JPH11137679A - 輸液ポンプ - Google Patents

輸液ポンプ

Info

Publication number
JPH11137679A
JPH11137679A JP9310936A JP31093697A JPH11137679A JP H11137679 A JPH11137679 A JP H11137679A JP 9310936 A JP9310936 A JP 9310936A JP 31093697 A JP31093697 A JP 31093697A JP H11137679 A JPH11137679 A JP H11137679A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
infusion
switch
blockage
finger
pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9310936A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Kutsuzawa
章雄 沓澤
Koichi Furusawa
康一 古沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP9310936A priority Critical patent/JPH11137679A/ja
Publication of JPH11137679A publication Critical patent/JPH11137679A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 輸液作動部の上流側及び下流側における閉塞
状態を個別の閉塞検出器を用いて検出可能にし、閉塞検
出圧を多段階に設定できる輸液ポンプの提供。 【解決手段】 ポンプ機構100の上流側及び下流側に
おいて夫々個別に配設されるとともに輸液チューブの閉
塞状態を上流側及び下流側において検出して検出値を得
る一対の閉塞センサ61、62と、複数段階の一つに閉
塞検出圧を予め設定する閉塞検出圧設定手段と、一対の
閉塞センサのいずれかで検出された検出値と前記閉塞検
出圧とを比較する比較手段と、比較手段に接続され検出
値が閉塞検出圧より大きなときに輸液作動部を停止させ
るとともに閉塞有りを表示する表示部に接続される制御
部とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輸液作動部に輸液
チューブの閉塞状態を検出する閉塞検出器を備えた輸液
ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、輸液チューブの外周面の押圧
作用により、薬液を送液するために、ローラポンプ式乃
至蠕動ポンプ式のようにチューブ外周面を輸液作動部に
より順次圧閉するように構成された輸液ポンプには輸液
作動部の下流側のみに閉塞検出器を設けることで、チュ
ーブ内の内圧の異常上昇を検出して、報知するとともに
輸液作動部を強制停止して異物の注入を防止するように
構成されている。換言すれば、このように構成される安
全策が義務付けられていた。
【0003】しかし、このように下流側の閉塞検出のみ
では、閉塞状態となった部位が輸液作動部を通過してし
まうので輸液作動部の損傷を防止できない。また、外国
では上流側での閉塞状態の検出を義務付けしている場合
もある。
【0004】一方、本願出願人は輸液作動部の上流側及
び下流側における閉塞状態を1つの閉塞検出器を用いて
検出可能にするべく、上流側と下流側部位の略中間位置
においてシーソ式の天秤構造の閉塞検出を提案してい
る。このように、1つの閉塞検出で輸液作動部の上流側
及び下流側における閉塞状態を検出可能にするととも
に、コストダウンをも図れるようにしている。
【0005】さらに、輸液チューブは送液される薬液及
び輸液チューブの弾性などから、閉塞検出圧を多段階に
設定できるようにする必要があるが、従来の輸液ポンプ
において蠕動式のものは閉塞検出圧は固定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記提案
のように構成される輸液ポンプによれば、輸液作動部の
上流側及び下流側における閉塞状態を1つの閉塞検出器
を用いて検出可能にできるが、上流側または下流側の検
出に対して他方の影響を受けてしまい、正確に判定でき
なくなる可能性も考えられる。
【0007】したがって、本発明の上記の事情に鑑みて
なされたものであり、輸液作動部の上流側及び下流側に
おける閉塞状態を個別の閉塞検出器を用いて検出可能に
するとともに、閉塞検出圧を多段階に設定できるように
した輸液ポンプの提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、本発明によれば、輸液作動部に
輸液チューブの閉塞状態を検出する閉塞検出器を備えた
輸液ポンプであって、前記輸液作動部の上流側及び下流
側において夫々個別に配設されるとともに輸液チューブ
の閉塞状態を上流側及び下流側において検出して検出値
を得る一対の閉塞検出器と、複数段階の一つに閉塞検出
圧を予め設定する閉塞検出圧設定手段と、前記一対の閉
塞検出器のいずれかで検出された検出値と前記閉塞検出
圧とを比較する比較手段と、前記比較手段に接続されて
なり、前記検出値が前記閉塞検出圧より大きなときに前
記輸液作動部を停止させるとともに閉塞有りを表示する
表示部に接続される制御手段とを具備するとを特徴とし
ている。
【0009】また、前記輸液作動部は前記輸液チューブ
の外周面を順次押圧する複数のフィンガを備えたポンプ
機構からなる蠕動式であることを特徴としている。
【0010】また、前記制御手段はアラーム音を発生す
るアラーム音発生部にさらに接続されることを特徴とし
ている。
【0011】そして、前記閉塞検出圧は2段階以上の複
数の所定段階を特徴としている。
【発明の実施の形態】以下に本発明の好適な実施形態に
ついて、添付図面を参照して詳細に説明する。尚、後述
する説明では本願出願人が特開平09−151856号
公報において提案したペリスタリックフィンガー方式で
あって、各フィンガーで輸液チューブを上流側と下流側
のみ完全に潰し途中部位を完全に潰さないようにするこ
とで輸液チューブの肉厚の影響をなくし精度良く送液す
る方式を前提にして述べる。また、これに限定されず完
全に潰すことで輸液チューブの蠕動運動を行うように構
成された従来からのペリスタリックフィンガー方式の輸
液ポンプにも適宜適用可能なことも言うまでもない。
【0012】図1は輸液ポンプ1の正面図であり操作ス
イッチパネルを図示している。本図において、輸液チュ
ーブ2を装填した後にドア手段であるドアベース4を閉
じてドアロックレバー7の操作により輸液が開始できる
ようにした状態が示されており、また表示部は所謂7セ
グメント数字表示部が全て「8」となる表示となってい
るが、これは数値及びエラー、「−」などが表示される
ことを示している。
【0013】さて、本図において、輸液ポンプ1の基部
となるとともに本体外周縁部形状部を形成した本体ベー
ス3はアルミダイキャスト製であり必要な強度と精度を
確保する一方、この本体ベース3の左側を回動中心とし
たドアベース4上に操作スイッチを図示のようにドア化
粧カバー12bに配設したキーパネル部9と、表示部8
とが枠印刷により大別するように設けられている。これ
らキーパネル部9と表示部8は透明樹脂フィルムの裏面
において所定項目が印刷されるとともに、エンボス加工
により前方に円形に突起するように加工された樹脂フィ
ルムが不図示の各キーを覆うように接着により設けられ
ており、薬液などが内部に進入することを防止してい
る。
【0014】また、上記の各スイッチキーは共通の基板
上に実装したものを使用し、また表示部8の液晶表示装
置を実装した基板にはバックライトが設けられており、
表示が見え易いようにしている。各スイッチキーと表示
装置及びランプ類は後述する制御部200に対してフレ
キシブルケーブルを介して接続されており、このケーブ
ルから電力供給及び駆動信号等を伝達するようにして、
ドア化粧カバー12bを設けたドアベース4の開閉にと
もなう電力供給が支障なく行えるように構成されてい
る。また、このドアベース4に設けられるキーパネル部
9と表示部8はTTLレベルの電気信号のみ扱うように
している。
【0015】次に、各スイッチの機能について述べる
と、図示の左下隅に配設される電源スイッチ15はメイ
ン電源の入/切に使用されるものであり、所定秒(およ
そ1秒以上)押し続けることで、電源オンとなり、再度
所定秒(約2秒以上)押しつづけることで電源オフとな
るように制御されており、不用意に電源オン、オフがで
きないように配慮されている。この右隣りのバッテリラ
ンプ16は図示のように3段階に表示する緑色発光ダイ
オードを設けており、電源のオン、オフに関係なく交流
または専用の直流電源を接続しているときに点灯して、
充電中であることを知らせるようにしており、充電中に
は充電量をまた内蔵バッテリー使用中には残量を3段階
レベルで表示するようにしている。
【0016】このバッテリーランプ16の上方には、商
用電源か直流電源を使用しているときで、電源がオンの
時のみ、常時点灯する交流直流ランプ17が設けられて
いる。
【0017】続いて、この上には輸液中に押すことで内
蔵のブザーが鳴り、輸液を強制停止するための停止消音
スイッチ18が設けられている。この停止消音スイッチ
18は警報音が鳴っているときに押すと消音させること
ができ、また輸液の準備が整い開始可能な状態から所定
秒(約2秒以上)押圧しつづけると後述する「スタンバ
イモード」となり、開始忘れを注意するアラーム状態が
解除される状態になるので、例えば手術室内において患
者への刺針が完了した状態で待機するときに、輸液開始
までの時間中にアラーム発生を行わないようにできるよ
うにしている。この停止消音スイッチ18の左隣りには
停止中に橙色で発光するダイオードが点滅するようにし
た停止表示ランプ21が停止消音スイッチ18と同じ枠
で囲むようにして関連付けされて設けられている。
【0018】また、停止消音スイッチ18の右隣りには
開始表示ランプ20とともに同じ枠で囲むことで関連付
けされた開始スイッチ19が設けられており、開始スイ
ッチ19を押すことで内蔵のブザーが鳴り、輸液動作を
開始し、開始表示ランプ20の緑色発光ダイオードが点
滅して動作状態であることを表示する。
【0019】これら各スイッチの上方には、表示部8で
囲まれた下方に位置する流量予定量表示部33の表示桁
に対応する位置になるように設定手段であるアップダウ
ンスイッチ22が図示のように合計で6個配設されてお
り、これらアップダウンスイッチ22の各桁数に対応し
た上下ボタンを停止状態で夫々押すことで流量と予定量
の設定を設定できるようにしている。このときアップダ
ウンスイッチ22を押すことで0.1mL/h、又は1
mL/h単位で表示が変化し、流量設定範囲が最小の
0.1〜最大の1200mL/hに設定できるようにプ
ログラムされている。
【0020】また、予定量設定範囲は同じくアップダウ
ンスイッチ22の各桁数に対応した上下ボタンを押すこ
とで、1〜9999mLの範囲で設定可能であり、1m
L単位で設定するかまたはフリーに設定できるようにプ
ログラムされており、その設定値を記憶するように構成
されている。
【0021】この流量予定量表示部33の上方には別枠
印刷で囲まれた積算量残時間表示部23が配設されてお
