JPH1113584A - エンジンの燃料噴射弁 - Google Patents

エンジンの燃料噴射弁

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JPH1113584A
JPH1113584A JP9168800A JP16880097A JPH1113584A JP H1113584 A JPH1113584 A JP H1113584A JP 9168800 A JP9168800 A JP 9168800A JP 16880097 A JP16880097 A JP 16880097A JP H1113584 A JPH1113584 A JP H1113584A
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隆 福田
Takayuki Arai
孝之 荒井
Masahiko Katsu
雅彦 勝
Toshiharu Oki
俊治 大木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの燃料噴射弁において、燃料の二次
噴射や初期噴射を防止する。 【解決手段】 針弁2を噴口1bの閉弁方向に付勢する
第一リターンスプリング4と、針弁2の背後に画成され
る背圧室8を拡縮するスプール弁6と、印加される電圧
に応じてスプール弁6を駆動するピエゾアクチュエータ
10とを備え、スプール弁6は背圧室8を収縮するポジ
ションaにて燃料供給通路31と背圧室8を連通する一
方、背圧室8を拡張するポジションbにて燃料供給通路
31と燃料室3を連通する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電磁歪アクチュ
エータを介して針弁前後の燃料圧力を変化させることに
より針弁を作動させるエンジンの燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンに備えられる燃料噴射
弁等に、印加電圧に応じて伸張するピエゾアクチュエー
タ(圧電素子)を備え、ピエゾアクチュエータを介して
針弁(弁体)を開弁作動させるものがあった。針弁をピ
エゾアクチュエータにより駆動することにより、燃料噴
射弁の高速応答性が高まり、最大噴射量と最小噴射量の
比(ダイナミックレンジ)が拡大してエンジンの高出力
化に対応できる。また、少量の燃料を安定して噴射でき
るので、エンジンの燃費低減がはかれる。
【0003】この種の燃料噴射弁として、針弁をその前
後差圧に基づいて開弁させるようにしたものが知られて
いる。針弁の前後には燃料室と差圧室が画成されてお
り、燃料室には所定の圧力で燃料が導入され、差圧室は
燃料室とオリフィスを介して連通されている。針弁背後
側の差圧室にはピエゾアクチュエータが設けられてお
り、このピエゾアクチュエータの伸縮により針弁の開閉
作動が制御される。すなわち、ピエゾアクチュエータに
電圧を印加して伸長させた状態で針弁前後の燃料室と差
圧室の圧力はオリフィスを介して均等化されている。こ
のとき針弁はリターンスプリングの張力により閉弁保持
されている。この状態からピエゾアクチュエータの両端
子を短絡させてピエゾアクチュエータを瞬時に収縮させ
ると、針弁背後の差圧室の容積が拡大する。このとき、
差圧室は針弁前方の燃料室に対してオリフィスを介して
連通しているので、一時的に差圧室の内圧が低下し針弁
の前後に開弁方向の圧力差が発生する。これにより針弁
はリターンスプリングに抗して開弁し、噴口が開いて燃
料が噴射されることになる。(この種の燃料噴射弁の公
知例としては、例えば特開平5−99092号公報を参
照。)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のこの
ようなピエゾアクチュエータを用いた燃料噴射弁では、
開弁した後針弁がシート部に着座して噴口を閉じるとき
に、噴口の圧力が一時的に増大することに起因して、針
弁がシート部に着座できず一時的にシート部から離れる
ジャンピングを起こして、所定の噴射時期以外で燃料を
再度噴射する二次噴射を起こす可能性があった。
【0005】また、エンジンの始動時において、燃料ポ
ンプからの燃料はまず燃料室に導かれ、次いでオリフィ
スを介して背圧室に燃料が流入するので、背圧室の圧力
が上昇し終わるまでの間は、針弁の前後に圧力差が生じ
るため、針弁が所定の噴射時期以外でリターンスプリン
グに抗して開弁して燃料が噴射されてしまう初期燃料噴
射を起こす可能性があった。
【0006】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたも
