JPH11137798A - 弾球遊技機の賞球払出装置 - Google Patents

弾球遊技機の賞球払出装置

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JPH11137798A
JPH11137798A JP32037297A JP32037297A JPH11137798A JP H11137798 A JPH11137798 A JP H11137798A JP 32037297 A JP32037297 A JP 32037297A JP 32037297 A JP32037297 A JP 32037297A JP H11137798 A JPH11137798 A JP H11137798A
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JP
Japan
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ball
gear
prize
prize ball
payout
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Application number
JP32037297A
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English (en)
Inventor
Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Kiyoyuki Arai
清之 新井
Mikio Aoki
幹雄 青木
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Sankyo Co Ltd
Nidec Copal Electronics Corp
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Copal Electronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主動歯車と従動歯車とを正確に組み付けるこ
とができる弾球遊技機の賞球払出装置を提供する。 【解決手段】 回転動作によって賞球を送り出す玉送り
回転体175と、ステッピングモータの駆動に伴って回
転するギヤ165と、該ギヤ165と噛合して設けられ
てギヤ165の回転動作を玉送り回転体175に伝達す
るギヤ176、を備え、ギヤ165・176には、それ
ぞれ相互以外の噛合状態ではギヤ165・176を回転
させない規制歯車部216・217を設ける。これによ
り、規制歯車部217・216がズレた誤った位置関係
でギヤ165・176を組み付けた場合には、ギヤ16
5・176は回転しない。このため、ギヤ165・17
6の誤組み付けを容易に検出することができ、ひいては
各ギヤ165・176を正確に組み付けることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発生した入賞玉に
基づいて予め定められた数の賞球を払い出す弾球遊技機
の賞球払出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、弾球遊技機の背面に設けられる機
構板には、発生した入賞玉に基づいて予め定められた数
の賞球を払い出す賞球払出装置が設けられていた。賞球
払出装置としては、特開平8−280921号に開示さ
れているように、外周に複数の玉受け凹部が並設された
スプロケット(玉送り回転体)をステッピングモータの
駆動によって回転させることで、玉通路を流下する賞球
をスプロケットの玉受け凹部で1個ずつ受け入れて払い
出すものが提案されていた。また、この賞球払出装置で
は、主動歯車と従動歯車を備えたギヤ列によってステッ
ピングモータの駆動をスプロケットに伝達するようにな
っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
スプロケットを備えた賞球払出装置では、スプロケット
の回転角度がそのまま賞球の払い出し数に反映する構成
となっていたので、スプロケットの回転制御を厳密に行
う必要があった。このため、ステッピングモータの駆動
をスプロケットに伝達する主動歯車と従動歯車に対して
も相互の組み付け位置の関係を予め設定していた。しか
しながら、主動歯車と従動歯車を誤った位置関係で組み
付けた場合でも、誤組み付けの状態でステッピングモー
タの駆動をスプロケットに伝達することができてしまう
ため、主動歯車と従動歯車の誤組み付けを検出すること
が困難であった。本発明は、上記した事情に鑑みなされ
たもので、その目的とするところは、主動歯車及び従動
歯車によってモータの駆動を玉送り回転体に伝達する賞
球払出装置において、主動歯車と従動歯車とを正確に組
み付けることができる弾球遊技機の賞球払出装置を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1が採用した解決手段は、図1、図
3、及び図9に示すように、発生した入賞玉に基づいて
予め定められた数の賞球を払い出す弾球遊技機1の賞球
払出装置150において、回転動作によって賞球を送り
出す玉送り回転体175と、該玉送り回転体175の駆
動源をなすステッピングモータ163(モータ)と、該
ステッピングモータ163の駆動に伴って回転するギヤ
165(主動歯車)と、該ギヤ165と噛合して設けら
れてギヤ165の回転動作を前記玉送り回転体175に
伝達するギヤ176(従動歯車)と、を備え、前記ギヤ
165・176には、それぞれ規制歯車部216・21
7を設け、該規制歯車部216・217同士が噛合する
噛合状態以外の噛合状態ではギヤ165・176を正常
に回転させないようにしたことを特徴とする。このよう
に構成することにより、規制歯車部217・216が噛
合するように各ギヤ165・176を組み付けた状態を
正規の組み付け状態とすることができ、誤った位置関係
でギヤ165・176を組み付けた場合には、規制歯車
部216・217同士の噛合が行われないためギヤ16
5・176は正常に回転せず、ステッピングモータ16
3の駆動は玉送り回転体175に正常に伝達されない。
このため、ステッピングモータ163を駆動させても玉
送り回転体175が正常に回転しないときは、このこと
からギヤ165・176の誤組み付けを容易に検出する
ことができ、ひいては各ギヤ165・176を正確に組
み付けることができる。
【0005】また、図9に示すように、前記規制歯車部
216・217は、通常の高さの歯先よりも浅い歯底部
と、該歯底部に正常に噛合し得る高さの低い歯先部と、
で構成され、その浅い歯底部と低い歯先部とを主動歯車
と従動歯車とのいずれかに対応させて設けることで、各
ギヤ165・176を正確に組み付ける構成を具現化す
ることができ、規制歯車部216・217を一体として
容易に形成できる。
【0006】また、図9に示すように、前記ギヤ165
・176の各規制歯車部216・217には、それぞれ
係合指示穴166・177(目印)を設けた場合、規制
歯車部216・217を噛合して正規の位置関係にギヤ
165・176を組み付ける作業が容易になる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について説明する。まず、図1及び図2を参照
して弾球遊技機1の全体の構成について説明する。図1
は、実施形態に係る弾球遊技機1の正面図であり、図2
は、弾球遊技機1の背面図である。
【0008】弾球遊技機1は、縦長な方形状に枠組み形
成される外枠2と、該外枠2の一側に開閉自在に軸支さ
れ且つ弾球遊技機1の主要構成部のほぼすべてが集約し
て設けられる枠基体3と、該枠基体3の前面上部に開閉
自在に設けられるガラス板保持枠4とから構成されてい
る。また、枠基体3に設けられる主要構成部としては、
上記したガラス板保持枠4、遊技盤40、上皿12、灰
皿24を含む下皿21、操作ハンドル25、機構板7
0、打球発射装置63がある。また、図示の実施形態で
は、弾球遊技機1の側方に遊技者に遊技玉を貸し出すた
めのユニット装置としてのカードユニット装置30が付
設されている。
【0009】ガラス板保持枠4には、後述する遊技盤4
0の遊技領域をほぼ透視し得る円形透視窓5が開設さ
れ、該円形透視窓5の裏面からガラス板が装着されてい
る。また、ガラス板保持枠4には、円形透視窓5の外周
に沿って、その上部に装飾LED7が、その左右両側方
に装飾蛍光灯6a・6bが設けられている。この装飾L
ED7や装飾蛍光灯6a・6bは、遊技状態に応じて点
