JPH111358A - セメント系急結性組成物及びこれを用いた掘削施工方法 - Google Patents

セメント系急結性組成物及びこれを用いた掘削施工方法

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JPH111358A
JPH111358A JP15646197A JP15646197A JPH111358A JP H111358 A JPH111358 A JP H111358A JP 15646197 A JP15646197 A JP 15646197A JP 15646197 A JP15646197 A JP 15646197A JP H111358 A JPH111358 A JP H111358A
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Shigehito Kaji
茂仁 鍛冶
Takashi Ayada
隆史 綾田
Satoshi Kajio
聡 梶尾
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Kajima Corp
Taiheiyo Cement Corp
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Kajima Corp
Chichibu Onoda Cement Corp
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    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】 セメント、補強用繊維、高性能減水剤及
び水からなるセメントミルクと、該セメントミルク10
0容量部に対して濃度40―60重量%の水ガラス水溶
液を5―10容量部の割合で添加したセメント系急結性
水硬組成物であって、該高性能減水剤が水ガラス中の固
形分100重量部に対し1.0―10.0重量部の割合
で含まれ、該セメントミルクのJSCE−15M103
(セルフレベリング材の品質基準)に準拠して測定した
フロー値が200―250mmであることを特徴とする
セメント系急結性水硬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、トンネル掘削時に安全性を確保
するために用いられるセメント系急結性組成物に関する
ものであり、特にフォアパイル掘削施工方法に好適なセ
メント系急結性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】NATM工法によるトンネル掘削に先立
ち、トンネル前方の円周方向にソイルモルタルの水平連
続杭を造成し、グランドア−チゾ−ンを形成し、それに
よりトンネル掘削中の地盤沈下を抑え、切羽の安定を確
保してトンネルを安全に掘削するための補助工法とし
て、急結性の水硬組成物を急結前から土と攪拌しソイル
モルタルを得、それを硬化させる鹿島建設(株)の考案
したフォアパイル工法が用いられている。
【0003】そのソイルモルタルを形成する水硬組成物
としてセメント、補強繊維、水からなるセメントミルク
に水ガラスを添加してなる急結性水硬組成物が用いられ
ている。
【0004】一方、特開昭49-126113 、特開昭49-12611
4 、特開昭50-122008 、特開平1-234491に示されるよう
に水ガラスを含む急結性水硬組成物は種々知られてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】上記水硬組成物はセ
メントミルクに水ガラスを添加混練してから流動性を保
つ間の10数秒間で土と攪拌して硬化させソイルモルタ
ルを与えるものであるが、これらの水硬組成物において
は急結した後速やかに強度を発現させるためには水ガラ
スの量を多くしなければならず、水ガラスの量を多くす
るとコスト高になるとともに材齢1日以降の強度が上昇
しないという問題点があった。
【0006】本発明は、上記従来のセメント系急結性組
成物の問題点に鑑み、 急結性に優れるとともに、水ガラ
スの添加量が比較的少なくて済み、しかも時間的な強度
発現性状がよく、材料分離抵抗性に優れ、かつ施工上圧