のであり、エンジンの燃料噴射弁において、燃料の二次
噴射や初期噴射を防止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のエンジ
ンの燃料噴射弁は、燃料供給通路から燃料室に導かれる
加圧燃料を噴射する噴口と、噴口を開閉する針弁と、針
弁を閉弁方向に付勢する第一リターンスプリングと、針
弁の背後に画成される背圧室を拡縮するスプール弁と、
印加される電圧または磁界に応じてスプール弁を駆動す
る電磁歪アクチュエータとを備え、スプール弁は背圧室
を収縮するポジションaにて燃料供給通路に対して背圧
室を連通し燃料室を遮断する一方、背圧室を拡張するポ
ジションbにて燃料供給通路に対して燃料室を連通し背
圧室を遮断する構成とするものとした。
【0008】請求項2に記載のエンジンの燃料噴射弁
は、請求項1に記載の発明において、前記スプール弁を
エンジン始動前にポジションaに保持する構成とした。
【0009】請求項3に記載のエンジンの燃料噴射弁
は、請求項1または2に記載の発明において、前記電磁
歪アクチュエータの伸縮に応じて拡縮する差圧室を備
え、スプール弁が背圧室と差圧室の圧力差に応じてポジ
ションaとポジションbの間で移動する構成とした。
【0010】請求項4に記載のエンジンの燃料噴射弁
は、請求項3に記載の発明において、前記スプール弁を
ポジションa方向に付勢する第二リターンスプリングを
備えるものとした。
【0011】
【発明の作用および効果】請求項1に記載の発明におい
て、燃料噴射弁の開弁作動時に、電磁歪アクチュエータ
がスプール弁をポジションbに切換え、燃料供給通路か
ら導かれる高圧燃料を燃料室に供給する。一方、スプー
ル弁が背圧室の容積を拡大するのに伴って、背圧室と燃
料室に圧力差が発生し、この圧力差により針弁が第一リ
ターンスプリングに抗して噴口を開き、燃料室の高圧燃
料が噴口を通って噴射される。
【0012】燃料噴射弁の閉弁作動時に、電磁歪アクチ
ュエータはスプール弁をポジションaに切換え、燃料供
給通路と燃料室の連通を遮断して噴口への燃料の供給を
停止する。一方、スプール弁がポジションaに移動する
のに伴って燃料供給通路からの高圧燃料が背圧室に供給
され、背圧室の圧力が直ちに上昇し、背圧室と燃料室の
圧力差および第一リターンスプリングの付勢力により針
弁は噴口を閉じ、燃料の噴射が停止する。
【0013】針弁が噴口を閉じるときに、燃料室の圧力
が一時的に上昇しようとするが、スプール弁が燃料室へ
の燃料の供給を停止しているとともに、前述したように
背圧室の圧力を高めていることにより、針弁が閉弁後に
再度開弁することなく、所定の噴射時期以外で燃料を噴
射する二次噴射を防止できる。
【0014】請求項2に記載の発明において、エンジン
始動時に燃料ポンプが駆動されて燃料供給通路に導かれ
る燃料圧力が上昇する際に、スプール弁はポジションa
に保持されている。燃料ポンプが駆動されるのに伴って
背圧室に導かれる燃料圧力が上昇すると、針弁が閉弁方
向に付勢され、エンジン始動時に所定の噴射時期以外で
針弁が開弁して燃料が噴射されてしまう初期噴射を防止
できる。この結果、エンジンの始動性を高められ、排気
エミッションの悪化を防止することができる。
【0015】請求項3に記載の発明において、燃料噴射
弁の開弁作動時に、電磁歪アクチュエータが差圧室を拡
張し、差圧室と背圧室の圧力差によりスプール弁がポジ
ションbに切換わる。
【0016】燃料噴射弁の閉弁作動時に、電磁歪アクチ
ュエータが差圧室を収縮するのに伴って、差圧室の圧力
が直ちに回復し、差圧室と背圧室の圧力差によりスプー
ル弁がポジションaに切換わる。
【0017】請求項4に記載の発明において、エンジン
始動前に燃料ポンプが駆動されて燃料供給通路に導かれ
る燃料圧力が上昇するときに、スプール弁は第二リター
ンスプリングの弾性復元力によりポジションaに保持さ
れる。
【0018】燃料噴射弁の開弁作動時に、電磁歪アクチ
ュエータが差圧室を拡張し、差圧室と背圧室の圧力差に
よりスプール弁が第二リターンスプリングに抗してポジ
ションbに切換わる。
【0019】燃料噴射弁の閉弁作動時に、電磁歪アクチ
ュエータがエンジン回転に同期して差圧室を収縮するの
に伴って、差圧室の圧力が直ちに回復し、差圧室と背圧
室の圧力差および第二リターンスプリングの付勢力によ
りスプール弁がポジションaに切換わる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を筒内噴射式火花点
火エンジンに備えられる燃料噴射弁に適用した実施形態
を添付図面に基づいて説明する。
【0021】図1に示すように、燃料噴射弁7はその先
端に設けられるノズルボディ1を図示しないエンジンの
