JPH11139999A - イソプロピルメチルナフタレンの製造法 - Google Patents
イソプロピルメチルナフタレンの製造法Info
- Publication number
- JPH11139999A JPH11139999A JP30314397A JP30314397A JPH11139999A JP H11139999 A JPH11139999 A JP H11139999A JP 30314397 A JP30314397 A JP 30314397A JP 30314397 A JP30314397 A JP 30314397A JP H11139999 A JPH11139999 A JP H11139999A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reaction
- isopropylmethylnaphthalene
- methylnaphthalene
- present
- alkylation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C2/00—Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms
- C07C2/54—Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms by addition of unsaturated hydrocarbons to saturated hydrocarbons or to hydrocarbons containing a six-membered aromatic ring with no unsaturation outside the aromatic ring
- C07C2/64—Addition to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
- C07C2/66—Catalytic processes
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 不純物の少ないβ−メチルナフタレンからイ
ソプロピルメチルナフタレンを製造する合理的な技術方
法を確立すること。 【解決手段】 原料油としてβ−メチルナフタレンを使
用し、反応温度が200〜490℃、全圧が1〜50k
g/cm2、反応接触時間が2〜90秒において、イソ
プロピル化反応およびアルキル化反応を行うことによ
る、イソプロピルメチルナフタレンの製造法。
ソプロピルメチルナフタレンを製造する合理的な技術方
法を確立すること。 【解決手段】 原料油としてβ−メチルナフタレンを使
用し、反応温度が200〜490℃、全圧が1〜50k
g/cm2、反応接触時間が2〜90秒において、イソ
プロピル化反応およびアルキル化反応を行うことによ
る、イソプロピルメチルナフタレンの製造法。
Description
【0001】
【0002】[発明の背景]本発明は、イソプロピルメ
チルナフタレンの製造法に関するものであり、更に詳し
くは、β−メチルナフタレンを原料油として、触媒下
で、所定の反応温度、全圧、および気相接触時間との組
合せにより転化率、選択率よく反応させることにより、
イソプロピルメチルナフタレン、特に2,6−イソプロ
ピルメチルナフタレンを、高純度、高収率で得るための
製造法に関するものである。
チルナフタレンの製造法に関するものであり、更に詳し
くは、β−メチルナフタレンを原料油として、触媒下
で、所定の反応温度、全圧、および気相接触時間との組
合せにより転化率、選択率よく反応させることにより、
イソプロピルメチルナフタレン、特に2,6−イソプロ
ピルメチルナフタレンを、高純度、高収率で得るための
製造法に関するものである。
【0003】
【従来技術】イソプロピルメチルナフタレンは、各種化
学物質の前駆体として有用な物質である。なかでも、近
年、2,6−イソプロピルメチルナフタレンは、酸化反
応により2,6−ナフタレンジカルボン酸や2−ヒドロ
キシ−6−ナフタレンカルボン酸とすることができるた
め、高性能ポリマーのモノマーの前駆体として注目され
ている。特に、高度な機械的特性、耐熱性、耐薬品性、
電気的特性、光学的特性が要求されるエンジニアリング
プラスチックとして注目されているポリエチレンナフタ
レート(PEN)、および最近脚光を浴びている全芳香
族液晶ポリマー、を合成するためのモノマーの前駆体と
して極めて重要な物質と位置付けられている。この為、
各種工業分野から高純度で低廉価なイソプロピルメチル
ナフタレン、特に2,6−イソプロピルメチルナフタレ
ンの供給が要求されている。
学物質の前駆体として有用な物質である。なかでも、近
年、2,6−イソプロピルメチルナフタレンは、酸化反
応により2,6−ナフタレンジカルボン酸や2−ヒドロ
キシ−6−ナフタレンカルボン酸とすることができるた
め、高性能ポリマーのモノマーの前駆体として注目され
ている。特に、高度な機械的特性、耐熱性、耐薬品性、
電気的特性、光学的特性が要求されるエンジニアリング
プラスチックとして注目されているポリエチレンナフタ
レート(PEN)、および最近脚光を浴びている全芳香
族液晶ポリマー、を合成するためのモノマーの前駆体と
して極めて重要な物質と位置付けられている。この為、
各種工業分野から高純度で低廉価なイソプロピルメチル
ナフタレン、特に2,6−イソプロピルメチルナフタレ
ンの供給が要求されている。
【0004】従来、イソプロピルメチルナフタレン、特
に2,6−イソプロピルメチルナフタレンを製造、供給
するという手段として、メチルナフタレンをプロピレン
によりイソプロピル化して2,6−イソプロピルメチル
ナフタレンを含むイソプロピル化物を得る方法が開示さ