送性のよいセメント系急結性組成物を提供することを目
的とする。
【0007】
【問題点を解決するための手段】即ち、本発明者は水ガ
ラスの添加量が比較的少なくて済み、しかも強度発現性
状がよく(曲げ強度で材齢3時間:1.0N/mm2
上、かつ材齢7日:3.0N/mm2 以上)、その他、
急結性、材料分離抵抗性、圧送性のよい水硬組成物及び
掘削施工方法について検討した結果、上記目的を達成す
るためには、i)水ガラスと特定量の高性能減水剤を併用
すればよいこと、ii) 高性能減水剤としてはナフタリン
スルホン酸ホルマリン高縮合物塩を主成分とするものが
好ましいこと、iii)セメント系急結性組成物は急結の際
に練り返しながら土と攪拌混合すればよいことなどの知
見を得、本発明を完成した。
【0008】本発明のセメント系急結性組成物は、セメ
ント、補強繊維、高性能減水剤及び水からなるセメント
ミルクと、該セメントミルク100容量部に対して濃度
40―60重量%の水ガラス水溶液を5―10容量部の
割合で添加したセメント系急結性組成物であって、該高
性能減水剤が水ガラス水溶液中の固形分100重量部に
対し1.0―10.0重量部の割合で含まれ、該セメン
トミルクのJSCE−15M103(セルフレベリング
材の品質基準)に準拠して測定したフロー値が200―
250mmであることを特徴とする。
【0009】また、本発明の掘削施工方法は、ソイルモ
ルタルにより掘削中のトンネル前方の円周方向にグラン
ドアーチゾーンを形成させるトンネルのフォアパイル掘
削施工方法において、請求項1〜4のいずれかに記載の
セメント系急結性組成物を急結させつつ杭を形成すべ
く、該セメント系急結性組成物と掘削した土とを杭形成
個所で連続的に攪拌混合し、練り返しを行ってセメント
系急結性組成物と掘削土との混練物を杭形成個所で硬化
させ、ソイルモルタルによる水平連続抗のグランドア−
チゾ−ンを形成させることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 1.本発明のセメント系急結性組成物はセメント、補強
繊維、水ガラス、高性能減水剤、水からなるものであ
る。
【0011】(1―1) セメントとしては、各種ポル
トランドセメント、混合セメントおよびアルミナセメン
ト等が用いられる。粉末度は市販のものと同等でよく、
本願発明のセメント系急結性組成物のために特に粒度調
整する必要はない。必要に応じて砂や鉱物質微粉末を添
加してもよい。
【0012】砂としては、川砂、海砂、陸砂、珪砂、砕
砂等の一般のモルタル、コンクリートに使用されている
ものが用いられる。鉱物質微粉末としては活性シリカ
粉、スラグ、シリカダストなどが挙げられる。
【0013】また、急結性を調整するために、必要に応
じて従来の凝結調整剤、促進剤などの化学混和剤を用い
ることも可能である。
【0014】(1―2)補強繊維としては、鋼繊維、ガ
ラス繊維、炭素繊維、ポリプロピレン繊維、ビニロン繊
維、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊
維などモルタルやコンクリートの補強用に使用されてい
るものを用いることが可能である。施工の簡便さを考慮
すると、中でもポリプロピレン繊維が好ましく、本発明
のセメント系急結性組成物を得る際の分散性の観点およ
びソイルモルタルの強度発現の観点から繊維形態として
はモノフィラメントタイプより集束フィラメントタイプ
の方が好ましい。繊維径は10μm 〜50μm 繊維長は
5mm〜15mmのものが混練のし易さ、圧送性、材料
分離抵抗性、強度発現性などの点で好ましい。
【0015】(1―3) 水ガラスとしては、日本工業
規格に規定されている珪酸ソ−ダ1号、2号、3号およ
びメタ珪酸ソ−ダのいずれも使用可能である。
【0016】(1―4) 高性能減水剤は高縮合芳香族
スルホン酸化合物を主成分とするもの、高縮合トリアジ
ン系化合物を主成分とするもの、ナフタリンスルホン酸
ホルマリン高縮合物塩を主成分とするもの、含窒素型ス
ルホン酸塩を主成分とするもの、ナフタリンスルホン酸
変成リグニン縮合物を主成分とするもの、スルホン化メ
ラミン高縮合物塩を主成分とするもの、アルキルアリル
スルホネ−トを主成分とするものが知られているが、高