灯又は点滅されるものであり、特別の遊技状態の発生時
や継続時を遊技者に報知すると共に遊技の雰囲気を盛り
上げるものである。また、ガラス板保持枠4の軸支側上
部には、払い出すべく景品玉が不足したこと(後述する
玉切れ検出センサ81が作動したとき)を報知する玉切
れLED8や、入賞玉の発生に基づいて所定個数の景品
玉が払い出されたことを報知する払出LED9が設けら
れ、更に、ガラス板保持枠4の上部左右に遊技の進行に
応じた効果音を発生するスピーカ10a・10bが設け
られている。上記した構成のうち、装飾LED7や玉切
れLED8及び払出LED9は、複数のLEDがプリン
ト配線基板上に実装されるように構成されるものである
が、このプリント配線基板を金属ベースプリント配線基
板で構成することにより、LEDから発生される熱の放
熱効果を高めることができる。
【0010】次に、ガラス板保持枠4の下部で開閉自在
に取り付けられる上皿12の構成について説明すると、
上皿12は、合成樹脂製の上皿開閉板11の表面に複数
の合成樹脂製部材を組合せた皿部材を固着することによ
り構成されている。上皿開閉板11には、その開放側の
上端に玉抜き操作レバー16が設けられている。この玉
抜き操作レバー16は、左右方向に移動可能に設けら
れ、図示しないスプリングの付勢力に抗して一方向に移
動させることにより、上皿12に貯留されていた玉を上
皿開閉板11の裏面に形成される玉抜き路(図示しな
い)を流下させて下皿21に誘導するものである。ま
た、上皿12には、その内部に圧電ブザー17が内蔵さ
れている。この圧電ブザー17は、遊技玉の貸出異常が
生じたとき(例えば、ピッ、ピッ、ピッという連続
音)、あるいは遊技玉の貸出時(例えば、100円相当
の遊技玉が払い出される毎にピーという音)に、その旨
を報知する報知音が発生されるものである。
【0011】上記した上皿12について、さらに詳細に
説明すると、上皿12は、その上流側に形成される賞球
払出口14とその下流側に形成される打球供給口15と
を連絡するように貯留整列路13が形成されており、そ
の貯留整列路13の中程底面裏面に上皿玉検出器(図示
しない)が設けられている。この上皿玉検出器は、上皿
12に残留する打玉を検出するものである。また、上皿
12には、弾球遊技機1に隣接して設けられるカードユ
ニット装置30を介して遊技玉を借り受ける際に操作す
る操作部が設けられている。操作部としていずれも図示
しないが、玉貸スイッチと返却スイッチと自動玉貸スイ
ッチとが設けられ、また、その玉貸スイッチと返却スイ
ッチの側方に度数表示LED及び自動玉貸表示LEDが
設けられている。
【0012】玉貸スイッチは、カードユニット装置30
によって遊技玉を借り受ける際に操作するものであり、
返却スイッチは、遊技終了の際にカードユニット装置3
0のカード挿入口33に差し込まれたカードを返却する
ためのものである。また、度数表示LEDは、カードユ
ニット装置30のカード挿入口33に差し込まれたカー
ドの残額が表示されるものである。また、自動玉貸スイ
ッチは、借り受けるべき遊技玉を前記玉貸スイッチを操
作して行うマニュアルモードと、上皿12の打玉の残量
が前記上皿玉検出器によって検出されなくなったときに
自動的に遊技玉を払い出す自動モードと、のいずれかの
モードに設定するものであり、自動モータが選択設定さ
れているときには、自動玉貸表示LEDが点灯してい
る。なお、上皿12に設けられる上記した玉貸スイッ
チ、返却スイッチ、度数表示LED、自動玉貸スイッ
チ、自動玉貸表示LED、及び上皿玉検出器から延びる
上皿配線19は、図2に示すように枠基体3の遊技盤収
納枠58の一側下部裏面に形成される配線通し開口18
から引き出されて払出制御回路基板104に設けられる
コネクタに接続されている。
【0013】しかして、後述する遊技盤40の遊技内容
において大当り遊技状態が発生すると、短時間に多量の
入賞玉を獲得するチャンスがある。このように大当り遊
技状態という遊技者にとって極めて大きなチャンスは、
上皿12の残留玉がほとんどなくなった時点で発生する
場合もあり、このような場合、続けて打玉を発射させて
打玉を可変入賞球装置42の特定入賞領域に入賞させる
必要があるにも拘らず、打玉が上皿12に残存しないの
で、慌てて玉貸スイッチを操作して遊技玉を借り受けな
ければならない。しかし、玉貸スイッチを操作してから
遊技玉が払い出され、しかもその玉が発射されて可変入
賞球装置42の特定入賞領域に到達するまでに多少の時
間がかかるため、その時間の間に有利なチャンス(継続
権の成立)を逃してしまうという不都合があるが、本実
施形態においては、自動玉貸スイッチを自動モードに設
定しておけば、上皿玉検出器が打玉の不存在を検出した
時点で自動的に遊技玉を上皿12に払い出すので、上記
したような不都合は生じない。なお、上皿12として上
記した制御を行わないならば、上皿玉検出器及び自動玉
貸スイッチを省略したものでも良い。
【0014】更に、上皿開閉板11の開放側上部には、
前記ガラス板保持枠4を枠基体3に対して施錠し且つ前
記枠基体3を外枠に対して施錠する施錠装置を操作する
ためのシリンダー錠20が臨んでいる。
【0015】また、枠基体3の下部に取り付けられる下
皿21は、前記上皿12から溢れた賞球であって後述す
る余剰玉通路90を介して余剰玉払出口22から排出さ
れる余剰の賞球を貯留するものであり、その下皿21の
前面壁には、玉抜き操作レバー23がスライド可能に取
付けられるようになっている。この玉抜き操作レバー2
3を操作することにより、下皿21に貯留されていた賞
球を下方に玉抜きして持ち運び可能な玉箱に移し替える
ことができる。また、下皿の左側には、灰皿24が設け
られ、右側には、操作ハンドル25が設けられている。
操作ハンドル25は、後述する打球発射装置63の打球
モータ64の駆動を開始せしめるメインスイッチ及びタ
ッチアンテナ(共に図示しない)を内蔵していると共
に、弾発力を調節するものである。
【0016】弾球遊技機1の正面構造は、概ね上記した
通りであるが、図示の実施形態では、弾球遊技機1にカ
ードユニット装置30が隣接されている。このカードユ
ニット装置30は、前記上皿12の上面に設けられる前
述した操作部を操作することにより作動されるものであ
る。しかして、カードユニット装置30は、使用可能状
態であるか否かを表示する使用可能表示器31と、当該
カードユニット装置30がいずれの側の弾球遊技機1に
対応しているか否かを表示する連結台方向表示器32
と、記録媒体としての磁気カードを挿入するカード挿入
口33とが設けられている。そして、このように構成さ
れるカードユニット装置30は、独自の制御回路によっ
て制御されるものであるが、払出制御回路基板104と
カードユニット配線34を介して接続されている。な
お、カードユニット装置30を弾球遊技機1に内蔵して
も良い。なお、本実施形態においては、遊技者に遊技玉
を貸し出すためのユニット装置としてカードユニット装
置30を例示したが、例えば、紙幣等を挿入し得るユニ
ット装置であっても良い。
【0017】一方、弾球遊技機1の背面には、図2に示
すように、入賞玉の発生に基づいて所定個数の賞球を払
い出すための各種の機構を装備した機構板70が設けら
れると共に、前記操作ハンドル25に対応する裏面に
は、打球モータ64及び打球槌65を有する打球発射装
置63が固着され、その打球発射装置63の側方には、
機構板70の後述する余剰玉通路90を流下する賞球を
前記下皿21に誘導する接続樋(図示しない)が固着さ
れ、その接続樋の側方に前記装飾蛍光灯6a・6b、装
飾LED7、スピーカ10a・10b等の表示制御ある
いは効果音制御を行う装飾制御基板67を収納する装飾
制御基板ボックス66が装着され、更に、外枠2に対す
る枠基体3の開放側裏面に外枠2の掛止片61に対する
枠基体3の施錠、及び枠基体3に対するガラス板保持枠
4の施錠を行う施錠装置60が設けられている。なお、
装飾制御基板ボックス66に収納される装飾制御基板6
7には、後述する機構板70の前面側に敷設された配線
を接続するコネクタ68aと枠基体3側から敷設された
配線を接続するコネクタ68bとが設けられると共に、
スピーカ10a・10bの音量の大小を切り換える音量
切換スイッチ69が設けられている。
【0018】以上で、弾球遊技機1の全体の概略構成を
説明したが、以下、弾球遊技機1を構成する要素のう
ち、遊技盤40と、機構板70の詳細な構成について順
次説明する。
【0019】まず、図1及び図2を参照して遊技盤40
について説明する。遊技盤40の正面構造について図1
を参照して説明する。遊技盤40は、枠基体3の裏面側
に一体的に形成される遊技盤収納枠58に収納固定され
