JPH1112102A - 有害小動物捕獲用粘着剤組成物 - Google Patents
有害小動物捕獲用粘着剤組成物Info
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- JPH1112102A JPH1112102A JP17136197A JP17136197A JPH1112102A JP H1112102 A JPH1112102 A JP H1112102A JP 17136197 A JP17136197 A JP 17136197A JP 17136197 A JP17136197 A JP 17136197A JP H1112102 A JPH1112102 A JP H1112102A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 通常の粘着力及び流れ出し防止効果を保持し
つつ、濡れネズミのように体表面に水分を含むような小
動物に対しても捕獲性を発揮できる優れた粘着力を有す
る有害小動物捕獲用粘着剤組成物を提供する。 【解決手段】 (A)数平均分子量300〜3000の
ポリブテン80〜99.8重量% 、(B)前記ポリブテ
ンに可溶で、かつ粘度平均分子量10000〜2500
000のゴム状有機高分子化合物0.1〜10重量%、
および(C)数平均分子量500〜10000の末端に
水酸基又はカルボキシル基を有する水素化ポリブタジエ
ン0.1〜10重量%を含有する有害小動物捕獲用粘着
剤組成物。
つつ、濡れネズミのように体表面に水分を含むような小
動物に対しても捕獲性を発揮できる優れた粘着力を有す
る有害小動物捕獲用粘着剤組成物を提供する。 【解決手段】 (A)数平均分子量300〜3000の
ポリブテン80〜99.8重量% 、(B)前記ポリブテ
ンに可溶で、かつ粘度平均分子量10000〜2500
000のゴム状有機高分子化合物0.1〜10重量%、
および(C)数平均分子量500〜10000の末端に
水酸基又はカルボキシル基を有する水素化ポリブタジエ
ン0.1〜10重量%を含有する有害小動物捕獲用粘着
剤組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粘着力および流れ出
し防止効果が優れた有害小動物捕獲用粘着剤組成物に関
するものである。特に、濡れネズミのような体表面に水
分を含むような小動物に対しても捕獲性を損なうことの
ない優れた粘着力を有する有害小動物捕獲用粘着剤組成
物に関するものである。
し防止効果が優れた有害小動物捕獲用粘着剤組成物に関
するものである。特に、濡れネズミのような体表面に水
分を含むような小動物に対しても捕獲性を損なうことの
ない優れた粘着力を有する有害小動物捕獲用粘着剤組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】小動物、特にネズミに代表されるげっ歯
類動物による被害は甚大なものとなっている。例えば、
田畑の作物、倉庫などの貯蔵食品などをはじめ、地中に
埋設されたガス管、電線、通信ケーブルなどにもその被
害が及んでいる。従来より、ネズミなどの有害小動物を
捕獲するための方法として幾つかのものが実施されてい
る。中でも粘着剤を厚紙、プラスチックシートなどのシ
ート状台紙に塗布し、小動物の通り道に設置する方法が
安全や衛生上の観点等から一般的に行われている。しか
しながら、この場合、粘着剤の粘着性が優れているのは
勿論のこと、粘着剤を台紙に塗布する時の作業性も優れ
ていなければならない。さらに、あらかじめ台紙に粘着
剤を塗布しておく場合には、保管時あるいは使用時に粘
着剤が台紙上から流れ出したり、台紙に浸透してしみ出
したりしないことが望まれる。この種の粘着剤組成物と
しては、ポリブテンとゴム状有機高分子化合物を配合し
た系にアタクチックポリプロピレンまたはポリエチレン
などを添加した組成物が知られている(特公平1−28
722号公報、特公平2−57521号公報、特開昭5
8−180402号公報など)。前記組成物において
は、ゴム状有機高分子化合物を粘着性付与剤として、ア
タクチックポリプロピレンまたはポリエチレンなどが粘
着剤塗布時の流れ出し防止剤として用いられている。
類動物による被害は甚大なものとなっている。例えば、
田畑の作物、倉庫などの貯蔵食品などをはじめ、地中に
埋設されたガス管、電線、通信ケーブルなどにもその被
害が及んでいる。従来より、ネズミなどの有害小動物を