性能減水剤であれば特に限定されない。中でもナフタリ
ンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩を主成分とするもの
は水ガラスと相性がよく好ましい。なお、高性能タイプ
でないポリカルボン酸塩、芳香族スルホン酸塩の縮合
物、リグニンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩の縮
合物等からなる単なる減水剤では添加量を多くしないと
十分な流動性が得られず、添加量を多くすると急結性や
強度発現性が悪くなるので本願発明の目的は達成できな
い。
【0017】2.次に上記材料の配合割合について示
す。 (2−1) 補強繊維、セメント系急結性組成物1m3
中に5〜10kg程度含まれていることが好ましい。5
kg/m3 未満では強度不足となる。また、10kg/
3 より多いと流動性が悪くなり該組成物の圧送性が低
下する。
【0018】(2―2) 水ガラスは、濃度40〜60
重量%、好ましくは50重量%の水ガラス水溶液にして
用い、これがセメント、補強繊維、高性能減水剤、水及
び必要に応じて配合される砂や鉱物質微粉末などからな
りかつ所定のフロ−値を有するセメントミルク100容
量部に対して5〜50容量部添加する必要がある。5容
量部未満では強度不足となり、急結性も悪くなる。急結
性としては約30秒間で固化する程度の急結性があるこ
とが望ましい。50容量部を越えると急結しすぎて練返
しがきかず、また材齢1日以降の強度の上昇も悪くな
る。
【0019】また、上述したように、水ガラス水溶液の
濃度を40〜60重量%とする。40重量%未満ではセ
メントミルクと混合して本発明が狙いとする所定の性能
を得るためには水ガラス水溶液の量が多くなり過ぎ効率
的でない。60重量%より多くては粘性が大きくなり過
ぎセメントミルクとの混合が困難となる。
【0020】(2―3) 高性能減水剤は水ガラス水溶
液の固形分に対して1.0〜10.0重量%、好ましく
は2.0〜6.0重量%で用いる。1.0重量%未満で
は水ガラスとの組み合わせた場合の所望の効果が得られ
ず、従来同様強度発現性が悪くなる。10.0重量%を
越えると急結性が悪くなる。
【0021】(2―4) 水の量はセメントミルクのフ
ロ−値によって決まってくる。セメント、補強繊維、高
性能減水剤、水からなり、必要に応じて砂や鉱物質微粉
末を含むセメントミルクは、JSCE−15M−103
(セルフレベリング材の品質基準)に準拠して測定した
フロ−値が200〜250mmでなければならない。
【0022】なお、JSCE−15M−103(セルフ
レベリング材の品質基準)に準拠した方法とは以下の通
りである。 i) 厚さ5mmのみがき板ガラスの上に内径50mm、
高さ51mmのシリンダ−(塩化ビニル製パイプ、内容
積100ml)を置く。 ii) セメントミルクをシリンダ−から漏れないようにシ
リンダ−の上端まで静かに入れる。 iii)セメントミルクの表面が水平かつシリンダ−の上端
に一致するように、シリンダ−の側面を軽く指で叩く。 iv) シリンダ−を静かに鉛直上面に引き上げる。 v) 広がりが静止したと認められた後(広がり始めて約
1分後)、最大と認められる径とそれに直角方向の径を
測定する。 vi) 2方向の直角の平均値をフロ−値とする。
【0023】上記フロ−値が必要となるのは、主として
圧送性、材料の分離抵抗性の点からである。JSCE−
15M−103(セルフレベリング材の品質基準)に準
拠して測定した水ガラス以外の材料からなるセメントミ
ルクのフロ−値が200mm未満だと圧送が悪く、また
水ガラス水溶液との練り混ぜが不十分となり所定の急結
性が得られず、250mmを越えると材料分離をおこし
易くなる。
【0024】本願発明のセメント系急結性組成物は、 例
えば、次の方法によって製造すればよい。まず、レディ
ゲミキサによりセメント、補強繊維、必要に応じて砂や
鉱物質微粉末等を一緒に空練り混合する。次に特定量の
高性能減水剤を含む特定量の水(予めセメントミルクの
JSCE−15M−103に準拠して測定したフロ−値
が200mm〜250mmとなるような水量を定めてお
く)と上記空練り混合した混合物をホバ−トミキサなど
で混ぜセメントミルクを得る(高性能減水剤が粉末のも
