる。さら
に、引火点が低くなり、粘着剤組成物の製造時あるいは
火気のある所での使用時における取扱い性が低下する。
また、数平均分子量が3000より大きい場合には、粘
着剤組成物の粘度が大きくなりすぎるため、表面のタッ
ク性が低下し、かつ塗布時の作業性も悪くなって好まし
くない。
【0006】また、ポリブテンの種類としては通常の二
重結合を有するもの、水素添加により二重結合に水素を
付加して飽和させたもののいずれでも良い。ポリブテン
の配合量は、粘着剤組成物全体に対して、通常80〜9
9.8重量%、好ましくは85〜95重量%である。含
有量が80重量%未満の場合には、粘着剤の粘度が高く
なり、タック性が低下し、かつ塗布時の作業性も悪くな
る。一方、99.8重量%を超えた場合には、粘着剤組
成物の粘度及び粘着力が著しく低下し、有害小動物の捕
獲効果が十分ではなくなる。
【0007】次に、ゴム状有機高分子化合物(B)は、
前記ポリブテンに可溶で、かつ粘度平均分子量が通常1
0000〜2500000、好ましくは50000〜2
000000を有するものである。ここで、粘度平均分
子量とは、ポリイソブチレンの希薄溶液の固有粘度の測
定により得られる平均分子量をいう。ゴム状有機高分子
化合物の粘度平均分子量が10000より小さい場合、
粘着剤組成物の粘着力の低下が起き、かつ流れ出しが起
こる。さらに、粘度平均分子量の前記範囲内のものと同
等の粘着力を得るには、添加量を増大させねばならず経
済的でない。また、ゴム状有機高分子化合物の粘度平均
分子量が2500000より大きい場合、粘着剤組成物
の粘度が高くなり、表面のタック性が低下し、かつ塗布
時の作業性も悪くなる。
【0008】前記ゴム状有機高分子化合物としては、ポ
リイソブチレン、ブチルゴム、ポリイソプレンゴム、ブ
タジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム等が
挙げられる。これらの中でも、ポリイソブチレンやブチ
ルゴムがポリブテンへの溶解性が良好で、ゴム弾性に優
れており、しかも高分子量であるため、少量の添加量で
粘着剤組成物の粘度と粘着力を向上させることができる
ので好ましいものである。また、このゴム状有機高分子
化合物の配合量は、組成物全体に対して、通常0.1〜
10重量%、好ましくは1〜8重量%である。含有量が
0.1重量%未満の場合、粘着剤組成物の粘着力が著し
く低下する。一方、10重量%を越えた場合、粘着剤組
成物の粘度が高くなり、表面のタック性が低下し、かつ
塗布時の作業性も悪くなる。
【0009】次に、グラフト変性により無水マレイン酸
が導入されたポリオレフィン(C)は、ポリオレフィン
の側鎖にグラフト変性により無水マレイン酸が導入され
たポリオレフィン樹脂のことであり、メルトフローイン
デックス(MFI)が0.1〜35g/10minのも
のである。これは通常、ポリオレフィン、無水マレイン
酸及び有機過酸化物を押し出し機を用いて溶融混練して
グラフト化させる溶融重合法、そして有機溶剤中でポリ
オレフィン、無水マレイン酸及び有機過酸化物を加温・
攪拌してグラフト化させる溶液重合法等により製造され
る。また、グラフト変性により無水マレイン酸が導入さ
れたポリオレフィン(C)中の無水マレイン酸のグラフ
ト化量は、通常0.01〜10重量%であり、その重合
度は通常2以下の比較的短い枝ポリマーである。また、
グラフト変性により無水マレイン酸を導入する前のポリ
オレフィンとしては、具体的には、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、3―メチル−1−ペンテ
ン等のオレフィンの単独重合体又は2種以上のオレフィ
ンから形成されるランダムないしブロック重合体が挙げ
られる。
【0010】このグラフト変性により無水マレイン酸が
導入されたポリオレフィンの配合量は、組成物全体に対
して、通常0.1〜10重量%、好ましくは1〜8重量
%である。この含有量が0.1重量%未満の場合、水の
存在下における粘着剤組成物の粘着力が低下し、濡れネ
ズミ等の有害小動物の捕獲効果が十分ではなくなる。一
方、10重量%を超えた場合、粘着力はやや低下傾向を
示し、添加量に見合うだけの効果が発現せず、不経済で
ある。