捕獲するための方法として幾つかのものが実施されてい
る。中でも粘着剤を厚紙、プラスチックシートなどのシ
ート状台紙に塗布し、小動物の通り道に設置する方法が
安全や衛生上の観点等から一般的に行われている。しか
しながら、この場合、粘着剤の粘着性が優れているのは
勿論のこと、粘着剤を台紙に塗布する時の作業性も優れ
ていなければならない。さらに、あらかじめ台紙に粘着
剤を塗布しておく場合には、保管時あるいは使用時に粘
着剤が台紙上から流れ出したり、台紙に浸透してしみ出
したりしないことが望まれる。この種の粘着剤組成物と
しては、ポリブテンとゴム状有機高分子化合物を配合し
た系にアタクチックポリプロピレンまたはポリエチレン
などを添加した組成物が知られている(特公平1−28
722号公報、特公平2−57521号公報、特開昭5
8−180402号公報など)。前記組成物において
は、ゴム状有機高分子化合物を粘着性付与剤として、ア
タクチックポリプロピレンまたはポリエチレンなどが粘
着剤塗布時の流れ出し防止剤として用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの成
分よりなる粘着剤組成物は、通常の使用環境では良好な
粘着性を示すものの、体表面に水分を含んだ濡れネズミ
などに対する粘着力が著しく低下するという問題点があ
った。この発明は、そのような従来技術に存在する問題
点に鑑みてなされたものである。その目的とするところ
は、通常の粘着力及び流れ出し防止効果を保持しつつ、
濡れネズミのように体表面に水分を含むような小動物に
対しても捕獲性を発揮できる優れた粘着力を有する有害
小動物捕獲用粘着剤組成物を提供することにある。
分よりなる粘着剤組成物は、通常の使用環境では良好な
粘着性を示すものの、体表面に水分を含んだ濡れネズミ
などに対する粘着力が著しく低下するという問題点があ
った。この発明は、そのような従来技術に存在する問題
点に鑑みてなされたものである。その目的とするところ
は、通常の粘着力及び流れ出し防止効果を保持しつつ、
濡れネズミのように体表面に水分を含むような小動物に
対しても捕獲性を発揮できる優れた粘着力を有する有害
小動物捕獲用粘着剤組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明は、(A)数平均分子量300〜30
00のポリブテン80〜99.8重量% 、(B)前記ポ
リブテンに可溶で、かつ粘度平均分子量10000〜2
500000のゴム状有機高分子化合物0.1〜10重
量%、および(C)数平均分子量500〜10000の
末端に水酸基又はカルボキシル基を有する水素化ポリブ
タジエン0.1〜10重量%を含有する有害小動物捕獲
用粘着剤組成物である。第2の発明は、前記(C)水素
化ポリブタジエンは、ブタジエンの1,4−付加物の含
有量が60%以上である第1の発明に記載の有害小動物
捕獲用粘着剤組成物である。
めに、第1の発明は、(A)数平均分子量300〜30
00のポリブテン80〜99.8重量% 、(B)前記ポ
リブテンに可溶で、かつ粘度平均分子量10000〜2
500000のゴム状有機高分子化合物0.1〜10重
量%、および(C)数平均分子量500〜10000の
末端に水酸基又はカルボキシル基を有する水素化ポリブ
タジエン0.1〜10重量%を含有する有害小動物捕獲
用粘着剤組成物である。第2の発明は、前記(C)水素
化ポリブタジエンは、ブタジエンの1,4−付加物の含
有量が60%以上である第1の発明に記載の有害小動物
捕獲用粘着剤組成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、この発明の有害小動物捕獲
用粘着剤組成物の実施形態について詳細に説明する。前
記ポリブテン(A)は、ナフサ分解により生成するC4
(炭素数が4)留分からブタジエンを除いたブタン−ブ
テン留分を重合することにより製造される。このポリブ
テン(A)は、蒸気圧式分子量測定装置により測定され
た数平均分子量は通常300〜3000、好ましくは5
00〜2800のものである。このポリブテンの数平均
分子量が300未満の場合には、粘着剤組成物の粘着性
が低く、かつ粘度が低くなり、流れ出しが起こる。さら
に、引火点が低くなり、粘着剤組成物の製造時あるいは
火気のある所での使用時における取扱い性が低下する。
また、数平均分子量が3000より大きい場合には、粘