のは、上記空練り混合する際に添加し、この混合物中に
含有させておいてもよい)。次に特定量の水ガラスを特
定量の水に溶かして濃度40〜60重量%水ガラス水溶
液を得る。次に、予め急結性が、 例えば、約30秒とな
るように該水ガラス水溶液とセメントミルクに対する添
加量(容量%)を求めた後、上記セメントミルクとこの
水ガラス水溶液をリボンミキサなどですばやく攪拌混合
し、本願のセメント系急結性組成物を得る。
【0025】このようにして得た本願発明のセメント系
急結性組成物は例えば鹿島建設(株)の考案したトンネ
ルのフォアパイル掘削施工方法において、土と該組成物
を攪拌混合してなるソイルモルタルによりトンネル円周
方向にグランドア−チゾ−ンを形成させるのに用いられ
る。
【0026】フォアパイル掘削施工方法は、例えば、2
連式掘削機により、トンネル前方放射状に所定の深さま
でパイロット孔(直径10〜30cm)を削孔した後、
ビットを拡翼・回転させパイロット孔を切り広げながら
掘削機を引き抜く。そして、引き抜く際にビット先端か
らセメント系急結性組成物を噴射させ、削孔によるスラ
イム(土あるいは砂礫)と攪拌混合し、ソイルモルタル
の水平連続杭(直径20〜50cm、長さ3 m〜5m)
を1回当り2本ずつ構築し、その作業を繰り返すことに
よってトンネル円周方向にグランドア−チゾ−ンを形成
させるものである。上記スライムとセメント系急結性組
成物との攪拌混合はビットケ−シング内でのオ−ガによ
る攪拌によって行われる。フォアパイル掘削施工方法の
概略を図1(a )及び1(b)に示し、 フォアパイルの
施工装置の模式図を図2に、フォアパイルの製造工程を
図3(a)乃至3(c)に示す。図1(a)中で、1が
フォアパイルであり、2は支保工―ダプル、3は支保工
―シングル、4はサイドパイル(上半)、5はフットパ
イルを示す。また、図1(b)で6は吹き付けコンクリ
ート、7は鋼製支保工、 8は覆工コンクリートを示す。
図2は、フォアパイル打込み機械の正面図である。図3
(a)はパイロット孔の削孔の穿孔工程、 図3(b)は
ビットの拡翼状態、 及び図3(b)は攪拌混合工程を示
す。また、11は削孔機、12はパイロット孔、13は
ビットを示す。
【0027】この場合、本願発明ではセメント系急結性
組成物をスライムと攪拌混合し、急結した後も2〜3回
練り返しを行った後硬化させなければならない。これに
より、少量の水ガラスでも十分に攪拌することでこわば
りが得られるため、ビットの引き抜き時においてもソイ
ルモルタルがパイロット孔から流出することはない。
【0028】本願発明のセメント系急結性組成物とスラ
イムとの混合比率は1/4〜1/1となるようにセメン
ト系急結性組成物の噴出量を調整すればよい。ソイルモ
ルタルの固化強度は地盤沈下を押さえ、切羽の安定を確
保できればよいので高い必要はなく、材齢3時間で0.
5N/mm2 以上、材齢7日で1N/mm2 以上あれば
よい。そのためには、本発明のセメント系急結性組成物
自体の曲げ強度の目標値は材齢3時間で1N/mm2
上、材齢7日で3N/mm2 以上となる。
【0029】以上、本願発明のセメント系急結性組成物
を用いれば急結性、圧送性、材料分離抵抗性が良い水硬
組成物が得られ、また、この水硬組成物を本願発明の掘
削施工方法に用いることにより強度発現の良好なソイル
モルタルが得られる。
【0030】
【実施例】以下、本願発明を実施例に基づきより具体的
に説明する。 (a) .水硬組成物の性能評価
【0031】(1) 使用材料 ・セメント :普通ポルトランドセメント(日本セメ
ント社製) ・補強繊維 :ポリプロピレン繊維マスキー( 繊維
長:6mm)(昭和電工社製) 集束タイプ、モノフィラメントタイプ ・高性能減水剤:マイティ100(粉末タイプ、花王社
製) ・水ガラス :珪酸ソーダ1号(日本化学工業社製) ・水 :水道水
【0032】(2) セメントミルク(A液)の製造 表1に示すような配合でセメント、繊維および高性能減
水剤をレディゲミキサにて空練り混合し、水を加えてホ
バ−トミキサで練り混ぜ、セメントミルクを製造した。
【0033】(3) 水ガラス水溶液(B液)の製造 水ガラスに水を加え、表1に示す種々の濃度の水ガラス
水溶液を製造した。
