JP3299094B2 - シリンジポンプ - Google Patents

シリンジポンプ

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JP3299094B2
JP3299094B2 JP28331295A JP28331295A JP3299094B2 JP 3299094 B2 JP3299094 B2 JP 3299094B2 JP 28331295 A JP28331295 A JP 28331295A JP 28331295 A JP28331295 A JP 28331295A JP 3299094 B2 JP3299094 B2 JP 3299094B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の異なるシリ
ンジを不動状態に着脱自在に保持してから、スライダ手
段に対してシリンジの押子を不動状態にセットしてか
ら、スライダ手段を所定駆動することでシリンジの内容
物を正確に送り出すシリンジポンプに係り、特にかなり
の操作を自動化したシリンジポンプに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】シリンジポンプは、ICU、CCU、N
ICUでの、栄養補給や輸血、化学療法剤、麻酔剤など
の薬液注入を高い精度で行うことを主目的としたもので
あり、その薬液流量制御等が他の形式のポンプに比較し
て優れていることから多用されている。
【0003】その使用方法は、シリンジに薬液を入れた
状態のものを、シリンジポンプのクランプを用いて不動
状態にセットしてから、スライダに対してシリンジの押
子をセットしてから、スライダを駆動することで押子の
ピストン運動によりシリンジ中の内容物を正確に送り出
すものであって、構造が単純で比較的精度が良いので多
く実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、容積が
夫々異なるシリンジを使用すると、諸設定値である、流
量、予定量、ガンマ量、体重、薬剤量、溶液量等を適宜
設定する必要があるが、この設定のために、例えばアッ
プ/ダウン式の押しボタン式のスイッチを押しつづける
ようにして数値が連続的に設定するようにすると、非常
に時間がかかることになる。スイッチを押す頻度が増え
るとスイッチの寿命が短くなる。また、数値変化を急激
にすると設定が困難となるので、回転ダイヤル式であっ
て回転数(回転速度)から決まる回転角度と回転方向に
より数値が変化するように構成すると良い。
【0005】しかし、このような回転ダイヤル式は回転
部に薬液等が入る虞があるので、洗浄のために着脱可能
に構成しなければならない等の問題点があり、実施困難
であった。
【0006】したがって、本発明は上述の問題点に鑑み
てなされたものであり、例えばアップ/ダウン式の押し
ボタン式のスイッチに比較して、回転角度と回転方向に
より数値をアナログ的に変化できるので操作性に優れ、
かつ簡単に着脱できる回転式の設定ダイヤルを具備した
シリンジポンプの提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明によれば、シリンジを不動
状態に着脱自在に保持し、スライダ手段に前記シリンジ
の押子を不動状態にセットし、前記スライダ手段を駆動
することでシリンジ内容物を正確に送り出すとともに、
前記送り出しのための諸設定値を設定するための設定手
段を備えるシリンジポンプであって、前記設定手段を、
シリンジポンプの本体側に植設される埋設シャフトと、
埋設シャフトの回りにおいて防滴状態にされて配設さ
れる検出部と、前記固定軸体に対して着脱自在にされる
金属ブッシュを含む軸受部と、前記検出部により回転数
と回転方向を検出させるための検出手段と、永久磁石と
前記埋設シャフトの回りに配設されるリング状の磁性体
同志が吸引するように構成された脱落防止部とを一体形
成した設定ダイヤルとから構成することを特徴としてい
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
添付図面を参照して説明する。図1はシリンジポンプ1
の外観斜視図であって、操作パネル部2fを前方にし
て、通常右手で操作される設定ダイヤル6が見えるよう
に示した図である。
【0009】本図において、このシリンジポンプ1は、
ICU、CCU、NICUでの、栄養補給や輸血、化学
療法剤、麻酔剤などの薬液注入を目的とした、微量持続
注入ポンプであって、流量表示等を行うための操作パネ
ル部2fが図示のように上面において略集中するように
設けられており、操作性を良くしている。
【0010】また、この操作パネル2fは基本的にエン
ボスシートカバーで覆われており、JIS0920の防
滴試験を満足する防滴設計がなされており、例えば不注
意にこぼれた薬液等を簡単に拭きとることができるよう
にするとともに、薬液等が内部に侵入するのを防ぐため
の、高い防滴性を備えている。
【0011】このために上カバー2と下カバー3は耐薬
品性を備える成形樹脂材料から一体成形されるととも
に、各カバー2、3の互いの接続面において例えばシリ
コーンエラストマー製のラバーシール4を介在させてか
らネジ止めする構成にすることで、内部に液体等の異物
が入り込むことを防止するように構成されている。
【0012】また、注入の高精度と操作性の向上を重視
するためにマイクロコンピュータ制御による精密な注入
動作制御を実現可能にするとともに、外部から見易い位
置において上方に突出して設けられた動作インジケータ
7が赤色または緑色に多色に点灯、点滅したり、回転点
灯表示するようにしてその動作状態や警報状態が遠方か
らでもモニターできるようにして安全性を万全にしてい
る。さらにまた、ブザーも内蔵されており、安全性を考
えた、各種警報機能が備わっている。
【0013】また、小型・軽量であるので、持ち運びも
簡単であり、複数台数を同時使用する場合にも使用に便
利となるように設計されている。さらにまた、装置の右
側面の設定ダイヤル6を回すことで回転速度と回転方向
に応じた数値設定が短時間でできるようにする一方で、
表示パネルの表示部11に設定値を表示できるようにし
て、流量などの数値の設定変更時は、設定ダイヤル6の
操作によりワンアクションで簡単に行えるようにしてい
る。
【0014】さらに、多連使用(多数併用)できる形状
と、使い易くさらにビルドアップ可能なデザインとなっ
ており、形状寸法は、例えば高さH:110mm×幅
W:322mm×奥行きD:115mmと小型であり、
また体積比は80%以下で重量は2.0Kg程度とする
とともに、電源はAC商用電源と、内蔵バッテリ、DC
12VAの3系統にしている。
【0015】また内蔵バッテリは充電時間は24H(時
間)であり、外部から簡単に交換可能にするために下カ
バー3の底部において蓋で被われて、コネクタ接続され
て着脱可能に設けられている。また、交換寿命は3年以
上とする一方で、充電コントロールをトリクル充電とし
ている。さらに、充電バッテリーのセル破損検出/セル
破損安全対策により過放・充電防止を実現している。そ
して、耐熱用(Ni−Cd)バッテリーを使用し、新品
バッテリーで警報発生まで120分以上,シャットダウ
ンまで150分以上動作できるようにしている。
【0016】また、ガンマ注入のための表示部10と、
流量・予定量・積算量の各表示部11他が操作パネル2
f上に設けられる一方で、設定ダイヤル6は洗浄のため
に簡単に取り外すことができるように凹部6eが形成さ
れており、この部分に爪先を入れて回動しつつ外側に移
動して外すことができるように構成されている。
【0017】次に、シリンジの本体Sをセットするため
に上カバー2にはシリンジステージ2aとシリンジの本
体と一体的に形成されているフランジ部SFがセットさ
れるスリット部2cが一体射出成形される一方で、クラ
ンプ5を回動自在に支持するクランプ支柱2b(破線図
示)も同様に一体形成されている。
【0018】そして、図中の矢印A4方向に駆動される