燃焼室に臨ませる。ノズルボディ1はエンジンの燃焼室
天井壁から燃焼室に臨み、ノズルボディ1の先端に開口
した噴口1bから燃料噴霧をピストンの冠部に向けて噴
出するようになっている。
【0022】ノズルボディ1の内部に針弁2が摺動可能
に収装される。ノズルボディ1の内部には針弁2のまわ
りに燃料室3が画成される。ノズルボディ1の先端に噴
口1bが開口し、噴口1bは針弁2によって開閉され
る。
【0023】図3に示すように、フューエルタンク59
に貯溜された燃料は、電動モータ54により駆動される
低圧燃料ポンプ58を介して吸い上げられ、高圧燃料ポ
ンプ57に圧送される。
【0024】エンジン50により駆動される高圧燃料ポ
ンプ57は、さらに加圧した燃料を蓄圧室56へと送
り、蓄圧室56から各気筒の燃料噴射弁7に燃料を圧送
する。燃料戻し通路52にはプレッシャレギュレータ5
5が設けられ、蓄圧室56の余剰燃料をフューエルタン
ク59へと戻すことで、燃料噴射弁7に導かれる燃料圧
力を所定値以下に保つようになっている。
【0025】燃料ポンプ58から圧送される燃料は、燃
料噴射弁内の燃料供給通路31と第二燃料通路33を通
って燃料室3に導入され、針弁2のリフトに伴って噴口
1bから噴射される。
【0026】針弁2はその基端側にピストン部2cを有
する。ノズルボディ1およびケーシング9とピストン部
2cおよび後述するスプール弁6の間には背圧室8が画
成される。
【0027】燃料室3と背圧室8はピストン部2cのま
わりに形成された第一絞り通路(隙間)5を介して連通
する。この背圧室8は第二燃料通路33とは別に形成さ
れた第一燃料通路32を介しても燃料供給通路31から
の燃料を導くことができるようになっている。
【0028】燃料ポンプ58から導かれる燃料圧力は、
燃料供給通路31と第二燃料通路33を通って背圧室8
に導かれる。
【0029】針弁2を閉弁方向に付勢する第一リターン
スプリング4が設けられる。第一リターンスプリング4
は針弁2のピストン部2cとケーシング9の間に圧縮さ
れた状態で介装され、針弁2と同軸上に配置される。な
お、第一リターンスプリング4が針弁2に付与する弾性
復元力は、針弁2に働く燃焼圧に対抗して針弁2を閉弁
保持できるように設定される。
【0030】ノズルボディ1の基端とケーシング9の間
にはシム17が介装される。このシム17は円盤状に形
成され、シム17の板厚によって針弁2の最大リフト量
が決まる。
【0031】ケーシング9の内部には背圧室8を画成す
るスプール弁6が摺動可能に介装される。スプール弁6
はケーシング9の内壁面に摺接する2つのランド部を有
する。
【0032】スプール弁6はその摺動位置に応じて図1
に示すように燃料供給通路31と第一燃料通路32を連
通し、かつ燃料供給通路31と第二燃料通路33の連通
を遮断するポジションaと、図2に示すように燃料供給
通路31と第二燃料通路33を連通し、かつ燃料供給通
路31と第一燃料通路32の連通を遮断するポジション
bに切換えられる。
【0033】スプール弁6を図1に示すポジションaに
保持する第二リターンスプリング15が設けられる。第
二リターンスプリング15はスプール弁6とケーシング
9の間にリテーナ29を介して圧縮された状態で介装さ
れ、スプール弁6と同軸上に配置される。
【0034】ケーシング9の内部にはスプール弁6との
間に差圧室16を画成するピストン11が摺動可能に介
装される。ピストン11の外周にはOリング12が介装
される。Oリング12がケーシング9の円筒状をした内
壁面に摺接することにより、差圧室16の密封がはかれ
る。
【0035】ピストン11を介して針弁2を開閉駆動す
るピエゾアクチュエータ10が設けられる。ピエゾアク
チュエータ10は円盤状をした複数のピエゾ素子が、同
じく円盤状をした内部電極を挟んで積層される。
【0036】ピストン11はピエゾアクチュエータ10
の移動端に結合される。ピストン11はピエゾアクチュ
エータ10の伸縮動作に伴って変位し、差圧室16を拡
縮する。
【0037】ピエゾアクチュエータ10の固定端には端
板14が結合される。ケーシング9の開口端にはアジャ
ストプレート21,22が取付けられる。端板14はア
ジャストプレート21に当接してピエゾアクチュエータ
10の固定端を支持する。
【0038】スプール弁6は背圧室8と差圧室16を仕
切り、背圧室8と差圧室16の圧力差に応じてポジショ
ンaとポジションbの間で変位する。
【0039】背圧室8と差圧室16はスプール弁6のま
わり形成された第二絞り通路(隙間)25を介して連通
する。
【0040】ピエゾアクチュエータ10が各ピエゾ素子
に印加される電圧が遮断短絡されて収縮すると、差圧室