り、輸液された積算量または輸液完了までの残り時間
を、積算量表示範囲が0.0〜9999mLの範囲とな
るように0.1mL、又は1mL単位で表示するように
プログラムされている。これらの流量予定量表示部33
はLED表示であるが、積算量残時間表示部23は上述
のように液晶表示装置から構成されているので自己発光
できないので、夜間乃至暗い部屋では照明なしでは見る
ことができないので照明手段であるバックライト58が
背後に設けられている。
【0022】また、積算量残時間表示部23の上方には
各種のアラーム文字を設けたアラーム表示部が別枠印刷
で囲まれるように配設されている。このアラーム表示部
は、「完了」の文字を点滅で表示する完了表示部24
と、図27に示す点滴プローブ302の接続時において
設定された滴数である「15」と「60」のいずれかの
数字を表示するようにした滴数表示部25と、点滴プロ
ーブを使用したときの流量異常のときに「流量異常」の
文字が点滅するようにした流量異常表示部37と、輸液
チューブ2の閉塞異常が検出されて正常な輸液ができな
いときに「閉塞」の文字が点滅するようにして処置を促
す閉塞異常表示部26と、ドアベース4が本体ベース3
に対して完全に閉じていないときにその状態をドアスイ
ッチで検出されたときに、「ドア」の文字を点滅させる
ドア開き表示部27と、輸液チューブ2中に所定長(5
mm)以上の長さの気泡が混入したときに「気泡」の印
刷文字を点滅表示するようにした気泡異常表示部28
と、内蔵バッテリーの電圧が低下したときに「バッテ
リ」を点滅表示するようにしたバッテリ異常表示部29
とが図示のように同じ印刷枠で囲まれるようにして設け
られている。
【0023】このアラーム表示部の左隣り側には、輸液
チューブ2の閉塞検出警報圧力レベルを「H」の高い、
「M」の中間、「L」の低いの3段階で緑色表示する発
光ダイオードを図示のように上下方向に配設した閉塞圧
設定表示部30が設けられており、予め設定された閉塞
検出警報圧力レベルを常時点灯表示するようにしてい
る。これら発光ダイオードは同じ実装基板上に発光ダイ
オードが実装されており、上記のフレキシブルケーブル
を介して電力供給を受けるようにしている。
【0024】上記の流量予定量表示部33の上方に設け
られた流量ランプ31と予定量ランプ32は、設定時に
点灯する。
【0025】また、流量予定量表示部33の下方に設け
られた流量設定手段である流量予定量スイッチ34は、
流量設定モードと予定量設定モードの切換を行うときに
押される。また、流量予定量スイッチ34の下方の積算
残時間スイッチ35は、このスイッチを押して離すたび
に積算量と残り時間が切換えられて積算量残時間表示部
23で表示される。そして、所定秒(約2秒間)以上押
しつづけるとブザーが鳴り、積算量が「0」にクリアさ
れ、残り時間は初期値に戻る。 この積算残時間スイッ
チ35の下方には早送りスイッチ36が設けられてお
り、停止状態でこのスイッチを押している間、断続的に
ブザーが鳴り500mL/h以上での流量で輸液する。
【0026】また、ドアベース4は本体べース3と同様
にアルミダイキャスト製であり、デザイン上のポイント
となる曲面を側面と前面の間に形成するとともに、上面
において凸状の動作インジケータ6を保護するように設
けられている。この動作インジケータ6の内部には緑色
と赤色に発光する発光ダイオードが内蔵されており、動
作状態に応じて点灯する。すなわち、送液中と早送り中
は緑色に点滅する。また、警報時は赤色点滅し、後述す
るスタンバイ機能が働いている時は、緑色と赤色に交互
に点滅することで、輸液を即座に開始できる状態である
ことをナース他に知らせる。
【0027】次に、図2は輸液ポンプ1を背後から見た
外観斜視図である。本図において、輸液ポンプ1は所定
材質の樹脂材料からヒケや樹脂流れ痕などがないように
特殊射出成形される本体化粧カバー12aを上記の本体
ベース3(図3)の四隅を覆うようにして固定するよう
に構成されており、この本体化粧カバー12aを取り外
すことで内部にアクセス可能になるようにして、保守組
み立ての容易化を考慮している。また、この本体化粧カ
バー12aの上からは持ち運びの際に把持するためのハ
ンドル5の後端側が図示のように1本のネジ110で固
定されている。
【0028】この輸液ポンプ1の背面において、本体化
粧カバー12aは裏面において開口部12a-1を図示
のように形成しており、図中の破線図示の裏面基板13
上に実装された外部通信接続コネクタ48とヒューズホ
ルダ39と交流電源コネクタ(レセプタクル)49とメ
イン実装基板14上に実装されたヒストリースイッチ5
0と直流コネクタ51とナースコールコネクタ52と点
滴プローブ接続コネクタ53と輸液セットスイッチ54
と表示明るさスイッチ55とがこの開口部を介して外部
に出るように構成されている。また、図示のようにエラ
ストマ製の防滴キャップ56がさらに設けられており、
使用されない各コネクタにカバーを被せるようにして薬
液等が装置内部に進入することを防止している。
【0029】外部通信接続コネクタ48は外部通信機能
を使うときに所定ケーブルが接続され、輸液ポンプ1と
外部コンピュータとの間で流量設定、警報、動作状態等
を送受信できるようにしている。表示明るさスイッチ5
5は、上記の表示部8のバックライトと動作インジケー
タ6等の明るさを連続的または段階的に変えるときに押
されるものである。ヒストリースイッチ50は、通常モ
ードとヒストリーモードを交互に切り換えるときに押さ
れる。また、輸液セットスイッチ54は、その下の点滴
プローブ接続コネクタ53に対して点滴プローブが接続
された状態で操作されることで15または60滴/mL
の滴数(滴/mL)を切り換えて、表示部8の輸液セッ
トの滴数表示部25に表示する。
【0030】また、ナースコールコネクタ52は所定ケ
ーブルをナースセンタとの間で接続するためのものであ
り、何らかの原因で警報が発生すると、ナースコール端
子のリレー接点がオンして、ナースを呼び出すようにし
たナースコール機能を行えるようにしている。
【0031】次に、図3はドアベース4を開いた状態を
示した正面図であって、輸液チューブ2を装填する前の
様子を示している。図4は輸液ポンプの断面図、図5は
輸液ポンプの立体分解図である。
【0032】図3から図5において、本体ベース3は図
示のように略中央部において上下方向に形成される溝部
3mを一体形成しており、この溝部3m内に輸液チュー
ブ2をセットするようにしている。また、この溝部3m
の略中間部位には合計で6個のネジ110をプラスドラ
イバーで取り外すことで着脱可能に構成されたポンプ機
構100が設けられており、このポンプ機構100が薬
液などで汚染されて、フィンガ10−nの動きが悪くな
ったときに、ポンプ機構100を本体ベース3から取り
出し、所定洗剤で洗浄することで薬液を洗い流し、動き
が正常に復帰できるように構成されている。このために
ポンプ機構100に設けられる各フィンガ10-nは、
耐薬液、薬品性に優れる、例えばポリアセタール樹脂材
料から射出成形されている。
【0033】また、本体ベース3の下方部位には紙面前
方に突出する一対の顎部3aが溝部3mを挟むように一
体形成されており、ドア化粧カバー12bを設けたドア
ベース4を閉じたときにこれらの凸状部である顎部3a
の上にドア化粧カバー12bの下方側面が位置するよう
にすることで、何らかの衝撃的な外力が加わったとき
に、これらの顎部3aで受けるようにしてドア化粧カバ
ー12bとドアベース4には外力が加わらないように配
慮されている。同様に、本体ベース3の両側側面部位に
は左右に突出する凸部3fが一体形成されており、ま
た、この凸部3fはドアベース4よりも10%程度幅中
広となっており、ドアベース4を閉じたときにこれらの
凸部3fより内側にドア化粧カバー12bの左右側面が
位置するようにすることで、何らかの衝撃的な外力が左
右から加わったときに、これら凸部3fで受け留めるよ
うにしてドア化粧カバー12bとドアベース4を保護す
るようにしている。また、左右の凸部3fは本体ベース
3と同じ比較的に目立つ色で塗装されており、これらの
凸部3fに連続した側面を有する上記の本体化粧カバー
12aとともに外観上の重要な形状部位を形成してい
る。
【0034】溝部3mの下方側には、ドアベース4が開
かれると自動的に輸液チューブ2を圧閉するとともに、
右隣りの解除レバー46の操作で任意に圧閉を解除でき
るチューブクランプ部47が配設されている。また、押
すように操作される解除レバー46は、押圧によりクラ
ンプ部47による輸液チューブ2のクランプが解除され
る。したがって、チューブクランプ部47によるクラン
プを解除し、輸液セットの装着、取り外しの時に使用さ
れる。また、本体ベース3に固定されるフック59は、
ドアベース4のレバー7の係止部7aが係止されるため
に設けられている。
【0035】溝部3mの最上流側に対向するドアベース
4側にはエラストマーから形成されるドアシールゴム6
6が配設されており、ドアベース4を閉じたときに接合
シール面をドアシールゴム66が変形することで内部に
薬液が進入することを防止している。また、本体ベース
3は図示の形状部3jとドアベース4の形状部4jとが
夫々潜入する関係となるように形成されており、この部
位でも内部に薬液が進入することを防止するようにして
いる。
【0036】形状部3jの下方には気泡センサ60が配
設されている。この気泡センサ60は、輸液チューブ2
内部に混入する気泡の内、チューブ内における長さが所
定長さ(例えば、約5mm)となる所定量(約0.04
cc)以上のものが検出されたときに、それ以降の動作
を強制的に停止するためのものであり、この気泡検出部
である気泡センサ60に対向する位置となるドアベース
4側にはチューブ押え板67が配設されており、ドアベ
ース4を閉じたときに輸液チューブ2を不動状態にする
ことで正確な気泡検出を行えるようにしている。
【0037】この気泡センサ60の下流側となる下方に
は上流閉塞センサ61が配設されており、これに対向す
るようにドアベース4に配設された上流閉塞押え板68
とともに輸液チューブ2を紙面の前後方向に挟持するよ
うにしている。この上流閉塞センサ61は永久磁石とこ
の永久磁石の移動位置をアナログ的に検出するピックア
ップとから構成されており、輸液チューブ2の閉塞状態
にともなう内圧変化に応じて移動される永久磁石の位置
を検出することから、上流閉塞押え板68は輸液チュー
ブ2のあらゆる方向の内圧変化を規制しないようにする
必要があるので図示の円盤はバネ板(弾性部材)の端部
において自由に可動できるように保持されている。
【0038】また、ポンプ機構100の下方には下流閉
塞センサ62が配設されており、これに対向するように
ドアベース4に配設された下流閉塞押え板69とともに
輸液チューブ2を紙面の前後方向に挟持するようにして
いる。この下流閉塞センサ62は上述した上流閉塞セン
サ61と同じである。また、下流閉塞押え板69も上流
閉塞押え板68と同じものを使用して共通部品化してい
る。
【0039】ポンプ機構100の動作原理は、装着され
た輸液チューブ2をフィンガー10-nで押圧して、設
定された時間あたりの流量で持続的に輸液するものであ
って、マイクロコンピュータ(CPU)に記憶した情報
によりモーター回転信号を生成し、この回転信号によっ
てモーターを回転させ、ポンプを駆動し、輸液の流量を
調節するようにしている。
【0040】また、フインガー10-nは上流側から第
1フィンガー10-1、第2フィンガー10-2a、2