スライダ組立体50は、ケースの凹部2d上を往復移動
する一方で、破線図示のスライダー送り機構に対して後
述するパイプシャフト、インナークラッチシャフトの端
部において連結固定されており、スライダ組立体50の
クラッチレバー52を手動で操作することで押子SPを
簡単に装着または取り外すことができるように構成され
ている。
【0019】次に、図2は図1の本体1の右側面図であ
って、本図において、既に説明済みの構成には同一符号
を付して説明を割愛して述べると、下カバー3にはDC
電源コネクタ9と、ACインレット8が並設されてい
る。
【0020】また、図3は図1の本体1の左側面図であ
って、下カバー3の側面底部には外部通信コネクタ12
が配設されており、後述する外部通信機能、例えば外部
医療用モニターに接続しての外部通信機能を行えるよう
にしており、閉塞検出やモーター駆動を遠隔操作可能に
している。また、この外部通信コネクタ12の隣りには
ナースコール用のナースコールコネクタ13が並設され
ており、院内において設置する際にベッド近傍のナース
コール接続端子に接続して異常状態発生を看護婦に知ら
せることができるようにしている。
【0021】また、図3に示すようにポールPに対して
クランプNで固定するための雌ネジ部14(破線図示)
が下カバー3にインサート成形されている。
【0022】図4は、操作パネル部2fの平面図であ
る。本図において、電源スイッチ15と、AC/DCラ
ンプ16とバッテリーランプ17が左端部において集中
配設されている。これらランプの隣りにはガンマ設定表
示部10が配設されているが、このガンマ設定表示部1
0が無い機種も十分に使用可能であるので、無い機種も
ある。このガンマ設定表示部10には、表示オン/オフ
スイッチ10aと、項目切り換えスイッチ10bが設け
られている。
【0023】一方、この表示部10の上にはクランプ5
を使用してセットしたときに、クランプの上下方向の移
動量を電気信号に変換してからシリンジ直径を自動計測
してセットされたシリンジの容積10cc(ml),2
0cc(ml),30cc(ml)、50cc(ml)
を表示するようにしたシリンジ表示ランプ18が設けら
れている。
【0024】また、クランプ5の下方には透明アクリル
樹脂等から上に向けて突起する形状になるように成形さ
れた動作インジケータ7が設けられており、内蔵の赤色
と緑色に適宜光るようにした発光ダイオード7a〜7d
が点灯したり点滅したり、図示の矢印方向に回転するよ
うに内側で光が散乱するようにして、注入動作状態を電
光表示できるようにしている。
【0025】クランプ5の隣りにはシリンジポンプに設
けられている閉塞検出機構による設定検出圧力を3段切
り換え表示する表示ランプ19a、19b、19cが設
けられている。これらランプの隣りには、残量アラーム
ランプ20、バッテリーアラームランプ22他が集中的
に配設されている。
【0026】これらのランプの隣りには流量・予定量・
積算量ランプ23、24、25を備えた7セグメントの
LEDの表示部11が設けられている。また、この表示
部11の右側には表示切り換えスイッチ26と積算クリ
アスイッチ27が設けられている。そして、表示部11
の下方には早送りスイッチ30と、開始スイッチ29と
停止/消音スイッチ28が設けられている。
【0027】以上の構成において、図5(a)と図6の
要部外観斜視図と図5(b)のクランプ5の要部断面図
に示したように、シリンジSをセットするためにクラン
プ5を上方の矢印D3(図6(a))に引き上げてから
矢印D4方向に約90度回転することで、クランプ支柱
2bの縦突起部2b−1、2b−2、2b−3に対して
スプライン嵌合した状態に保持されたクランプ5がクラ
ンプ支柱の上端部において不図示の引っ張り力に抗して
留まることができる状態になる。
【0028】続いて、シリンジのフランジSFをスリッ
ト2cにセットするためにシリンジのフランジSFを、
スリット2cに入れる。その後にシリンジの本体Sをシ
リンジステージ2a上にセットするようにしてから、ク
ランプ5を矢印D1方向(図5(a))に回動すると、
上記のロック状態が解除されて図中の矢印D2方向に引
っ張られてシリンジのクランプが行われる。
【0029】以上のスリット2cとシリンジステージ2
aには図示のようにさらに小径の円弧溝部2a−2、2
a−3、2a−1が図示のようにさらに一体形成されて
おり、小容量小径のシリンジを不動状態で保持すること
ができるようにしている。以上でシリンジのセットが終
了する。
【0030】続いてクラッチを解除してスライダーを移
動させるが、このとき図1に示すスライダー組立体50
のクラッチレバー52を押すと、スライダーが手で動か
せるようになる。
【0031】そこで、シリンジの押子SPがスライダー
組立体50に当接するようにしてから、クラッチレバー
52を離すと、左右フック53、54がシリンジSの押
子SPを自動的に保持するようになる。即ち、クラッチ
レバー52を離すと、スライダーのフックがシリンジの
押子を挟み込む状態になる。以上が基本のセット動作で
ある。
【0032】図7と図8は上カバー2に内蔵されるスラ
イダ送り機構の外観斜視図である。両図において、亜鉛
ダイカスト製のように剛性と防振性に優れたベース34
には左右壁面34a(但し、片方は不図示)が一体形成
されており、ギアトレイン36のギアを一端に固定した
リードネジ37と、インナークラッチシャフト43と、
案内シャフト38の夫々を左右壁面34a(但し、片方
は不図示)で挟まれる空間部位において支持しており、
リードネジ37は不図示の軸受により回動自在に支持さ
れている。
【0033】インナークラッチシャフト43にはガイド
ブッシュ48により矢印A4方向に移動可能になるよう
にされたパイプシャフト40が同軸状に摺動自在に案内
されている。また、案内シャフト38は不動状態でベー
ス34に固定されている。このパイプシャフト40の端
部には上記の案内シャフト38に挿通されて回り止めす
るためのポリアセタール樹脂製のブッシュ42を固定し
たブロック41が固定されている。また、インナークラ
ッチシャフト43には図示の破線矢印A1方向に常時付
勢されており歯部45aがリードネジ37の歯部に常時
歯合するようにしたハーフナットブロック45を固定し
たナットホルダー44が固定されており、このインナー
クラッチシャフト43が実線の矢印A3方向に回動され
たときのみ歯合状態が外れたフリー状態になるようにし
て、矢印A5方向に自由に移動できるように構成されて
いる。また、案内シャフト38にはクラッチセンサ板3
9が回動軸支されている。
【0034】また、このスライダ送り機構33にはさら
に閉塞検出機構が設けられている。スライダ送り機構3
3の構成は、エンコーダをその出力軸に固定したモータ
35の回転をギアトレイン36を介して送りネジである
リードネジ37に固定してある最終ギアに動力伝達する
ことによりナットホルダー44が移動し、シリンジの押
子SPを押すことにより中に入っている薬液を注入する
ことができるようにしているが、この時に、ナットホル
ダー44は送り方向へ進もうとするが、シリンジS及び
その他の輸液流路中の抵抗の作用によって、逆方向へ作
用する力が生じる。
【0035】このようにして、生じた力はナットホルダ
ー44に固定されたハーフナット45とシードネジ37
の噛合状態によって、送りネジ全体が送り方向とは逆方
向の反力を受ける。この結果、送りネジ全体が逆方向に
移動して、送りネジの先端部位が不図示のレバーを経由
してフォースセンサーにその力が伝達される。
【0036】このようにして、伝達された力は、フォー
スセンサーのたわみとなり、この機構的なたわみを電気
的な出力に変換して、ある設定値(E2PROM、(但
半角2は上付きを示す)に記憶されている)にまで達す
ると異常状態を知らせるアラームとして動作インジケー
タ7に表示するとともに警報音(ブザー)を発生(鳴
動)する。
【0037】また、このようにシリンジ及びその他の輸
液流路中の抵抗から生じる負荷設定は、上カバー2上の
表示パネルに設けられた3個の表示ランプ19a、19