るべく、ほぼ正方形状の合板により形成され、その表面
には、円形うず巻き状に誘導レール(図示しない)が取
り付けられ、該誘導レールの内側が遊技領域とされて発
射された打玉が落下するものである。遊技領域には、図
示の場合、ドラム状可変表示装置41や可変入賞球装置
42やドラム状可変表示装置41の可変表示を許容する
始動入賞口43が設けられると共に、単に打玉を入賞と
する入賞口44・45、打玉の流下方向・速度を変化せ
しめる風車又は多数の障害釘が設けられ、また、遊技領
域の最下方には、いずれの入賞領域にも入賞しない打玉
が取り込まれるアウト口46が設けられている。
【0020】一方、遊技盤40の裏面には、図2に示す
ように、前記ドラム状可変表示装置41の回転ドラムを
収納するドラム収納ボックス47が突出して設けられて
いる。このドラム収納ボックス47には、回転ドラムと
該回転ドラムを回転駆動するステッピングモータと回転
ドラムの絵柄を後方から照明する照明ランプとからなる
ドラムユニットが複数個収納固定され、また、ドラム収
納ボックス47の裏面には、内部で発生した熱を外部に
放熱する放熱板48が止着されている。この放熱板48
には、その下部一側にボックス掛止部材49が取り付け
られている。ボックス掛止部材49は、遊技動作を制御
する回路基板を収納する遊技制御基板ボックス57が上
辺を軸支して垂直方向から水平方向に回動自在に設けら
れるものであるが、水平方向の回動位置にあるときに遊
技制御基板ボックス57を水平状態に保持することがで
きるようにしたものである。このように水平方向に保持
した状態で遊技制御基板ボックス57によって覆われて
いる後述する第2入賞玉集合カバー体51及び第3入賞
玉集合カバー体52の状況を観察することができる。
【0021】上記したドラム収納ボックス47の下部を
除く周囲には、ドラム状可変表示装置41の上方に位置
する入賞口(本実施形態では、入賞口45だけ)に入賞
した入賞玉を誘導する誘導通路がその前面に形成される
第1入賞玉集合カバー体50が取り付けられ、この第1
入賞玉集合カバー体50に連通するようにその下部に第
2入賞玉集合カバー体51、及び第3入賞玉集合カバー
体52が取り付けられている。
【0022】第1入賞玉集合カバー体50には、その中
央に前記ドラム収納ボックス47が貫通する窓孔53が
形成されると共に、一側後面に中継基板54が取り付け
られている。中継基板54は、前記ドラム状可変表示装
置41以外の遊技盤40に設けられる電気部品(例え
ば、各種のスイッチやランプ、あるいはソレノイド等)
からの配線と遊技制御基板ボックス57内に収納される
回路基板からの配線とを中継するものである。
【0023】また、第2入賞玉集合カバー体51の後面
側には、その上部左右に基板ボックス取付部材55が取
り付けられている。この基板ボックス取付部材55は、
遊技動作を制御する回路基板を収納する遊技制御基板ボ
ックス57の上端を回動自在に軸支するものである。上
記した第2入賞玉集合カバー体51の下方に取り付けら
れる第3入賞玉集合カバー体52の前面側には、第2入
賞玉集合カバー体51の前面側を流下する入賞玉を下流
側に導く入賞玉誘導路が両端部に形成されると共に、遊
技盤40のアウト口46の下流側に刻設されるアウト玉
通路の裏面開放部を覆うアウト玉通路被覆凹部が形成さ
れている。アウト玉通路被覆凹部は、アウト口46の裏
面下部にパチンコ玉の直径よりやや深い深さとなるよう
に遊技盤40に刻設されたアウト玉通路の裏面を閉塞す
るものであり、このアウト玉通路被覆凹部によって被覆
されたアウト玉通路を流下するアウト玉は、遊技盤収納
枠58の下部支持板に形成されるアウト玉誘導通路を通
って機構板70の後述するアウト玉排出通路102に導
かれるようになっている。
【0024】また、第3入賞玉集合カバー体52の下部
中央には、基板ボックス係止部材56が一体的に形成さ
れている。この基板ボックス係止部材56は、前記した
基板ボックス取付部材55に回動自在に支持される遊技
制御基板ボックス57の下部を固定するものである。な
お、この第3入賞玉集合カバー体52も第1・第2入賞
玉集合カバー体50・51と同様に透過性合成樹脂で形
成されており、外部から内部が視認できるようになって
いる。
【0025】以上、遊技盤40の構成について詳細に説
明してきたが、上記のように構成される遊技盤40は、
枠基体3の裏面側に形成される遊技盤収納枠58に収納
固定されるようになっている。遊技盤収納枠58は、周
知のように、ほぼ正方形状に構成される遊技盤40を収
納するように枠基体3の裏面に段差状に形成され、収納
した遊技盤40の裏面を押圧固定するための遊技盤係止
レバー59が遊技盤収納枠58の適宜箇所に取り付けら
れている。また、遊技盤収納枠58の下方部は、平板状
の支持板となって遊技盤40の下辺を載置するようにな
っており、その支持板のほぼ中央にアウト玉を誘導する
前記アウト玉誘導通路が形成されている。また、遊技盤
40を遊技盤係止レバー59によって収納固定した状態
においては、その裏面から機構板70が被覆されること
となるが、その機構板70は、遊技盤収納枠58の一側
側面に固定される軸受金具62の上下に突設される軸ピ
ン62aに機構板70の一側に固定される軸支金具10
6の上下端に突設される軸支片の軸支穴107を係止す
ることにより、開閉自在に軸支され、また、遊技盤収納
枠58の適宜位置に植立される係止ピンと機構板70に
設けられる掛止レバー108とを係合させることによ
り、機構板40を閉じた状態で保持することができるよ
うになっている。
【0026】次に、弾球遊技機1の背面に設けられる機
構板70の構成について図2を参照して説明する。図2
において、機構板70は、主として賞球を貯留する玉タ
ンク72と該玉タンク72に貯留された賞球を下流側に
整列しながら誘導する玉整列レール75とが設けられる
上部構成部と、主として入賞に基づく賞球を払い出す賞
球払出装置150が設けられる中間構成部と、主として
遊技盤40に打ち込まれた入賞玉を含む打玉を処理する
処理機構が設けられる下部構成部と、が背面から見てコ
字型開口窓71を構成するように一体的に形成されてい
る。このため、機構板70を閉じた状態において遊技盤
40の一側辺部が開放された状態となるため、遊技盤4
0の裏面構造が前述したように、ドラム収納ボックス4
7及び遊技制御基板ボックス57を有する複雑なもので
あっても、機構板70の開閉動作をスムーズに行うこと
ができる。特に、図示の実施形態では、中間構成部の反
対側に上部構成部と下部構成部とを連結する部材が設け
られていないが、機構板70の全体の強度を考えて、上
部構成部と下部構成部とを連結する連結部材を設けた場
合であっても、厚みのある遊技制御基板ボックス57が
側方ではなく、ドラム収納ボックス47の下方に配置さ
れ且つコ字型開口窓71の大きさが遊技制御基板ボック
ス57を完全に貫通する大きさ(入賞玉集合カバー体5
0・51・52の面積範囲とほぼ同じ)に形成されてい
るので、機構板70の開閉動作がスムーズに行われる。
【0027】そこで、以下、機構板70の構成につい
て、各構成部毎に説明する。まず、上部構成部には、多
量の賞球を貯留する玉タンク72と、該玉タンク72か
ら供給される賞球を複数列(本実施形態の場合、2列)
に整列して流下させる玉整列レール75と、該玉整列レ
ール75によって誘導された賞球を後述する賞球払出装
置150に向けて方向転換するカーブ樋77と、該カー
ブ樋77の上方に設けられたターミナル基板ボックス1
03がそれぞれ所定の位置に設けられている。
【0028】玉タンク72は、その左右両側に突設され
た取付片によって上部構成部の所定の位置にビスで取り
付けられるようになっている。また、玉タンク72は、
上面が開放したボックス状に形成されると共に、その底
面下流側に玉整列レール75と連通する落下口が開設さ
れ、該落下口に向かって傾斜する複数の傾斜底面によっ
て底面が形成されている。また、落下口の上部の傾斜底
面には、揺動自在に軸支される玉欠乏検知レバー(図示
しない)が設けられ、該玉欠乏検知レバーの下方に、玉
欠乏検出器(図示しない)が固定されている。この玉欠
乏検出器は、玉タンク72内に賞球が不足したときに図
示しない管理コンピュータに玉切れ信号を導出するよう
になっている。
【0029】上記した玉タンク72の下流側に配置され
る玉整列レール75は、上部構成部の一端から他端に向
けて傾斜状に取り付けられ、周知のようにその内部中央
に仕切壁が立設されている。この仕切壁は、玉タンク7
2の落下口から流出した賞球を下流に向かうにしたがっ
て確実に左右2列に整列させるために徐々に高く形成さ