【0034】(4) セメント系急結性組成物の作製 ビニ−ル袋に下部に上記B液を入れ、中央を絞り上部に
上記A液を入れた。その後、中央の絞りを開放してビニ
ール袋内でA液をB液に投入し、その直後から1回/se
c の割合で5回上下に袋を振ってA液とB液を混合し、
セメント系急結性組成物を作製した。作製方法を図4に
示す。
【0035】(5) 性能評価試験 i)セメントミルクのフロ−試験 JSCE−15M−103(セルフレベリング材の品質
基準)に準拠してフロ−値を測定した。
【0036】ii) 曲げ強度試験 JIS R5201(セメントの物理試験方法)の強さ
試験に準拠した。すなわち、上記の方法で得られ、表1
に示す各配合のセメント系急結性組成物を製造後即座に
4×4×16cmの寸法の供試体用型枠に流し込み、3
0分経過した後表面仕上げを行い、3時間後に脱型し所
定材齢まで封かん養生した。
【0037】iii)セメント系急結性組成物の急結性状の
評価 JIS R5201(セメントの物理試験方法)の凝結
試験に準拠した。すなわち、上縁の内径75mm、下縁
の内径85mmおよび高さ40mmの容器にセメント系
急結性組成物を詰め、終結用標準針(付属小片環)をセ
メント系急結性組成物の表面に徐々に降下させ、付属小
片環による跡を残さないようになったときを終結とし、
セメントに注水したときから終結までの時間をもって終
結時間とした。
【0038】急結性状の評価として以下のように定め
た。 良:終結時間20秒以上30秒未満 悪:終結時間30秒以上、あるいは20秒未満 (6) 試験結果 試験結果を合わせて表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】同表の試験結果から明らかなように、 本願
発明のセメント系急結性組成物(実施例1―実施例1
1)は圧送性、 分離抵抗性、 急結性及び曲げ強度に優れ
ることが分かる。 一方本発明で用いられる高性能減水剤
を添加しない従来技術例(比較例1)では、 フロー値が
低く、 圧送性が悪い。また、流動性も低いため、水ガラ
ス水溶液との練り混ぜが不十分となり、所定の急結性が
得られない。さらに3時間強度がきわめて低い値となっ
てしまう。また、本発明で用いる高性能減水剤は含む
が、本発明の要件のいずれかに欠ける参考例1―参考例
6にあっては、圧送性、 分離抵抗性、 急結性及び曲げ強
度の全ては満たしていないことが分かる。 (b) .フォアパイル工法による実施工での評価
【0041】(1) 使用材料 (a). セメント系急結性組成物の性能評価で使用した材
料と同様とした。なお、模擬掘削地盤として、加水して
含水率が10重量%となるように調整したコンクリ−ト
用細骨材を使用した。
【0042】(2) 配合 表1に示す実施例3及び実施例5の各セメント系急結性
組成物を用いた。
【0043】(3) 使用装置 ・セメントミルク用ミキサ:フリクト水中ミキシングシ
ステム(水中攪拌型、容量3001) ・セメントミルク用ポンプ:モ−ノポンプNES型 ・水ガラス用ポンプ :モ−ノポンプNES型 ・地盤掘削用テスト機 :掘削機モ−タ ロッド( 掘削先端と掘削機モ−タとの間のパイプ、直径
22cm) ビット( セメントミルクおよび水ガラスの2つの噴射口
有する) 模擬地盤パイプ( 地盤を想定、直径390mm長さ35
5mm)
【0044】(4) 施工方法 i)模擬掘削地盤の設置:掘削地盤を想定して、上記細骨
材を詰めた模擬地盤パイプを設置した。この中に予め先
端にビットを装着したロッドを挿入した。 ii) ロッドの引抜き:回転するビッド先端からセメント
ミルクと水ガラス水溶液を噴射しながらロッド及びビッ
トを引き抜いた。ビットの回転速度を50回/分とし、
後退速度を1m/分とした。 iii)セメント系急結性組成物の製造:ビット先端部でセ
メントミルクと水ガラスを混合した。水ガラスの添加量
はセメントミルクの単位時間当りの圧送量の10容量%
とした。セメントミルクの注入量は60.01/分で、水ガ
ラス水溶液の注入量を6.01/分に設定した。 iv) 模擬杭の製造:模擬掘削地盤とセメント系急結性組
成物との重量割合を2/1として杭を製造した。 v)杭の製造確認:ロッド引抜き後、パイプに取り付けら
れた窓より杭の製造を確認した。 作業工程概略図を図5に示す。図中、21は模擬地パイ