b、19cにより3段切り換え表示されて、その負荷設
定値は、下記の通りとなっている。
【0038】 (1)H(高);(800±200mmHg) (2)M(中);(500±100mmHg) (3)L(小);(300±100mmHg) また、閉塞検出機構にはシリンジの摺動抵抗の考慮もな
されており、各メーカー,シリンジ容積種類(50c
c,30cc,20cc,10cc)を検知して、シリ
ンジの摺動抵抗により自動補正する。CPU内部の交換
メモリ(E2PROM)には、10社分のシリンジの摺
動抵抗データを予め記憶されており、任意のメーカーを
設定することができるようになっている。
【0039】一方、残量検出機構は動作途中で残量が少
なくなった場合に重要な機能であって、ポンプが動作を
継続してブロック41とナットホルダー44が移動され
てシリンジの押子SPが移動されてある任意の位置に到
達すると、パイプシャフト40に固定されているブロッ
ク41に固定されている不図示の金具が本体の上カバー
2の内部に固定されているポテンショメータのレバーに
接する状態になる。このように当接した状態から、さら
に移動が継続されると、ポテンショメータの値が予め記
憶された所定値に達する。この時に、異常状態を知らせ
るアラームとして動作インジケータ7に表示するととも
に警報音を発生して残量アラームを表示する。
【0040】以上のようにして、ポンプの薬液注入の動
作が完了すると、送り方向とは逆方向へ移動して、初期
の位置へスライダーは戻されて、ポテンショメータのレ
バーは、レバーに接続された引張りバネの力により、初
期の位置に戻るように構成されている。 また、クラッ
チはずれ検出機構は、ポンプの送り動作中に、誤ってク
ラッチレバー52が握られて、クラッチを構成するハー
フナット45とリードネジ37の歯合状態が切られた
か、或いは、何らかの負荷の作用等により、同様のこと
が起った場合に警報音を発生し、動作インジケータ7に
より異常を知らせるものである。
【0041】このためにスライダ組立体50のクラッチ
レバー52を握ると、パイプシャフト40を介して、ハ
ーフナット45が図7に示した破線矢印A1とは逆方向
に回転されることになる結果、リードネジ37のネジ山
部37aとハーフナット45のネジ山部45aとの間の
歯合状態が外れるように構成されている。
【0042】また、このようにハーフナット45が回転
されると、ハーフナット45の摺動面45cに対して常
時摺動面39cが当接するように不図示の付勢手段によ
り付勢力を受けているクラッチセンサー板39が同時に
回転されて、クラッチセンサー板39の一端のレバー部
39bが上カバーの内部に固定されているフォトセンサ
ー(透過型)46であって、通常は遮光しているセンサ
を、クラッチセンサー板39が回転することにより、光
が透過する状態になるので、これを検出することによっ
てアラームを表示するように構成されている。
【0043】また、図8において、押子を移動させるた
めにモータ35が駆動されると、リードネジ37が回転
駆動されこれに歯合するハーフナット45を固定してい
るナットホルダー44が矢印B1方向に移動されるので
パイプシャフト40も矢印B2方向に移動されるととも
にスライダー組立体50の移動が行われる。このとき、
クラッチセンサー板39の一端のレバー部39bはフォ
トセンサー(透過型)46を遮光している。
【0044】次に、シリンジ断面積データの保持はCP
U内部の交換可能メモリ(E2PROM)に、10社分
のシリンジ断面積データが記憶されており、任意にメー
カーを設定することができる。また、バッテリ故障検出
機構が設けられており、バッテリの2セル以上のショー
トモードの破損を検出可能にしている。さらにγ(ガン
マ)注入と、予定量注入、アラーム・駆動状態表示が設
けられており、アラームは立体表示となっており、駆動
状態で、LED点灯箇所が回転するようにしている。
【0045】バッテリー残量表示はバッテリーの残量が
3段階にバッテリーランプ17において表示されるよう
にしている。また、従来は、バッテリー残量の検知につ
いてはバッテリー電圧に基づき行っていたが、本機では
電流の積算で行うことで、より高精度にバッテリー残量
を検出する。
【0046】また、設定ダイヤル6は側面において3箇
所の凹部6aを設けており、これらの凹部6a中に指先
を入れてから回転するように構成された所謂ジョグタイ
プである。この設定ダイヤル6は、非接触式であってダ
イヤルの回転を検出するエンドレスのエンコーダー式で
あり、凹部6aに指先を入れてから高速度で回転するこ
とができるようにして、回転角度に応じて設定ができる
ように配慮される一方、必要に応じて簡単に着脱可能に
しており、シリンジ内容液がポンプ装置上に漏洩した場
合において、他の防滴対策が十分な操作パネルと同様に
水洗いできるようにしている。 この、設定ダイヤル6
は時計まわりに回転すると各種設定値がアップされて図
4に示された表示部11に表示が行われる。同様に反時
計まわりに設定ダイヤル6が回転されると設定値がダウ
ンするように表示部11に表示されるようにしている。
【0047】具体的には、図4の表示パネル上に配設さ
れた表示切り換えスイッチ26を押圧すると、流量ラン
プ23と、予定量ランプ24と積算量ランプ25が順次
点灯されて、各設定が行えるようになっている。
【0048】そこで、流量設定を行うときは、表示切り
換えスイッチ26を押圧して流量ランプ23が点灯する
状態にしてから、設定ダイヤル6を回転するようにして
設定する。この結果表示部11において設定値の表示が
おこなわれる。この表示範囲は、0.0〜1200ml
/h(〜999.9:0.1ml/hステップ)(10
00〜 :1ml/hステップ)となっており、最低流
量→0.0とするとともに広い注入範囲を設定可能にし
ている。また、各メーカーの各種類のシリンジについて
保証できるようにしている。また、流量設定値「0」の
とき、ブザーがワンショット発報して開始できないよう
にしている。さらに流量設定値が駆動可能な流量範囲を
越えている場合にも、ブザーがワンショット発報して開
始できないようにしている。
【0049】また、積算量を設定するためには、表示切
り換えスイッチ26を押圧して積算ランプ25が点灯す
る状態にしてから、図4に示した表示部11を見ながら
上記の設定ダイヤル6を回転して設定する。このときの
積算量の表示範囲は、0.0〜999.9ml(0.1
mlステップ)であって、最低流量→0.0となってお
り、モータ35の出力軸に固定されているエンコーダー
のパルスカウント値から積算する一方、早送りスイッチ
30が押圧されてから早送りされる早送り量を加算され
るようにしている。
【0050】また、注入量の設定は体重;0.0〜30
0.0Kg(0.1Kgステップ)で、薬剤量;0.0
〜300.0mg(0.1mgステップ)、溶液量;
0.0〜300.0ml(0.1mlステップ)、γ
量;0.00〜50.00γ(μg/Kg/min)
(0.01γステップ)で可能なようにしている。
【0051】そして、最低流量は0.0から流量表示さ
れ、体重,薬剤量,溶液量,γ量を入力すると、流量が
自動計算され表示されるようになっており、表示された
流量で開始できるようになっている。この計算結果が、
設定可能流量(0.1ml/h以上,1200ml/h
以下)を逸脱していた場合には、表示部11の流量表示
が、数字以外の「----」となる表示になり、これに前後
してブザーがワンショット発報してポンプ動作を開始で
きないようにしている。
【0052】一方、計算結果が1200ml/h以内の
とき、計算結果を表示するが、300.1ml/h以上
の計算結果であって、かつシリンジの種類が10〜30
ccであることが自動検知された場合には、開始スイッ
チ29が押されてもブザーがワンショット発報して開始
できないようにしている。
【0053】次に、早送りスイッチ30が押されると送
液流量がアップされて、シリンジ50ccの場合には1
200ml/h、30ccの場合には500ml/h、