【0011】以上のようなポリブテン(A)、ゴム状有
機高分子化合物(B)及びグラフト変性により無水マレ
イン酸が導入されたポリオレフィン(C)を含有する粘
着剤組成物は、例えば次のようにして製造される。即
ち、ポリブテンとゴム状有機高分子化合物を90〜11
0℃に設定されたニーダー内で均一になるまで2〜3時
間混練し、さらにグラフト変性により無水マレイン酸が
導入されたポリオレフィンを添加して110〜130℃
で均一になるまで2〜3時間混練することにより、所望
の粘着剤組成物が得られる。
【0012】本発明の粘着剤組成物はそのまま有害小動
物捕獲用に使用できるが、本発明の粘着剤組成物に含ま
れる(A)成分、(B)成分及び(C)成分の組成比率
内において、適宜水素化石油樹脂や水素化テルペン樹脂
などの粘着性付与剤、小生物誘引剤ならびに酸化防止剤
などを更に添加することができる。粘着剤組成物を有害
小動物捕獲用に使用する場合、基材として、例えば表面
をポリエチレンなどで被覆した厚さ1mmのボール紙
に、粘着剤組成物を140℃程度に加温して1mmの厚
さに塗布し、粘着剤のシートを作成する。このシートを
ネズミ等の有害小動物の通り道に並べて使用する。有害
小動物としては、ネズミ以外にハエ、ゴキブリ等の害虫
が挙げられる。
【0013】
【実施例】以下、前記実施形態を実施例及び比較例によ
り更に具体的に説明する。 実施例1〜6および比較例1〜4 次のような方法により、下記表1及び表2に示した組成
の各種粘着剤組成物を製造した。即ち、表1及び表2に
示した所定量のポリブテンとゴム状有機高分子化合物と
してポリイソブチレンを100℃に設定されたニーダー
内で2時間混練し、さらに実施例1〜6ではグラフト変
性により無水マレイン酸が導入されたポリオレフィン
を、比較例1〜4ではグラフト変性により無水マレイン
酸が導入されたポリオレフィンの代わりに、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、エチレン−アクリル酸エチル共重
合体(表中、EEAと記載)またはエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(表中、EVAと記載)をそれぞれ所定量添
加して120℃のニーダー内で2時間混練することによ
り、各粘着剤組成物を得た。
【0014】この粘着剤組成物について、以下の評価方
法により性能を評価した。その結果を表1及び表2に示
した。 粘着力:JIS Z 0237に準拠し、縦15cm、
横22cm、厚さ0.2mmのポリエチレンをラミネー
トしたクラフト紙に粘着剤組成物を塗布し、同じクラフ
ト紙で挟んで1時間圧着した。その後、それを縦15c
m、横3cmの短冊状に切断して、片方の紙を他方の紙
から引き離すのに必要な応力を25℃で引張試験機によ
り測定した。その結果を常温での粘着力として示した。
また、濡れに対する粘着性は、粘着剤組成物を塗布し、
その塗布量の20重量%の水分を霧吹きで均一に噴霧し
た後、クラフト紙に挟んで圧着した後、前記と同様にし
て測定し、濡れでの粘着力として示した。
【0015】流れ出し:厚さ1mmのボール紙に粘着
剤組成物を1mmの厚さに塗布し、45度に傾斜させた
台上に固定し、40℃で20時間静置した後の粘着剤組
成物の流れ出し量を測定した。流れ出しは塗布量に対す
る流れ出した量の割合で表した。表中の略記号は次の通
りである。 無:0%、やや有り:5%未満、有り:5%以上
【0016】ネズミ捕獲性:厚さ1mmのボール紙に
粘着剤組成物を1mmの厚さに塗布し、ネズミの通路に
設置し、捕獲し易さを評価した。その結果を常温でのネ
ズミ捕獲性として示した。また、濡れに対しては、用意
した濡れネズミを所定の通路で走らせることにより評価
した。その結果を濡れでのネズミ捕獲性として示した。
表中の略記号は次の通りである。 ◎:極めて良好、○:良好、△:やや良、×:不良
【0017】なお、表1及び表2における略号は、次の
意味を表す。 A1:日本油脂(株)製、商品名:ニッサンポリブテン
ポリビス30N(数平均分子量1350) A2:日本油脂(株)製、商品名:ニッサンポリブテン
ポリビス200N(数平均分子量2650) B1:エクソン化学(株)製、商品名:ビスタネックス