b、第3フィンガー10-3a、3b、第4フィンガー
10-4、第5フィンガー10-5の夫々が図示のように
ポンプベース101内において紙面前後方向に往復駆動
されるように内蔵されている。図示のように第1フィン
ガー10-1と第4フィンガー10-4の形状は他の第2
フィンガー10-2a、2b、第3フィンガー10-3
a、3b、第5フィンガー10-5とは異なり、第1フ
ィンガー10-1と第4フィンガー10-4の幅寸法W1
は他のフィンガーの幅寸法W2より大きく設定されてい
る。また、第1フィンガー10-1と第4フィンガー1
0-4の押圧面には凸部が形成されている。
【0041】このように、全て同じ形状にしないこと
で、上述したように本願出願人が特開平09−1518
56号公報において提案したペリスタリックフィンガー
方式を理想的なものにしている。
【0042】すなわち、第1フィンガー10-1と第4
フィンガー10-4の押圧面に形成された凸部で輸液チ
ューブ2を上流側と下流側のみ完全に圧閉し、他のフィ
ンガー第2フィンガー10-2a、2b、第3フィンガ
ー10-3a、3bで途中部位を完全に潰さないように
することで、輸液チューブの肉厚の影響をなくした高い
精度の送液を可能にしている。第1フィンガー10-1
と第4フィンガー10-4は輸液チューブ2を完全圧閉
するときに輸液チューブ2が左右に広がる状態になるの
で第1フィンガー10-1と第4フィンガー10-4の幅
寸法W1は他のフィンガーの幅寸法W2より大きくして
いる。尚、第5フィンガー10-5は脈動を補正するた
めのものであるが、機能については後述する。
【0043】また、通常の蠕動運動方式の場合には、全
てのフィンガー10-nを第2フィンガー10-2aと同
じものにして完全に輸液チューブを潰すことで輸液チュ
ーブの蠕動運動を行うことができる。尚、後述するよう
に第2フィンガー10-2a、2bと第3フィンガー1
0-3a、3bの組はそれぞれ同じストロークで駆動さ
れることから同じ符号を添付してあるが、個別に駆動す
るようにしても良い。
【0044】次に、ドアベース4は、本体ベース3に対
してヒンジブロック65と後述するピンにより左側に開
くように構成されており、上述した表示部8、キーパネ
ル部9、動作インジケータ6と回動位置近くに図示のよ
うに配設されたドアライト64への通電などを繰返し曲
げに強いフレキシブルケーブル63により行うようにし
ている。ドアベース4の略中央部位には上記のポンプ機
構100に対向するようにしてバックプレート機構13
0が配設される。
【0045】第1の受け板部材であるバックプレート機
構130はポンプ機構100の各フィンガー10−nに
対向するように設けられることで、フィンガーによる押
圧受け面を形成するものであるが、後述するように紙面
の前後方向に移動するように設けられており、何らかの
過剰負荷が発生したときに後退するようにして輸液チュ
ーブの損傷を防止するようにしている。また、上記の第
1フィンガー10-1と第4フィンガー10-4は輸液チ
ューブを完全に圧閉するので、これらのフィンガーに対
向するようにして第2の受け板部材であるバックプレー
ト部材131がバックプレートベース132とは個別に
紙面の前後方向に移動するように設けられている。
【0046】次に、図1のX-X線矢視断面図である図
4において各機構及び基板の配置について、図5を参照
しながら述べる。まず、本体ベース3は上記のようにア
ルミダイキャスト製であって、図中の破線図示のポンプ
機構100を着脱可能に収容するための形状部3tを上
記の顎部3aとともに一体形成している。この顎部3a
はドアベース4と同じかやや高く成形されており、ドア
ベースを保護している。また、本体ベース3は各部材の
取り付け基部となっており、アルミダイキャスト製の上
板部材である上プレート111を図示のように固定する
ことで装置の上面フレーム部分を形成している。また、
この上プレート111の背面部分には厚さ1〜2mm前
後の鉄板から加工される背面部材である背面プレート1
12が、上プレート111のネジ孔を設けた取付け部1
11dにおいて2本のネジ110で固定されており装置
背面側の背面フレーム部分を形成している。また、本体
ベース3の下方部分と背面プレート112の間には下板
部材である下プレート113がネジ110により固定さ
れており、装置の底面フレーム部分を形成している。こ
うして、本体ベース3と上プレート111と背面プレー
ト112と下プレート113により頑丈な閉構造の本体
フレームが形成されている。
【0047】以上のように、十分な強度を有する本体ベ
ース3を基準として上下と背面のプレートおよび、後述
する保護板118とで、内蔵される機構と基板とを取り
囲むように構成することで、十分な剛性を確保してある
ことから、万が一の落下時において機構と回路基板他を
保護できるとともに、電磁波などの影響を最小にできる
ようにしている。
【0048】本体ベース3の形状部3tの上下面部位に
はカムシャフト102を回転自在に支持するベアリング
を内蔵したベアリングブロック103が固定される。こ
のカムシャフト102の上端の軸体には歯付きプーリ1
04が不図示のネジで固定される。また、上プレート1
11には出力軸において上記の歯付きプーリ104より
も小径の歯付きプーリ107を不図示のネジにより固定
したステッピングモータ106が固定されており、各プ
ーリ間で張設される歯付きベルト105によりステッピ
ングモータ106の回転力をカムシャフト102に伝達
するように構成されている。また、各プーリのフランジ
は図示のように片側のみ設けるようにして歯付きベルト
105を組み付けるか交換するときにステッピングモー
タ106を取り外さずに着脱ができるようにしている。
【0049】また、カムシャフト102の外周面には上
記のフィンガー10-nに相当する偏芯カム形状部が一
体加工されており、精度を確保することで、寸法精度の
良い輸液チューブを用いれば、例えば流量精度±5%以
内を保証している。この一体型カムシャフト102は、
SUS304などのステンレス鋼で形成されている。
【0050】さらに回転検出センサ108は歯付きプー
リ104の上側面に取り付けられた不図示のタイミング
ディスクを光学的に読み取ることで上記のカムシャフト
102の回転位置と回転数を読み取るためのものであ
り、上プレート111において一体形成された取付け部
111cに固定されている。また、化粧カバー12aの
裏面にはブラケット117が固定されており、このブラ
ケット117の両側に形成されたネジ孔に対してネジ1
10で上プレート111bに、化粧カバー12aと共締
めすることで本体の化粧カバー12aの背面側の固定を
行うようにしている。また、化粧カバー12aの裏面に
はブラケット109がネジ110を用いてハンドル5の
ネジ孔に固定されているが、このブラケット109の左
右端部は本体ベース3の裏面に形成された保持穴部に潜
入するようにして化粧カバー12を本体ベース3に固定
するようにしている。この結果、ハンドル5を把持して
装置を運搬するときに加わる荷重はこのブラケット10
9を介して本体ベース3に伝えられる。
【0051】上記の背面プレート112は、図示のよう
にモータ106の背後に配設されるとともに電源コネク
タ等を実装した裏面基板13の取り付け基部となってい
る。また、バッテリユニット116はモータ106の下
方において上記の下プレート113に形成された開口部
113aを介して電池が交換可能になるように配置され
ている。このために、本体化粧カバー12aの底部を塞
ぐための裏蓋308が下プレート113に対してネジ止
めされるように設けられている。また、この裏蓋308
には装置全体をスタンドに固定するための固定ネジ孔部
材307が固定されている。
【0052】ドアベース4側の構成については、既に説
明済みの構成部品については同様の符号を附して説明を
割愛するが、バックライト58(図4を参照)は上記の
表示部8の背後に配設されており、またドアベース4の
下側は顎部3aで保護される位置関係となっている。
【0053】図5において、ドアベース4を省略して示
している。本図において、既に説明済みの構成部品につ
いては同様の符号を附して説明を割愛して、未説明部分
についてのみ述べる。まず、本体ベース3の左右縁部に
はドアベース4の左右縁部を保護するためドアベースよ
り幅広とするための凸部3fが一体形成されている。ま
た、左側の顎部3aにはヒンジピン115が植設されて
おり、ドアベース4側に穿設された穴部をこのヒンジピ
ン115中に挿入し、ヒンジブロック65を本体ベース
3にネジ110で固定することでドアベースを開閉自在
に組み立てるようにしている。
【0054】また、上記のポンプ機構100は形状部3
tに対して6本のネジ110で固定された後には、後述
するフィンガーの小型ラジアルベアリング120がカム
シャフト102のカム面102aに当接する状態になる
ように構成されている。また、上プレート111は図示
のように歯付きプーリ104を逃げる形状となってお
り、カムシャフトを固定した状態で上プレート111を
固定できるようにして組み立て時においてカムシャフト
102を組み立て後でも固定できるようにして、順番の
不整合が生じないようにしている。バッテリーユニット
116は図示のような形状であり下プレート113に固
定される。一方、フレキシブルケーブル63は後述する
メイン実装基板14から延設されており、本体ベース3
の開口部を通過して接点部が図示のように現れるように
構成されている。
【0055】以上のようにして、ネジ110を用いて組
み立てられて図6に図示の外観斜視図のように組み立て
られる。本図において、既に説明済みの構成部品につい
ては同様の符号を附して説明を割愛して説明すると、図
示のように大型の開口孔部118aが多数穿設された保
護板118が上プレート111の側面と、下プレート1
13の側面に形成されたネジ穴に対してネジ110を螺
合するように固定される。
【0056】また、後述するプログラムを記憶するとと
もに所定制御を司るメイン実装基板14は図示のように
上方に向かうように配設された複数のコネクタを設けて
おり、このメイン実装基板14をネジ110により上プ
レート111の側面に形成されたネジ穴にネジ110を
螺合するようにして固定するように構成されている。ま
た、このメイン実装基板14は、接地パターンを広く設
定したり、各電子部品の実装パターンを配慮することで
外部ノイズに対して強くなるように配慮されており、ノ
イズ発生のともなう機器が多数使用される手術室内での
使用を可能にしている。
【0057】次に、図7はポンプ機構100を構成する
フィンガー組み立て部を示した外観斜視図である。本図
において、ポンプベース101は耐薬品性を配慮した所
定材質の樹脂材料から図示のような形状に一体成形され
る。このポンプベース101には図示のように7個所の
案内孔部101cが貫通して形成されており、これら案
内孔部101cに対して、予め小型ベアリング120を
フィンガー孔部10cに嵌合されるピン119により回
動軸支したフィンガーを装填する。これらフィンガー
は、上流側から前述した第1フィンガー10-1、第2
フィンガー10-2a、2b、第3フィンガー10-3
a、3b、第4フィンガー10-4、第5フィンガー1
0-5として準備される。この装填のときに、第1フィ
ンガー10-1と第4フィンガー10-4hの形状は上記
のように凸部10aを上面10bに形成する関係から他
のフィンガーの形状と異なっているので、ポンプベース
101に間違いなく組み付けることができる。