着剤組成物の粘度が大きくなりすぎるため、表面のタッ
ク性が低下し、かつ塗布時の作業性も悪くなって好まし
くない。
用粘着剤組成物の実施形態について詳細に説明する。前
記ポリブテン(A)は、ナフサ分解により生成するC4
(炭素数が4)留分からブタジエンを除いたブタン−ブ
テン留分を重合することにより製造される。このポリブ
テン(A)は、蒸気圧式分子量測定装置により測定され
た数平均分子量は通常300〜3000、好ましくは5
00〜2800のものである。このポリブテンの数平均
分子量が300未満の場合には、粘着剤組成物の粘着性
が低く、かつ粘度が低くなり、流れ出しが起こる。さら
に、引火点が低くなり、粘着剤組成物の製造時あるいは
火気のある所での使用時における取扱い性が低下する。
また、数平均分子量が3000より大きい場合には、粘
着剤組成物の粘度が大きくなりすぎるため、表面のタッ
ク性が低下し、かつ塗布時の作業性も悪くなって好まし
くない。
【0006】また、ポリブテンの種類としては通常の二
重結合を有するもの、水素添加により二重結合に水素を
付加して飽和させたもののいずれでも良い。ポリブテン
の配合量は、粘着剤組成物全体に対して、通常80〜9
9.8重量%、好ましくは85〜95重量%である。含
有量が80重量%未満の場合には、粘着剤の粘度が高く
なり、タック性が低下し、かつ塗布時の作業性も悪くな
る。一方、99.8重量%を超えた場合には、粘着剤組
成物の粘度及び粘着力が著しく低下し、有害小動物の捕
獲効果が十分ではなくなる。
重結合を有するもの、水素添加により二重結合に水素を
付加して飽和させたもののいずれでも良い。ポリブテン
の配合量は、粘着剤組成物全体に対して、通常80〜9
9.8重量%、好ましくは85〜95重量%である。含
有量が80重量%未満の場合には、粘着剤の粘度が高く
なり、タック性が低下し、かつ塗布時の作業性も悪くな
る。一方、99.8重量%を超えた場合には、粘着剤組
成物の粘度及び粘着力が著しく低下し、有害小動物の捕
獲効果が十分ではなくなる。
【0007】次に、ゴム状有機高分子化合物(B)は、
前記ポリブテンに可溶で、かつ粘度平均分子量が通常1
0000〜2500000、好ましくは50000〜2
000000を有するものである。ここで、粘度平均分
子量とは、ポリイソブチレンの希薄溶液の固有粘度の測
定により得られる平均分子量をいう。ゴム状有機高分子
化合物の粘度平均分子量が10000より小さい場合、
粘着剤組成物の粘着力の低下が起き、かつ流れ出しが起
こる。さらに、粘度平均分子量の前記範囲内のものと同
等の粘着力を得るには、添加量を増大させねばならず経
済的でない。また、ゴム状有機高分子化合物の粘度平均
分子量が2500000より大きい場合、粘着剤組成物
の粘度が高くなり、表面のタック性が低下し、かつ塗布
時の作業性も悪くなる。
前記ポリブテンに可溶で、かつ粘度平均分子量が通常1
0000〜2500000、好ましくは50000〜2
000000を有するものである。ここで、粘度平均分
子量とは、ポリイソブチレンの希薄溶液の固有粘度の測
定により得られる平均分子量をいう。ゴム状有機高分子
化合物の粘度平均分子量が10000より小さい場合、
粘着剤組成物の粘着力の低下が起き、かつ流れ出しが起
こる。さらに、粘度平均分子量の前記範囲内のものと同
等の粘着力を得るには、添加量を増大させねばならず経
済的でない。また、ゴム状有機高分子化合物の粘度平均
分子量が2500000より大きい場合、粘着剤組成物
の粘度が高くなり、表面のタック性が低下し、かつ塗布
時の作業性も悪くなる。
【0008】前記ゴム状有機高分子化合物としては、ポ
リイソブチレン、ブチルゴム、ポリイソプレンゴム、ブ
タジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム等が
挙げられる。これらの中でも、ポリイソブチレンやブチ
ルゴムがポリブテンへの溶解性が良好で、ゴム弾性に優
れており、しかも高分子量であるため、少量の添加量で
粘着剤組成物の粘度と粘着力を向上させることができる
ので好ましいものである。また、このゴム状有機高分子
化合物の配合量は、組成物全体に対して、通常0.1〜
10重量%、好ましくは1〜8重量%である。含有量が
0.1重量%未満の場合、粘着剤組成物の粘着力が著し
く低下する。一方、10重量%を越えた場合、粘着剤組
成物の粘度が高くなり、表面のタック性が低下し、かつ
塗布時の作業性も悪くなる。