20ccの場合には400ml/h、シリンジ10cc
の場合には300ml/hでの送液が行われる。
【0054】また、予定量設定の表示範囲は0.0〜9
99.9ml(0.1mlステップ)で、最低流量→
0.0となっており、内部の選択スイッチにより、動作
選択できるようになっている。そして、予定量=0.0
の場合には開始スイッチ29が押された時に、ブザーが
ワンショット発報するとともに予定量LEDの予定量ラ
ンプ24が点滅して開始出来ないようになっている。ま
た、予定量<=積算量では予定量ランプ24のLEDが
点滅してブザー発報して続行できないようにしている。
また、注入中において予定量<=積算量となると予定
量ランプ24のLEDが点滅してブザーの発報がなされ
て、自動的にKVO運転に切り換わる。この時、流量
は、KVO(0.1ml/h)表示するので、停止・消
音スイッチ28を一度押すと消音する。このKVO運転
継続中に再アラームがあり、再度停止スイッチ28が押
されると停止する。
【0055】一方、装置に対する電源投入時の初期表示
は、メモリーモード以外の時において、「0」mlとな
っている。
【0056】次に、図9(a)はスライダ組立体50の
外観斜視図、また図9(b)はカバー55を取り外して
示した外観斜視図である。図10は図9(b)の正面図
である。
【0057】先ず、図9において、スライダ組立体50
は上記のスライダ送り機構33のインナークラッチシャ
フト43とパイプシャフト40の端部において固定され
て種々の異なるシリンジを不動状態に着脱自在に保持
し、かつこれを駆動することでシリンジ内容物を正確に
送り出すための重要な機能を有する。また、ブーツ51
がパイプシャフト40に被せられている。
【0058】図9において、押子を把持するために矢印
B3、B4方向に同期して開閉自在に操作される略L字
形状及び逆L字形状の一対の左右フック部材53、54
が、押子が把持されるベースの側面部位において回動部
53k、54kにおいて夫々回動自在に支持されてい
る。
【0059】これらの左右フック部材には第1アーム部
53−1、54−1と第2アーム部53−2、54−2
とが図示のように形成されており、第2アーム部53−
2、54−2には図10に示す溝部53a、54aがピ
ン61に挿通するようにして設けられており、このピン
61がクラッチレバー52の矢印B1方向の押圧操作に
より矢印B2方向に移動することで左右フック部材5
3、54が矢印B3、B4方向に同期して開くように構
成されている。以上で、クラッチレバー52の操作によ
り、左右フック部材53、54が開くことが理解されよ
う。
【0060】また、図9(a)においてカバー55の側
面部位において押子を載置するために設けられる突起部
55aが少なくとも1箇所の段差を形成するように設け
られており、大小異なる押子を載置可能にするととも
に、下方に押子が落下することを防止している。
【0061】図11は、スライダ組立体50を背面側か
ら見た外観斜視図である。また、図12は図11のクラ
ッチレバー52を取り外して示した正面図、図13は図
11の正面図であって、既に説明済みの構成には同一符
号を付して説明を割愛すると、スライダベース60にお
いて摺動自在に設けられるスライダ部品65とクラッチ
レバー52のフック部52dの間で引っ張りバネ63が
張設されており、このスライダ部品65に植設された上
記ピン61の作用により左右フック部材53、54が常
時閉じる状態に付勢されている。
【0062】また、このスライダ部品65において摺動
自在に設けられるプレートカム部品64の突起部64a
が潜入するカム溝52a(図13中において破線図示さ
れる)がクラッチレバー52に形成されており、クラッ
チレバー52を矢印B1方向に手動で回動させること
で、プレートカム部品64を矢印B9方向に移動するよ
うにしている。
【0063】また、ベース60の側面部位には一端がト
ーションバネの作用により常時突出するように付勢され
たストッパー部品57であって、プレートカム部品64
の摺動面64g上を滑るピン58が圧入された部品57
がプレートカム部品64を貫通するように設けられてい
る。
【0064】一方、図13において、破線図示のインナ
ークラッチシャフト43の端部は平行に切削加工された
係止部43eが形成されており、この係止部43eに対
して厚手のステンレス板からなるプレート67がネジ6
6により固定されており、このプレート67に固定され
ている調整ボルト77がクラッチレバー57の回動に伴
い当接するように構成されている。また、クラッチレバ
ー52は上記のパイプシャフト回りに回動自在に支持さ
れており、その長溝部52cにネジ66がセットされて
いる。
【0065】また、図16は、スライダ部品65とプレ
ートカム部品64とストッパー部品57との相互関係を
示した外観斜視図である。本図において、スライダ部品
65はスライダーベース60において上下方向に移動で
きるように内蔵される一方、ピン61がインサート成形
されており、引っ張りバネ63が矢印C方向に移動付勢
しているので、外力が作用しない場合には矢印C1方向
に移動されてピン61に係合している左右フック部材5
3、54を閉じるように移動する。
【0066】また、プレートカム部品64はクラッチレ
バー52の可動により突起部64aが矢印B9方向に移
動されると、当接面64cがスライダ部品65の当接面
65aに対して当接することになり、スライダ部品65
とともに矢印B9方向に移動されて、ピン61の作用に
より左右フック部材53、54が開くようになる。
【0067】一方、ストッパー部品57は、開口部64
k中を挿通されるとともに、プレートカム部品64の摺
動面64g上を滑るようにして脱落防止する圧入ピン5
8を設けており、段差部64tに圧入ピン58が落ちる
状態ではスライダ部品65の移動を規制するように構成
されている。
【0068】即ち、図14と図15はスライダ部品65
のみ省いて示した要部断面図であって、両図においてク
ラッチレバー52の操作でフック部材53、54を開状
態にしたときに、クラッチレバー52の動きがプレート
67を介してインナークラッチシャフト43に伝達され
てスライダ組立体50がスライダ送り機構33から非係
合状態にされるので、長手方向に移動する。
【0069】一方、シリンジがスライダベース60にセ
ットされるとストッパー部品57の圧入ピン58は段差
部64tに落ちる状態になり、クラッチレバー52の操
作を不能な状態にするとともにフック部材53、54を
閉状態に移動する。また、このときにスライダ組立体5
0がスライダ送り機構33に対する歯合状態になるよう
に構成されている。
【0070】次に、図17は通信コードを示し、また図
18は接続状態のブロック図である両図において本体内
部のスイッチにより、RS−232CとRS−485を
切り換えることができるようになっており伝送速度も本
体パネルのスイッチ操作で伝送速度を4800bpsか
ら19200bpsの範囲で換えることができるように
なっている。
【0071】また、同期方法は調歩同期式であって、図
17に示すようにスタートビットは1ビット、データビ
ットは8ビット(LSBファースト)パリティービット
はなし、ストップビットは1または2ビット(2ビット
工場出荷時)であり、スイッチ操作で切り換え可能にな
っている。
【0072】伝送手順は外部医療用モニターからシリン
ジポンプに命令を送るとシリンジポンプは応答を開始す
る。このときシリンジポンプは、受信内容が自分宛のも
のでないとき、いっさい応答を返さない。またシリンジ
ポンプは通信終了符号(ETX)を受信できないとき、
待機の状態を維持する。このETXを受信する前に通信
開始符号(STX)を受信したとき、後から受信した応
答が正常でもフェーズエラー扱いにする。
【0073】但し、待ち時間が3秒を越えたとき、
自分宛でない「STX〜ETX」を受信したときは、そ
れまでの受信データは無効にする。
【0074】シリンジポンプの”受信→送信”の伝送タ
イミングは、受信完了→送信部の開始準備時間は40m
s以上、送信部の開始準備時間→送信開始時間は10m