れている。また、玉整列レール75の下流側上部には、
玉ならし部材76が垂下され、玉整列レール75上を上
下2段となって流下する賞球を1段とするようになって
いる。
【0030】更に、上記した玉整列レール75の下流側
には、逆「く」字状の通路が形成されるカーブ樋77が
接続されている。このカーブ樋77は、玉整列レール7
5によって前後方向(機構板70の背面から見て)2列
に流下される賞球を左右方向(同じく機構板70の背面
から見て)2列に流下するように方向転換するものであ
る。そして、カーブ樋77の屈曲部に玉抜き口が形成さ
れ、該玉抜き口を玉抜き弁78で開閉自在に閉塞するよ
うに構成されている。玉抜き弁78は、弾球遊技機1の
前面から玉抜きピンを差し込む操作によりこれに連結さ
れる玉抜き操作杆を上下方向に揺動させて玉抜き口を閉
塞したり開放したとするものである。したがって、機構
板70には、玉抜き口の下部には、玉抜き通路79が形
成されている。この玉抜き通路79は、中間構成部及び
下部構成部に連続して形成されている。
【0031】上部構成部には、上記した構成以外にター
ミナル基板ボックス103が設けられるが、このターミ
ナル基板ボックス103は、内部にターミナル基板を収
納するものであり、そのターミナル基板には、外部から
の電源線が接続される電源端子や、外部との信号線が接
続される信号端子や、ヒューズ、ランプ等が設けられる
ものである。
【0032】次に、中間構成部の構成について説明す
る。中間構成部には、その上部に2条の通路体80が止
着され、該通路体80の下方に本実施形態の要部を構成
する賞球払出装置150が固着される。より詳細に説明
すると、通路体80は、前記カーブ樋77によって流下
方向を左右に変換された2列の賞球を流下させる賞球通
路を有し、その賞球通路の上流側に玉切れ検出センサ8
1が臨むようになっている。この玉切れ検出センサ81
は、賞球通路内の賞球の有無を検出するもので、いずれ
か一方の玉切れ検出センサ81が賞球を検出しなくなっ
たときには、賞球払出装置150のモータ163(ステ
ッピングモータ)の作動を停止して賞球の払出を不能動
化させるようになっていると共に前記玉切れLED8を
点灯するようになっている。なお、玉切れ検出センサ8
1は、賞球払出装置150から2列の賞球通路内の合計
玉数が27〜28個目となる位置にある賞球を検出する
位置に取り付けられている。また、2条の通路体80を
必ずしも左右方向に並列状に設ける必要はなく、前後方
向に重複状に設けても良い。
【0033】また、玉切れ検出センサ81の下部の通路
体80は、機構板70に対して垂直方向に屈曲した前方
屈曲部(図示しない)となっており、該前方屈曲部で賞
球払出装置150の後述する玉送り回転体175にかか
る負荷を弱めるように機能している。また、通路体80
の下部には、玉止め装置(図示しない)が付設されてい
る。この玉止め装置は、賞球払出装置150を装着した
状態では、昇降杆(図示しない)によって揺動ストッパ
ー部材(図示しない)の下部先端が通路体80の賞球通
路から退避して賞球払出装置150に賞球を供給するよ
うになっているが、賞球払出装置150を取り外したと
きには、揺動ストッパー部材の下部先端が通路体80の
賞球通路内に侵入するので、賞球が賞球払出装置150
に供給されないようになっている。
【0034】中間構成部の下方に取着される賞球払出装
置150は、直方体状のケースの内部に集約構成された
ものであり、ステッピングモータ163の回転により玉
送り回転体175を回転せしめて賞球を1個づつ払い出
すものである。なお、上記した通路体80及び賞球払出
装置150は、中間構成部の一側に開閉自在に軸支され
る開閉カバー体(図示しない)によって被覆されるよう
になっている。また、賞球払出装置150は、後に詳細
に説明する。
【0035】次に、下部構成部の構成について説明す
る。下部構成部の前面側(遊技盤40に当接する側)に
は、そのほぼ中程に入賞玉集合樋94が傾斜状に設けら
れている。この入賞玉集合樋94は、遊技盤40の可変
入賞球装置42等に入賞した入賞玉を受け止めて後述す
る入賞玉処理装置97に誘導するものであり、その下流
側が入賞玉を1個ずつ流下させる入賞玉誘導路95とな
っており、その入賞玉誘導路95の末端が下部構成部の
前面側から後面側に出て入賞玉排出通路96を構成して
いる。そして、この入賞玉排出通路96の途中に入賞玉
処理装置97が設けられるものである。この入賞玉処理
装置97の構成については、後に詳述する。また、入賞
玉集合樋94の下方には、前記アウト玉誘導通路の末端
に対応する位置にアウト玉排出通路102が形成されて
いる。アウト玉排出通路102の末端は、前記入賞玉処
理装置97で処理された入賞玉が流下する入賞玉排出通
路96と合流して弾球遊技機1の外部に排出されるよう
になっている。
【0036】一方、下部構成部の後面側には、その一側
上部に賞球払出通路87が形成され、該賞球払出通路8
7の下端に上皿連通口88が形成されている。この上皿
連通口88は、弾球遊技機1の前面に設けられる上皿1
2に賞球を導くものである。上皿連通口88の一側側方
には、連絡通路89が接続され、該連絡通路89の末端
に余剰玉通路90が接続されている。しかして、入賞に
基づく賞球が多数払い出されて上皿12が賞球で満杯と
なり、遂には上皿連通口88に到達してさらに賞球が払
出続けられたときには、賞球は連絡通路89を介して余
剰玉通路90に導かれ、その後、前記余剰玉払出口22
の後面に取り付けられる接続樋(図示しない)を介して
前記下皿21に排出される。そして、さらに賞球が払出
続けられたときには、下皿21も満杯になるが、余剰玉
通路90の一側側壁に設けられた満タン検知板91部分
にまで到達すると、満タン検知板91が賞球に押圧され
て上端の支軸を中心にして外側に向かって揺動し、これ
によって満タンスイッチ(図示しない)がONされて、
賞球払出装置150のステッピングモータ163の駆動
を停止して賞球の払出動作を不能動化すると共に、必要
に応じて打球発射装置63の打球モータ64の駆動も停
止される。
【0037】上記した賞球払出通路87、玉抜き通路7
9、連絡通路89、及び余剰玉通路90の後面は、下部
通路カバー体(図示しない)によって覆われるが、本実
施形態においては、払出制御回路基板104が枠基体3
の軸支側又は機構板70の軸支側の前記上皿連通口88
の下方であって玉抜き通路79と余剰玉通路90とによ
って形成される空間の上面部分に設けられる関係上、余
剰玉通路90の開放側寄りの下部構成部の隅角部に入賞
玉処理装置97が収納される処理装置収納空間とされ、
その処理装置収納空間内に入賞玉処理装置97が収納固
定された後、処理装置用カバー101によって閉塞され
る。したがって、上述した入賞玉集合樋94は、従来の
機構板に形成されるものと逆方向の機構板70の開放側
に向かって下り傾斜するように構成されている。
【0038】処理装置収納空間に収納される入賞玉処理
装置97は、入賞玉の流下通路の途中に設けられる入賞
玉検出器98と、該入賞玉検出器98の前後で入賞玉を
1個ずつ受け止めその後下方に流下せしめる玉止め部材
99と、該玉止め部材99を駆動する入賞玉排出ソレノ
イド100とから構成されているものである。
【0039】上記した入賞玉処理装置97の作用につい
て簡単に説明すると、まず、入賞玉排出ソレノイド10
0がOFFである通常の状態においては、入賞玉が入賞
玉検出器98によって検出される状態で玉止め部材99
の下部が入賞玉検出器98の下方に突出している。その
ような状態で入賞玉が発生して入賞玉が入賞玉検出器9
8によって検出されると、その検出信号が後述する基板
用カバー105によって被覆される払出制御回路基板1
04に送られ、これにより賞球払出装置150が駆動制
御されて所定個数の賞球の払出動作が行われる。そし
て、所定個数の賞球の払出が終了したときには、払出制
御回路基板104から入賞玉排出ソレノイド100に駆
動信号が送られて入賞玉排出ソレノイド100を所定時
間ONする。入賞玉排出ソレノイド100がONする
と、玉止め部材99が次の入賞玉の入賞玉検出器98へ
の侵入を阻止しながら入賞玉検出器98によって検出さ
れていた入賞玉を下流側に開放する。そして、一定時間
が経過して入賞玉排出ソレノイド100がOFFになる
と、玉止め部材99が再度元の状態に戻って次の入賞玉
を入賞玉検出器98に受け入れてその入賞玉による賞球
の払出動作が行われる。
【0040】このように、本実施形態における入賞玉処
理装置97は、発生した入賞玉を一旦停留し、所定の賞
球が払い出される毎に1個ずつ入賞玉を処理するように
したので、停電時等においては、発生した入賞玉が証拠