リイソブチレン、ブチルゴム、ポリイソプレンゴム、ブ
タジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム等が
挙げられる。これらの中でも、ポリイソブチレンやブチ
ルゴムがポリブテンへの溶解性が良好で、ゴム弾性に優
れており、しかも高分子量であるため、少量の添加量で
粘着剤組成物の粘度と粘着力を向上させることができる
ので好ましいものである。また、このゴム状有機高分子
化合物の配合量は、組成物全体に対して、通常0.1〜
10重量%、好ましくは1〜8重量%である。含有量が
0.1重量%未満の場合、粘着剤組成物の粘着力が著し
く低下する。一方、10重量%を越えた場合、粘着剤組
成物の粘度が高くなり、表面のタック性が低下し、かつ
塗布時の作業性も悪くなる。
【0009】次に、末端に水酸基又はカルボキシル基を
有する水素化ポリブタジエン(C)は、過酸化水素を開
始剤としてブタジエンを重合して得られた分子鎖両末端
に水酸基を有するポリブタジエンを水素添加したもの、
又はこの水素添加した分子鎖両末端に水酸基を有するポ
リブタジエンを更に常法により酸化、例えば過マンガン
酸カリウムなどの無機酸化物を用いる方法で酸化してカ
ルボキシル基としたものである。そして通常、1分子中
に1.5〜3個の水酸基ないしカルボキシル基を有する
ものである。
有する水素化ポリブタジエン(C)は、過酸化水素を開
始剤としてブタジエンを重合して得られた分子鎖両末端
に水酸基を有するポリブタジエンを水素添加したもの、
又はこの水素添加した分子鎖両末端に水酸基を有するポ
リブタジエンを更に常法により酸化、例えば過マンガン
酸カリウムなどの無機酸化物を用いる方法で酸化してカ
ルボキシル基としたものである。そして通常、1分子中
に1.5〜3個の水酸基ないしカルボキシル基を有する
ものである。
【0010】また本発明に用いられる末端に水酸基又は
カルボキシル基を有する水素化ポリブタジエンは、ブタ
ジエンが1及び2位で付加重合した1,2−付加物と1
及び4位で付加重合した1,4−付加物の混合物として
得られるが、それらは全て使用可能であり、その組成比
率は目的に応じて適宜選択できる。しかし、濡れネズミ
に対する捕獲性を向上するためにはブタジエンの1,4
−付加物のほうが好ましいので、1,4−付加物の含有
量が60%以上が好ましく、さらに好ましくは70%以
上のものである。そして本発明に用いる水素化ポリブタ
ジエンは、分子鎖両末端に水酸基を有するポリブタジエ
ンを水素添加したものであり、かつ1,4−付加物の含
有量が60%以上のものが最も好ましい。
カルボキシル基を有する水素化ポリブタジエンは、ブタ
ジエンが1及び2位で付加重合した1,2−付加物と1
及び4位で付加重合した1,4−付加物の混合物として
得られるが、それらは全て使用可能であり、その組成比
率は目的に応じて適宜選択できる。しかし、濡れネズミ
に対する捕獲性を向上するためにはブタジエンの1,4
−付加物のほうが好ましいので、1,4−付加物の含有
量が60%以上が好ましく、さらに好ましくは70%以
上のものである。そして本発明に用いる水素化ポリブタ
ジエンは、分子鎖両末端に水酸基を有するポリブタジエ
ンを水素添加したものであり、かつ1,4−付加物の含
有量が60%以上のものが最も好ましい。
【0011】またその数平均分子量は、通常は500〜
10000、好ましくは1000〜5000のものであ
る。数平均分子量が500未満の場合、粘着剤組成物の
粘着性が低く、かつ粘度が低くなり、流れ出しが起こ
る。また数平均分子量が10000より大きい場合、一
分子中に占める分子鎖両末端の水酸基又はカルボキシル
基の割合が低下し、濡れネズミに対する捕獲能力が低下
するので好ましくない。
10000、好ましくは1000〜5000のものであ
る。数平均分子量が500未満の場合、粘着剤組成物の
粘着性が低く、かつ粘度が低くなり、流れ出しが起こ
る。また数平均分子量が10000より大きい場合、一
分子中に占める分子鎖両末端の水酸基又はカルボキシル
基の割合が低下し、濡れネズミに対する捕獲能力が低下
するので好ましくない。
【0012】末端に水酸基又はカルボキシル基を有する
水素化ポリブタジエンの含有量は、組成物全体に対し
て、0.1〜10重量%、好ましくは1〜8重量%であ
る。含有量が0.1重量%未満の場合、濡れネズミに対
する捕獲剤の粘着力が著しく低下し、捕獲効果が十分で
はなくなる。一方、10重量%を超えた場合、粘着力は
