JPH1113745A - 動圧軸受装置 - Google Patents

動圧軸受装置

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JPH1113745A
JPH1113745A JP18058697A JP18058697A JPH1113745A JP H1113745 A JPH1113745 A JP H1113745A JP 18058697 A JP18058697 A JP 18058697A JP 18058697 A JP18058697 A JP 18058697A JP H1113745 A JPH1113745 A JP H1113745A
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JP
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bearing
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length
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JP18058697A
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Kazuji Miura
和司 三浦
Hideki Kanebako
秀樹 金箱
Masato Gomyo
五明  正人
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Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易で低コストな構造で、短い溝長の傾斜溝
片116aの溝長を高精度に得ることを可能とする。 【解決手段】 短い溝長を有する傾斜溝片116aにお
ける溝端部分に繋げるようにして、基準方向に向かって
直線状に延びる補助溝片116cを連設することによ
り、短い溝長の傾斜溝片116aを形成する場合に、ま
ず、直線状に延びる補助溝片116cの形成を行い、そ
の後に短い溝長の傾斜溝片116aを形成するようにし
たもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑油に動圧を発
生させ、その動圧により軸側部材と軸受側部材とを相対
的に回転自在に支持するように構成した動圧軸受装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、モータ等の各種装置において、特
に高速回転に対応し得るようにオイル等の潤滑油の動圧
を利用した動圧軸受装置が種々検討され提案されてい
る。この動圧軸受装置においては、軸側部材の動圧面
と、この軸側部材の外周側又は軸端側に所定の隙間を介
して装着された軸受側部材の動圧面と、が対向配置され
ており、その対向隙間に動圧軸受部が形成されている。
また、上記両対向動圧面のうちの少なくとも一方側に
は、動圧発生用溝が形成されており、動圧軸受内に注入
されたオイル等の潤滑油が、回転時に動圧発生用溝のポ
ンピング作用により加圧され、当該潤滑油の動圧によっ
て上記両部材が相対的に回転可能に支持されるようにな
っている。
【0003】このような動圧軸受装置において、動圧発
生用溝を軸受側部材に形成した場合が図3に示されてい
る。すなわち、本図に示されている場合では、中空円筒
状の軸受側部材1の内周部にラジアル動圧軸受部を形成
する動圧面2,3が軸方向に並設されており、それらの
各動圧面2,3を形成している上記軸受側部材の内周壁
面に、へリングボーン形状をなすラジアル動圧発生用溝
4が、略くの字状に傾斜して延びるように設けられてい
る。このへリングボーン形状のラジアル動圧発生用溝4
においては、一組の傾斜溝部4a,4bから構成された
傾斜溝部が、中心軸Oの周りに多数環状に配列されてい
る。
【0004】このとき、本願発明者らは、上記へリング
ボーン形状の傾斜溝部を構成している一組の傾斜溝部4
a,4bの各溝長を互いに異なるように構成することを
検討した(出願時点では非公知)。具体的には、軸受の
外方側に配置された傾斜溝部4aの溝長さを短く設定す
るとともに(図3中の符号A,D参照)、軸受の内方側
に配置された傾斜溝部14b溝長さを長く設定し(図3
中の符号B,C参照)、潤滑油に対する加圧力を軸方向
内側から外側方向に向けるようにしたものであるが、こ
のようにすれば、動圧軸受部の外方側に潤滑油を移動さ
せて軸側部材の軸端部分を良好に支持することができ、
特に、回転開始直後において軸側部材の軸端部分が軸受
側部材に金属接触することを有効に防止することができ