れている(必要であれば、特開昭63−第243043
号明細書の記載を参照されたい)。
に2,6−イソプロピルメチルナフタレンを製造、供給
するという手段として、メチルナフタレンをプロピレン
によりイソプロピル化して2,6−イソプロピルメチル
ナフタレンを含むイソプロピル化物を得る方法が開示さ
れている(必要であれば、特開昭63−第243043
号明細書の記載を参照されたい)。
【0005】この方法では、確かにイソプロピル化物を
得るという目的を達成しうるが、メチルナフタレンのイ
ソプロピル化物中のイソプロピルメチルナフタレン(即
ち、モノイソプロピルメチルナフタレン)の選択率は低
く、またイソプロピルメチルナフタレン中の2,6−イ
ソプロピルメチルナフタレンの選択率も低いため、合理
的な2,6−イソプロピルメチルナフタレンを製造する
には困難であった。また、上記先行技術においては、固
体酸触媒を用いるメチルナフタレンのイソプロピル化に
対する反応条件、即ち、反応温度、圧力、反応接触時間
等の反応条件については、固体酸触媒を用いる反応の一
般的な条件を開示しているに過ぎず、反応接触時間につ
いても極めて広範囲な条件を記載したものとなっている
(必要であれば、特開昭63−第243043号明細書
第9頁の「固体酸触媒を用いる場合の反応条件」の記載
を参照されたい)。従って、固体酸触媒を用いるイソプ
ロピル化反応における、反応温度、圧力、接触時間等の
反応条件の適切な組合せについては、何ら教示、示唆さ
れていない。
得るという目的を達成しうるが、メチルナフタレンのイ
ソプロピル化物中のイソプロピルメチルナフタレン(即
ち、モノイソプロピルメチルナフタレン)の選択率は低
く、またイソプロピルメチルナフタレン中の2,6−イ
ソプロピルメチルナフタレンの選択率も低いため、合理
的な2,6−イソプロピルメチルナフタレンを製造する
には困難であった。また、上記先行技術においては、固
体酸触媒を用いるメチルナフタレンのイソプロピル化に
対する反応条件、即ち、反応温度、圧力、反応接触時間
等の反応条件については、固体酸触媒を用いる反応の一
般的な条件を開示しているに過ぎず、反応接触時間につ
いても極めて広範囲な条件を記載したものとなっている
(必要であれば、特開昭63−第243043号明細書
第9頁の「固体酸触媒を用いる場合の反応条件」の記載
を参照されたい)。従って、固体酸触媒を用いるイソプ
ロピル化反応における、反応温度、圧力、接触時間等の
反応条件の適切な組合せについては、何ら教示、示唆さ
れていない。
【0006】以上のことから、イソプロピルメチルナフ
タレン、特に2,6−イソプロピルメチルナフタレンを
選択性高く、また合理的に製造する方法の確立が従来よ
り望まれているが、今だ十分に確立されていないのが現
状である。
タレン、特に2,6−イソプロピルメチルナフタレンを
選択性高く、また合理的に製造する方法の確立が従来よ
り望まれているが、今だ十分に確立されていないのが現
状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題に
対して、β−メチルナフタレンを原料とし、イソプロピ
ルメチルナフタレン、特に2,6−イソプロピルメチル
ナフタレンを選択性高く、製造する合理的な技術方法を
提供するものである。特に、本発明では、原料油である
β−メチルナフタレンをイソプロピル化する際に、適切
な触媒下で、反応温度、全圧、および気相接触時間を適
切な条件で組み合わせることにより、生成されたイソプ
ロピル化物中のイソプロピルメチルナフタレン、特に
2,6−イソプロピルメチルナフタレンを従来技術に比
べて著しく高い選択率で製造でき、その結果、高収率
で、高純度な2,6−イソプロピルメチルナフタレンを
低廉価で容易に提供することができる製造法を提供する
ものである。
対して、β−メチルナフタレンを原料とし、イソプロピ
ルメチルナフタレン、特に2,6−イソプロピルメチル
ナフタレンを選択性高く、製造する合理的な技術方法を
提供するものである。特に、本発明では、原料油である
β−メチルナフタレンをイソプロピル化する際に、適切
な触媒下で、反応温度、全圧、および気相接触時間を適
切な条件で組み合わせることにより、生成されたイソプ
ロピル化物中のイソプロピルメチルナフタレン、特に
2,6−イソプロピルメチルナフタレンを従来技術に比
べて著しく高い選択率で製造でき、その結果、高収率
で、高純度な2,6−イソプロピルメチルナフタレンを
低廉価で容易に提供することができる製造法を提供する
ものである。
【0008】
【課題を解決しようとする手段】[発明の概要] 〔要旨〕本発明は、上記課題を達成することを目的とす
るものである。即ち、本発明によるイソプロピルメチル
ナフタレンの製造法は、原料油としてβ−メチルナフタ
レンを使用し、反応温度が200〜490℃、反応全圧
が1〜50kg/cm2、気相接触時間が2〜90se
cにて、イソプロピル化反応およびアルキル化反応を行
うことによること、を特徴とするものである。
るものである。即ち、本発明によるイソプロピルメチル
ナフタレンの製造法は、原料油としてβ−メチルナフタ
レンを使用し、反応温度が200〜490℃、反応全圧
が1〜50kg/cm2、気相接触時間が2〜90se
cにて、イソプロピル化反応およびアルキル化反応を行
うことによること、を特徴とするものである。
【0009】〔効果〕本発明によるイソプロピルメチル
ナフタレンの製造法は、原料油としてβ−メチルナフタ
レンを使用し、適切な反応条件の組合せによって、イソ
プロピル化反応およびアルキル化(以下、本明細書中で
は、トランスアルキル化をも含むものとする)反応させ
ることにより、経済的、合理的にイソプロピルメチルナ
フタレンを製造するものであり、上記先行技術に内包さ
れている種々の問題点を解決することができるものであ