やや低下傾向を示し、添加量に見合うだけの粘着効果が
発現しない。
水素化ポリブタジエンの含有量は、組成物全体に対し
て、0.1〜10重量%、好ましくは1〜8重量%であ
る。含有量が0.1重量%未満の場合、濡れネズミに対
する捕獲剤の粘着力が著しく低下し、捕獲効果が十分で
はなくなる。一方、10重量%を超えた場合、粘着力は
やや低下傾向を示し、添加量に見合うだけの粘着効果が
発現しない。
【0013】以上のようなポリブテン(A)、ゴム状有
機高分子化合物(B)及び末端に水酸基又はカルボキシ
ル基を有する水素化ポリブタジエン(C)を含有する粘
着剤組成物は、例えば次のようにして製造される。即
ち、ポリブテンとゴム状有機高分子化合物を90〜11
0℃に設定されたニーダー内で均一になるまで2〜3時
間混練し、さらに末端に水酸基又はカルボキシル基を有
する水素化ポリブタジエンを添加して110〜130℃
で均一になるまで2〜3時間混練することにより、所望
の粘着剤組成物が得られる。
機高分子化合物(B)及び末端に水酸基又はカルボキシ
ル基を有する水素化ポリブタジエン(C)を含有する粘
着剤組成物は、例えば次のようにして製造される。即
ち、ポリブテンとゴム状有機高分子化合物を90〜11
0℃に設定されたニーダー内で均一になるまで2〜3時
間混練し、さらに末端に水酸基又はカルボキシル基を有
する水素化ポリブタジエンを添加して110〜130℃
で均一になるまで2〜3時間混練することにより、所望
の粘着剤組成物が得られる。
【0014】本発明の粘着剤組成物はそのまま有害小動
物捕獲用に使用できるが、本発明の粘着剤組成物に含ま
れる(A)成分、(B)成分及び(C)成分の組成比率
内において、適宜水素化石油樹脂や水素化テルペン樹脂
などの粘着性付与剤、小生物誘引剤ならびに酸化防止剤
などを更に添加することができる。粘着剤組成物を有害
小動物捕獲用に使用する場合、基材として、例えば表面
をポリエチレンなどで被覆した厚さ1mmのボール紙
に、粘着剤組成物を140℃程度に加温して1mmの厚
さに塗布し、粘着剤のシートを作成する。このシートを
ネズミ等の有害小動物の通り道に並べて使用する。有害
小動物としては、ネズミ以外にハエ、ゴキブリ等の害虫
が挙げられる。
物捕獲用に使用できるが、本発明の粘着剤組成物に含ま
れる(A)成分、(B)成分及び(C)成分の組成比率
内において、適宜水素化石油樹脂や水素化テルペン樹脂
などの粘着性付与剤、小生物誘引剤ならびに酸化防止剤
などを更に添加することができる。粘着剤組成物を有害
小動物捕獲用に使用する場合、基材として、例えば表面
をポリエチレンなどで被覆した厚さ1mmのボール紙
に、粘着剤組成物を140℃程度に加温して1mmの厚
さに塗布し、粘着剤のシートを作成する。このシートを
ネズミ等の有害小動物の通り道に並べて使用する。有害
小動物としては、ネズミ以外にハエ、ゴキブリ等の害虫
が挙げられる。
【0015】
【実施例】以下、前記実施形態を実施例及び比較例によ
り更に具体的に説明する。 実施例1〜6及び比較例1〜5 次のような方法により、下記表1及び表2に示した組成
の各種粘着剤組成物を製造した。即ち、表1及び表2に
示した所定量のポリブテンとゴム状有機高分子化合物と
してポリイソブチレンを100℃に設定されたニーダー
内で2時間混練し、さらに実施例1〜6では、末端に水
酸基又はカルボキシル基を有する水素化ポリブタジエン
を、比較例1〜5では末端に水酸基又はカルボキシル基
を有する水素化ポリブタジエンの代わりに、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリブタジエン、エチレン−アク
リル酸エチル共重合体(表中、EEAと記載)またはエ
チレン−酢酸ビニル共重合体(表中、EVAと記載)を
それぞれ所定量添加して120℃のニーダー内で2時間
混練することにより、各粘着剤組成物を得た。
り更に具体的に説明する。 実施例1〜6及び比較例1〜5 次のような方法により、下記表1及び表2に示した組成
の各種粘着剤組成物を製造した。即ち、表1及び表2に
示した所定量のポリブテンとゴム状有機高分子化合物と
してポリイソブチレンを100℃に設定されたニーダー
内で2時間混練し、さらに実施例1〜6では、末端に水
酸基又はカルボキシル基を有する水素化ポリブタジエン
を、比較例1〜5では末端に水酸基又はカルボキシル基