16を拡大してその圧力を低下させ、背圧室8との間に
差圧を発生させ、第二リターンスプリング15に抗して
スプール弁6をポジションbに移動させる。
【0041】ピエゾアクチュエータ10が各ピエゾ素子
に図示しない駆動用アンプから電圧が印加されて伸長す
ると、差圧室16を収縮して圧力を回復させ、つまりス
プール弁6にかかる差圧を相殺し、第二リターンスプリ
ング15によりスプール弁6をポジションaに移動させ
る。
【0042】なお、ピエゾアクチュエータ10に代えて
印加される磁界の強さに応じて伸縮する超磁歪素子から
なる磁歪アクチュエータを用いてもよい。ここではピエ
ゾアクチュエータと磁歪アクチュエータ等を総称して電
磁歪アクチュエータとする。
【0043】燃料噴射弁7は、ピエゾアクチュエータ1
0の変位方向とスプール弁6および針弁2の変位方向が
一致しているため、ピエゾアクチュエータ10とピスト
ン11とスプール弁6と針弁2および第一、第二リター
ンスプリング4,15を直列に並べられ、構造の簡素化
がはかれる。
【0044】コントローラ19で演算された燃料噴射量
に対応するパルス信号がつくられ、このパルス信号に応
じた電圧が駆動用アンプを介してピエゾアクチュエータ
10に印加される。
【0045】コントローラ19はエンジン50の回転
数、エンジン50の吸入空気量を始めエンジン運転条件
を検出する各種信号を入力し、これらのエンジン運転条
件に応じて燃料噴射量を演算する。
【0046】ピストン11とケーシング9の間にはリテ
ーナ29を介して皿バネ状をした与圧スプリング18が
介装される。ピエゾアクチュエータ10は与圧スプリン
グ18によって圧縮荷重が付加された状態で伸縮させる
ので、安定した作動性が確保される。
【0047】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0048】エンジン停止時にピエゾアクチュエータ1
0は収縮し、燃料室3と背圧室8および差圧室16の圧
力はそれぞれ低下している。このとき針弁2は第一リタ
ーンスプリング4の弾性復元力によりノズルボディ1の
シート部1aに押し付けられる。
【0049】エンジン50の始動に際して燃料ポンプが
駆動されると燃料供給通路31に導かれる燃料圧力が上
昇する。このとき、図1に示すように、スプール弁6は
第二リターンスプリング15の弾性復元力によりポジシ
ョンaに保持され、燃料供給通路31は第一燃料通路3
2に連通するとともに、燃料供給通路31と第二燃料通
路33との連通は遮断されている。したがって、燃料ポ
ンプ吐出圧は、まず背圧室8に導かれ、針弁2を閉弁方
向に付勢する。このとき、燃料室3には、燃料圧力が作
用せず、針弁2は第一リターンスプリング4の弾性復元
力とピストン部2cに生じる押圧力を合わせた力によっ
てノズルボディ1のシート部1aに強く押し付けられ
る。これにより、エンジンの始動に際して針弁2が開弁
して燃料が噴射されてしまう初期噴射を防止できる。
【0050】こうして初期噴射を防止しつつ背圧室8の
圧力が高まるのに伴って第一絞り通路5を介して燃料室
3の圧力が高められ、ピストン部2cの前後に生じる燃
料室3と背圧室8の圧力は第一絞り通路5を介して均等
化されている。
【0051】次に、燃料噴射弁8の開弁動作は、エンジ
ン回転に同期してピエゾアクチュエータ10に印加され
る電圧が遮断短絡されることにより行われる。
【0052】このてき、ピエゾアクチュエータ10は収
縮し、ピストン11が移動して差圧室16の容積を拡大
すると、差圧室16の圧力が低下し、背圧室8との圧力
差によりスプール弁6は第二リターンスプリング15に
抗してポジションbに移動する。
【0053】こうしてスプール弁6がポジションbに移
動すると、図2に示すように燃料供給通路31と第一燃
料通路32の連通が遮断されるとともに燃料供給通路3
1は第二燃料通路33に連通する。これにより、燃料供
給通路31から導かれる高圧燃料は第二燃料通路33を
通って直ちに燃料室3に供給される。
【0054】一方、スプール弁6が移動するのに伴って
背圧室8の容積が拡大する。このとき、背圧室8は第二
燃料通路33との連通が遮断されているので、背圧室8
の圧力が低下する。したがって、背圧室8と燃料室3と
の間には圧力差が生じ、針弁2は第一リターンスプリン
グ4に抗して噴口1bを開き、燃料室3の高圧燃料がエ
ンジン50の燃焼室に噴射される。
【0055】燃料噴射弁7の閉弁作動時は、エンジン回
転に同期して、ピエゾアクチュエータ10はに電圧が印
加されることにより行われる。
【0056】このとき、ピエゾアクチュエータ10は伸
長し、ピストン11が移動して、差圧室16の容積が縮