玉として残留するため、遊技者との間でトラブルが生じ
ることがない。なお、バックアップ機能がある場合に
は、このような入賞玉処理装置97を使用することな
く、発生した入賞玉をすべて記憶して、記憶が終わった
入賞玉を弾球遊技機1の外部に排出するようにしても良
い。また、入賞玉検出器98がONしたときには、前記
払出LED9が所定時間点灯するようになっている。
【0041】上記のように形成される機構板70の後面
側には、前述したターミナル基板ボックス103や基板
用カバー105等によって被覆された各種の回路基板が
着脱自在に取り付けられている。このうち、前記賞球払
出装置150の動作を制御する払出制御回路基板104
を収納する基板用カバー105が機構板70の軸支側下
部に設けられ、また、カードユニット装置30からの配
線34が直接払出制御回路基板104に接続されるよう
になっている。なお、払出制御回路基板104には、後
に詳述するように賞球払出装置150や入賞玉処理装置
97、あるいはカードユニット装置30からの配線を接
続するためのコネクタ端子や、例えば玉切れ検出センサ
81の作動時に打球の発射動作を停止させるか否かを選
択する打止モードスイッチ、故障の種類を数値で表示す
る表示器、制御動作のプログラム暴走時等にリセットす
るリセットスイッチ等が設けられ、それらが外部に臨む
ように基板用カバー105に切欠が設けられ、しかも基
板用カバー105は、一側を軸支されて開閉自在に設け
られている。
【0042】払出制御回路基板104は、前記入賞玉検
出器98からの入賞玉信号を受けて賞球払出装置150
のステッピングモータ163に駆動開始信号を導出し、
賞球払出装置150内に設けられる払出玉センサ171
からの信号を計数してその計数値が予め定めた賞球数と
なったときにステッピングモータ163に駆動停止信号
を導出して賞球の払出動作を停止させると共に、入賞玉
処理装置97の入賞玉排出ソレノイド100に駆動信号
を与える。また、前記玉切れ検出センサ81や満タンス
イッチ92からの信号があったときには、その入賞に対
する払出動作が終了した時点又は直ちにステッピングモ
ータ163に停止信号を導出するようになっている。ま
た、払出賞球数が2種類ある場合には、払出賞球数の少
ない方の入賞玉数を記憶しておき、その記憶値の分に相
当する払出動作を優先的に実行するようにすれば良い。
このようにすれば、仮に停電等で記憶値が消去されて
も、遊技者に相対的に多い賞球数で払い出すことができ
るからである。このことを考慮しなければ、いずれを記
憶するように設計しても良い。また、同様にカードユニ
ット装置30からの遊技玉の玉貸要求信号があったとき
にも上記と同様の動作により所定個数(例えば、25個
/100円)の遊技玉を賞球払出装置150によって払
い出す。
【0043】上記したように、賞球を払い出すための各
種の機構や各種の制御基板等が装備された機構板70
は、前記カードユニット装置30側で枠基体3に軸支さ
れて開閉自在に設けられる。即ち、図2に示すように、
枠基体3の遊技盤収納枠58の一側辺に沿って設けられ
た軸受金具62の上下端に突設される軸ピン62aに機
構板70の一側上下に固着される軸支金具106の軸支
穴107を差し込むことにより、開閉自在に設けられ、
機構板70を閉じた状態では、機構板70の適宜位置に
設けられた掛止レバー108を遊技盤収納枠58に突設
される係止ピンに掛け止めることにより、機構板70を
遊技盤40の裏面を覆うように枠基体3の裏面に固定す
ることができる。なお、下部構成部の開放側に設けられ
る掛止レバー108の下部には、前記打球発射装置63
に電源を供給するための発射装置用コネクタ109が設
けられている。
【0044】次に、機構板70の一側である中間構成部
に設けられる賞球払出装置150の構成について図3乃
至図9を参照して説明する。賞球払出装置150は、前
述したように直方体状のケース151内に集約して形成
されるが、このケース151は、左右に分割されてそれ
らを組み付けることにより完成される。しかして、各ケ
ース151a・151bには、その前方に前記通路体8
0の2列の玉通路と連通する玉通路153(各ケース1
51a・151bの内部構造は、ほぼ左右対称であるた
め符号のa・bを省略する)が「く」字状に屈曲形成さ
れており、その玉通路153の上端の玉入口152から
入った賞球を玉通路153の途中に設けた玉送り回転体
175で1個づつ区切って玉通路153の下端の排出口
154から排出するようになっている。
【0045】玉送り回転体175は、玉通路153の屈
曲部の下方に臨むように回転軸190にワッシャ191
を介して回転自在に軸支されるものである。より詳細に
説明すると、玉送り回転体175は、円柱状の部材の両
端に賞球を受け入れる間隔を保持して突設される複数
(3つ)の突出部178と、円柱状の部材の外周に沿っ
て突設されるギヤ176と、該ギヤ176の一側外周に
沿って突設される複数(6つ)の検出突片179と、が
合成樹脂によって一体的に成形されたものであり、その
円筒状の部材の中心に穿設された中心穴180を、一方
のケース151aのほぼ中心よりやや下方前方に挿入支
持される回転軸190に挿入して回転自在に支持され
る。なお、回転軸190の他端は、他方のケース151
bを組み付けたときに、ケース151bに形成される支
持穴192に支持されるようになっている。また、玉送
り回転体175のギヤ176の内向部分には、組み付け
状態で後述するギヤ165との噛合目印となる係合指示
穴177が円周方向に沿って複数穿設されている。ま
た、ギヤ176は、その左右両側に突設された各突出部
178の中心に位置するように形成されている。このた
め、後で詳述する賞球の払い出し時には、突出部178
にかかる賞球の玉圧が左右で偏らず、結果として玉送り
回転体175の駆動源となる後述のステッピングモータ
163に余計な負担がかからず、玉送り回転体175の
スムーズな回転と耐久性の向上とを招来するようになっ
ている。
【0046】上記のように回転自在に軸支される玉送り
回転体175は、玉通路153の後方に形成されるモー
タ収容空間160に収容支持されるステッピングモータ
163によって回転駆動される。即ち、ステッピングモ
ータ163は、一方のケース151aの前面を閉塞する
ように設けられるモータ固定板162に固定され、その
モータ固定板162の前方に出力軸164を突出してギ
ヤ165が固着される。このギヤ165は、前記ギヤ1
76と同様に噛合目印となる係合指示穴166が穿設さ
れてギヤ176と噛合するようになっている。また、ス
テッピングモータ163の上部には、コネクタ167、
導電線168、払出玉センサ171、位置センサ17
2、及び各種電子部品209が実装されるセンサ基板1
69(プリント配線基板)が設けられる。コネクタ16
7は、外部からの配線(前記払出制御回路基板104か
らの配線)が接続されるものである。導電線168は、
センサ基板169とステッピングモータ163とを接続
するものである。電子部品209には、信号を加工する
ことで信号にノイズをのりにくくするための回路が含ま
れている。また、センサ基板169には、該基板169
をケース151aに取り付けるための支持穴170と貫
通穴181とが穿設されている。支持穴170は、セン
サ基板169を後述する仕切部材193の基板収納空間
206内に装着した状態で、仕切部材193の貫通穴1
94と共にケース151a側の位置決め突部187を挿
通することでセンサ基板169をケース151aに取り
付ける。なお、センサ基板169の仕切部材193への
装着は、センサ基板169の一側端を基板収納空間20
6内に形成される係合溝211に係合することで行われ
る(図5(C)参照)。貫通穴181は、モータ固定板
162の貫通穴173と共にケース151a側の位置決
め突部186を挿通することでセンサ基板169をケー
ス151aに取り付ける。
【0047】しかして、上記のように構成されるステッ
ピングモータ163をケース151aに固定するには、
モータ固定板162に穿設される貫通穴173・174
にケース151aの位置決め突部186及び止着穴18
2と、ケース151bの狭持凸部184及び取り付けボ
ス183とをそれぞれ挟装状態で挿通する。このとき、
位置決め突部186と狭持凸部184との間には、モー
タ固定板162の貫通穴173と共にセンサ基板169
の貫通穴181が挿通される。そして、ケース151b
のネジ穴185から止めネジ208を挿入して止着穴1
82を止めることにより、モータ固定板162がケース
151内に強固に固定されることとなる。また、一方の
ケース151aと他方のケース151bとのネジ止め