s以上、送信完了→送信部の終了準備時間は20ms以
上となっている。
【0075】また、伝送符号は通信開始符号(ST
X):FFH、通信終了符号(ETX):OOHに設定
されており、アドレスは該当番号:31Hに設定するよ
うにしている。
【0076】ID番号が任意にの8桁数字で設定可能に
なっており(工場出荷時、00000000が設定され
ている)。
【0077】また、シーケンス番号は以下のようになっ
ている。
【0078】 シリンジポンプにおいて、シーケンス番号が、前回受信
した番号と同じときは、何も処理をおこなわず、前回応
答として返したものを再送するが、シーケンス番号0の
ときは、無条件で命令に対する処理を行う。シリンジポ
ンプからの応答におけるシーケンス番号は、受信したシ
ーケンス番号と同じものを使用する。
【0079】また、通信エラーのシーケンス番号は、F
FH(255)を使用する。
【0080】命令は01Hでシリンジポンプ本体内部情
報を要求し、補助命令は00Hで基本動作状態を、また
01Hでガンマ情報を、02Hで予定量情報を夫々要求
するように設定されている。
【0081】図19は、設定ダイヤルの中心断面図であ
る。また、図20は設定ダイヤル6の分解斜視図であ
る。既に説明済みの構成には同一符号を付して説明を割
愛して述べると、両図において、設定ダイヤル6は上記
のカバー2、3と略同様の諸仕様を満足する樹脂材料か
ら射出成形されてなり、その回転中心において油含有メ
タル等からなる耐久性に優れた軸受部(金属ブッシュ)
73がインサート成形等されて一体的に設けられてい
る。
【0082】また、内部には厚さ方向に異なる極性とな
るように着磁された永久磁石70の16個分が等間隔に
なるように内蔵されており、プラスチックシート75に
より被覆されている。または、図20に示したように、
帽子状に予め形成されたプラスチックシート75を被せ
るようにして、外部に永久磁石70が直接露出しないよ
うにして、水洗時において錆びないように配慮してい
る。また、この永久磁石磁性材料を分散してなるゴム等
のエラストマーで形成させても良い。
【0083】一方、上ケース2側には、軸受部(金属ブ
ッシュ)73を回動自在に軸支するための埋設シャフト
72が植設されており、設定ダイヤル6の軸受部(金属
ブッシュ)73を着脱可能にするとともに挿入された状
態において、図19に示すように永久磁石70が上ケー
ス2の側面部位に配設されているホールIC71と、
鉄、鋼、コバルト、ニッケル等の常磁性体またはこれら
を分散させたプラマグ等のエラストマーで形成された磁
性体リング74の凸部74aに対向する位置になるよう
にしている。
【0084】また、図19に示したように設定ダイヤル
6が装着された状態において、上カバー2に固定されて
いるホールIC71と、磁性体リング74と永久磁石7
0の側面部位の間の寸法が図示のような位置関係になる
ように、金属ブッシュ73の端面が上カバーに当接する
ようにしている。
【0085】次に、図22は図19のX‐X矢視断面図
であって、ホールIC71と、磁性体リング74のみ示
した図である。本図において磁性体リング74には図示
のような凸部74aが略半円分に渡り10箇所等間隔で
一体形成されている。また、ホールIC71は半円で開
いた部分に配設されており、上記のように16個分が等
間隔で配置されている永久磁石70がホールIC71
と、磁性体リング74の凸部74aに対して夫々対向し
て吸引及びホールIC71のオン/オフを行い得るよう
にしている。また、凸部74aの設けられているピッチ
と永久磁石70の設けられているピッチを異なるように
して、設定ダイヤル6の回転時のクリック抵抗感が出る
ように互いに吸引するようにしている。このために通常
の状態では磁性体リング74と永久磁石とが設定ダイヤ
ル6が固定軸体から脱落防止する手段として働く。
【0086】図23は、ホールIC71が接続されたブ
ロック図である。本図に示したように、2個のホールI
C71がメイン基板101に対してコネクタ103を介
して接続されており、直流5ボルトの電力供給を行うと
ともに各ホールIC71間のA相、B相に発生するバイ
アス電圧変化を約90度の位相差を持った出力として検
出してCPU102のポートに入力して設定ダイヤル6
の回転操作に伴う回転方向及び回転数(回転角度)を検
出する手段としての作用を可能にしている。
【0087】以上の構成において、設定ダイヤル6の操
作が暫く行われない状態から、設定ダイヤル6の回転操
作が行われたときに最初の180度分の回転では設定値
は変化しないようにして、誤って回転された時の対処を
している。回転角度が180度を超えると、確認のため
のブザーが発生し、設定値が回転方向及び回転数に応じ
て変化するようにするために、ある周期でカウントされ
た値がnカウントでn周期以上(nは整数)の場合に上
位桁の数値が変化するようにする。また、停止/消音ス
イッチ28を押したままで設定ダイヤル6を回すと上位
桁の数値が変化する。例えば、ml毎に設定値を変化さ
せるときは、10mlステップで10ml毎に設定値を
変化させるときは100mlステップで設定値が変化す
る。
【0088】以上のように構成される設定ダイヤル6は
取り外すことで清掃できるが、図21の使用説明図のよ
うに、以下の手順で行う。先ず、シリンジポンプ本体上
部の溝部と設定ダイアル6の凹部6eが一致するように
する。本体と設定ダイアルの凹部6eとの間に、爪また
は指先をかける。次に、設定ダイアル6を左右にゆらし
ながら矢印の方向に引き、本体1から設定ダイアル6を
取り外す。この後に本体、埋設シャフト72、及び設定
ダイアル6をそれぞれをきれいに拭くか水洗いする。清
掃が終了したら、設定ダイアル6を本体1の埋設シャフ
ト72の付け根部分まで突き当たるまで挿入する。
【0089】最後に、図24は内蔵されたブザーの動作
対応図表であって、上記の動作インジケータ7との同期
により鳴動パターンと発報間隔が図表に示したように発
生されて、使用者に報知し認識させるようにする。な
お、図表において、「3音」とは「ピー、ピー、ピー」
と音が3つ連続することを示している。「5音」も同様
である。 また、鳴動の優先順位としては、基本的に
は、(a)閉塞、シリンジ外れ、クラッチ外れの発生、
(b)バッテリー電圧低下(2分、4分、6分、8分、
10分、10分以上)、(c)残量警報、(d)開始忘
れ音の順となるように、優先順位が高く設定されてい
る。また、多重的に警報が発生するときは、順次の高い
方に切り換えるようにしている。同様に、消音時におい
て、警報が多重的に発生したときは、優先順位の高いア
ラームを発するようにするとともに、開始忘れ音のよう
に間欠的に発生する間に、キークリック、ワンショット
発報は割り込んで鳴動することができるようにしてい
る。
【0090】一方、再度、図4を参照して、動作インジ
ケータ7の動作は、(a)正常運転中は、設定流量に対
応して4段階の異なる速度で、内蔵の発光ダイオード7
a〜7dが緑色に時計回転方向に順次点滅する。(b)
運転停止中は警報時の赤色点灯を除いて、緑色は消灯す
る。(c)開始忘れの時は、全て発光ダイオード7a〜
7dが赤色点滅する。(d)外部からの通信を受信した
ときは、一瞬緑色に点滅するようになっている。
【0091】以上説明のシリンジポンプの使用説明を行
うと、下準備として、まず、用具の確認をして、シリン
ジポンプ1と付属のポールクランプとAC電源ケーブル
と輸液スタンドPと薬液の入ったシリンジ、留置針の以
上が揃っていることを確認する。この後に、ポールクラ
ンプを輸液スタンドPに固定して、ポールクランプを輸
液スタンドにしっかりと固定する。このために、シリン
ジポンプの底にあるネジ穴に、ポールクランプの取りつ
けネジをいれて固定する。次に、本体右側面のACイン
レット8にAC電源ケーブルを接続し、プラグをアース
端子付のAC100Vのコンセントに接続する。
【0092】AC電源が接続されると、バッテリーラン
プ17が点灯して、内蔵バッテリーに充電されている状
態になっていることが表示される。