小すると、差圧室16の圧力が直ちに回復し、差圧室1
6と背圧室8の圧力差および第二リターンスプリング1
5の付勢力によりスプール弁6がポジションaに移動す
る。
【0057】スプール弁6がポジションaに移動する
と、図1に示すように燃料供給通路31と第二燃料通路
33の連通が遮断されるとともに、燃料供給通路31は
第一燃料通路32に連通する。これにより、燃料供給通
路31から導かれる高圧燃料は第一燃料通路32を通っ
て直接背圧室8に供給され、この高圧燃料は針弁2を閉
弁方向に直ちに押圧することになる。
【0058】こうして、背圧室8と燃料室3の圧力差お
よび第一リターンスプリング4の付勢力により針弁2が
移動してノズルボディ1のシート部1aに着座する。針
弁2がシート部に着座することにより、噴口1bが閉塞
され、燃料の噴射が停止される。
【0059】ところで、針弁2がシート部1aに着座す
る際、スプール弁6は第二燃料通路33を閉塞して燃料
室3への燃料の供給を停止しているので、閉弁間際にお
ける燃料室3の圧力の上昇を抑えることが可能であり、
背圧室8の圧力が高められていることと相俟って、針弁
2がシート部1aに着座した後、ジャンピングして再度
開弁することなく、所定の噴射時期以外で燃料を噴射す
る二次噴射を防止できる。また、閉弁時は、背圧室8の
圧力が高められるので、副次的に針弁2の閉弁速度が上
昇し、針弁2の閉弁応答性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示し、閉弁時における燃料
噴射弁の断面図。
【図2】同じく開弁時における燃料噴射弁の断面図。
【図3】同じく燃料供給系のシステム図。
【符号の説明】
1 ノズルボディ 1b 噴口 2 針弁 2c ピストン部 3 燃料室 4 第一リターンスプリング 5 第一絞り通路 6 スプール弁 7 燃料噴射弁 8 背圧室 9 ケーシング 10 ピエゾアクチュエータ 11 ピストン 15 第二リターンスプリング 16 差圧室 18 与圧スプリング 25 第二絞り通路 31 燃料供給通路 32 第一燃料通路 33 第二燃料通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大木 俊治 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料供給通路から燃料室に導かれる加圧燃
    料を噴射する噴口と、 噴口を開閉する針弁と、 針弁を閉弁方向に付勢する第一リターンスプリングと、 針弁の背後に画成される背圧室を拡縮するスプール弁
    と、 印加される電圧または磁界に応じてスプール弁を駆動す
    る電磁歪アクチュエータとを備え、 スプール弁は背圧室を収縮するポジションaにて燃料供
    給通路に対して背圧室を連通し燃料室を遮断する一方、
    背圧室を拡張するポジションbにて燃料供給通路に対し
    て燃料室を連通し背圧室を遮断する構成としたことを特
    徴とするエンジンの燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】前記スプール弁をエンジン始動前にポジシ
    ョンaに保持する構成としたことを特徴とする請求項1
    に記載のエンジンの燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】前記電磁歪アクチュエータの伸縮に応じて
    拡縮する差圧室を備え、 スプール弁が背圧室と差圧室の圧力差に応じてポジショ
    ンaとポジションbの間で移動する構成としたことを特
    徴とする請求項1または2に記載のエンジンの燃料噴射
    弁。
  4. 【請求項4】前記スプール弁をポジションa方向に付勢
    する第二リターンスプリングを備えたことを特徴とする
    請求項3に記載のエンジンの燃料噴射弁。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013503294A (ja) * 2009-08-27 2013-01-31 マクアリスター テクノロジーズ エルエルシー 一体化された燃料噴射器及び点火器並びに関連する使用及び製造方法
JP2013535619A (ja) * 2010-08-10 2013-09-12 グレート プレーンズ ディーゼル テクノロジーズ、エル.シー. プログラム可能なディーゼル燃料噴射装置
CN107559117A (zh) * 2017-09-08 2018-01-09 聊城科瑞汽车零部件有限公司 一种可自动控压的油嘴

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