【0058】このようにして、各フィンガーがポンプベ
ース101に装填された後に、各フィンガを付勢するた
めの付勢部材である圧縮コイルバネ121を装填し、止
め輪122を溝部10dに矢印方向にセットすること
で、各フィンガーは上記のカムシャフト102側に移動
する。
【0059】一方、ポンプベース101は図示のように
フィンガーの摺接面101dから連続形成される山部1
01bが左右に一体形成されており、バックプレート機
構130のバックプレートベース132がこれらの山部
101bに対して当接する状態で輸液チューブ2を保持
するようにしている。また、第1フィンガ10−1、第
4フィンガ10−4に対応するフィンガ案内部101f
は、他のフィンガ案内部101eの幅寸法より大きく設
定されている。
【0060】次に、図8(a)は、バックプレート機構
130の立体分解図である。図8(b)は上記のポンブ
ベース101とともに示した横断面図である。
【0061】まず、図8(a)において、バックプレー
トベース132は耐薬品性を配慮した所定材質の樹脂材
料から図示のような形状に一体成形される。このバック
プレートベース132の山部132bは図8(b)に図
示のようにポンプベース101の山部101bの間に潜
入する位置関係となるように形成することで、常時同じ
蠕動運動が輸液チューブ2に伝達できるようにしてい
る。また、このバックプレートベース132には、上記
の第1フィンガー10-1と第4フィンガー10-4に対
向するようにして設けられるバックプレート部材131
を図示のように背後からセットするとともにバックプレ
ート部材131の凸部131aのみが露出するようにし
た孔部132aが一体形成されいる。以上のように形成
されるバックプレート132を上述のようにドアベース
4に固定するためには、まず一対の小圧縮コイルバネ
(第2の付勢部材)135をバックプレート部材131
の有底孔部131bに夫々セットし、4個の大圧縮コイ
ルバネ(第1の付勢部材)136をドアベース4のバネ
座とバックプレートベース132との間にセットし、4
個のカラー137をドアベース4のネジ穴部4kとの間
に介在させ、ネジ110をネジ孔132cに挿通して螺
合するように固定する。同様に、バックプレート部材1
31の凸部131aは、何らかの原因で輸液チューブ2
が過剰に圧塞されることにより過負荷がかかったとき
に、後退するようにして損傷を防止するように構成され
ている。
【0062】次に、図9はカムシャフト102の正面図
であって、各カム面のXn−Xn線矢視断面図とともに
示した図である。本図において、このカムシャフト10
2の最大の特徴点は、従来のようにカム部材を共通の軸
体に角度を違えて固定するようにして構成するのではな
く、例えば数値制御旋盤加工装置によりSUS304な
どのステンレス鋼を図示の形状に一体切削または一体研
削加工する点である。このように一体加工することによ
り、部品ごとのバラツキを防止することができるので上
記の高い精度の輸液を実施することが可能となる。
【0063】また、上記の第1フィンガー10-1は第
1カム面102−1に対して小型ベアリングが当接し、
第2フィンガー10-2a、2bは第2カム面102−
2に対して当接し、第3フィンガー10-3a、3bは
第3カム面102−3に対して当接し、第4フィンガー
10-4は第4カム面102−4に対して当接し、第5
フィンガー10-5は第5カム面102−5に対して当
接するように構成されており、各フィンガーが上死点と
下死点との間で往復運動するようにしている。各カム面
には適宜グリースが塗布される。
【0064】図10は、フインガー10-nと輸液チュ
ーブ2の圧閉状態の関係を示した動作説明図であり、図
11は第1フィンガー10-1、第2フィンガー10-2
a、2b、第3フィンガー10-3a、3b、第4フィ
ンガー10-4、第5フィンガー10-5の夫々を往復移
動させるカム面のカムシャフト102の回転中心からの
距離(ストローク)であって、1回転分を示した図であ
る。
【0065】両図において、開始スイッチ19(図1参
照)が押圧されて送液が開始すると、流量設定に応じて
回転駆動されるステッピングモータ106(図6参照)
の起動が行われ、状態(A)において、第4フィンガー
10-4のみで輸液チューブ2を完全閉塞することで、
薬液バッグ内の薬液を流入させる。次に、状態(B)で
第1フィンガー10-1により完全閉塞して、上流と下
流側の間で薬液を閉じ込める。
【0066】続いて、状態(C)では、第4フィンガー
10-4が待避し、第2フィンガー10-2a、2bによ
り輸液チュ−ブ2を途中まで押圧することで薬液を送り
出す。これに続く、状態(D)では第3フィンガー10
-3a、3bの移動により輸液チュ−ブ2を途中まで押
圧することで薬液を送り出す。続く、状態(E)では第
4フィンガー10-4が完全閉塞するように動き出すと
ともに、第5フィンガー10-5が状態(F)になるよ
うに急速に動き出す。以上の一連の動作を繰返し行うこ
とで、完全圧閉しない蠕動運動による送液を行う。ここ
で、第5フィンガー10-5が急速に動き出すようにす
ることで、状態(A)から状態(E)に至る動作により
発生した脈動であって特に高い流量が設定された場合に
発生する脈動を整流に近づけるようにしている。
【0067】図12は、落下などにより衝撃的な加重が
ポンプ装置に作用したときに衝撃力を内蔵の圧電素子に
より検出するショックセンサ140の取り付け状態を示
した外観斜視図であって、1個のショックセンサ140
を上記のメイン実装基板14に図示のように実装するこ
とでXYZ方向全ての加重検出が行えることを示してい
る。
【0068】すなわち、ショックセンサ140がその長
手方向に感度を有する場合であって、圧力を電信号の変
化として捕らえる圧電センサを、ポンプ装置1の左右の
横方向に沿うX軸と、前後方向に沿うZ方向と、上下方
向に沿うY方向に対して図示のように角度、θ1、θ2
となる傾斜状態でショックセンサ140を実装固定する
ことで、1個のショックセンサ140で上下左右前後方
向に加わった荷重検出を行うことができるようになる。
【0069】このように1個のショックセンサ140に
より全ての方向の加重検出すると各方向の感度は傾斜角
度分少なくなるが、ショックセンサ140に接続される
増幅回路なども1個でよいのでコストダウンに貢献でき
るので、θ1、θ2が夫々所定角度(例えば45度)と
なるように設ければ、コストダウンに十分に採用するこ
とができる。このショクセンサ140では衝撃検知信号
が入力したときに、ショックを認識するようにしてお
り、検出方法はポート入力(ショックセンサ信号)とし
て認識され、ショック警告は制御部200の記憶部にヒ
ストリ(履歴)に保存(記憶)する。ヒストリに保存し
た時点でショック検知のラッチを解除するとともに、ヒ
ストリモード時にショックセンサ警告表示を行なうが、
その詳細はヒストリー機能ととともに後述するが、ヒス
トリースイッチ50を押すと、ヒストリーモードに切り
換わり、運転動作履歴とともにショック履歴を日時とと
もに表示する。
【0070】次に、図13(a)は気泡センサ60の構
成を示すブロック図である。また、図13(b)は従来
の気泡検出原理の説明のための検出波形図である。
【0071】まず、図13(b)において、従来は超音
波発信振動子と受信振動子とが対向して輸液チューブを
挟むように設けられる。そして、気泡Kが輸液チューブ
2内に混入していると送受信振動子で実線図示のような
検出波形150を得るとともに、送受信振動子で破線図
示の検出波形150を得ることで、図示の斜線で示した
所定レベルV1以下となる双方の波形が重なる範囲にお
ける時間T1を得るようにして、この時間T1が設定時
間以上であると、所定長(大きさ)の気泡が混入したこ
とを初めて判断し、制御部に知らせるようにしている。
【0072】しかし、このように検出することは一定流
量制御の場合には、なるほど有効であるが、上記のよう
に流量設定範囲が最小の0.1〜最大の1200mL/
hの場合には、採用できない。
【0073】そこで、図13(a)に図示のように超音
波送信を行う送信回路142に送信側振動子(送信部)
143を接続し、上流受信振動子(受信部)144と下
流受信振動子(受信部)145とを気泡Kの許容長さL
分となる距離Lとなるように所定間隔離間するように配
設し、信号切換回路147を中継して受信回路146に
接続し気泡検出回路236に接続し、共通の送信側振動
子143から発生する超音波を上流受信振動子144と
下流受信振動子145とで同時に検出したときのみ、気
泡検出回路236で気泡有りを検出(判断)するように
して、流量設定範囲の大幅な変動に適用できるようにし
ている。
【0074】すなわち、図16の気泡センサの動作説明
のフローチャートにおいて、ステップS21では上流受
信振動子144が基準値より大きいオン状態となってい
るか否かが判断されて、オン状態であると判断されると
ステップS22に進み下流受信振動子145が基準値よ
り大きいオン状態となっているか否かが判断されて、オ
ンであると判断されるとステップS23において気泡有
りが判断されてフラグが立ち、ステップS24において
モータを強制駆動停止することで、気泡が気泡センサ6
0の下流に送られることを防止する。その後に、ステッ
プS25に進み「気泡」の文字表示を気泡異常表示部2
8により行うことで終了する(ステップS26)。ま
た、ステップS21、22でオン状態でないと判断され
るとそれぞれステップS27に進みリターンする。
【0075】このようにして気泡有りが検出されると気
泡混入警報をブザーを鳴らすことで知らせるとともに、
図1の気泡異常表示部28の表示を点滅させる。
【0076】以上説明の気泡センサにはチューブ内を所
定長(長さ約5mm)以上の気泡が通過した時、気泡警
報と認識(検出気泡長は、自己診断モードにて変更可
能)する気泡感度切換機能が備わっている。このため
に、上記のオン状態となる気泡検出感度の調整を行うた
めに、検出方法にAD(アナログ・デジタル変換)入力
を採用している。警報状態の認識は2チャンネル(A、
B)の受信信号を交互に切り換えて監視するようにし
て、警報発生を上記のAD値≦基準値の状態が気泡長に
応じた時間連続した時に発生するようにしている。ま
た、警報解除を基準値<AD値のときに行うようにして
いる。さらに、気泡検出警報の判定はセンサ出力電圧が
基準値以下の状態(2チャンネルとも)が、所定計算式
により求められた時間(S[sec])以上継続した場
合において、気泡警報を発生させるようにしている。
【0077】このときの信号検出周期は2.5msであ
って、気泡警報表示が点滅し、ブザーが断続音(連続
音)にて鳴り、輸液を強制停止する。この後に、警報要
因が取り除かれ、かつ、ドアの開閉操作を1度は行わな
い限り、開始できないようにしている。また、警報要因
が取り除かれても、開始スイッチ19或いは早送りスイ
ッチ36が押されないと、警報表示は継続されるように
して気泡混入を解消しないと再開できないようにしてい
る。上記の基準値と所定プログラムはROMデータとし
て記憶されている。
【0078】次に、図14は輸液ポンプのブロック図で
ある。本図において、上記のメイン実装基板14には中
央処理部201となる専用LSIからなるメイン中央制
御部201aとサブ中央制御部201bが実装されてお
り、この中央制御部201に対して図示のような各回路
構成を接続することで制御部(制御手段)200の全体
を構成している。
【0079】図14の左上からポンプ装置の電源とは独