る。
【0005】この構成の場合、長い傾斜溝部14aによ
り加圧されて軸方向外側に向かって移動した潤滑油は、
短い傾斜溝部14bによる加圧力とバランスすることと
なるが、そのバランス状態においては、長い傾斜溝変片
14aによる有効軸受幅が、図中の(A),(B)のよ
うに短くなり、短い傾斜溝部14bの有効軸受幅A,B
と略等しくなる。
【0006】したがって、このような潤滑油のバランス
状態を安定的に維持するためには、短い長さの傾斜溝部
14bの溝長さを正確に形成することが必要となる。な
お、長い傾斜溝部14aの溝長については、比較的ラフ
な精度で形成してもかまわない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、一般的に、
軸受内面の動圧面を加工するための工具と、溝加工を行
うための工具とは異なるものが使用されており、工具を
取り替える際に位置決めに誤差を生じたり、加工自体の
精度にバラツキがあることから、特開昭63−3183
11号公報にも記載があるように、傾斜溝部の長さを一
定の精度以上に形成することは難しく、実際使用した場
合には安定した動圧特性が得られないという問題があ
る。
【0008】特に、動圧軸受部の外方に毛細管シール等
の油溜部を設ける場合には、動圧面に連続して狭小な傾
斜面を形成することとなるため、油溜部の形成位置が軸
方向に僅かにずれただけで動圧発生用溝の端部位置が大
きくずれることとなり、溝の長さのバラツキが大きくな
ってしまう。
【0009】そこで本発明は、簡易で低コストな構造
で、短い溝長さの動圧発生用溝における傾斜溝部を高精
度な寸法に形成することができ、安定した動圧特性を容
易に得ることができるようにした動圧軸受装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、軸側部材に設けた動圧面
と、この軸側部材の動圧面に対して所定の隙間を介して
対向配置した軸受側部材の動圧面と、により動圧軸受部
を形成するとともに、上記軸側部材の動圧面及び軸受部
材の動圧面の少なくとも一方側に、所定の基準方向に対
して傾斜して延びる略くの字状の傾斜溝部を複数配列し
た動圧発生用溝を設け、前記動圧軸受部内に注入した潤
滑油を上記動圧発生用溝により加圧して得られる動圧力
に基づいて、前記軸側部材と軸受側部材とを相対回転可
能に支持する動圧軸受装置において、上記動圧発生用溝
における略くの字状の傾斜溝部を、長い溝長を有する第
1傾斜溝部と、短い溝長を有する第2傾斜溝部と、から
形成し、上記短い溝長を有する第2傾斜溝部における溝
端部分に、前記基準方向に向かって直線状に延びる補助
溝部を連設している。
【0011】また、請求項2記載の発明では、上記請求
項1記載の補助溝部の延出端部を、潤滑油の移動を許容
する油溜部に連設している。
【0012】さらに、請求項3記載の発明では、上記請
求項2記載の油溜部を、軸側部材と軸受側部材との隙間
を軸受外方側に向かって徐々に拡大した毛細管シール部
から形成している。
【0013】さらにまた、請求項4記載の発明では、上
記請求項1記載の動圧軸受部を2個所設け、各動圧軸受
部の動圧発生用溝における長い溝長を有する傾斜溝部
を、軸受内方側に配置するとともに、短い溝長を有する
傾斜溝部を、軸受外方側に配置している。
【0014】請求項5記載の発明では、上記請求項1記
載の動圧軸受部を、ラジアル軸受部又はスラスト軸受部
として形成している。
【0015】このような各請求項記載の手段によれば、
短い溝長の第1傾斜溝部を形成するにあたって、まず、
直線状に延びる補助溝部の形成が行われ、その後、短い
溝長の第2傾斜溝部が形成されるため、短い溝長の第2
傾斜溝部の形成開始位置が容易かつ正確に制御されるこ
ととなり、当該短い溝長の第2傾斜溝部における溝長が
高精度に得られるようになっている。
【0016】このとき、請求項2記載の発明のような油
溜部、特に請求項3記載のような毛細管シール部が設け
られている場合においては、その毛細管シール部等の油
溜部を形成することによる寸法誤差の影響が、補助溝部
の形成によって吸収されることとなるため、特に有効で
ある。
【0017】このような作用は、動圧軸受部が1個所設
けられる場合に限らず、請求項4記載の発明のように、
動圧軸受部が2個所以上設けられる場合でも同様に得ら
れるものである。
【0018】さらに、請求項5記載の発明のように、ラ
ジアル軸受部、スラスト軸受部のいずれであっても同様
な作用が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、いわゆる軸回転
型のCD−ROM用のスピンドルモータに適用した実施
形態について図面により詳細に説明する。