を有する水素化ポリブタジエンの代わりに、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリブタジエン、エチレン−アク
リル酸エチル共重合体(表中、EEAと記載)またはエ
チレン−酢酸ビニル共重合体(表中、EVAと記載)を
それぞれ所定量添加して120℃のニーダー内で2時間
混練することにより、各粘着剤組成物を得た。
【0016】この粘着剤組成物について、以下の評価方
法により性能を評価した。その結果を表1及び表2に示
した。 粘着力:JIS Z 0237に準拠し、縦15cm、
横22cm、厚さ0.2mmのポリエチレンをラミネー
トしたクラフト紙に粘着剤組成物を塗布し、同じクラフ
ト紙で挟んで1時間圧着した。その後、それを縦15c
m、横3cmの短冊状に切断して、片方の紙を他方の紙
から引き離すのに必要な応力を25℃で引張試験機によ
り測定した。その結果を常温での粘着力として示した。
また、濡れに対する粘着性は、粘着剤組成物を塗布し、
その塗布量の20重量%の水分を霧吹きで均一に噴霧し
た後、クラフト紙に挟んで圧着した後、前記と同様にし
て測定し、濡れでの粘着力として示した。
法により性能を評価した。その結果を表1及び表2に示
した。 粘着力:JIS Z 0237に準拠し、縦15cm、
横22cm、厚さ0.2mmのポリエチレンをラミネー
トしたクラフト紙に粘着剤組成物を塗布し、同じクラフ
ト紙で挟んで1時間圧着した。その後、それを縦15c
m、横3cmの短冊状に切断して、片方の紙を他方の紙
から引き離すのに必要な応力を25℃で引張試験機によ
り測定した。その結果を常温での粘着力として示した。
また、濡れに対する粘着性は、粘着剤組成物を塗布し、
その塗布量の20重量%の水分を霧吹きで均一に噴霧し
た後、クラフト紙に挟んで圧着した後、前記と同様にし
て測定し、濡れでの粘着力として示した。
【0017】流れ出し:厚さ1mmのボール紙に粘着
剤組成物を1mmの厚さに塗布し、45度に傾斜させた
台上に固定し、40℃で20時間静置した後の粘着剤組
成物の流れ出し量を測定した。流れ出しは塗布量に対す
る流れ出した量の割合で表した。表中の略記号は次の通
りである。 無:0%、やや有り:5%未満、有り:5%以上
剤組成物を1mmの厚さに塗布し、45度に傾斜させた
台上に固定し、40℃で20時間静置した後の粘着剤組
成物の流れ出し量を測定した。流れ出しは塗布量に対す
る流れ出した量の割合で表した。表中の略記号は次の通
りである。 無:0%、やや有り:5%未満、有り:5%以上
【0018】ネズミ捕獲性:厚さ1mmのボール紙に
粘着剤組成物を1mmの厚さに塗布し、ネズミの通路に
設置し、捕獲し易さを評価した。その結果を常温でのネ
ズミ捕獲性として示した。また、濡れに対しては、用意
した濡れネズミを所定の通路で走らせることにより評価
した。その結果を濡れでのネズミ捕獲性として示した。
表中の略記号は次の通りである。 ◎:極めて良好、○:良好、△:やや良、×:不良
粘着剤組成物を1mmの厚さに塗布し、ネズミの通路に
設置し、捕獲し易さを評価した。その結果を常温でのネ
ズミ捕獲性として示した。また、濡れに対しては、用意
した濡れネズミを所定の通路で走らせることにより評価
した。その結果を濡れでのネズミ捕獲性として示した。
表中の略記号は次の通りである。 ◎:極めて良好、○:良好、△:やや良、×:不良
【0019】なお、表1及び表2における略号は、次の
意味を表す。 A1:日本油脂(株)製、商品名:ニッサンポリブテン
ポリビス30N(数平均分子量1350) A2:日本油脂(株)製、商品名:ニッサンポリブテン
ポリビス200N(数平均分子量2650) B1:エクソン化学(株)製、商品名:ビスタネックス
MML−140(粘度平均分子量1395000) B2:エクソン化学(株)製、商品名:ビスタネックス
MML−100(粘度平均分子量937000) C1:三菱化学(株)製、ポリテールH(末端OH、
1,4−付加物/1,2−付加物=8/2) C2:三菱化学(株)製、ポリテールHA(末端OH、
1,4−付加物/1,2−付加物=1/9) C3:三菱化学(株)製、ポリテールHAC(末端CO
OH、1,4−付加物/1,2−付加物=1/9) D1:三菱化学(株)製、商品名:アタクチックポリマ
ー K−4 D2:住友化学工業(株)製、商品名:スミカセン G
401 D3:旭化成工業(株)製、ジエン 35R D4:日本ポリオレフィン(株)製、商品名:ジェイレ
クスEEA A4200 D5:日本ポリオレフィン(株)製、商品名:ジェイレ