る。
ナフタレンの製造法は、原料油としてβ−メチルナフタ
レンを使用し、適切な反応条件の組合せによって、イソ
プロピル化反応およびアルキル化(以下、本明細書中で
は、トランスアルキル化をも含むものとする)反応させ
ることにより、経済的、合理的にイソプロピルメチルナ
フタレンを製造するものであり、上記先行技術に内包さ
れている種々の問題点を解決することができるものであ
る。
【0010】即ち、本発明による、イソプロピルメチル
ナフタレン、特に2,6−イソプロピルメチルナフタレ
ンの製造法は、イソプロピル化反応とアルキル化反応と
を別々に行う方法に比べて、目的生成物のイソプロピル
メチルナフタレンを1つの反応の場において生成するこ
とができ、原料油であるβ−メチルナフタレンの利用率
を向上することができる。このこため、各工程に必要な
蒸留塔や熱交換器などのプロセス機器の数を減らすこと
でき、その結果、反応熱の供給、生成物の冷却などに要
する用役量を大幅に減少することができるものである。
ナフタレン、特に2,6−イソプロピルメチルナフタレ
ンの製造法は、イソプロピル化反応とアルキル化反応と
を別々に行う方法に比べて、目的生成物のイソプロピル
メチルナフタレンを1つの反応の場において生成するこ
とができ、原料油であるβ−メチルナフタレンの利用率
を向上することができる。このこため、各工程に必要な
蒸留塔や熱交換器などのプロセス機器の数を減らすこと
でき、その結果、反応熱の供給、生成物の冷却などに要
する用役量を大幅に減少することができるものである。
【0011】また、本発明の製造法における反応条件に
おいて、反応温度、気相接触時間、および全圧を適切に
組み合わせることにより、モノイソプロピルメチルナフ
タレンの選択率(モノイソプロピルメチルナフタレン/
全イソプロピル化メチルナフタレン)を高めること、お
よび2,6−体選択性(2,6−イソプロピルメチルナ
フタレン/全イソプロピルメチルナフタレン)を高める
ことができる。その結果、収率、選択率、および純度の
高いイソプロピルメチルナフタレン、特に2,6−イソ
プロピルメチルナフタレンを製造することができるとい
う利点、効果を有するものである。
おいて、反応温度、気相接触時間、および全圧を適切に
組み合わせることにより、モノイソプロピルメチルナフ
タレンの選択率(モノイソプロピルメチルナフタレン/
全イソプロピル化メチルナフタレン)を高めること、お
よび2,6−体選択性(2,6−イソプロピルメチルナ
フタレン/全イソプロピルメチルナフタレン)を高める
ことができる。その結果、収率、選択率、および純度の
高いイソプロピルメチルナフタレン、特に2,6−イソ
プロピルメチルナフタレンを製造することができるとい
う利点、効果を有するものである。
【0012】[発明の具体的な説明]本発明によるイソ
プロピルメチルナフタレン、特に2,6−イソプロピル
メチルナフタレンの製造法は、典型的には、原料油とし
てβ−メチルナフタレンを使用し、適切な反応条件の組
合せによって、イソプロピル化反応およびトランスアル
キル化反応させることによりイソプロピルメチルナフタ
レン、特に2,6−イソプロピルメチルナフタレンを製
造するものである。
プロピルメチルナフタレン、特に2,6−イソプロピル
メチルナフタレンの製造法は、典型的には、原料油とし
てβ−メチルナフタレンを使用し、適切な反応条件の組
合せによって、イソプロピル化反応およびトランスアル
キル化反応させることによりイソプロピルメチルナフタ
レン、特に2,6−イソプロピルメチルナフタレンを製
造するものである。
【0013】[本発明の工程〕 <反応装置>本発明において使用される反応装置は、固
定層、移動層、流動層のいずれかの方式の反応装置を使
用することができる。
定層、移動層、流動層のいずれかの方式の反応装置を使
用することができる。
【0014】<供給される原料>本発明に使用される原
料油は、β−メチルナフタレンである。このβ−メチル
ナフタレンは、コールタール、石油、石油精製品等の分
解、改質生成油の留分を蒸留したもの、その他化学合成
により製造されたもの、等が用いられるが、これらのも
のに限定されるものではなく、また1種または2種以上
の混合物として使用することができる。
料油は、β−メチルナフタレンである。このβ−メチル
ナフタレンは、コールタール、石油、石油精製品等の分
解、改質生成油の留分を蒸留したもの、その他化学合成
により製造されたもの、等が用いられるが、これらのも
のに限定されるものではなく、また1種または2種以上
の混合物として使用することができる。
【0015】特に本発明において好ましい原料油である
β−メチルナフタレンは、上記原料油中、硫黄含有量、
窒素含有量が低いものがよい。より具体的には、原料油
であるβ−メチルナフタレン中、硫黄含有量が200p
pm以下のもの、および窒素含有量が50ppm以下の
ものであり、より好ましくは硫黄含有量が100ppm
以下のもの、および窒素含有量が30ppm以下のもの
のである。
β−メチルナフタレンは、上記原料油中、硫黄含有量、
窒素含有量が低いものがよい。より具体的には、原料油
であるβ−メチルナフタレン中、硫黄含有量が200p
pm以下のもの、および窒素含有量が50ppm以下の
ものであり、より好ましくは硫黄含有量が100ppm
以下のもの、および窒素含有量が30ppm以下のもの
のである。
【0016】これら不純物の含有量が低ければ、アルキ
ル化用の触媒の失活、不純物由来のアルキル化物の生成
を抑制することができ、また、これら不純物の除去を行
うための前処理工程を排除することができるので反応工
程の複雑化に伴うコストの増大を防止することができ
る。
ル化用の触媒の失活、不純物由来のアルキル化物の生成
を抑制することができ、また、これら不純物の除去を行