は、上記した止着穴182とネジ穴185の他に、これ
と対角線上に位置する止着穴188とネジ穴189とに
止めネジ208を螺着することによっても行われる。つ
まり、本実施形態における賞球払出装置150の最終的
な組み付けは、2本の止めネジ208だけで組み付ける
ことができるようになっている。なお、各ケース151
a・151bの外壁面には、複数の放熱穴161が形成
され、コネクタ167が臨む両方のケース151a・1
51bの後部上面には、コネクタ167に接続するため
の接続開口159が形成されている。
【0048】上記のようにしてモータ固定板162及び
センサ基板169が固定された状態においては、ステッ
ピングモータ163の出力軸164に固定されるギヤ1
65(以下、小径ギヤという)と玉送り回転体175の
ギヤ176(以下、大径ギヤという)とが噛合した状態
となる(ギヤ比は、1対2)。ところで、このような大
径ギヤ176と小径ギヤ165との歯数の関係におい
て、大径ギヤ176の歯数の方が小径ギヤ165の歯数
よりも多くなるように形成されているので、ステップ数
の荒さに起因して発生する振動が大きくなるという小型
のステッピングモータ163の有する欠点を小径ギヤ1
65と大径ギヤ176とのギヤ比によって弱めることが
できるため、長期間に亘ってスムーズな賞球の払出動作
が行われると共に賞球からステッピングモータ163に
かかる負荷を弱めることができるため、耐久性を向上さ
せることができる。
【0049】また、玉送り回転体175は、回転に伴っ
てその突出部178が玉通路153の内部に侵入するよ
うになっており(図6及び図7参照)、突出部178で
受け入れた賞球を収納したまま回転して斜め下方地点で
リリースして排出口154から賞球を払い出すようにな
っている。なお、玉送り回転体175の大径ギヤ176
の左右に形成される突出部178は、相互に互い違いに
形成されている。このため、一方の玉通路153から払
い出される賞球と他方の玉通路153から払い出される
賞球とは、同時に払い出されることはなく、交互に払い
出されることとなる。また、突出部178に受け入れら
れた賞球は、各ケース151a・151bの内壁から突
出されて回転軸190と突出部178との間に挿入位置
する円弧状の誘導片156によっても案内されていると
共に、その誘導片156と対向する位置に形成されるレ
バー臨設開口155に臨んで揺動自在に設けられる玉通
過検出部材200の玉接触片202と接触するようにな
っている。
【0050】そこで、上記した玉通過検出部材200を
取り付ける構造について説明すると、ケース151の前
方部には、図5に示すように、各ケース151a・15
1bの玉通路153間に仕切部材193が配置される
が、この仕切部材193は、前述したように貫通穴19
4がケース151a側の位置決め突部187を挿通する
ことにより前記センサ基板169と共に位置決め固定さ
れる。そして、この仕切部材193の後方上部には、各
ケース151a・151bの玉入口152に入った賞球
をそれぞれの玉通路153内にスムーズに導くための誘
導片195と誘導凹部196とが形成されている。な
お、各ケース151a・151bの玉入口152近傍に
も、玉通路153内に賞球をスムーズに導くための誘導
片210が形成されている(図5(A)(B)参照)。ま
た、仕切部材193には、玉通過検出部材200の収納
空間を形成する切欠部198と、後述するスプリング2
05の一端を係止する係止突片197と、が形成されて
いる。
【0051】そして、上記した切欠部198によって形
成された空間には、ケース151a側から突出して設け
られる揺動軸199が配され、該揺動軸199には、揺
動自在に軸支される玉通過検出部材200が貫通するよ
うになっている。なお、揺動軸199の先端は、他方の
ケース151bに形成される支持穴207に支持される
ようになっている。揺動軸199に支持される玉通過検
出部材200は、その両端後部に穿設される軸穴201
に揺動軸199が揺動自在に軸支されると共に、その両
端下方に玉接触片202が形成され、更に、そのほぼ中
央上方に検出片203が突設されている。また、玉通過
検出部材200には、前記係止突片197にその一端が
係止されるスプリング205の他端を係止する係止凹部
204が形成されている。
【0052】しかして、玉接触片202は、各玉通路1
53のレバー臨設開口155に臨むようにスプリング2
05によって付勢されており、玉送り回転体175によ
って移動させられる賞球があるときにスプリング205
の付勢力に抗して玉通過検出部材200を揺動せしめ、
その揺動動作によって検出片203が払出玉センサ17
1内に侵入することで、払出玉センサ171による賞球
の払出個数の検出を可能にしている。一方、位置センサ
172は、玉送り回転体175が賞球を受け入れる正確
な位置にあるか否かを検出するためのものであり、これ
によってよりスムーズな賞球の払い出し動作を可能にし
ている。また、位置センサ172により、玉送り回転体
175は定位置で必ず停止するので、ディテントトルク
の強い位置で停止できる。位置センサ172の検出動作
は、大径ギヤ176の裏面に突出形成された前記検出突
片179が横切ることにより行われる(図4参照)。
【0053】次に、上記した賞球払出装置150内の玉
通路153の形状を図6を参照して説明する。玉通路1
53には、図6に示すように、賞球を玉送り回転体17
5に送り込むまでの間に屈曲部212〜214が形成さ
れている。これにより、玉通路153を流下する賞球
は、一旦玉送り回転体175の縦中心線L1よりも回転
方向逆側(玉送り回転体175の回転駆動は、図6中の
時計回り方向)の位置(賞球の中心が玉通路153の一
部中心線L2上)に誘導された後に傾斜線L3(屈曲部2
14の傾斜面に平行な線)に沿って回転方向側に流下さ
れるので、玉圧が減圧された状態で玉送り回転体175
に送り込まれるようになっている。また、玉通路153
が賞球を玉送り回転体175に送り込む位置は、玉送り
回転体175のほぼ中心部上方となっており、これは、
ステッピングモータ163のディテントトルク(モータ
163が非通電状態で停止している際の停止状態を維持
しようとする力で、主にモータ163を構成する永久磁
石の磁力)が賞球の玉圧による玉送り回転体175の回
転を阻止し得る位置となっている。言い換えれば、玉送
り回転体175が定位置で停止した場合、ステッピング
モータ163の電源供給を停止した状態でも玉送り回転
体175は、賞球の玉圧によって回転することなくその
停止状態を維持するようになっている。それ以降の玉通
路153は、玉送り回転体175の回転方向に沿った屈
曲形状をなした後に垂直方向に延びて排出口154と連
通する形状に形成されている。このため、受け入れた賞
球を玉送り回転体175が排出するまでの間では、賞球
の玉圧は、玉送り回転体175の逆回転方向にかからな
いので、ステッピングモータ163及び玉送り回転体1
75の負担(特に始動時の負担)を軽減している。ま
た、このように玉送り回転体175の逆回転方向に玉圧
がかからないようにした構成には、賞球を支持する突出
部178の形状も作用している。具体的に、突出部17
8は、玉送り回転体175の逆回転方向に向かう程、そ
の厚みが薄く(傾斜勾配がきつく)形成されており、賞
球を支持した状態では必ず賞球の玉圧方向を玉送り回転
体175の回転方向として受け止めるようになってい
る。ただし、屈曲部212〜214などにより賞球の玉
圧を抑えているので極端な力が加わらず、ステッピング
モータ163の停止時もあまり負担がかからない。
【0054】なお、本実施形態では、賞球の送り込みを
玉送り回転体175のほぼ中心部上方とすることで、賞
球の玉圧による玉送り回転体175の回転を阻止してい
るが、賞球の送り込み位置は、賞球の玉圧による玉送り
回転体175の回転を阻止し得る玉送り回転体175の
中心部乃至中心部近傍の上方であればよい。また、玉通
路153は、図5(B)(C)に示すように、玉入口15
2から玉送り回転体175の上端部分までの間でねじれ
た形状をなしており、これによって小スペースでの賞球
の減圧効果を高めている。また、ステッピングモータ1
63の非通電時の賞球の玉圧による玉送り回転体175
の回転を阻止する力(静止トルク)としては、ステッピ
ングモータ163の各ギヤ165・176間の摩擦力も
作用している。
【0055】次に、賞球払出装置150による賞球の払
い出し動作について図6及び図7を参照して説明する。
なお、以下の説明では、図6及び図7中に記載したよう
に、賞球払出装置150が順次払い出す賞球に「B1