立したリチウム電池204によるバックアップ用の電力
供給を受けるようにした時計部203が中央制御部20
1に接続されており、外部電源、内蔵バッテリのいずれ
かも電力供給されない場合でも、計時を行うようにして
いる。また、上述したように裏面に配設されるヒストリ
ースイッチ50と表示明るさスイッチ55とはメイン中
央制御部201aに直に接続されている。
【0080】メイン中央制御部201aに直に接続され
るSRAM記憶部205は、設定された輸液量と予定量
を記憶する記憶部206と、使用履歴を記憶する使用ヒ
ストリ部207と、上記のショックセンサ140による
衝撃の発生年月日及び時間を記憶するショックヒストリ
部208と、閉塞状態が発生したときに閉塞を記憶する
閉塞記憶部209と、ガンマ量や時間を記憶するその他
の記憶部210とから構成されており、記憶を行えるよ
うにしている。
【0081】破線で囲うように示した外部通信端子と外
部通信回路から構成される外部通信部211はメイン中
央制御部201aに直に接続されることで、パソコンを
用いたデータ収集を可能にしている。
【0082】EEPROM213は輸液ポンプの動作に
必要となる設定値を記憶しており、スイッチを後述のよ
うに切換えるようにして設定できるようにしたディップ
スイッチ214と同じにサブ中央制御部201bに接続
されている。ナースコールコネクタ52はナースコール
回路215に接続されており、制御部201において発
生される各種アラームに応じて、ナースへの呼び出しを
行うようにしている。
【0083】また、装置の背面に配設される交流電源コ
ネクタ49はヒューズホルダ39に装填自在に設けられ
たヒューズを介してノイズ成分と脈動を整流するための
フィルター216と電源部217及び充電回路218を
介して図示のようにバッテリユニット116に接続され
る。このバッテリユニット116は、図4で示したよう
に8個のニッカドバッテリセルから構成される繰り返し
充電可能な二次電池であるので、サブ制御部201bに
接続されるとともに所定レベル以下になる状態をモニタ
ーする電圧検出回路221に図示のように接続されるバ
ッテリ監視回路222により電圧が監視されており、電
圧が低下すると上記のように表示及び警報を発生する。
また、電源スイッチ15には電源回路220に接続され
る電源スイッチオンオフ回路219が上記の電源部21
7からの電源供給を受けるように接続されている。
【0084】ショック回路225はショックセンサ14
0に接続されており、輸液ポンプ1の落下ないし乱暴な
取り扱いなどで衝撃力が作用したときに制御部201に
対してショックセンサ140で発生した落下などによる
衝撃の衝撃発生信号を送るようにして、衝撃力発生の発
生年月日時間を記憶するようにしている。
【0085】次に、輸液量と輸液予定量および輸液累積
値など、輸液動作に関する表示を表示部8において行う
ための表示制御回路230が中央制御部201に接続さ
れており、後述のように発生するコードに基づき表示を
行うようにしている。上記の回転検出センサ108には
中央制御部201に接続されるモータ回転検出回路23
1が接続されており、ステッピングモータ106の回転
数、回転速度に応じた出力を制御部201に送るように
している。上記のステッピングモータ106と中央制御
部201の間にはモータ駆動回路232が接続されてお
り、ポンプ機構100の駆動を行うようにしている。装
置1に内蔵されるブザー70と中央制御部201の間に
はブザー駆動回路233が接続されており、動作状態に
応じて音を変化させるようにするために中央制御装置2
01による制御で所定音色、音量を発生するブザー音量
可変回路234により制御されるようにしている。
【0086】上流側と下流側の閉塞を検出するセンサ6
1、62から構成される閉塞検出部には中央制御部20
1に接続される閉塞検出回路235が接続されており、
閉塞に応じて検出出力を送るようにしている。また、上
述の送信側振動子143と上流受信振動子144と下流
受信振動子145と受信回路146と信号切換回路14
7とから構成される気泡センサ60には、中央制御部2
01に接続される気泡検出回路236が接続されてお
り、基準以上の長さの気泡混入を中央制御部201に知
らせるようにしている。また、ドアロックレバー7と本
体ベース3にはドアセンサ90が設けられており、ドア
の開閉状態を検出するとともに、中央制御部201との
間に接続されたドア開閉検出回路237にドアセンサ9
0が接続されており、ドア開閉状態を制御部201に知
らせるようにしている。
【0087】また、特に輸液チューブ2の動作温度とし
て周辺温度を重点に検出するための温度センサ(温度検
出部)95は輸液ポンプ1において輸液チューブ2から
所定距離離間されて内蔵されており、中央制御部201
に接続される温度検出回路238に検出温度を知らせる
ことで後述のモータ制御補正を行えるようにしている。
【0088】そして、上記キーパネル部9を構成するた
めの各キースイッチをマトリクッス状に配線した操作ス
イッチが中央制御部201に接続されており、各キーの
操作に基づく制御を行うように構成されている。
【0089】次に、図15は、使用手順を示したフロー
チャートである。本図において、上述した輸液ポンプ1
を通常の輸液に用いる場合について図1を参照しながら
述べる。ガンマ注入の場合については、後述する。
【0090】輸液が行われる患者のカルテ、ないし健康
状態を確認した後に、ステップS1において後述する所
定薬剤入りの輸液バッグをスタンドに吊設するととも
に、輸液チューブ2を輸液バックに接続する。また、流
量異常やフリーフローを検出したい場合は、点滴プロー
ブ302を点滴プローブ接続コネクタ53に接続した
後、輸液セットスイッチ54を輸液チューブ2の滴数に
合わせて切り替えて、点滴プローブ302を点滴筒30
1に装着する。 次に、ステップS2では、ドアベース
4を開いたままで、電源スイッチ15を所定秒(約1秒
間)オンするように押す。これに続き、ステップS3で
は全ての表示が3回点滅する。また、同時にブザーが鳴
り、フィンガー10−nが少し動くことを確認する。こ
れらが実行されない場合は、故障と判断して、それ以降
の操作は行わない。ステップS3に続いて、ステップS
4では、気泡、閉塞、ドア、の表示文字が点滅するの
で、これを確認する。
【0091】以上のステップS1から4で上記の中央制
御部の所謂初期化が行なわれる。
【0092】続く、ステップS5では、交流直流ランプ
17が点灯される。また、プローブを使用する場合には
輸液セットの滴数表示部25の「15」または「60」
のいずれかの文字を表示することで、点滴プローブが正
常に接続されたことを知らせる。
【0093】次のステップS6では、解除レバー46を
押して、チューブクランプ部47を解除した後に、輸液
チューブ2のプラインミングを行い、輸液チューブ2の
輸液バッグからの途中部位をチューブホルダ5aに固定
し本体ベース3の溝部3m内に曲がらないようにまっす
ぐにセットして、予め非係止状態に移動しているドアロ
ックレバー7を設けたドア化粧カバー12bを固定した
ドアベース4を本体ベース3側に回動するようにして、
レバー7を下方に移動してドアをベース側に固定する。
以上で輸液チューブ2のセットが終了したので、続いて
閉塞圧を3段階のいずれかに設定するために流量予定量
スイッチ33を押し続けながら、同時にアップダウンス
イッチ22の右下側のキーを押すと、流量予定量表示部
33に「PrES」と表示されて、閉塞圧の設定モード
になるので、そのまま流量予定量スイッチ33を押し続
けながら、同時にアップダウンスイッチ22の下側中央
のキーを押すたびに、圧力レベルが3段階に切り換わる
ので、所望の閉塞圧の点灯により閉塞圧を設定する。
【0094】ここで、閉塞検出圧の検出範囲は例えば1
3.3〜133.3kPa(0.1〜1.4kgf/平
方cm)であって、複数の所定段階で設定でき、例えば
3段階に設定が可能な設定値は、「H」のとき約90k
Pa(約0.9kgf/平方cm)、「M」のとき約6
0kPa(約0.6kgf/平方cm)、「L」のとき
約30kPa(約0.3kgf/平方cm)である。
尚、この設定段階は2〜5段階またはそれ以上に設定で
きる。
【0095】また、アラーム音の音量を3段階に切換え
るために、流量予定量スイッチ34を押し続けながら、
同時にアップダウンスイッチ22の上右側のキーを押す
たびに、流量予定量表示部33に音量が小の「b−
1」、中の「b−2」、大の「b−3」と音量レベルが
3段階に切り換わるので、大中小の所望の音量に設定す
る。
【0096】次に、ステップS7に進み、流量予定量表
示部33の各表示桁に対応したアップダウンスイッチ2
2の上下いずれかのキーを押すことで、流量の設定を行
ない、流量予定量スイッチ34を押して流量の設定が終
了するとともに、予定量設定モードに切り換わる。
【0097】このステップS7に続き、ステップS8で
は流量予定量表示部33の各表示桁に対応したアップダ
ウンスイッチ22の上下いずれかのキーを押すことで、
予定量の設定を行う。 以上の設定の後に、ステップS
9においてクレンメを開いて、ステップS10で患者の
静脈に静脈針を穿刺する。
【0098】この後に、ステップS11において開始ス
イッチ19を押すことで輸液が開始されて、ステップS
12において動作インジケータ6の緑色の点滅が行われ
る。そして、続くステップS13では、予定量の輸液が
完了すると「完了」の文字が点滅表示される。これに続
きステップS14では、ブザーがオンされて輸液終了を
知らせる。このときキープベインオープン機能が働き時
間当たり1mLで輸液が継続される。ただし、これ以下
の流量の場合にはその設定流量で輸液が継続される。
【0099】その後、ステップS15で停止消音スイッ
チ18を押すことでステップS16でアラームがオフさ
れるが、このときキープベインオープン機能が継続す
る。次に、ステップS17で停止消音スイッチ18をも
う一度押すと動作インジケータ6が消灯し、停止表示ラ
ンプ21が橙色に点滅し、同時にキープベインオープン
機能が解除された停止状態になる(ステップS18)。
以上が基本操作の手順であって、後述する機能はステッ
プS11の開始スイッチ19オンをトリガーにして各プ
ログラムが起動する。
【0100】次に、図17の閉塞検出のフローチャート
に基づき、閉塞検出の動作説明を行う。本図において、
図16のステップS11で輸液ポンプ1が起動されると
このプログラムが起動し、先ずステップS30で予め設
定されている閉塞設定圧の大中小を確認することで閉塞
設定圧を一時記憶する。この後に、ステップS31に進
み上記の上流閉塞センサ61からアナログ・デジタル変
換されて送られる最初のデータを上記閉塞設定圧と比較
して設定圧よりも高い値であると判断されると上流閉塞
センサ61が「オン」であって、閉塞状態であることを
判断し、続くステップS32に進む。
【0101】このステップS32では、所定周期(例え
ば100ms)の周期で上流閉塞センサ61から送られ
るアナログ・デジタル変換データを所定回数(例えば3
回)検出して移動平均を得ることで、上記の閉塞設定圧
との比較を行い、移動平均が閉塞設定値よりも大きいこ
とが判断されると初めて閉塞検出回路235で閉塞有り
を判断する。
【0102】ここで、この移動平均とは送られてくる3
個のデータを100msの周期で次々とアップデートし
て平均を得ることを言う。このステップS32で閉塞有
りが判断されるとモータ強制停止のフラグが立ちステッ