【0020】まず、図1に示されたCD−ROMスピン
ドルモータの全体構造を説明すると、このモータは、固
定部材としてのステータ組11と、このステータ組11
に対して図示上側から組み付けられた回転部材としての
ロータ組12とから構成されている。
【0021】このうちステータ組11は、図示省略した
固定基台側にネジ止めされるフレーム基板111を有し
ているとともに、このフレーム111の略中央部分に取
り付けられた中空円筒状の軸受ホルダー112を備えて
おり、その軸受ホルダー112内に、前記ロータ組12
を構成する回転軸121が回転自在に支承されている。
【0022】また、上記軸受ホルダー121の外周部に
は、ステータコア113が嵌着されており、このステー
タコア113の各突極部には巻線114が巻回されてい
る。
【0023】一方、前記ロータ組12を構成するロータ
板122は、略カップ形状をなすように形成されてお
り、その底板の中心部分に設けられた取付穴122a
が、上記回転軸121の図示上側部分に固着されている
ことによって、当該ロータ板122が回転軸121とと
もに一体回転する構成になされている。
【0024】上記ロータ板122の外周部には、軸方向
に折り曲げるようにして環状フランジ部122bが形成
されており、その環状フランジ部122bの内周側壁面
に、駆動マグネット123が装着されている。この駆動
マグネット123は、前述したステータコア14の外周
端面に対して環状に対向するように近接配置されてい
る。
【0025】次に、上述した軸受側部材としての軸受ホ
ルダー112の詳細構造について述べる。図2に示され
ているように、軸受ホルダー112の内周壁面には、軸
方向(図示上下方向)に所定の間隔離して2個所のラジ
アル動圧面115,115が設けられている。これらの
各ラジアル動圧面115,115は、中心軸O側に向か
って段付状に突出する周状面に形成されており、上述し
た回転軸121の外周面に形成されたラジアル動圧面に
対して、半径方向に所定の狭小隙間を介して環状に対向
するように配置されている。そして、その両動圧面間に
形成された環状隙間がラジアル軸受部に構成される。
【0026】上記各ラジアル軸受部を構成する環状隙間
内には、オイルや磁性流体等からなる潤滑油がそれぞれ
別個に注入されているとともに、軸受ホルダー112側
の各ラジアル動圧面115,115には、へリングボー
ン形状をなすラジアル動圧発生用溝116,116が各
々凹設されている。そして、これらの各ラジアル動圧発
生用溝116,116の加圧作用により上記潤滑油が昇
圧されて動圧力が生じ、その動圧力によって、前記軸受
ホルダー112に対して回転軸121が回転可能に支持
される構成になされている。
【0027】上述した各ラジアル動圧発生用溝116
は、略「く」の字状をなす一組の第1及び第2の傾斜溝
部116a,116bからなる傾斜溝部を、円周方向に
所定の間隔で多数配列したものであるが、上記第1及び
第2の傾斜溝部116a,116bのそれぞれは、基準
方向としての軸方向(図示上下方向)に対して正負の方
向に対称的な傾斜角をもって延在しており、これら第1
及び第2の両傾斜溝部116a,116bどうしが、
「く」の字状の頂点部分で合流することによって互いに
連通されている。
【0028】また、上述した第1及び第2の傾斜溝部1
16a,116bのうち、軸受部の外側部分に相当する
位置に設けられた外側の第2傾斜溝部116aは、軸方
向に幅Aを有する短い溝長を備えるように形成されてい
るとともに、軸受部の内側部分に相当する位置に設けら
れた内側の第1傾斜溝部116bは、軸方向に幅Bを有
する長い溝長を備えるように形成されており、長い溝長
を有する内側の第1傾斜溝部116bの大きな加圧力に
よって昇圧された潤滑油を、短い溝長を有する外側の第
2傾斜溝部116aの小さな加圧力に抗して軸受の外側
に向かって移動させるように構成されている。
【0029】このように、一組の第1及び第2の傾斜溝
部116a,116bどうしをアンバランスな溝長に構
成したのは次のような理由による。すなわち、「発明の
課題」の欄でも述べたように、上記一組の第1及び第2
の傾斜溝部116a,116bどうしを設計上同一の溝
長としていても、加工誤差によるバラツキが生じる結
果、実際使用した場合には両溝による加圧力にアンバラ
ンスを生じ、安定した動圧特性が得られなくなる。
【0030】これに対して、本願発明のように、上記第
1及び第2の傾斜溝部116a,116bの溝長を予め
意図的にアンバランスとしておけば、加圧方向が常に一
定方向に定まることとなり、短い溝長を有する第2傾斜
溝部116aの加圧力にバランスした状態で安定する。
したがって、後述する補助溝部116cの設置によって