2・B3・B4」の符号を付記して説明を行う。先ず、
図6(A)に示すように、3つの賞球B1・B2・B3
玉入口152から玉通路153内に流下され、最下端の
賞球B1が突出部178及び誘導片156との当接によ
って支持されることで、賞球B1・B2・B3…Bn(図6
(A)(B)のB3より上方の賞球、図6(C)(D)及び
図7(A)〜(D)のB4より上方の賞球は、図示省
略)が数珠つなぎ状(相互間で当接した状態)に玉通路
153内で停止する。また、このとき、賞球B1・B2
3は、屈曲部212〜214が形成された玉通路15
3内を流下することで玉圧が減圧され、結果として玉送
り回転体175に与える玉圧の負担を大幅に削減してい
る。さらには、最下端の賞球B1が玉送り回転体175
のほぼ中心部上方から送り込まれることにより、ステッ
ピングモータ163(図6及び図7中には、図示しな
い)の電源供給を停止した状態で玉送り回転体175
は、賞球の玉圧によって回転することなくその停止状態
を維持している。その後、図6(B)(C)に示すよう
に、ギヤ165の回転駆動(ステッピングモータ163
の駆動)に伴った玉送り回転体175の回転によって賞
球B1が玉送り回転体175の回転方向に送られると、
これに伴って賞球B3の上方にあった賞球B4が図6
(C)に示す位置に移動する。また、このような玉送り
回転体175の回転動作が継続して行われるうち、賞球
1・B2間の当接状態が崩れ、賞球B2が突出部178
上に支持される(図6(D)参照)。
【0056】その後、図7(A)〜(C)に示すよう
に、さらに玉送り回転体175が回転して賞球B1が玉
送り回転体175の回転方向に送られると、賞球B
1は、玉通過検出部材200の玉接触片202との当接
状態から玉接触片202を押圧して玉通過検出部材20
0を揺動する。そして、図7(C)(D)に示すように、
玉通過検出部材200の揺動動作によって検出片203
が払出玉センサ171をONすると、これとほぼ同時に
突出部178による賞球B1の支持状態が崩れ、賞球B1
が自然落下によって排出口154から排出される(賞球
1が払い出される)。なお、賞球B1を払い出した直
後、玉通過検出部材200は、スプリング205(図6
及び図7中には、図示しない)の付勢力によって払出玉
センサ171をOFFにした元の状態に戻る。また、こ
のような賞球B1の払い出し動作に伴って、賞球B2は、
突出部178上での支持状態から前記図6(A)に示し
た賞球B1と同様に、突出部178及び誘導片156と
の当接による支持状態に移行する。また、図6(A)〜
図7(A)の状態になるまで回転することによって、裏
側の玉通路153内の賞球が図7(A)〜(D)のよう
に1個排出される。その後は、以上のような動作を繰り
返し行うことにより、交互に賞球を排出し払出玉センサ
171で払出数をカウントしながら賞球B2・B3…を順
次払い出す。
【0057】ところで、上記した玉送り回転体175の
駆動源となるステッピングモータ163は、払出玉セン
サ171及び位置センサ172のON/OFF動作に基
づいて駆動制御されるようになっている。具体的には、
図8に示すように、賞球の払い出しを停止した状態で
は、前記図6(A)に示したように、ステッピングモー
タ163のディテントトルクが賞球の玉圧による玉送り
回転体175の回転を阻止して、玉送り回転体175が
停止している。このため、ステッピングモータ163へ
の電源供給は停止された状態(OFF状態)にある。な
お、このとき、払出玉センサ171は、玉通過検出部材
200の検出片203が内部に侵入されないON状態に
あり、位置センサ172は、玉送り回転体175の検出
突片179が内部に侵入されたON状態にある。その
後、賞球の払い出しを行う場合には、ステッピングモー
タ163に電源が供給(ON)されて玉送り回転体17
5が回転駆動される。
【0058】そして、前記図7(C)に示したように、
賞球を払い出すべく玉送り回転体175によって回転さ
れた賞球が玉通過検出部材200を揺動すると、検出片
203が払出玉センサ171内に侵入して払出玉センサ
171をOFFにする。これにより、払出玉センサ17
1は、賞球を1個払い出したことを検出する。また、こ
れとほぼ同時に、位置センサ172は、検出突片179
が内部から除かれてOFFになり、玉送り回転体175
が賞球の払い出し位置にあることを検出する。賞球の払
い出しが行われた直後は、スプリング205の付勢力に
より検出片203が払出玉センサ171内から除かれ、
払出玉センサ171をONにする。また、位置センサ1
72は、検出突片179が内部に侵入されてONにな
る。その後は、玉送り回転体175を継続的に回転させ
ることで賞球の払い出しを順次行い、以上のような払出
玉センサ171及び位置センサ172のON/OFF切
り換えを繰り返す。そして、このような払出玉センサ1
71及び位置センサ172のON/OFF切り換えによ
って賞球を所定個数(本実施形態では、5個)払い出し
たことを検出すると、これに基づいてステッピングモー
タ163への電源供給を停止(OFF)することで、玉
送り回転体175の回転駆動を停止して賞球の払い出し
動作を終了する。このように本実施形態では、賞球を払
い出す場合にのみステッピングモータ163への電源供
給を行うよになっている。このため、賞球払出装置15
0の電気消費量を必要最小限に抑えることができるの
で、発熱等によるステッピングモータ163の耐久性の
低下が回避できる。
【0059】次に、賞球払出装置150の玉送り回転体
175にかかる賞球の玉圧について図6(A)を参照し
て説明する。図6(A)において、玉通路153内の最
上端に位置する賞球B3の玉圧は、押圧力C1として賞球
2にかかり、その押圧力C1は、賞球B2で玉通路15
3の壁部を押圧する力(同図中には、壁部からの抗力C
2として図示)と、賞球B1を押圧する力C3(同図中に
は、押圧力C3に対する抗力C4も図示)と、に分散され
る。そして、賞球B1への押圧力C3は、誘導片156を
押圧する力(同図中には、誘導片156からの抗力C5
として図示)と、玉送り回転体175の突出部178を
押圧する力(同図中には、突出部178からの抗力C6
として図示)と、に分散される。即ち、賞球B3の玉圧
は、最終的に抗力C6と釣り合う力で玉送り回転体17
5を押圧する。また、この力は、図6(A)に示す抗力
6のベクトル方向とは反対方向に働くので、玉送り回
転体175は、賞球B3の玉圧を回転方向(図6(A)
中の時計回りの方向)に受けることとなる。なお、各賞
球B1・B2の玉圧も、賞球B3の玉圧と同様に抗力C6
ベクトル方向と反対方向(玉送り回転体175の回転方
向)の力として玉送り回転体175にかかる。また、玉
送り回転体175の回転動作時にかかる賞球の玉圧にお
いても、常時、玉送り回転体175の回転方向にかかる
ようになっている(図6(B)〜図7(D)参照)。
【0060】ところで、上記した賞球払出装置150を
構成するギヤ165・175には、図9(A)(B)に示
すように、個々に規制歯車部216・217が設けられ
ている。ギヤ165の規制歯車部216は、通常の高さ
の歯先よりも浅い歯底部をなし、前記係合指示穴166
と対応する3箇所(図4参照)に設けられている。一
方、ギヤ175の規制歯車部217は、規制歯車部21
6(浅い歯底部)に正常に噛合し得る高さの低い歯先部
をなし、前記係合指示穴177と対応する6箇所(図4
参照)に設けられている。そして、ギヤ165・175
同士の組み付け状態で、図9(A)に示すように、各規
制歯車部216・217が噛合し得る位置関係に組み付
ける。これにより、ギヤ165の回転動作において、規
制歯車部216は、規制歯車部217と噛合し、ギヤ1
65に形成された規制歯車部216以外の歯底部は、ギ
ヤ175に形成された規制歯車部217以外の歯先部と
噛合することで、ギヤ165は、その回転動作を正常に
ギヤ175に伝達するようになっている。これに対し
て、ギヤ165・175同士の組み付け状態で、図9
(B)に示すように、各規制歯車部216・217をズ
レた位置関係に組み付けた場合、浅い歯底部をなす規制
歯車部216に対して規制歯車部217以外の高い歯先
部が噛み合わされるため、この時点で各ギヤ165・1
75の回転が停止するようになっている。
【0061】以上、本実施形態に係る賞球払出装置15
0の構成について詳細に説明してきたが、本実施形態に
係る賞球払出装置150は、回転動作によって賞球を送
り出す玉送り回転体175と、該玉送り回転体175の
駆動源をなすステッピングモータ163と、該ステッピ
ングモータ163の駆動に伴って回転するギヤ165
と、該ギヤ165と噛合して設けられてギヤ165の回