【0093】そこで、電源を入れるために電源スイッチ
15を約1秒押して電源をいれるとすべてのランプが3
回点滅して、またブザーが鳴って自動的にセルフチェッ
クが行われる。このときAC/DCランプ16は点灯す
る一方で、流量・予定量・積算量の各表示ランプ23、
24、25が点灯する。また流量・予定量・積算量の表
示部11に、予め設定されているシリンジメーカーが約
3秒間、数字で表示される。シリンジメーカー設定ラベ
ルは使用するシリンジポンプに貼り付けられているの
で、シリンジメーカー設定ラベルと本体で設定されてい
るシリンジメーカーが一致していることを、必ず確認す
る。
【0094】所定時間経過後に流量・予定量・積算量の
表示部11のシリンジメーカーの数字が消えて、表示部
11に「0.0」と表示される。また動作インジケータ
7はこの時、消灯している。
【0095】一方、シリンジの種類の表示ランプ18は
内蔵の4個の全ての表示ランプが点滅した状態で、シリ
ンジが装着されていないことを表示してシリンジセット
を促す。
【0096】シリンジSのセットは以上の表示がすべて
確認できたら行われる。シリンジを注入ライン(チュー
ブ)と薬液が満たされたシリンジを無菌的な環境で行い
接続したら、シリンジの本体Sをステージ2a上にセッ
トしてクランプ5を上までいっぱいに引き上げてから、
矢印D1方向に回す。すなわち、図5の要部外観斜視図
に示したように、シリンジの本体Sをセットするために
クランプ5を上方に引き上げてから約90度回転するこ
とで上方位置に留まることができるようになっているの
でクランプ5を上に引き矢印D1方向に回す。
【0097】続いて、シリンジのフランジSFをスリッ
ト2cにセットするためにシリンジのフランジSFを、
スリット2cに入れる。その後にシリンジの本体Sをシ
リンジステージ2a上にセットするようにしてから、ク
ランプ5を矢印D1方向に回動すると、ロック状態が外
れて矢印D2方向に移動されてシリンジクランプを行
う。
【0098】続いて、スライダー組立体50のクラッチ
レバー52を押して、クラッチを解除してスライダーを
移動するが、このときスライダーのクラッチレバー52
を押すと、スライダーが手で動かせるようになる。
【0099】そこで、シリンジの押子SPがスライダー
組立体50に当接するようにしてから、クラッチレバー
52を離すと、左右フック53、54が押子SPを自動
的に保持するようになる。即ち、クラッチレバー52を
離すと、スライダーのフックがシリンジの押子を挟み込
む状態になる。
【0100】この後に、上記のようにクランプ5を矢印
D1方向に回して、矢印D2方向に降ろしてシリンジS
を固定する。以上のようにしてシリンジのセットが終わ
ったら、プライミングを行う。
【0101】このプライミングは、患者に穿刺する前に
必ず行う必要があり、早送りスイッチ30を押すと動作
インジケータ7が回転表示されて、ポンプ動作が開示さ
れて留置針の先端から薬液が出る。この早送りスイッチ
30を押し続け、薬液を留置針の先端まで送ると、積算
量ランプ25が点滅する。また、流量・予定量・積算量
の表示部11は早送り中は、積算量ランプ25が点滅
し、流量・予定量・積算量の表示部11に、プライミン
グ量が表示される。このプライミング量は、0.1ml
ステップで積算量に加算される。ここで、積算クリアス
イッチ27を押すことにより、積算量を「0」にクリア
することもできる。
【0102】このプライミングは、シリンジと本体の隙
間を無くすことで本体のスライダー組立体50の作用面
がシリンジの押子SPと隙間なく当接する状態にするた
めに重要であるので、必ず行うようにする。
【0103】以上のプライミングが終了したら、流量の
設定を行うが、このとき先ず流量ランプ23が点灯して
いることを確認する。この流量ランプ23が点灯してい
ない場合には、表示切換スイッチ26を押して、流量ラ
ンプ23を点灯させる状態にする。
【0104】この後に、設定ダイヤル6を回して、1時
間当たりの流量を設定するが、このとき設定ダイヤル操
作の誤動作防止を図り安全を確保するために、回しはじ
めてから半周の間は数値が変化しないようになってい
る。また、半周を超えるとブザーが鳴り数値が変化す
る。
【0105】この数値の増減は設定ダイヤル6を手前に
回すと数値が減り、後ろに回すと数値は増えるようにな
っている。また、停止/消音スイッチ28を押した状態
で設定ダイヤル6を回すと数値は上位桁で急速に変化す
る。
【0106】シリンジ種類と最大流量については、シリ
ンジの種類により、設定できる最大流量が設定されてお
り、例えば30mlのシリンジで最大流量1500ml
となっている。したがって、最大流量より大きな数値を
設定し、開始スイッチ29を押した場合には、流量設定
値が点滅して、注入は開始されないようになっているの
で、再度、設定する。
【0107】以上のようにして流量の設定が終わった
ら、本体1が停止状態になっていることを確認して、留
置針を患者の腕等に穿刺し、すべての準備が完了した
ら、薬液を注入を行う。このために、開始スイッチ29
が押されると注入が開始される。動作インジケータ7が
回転点灯するので薬液の注入は、回転点灯することで遠
方からも確認できる。
【0108】なお、シリンジを本体1にセットしてか
ら、流量設定が終了した時点から約2分間経過しても、
注入が開始されない場合には、ブザーが鳴って開始忘れ
を知らせる。そこで、停止/消音スイッチ28を押すと
ブザーが鳴り止むようにしている。
【0109】注入中に、流量の変更を行う場合は、注入
の一時停止を実行して注入を停止状態にする。このため
に停止/消音スイッチ28を押すと動作インジケータ7
が消灯する。
【0110】注入が開始された後に、積算量を確認する
ためには、表示切換スイッチ26を押すと積算量ランプ
25が点灯する状態になる。すると流量・予定量・積算
量の表示部11に、注入開始からの積算量が0.1ml
ステップで約15秒間表示される。
【0111】また、積算量をクリアしたい時は、停止/
消音スイッチ28を押して本体1を停止状態にしてか
ら、表示切換スイッチ26を押して、積算量を表示させ
て、積算クリアスイッチ27を約1.5秒押すと、ブザ
ーが鳴り、流量・予定量・積算量の表示部11の積算量
が「0.0ml」にクリアされる。
【0112】予定した量の薬液が注入されたら、停止状
態を確認して、シリンジを取り外すが、このためにクラ
ンプ5を上方に引き上げから、約90度回す状態にして
保持する。続いて、スライダー50のクラッチレバー5
2を押して、左右フック部材53、54を開くようにし
てシリンジを取り外す。その後に、再度使用しない場合
には電源スイッチ15を約2秒以上押し続けて切る。
【0113】上記の機能を備えるシリンジポンプにより
十分に所望の機能が達成できるものであるが、ガンマ注
入設定機能により、より効果的な薬液注入ができる。
【0114】このために、先ず表示ON/OFFスイッ
チ10aを約2秒以上押し続けるとガンマ注入設定画面
10が点灯し、ガンマ注入が可能となる。続いて、項目
切換スイッチ10bを押すとガンマ設定画面が変化し項
目切換スイッチ10bを押すごとに、ガンマ量、体重、
薬剤量、溶液量が点滅表示される。表示が点滅している
箇所が設定変更の可能な項目となるので、所望の項目を
表示した状態で設定ダイヤル6を回すことで、ガンマ設
定設定画面10上の数値を変化させて数値を設定する。
また停止/消音スイッチ28を押しながら設定ダイアル
6を回すと、それぞれのステップ値が急速に変化させる
ことができる。このガンマ注入設定画面10は設定し
た、ガンマ量、体重、薬剤量、溶剤量により、流量を自
動計算して、表示される。
【0115】図3に示した外部通信接続コネクタ12は
シリンジポンプの状態を、外部の医療用モニターで監視
するために設けられている。また、ナースコールコネク
タ13はオプションのナースコールケーブルを用いて、
ナースコールと接続できるようになっている。
【0116】特殊機能の設定として、本体内部の切り換
えスイッチの操作により、必要に応じた各モードの設定