クスEVA EL12−5
意味を表す。 A1:日本油脂(株)製、商品名:ニッサンポリブテン
ポリビス30N(数平均分子量1350) A2:日本油脂(株)製、商品名:ニッサンポリブテン
ポリビス200N(数平均分子量2650) B1:エクソン化学(株)製、商品名:ビスタネックス
MML−140(粘度平均分子量1395000) B2:エクソン化学(株)製、商品名:ビスタネックス
MML−100(粘度平均分子量937000) C1:三菱化学(株)製、ポリテールH(末端OH、
1,4−付加物/1,2−付加物=8/2) C2:三菱化学(株)製、ポリテールHA(末端OH、
1,4−付加物/1,2−付加物=1/9) C3:三菱化学(株)製、ポリテールHAC(末端CO
OH、1,4−付加物/1,2−付加物=1/9) D1:三菱化学(株)製、商品名:アタクチックポリマ
ー K−4 D2:住友化学工業(株)製、商品名:スミカセン G
401 D3:旭化成工業(株)製、ジエン 35R D4:日本ポリオレフィン(株)製、商品名:ジェイレ
クスEEA A4200 D5:日本ポリオレフィン(株)製、商品名:ジェイレ
クスEVA EL12−5
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】表1に示したように実施例1〜6において
は、常温、濡れのいずれの環境下でも良好な粘着力を有
し、かつネズミの捕獲性も優れていた。また、流れ出し
やしみ出しも問題がなく、塗布時の作業性も良好であっ
た。これに対し、ポリプロピレンを添加した粘着剤(比
較例1)では、通常時、濡れ条件共に粘着力が低く、濡
れネズミの捕獲性も悪った。さらに粘着剤の流れ出しが
見られた。また、ポリエチレンを添加した粘着剤(比較
例2)では、濡れ条件での剥離応力に乏しく、濡れネズ
ミを捕獲できなかった。また、エチレン−アクリル酸エ
チル共重合体を添加した粘着剤(比較例3)やエチレン
−酢酸ビニル共重合体を添加した粘着剤(比較例4)で
は、粘着力や濡れネズミ捕獲性の点で劣る結果であっ
た。また、通常のポリブタジエンを添加した粘着剤(比
較例5)では、粘着力や濡れネズミ捕獲性が実施例に比
べ劣る結果となった。
は、常温、濡れのいずれの環境下でも良好な粘着力を有
し、かつネズミの捕獲性も優れていた。また、流れ出し
やしみ出しも問題がなく、塗布時の作業性も良好であっ
た。これに対し、ポリプロピレンを添加した粘着剤(比
較例1)では、通常時、濡れ条件共に粘着力が低く、濡
れネズミの捕獲性も悪った。さらに粘着剤の流れ出しが
見られた。また、ポリエチレンを添加した粘着剤(比較
例2)では、濡れ条件での剥離応力に乏しく、濡れネズ
ミを捕獲できなかった。また、エチレン−アクリル酸エ
チル共重合体を添加した粘着剤(比較例3)やエチレン
−酢酸ビニル共重合体を添加した粘着剤(比較例4)で
は、粘着力や濡れネズミ捕獲性の点で劣る結果であっ
た。また、通常のポリブタジエンを添加した粘着剤(比
較例5)では、粘着力や濡れネズミ捕獲性が実施例に比
べ劣る結果となった。
【0023】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれば
次のような効果を奏する。第1の発明の有害小動物捕獲
用粘着剤組成物によれば、末端に水酸基又はカルボキシ
ル基を有する水素化ポリブタジエンを配合することによ
り、粘着性及び表面のタック性に優れており、さらには
水の存在化における粘着性に優れている。このため、ど
のような環境下でも、ネズミをはじめとする有害小動物
の捕獲に優れた性能を発揮でき、工業的利用価値が高
い。また、第2の発明の有害小動物捕獲用粘着剤組成物
によれば、濡れネズミの捕獲性能が第一の発明より一層
優れているという利点がある。
次のような効果を奏する。第1の発明の有害小動物捕獲
用粘着剤組成物によれば、末端に水酸基又はカルボキシ
ル基を有する水素化ポリブタジエンを配合することによ
り、粘着性及び表面のタック性に優れており、さらには
水の存在化における粘着性に優れている。このため、ど
のような環境下でも、ネズミをはじめとする有害小動物
の捕獲に優れた性能を発揮でき、工業的利用価値が高
い。また、第2の発明の有害小動物捕獲用粘着剤組成物
によれば、濡れネズミの捕獲性能が第一の発明より一層
優れているという利点がある。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)数平均分子量300〜3000の
