JPH11138718A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JPH11138718A
JPH11138718A JP9302383A JP30238397A JPH11138718A JP H11138718 A JPH11138718 A JP H11138718A JP 9302383 A JP9302383 A JP 9302383A JP 30238397 A JP30238397 A JP 30238397A JP H11138718 A JPH11138718 A JP H11138718A
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雅之 柴田
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俊和 西尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オレフィン系樹脂を基材シートに、電子線硬
化型樹脂層をトップ層にそれぞれ使用した化粧シートで
あって、耐候性が良好で層間接着力も弱くならない化粧
シートを提供する。 【解決手段】 少なくともオレフィン系樹脂を主成分と
する着色基材シート上に、透明ないし半透明の電子線硬
化型樹脂層をトップ層として積層してなる化粧シートに
おいて、電子線硬化型樹脂層に紫外線吸収剤を分散して
あり、アイスーパーUVテスターによる100時間曝露
後の波長350nmでの紫外線透過率を30%以下とす
ることにより、耐候性が良好となり、しかも基材シート
とトップ層の層間接着強度が弱くならない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木質系板材・棒
材、金属板等の表面に貼り合わせて使用される化粧シー
トに関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、この種の化粧シ
ートとして、オレフィン系樹脂を主成分とする基材シー
トに、透明ないし半透明の電子線硬化型樹脂層をトップ
層として積層したものが知られている。このタイプの化
粧シートは、耐候性の促進曝露試験、例えばアイスーパ
ーUVテスターによる24時間曝露でオレフィン系樹脂
層が脆化するとともに、基材シートとトップ層の接着力
が100g/inch幅以下になってしまい、粘着テー
プで容易にトップ層が剥離してしまう。建材製品の場
合、Vカット加工や切断加工時の剥がれ防止のため、接
着強度は通常1kg/inch幅程度必要であるので、
このような加工を行うことができなくなる。
【0003】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、オレフィ
ン系樹脂を基材シートに、電子線硬化型樹脂層をトップ
層にそれぞれ使用した化粧シートであって、耐候性が良
好で層間接着力も弱くならない化粧シートを提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、少なくともオレフィン系樹脂を主成分と
する着色基材シート上に、透明ないし半透明の電子線硬
化型樹脂層をトップ層として積層してなる化粧シートに
おいて、前記電子線硬化型樹脂層に紫外線吸収剤を分散
してあり、アイスーパーUVテスターにて100時間照
射後における波長350nmでの前記電子線硬化型樹脂
層の紫外線透過率が30%以下であることを特徴とする
ものである。
【0005】アイスーパーUVテスター(岩崎電気株式
会社製)は、地表に到達する太陽光に含まれない295
nm以下の紫外線と450nm以上の可視光の波長を特
殊フィルターによりカットし、余分な波長による影響を
排除し、屋外暴露に近い現実的な劣化促進を可能にした
耐候試験機である。本発明でのテスト条件は、照度60
mW/cm2 、光源からの距離240mm、ブラックパ
ネル温度63℃である。そして、100時間曝露は屋外
曝露の1年間程度に相当するので、内装〜準外装建材に
要求されるスペックとしては十分(標準的)なものであ
る。また、UVスペクトル295〜450nmはまたオ
レフィン系樹脂の層間接着力の劣化に相関が高いことが
分かっており、350nmはこの層間接着力に影響する
紫外線の波長帯の略中間の波長である。そして、ポリオ
レフィン系樹脂の層間接着力と相関する斯かる波長帯で
の紫外線吸収(乃至は透過)率、及び後述するベンゾト
リアゾール等通常の紫外線吸収剤の紫外域吸収スペクト
ルも、350nmを含む連続スペクトルとなることか
ら、この350nmをオレフィン系樹脂の層間接着力と
の相関を評価する代表波長に選ぶことにする。
【0006】また、各種実験の結果から判明したことと
して、曝露試験前の時点で如何に紫外線の透過率が低く
ても、曝露中にシートは室温よりも高温(これは促進試
験か屋外の曝露かによっても異なるが、最大40〜80
℃)に達するため、紫外線吸収剤がシートからブリード
(滲出)や昇華によって失われてしまうと、それ以降の
紫外線曝露を遮蔽し得ないということである。よって、
所望の最大耐久曝露時間経過時点においてもなお十分な
紫外線吸収(遮蔽)性能を有することが必要であり、そ
の値がオレフィン系樹脂の層間接着力に関しては、代表
波長350nmの透過率が30%以下であることが判明
し、本発明に至ったものである。
【0007】
【発明の実施の形態】基材シートを形成するオレフィン
系樹脂としては、ポリエチレン、エチレン・プロピレン
共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体、ポリプロピ
レン、プロピレン・ブテン−1共重合体、ポリブテン−
1、ブテン−1・プロピレン・エチレン・3元共重合
体、ブテン−1・ヘキセン−1・オクテン−1・3元共
重合体、ポリメチルペンテン、特公平6−23278号
公報記載のオレフィン系エラストマー、或いは特開平6
−16832号公報等に記載のオレフィン系エラストマ
ー等が使用できる。これらの樹脂は単独でも2種以上混
合してもよい。厚さは50〜500μm程度で、延伸シ