変更が可能となっている。これらの特殊機能として流量
・予定量・積算量の表示部11の予定量を標準モード
と、予定量モードに変更できるようになっている。標準
モードでは、表示切換スイッチ26を押すごとに、流
量、積算量の順で表示され、予定量の設定はできなくな
っている。また、本体内部の切り換えスイッチの操作に
よって、予定量モードに切り換えると、表示部11の表
示は、流量、予定量、積算量の順になり、予定量を設定
することが可能となる。こ予定量の設定のためには表示
切換スイッチ26を押して予定量ランプ24が点灯した
状態にしてから、設定ダイヤル6を回して予定量を設定
する。この設定は、0.1mlステップで変更できる。
予定量を設定して、注液を開始した場合において、積算
量が予定量に達すると、予定量ランプ24が点滅してブ
ザーが鳴る。
【0117】このように予定量の設定が行われた場合に
は、薬液の注入は、KVO(キープベインオープン)機
能は0.1mlの流量で継続される。途中で確認したい
場合は停止/消音スイッチ28を押すと動作インジケー
タ7が点灯し、ブザーが鳴り止む。この時、キープベイ
ンオープン機能は継続しており、停止/消音スイッチ2
8をもう一度押すと、動作インジケータ7が消灯し、キ
ープベインオープン機能が解除されて停止状態になり、
予定量モードでの注入が終る。
【0118】再アラームは、標準モードと消音モードに
変更でき、動作インジケータ7の赤色点滅し、ブザーが
鳴る状態であって、ブザー消音後、2分以上アラーム状
態が解除されない場合、ブザーが再度鳴るようにする標
準モードと、消音モードであって、2分以上アラーム状
態が続いても、再アラーム機能が作動しない状態に設定
できる。
【0119】開始忘れ警告は、標準モードと消音モード
に変更でき、動作インジケータ7が赤色点滅し、ブザー
が鳴る標準モードであって開始可能な状態で、停止状態
が2分以上続いた場合、ブザーが鳴り、開始忘れを知ら
せるモードと、消音モードであって、停止状態が2分以
上続いても、開始忘れアラーム機能が作動しないモード
に設定できる。
【0120】シリンジメーカーの変更は、内部切り換え
スイッチにより可能としているが、この特殊機能の設定
は、不注意に行うと事故発生にもなるので通常は行えな
いようにしている。
【0121】閉塞検出圧レベルの設定とブザー音量の設
定は、停止/消音スイッチ28を押し、表示切換スイッ
チ26を押して行う。先ず、閉塞検出圧レベルの設定変
更は、停止/消音スイッチ28を押しながら、同時に表
示切換スイッチ26を押すと、流量・予定量・積算量の
表示部11に「PrES」と表示され、設定モードにな
る。そのまま停止/消音スイッチ28を押しながら、表
示切換スイッチ26を離して、押すことで、閉塞圧設定
値ランプ19a、19b、19cの近傍の印刷文字の
「L」「M」「H」が順番に点灯するので希望する設定
になったら、すべてのスイッチから指を離し、停止/消
音スイッチ28を押し、積算クリアスイッチ27を押す
ことで閉塞検出圧レベルの設定ができる。
【0122】また、ブザー音量の設定変更は、停止/消
音スイッチ28を押しながら、同時に積算クリアスイッ
チ27を押し、流量・予定量・積算量の表示部11に、
「bEL*2」と表示されて、設定モードになる。その
まま停止/消音スイッチ28を押しながら、積算クリア
スイッチ27を離して、押すことで、表示が「bEL:
1],「bEL:2].「bEL:3]とブザー音量の
大、中、小に対応して変化するので希望する音量になっ
たら、すべてのスイッチから指を離してブザー音量の設
定が行う。
【0123】電源集中ボックスにより、DC電源での使
用もできる。この場合には、AC電源ケーブルが本体1
から外れていることを確認し、本体右側面のDCコネク
タ9にDCケーブルを接続する。続いて、電源スイッチ
15を入れるとAC/DCランプ16が点灯してDC電
源が供給される。
【0124】また、AC電源とDC電源がどちらも供給
されない場合には、自動的に内蔵バッテリーに切り換わ
り、AC/DCランプ16は消灯し、内蔵バッテリーで
約2時間連続使用できるようになる。また、内蔵バッテ
リーは電源のON/OFFに拘わらず、AC電源か、D
C電源が接続されている時に充電される。この充電中は
バッテリーランプ17が点灯して、バッテリーの残量を
3段階のレベルで表示する。このバッテリー残量の目安
としては、3個全てのランプが点灯している場合は、約
80分以上の使用が可能となり、ランプが2個点灯とき
は約30分以上の動作時間があり、ランプが1個のみ点
灯している場合は、約15分以上の使用が可能となる。
3個全てが点滅している場合は、2個または1個しか点
灯しない場合はバッテリーが劣化していることを示す。
【0125】また、内蔵バッテリーの残量がさらに低下
すると、バッテリーアラームランプ22が点滅し、また
ブザーが鳴るのでAC電源を接続して速やかにACかD
Cの電源に接続して使用する。
【0126】以上の仕様をまとめると本実施形態のシリ
ンジポンプの動作音が静かで最悪条件でも55dB以下
であり、常用条件(0.1〜150ml/h)では本体
より10mmの位置で47dB以下を達成できた。ま
た、クリーニング性も良く、外層クリーニングし易く、
ガーゼ,綿棒でクリーニングでき、さらにユーザーが工
具を使用せず、ある程度分解洗浄できるようにできた。
またメンテナンス性が容易であって、特殊工具を必要と
せず、各構成部品がユニット化されているので供給が容
易であり、調整が簡便でありまた内部スイッチにより、
A/D値を表示させ、調整確認できるように構成されて
いる。
【0127】また、ノイズマージンは例えば電気メスを
近傍で使用した場合を想定して、電源インパルス;2K
V,500nSec、ラジエーション;1KV,3方向
を満足するようにした。さらに携帯電話(5W)を近傍
で使用しても耐えるようにしてある。また、静電気ノイ
ズマージンは10KVで誤動作せず、15KVで破損し
ないようにして、ノイズ規格の国内;VCIMグループ
1クラスAと、海外;FCC Prat.18とCIS
PR 11(IEC601−1−2)とVDEDIN5
7871を満足するようにした。
【0128】電撃防護形式はCLASS *I(3KV
以上)でTYPE CF(接地洩れ;0.5mA以下)
の国内;JIS T1001,T1002と海外;IE
C601−1を満足するようにした。
【0129】耐薬品性はアルコールで拭かないようにし
たが、アルコール程度の耐薬品性を備えるように外層は
ABSグレードV0にし、かつ銘版,印刷文字,表示等
が消失しないように裏側印刷する等して対処した。
【0130】また駆動推力(押子を押す力)は最大で約
15Kg・fで約20Kg・fに耐えるとともに、実測
で機械(送り)精度が±1%以内の高精度にすることが
でき、かつシリンジの各メーカーの各種類について保証
できるようにした。
【0131】具体的にはスライダーの移動量を実測する
ことで、 流量<1.0ml/h 60分(long−term);±5%以下 1.0ml/h≦流量<5.0ml/h 2分のobservation window;±2%
以下 かつ、 60分(long−term);±1%以下 5.0ml/h≦流量 2分のobservation window;±1%
以下 にした。
【0132】また、流量精度は±3%以内の高精度にす
るために各メーカーの各種類について保証できるように
して吐出量を実測した。 1.0ml/h≦流量<5.0ml/h 2分のobservation window;±5%
以下 1.0ml/h≦流量 60分(long−term);±3%以下 開始後10分で95%以上となることを確認した。
【0133】また残量アラーム発生の目安は10cc:
0.5ml、20cc:1.0ml、30cc:1.0
ml、50cc:1.0mlとしてある。
【0134】γ量表示部10はバックライト付き(イエ
ロー又はグリーン)の液晶でる。各7セグメントからな
る数字表示着である。体重・Kg・薬剤量・mg・溶液
量ml・γ量・μg/Kg/minの表示ができ、体