第2傾斜溝部116aの溝長を精度良く形成可能とすれ
ば、常に安定した動圧特性が容易に得られることとな
る。
【0031】またこの場合、本実施形態のように、2個
所のラジアル動圧面115,115における加圧方向
を、外側に向って互いに反対する方向に設定しておけ
ば、回転軸121と軸受ホルダー112との間の傾きを
補正することも可能となる。すなわち、例えば回転停止
時において、回転軸121と軸受ホルダー112との間
に傾きが生じた場合には、回転軸121の図示上下にお
ける端部分が、ラジアル動圧軸受部の上下の各部分にそ
れぞれ接触することとなる。
【0032】しかしながら、このような傾きがあったと
しても、本実施形態のように加圧方向を外側に向かって
互いに反対となるように設定しておけば、回転開始時
に、上述したラジアル動圧発生用溝116のアンバラン
スな形状に基づいて潤滑油が軸方向外側に移動させられ
るから、上述した回転軸121と軸受ホルダー112と
の接触部分に潤滑油の油膜が形成されることとなり、そ
の油膜の加圧支持力によって、両部材どうしの接触が防
止されるとともに傾きが補正され、回転中は常に正常な
対面状態が維持されるものである。
【0033】なお、上述したようして軸受の外側に向か
って潤滑油が移動していくと、長い溝長を有する内側の
第1傾斜溝部116bの内方側部分から潤滑油が徐々に
枯渇していき、その分、内側の動圧力が次第に低下し、
最終的には外側の短い溝長を有する外側の第2傾斜溝部
116aによる加圧力とバランスした(A)の実質的溝
長状態となったときに潤滑油の移動が停止されることと
なる。
【0034】さらに、上記短い溝長を有する外側の第2
傾斜溝部116aにおける外側溝端部分には、基準方向
である軸方向の外方側に向かって直線状に延びる補助溝
部116cが連設されている。この直線状補助溝部11
6cは、上記第2傾斜溝部116aの外端部分に連通し
た状態で、軸受部の外方に向かって所定量Cだけ延びて
おり、その延出端部分が、油溜部として設けられた毛細
管シール部117に繋げられている。
【0035】上記毛細管シール部117は、軸受ホルダ
ー112の内周壁面をテーパ面状に傾斜形成することに
より設けられたものであって、その軸受ホルダー112
の傾斜壁面と、上記回転軸121の外周壁面との間の環
状隙間は、軸受外方側に向かって連続的に拡大されてお
り、当該環状隙間の毛細管力によって動圧軸受部内の潤
滑油をシールし、外部側に漏れ出さないように保持する
ように構成されている。
【0036】このとき、上記毛細管シール部117の内
容量は、上述した潤滑油の軸受外方側への移動量を許容
するように設定されており、潤滑油の移動が行われるこ
とによっても外部漏れが防止されるようになされてい
る。
【0037】このように本実施形態装置によれば、短い
溝長の外側の第2傾斜溝部116aを形成するにあたっ
て、まず、直線状に延びる補助溝部116cの形成が行
われ、その後、第2傾斜溝部116aが形成されるた
め、第2傾斜溝部116aの形成開始位置が容易かつ正
確に制御されることとなり、当該第2傾斜溝部116a
における溝長が高精度に得られる。
【0038】また、本実施形態のように軸受部の外方に
毛細管シール部117のような油溜部が設けられている
場合においては、毛細管シール部117等の油溜部を形
成することによる寸法誤差の影響が、補助溝部116c
を形成することによって吸収されることとなり、特に有
効である。
【0039】なお、従来技術で述べた特開昭63−31
8311号公報に記載された装置は、一対の傾斜溝部の
溝長がともに同じ場合のものであって、両方の溝の端部
に直線状の溝部をそれぞれ設けているため、溝加工を行
う場合の方向切り換えが多くなって加工に時間を要する
という問題がある。これに対して本願発明では、外側の
第2傾斜溝部の溝長が短い場合に、これを高精度かつ効
率的に加工を行うことができるようにしたものである点
で本質的に異なるものである。
【0040】以上、本発明者によってなされた発明の実
施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0041】例えば、上記実施形態は、動圧軸受部が2
個所設けられている場合について本発明を適用したもの
であるが、本発明はこの場合に限られることなく、動圧
軸受部が1個所の場合や、3個所以上設けられる場合で
あっても同様に適用することが可能である。
【0042】また、本発明は、上記実施形態のようなラ
ジアル動圧軸受に限定されることなく、スラスト動圧軸
受に対しても同様に適用することができる。なお、スラ
スト軸受の場合は基準方向が半径方向となる。
【0043】さらに本発明は、上述した実施形態のよう
な軸回転型の装置に限らず、いわゆる軸固定型の装置に