プS33において、ステッピングモータ106を強制停
止する。これに前後して、ステップS34では閉塞異常
表示部26の「閉塞」の文字を点滅させて閉塞が発生し
たことを知らせることで終了する(ステップS35)。
【0103】また、ステップS32で移動平均が閉塞設
定値よりも小さいことが判断されるとステップS37に
進みリターンする。
【0104】一方、ステップS31で上流閉塞センサ6
1から送られるアナログ・デジタル変換データは閉塞設
定圧以下である場合には、ステップS36に進み次に下
流閉塞センサ62からアナログ・デジタル変換されて送
られる最初のデータを上記の閉塞設定圧と比較して設定
圧よりも高い値であると判断されると下流閉塞センサ6
1が「オン」であって、閉塞状態であることを判断し
て、続くステップS32に進むことで、上流閉塞センサ
61と同様に移動平均が閉塞設定値よりも大きいことが
判断されると初めて閉塞有りを判断する。
【0105】また、ステップS36で移動平均が閉塞設
定値よりも小さいことが判断されると突発的な閉塞であ
ったと判断されてステップS37に進みリターンする。
【0106】このように、ポンプ機構100を間にして
上流側と下流側で輸液チューブ2の閉塞を常にモニター
することにより、より安全な送液を行うことができるよ
うになり、特にポンプ機構100を間にして上流側と下
流側で輸液チューブ2の閉塞を常にモニターすることが
必要な場合に対応することもできる。
【0107】次に、図18(a)は上記のショック回路
225に接続されるショックセンサ140による衝撃力
発生の発生年月日時間を記憶する動作説明のフローチャ
ートであって、図16のステップS11で輸液ポンプ1
が起動されるとこのプログラムが起動する。また、図1
8(b)は、電源スイッチがオフ状態におけるショック
センサ140による衝撃力発生の発生年月日時間を記憶
する動作説明のフローチャートである。
【0108】先ず、図18(a)において、ステップS
41において電源オンによる信号を受けることで、ステ
ップS42の現在の年月日時間が更新される。このステ
ップS42は常時繰返し実行されて一時記憶され、ステ
ップS43の実行を待つようにしてステップS42に戻
り現在の年月日時間が更新される。このようにして更新
しつつ待機して、ステップS43で、上記のようにXY
Z方向に1つのセンサで感度を有するように固定された
ショクセンサ140により、輸液ポンプ1の落下ないし
不当な取り扱いにより所定以上の衝撃力(G)により衝
撃検知信号が発生して、ショックセンサ信号として認識
されると、ステップS44において、衝撃発生の年月日
時間が記憶されヒストリに保存される。
【0109】その後、ステップS45で、ヒストリース
イッチ50が押されると、ヒストリーモードに切り換わ
り、運転動作履歴とともにショック履歴の衝撃発生の年
月日時間が表示部8に表示される。
【0110】一方、図18(b)において、電源スイッ
チがオフ状態では、ステップS47において輸液ポンプ
1の落下ないし不当な取り扱いにより衝撃検知信号が発
生して、ショックセンサ信号として認識されると、衝撃
力発生があったことのみが記憶されて、ステップS49
に進み終了し、電源スイッチがオンとなったときに、図
18(a)と同様に衝撃発生が記憶される。
【0111】以上のように衝撃力発生を電源オンのみな
らず、電源オフの場合にも常時監視することにより、輸
液ポンプ1の動作に不具合が発生したときに、その原因
究明の助けとなるようにすることができる。尚、ショク
センサ140は設定された高低差以上の落下またはこれ
に相当する所定以上の外力により衝撃発生を検出するよ
うに設定されている。
【0112】続いて、図19は上記のスタンバイ機能の
説明のためのフローチャートである。輸液ポンプ1には
輸液開始の準備が整い所定時間経過後の約2分経過後に
おいても輸液が開始されないと、動作インジケータ6が
赤色点滅し、ブザーがオンすることで開始を促す開始忘
れ警報があるが、この警報は邪魔になる場合がある。例
えば、手術室において手術開始前に輸液ポンプを患者に
セットして執刀医師の執刀を待つような場合には、通常
は所定時間(例えば2分間)以上待機することが多い。
このような事情から、スタンバイ機能が必要となる。ま
た、この他にも、事前に分かっている何らかの事情で輸
液ポンプ1による輸液開始の準備が整った後に2分以内
に輸液が開始できない場合もあり、このようなときにス
タンバイ機能をセットすることで警報を解除できる。
【0113】この機能のセットは図19において、輸液
開始の準備が整い2分以上経過するとステップS51で
ブザーが鳴り同時に動作インジケータ6が赤色点滅す
る。そこで、ステップS52に進みアラーム音の発生を
禁止するための操作入力として、停止消音スイッチ18
を所定秒(例えば、2秒)以上押し続けることにより、
ブザーが鳴り止み、アラーム発生を禁止するための状態
であることを明示するための手段として、動作インジケ
ータ6が赤色点滅から緑色と赤色に交互に点滅する。以
上でステップS55のスタンバイモードになり、この状
態が保持されて、ステップS56でアラーム発生禁止を
解除する解除手段として開始スイッチ19がオンされる
のを待ち、続くステップS57ではスタンバイモードが
解除されて、ステップS58に進み輸液が開始される。
【0114】以上のようにスタンバイ機能を設けること
により、所定時間(2分)毎に鳴るブザーによるわずら
わしさから開放される。
【0115】流量設定範囲が0.1mL/h〜最大の1
200mL/hと広範囲であると、図20のように流量
によって、流量精度が変化する傾向が現れる。
【0116】このような傾向は、再現性を有することか
ら、これら増減傾向を補正するようにステッピングモー
タ106の回転数を段階的に補正すれば増減がゼロに近
い輸液が可能になる。図21は、このようにステッピン
グモータ106の回転数を段階的に補正して駆動するた
めのプログラムのフローチャートである。本図におい
て、図15のステップS11で輸液ポンプ1が起動され
るとこのプログラムが起動して、ステップS61では設
定された流量設定値を確認して、次のステップS62に
進み25mL/hでの輸液であるか、または25mL/
h以下での輸液であるか、あるいは25mL/h以上で
の輸液であるかを判断して、図示のようにEEPROM
213にステップ的に予め記憶されているグラフの実線
で示す特性値であって、上記の測定結果に基づく、補正
値を反転した破線図示の補正値Hに基づき、補正値を夫
々選択する。
【0117】これに続き、ステップS63において、上
記のように選択された補正値をステッピングモータ駆動
のためのプログラムに入力することで、モータ回転の補
正を行う。
【0118】以上で、流量設定範囲が最小の0.1〜最
大の1200mL/hにおける流量変化を考慮に入れた
精度の高い輸液を行うことができる。また、より理想的
には上記のようにステップ的な補正ではなく、曲線的に
補正を行うことが記憶容量さえ確保できればより良いこ
とは言うまでもない。
【0119】輸液チューブは低温では硬化して変形しず
らくなり、高温では軟化して変形しやすくなる。このた
めに、同じ輸液チューブ2をセットしても温度変化にと
もない実際の流量が変化することになり、低温では硬化
するのでフィンガー押圧に十分に追従して変形できず、
流量が減少する一方、高温では輸液チューブが軟化し過
剰に変形することで流量が増加する。
【0120】図22は輸液チューブの温度依存性の流量
変化を示した測定結果であって、図示のように略直線的
に温度上昇に略比例して流量が変化する。
【0121】したがって、この略直線的な特性を反転し
たモータ回転補正を行うことで、温度変化にともなう流
量変化を略ゼロに補正できるようになる。
【0122】図23は、温度補正を考慮したステッピン
グモータ駆動の制御フローチャートであって、図15の
ステップS11で輸液ポンプ1が起動されるとこのプロ
グラムが起動して、ステップS65で温度検出部95で
周辺温度(動作温度)の検出を行い一時記憶する。その
後、ステップS66に進み、基準温度25度C以上であ
るか、以下であるかの判断が行われて25度C以下であ
る場合にはステップS67でその検出された動作温度
(検出温度)に応じて予め記憶されている補正テーブル
を参照して補正データを得ることでモータ回転数(回転
速度)を高めに補正する。また、ステップS66で検出
温度が25度C以上であると判断されると、ステップS
68において、その検出温度に応じて予め記憶されてい
る補正テーブルを参照して補正データを得ることでモー
タ回転数を低めに補正する。
【0123】以上のように図20から図23に基づいて
夫々説明した設定流量と温度依存を個別または双方を同
時に行うことでモータ回転数を補正することで、設定流
量が大きな範囲で設定され、かつ使用される温度差が大
きな場合であっても、輸液精度誤差を低減することがで
きる。
【0124】輸液ポンプ1は24時間使用される場合が
多いことから、上記のようにドアを開くと昼夜を問わず
自動点灯するドアライト64が、ドアのヒンジ部の近く
に設けられており、夜間において室内灯を点灯すること
なく輸液チューブ2のセット状態の確認を行えるように
している。
【0125】図24は表示部8に設けられるバックライ
ト58の動作説明のフローチャートである。 本図にお
いて、上記の図15の動作説明フローチャートのステッ
プS11において開始スイッチ19がオンされることで
輸液が開始されると本フローチャートのステップS71
が同じに起動されて、ステップS72でスリープモード
設定手段の表示明るさスイッチ55が押されるとバック
ライト58の光量をおとして、照明が患者は就寝すると
きの妨げにならないようにする。これと同時に、緑に点
滅していた動作インジケータ6が消灯される。ステップ
S74において気泡、閉塞、気泡発生の異常状態が上記
のように検出されるとステップS75に進み、バックラ
イト58の光量を元に戻すとともに動作インジケータ6
が赤く点滅してアラーム状態が発生したことを患者ない
しナースに知らせる。このように、表示器8のバックラ
イト58の明るさを変更できるので、深夜において就寝
している他の患者への迷惑をかけることがなくなる。
【0126】このステップS75の後に、ステップS7
6に進みナースなどが輸液チューブ2の閉塞を解消する
ために再度セットするなどの処置を行うためにドア4を
開くとドアライト64が点灯され、処置が終了してドア
4が閉じられると、ステップS77においてバックライ
ト58が自動的に減光され、動作インジケータ6は緑色
に点滅する。これ以降、輸液が再開される。
【0127】以上のように、夜間での使用を考慮して設
けられる表示明るさスイッチ55の操作により表示部8
に設けられるバックライト58が減光した状態で運転さ
れる場合であっても、アラーム発生時にバックライトが
自動的に元の光量に戻されるので、安全である。また、
このバックライト58は表示明さスイッチ55の操作に
より連続的または段階的に明るさを可変できるようにな
っている。
【0128】図25は、輸液ポンプ1の別実施形態の正
面図であり、上記の各機能に加えてガンマ注入モードが
設定できる輸液ポンプの操作スイッチパネルを図示して
いる。本図において、図1で既に説明済みの構成部品に
ついては同様の符号を附して説明を割愛すると、図25
において、アップダウンスイッチ22の下方には表示オ
ンオフスイッチ44と項目切換スイッチ45が設けられ
ている。
【0129】また、上記の各アラーム表示部の下方には