重;7SEG4桁+小数点1SEG、薬剤量;7SEG
4桁+小数点1SEG、溶液量;7SEG4桁+小数点
1SEG、γ量;7SEG4桁+小数点1SEGで表示
する。また通常注入モード選択のとき、全画面がバック
ライト消灯する。
【0135】また流量・積算量・予定量表示部11は見
やすいLED表示であり、7SEG4桁+小数点1SE
Gであってγモード設定中のとき、自動的に流量表示に
切り換わる。また、γモード設定中設定値に対応し逐次
流量表示が切り換わる、積算量又は予定量表示のとき、
約15秒間放置されると自動的に流量表示に切り換わる
ようにしている。
【0136】アラームはEr*とCPU暴走とスイッチ
操作とセルフチェックの時に発生するが、分かり易い音
色でかつ不快感がないようにしており、さらに海外規格
対応と音量3段階切り換え可能(パネル操作)とし、ま
た設定音量の記憶と設定時の音量レベル表示を可能にし
ている。その最大音量は1m離れて65dB以上として
あり、さらに自励式(CPUの暴走時に発報するよう)
にしている。
【0137】また、音色は3周波数(2〜4KHz程
度)であってCPUからPWM出力可としてあり、(ア
ラーム→PWM出力、ウォッチドッグ→ハード発振)す
るようにしてある。この音量切り換え手順は、(1)ア
ラーム状態(電圧低下、残量を除く)のとき、切り換え
不可であって積算クリアを押し、(2)停止スイッチを
押しながら、スイッチを押す度に中→大→小→中→・・
・と変化(ブザーは1.5秒発報する)(3)ブザーに
同期して流量表示部に、7Segにて中=「b−2」、
大=「b−3」、小=「b−1」と表示される。(4)
結果をEEPROMに書き込むようにしている。
【0138】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
例えばアップ/ダウン式の押しボタン式のスイッチに比
較して、回転角度と回転方向により数値をアナログ的に
変化できるので操作性に優れ、かつ簡単に着脱できる
転式の設定ダイヤルを具備したシリンジポンプを提供す
ることができる。
【0139】
【図面の簡単な説明】
【図1】 シリンジポンプ本体1の外観斜視図である。
【図2】 図1の本体1の右側面図である。
【図3】 図1の本体1の左側面図である。
【図4】 操作パネル部2fの平面図である。
【図5】 (a)本体1の上カバー2の要部外観斜視図
である。(b)クランプ5の要部断面図である。
【図6】 (a)シリンジセット準備のためのクランプ
5の動作説明図である。(b)シリンジセットのクラン
プ5の動作説明図である。
【図7】 スライダ送り機構の外観斜視図である。
【図8】 スライダ送り機構の動作説明の外観斜視図で
ある。
【図9】 (a)スライダ組立体50の外観斜視図であ
る。(b)カバー55を取り外して示した外観斜視図で
ある。
【図10】 図9(b)の正面図である。
【図11】 スライダ組立体50の外観斜視図である。
【図12】 スライダ組立体50の正面図である。
【図13】 スライダ組立体50の背面図である。
【図14】 スライダ部品65のみ省いて示した動作説
明のための要部断面図である。
【図15】 スライダ部品65のみ省いて示した動作説
明のための要部断面図である。
【図16】 スライダ部品65とプレートカム部品64
とストッパー部品57との相互関係を示した外観斜視図
である。
【図17】 通信コードである。
【図18】 接続状態のブロック図である。
【図19】 設定ダイヤルの中心断面図である。
【図20】 設定ダイヤルの分解斜視図である。
【図21】 設定ダイヤルの動作説明図である。
【図22】 図19のX‐X矢視断面図である。
【図23】 ホールIC71が接続されたブロック図で
ある。
【図24】 内蔵されたブザーの動作対応図表である。
【符号の説明】
1…シリンジポンプ本体、2…上カバー、3…下カバ
ー、4…ラバーシール、5…クランプ、6…設定ダイヤ
ル、7…動作インジケータ、7a〜7d…発光ダイオー
ド、8…ACインレット、9…DC電源コネクタ、10
…ガンマ設定表示部、11…流量・予定量・積算量の表
示部、12…外部通信コネクタ、13…ナースコールコ
ネクタ、15…電源スイッチ、16…AC/DCラン
プ、17…バッテリーランプ、18…シリンジ表示ラン
プ、19a〜19c…閉塞ランプ、21…残量アラーム
ランプ、22…バッテリーアラームランプ、23…流量
ランプ、24…予定量ランプ、25…積算量ランプ、2
6…切り換えスイッチ、27…積算クリアスイッチ、2
8…停止/消音スイッチ、29…開始スイッチ、30…
早送りスイッチ、33…スライダ送り機構、34…ベー
ス、35…モータ(エンコーダ付き)、36…ギアトレ
イン、37…リードネジ、38…案内シャフト、39…
クラッチセンサー板、40…パイプシャフト、41…ブ
ロック、42…ブッシュ、43…インナークラッチシャ
フト、44…ナットホルダー、45…ハーフナット、4
6…センサー、48…ガイドブッシュ、50…スライダ
組立体、51…ブーツ、52…クラッチレバー、53…
右フック、54…左フック、55…カバー、57…スト
ッパー部品、60…スライダベース、61…ピン、62
…トーションバネ、63…引っ張りバネ、64…プレー
トカム部品、65…スライダ部品、67…プレート、7
0…永久磁石、71…ホールIC、72…埋設シャフ
ト、73…金属ブッシュ、74…磁性体リング
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−46860(JP,A) 特開 昭61−158638(JP,A) 特開 平6−273437(JP,A) 実用新案登録3013075(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 5/20 A61M 5/145

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンジを不動状態に着脱自在に保持
    し、スライダ手段に前記シリンジの押子を不動状態にセ
    ットし、前記スライダ手段を駆動することでシリンジ内
    容物を正確に送り出すとともに、前記送り出しのための
    諸設定値を設定するための設定手段を備えるシリンジポ
    ンプであって、 前記設定手段を、 シリンジポンプの本体側に植設される埋設シャフトと、
    埋設シャフトの回りにおいて防滴状態にされて配設さ
    れる検出部と、 前記固定軸体に対して着脱自在にされる金属ブッシュを
    含む軸受部と、前記検出部により回転数と回転方向を検
    出させるための検出手段と、永久磁石と前記埋設シャフ
    トの回りに配設されるリング状の磁性体同志が吸引する
    ように構成された脱落防止部とを一体形成した設定ダイ
    ヤルと、 から構成することを特徴とするシリンジポンプ。
  2. 【請求項2】 前記諸設定値は、流量、予定量、ガンマ
    量、体重、薬剤量、溶液量等数種類の項目が選択的に設
    定されることを特徴とする請求項1に記載のシリンジポ
    ンプ。
  3. 【請求項3】 前記検出部は前記本体の右または左側面
    部位において配設される一対のホール素子からなり、ま
    た前記検出手段は複数分が所定角度離間して放射状に配
    設されるとともに防滴状態で配設される永久磁石からな
    り、 前記ホール素子の一方のA相、前記ホール素子の他方の
    B相に発生するバイアス電圧変化を約90度の位相差を
    持った出力として検出して前記設定ダイヤルの回転操作
    に伴う回転方向及び回転数の検出を可能に構成すること
    を特徴とする請求項1に記載のシリンジポンプ。
  4. 【請求項4】 前記磁性体は前記永久磁石の個数分と同
    じかまたは少ない突起部を設けてなり、前記設定ダイヤ
    ルの回転時におけるクリック抵抗感を得るように構成し
    たことを特徴とする請求項1に記載のシリンジポンプ。
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