プ、22はロッド、23はビット、 Pはポンプ、CMは
セメントミルク貯蔵部、WGは水ガラス貯蔵部を示す。
【0045】(5) 評価分法 セメントミルクのフロー値:LSCE−15 M−1
03に準拠した。 セメントミルクの曲げ強度(材齢7日):JIS R
5201の強さ試験に準拠した。 杭(急結グラウトと砂の混合物)の曲げ強度:JIS
R 5201の強さ試験に準拠した。
【0046】(6)施工結果 施工結果を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】表2の結果から、 本発明に係るセメント系
急結性組成物を用いて模擬杭を形成することによって地
盤沈下を十分に押さえかつ切羽の安定を十分に確保でき
る固化強度が得られることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)はフォアパイル掘削施工方法
の該略図である。
【図2】フォアパイル打込み機械の正面図である。
【図3】フォアパイルの製造工程を模式的に示す図であ
る。
【図4】実施例でセメント系急結性組成物を作製するた
めに用いた装置を示す。
【図5】フォアパイル製造工程を示す。
【符号の説明】
1 フォアパイル 2 支保工―ダプル 3 支保工―シングル 4 サイドパイル(上半) 5 フットパイル 6 吹き付けコンクリート 7 鋼製支保工 8 覆工 11 削孔機 12 パイロット孔 13 ビット 21 模擬地パイプ 22 ロッド 23 ビット P ポンプ CM セメントミルク貯蔵部 WG 水ガラス貯蔵部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント、補強繊維、高性能減水剤及び
    水からなるセメントミルクと、該セメントミルク100
    容量部に対して濃度40―60重量%の水ガラス水溶液
    を5―50容量部の割合で添加したセメント系急結性組
    成物であって、該高性能減水剤が水ガラス水溶液中の固
    形分100重量部に対し1.0―10.0重量部の割合
    で含まれ、該セメントミルクのJSCE−15M103
    (セルフレベリング材の品質基準)に準拠して測定した
    フロー値が200―250mmであることを特徴とする
    セメント系急結性組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1のセメント系急結性組成物にお
    いて、水ガラス水溶液の濃度が50重量%であるセメント
    系急結性組成物。
  3. 【請求項3】 前記高性能減水剤がナフタリンスルホン
    酸ホルマリン高縮合物塩を主成分とするものである請求
    項1又は2に記載のセメント系急結性組成物。
  4. 【請求項4】 硬化時の曲げ強度は、材齢3時間で1N
    /mm2 以上、 材齢7日で3N/mm2以上であること
    を特徴とする請求項1、2または3に記載のセメント系
    急結性組成物。
  5. 【請求項5】 ソイルモルタルにより掘削中のトンネル
    前方の円周方向にグランドアーチゾーンを形成させるト
    ンネルのフォアパイル掘削施工方法において、請求項1
    〜4のいずれかに記載のセメント系急結性組成物を急結
    させつつ杭を形成すべく、該セメント系急結性組成物と
    掘削した土とを杭形成個所で連続的に攪拌混合し、練り
    返しを行ってセメント系急結性水硬組成物と掘削土との
    混練物を杭形成個所で硬化させ、ソイルモルタルによる
    水平連続抗のグランドア−チゾ−ンを形成させることを
    特徴とする掘削施工方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003120008A (ja) * 2001-10-16 2003-04-23 Yasuo Takashima 超流動性モルタルの製造方法、超流動性モルタルおよび平滑床面の仕上げ方法
CN112065416A (zh) * 2020-10-24 2020-12-11 中铁一局集团有限公司 一种盾构掘进竖向纠偏的施工方法

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