ガンマ量表示部43、体重表示部42、薬剤量表示部4
1、溶液量表示部40が配設されており、設定パラメー
タとしてガンマ量(μg/kg/min)、体重(k
g)、薬剤量(mg)、溶液量(mL)を図示のように
数字で表示するようにしている。
【0130】以上のように構成される輸液ポンプにおい
て、ガンマ注入を行うためには、図15のフローチャー
トのステップS6に続いて、設定モード変更スイッチと
しての表示オンオフスイッチ44を所定秒(例えば、約
2秒間)以上押し続けると内蔵のプログラム起動してガ
ンマ注入モードに移行する。この後に、設定項目変更手
段としての項目切換スイッチ45を押すたびに、ガンマ
量、体重、薬剤量、溶液量がガンマ量表示部43、体重
表示部42、薬剤量表示部41、溶液量表示部40にお
いて順次点滅して表示される。このように点滅表示され
る部分が設定可能であるのでガンマ注入設定手段として
のアップダウンスイッチ22を押して各項目を設定す
る。
【0131】このときのガンマ注入設定可能な範囲は図
26(a)にまとめたように、ガンマ量が0.01〜9
9.99μg/kg/min(0.01μg/kg/m
inステップ)であり、体重が0.1〜300.0kg
(0.1kgステップ)、薬剤量が0.1〜999.9
mg(0.1mgステップ)であり溶液量が0.1〜9
99.9mL(0.1mLステップ)となっている。ま
た、流量の計算結果が1200mL/hとなると、輸液
ポンプの能力を超えるので流量表示が「−−−−」と表
示されて、再設定を促すようにしている。
【0132】また、ガンマ注入を中止するときは、停止
消音スイッチ18を押すことで停止状態にした後に、表
示オンオフスイッチ44を所定秒(約2秒間)以上押し
続けると、ガンマ量表示部43、体重表示部42、薬剤
量表示部41、溶液量表示部40が消灯して、流量の設
定が可能な状態になる。
【0133】図26(b)は、ガンマ注入モード時の流
量計算式であって、上記のように表示オンオフスイッチ
44が所定秒(約2秒間)以上押し続けられて起動され
るプログラムに記憶されており、ガンマ量(μg/kg
/min)、体重(kg)、薬剤量(mg)、溶液量
(mL)をこの流量計算式に入力することにより、中央
制御部で流量が演算され流量予定量表示部33に表示さ
れる。尚、流量計算式において、*1は時間単位をmi
nからhに換算するための係数、*2は重量単位をmg
からμgに換算するための係数である。これに続いて図
15のステップS8以降の動作を行うことでガンマ注入
が行われる。
【0134】ガンマ設定値は記憶可能であって、これま
でに使用されたガンマ注入の各設定値を自動的に記憶更
新し、順次呼び出すことができる。このためには、ガン
マ注入設定表示部が点灯した状態で、表示オンオフスイ
ッチ44を押し続けながら、項目切換スイッチ45を押
すと、そのたびにガンマ量、体重、薬剤量、溶液量の各
設定値の例えば5つのパターンを最新パターンから順次
読み出され表示される。そして、所望の設定値が表示さ
れたら表示オン、オフスイッチ44と項目切換スイッチ
45の両方から指先を離すと現在表示されている設定値
が確定される。このようにして、特に同じ患者への再使
用の際における設定を簡略にしている。尚、ガンマ注入
は精度を確保して注入しなければならないことから、従
来はシリンジポンプ式の輸液ポンプに限られていたが、
上記のように各フィンガーで輸液チューブを上流側と下
流側のみ完全に潰し途中部位を完全に潰さないようにす
ることで輸液チューブの肉厚の影響をなくし精度良く送
液する方式を採用することで、蠕動式の輸液ポンプによ
るガンマ注入が可能となった。
【0135】点滴プローブを使用した場合のフリーフロ
ー検出時は、警報を発すると同時にカムを原点復帰さ
せ、第1、第4フィンガー両者でチューブを圧迫させ
る。また、警報要因が取り除かれても、開始キー或いは
早送りキーが押されないと、警報表示は継続される。図
27は、輸液ポンプ1患者が輸液を行う様子を示した外
観図である。
【0136】本図において、図示のように、輸液ポンプ
1は少なくとも3個以上より好ましくは安定を図るため
に5個のキャスターを設けたスタンド足の中央から起立
状態に固定されたスタンドポール310の途中部位にお
いて固定された置き台305上に固定される。また、輸
液バック300に形成された係止孔に対して係止する係
止部を端部に形成したフック311がスタンドポール3
10の上端から水平方向になるように固定されており、
図示のように輸液バック300を着脱自在に固定できる
ようにしている。尚、移動式の輸液スタンド以外にベッ
ド脇に固定する構成であっても良い。
【0137】この輸液バッグ300の出口には途中にお
いて点滴筒301を接続した輸液チューブ2が接続され
ており、この輸液チューブ2を上述のように輸液ポンプ
1にセットするとともに、輸液チューブ2のさらに下流
側のクレンメ303を介して接続される静脈刺針304
を患者の静脈に図示のように刺針する。
【0138】また、点滴筒301の透明筒の外周部に対
して着脱自在にセットされる点滴セットの点滴プローブ
302は図示のように固定されて、より精度の高い輸液
を可能にしている。以上のような使用状態にすること
で、患者は移動できるようになり、術後の回復を早める
ことができるようになる。 尚、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0139】
【発明の効果 】以上説明したように、本発明によれ
ば、輸液作動部の上流側及び下流側における閉塞状態を
個別の閉塞検出器を用いて検出可能にするとともに、閉
塞検出圧を多段階に設定できる輸液ポンプを提供するこ
とができる。
【0140】
【図面の簡単な説明】
【図1】操作スイッチパネルを図示した輸液ポンプ1の
正面図である。
【図2】輸液ポンプ1を背後から見た外観斜視図であ
る。
【図3】輸液チューブ2を装填する前の様子を示したド
アベース4を開いた状態を示した正面図である。
【図4】図1のX-X線矢視断面図である。
【図5】輸液ポンプの立体分解図である。
【図6】輸液ポンプの分解斜視図である。
【図7】ポンプ機構100を構成するフィンガー組み立
て部を示した外観斜視図である。
【図8】(a)は、バックプレート機構130の立体分
解図である。(b)は上記のポンブベース101ととも
に示した横断面図である。
【図9】カムシャフト102の正面図である。
【図10】第1フィンガから第5フィンガの動作説明図
である。
【図11】第1フィンガー10-1〜第5フィンガー1
0-5の夫々を往復移動させるカム面のカムシャフト1
02の回転中心からの距離(ストローク)であって、1
回転分を示した図である。
【図12】落下などにより衝撃的な加重がポンプ装置に
作用したときに衝撃力を内蔵の圧電素子により検出する
ショックセンサ140の取り付け状態を示した外観斜視
図である。
【図13】(a)は気泡センサ60の構成を示すブロッ
ク図である。(b)は従来の気泡検出原理の説明のため
の検出波形図である。
【図14】輸液ポンプのブロック図である。
【図15】使用手順を示したフローチャートである。
【図16】気泡センサの動作説明のフローチャートであ
る。
【図17】閉塞検出のフローチャートである。
【図18】(a)はショックセンサ140による衝撃力
発生の発生年月日時間を記憶する動作説明のフローチャ
ートである。(b)は、電源スイッチがオフ状態におけ
るショックセンサ140による衝撃力発生の発生年月日
時間を記憶する動作説明のフローチャートである。
【図19】スタンバイ機能の説明のためのフローチャー
トである。
【図20】流量と流量精度の相関図である。
【図21】モータ駆動のフローチャートである。
【図22】輸液チューブの温度依存性の流量変化を示し
た測定結果である。
【図23】温度補正を考慮したステッピングモータ駆動
の制御フローチャートである。
【図24】表示部8に設けられるバックライト58の動
作説明のフローチャートである。
【図25】輸液ポンプ1の別実施形態(ガンマ注入用)
の正面図である。
【図26】(a)は、ガンマ注入の諸設定値である。
(b)はガンマ注入時の流量計算式である。
【図27】輸液ポンプの使用状態図である。
【符号の説明】
1 輸液ポンプ 2 輸液チューブ 3 本体ベース 4 ドアベース 5 ハンドル 5a チューブホルダー 6 インジケータ 7 ドアロックレバー 8 表示部 9 キーパネル部 10−nフィンガー 11 電源ユニット 12a 本体化粧カバー 12b ドア化粧カバー 13 裏面基板 14 メイン実装基板 15 電源スイッチ 16 バッテリランプ 17 交流直流ランプ 18 停止消音スイッチ 19 開始スイッチ 20 開始表示ランプ 21 停止表示ランプ 22 アップダウンスイッチ 23 積算量残時間表示部 24 完了表示部 25 輸液セットの滴数表示部 26 閉塞異常表示部 27 ドア開き表示部 28 気泡異常表示部 29 バッテリ異常表示部 30 閉塞圧設定表示部 31 流量ランプ 32 予定量ランプ 33 流量予定量表示部 34 流量予定量スイッチ 35 積算残時間スイッチ 36 早送りスイッチ 37 流量異常表示部 39 ヒューズホルダ 40 溶液量表示部 41 薬剤量表示部 42 体重表示部 43 ガンマ量表示部 44 表示オンオフスイッチ 45 項目切換スイッチ 46 解除レバー 47 チューブクランプ部 48 外部通信接続コネクタ 49 交流電源コネクタ 50 ヒストリースイッチ 51 直流コネクタ 52 ナースコールコネクタ 53 点滴プローブ接続コネクタ 54 輸液セットスイッチ 55 表示明るさスイッチ 56 防滴キャップ 58 バックライト 59 フック 60 気泡センサ 61 上流閉塞センサ 62 下流閉塞センサ 63 フレキシブルケーブル 64 ドアライト 65 ヒンジブロック 66 ドアシールゴム 67 チューブ押え板 68 上流閉塞押え板 69 下流閉塞押え板 70 ブザー 90 ドアセンサ 95 温度センサ 100 ポンプ機構 101 ポンプベース 102 カムシャフト 103 ベアリングブロック 104 歯付きプーリ 105 歯付きベルト 106 ステッピングモータ 107 歯付きプーリ 108 回転検出センサ 109 ブラケット 110 ネジ 111 上プレート 112 背面プレート 113 下プレート 115 ヒンジピン 116 バッテリユニット 117 ブラケット 118 保護板 119 ピン 120 小型ベアリング 121 圧縮コイルバネ 122 止め輪 130 バックプレート機構 131 バックプレート部材 132 バックプレートベース 135 小圧縮コイルバネ 136 大圧縮コイルバネ 137 カラー 140 ショックセンサ(感度主軸方向) 142 送信回路 143 送信側振動子 144 上流受信振動子 145 下流受信振動子 146 受信回路 147 信号切換回路 150 検出波形 200 制御部 300 輸液バック 301 点滴筒 302 点滴プローブ 303 クレンメ 304 静脈刺針 305 置き台 307 固定ネジ孔部材 308 裏蓋 309 ゴム足 310 スタンドポール 311 フック

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輸液作動部に輸液チューブの閉塞状態を
    検出する閉塞検出器を備えた輸液ポンプであって、 前記輸液作動部の上流側及び下流側において夫々個別に
    配設されるとともに輸液チューブの閉塞状態を上流側及