うための前処理工程を排除することができるので反応工
程の複雑化に伴うコストの増大を防止することができ
る。
【0017】<アルキル化触媒>本発明において使用さ
れるアルキル化用の触媒(以下、本明細書中ではトラン
スアルキル化用のものも含むものとする)は、アルキル
化活性を示す触媒であればいずれのものであっても使用
することができ、液相アルキル化用の触媒、気相アルキ
ル化用の触媒等のいずれのものも使用できる。特に、本
発明では、典型的には、高温反応であるため、比較的低
温で使用される液相アルキル化用の触媒より気相アルキ
ル化用の触媒を用いることが好ましい。
れるアルキル化用の触媒(以下、本明細書中ではトラン
スアルキル化用のものも含むものとする)は、アルキル
化活性を示す触媒であればいずれのものであっても使用
することができ、液相アルキル化用の触媒、気相アルキ
ル化用の触媒等のいずれのものも使用できる。特に、本
発明では、典型的には、高温反応であるため、比較的低
温で使用される液相アルキル化用の触媒より気相アルキ
ル化用の触媒を用いることが好ましい。
【0018】使用される気相アルキル化用の触媒は、典
型的には、リン酸担持珪藻土またはシリカ、BF3/A
l2O3、ゼオライト、シリカアルミナ、TiO2−M
oO2、TiO2、TiO2−WO3、MgO2、Mg
O−MnO−Ce2O3、MgO−Al2O3、Fe2
O3−ZnO等が挙げられるが、特にこれらのものに限
定されるものではなく、また1種または2種以上の混合
物として使用することができる。
型的には、リン酸担持珪藻土またはシリカ、BF3/A
l2O3、ゼオライト、シリカアルミナ、TiO2−M
oO2、TiO2、TiO2−WO3、MgO2、Mg
O−MnO−Ce2O3、MgO−Al2O3、Fe2
O3−ZnO等が挙げられるが、特にこれらのものに限
定されるものではなく、また1種または2種以上の混合
物として使用することができる。
【0019】特に好ましい触媒は、ゼオライト、シリカ
アルミナなどの固体酸触媒である。ゼオライトとして
は、ゼオライト(X、Y、L、USY、モルデナイ
ト)、β‐ゼオライト、等が適している。シリカアルミ
ナとしては、HA(High Alumina)タイプ
またはLA(Low Alumina)タイプのアモル
ファスシリカアルミナ、等が適している。尚、使用済み
触媒は、例えば、通常用いられる手法により再生して、
使用することができる。
アルミナなどの固体酸触媒である。ゼオライトとして
は、ゼオライト(X、Y、L、USY、モルデナイ
ト)、β‐ゼオライト、等が適している。シリカアルミ
ナとしては、HA(High Alumina)タイプ
またはLA(Low Alumina)タイプのアモル
ファスシリカアルミナ、等が適している。尚、使用済み
触媒は、例えば、通常用いられる手法により再生して、
使用することができる。
【0020】<アルキル化剤>本発明において使用され
るアルキル化剤(以下、本明細書中では、トランスアル
キル化剤も含む)は、典型的にはアルケン、アルコー
ル、エステル、エーテル、ハロゲン化アルキル等が挙げ
られるが、これらのうち本発明のイソプロピル化に用い
ることのできる好ましいアルキル化剤であればいずれの
ものであっても使用することができる。
るアルキル化剤(以下、本明細書中では、トランスアル
キル化剤も含む)は、典型的にはアルケン、アルコー
ル、エステル、エーテル、ハロゲン化アルキル等が挙げ
られるが、これらのうち本発明のイソプロピル化に用い
ることのできる好ましいアルキル化剤であればいずれの
ものであっても使用することができる。
【0021】例えば、芳香族炭化水素としては、イソプ
ロピル基を少なくとも1種有するものが好ましく、より
好ましくは、イソプロピル基を1個以上有するベンゼン
および/またはナフタレンである。アルケンとしては、
好ましいものは、プロピレンである。アルコールとして
は、イソプロピル基を少なくとも1種有するアルコール
が好ましく、より好ましいものは、イソプロピルアルコ
ールである。
ロピル基を少なくとも1種有するものが好ましく、より
好ましくは、イソプロピル基を1個以上有するベンゼン
および/またはナフタレンである。アルケンとしては、
好ましいものは、プロピレンである。アルコールとして
は、イソプロピル基を少なくとも1種有するアルコール
が好ましく、より好ましいものは、イソプロピルアルコ
ールである。
【0022】<反応条件−温度>本発明における反応温
度は、好ましくは200〜490℃の範囲、より好まし
くは250〜470℃の範囲、もっとも好ましくは27
0〜450℃の範囲、である。この反応温度が、200
℃未満であるとモノイソプロピルメチルナフタレンの選
択率(モノイソプロピルメチルナフタレン/全イソプロ
ピル化メチルナフタレン)を高くすること、および2,
6−体選択性(2,6−イソプロピルメチルナフタレン
/全イソプロピルメチルナフタレン)を高くすることが
困難となるからである。
度は、好ましくは200〜490℃の範囲、より好まし
くは250〜470℃の範囲、もっとも好ましくは27
0〜450℃の範囲、である。この反応温度が、200
℃未満であるとモノイソプロピルメチルナフタレンの選
択率(モノイソプロピルメチルナフタレン/全イソプロ
ピル化メチルナフタレン)を高くすること、および2,
6−体選択性(2,6−イソプロピルメチルナフタレン
/全イソプロピルメチルナフタレン)を高くすることが
困難となるからである。
【0023】これは、反応温度が200℃未満である
と、生成した全イソプロピル化メチルナフタレンと未反
応のβ−メチルナフタレンとの間でトランスアルキル化
反応が進行しにくくなり、モノイソプロピルメチルナフ
タレンの選択性が減少すると考えられること、および
2,6−体以外の異性体から2,6−体への異性化は分
子間の異性化反応と考えられるが、トランスアルキル化