MML−140(粘度平均分子量1395000) B2:エクソン化学(株)製、商品名:ビスタネックス
MML−100(粘度平均分子量937000) C1:日本ポリオレフィン(株)製、商品名:アドテッ
クスER510E C2:日本ポリオレフィン(株)製、商品名:アドテッ
クスER321P C3:日本ポリオレフィン(株)製、商品名:アドテッ
クスER320P D1:三菱油化(株)製、商品名:アタクチックポリマ
ー K−4 D2:住友化学(株)製、商品名:スミカセン G40
1 D3:日本ポリオレフィン(株)製、商品名:ジェイレ
クスEEA A4200 D4:日本ポリオレフィン(株)製、商品名:ジェイレ
クスEVA EL12−5
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】表1に示したように、実施例1〜6におい
ては、常温、濡れのいずれの環境下でも良好な粘着力を
有し、かつネズミの捕獲性も優れていた。また、流れ出
しがなく、塗布時の作業性も良好であった。これに対
し、ポリプロピレンを添加した粘着剤(比較例1)で
は、通常時、濡れ条件時ともに粘着力が低く、濡れネズ
ミの捕獲性も悪かった。さらに、粘着剤の流れ出しが見
られた。そしてポリエチレンを添加した粘着剤(比較例
2)では、濡れ条件での剥離応力に乏しく、濡れネズミ
を捕獲できなかった。また、エチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体を添加した粘着剤(比較例3)やエチレン−
酢酸ビニル共重合体を添加した粘着剤(比較例4)で
は、粘着力や濡れネズミ捕獲性の点で劣る結果であっ
た。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれば
次のような効果を奏する。この発明の有害小動物捕獲用
粘着剤組成物によれば、グラフト変性により無水マレイ
ン酸が導入されたポリオレフィンを配合することによ
り、粘着性及び表面のタック性に優れており、さらには
水の存在化における粘着性に優れている。このため、ど
のような環境下でも、ネズミをはじめとする有害小動物
の捕獲に優れた性能を発揮でき、工業的利用価値が高
い。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)数平均分子量300〜3000の
    ポリブテン80〜99.8重量% 、(B)前記ポリブテ
    ンに可溶で、かつ粘度平均分子量10000〜2500
    000のゴム状有機高分子化合物0.1〜10重量%、
    および(C)グラフト変性により無水マレイン酸が導入
    されたポリオレフィン0.1〜10重量%を含有する有
    害小動物捕獲用粘着剤組成物。
JP15485397A 1997-06-12 1997-06-12 有害小動物捕獲用粘着剤組成物 Pending JPH111401A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4870375A (en) * 1987-11-27 1989-09-26 General Electric Company Disconnectable microstrip to stripline transition
CN101851474A (zh) * 2009-03-30 2010-10-06 新日本石油株式会社 用于捕获小动物的材料
JP2012072286A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Jx Nippon Oil & Energy Corp 小生物捕獲材料
US10397684B2 (en) 2016-01-05 2019-08-27 Voxx International Corporation Wireless speaker system
US10421411B2 (en) 2002-08-14 2019-09-24 Voxx International Corporation Headrest-mounted monitor

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