転動作を前記玉送り回転体175に伝達するギヤ176
と、を備え、前記ギヤ165・176には、それぞれ相
互以外の噛合状態ではギヤ165・176を回転させな
い規制歯車部216・217を設けたことを特徴とす
る。このように構成することにより、規制歯車部217
・216が噛合するように各ギヤ165・176を組み
付けた状態を正規の組み付け状態とすることができ、誤
った位置関係でギヤ165・176を組み付けた場合に
は、規制歯車部216・217同士の噛合が行われない
ためギヤ165・176は回転せず、ステッピングモー
タ163の駆動は玉送り回転体175に伝達されない。
このため、ステッピングモータ163を駆動させても玉
送り回転体175が回転しないときは、このことからギ
ヤ165・176の誤組み付けを容易に検出することが
でき、ひいては各ギヤ165・176を正確に組み付け
ることができる。
【0062】また、本実施形態では、前記ギヤ165・
176の各規制歯車部216・217に、それぞれ係合
指示穴166・177を設けている。このため、規制歯
車部216・217を噛合して正規の位置関係にギヤ1
65・176を組み付ける作業が容易になる。
【0063】なお、上記した実施形態は、本発明を限定
するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能
である。例えば、上記実施形態では、主動歯車としての
ギヤ165に浅い歯底部の規制歯車部216を設ける一
方、従動歯車としてのギヤ176に低い歯先部の規制歯
車部217を設けているが、この構成に限定するもので
はない。例えば、主動歯車に低い歯先部の規制歯車部を
設け、従動歯車に浅い歯底部の規制歯車部を設けてもよ
い。さらには、長い歯先部とこれに対応する深い歯底
部、あるいは歯先部及び歯底部の幅が通常と異なるもの
を一対の規制歯車部として主動歯車乃至従動歯車に設け
たものであってもよい。また、規制歯車部は、歯車の噛
合部分とは限らず歯車部分の側面などに設けてもよい。
また、規制歯車部は、一体成形されるものに限らず、一
体的に取り付けられるものでもよい。なお、本実施形態
のように玉送り回転体と従動歯車を一体成形した場合に
は、より正確な位置制御が可能となるが、玉送り回転体
と従動歯車を一体的に組み合わせたものでもよいし、主
動歯車と複数の従動歯車により回転力を玉送り回転体に
伝達するものでもよい。また、規制歯車部は、一箇所で
も複数箇所でもよい。即ち、相互以外の噛合状態では主
動歯車と従動歯車を回転させない構成であれば、規制歯
車部は、いずれの構成であってもよい。
【0064】また、実施形態中の構成では、主動歯車と
従動歯車の誤組み付け状態で主動歯車と従動歯車を回転
させないようにしているが、この構成に限定せず、誤組
み付けをした場合、動作テストによって回転が見た目に
異常と分かる構成であればよい。また、誤組み付けによ
って主動歯車と従動歯車を回転させない構成としては、
玉送り回転体の駆動源となるモータのトルクでは回転せ
ず、それ以上のトルクを加えると回転するようなもので
あってもよい。これは、規制歯車部の形状をその他の普
通歯車部に近い形状とすることで可能である。
【0065】
【発明の効果】以上、説明したところから明らかなよう
に、本発明の請求項1においては、発生した入賞玉に基
づいて予め定められた数の賞球を払い出す弾球遊技機の
賞球払出装置において、回転動作によって賞球を送り出
す玉送り回転体と、該玉送り回転体の駆動源をなすモー
タと、該モータの駆動に伴って回転する主動歯車と、該
主動歯車と噛合して設けられて主動歯車の回転動作を前
記玉送り回転体に伝達する従動歯車と、を備え、前記主
動歯車及び前記従動歯車には、それぞれ規制歯車部を設
け、該規制歯車部同士が噛合する噛合状態以外の噛合状
態では主動歯車と従動歯車を正常に回転させないように
したことを特徴とする。このように構成することによ
り、各規制歯車部が噛合するように主動歯車と従動歯車
を組み付けた状態を正規の組み付け状態とすることがで
き、誤った位置関係で主動歯車と従動歯車を組み付けた
場合には、規制歯車部同士の噛合が行われないため主動
歯車と従動歯車は正常に回転せず、モータの駆動は玉送
り回転体に正常に伝達されない。このため、モータを駆
動させても玉送り回転体が正常に回転しないときは、こ
のことから主動歯車と従動歯車の誤組み付けを容易に検
出することができ、ひいては主動歯車と従動歯車を正確
に組み付けることができる。
【0066】また、本発明の請求項2においては、前記
規制歯車部は、通常の高さの歯先よりも浅い歯底部と、
該歯底部に正常に噛合し得る高さの低い歯先部と、で構
成され、その浅い歯底部と低い歯先部とを主動歯車と従
動歯車とのいずれかに対応させて設けたことを特徴とす
る。このように構成することにより、主動歯車と従動歯
車を正確に組み付ける構成を具現化することができ、規
制歯車部を一体として容易に形成できる。
【0067】また、本発明の請求項3においては、前記
主動歯車及び前記従動歯車の各規制歯車部には、それぞ
れ目印を設けたことを特徴とする。このように構成する
ことにより、各規制歯車部を噛合して正規の位置関係に
主動歯車と従動歯車を組み付ける作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る弾球遊技機の正面図
である。
【図2】弾球遊技機の背面図である。
【図3】賞球払出装置の分解斜視図である。
【図4】賞球払出装置の正面図である。
【図5】同図(A)は賞球払出装置の上面図であり、同
図(B)は賞球払出装置の一部断面側面図であり、同図
(C)は賞球払出装置の横断面図である。
【図6】同図(A)〜(D)はそれぞれ賞球払出装置に
よる賞球の払い出し動作を示す説明図である。
【図7】同図(A)〜(D)はそれぞれ賞球払出装置に
よる賞球の払い出し動作を示す説明図である。
【図8】ステッピングモータの駆動動作と位置センサ及
び払出玉センサの検出動作とを示すタイムチャートであ
る。
【図9】同図(A)は規制歯車部同士が噛合した状態を
示す拡大正面図であり、同図(B)は規制歯車部がズレ
て組み付けられた状態を示す拡大正面図である。
【符号の説明】
1 弾球遊技機 40 遊技盤 70 機構板 104 払出制御回路基板 150 賞球払出装置 153 玉通路 156 誘導片 163 ステッピングモータ(モータ) 164 出力軸 165 ギヤ(主動歯車) 166 係合指示穴(目印) 171 払出玉センサ 172 位置センサ 175 玉送り回転体 176 ギヤ(従動歯車) 177 係合指示穴(目印) 190 回転軸 200 玉通過検出部材 202 玉接触片 203 検出片 205 スプリング 212〜214 屈曲部 216・217 規制歯車部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 幹雄 栃木県佐野市赤見町2188 コパル電子株式 会社佐野事業所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発生した入賞玉に基づいて予め定められ
    た数の賞球を払い出す弾球遊技機の賞球払出装置におい
    て、 回転動作によって賞球を送り出す玉送り回転体と、 該玉送り回転体の駆動源をなすモータと、 該モータの駆動に伴って回転する主動歯車と、 該主動歯車と噛合して設けられて主動歯車の回転動作を
    前記玉送り回転体に伝達する従動歯車と、を備え、 前記主動歯車及び前記従動歯車には、それぞれ規制歯車
    部を設け、該規制歯車部同士が噛合する噛合状態以外の
    噛合状態では主動歯車と従動歯車を正常に回転させない
    ようにしたことを特徴とする弾球遊技機の賞球払出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記規制歯車部は、通常の高さの歯先よ
    りも浅い歯底部と、該歯底部に正常に噛合し得る高さの
    低い歯先部と、で構成され、その浅い歯底部と低い歯先
    部とを主動歯車と従動歯車とのいずれかに対応させて設
    けたことを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機の賞球
    払出装置。
  3. 【請求項3】 前記主動歯車及び前記従動歯車の各規制
    歯車部には、それぞれ目印を設けたことを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載の弾球遊技機の賞球払出装置。
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