が進行しにくいと2,6−体選択性が減少すると考えら
れることによるものである。
と、生成した全イソプロピル化メチルナフタレンと未反
応のβ−メチルナフタレンとの間でトランスアルキル化
反応が進行しにくくなり、モノイソプロピルメチルナフ
タレンの選択性が減少すると考えられること、および
2,6−体以外の異性体から2,6−体への異性化は分
子間の異性化反応と考えられるが、トランスアルキル化
が進行しにくいと2,6−体選択性が減少すると考えら
れることによるものである。
【0024】一方、490℃超過では、原料のβ−メチ
ルナフタレンが異性化されてα−メチルナフタレンが生
成される量が多くなり、その結果、モノイソプロピルメ
チルナフタレンの選択性、および2,6−体選択性が悪
くなる。なお、この場合、生成物からα−メチルナフタ
レンを分離して反応器にフィードすれば、β−メチルナ
フタレンへの異性化を経て、2,6−イソプロピルメチ
ルナフタレンを生成することができるが、1パス反応で
の2,6−イソプロピルメチルナフタレンの収率は減っ
てしまい、その結果収率を上げるために反応器を大きく
しなければならないという問題が生じる。
ルナフタレンが異性化されてα−メチルナフタレンが生
成される量が多くなり、その結果、モノイソプロピルメ
チルナフタレンの選択性、および2,6−体選択性が悪
くなる。なお、この場合、生成物からα−メチルナフタ
レンを分離して反応器にフィードすれば、β−メチルナ
フタレンへの異性化を経て、2,6−イソプロピルメチ
ルナフタレンを生成することができるが、1パス反応で
の2,6−イソプロピルメチルナフタレンの収率は減っ
てしまい、その結果収率を上げるために反応器を大きく
しなければならないという問題が生じる。
【0025】<反応条件−気相接触時間>本発明におけ
る気相接触時間は、好ましくは2〜90秒の範囲、より
好ましくは3〜40秒の範囲、である。この接触時間
が、2秒未満であるとイソプロピル化、トランスアルキ
ル化が十分に行われず、その結果モノイソプロピルメチ
ルナフタレンの選択性、および2,6−体選択性が悪く
なるからである。一方、90秒超過であると不必要な副
反応が進行して、その結果モノイソプロピルメチルナフ
タレンの収率性、および2,6−体の収率が悪くなるこ
と、更に反応に耐えうるように反応装置を大きくする必
要性から経済上の負担を招くなどの問題が生じる。ここ
で、気相接触時間とは、とくに気相反応での接触時間を
定義したものであり、具体的には、気相接触時間(秒)
=触媒相体積(cc)/反応条件における反応物の気相
流量(cc/秒)で定義されるものである。
る気相接触時間は、好ましくは2〜90秒の範囲、より
好ましくは3〜40秒の範囲、である。この接触時間
が、2秒未満であるとイソプロピル化、トランスアルキ
ル化が十分に行われず、その結果モノイソプロピルメチ
ルナフタレンの選択性、および2,6−体選択性が悪く
なるからである。一方、90秒超過であると不必要な副
反応が進行して、その結果モノイソプロピルメチルナフ
タレンの収率性、および2,6−体の収率が悪くなるこ
と、更に反応に耐えうるように反応装置を大きくする必
要性から経済上の負担を招くなどの問題が生じる。ここ
で、気相接触時間とは、とくに気相反応での接触時間を
定義したものであり、具体的には、気相接触時間(秒)
=触媒相体積(cc)/反応条件における反応物の気相
流量(cc/秒)で定義されるものである。
【0026】<反応条件−圧力>本発明における圧力
は、好ましくは1〜50kg/cm2の範囲、より好ま
しくは1〜40kg/cm2の範囲、である。この反応
圧力が、1kg/cm2未満であると触媒上のコークの
析出が多くなり、その結果として触媒の活性低下が速く
なるからである。一方、50kg/cm2超過であると
圧縮動力が過剰になり装置材料も高い耐圧性を必要とな
るため経済性が低下するからである。
は、好ましくは1〜50kg/cm2の範囲、より好ま
しくは1〜40kg/cm2の範囲、である。この反応
圧力が、1kg/cm2未満であると触媒上のコークの
析出が多くなり、その結果として触媒の活性低下が速く
なるからである。一方、50kg/cm2超過であると
圧縮動力が過剰になり装置材料も高い耐圧性を必要とな
るため経済性が低下するからである。
【0027】<反応条件−組合せ>以上の反応条件を適
切に組み合わせることによりイソプロピル化とトランス
アルキル化を同一の反応の場で行うことができる。本発
明における反応条件の適切な組合せは、好ましくは、反
応温度が200〜490℃、全圧が1〜50kg/cm
2、気相接触時間が2〜90secであり、より好まし
くは、前記反応温度が250〜470℃、前記全圧1〜
40kg/cm2、前記気相接触時間が3〜40sec
である。この場合、上記1パス転化率は、20〜80%
が好ましく、より好ましくは40〜75%である。
切に組み合わせることによりイソプロピル化とトランス
アルキル化を同一の反応の場で行うことができる。本発
明における反応条件の適切な組合せは、好ましくは、反
応温度が200〜490℃、全圧が1〜50kg/cm
2、気相接触時間が2〜90secであり、より好まし
くは、前記反応温度が250〜470℃、前記全圧1〜
40kg/cm2、前記気相接触時間が3〜40sec
である。この場合、上記1パス転化率は、20〜80%
が好ましく、より好ましくは40〜75%である。
【0028】<分離回収>本発明のアルキル化工程によ
り生じた生成物からイソプロピルメチルナフタレン、特
に2,6−イソプロピルメチルナフタレンを分離回収す
る。工程分離回収工程は、例えば、通常用いられる蒸
留、吸着、晶析、等の精製操作で行われる。
り生じた生成物からイソプロピルメチルナフタレン、特
に2,6−イソプロピルメチルナフタレンを分離回収す