ポリブテン80〜99.8重量% 、(B)前記ポリブテ
ンに可溶で、かつ粘度平均分子量10000〜2500
000のゴム状有機高分子化合物0.1〜10重量%、
および(C)数平均分子量500〜10000の末端に
水酸基又はカルボキシル基を有する水素化ポリブタジエ
ン0.1〜10重量%を含有する有害小動物捕獲用粘着
剤組成物。 - 【請求項2】 前記(C)水素化ポリブタジエンは、ブ
タジエンの1,4−付加物の含有量が60%以上である
請求項1に記載の有害小動物捕獲用粘着剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17136197A JPH1112102A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | 有害小動物捕獲用粘着剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17136197A JPH1112102A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | 有害小動物捕獲用粘着剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1112102A true JPH1112102A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=15921767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17136197A Pending JPH1112102A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | 有害小動物捕獲用粘着剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1112102A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008075022A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Asahi Kagaku Gosei Kk | 小動物捕獲用ホットメルト粘着剤組成物 |
US8066518B2 (en) | 2007-06-28 | 2011-11-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Waterproof connector, mounting structure of waterproof connector and mounting method of waterproof connector |
JP2012072286A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-04-12 | Jx Nippon Oil & Energy Corp | 小生物捕獲材料 |
-
1997
- 1997-06-27 JP JP17136197A patent/JPH1112102A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008075022A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Asahi Kagaku Gosei Kk | 小動物捕獲用ホットメルト粘着剤組成物 |
US8066518B2 (en) | 2007-06-28 | 2011-11-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Waterproof connector, mounting structure of waterproof connector and mounting method of waterproof connector |
JP2012072286A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-04-12 | Jx Nippon Oil & Energy Corp | 小生物捕獲材料 |
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