対しても同様に適用することができる。
【0044】さらにまた、本発明は、上述したCD−R
OM用のモータ以外に用いられる動圧軸受装置、例え
ば、HDD用のモータ等に対しても同様に適用すること
ができる。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、短い溝長を
有する傾斜溝部における溝端部分に繋げるようにして、
基準方向に向かって直線状に延びる補助溝部を連設する
ことにより、短い溝長の第2傾斜溝部を形成する場合
に、まず、直線状に延びる補助溝部の形成を行い、その
後に短い溝長の第2傾斜溝部を形成することとしたもの
であるから、簡易で低コストな構造で、短い溝長の第2
傾斜溝部の形成開始位置を容易かつ正確に制御して溝長
を高精度に得ることができ、回転開始時における潤滑油
の加圧方向を一定として潤滑油を安定的に保持させるこ
とができ、動圧軸受装置の信頼性を向上させることがで
きる。
【0046】このとき、請求項2記載の発明のような油
溜部、特に請求項3記載のような毛細管シール部が設け
られる場合においては、毛細管シール部等の油溜部を形
成することによる寸法上の影響を補助溝部の形成によっ
て吸収させることができるために特に有効なものとな
り、上述した発明の効果を一層有効なものとすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる動圧軸受装置を備
えたCD−ROM用スピンドルモータの一例を表した横
断面説明図である。
【図2】図1における動圧軸受装置の軸受要部を拡大し
て表した分解半横断面図説明図である。
【図3】従来の動圧軸受装置の図2に相当する分解半横
断面図説明図である。
【符号の説明】
112 軸受ホルダー 115 ラジアル動圧面 116 ラジアル動圧発生用溝 116a,116b 傾斜溝部 116c 直線状補助溝部 121 回転軸

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸側部材に設けた動圧面と、この軸側部
    材の動圧面に対して所定の隙間を介して対向配置した軸
    受側部材の動圧面と、により動圧軸受部を形成するとと
    もに、 上記軸側部材の動圧面及び軸受部材の動圧面の少なくと
    も一方側に、所定の基準方向に対して傾斜して延びる略
    くの字状の傾斜溝部を複数配列した動圧発生用溝を設
    け、 前記動圧軸受部内に注入した潤滑油を上記動圧発生用溝
    により加圧して得られる動圧力に基づいて、前記軸側部
    材と軸受側部材とを相対回転可能に支持する動圧軸受装
    置において、 上記動圧発生用溝における略くの字状の傾斜溝部を、長
    い溝長を有する第1傾斜溝部と、短い溝長を有する第2
    傾斜溝部と、から形成し、 上記短い溝長を有する第2傾斜溝部における溝端部分
    に、前記基準方向に向かって直線状に延びる補助溝部を
    連設したことを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の補助溝部の延出端部を、
    潤滑油の移動を許容する油溜部に連設したことを特徴と
    する動圧軸受装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の油溜部を、軸側部材と軸
    受側部材との隙間を軸受外方側に向かって徐々に拡大し
    た毛細管シール部から形成したことを特徴とする動圧軸
    受装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の動圧軸受部を2個所設
    け、各動圧軸受部の動圧発生用溝における長い溝長を有
    する傾斜溝部を、軸受内方側に配置するとともに、短い
    溝長を有する傾斜溝部を、軸受外方側に配置したこと特
    徴とする動圧軸受装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の動圧軸受部を、ラジアル
    軸受部又はスラスト軸受部として形成したことを特徴と
    する動圧軸受装置。
JP18058697A 1997-06-21 1997-06-21 動圧軸受装置 Withdrawn JPH1113745A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003056719A (ja) * 2001-08-08 2003-02-26 Thk Co Ltd 動圧シール装置及びこれを用いたロータリジョイント装置

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