る。工程分離回収工程は、例えば、通常用いられる蒸
留、吸着、晶析、等の精製操作で行われる。
【0029】<任意の工程>尚、最終生産物であるイソ
プロピルメチルナフタレン、特に2,6−イソプロピル
メチルナフタレンの収率を上げるために生産物からβ−
メチルナフタレン、アルキル化剤を分離回収したものを
イソプロピル化、およびアルキル化反応工程にフィード
させる工程を任意の工程として行うことができる。
プロピルメチルナフタレン、特に2,6−イソプロピル
メチルナフタレンの収率を上げるために生産物からβ−
メチルナフタレン、アルキル化剤を分離回収したものを
イソプロピル化、およびアルキル化反応工程にフィード
させる工程を任意の工程として行うことができる。
【0030】[本発明の工程概略]本発明によるイソプ
ロピルメチルナフタレン、特に2,6−イソプロピルメ
チルナフタレンの一般的な製造工程を図1を用いて説明
する。なお、この工程は本発明の製造方法の一形態を示
すものであり、なんら本発明の範囲を限定するものでは
ない。
ロピルメチルナフタレン、特に2,6−イソプロピルメ
チルナフタレンの一般的な製造工程を図1を用いて説明
する。なお、この工程は本発明の製造方法の一形態を示
すものであり、なんら本発明の範囲を限定するものでは
ない。
【0031】〔本発明の製造工程〕原料供給器11から
原料油であるβ−メチルナフタレンが反応器12に供給
される。反応器12内部では、アルキル化用の触媒の固
定層が形成されている。この反応器12では、供給され
た原料油であるβ−メチルナフタレンが、供給器13か
ら供給されるアルキル化剤と、アルキル化用の触媒下で
イソプロピル化およびトランスアルキル化されてイソプ
ロピルメチルナフタレンを含有する生成物が製造され
る。製造されたイソプロピルメチルナフタレンを含有す
る生成物は、分離器14に送られる。分離器14に送ら
れた生成物は、分離器14が有する、蒸留塔、吸着器、
晶析器、の各機器に送られて、目的物質であるイソプロ
ピルメチルナフタレン、特に2,6−イソプロピルメチ
ルナフタレンを分離回収して受器24に送られる。以上
の工程により、イソプロピルメチルナフタレン、特に
2,6−イソプロピルメチルナフタレンを効率よく製造
することができる。
原料油であるβ−メチルナフタレンが反応器12に供給
される。反応器12内部では、アルキル化用の触媒の固
定層が形成されている。この反応器12では、供給され
た原料油であるβ−メチルナフタレンが、供給器13か
ら供給されるアルキル化剤と、アルキル化用の触媒下で
イソプロピル化およびトランスアルキル化されてイソプ
ロピルメチルナフタレンを含有する生成物が製造され
る。製造されたイソプロピルメチルナフタレンを含有す
る生成物は、分離器14に送られる。分離器14に送ら
れた生成物は、分離器14が有する、蒸留塔、吸着器、
晶析器、の各機器に送られて、目的物質であるイソプロ
ピルメチルナフタレン、特に2,6−イソプロピルメチ
ルナフタレンを分離回収して受器24に送られる。以上
の工程により、イソプロピルメチルナフタレン、特に
2,6−イソプロピルメチルナフタレンを効率よく製造
することができる。
【0032】
【実施例】下記の実施形態及び実施例(比較例も含む)
は、本発明を更に詳細に説明するものである。従って、
下記の実施形態及び実施例は、本発明の内容を容易に理
解するために単に例示列挙したものであって、何ら本発
明の範囲を限定するものではない。
は、本発明を更に詳細に説明するものである。従って、
下記の実施形態及び実施例は、本発明の内容を容易に理
解するために単に例示列挙したものであって、何ら本発
明の範囲を限定するものではない。
【0033】実施例1 〔本発明のアルキル化反応〕 <反応装置>反応装置は、固定層反応装置(内径1.7
cm)を使用した。
cm)を使用した。
【0034】<供給量>原料油であるβ−メチルナフタ
レンは、供給量12.5g/hでポンプによりアルキル
化反応器に供給した。
レンは、供給量12.5g/hでポンプによりアルキル
化反応器に供給した。
【0035】<アルキル化用の触媒>触媒は、アモルフ
ァスシリカアルミナ(触媒化成製 High Alum
ina型、アルミナ含量30wt%)であり、この触媒
32ccを反応装置に充填した。
ァスシリカアルミナ(触媒化成製 High Alum
ina型、アルミナ含量30wt%)であり、この触媒
32ccを反応装置に充填した。
【0036】<アルキル化剤>アルキル化剤は、プロピ
レンを使用した。このプロピレンは、アルキル化剤供給
器から供給した。供給量は、プロピレン/β−メチルナ
フタレンのモル比が、1.1mol/molとなるよう
に行った。
レンを使用した。このプロピレンは、アルキル化剤供給
器から供給した。供給量は、プロピレン/β−メチルナ
フタレンのモル比が、1.1mol/molとなるよう
に行った。
【0037】<反応条件>反応条件は、反応温度300
℃、全圧3kg/cm2G、気相接触時間35.5秒で
あり、この条件下でアルキル化反応を行った。
℃、全圧3kg/cm2G、気相接触時間35.5秒で
あり、この条件下でアルキル化反応を行った。
【0038】<イソプロピルメチルナフタレン生成物の
分離回収>アルキル化反応器からアルキル化反応生成物
を、蒸留器を有する分離器に送った。その蒸留器により
モノイソプロピルメチルナフタレンを留出させて生成物
として分離し受器に回収した。得られたモノイソプロピ
ルメチルナフタレンを、極性カラムを用いたガスクロマ
トグラフィーおよびNMRにより異性体の分折を行っ
た。
分離回収>アルキル化反応器からアルキル化反応生成物
を、蒸留器を有する分離器に送った。その蒸留器により
モノイソプロピルメチルナフタレンを留出させて生成物
として分離し受器に回収した。得られたモノイソプロピ