ート、未延伸シートのいずれも使用可能である。
【0008】オレフィン系樹脂に添加する顔料として
は、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブル
ー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、
イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリドン、
パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、イン
ダスレンブリーRS、アニリンブラック等の有機顔料
(或いは染料も含む)、アルミニウム、真鍮等の金属顔
料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉から
なる真珠光沢(パール)顔料等がある。これらは粉末或
いは鱗片状箔片として添加、分散せしめられる。この顔
料添加による着色は透明着色でも不透明(隠蔽)着色で
もよい。
【0009】基材シート上に設けられる装飾層は、グラ
ビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転
写シートからの転写印刷等公知の印刷法によりインキ
(或いは塗料)にて形成することができる。模様には、
木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学図
形、文字、記号或いは全面ベタ等がある。模様はシート
の表面、裏面、表裏両面或いは層間に設ける。インキ
(或いは塗料)としては、バインダーとして、塩素化ポ
リエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレ
フィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオールか
らなるポリウレタン、アクリル、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル・酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、ポリアミ
ド樹脂等を一種又は二種以上混合して用い、これに前記
に列挙した公知の顔料を添加したものを用いる。
【0010】また、装飾層を金属層で形成するには、ア
ルミニウム、クロム等の金属を真空蒸着するなどして形
成する。かかる金属層は全面に形成してもよく、前記し
たような模様が得られるようにパターン状に形成しても
よいが、パターン状に形成するには金属不要部分に水溶
性インキにより除去層を所望のパターンで設けた上から
全面に金属を蒸着させ、しかる後に水洗して上記除去層
とともにその直上の金属層を除去するなどの公知の手法
による。もちろん、転写印刷法により、予め転写シート
に形成しておいた金属層を模様を形成する面に転写させ
てもよい。
【0011】トップ層に用いる電子線硬化型樹脂として
は、具体的には、分子中に(メタ)アクリロイル基、
(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽
和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基又はチオー
ルを2個以上有する単量体、プレポリマー又はポリマー
が挙げられる。これら単量体、プレポリマー又はポリマ
ーは単体で用いるか、或いは複数種混合して用いること
ができる。なお、ここで、例えば、(メタ)アクリロイ
ル基とは、アクリロイル基又はメタアクリロイル基の意
味で用いている。
【0012】ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリ
マーの例としては、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)
アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリア
ジン(メタ)アクリレート等が使用できる。分子量とし
ては、通常250〜10000程度のものが用いられ
る。ラジカル重合性不飽和基を有するポリマーとして
は、上記ポリマーの重合度を10000以上としたもの
が用いられる。
【0013】カチオン重合性官能基を有するプレポリマ
ーの例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボ
ラック型エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂、脂肪族系ビ
ニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエー
テル系樹脂のプレポリマーが挙げられる。
【0014】ラジカル重合性不飽和基を有する単量体の
例としては、(メタ)アクリレート化合物の単官能単量
体、例えば、メチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0015】ラジカル重合性不飽和基を有する多官能単
量体の例としては、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0016】カチオン重合性官能基を有する単量体の例
としては、上記カチオン重合性官能基を有するプレポリ
マーの単量体が利用できる。チオール基を有する単量体
の例としては、トリメチロールプロパントリチオグリコ
レート、ジペンタエリスリトールテトラチオグリコレー
ト等がある。
【0017】上記電子線硬化型樹脂にさらに耐擦傷性を
付加する目的で球状粒子を混合分散してもよい。球状粒
子の材質は架橋硬化性樹脂よりも高硬度であればよく、
無機粒子及び有機樹脂粒子のいずれでも用いることがで
きるが、耐摩耗性、硬度の点で無機粒子が推奨される。
球状粒子の架橋硬化性樹脂との硬度の差は、例えばモー
ス硬度で表した場合は1以上が好ましい。
【0018】球状粒子としては、具体的には、α−アル
ミナ、シリカ、酸化クロム、酸化鉄、ダイヤモンド、黒