    び下流側において検出して検出値を得る一対の閉塞検出
    器と、 複数段階の一つに閉塞検出圧を予め設定する閉塞検出圧
    設定手段と、 前記一対の閉塞検出器のいずれかで検出された検出値と
    前記閉塞検出圧とを比較する比較手段と、 前記比較手段に接続されてなり、前記検出値が前記閉塞
    検出圧より大きなときに前記輸液作動部を停止させると
    ともに閉塞有りを表示する表示部に接続される制御手段
    とを具備することを特徴とする輸液ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記輸液作動部は前記輸液チューブの外
    周面を順次押圧する複数のフィンガを備えたポンプ機構
    からなる蠕動式であることを特徴とする請求項1に記載
    の輸液ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記制御手段はアラーム音を発生するア
    ラーム音発生部にさらに接続されることを特徴とする請
    求項1または請求項2のいずれかに記載の輸液ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記閉塞検出圧は、2段階以上の複数の
    所定段階であることを特徴とする請求項1乃至請求項3
    のいずれかに記載の輸液ポンプ。
JP9310936A 1997-11-12 1997-11-12 輸液ポンプ Pending JPH11137679A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9310936A JPH11137679A (ja) 1997-11-12 1997-11-12 輸液ポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9310936A JPH11137679A (ja) 1997-11-12 1997-11-12 輸液ポンプ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11137679A true JPH11137679A (ja) 1999-05-25

Family

ID=18011179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9310936A Pending JPH11137679A (ja) 1997-11-12 1997-11-12 輸液ポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11137679A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005013412A (ja) * 2003-06-25 2005-01-20 Terumo Corp 蠕動式輸液装置
JP2005095577A (ja) * 2003-08-21 2005-04-14 Terumo Corp 輸液装置
WO2006080480A1 (ja) * 2005-01-26 2006-08-03 Seiko Epson Corporation 流体輸送装置及び流体輸送器
WO2006082998A1 (ja) * 2005-02-04 2006-08-10 Seiko Epson Corporation 流体輸送装置及び流体輸送器
US7950908B2 (en) 2005-01-26 2011-05-31 Seiko Epson Corporation Fluid transporting device of a peristalic type with tube and push pin arrangement
JP2016010602A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 ミネベア株式会社 閉塞検出装置及び輸液装置並びに閉塞検出方法
CN108843975A (zh) * 2018-09-12 2018-11-20 南京法迈特科技发展有限公司 基于光电传感器的管道堵塞检测装置及其检测方法
CN112601567A (zh) * 2018-06-25 2021-04-02 赛诺菲 药剂输送装置
CN108843975B (zh) * 2018-09-12 2024-04-30 南京法迈特科技发展有限公司 基于光电传感器的管道堵塞检测装置及其检测方法

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005013412A (ja) * 2003-06-25 2005-01-20 Terumo Corp 蠕動式輸液装置
JP4638694B2 (ja) * 2003-08-21 2011-02-23 テルモ株式会社 輸液装置
JP2005095577A (ja) * 2003-08-21 2005-04-14 Terumo Corp 輸液装置
US8834138B2 (en) 2005-01-26 2014-09-16 Seiko Epson Corporation Fluid transporting device of the peristaltic type with a push pin and push plate arrangement
US8888473B2 (en) 2005-01-26 2014-11-18 Seiko Epson Corporation Fluid transporting device of the peristaltic type with a push pin and push plate arrangement
US7950908B2 (en) 2005-01-26 2011-05-31 Seiko Epson Corporation Fluid transporting device of a peristalic type with tube and push pin arrangement
US9309880B2 (en) 2005-01-26 2016-04-12 Seiko Epson Corporation Fluid transporting device of the peristaltic type with a push pin and push plate arrangement
US8157546B2 (en) 2005-01-26 2012-04-17 Seiko Epson Corporation Fluid transporting device of the peristaltic type with a push pin and push plate arrangement
WO2006080480A1 (ja) * 2005-01-26 2006-08-03 Seiko Epson Corporation 流体輸送装置及び流体輸送器
US8858201B2 (en) 2005-01-26 2014-10-14 Seiko Epson Corporation Fluid transporting device of the peristaltic type with a push pin and push plate arrangement
WO2006082998A1 (ja) * 2005-02-04 2006-08-10 Seiko Epson Corporation 流体輸送装置及び流体輸送器
US8100675B2 (en) 2005-02-04 2012-01-24 Seiko Epson Corporation Fluid transporting device, and fluid transporter
JP2016010602A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 ミネベア株式会社 閉塞検出装置及び輸液装置並びに閉塞検出方法
US9839744B2 (en) 2014-06-30 2017-12-12 Minebea Co., Ltd. Occlusion detection device, transfusion apparatus, and occlusion detection method
CN112601567A (zh) * 2018-06-25 2021-04-02 赛诺菲 药剂输送装置
CN112601567B (zh) * 2018-06-25 2023-03-03 赛诺菲 药剂输送装置
US11844936B2 (en) 2018-06-25 2023-12-19 Sanofi Medicament delivery device
CN108843975A (zh) * 2018-09-12 2018-11-20 南京法迈特科技发展有限公司 基于光电传感器的管道堵塞检测装置及其检测方法
CN108843975B (zh) * 2018-09-12 2024-04-30 南京法迈特科技发展有限公司 基于光电传感器的管道堵塞检测装置及其检测方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3872190B2 (ja) 医療機器
JP3595135B2 (ja) 輸液ポンプ
JP2005253999A (ja) 輸液ポンプ
EP1362606B1 (en) Syringe pump
JP4347692B2 (ja) 薬剤容器とこれを用いた薬剤注入装置
US8029443B2 (en) Glucose measuring device integrated into a holster for a personal area network device
JP2002058738A (ja) 輸液ポンプ
WO2002056822A1 (en) Device for monitoring the administration of doses and system for monitoring the administration of doses
EP2805173A2 (en) Power management in an activity monitoring device
JP3193281B2 (ja) シリンジポンプ
US20170018166A1 (en) Motion or opening detector
JP4369139B2 (ja) クランプとこれを用いた輸液装置
CN104582759A (zh) 点滴探头和具有点滴探头的输液泵
JPH11137679A (ja) 輸液ポンプ
JPH11137675A (ja) 輸液ポンプ
JP3595136B2 (ja) 輸液ポンプ
JP3608705B2 (ja) 輸液ポンプ
JPH11137676A (ja) 輸液ポンプ
JPH11137674A (ja) 輸液ポンプ
JPH11137678A (ja) 輸液ポンプ
JPH11137677A (ja) 輸液ポンプ
JPH11137682A (ja) 輸液ポンプ
JP2001245978A (ja) シリンジポンプ及び閉塞検出時の駆動制御方法
JP2004024884A (ja) シリンジポンプ
JP3299094B2 (ja) シリンジポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040517

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040715

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040927