ルメチルナフタレンを、極性カラムを用いたガスクロマ
トグラフィーおよびNMRにより異性体の分折を行っ
た。
【0039】[反応結果]本発明によるアルキル化反応
の結果は、従来技術である特開昭63−243043号
明細書第25頁〜27頁に記載されている実施例1との
比較において、表1、2に示す通りである。表中、MN
はメチルナフタレンを、β−MNはβ−メチルナフタレ
ンを、IPMNはイソプロピルメチルナフタレンを、そ
れぞれ意味するものである。これは後の表3においても
同じである。
の結果は、従来技術である特開昭63−243043号
明細書第25頁〜27頁に記載されている実施例1との
比較において、表1、2に示す通りである。表中、MN
はメチルナフタレンを、β−MNはβ−メチルナフタレ
ンを、IPMNはイソプロピルメチルナフタレンを、そ
れぞれ意味するものである。これは後の表3においても
同じである。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】 表1、2から、本発明の方法によれば、転化率が低めで
あるにも拘わらずモノイソプロピルメチルナフタレンの
収率が高く、モノイソプロピルメチルナフタレンの選択
性が著しく高いことが分かる。また、生成されたモノイ
ソプロピルメチルナフタレン中の2,6−イソプロピル
メチルナフタレンの選択率、収率ともに著しくが高いこ
とがわかる。
あるにも拘わらずモノイソプロピルメチルナフタレンの
収率が高く、モノイソプロピルメチルナフタレンの選択
性が著しく高いことが分かる。また、生成されたモノイ
ソプロピルメチルナフタレン中の2,6−イソプロピル
メチルナフタレンの選択率、収率ともに著しくが高いこ
とがわかる。
【0042】実施例2 上記実施例1の反応条件のうち、反応温度および気相接
触時間を、(250℃、35.2秒)、(300℃、3
5.9秒)、(350℃、35.5秒)、(400℃、
5.9秒)として他の条件は実施例と同じくしてアルキ
ル化反応をさせた。その結果は、実施例1での反応温度
および気相接触時間とともに表3に記載する通りであ
る。
触時間を、(250℃、35.2秒)、(300℃、3
5.9秒)、(350℃、35.5秒)、(400℃、
5.9秒)として他の条件は実施例と同じくしてアルキ
ル化反応をさせた。その結果は、実施例1での反応温度
および気相接触時間とともに表3に記載する通りであ
る。
【0043】
【表3】
【0044】表3から、β−メチルナフタレンのイソプ
ロピル化、およびトランスアルキル化反応における転化
率、選択率に対して反応温度と気相接触時間が著しく影
響を及ぼすことが理解できる。特に先行技術と比較して
も反応温度と気相接触時間とを適切に選択することによ
りイソプロピル化、およびトランスアルキル化とを同一
の反応の場で行うことができることが理解できる。従っ
て、本発明の明細書に記載した反応温度と気相接触時間
との適切な組合せによれば高転化率、高選択率、および
高収率でイソプロピルメチルナフタレン、特に2,6−
イソプロピルメチルナフタレンが製造することができる
ことができることがわかる。
ロピル化、およびトランスアルキル化反応における転化
率、選択率に対して反応温度と気相接触時間が著しく影
響を及ぼすことが理解できる。特に先行技術と比較して
も反応温度と気相接触時間とを適切に選択することによ
りイソプロピル化、およびトランスアルキル化とを同一
の反応の場で行うことができることが理解できる。従っ
て、本発明の明細書に記載した反応温度と気相接触時間
との適切な組合せによれば高転化率、高選択率、および
高収率でイソプロピルメチルナフタレン、特に2,6−
イソプロピルメチルナフタレンが製造することができる
ことができることがわかる。
【0045】
【発明の効果】上記、実施例から理解できるように、本
発明の製法は、アルキル化反応における反応温度、気相
接触時間の適切な組合せにより、高純度、高収率、およ
び低廉価なイソプロピルメチルナフタレン、特に2,6
−イソプロピルメチルナフタレンを製造することができ
るものである。とくに、高度な機械的特性、多熱性、耐
薬品性、電気的特性、光学的特性が要求されるエンジニ
アリングプラスチックとして注目されているポリエチレ
ンナフタレート(PEN)、および最近脚光を浴びてい
る全芳香族液晶ポリマー、を合成するためのモノマー前
駆体として極めて重要な物質である2,6−イソプロピ
ルメチルナフタレン、なかでも2,6−イソプロピルメ
チルナフタレンは、本発明によって容易にかつ、安定供
給することができ、各種関連工業分野の要求を充足する
ことできるものである。この点、前記[発明の概要]の
項で述べた通りである。
発明の製法は、アルキル化反応における反応温度、気相
接触時間の適切な組合せにより、高純度、高収率、およ
び低廉価なイソプロピルメチルナフタレン、特に2,6
−イソプロピルメチルナフタレンを製造することができ
るものである。とくに、高度な機械的特性、多熱性、耐
薬品性、電気的特性、光学的特性が要求されるエンジニ
アリングプラスチックとして注目されているポリエチレ
ンナフタレート(PEN)、および最近脚光を浴びてい
る全芳香族液晶ポリマー、を合成するためのモノマー前
駆体として極めて重要な物質である2,6−イソプロピ
ルメチルナフタレン、なかでも2,6−イソプロピルメ
チルナフタレンは、本発明によって容易にかつ、安定供
給することができ、各種関連工業分野の要求を充足する
ことできるものである。この点、前記[発明の概要]の
項で述べた通りである。
【図1】図1は、本発明の製造のフローチャートを示す
ものである。
ものである。