鉛等の無機粒子、及び架橋アクリル等の合成樹脂ビーズ
等の有機樹脂粒子が挙げられる。特に好ましい球状粒子
は、非常に硬度が高く耐摩耗性に対する効果が大きいこ
とと、球形状のものが比較的容易に得やすい等の理由か
ら、球形のα−アルミナを挙げることができる。
【0019】球状粒子は、真球状、或いは球を偏平にし
た回転楕円状並びに該真球や回転楕円状に近い形状等の
ように、表面が滑らかな曲面で囲まれていればよい。球
状粒子は、特に粒子表面に突起や角或いは谷間や凹陥部
のない、いわゆるカッティングエッジのない球状が好ま
しい。球状粒子は同じ材質の不定形の粒子と比較して、
表面樹脂層それ自体の耐摩性を大きく向上させると共
に、塗工装置を摩耗させず、塗膜の硬化後もこれと接す
る他の物を摩耗させず、さらに塗膜の透明度も高くなる
という特徴があり、カッティングエッジがない場合、特
にその効果が大きい。
【0020】電子線硬化型樹脂層にエンボス加工性を付
与するためには、ウレタンアクリレートの1官能モノマ
ーが使用され、熱可塑性を付与するためにはアクリル共
重合体を混合する。ウレタンアクリレートとアクリル共
重合体との混合比率は2:8〜8:2であることが望ま
しい。しかしながら、耐折曲げ性を考慮するとウレタン
アクリレート比率は4以上が好ましく、また耐汚染性を
考慮すると6以下が好ましい。この場合、ウレタンアク
リレートの分子量が100〜300、アクリル共重合体
の分子量が10000〜30000であることが望まし
い。
【0021】電子線硬化型樹脂層にエンボス加工及びワ
イピング加工を施すには、次の方法が挙げられる。すな
わち、電子線硬化型樹脂をロール凹版の少なくとも凹部
に充填させると共に、該樹脂に基材シートを接触させて
該樹脂が基材シートとロール凹版の間に保存されている
状態で電子線を照射して該樹脂を硬化させて凹凸模様を
有する基材シートを形成し、該基材シートにワイピング
を施して凹凸模様の凹部に着色インキを充填する方法で
ある。また別の方法は、電子線硬化型樹脂をロール凹版
の少なくとも凹部に充填させると共に該樹脂に基材シー
トを接触させて該樹脂が基材シートとロール凹版の間に
保存されている状態で電子線を照射して該樹脂を半硬化
させて凹凸模様を有するシートを形成し、該シートにワ
イピングを施して凹凸模様の凹部に着色インキを充填し
た後、半硬化状態の凹凸模様に電子線を再度照射して電
子線硬化型樹脂を完全に硬化させる方法である。
【0022】電子線硬化型樹脂層に分散させる紫外線吸
収剤としては、オレフィン系樹脂の層間接着力の紫外線
劣化と相関のある紫外域、すなわち350nm(代表
値)を含む295〜450nmの範囲に吸収又は反射等
による遮蔽域を有するものを用いる。例えば、有機系の
化合物としては、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’
−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ter
t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−te
rt−アミル−5’−イソブチルフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’
−イソブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イ
ソブチル−5’−プロピルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェニル−5−ク
ロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2−(2’
−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の2’−
ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
類、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ
ベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキ
シベンゾフェノン等の2,2’−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン系紫外線吸収剤類、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン等の2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤
類、サリチル酸フェニル、4−t−ブチル−フェニル−
サリシレート等のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤
類、2−エチル−ヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフ
ェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジ
フェニルアクリレート、オクチル−2−シアノ−3,3
−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫
外線吸収剤類等が用いられる。その他、ベンゾトリアゾ
ール骨格にアクリロイル基又はメタクリロイル基を導入
した反応型紫外線吸収剤等も用いられる。また、無機系
の化合物としては、粒径1μm以下、可視光線透明度の
点でより好ましくは0.2μm以下の酸化亜鉛、酸化
鉄、酸化チタン、酸化セリウム等の無機酸化物系の紫外
線吸収剤類等が使用される。特に紫外線や熱に曝露され
た場合のブリード、昇華等による減量が少なく、添加量
も比較的少量で済むベンゾトリアゾール或いは微粒子の
酸化セリウム等の金属酸化物系が好ましい。
【0023】紫外線による各層の劣化をさらに防止し、
耐候性を向上させるためには、他の光安定剤としてラジ
カル捕捉剤も添加することが好ましい。このラジカル捕