11 原料油供給器 12 アルキル化またはトランスアルキル化反応器 13 アルキル化剤供給器 14 アルキル化生成物分離器 15 生成物受器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 修 千葉県袖ヶ浦市北袖1番地 富士石油株式 会社袖ヶ浦製油所内 (72)発明者 岡 田 伸 一 千葉県袖ヶ浦市北袖1番地 富士石油株式 会社袖ヶ浦製油所内 (72)発明者 藤 井 正 己 東京都中央区明石町8番1号 富士石油株 式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】原料油としてβ−メチルナフタレンを使用
し、反応温度が200〜490℃、全圧が1〜50kg
/cm2、気相接触時間が2〜90秒において、イソプ
ロピル化反応およびアルキル化反応を行うことによる、
イソプロピルメチルナフタレンの製造法。 - 【請求項2】前記反応温度が250〜470℃、前記全
圧1〜40kg/cm2、前記気相接触時間が3〜40
秒である、請求項1に記載された製造法。 - 【請求項3】前記原料油であるβ−メチルナフタレン
が、硫黄含有量が200ppm以下、および窒素含有量
が50ppm以下のものである、請求項1、2に記載さ
れた製造法。 - 【請求項4】前記イソプロピル化反応およびアルキル化
反応が、アルミナ、シリカ、ゼオライト、シリカアルミ
ナなどの固体酸触媒の下で行われる、請求項1〜3に記
載された製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30314397A JPH11139999A (ja) | 1997-11-05 | 1997-11-05 | イソプロピルメチルナフタレンの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30314397A JPH11139999A (ja) | 1997-11-05 | 1997-11-05 | イソプロピルメチルナフタレンの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11139999A true JPH11139999A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=17917404
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30314397A Pending JPH11139999A (ja) | 1997-11-05 | 1997-11-05 | イソプロピルメチルナフタレンの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11139999A (ja) |
-
1997
- 1997-11-05 JP JP30314397A patent/JPH11139999A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2445855B2 (en) | Carbohydrate route to para-xylene and terephthalic acid | |
US20050020840A1 (en) | Process for producing alkylene oxide | |
CN102844115A (zh) | 烷基化反应用催化剂及使用了该催化剂的烷基芳香族烃化合物的制造方法 | |
US8935891B2 (en) | Olefin metathesis catalyst containing tungsten fluorine bonds | |
WO2007114127A1 (ja) | エチルベンゼンの転化方法およびパラキシレンの製造方法 | |
JP2001064213A (ja) | 気相における芳香族化合物のアルキル化法 | |
JPH0820548A (ja) | ビフェニル化合物の製造法 | |
JP2001515056A (ja) | 芳香族をプロピレン及びエチレンを含む希薄流れでアルキル化する方法 | |
ZA200510015B (en) | Process for producing alkylbenzene | |
JPH11139998A (ja) | ジアルキルナフタレンの製造法 | |
JP2887011B2 (ja) | 接触的アルケニルベンゼン環化 | |
JP5662587B2 (ja) | オレフィンメタセシスプロセスおよびタングステンフッ素結合を有する触媒 | |
JPS63196528A (ja) | 異性化/トランスアルキル化兼用帯域を用いたキシレンの製造法 | |
RU2200726C2 (ru) | Объединенный способ производства кумола | |
JPH11139999A (ja) | イソプロピルメチルナフタレンの製造法 | |
US8993823B2 (en) | Olefin metathesis process using a catalyst containing tungsten fluorine bonds | |
JPH10508300A (ja) | エチルベンゼン又はクメンの製造方法 | |
JP2002509124A (ja) | ジアリ−ルエタンの製造方法 | |
JP2756828B2 (ja) | p―イソブチルエチルベンゼンの製造方法 | |
JP4164459B2 (ja) | メチルナフタレン製造触媒及び製造法 | |
JP2011506431A (ja) | 芳香族ヨード化化合物の製造方法 | |
EP0290050B1 (en) | Method for producing alkylstyrene | |
JP2749658B2 (ja) | クメン類の製造方法 | |
JP2982845B2 (ja) | ジメチルナフタレンの製造法 | |
KR100348988B1 (ko) | 고순도 디아릴에탄의 제조방법 |