捉剤としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジニル)セバケート、ビス−(N−メチル
−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)
セバケート、その他、例えば特公平4−82625号公
報に開示されている化合物などのヒンダードアミン系ラ
ジカル捕捉剤、ピペリジル系ラジカル捕捉剤等が使用さ
れる。なお、ポリオレフィン中にヒンダードアミン系ラ
ジカル捕捉剤からなる光安定剤を添加する場合には、ポ
リオレフィン樹脂はもとより、ポリオレフィン樹脂シー
トに隣接するインキ層、接着剤層等の層にはポリウレタ
ン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂等の分子
中に塩素原子を含まない樹脂を用いると耐候性向上の点
で良好である。もし、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、
塩素化ポリオレフィン等の分子中に塩素原子を含む樹脂
を用いると、紫外線又は熱の作用によりこれら樹脂から
脱塩素反応で塩化水素が発生し、これがヒンダードアミ
ン系ラジカル捕捉剤と反応してその作用を失活・阻害す
るため、耐候性が十分に向上しない。
【0024】
【実施例】(実施例1)基材シートとしてポリエチレン
系エラストマー(タツノ化学製「タフバー」)を使用
し、その基材シート上にポリエステルウレタン系インキ
にてグラビア印刷を施して装飾層を形成した。そして、
装飾層の上から接着剤(三井石油化学製「ユニストール
P−802」)を全面塗布して接着剤層を形成し、その
接着剤層を介して電子線硬化型樹脂層をトップ層として
積層することで化粧シート(積層体)を作製した。本実
施例では、電子線硬化型樹脂として大日精化工業製「R
EB」を使用し、これにベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤(旭電化工業製「LA−36」)を0.3重量%、
ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤(旭電化工業製「L
A−62」)を0.3重量%添加したものを押出しラミ
ネートすることでトップ層を形成した。
【0025】(実施例2)実施例1において、電子線硬
化型樹脂に添加する紫外線吸収剤を変えた。すなわち、
ベンゾフェノール系紫外線吸収剤(住友化学工業製「S
UMISORB103」)を1.5重量%添加し、その
他は同様にして化粧シート(積層体)を作製した。
【0026】(比較例)実施例2において、電子線硬化
型樹脂に添加するベンゾフェノール系紫外線吸収剤の量
を少なくした。すなわち、添加量を0.3重量%に変
え、その他は同様にして化粧シート(積層体)を作製し
た。
【0027】上記の各実施例と比較例で作製した化粧シ
ートにおけるトップ層と同じ単層フィルムを、それぞれ
同じ製膜方法で別途作製し、それを紫外線透過率を測定
する試験フィルムとした。そして、各フィルムの波長3
50nmでの初期の紫外線透過率を、U−2000型ダ
ブルビーム分光光度計(日立製作所製)で測定した。さ
らに、前記と同様の試験フィルムについてアイスーパー
UVテスターにて100時間の曝露試験を行った後、波
長350nmでの紫外線透過率を測定した。また、上記
の各実施例と比較例で作製した化粧シートの曝露試験前
後における基材シートとトップ層の密着力を2ミリ角ク
ロスカット試験にて検査した。具体的には、化粧シート
の試験片に対して2ミリ角の碁盤目状にカッターで切れ
目を入れ、セロハンテープで剥離試験を行った。そし
て、セロハンテープを剥がした後に剥がれずに残ってい
る碁盤の目の数をカウントした。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】この表1の結果から、曝露試験後の波長3
50nmでの紫外線透過率が30%以下であると、基材
シートとトップ層との層間接着力が強く、トップ層の耐
候性も良好であること分かる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の化粧シー
トは、少なくともオレフィン系樹脂を主成分とする着色
基材シート上に、透明ないし半透明の電子線硬化型樹脂
層をトップ層として積層してなる化粧シートにおいて、
電子線硬化型樹脂層に紫外線吸収剤を添加してアイスー
パーUVテスターによる100時間曝露後の350nm
でのUV透過率を30%以下とすることにより、耐候性
が良好となり、しかも基材シートとトップ層の層間接着
強度が弱くならない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 31/00 B32B 31/00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともオレフィン系樹脂を主成分と
    する着色基材シート上に、透明ないし半透明の電子線硬
    化型樹脂層をトップ層として積層してなる化粧シートに
    おいて、前記電子線硬化型樹脂層に紫外線吸収剤を分散
    してあり、アイスーパーUVテスターにて100時間照
    射後における波長350nmでの前記電子線硬化型樹脂
    層の紫外線透過率が30%以下であることを特徴とする
    化粧シート。
  2. 【請求項2】 着色基材シート上にウレタン系樹脂にて
    装飾層が設けられ、その上にトップ層が積層されている
    請求項1に記載の化粧シート。
  3. 【請求項3】 装飾層の上に官能基を有するオレフィン
    系接着剤層が設けられ、その上にトップ層が積層されて
    いる請求項2に記載の化粧シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001159228A (ja) * 1999-12-03 2001-06-12 Dainippon Printing Co Ltd 床用シート
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