JPH11135429A - 温度制御方法及び該方法を使用する露光装置 - Google Patents

温度制御方法及び該方法を使用する露光装置

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JPH11135429A
JPH11135429A JP10242731A JP24273198A JPH11135429A JP H11135429 A JPH11135429 A JP H11135429A JP 10242731 A JP10242731 A JP 10242731A JP 24273198 A JP24273198 A JP 24273198A JP H11135429 A JPH11135429 A JP H11135429A
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JP
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chamber
temperature
supply device
fluid supply
temperature control
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JP10242731A
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Inventor
Naomasa Shiraishi
直正 白石
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Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70858Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature
    • G03F7/70866Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature of mask or workpiece

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 チャンバー内に露光本体部が収納されている
露光装置に対して、温度制御に伴う振動をチャンバー内
に伝えることなく、そのチャンバー内の温度を高精度に
恒温化する。 【解決手段】 チャンバー1の恒温室100内に照明光
学系2〜ウエハステージ8よりなる露光本体部が収納さ
れている。露光本体部から生じる熱により温度上昇した
気体A2を、恒温室100内から排気ダクト17を介し
て、チャンバー1の床下に設置されている流体供給装置
11内に送り込み、所定温度に温度調整して送風ダクト
16に供給する。供給された気体A4を、チャンバー1
の天井部に設けた温度制御室23内に導き、その内部の
ペルチェ素子18により所望の目標温度に正確に調節す
る。これによって恒温化された気体A5をフィルタ室2
2b内の吸塵フィルタ21を介して恒温室100内に送
風する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、撮像素子(CCD等)、液晶表示素子、又は薄膜磁
気ヘッド等を製造するためのフォトリソグラフィ工程中
で使用される露光装置のチャンバー内の温度を制御する
ための温度制御方法、及びこの方法を使用する露光装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等を製造する際に、マスクと
してのレチクルのパターンを投影光学系を介して、又は
直接に感光基板としてのレジストが塗布されたウエハ上
の各ショット領域に転写する露光装置が使用されてい
る。従来は露光装置として、所謂ステップ・アンド・リ
ピート方式の縮小投影型の露光装置(ステッパー)が多
用されていたが、最近ではレチクルとウエハとを投影光
学系に対して同期走査して露光を行うステップ・アンド
・スキャン方式の投影露光装置も注目されている。
【0003】図1は、従来の露光装置を示す概略構成図
であり、この図1において、例えば半導体素子は、ウエ
ハ6上に多数層の回路パターンを所定の位置関係で重ね
て露光することにより形成されるため、ウエハ6の露光
工程においては、露光されるパターン像とウエハ6上の
既存パターンとの位置合わせ精度や、フォーカス位置の
制御精度を高めることが極めて重要である。このため、
露光装置はその内部の気温が一定値となるように制御さ
れた、一般に「チャンバー」と呼ばれる隔離室を有して
いる。図1においても、チャンバー1Cの内部(チャン
バー室内)の恒温室100に、レチクル3のパターンの
像をウエハ6上に転写する露光本体部が設置されてい
る。この露光本体部は、照明光学系2、レチクル3を保
持して位置決めするレチクルステージ4、投影光学系
5、ウエハ6を保持するウエハホルダ7、及びウエハ6
(ウエハホルダ7)を位置決めするウエハステージ8よ
り構成されている。また、ウエハステージ8は、フレー
ム部材9を介してチャンバー1の床面に設置されてい
る。そして、チャンバー1Cは、半導体製造工場の或る
階の床F1上に設置されている。
【0004】また、チャンバー1Cの内部の温度を一定
に保つために、チャンバー1C内には流体供給装置11
Cが設けられている。この流体供給装置11Cは、冷却
機13及びヒーター14を備え、チャンバー1C外の空
気あるいはチャンバー1C内の空気を取り込み、冷却機
13及びヒーター14の作用によりその温度を一定値に
制御して恒温室100内に送り込んでいる。冷却機13
は、冷媒をコンプレッサー等により加圧・液化し、その
気化熱により空気を冷却する装置であり、コンプレッサ
ーを動作させるためにモータ等の動力源を有している。
チャンバー1C内に設置されるステージ等の部品は、そ
れぞれかなりの重量を有し、かつ高速動作を要求される
部品であり、その駆動系の発熱量は大きくなっている。
従って、チャンバー1Cの内部の流体供給装置11Cに
は大きい冷却能力が要求されるため、冷却機13用のコ
ンプレッサーとしては大型のものを使用する必要があ
る。
【0005】また、回路パターンの転写に有害な微小な
塵埃の、恒温室100内への流入を防ぐため、温度制御
された空気を恒温室100内に送風する際にはHEPAフィ
ルタ(High efficiency particulate air-filter)のよ
うな吸塵フィルタ21を通過させる必要がある。このた
め、送風用の加圧ファン12及びモーターよりなる加圧
器には、送風される空気にその吸塵フィルタ21を通過
させるに十分なだけの圧力を加えることのできる出力が
要求され、大型の加圧ファン12及びモーターが使用さ
れている。
【0006】図2は、従来の他の露光装置を示す概略構
成図であり、図1に対応する部分に同一又は類似の符号
を付して示す図2の露光装置は、流体供給装置11Dが
チャンバー1D内ではなく、チャンバー1Dの外壁に取
り付けられている点で、図1の露光装置と異なっている
が、その他の構成は同じである。また、図2の流体供給
装置11Dが、加圧ファン12、冷却機13、ヒーター
14を有し、温度制御した空気を吸塵フィルター21を
通過させてチャンバー1D内の恒温室100内に送風し
て、恒温室100内を温度制御する点も、図1に示した
露光装置と同じである。そして、流体供給装置11Dと
チャンバー1Dとは、接するように半導体製造工場の或
る階の床F1上に設置されている。
【0007】また、最近ではチャンバー1C,1D内の
恒温室100内の気温を恒温化するだけでなく、露光装
置の特定の局所領域(リニアモーターのコイル部等)に
恒温化された液体を送り、その部分をより強力に温度制
御するような装置も使用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く従来の露光
装置では、チャンバー1C内あるいはチャンバー1Dの
外壁に流体供給装置11C,11Dを備えていた。その
ため、流体供給装置11C,11Dの動作時に生じる振
動が露光装置の位置決め精度等を低下させてしまうとい
う不都合があった。即ち、流体供給装置11C,11D
を構成する冷却機13のコンプレッサー、及び加圧器の
加圧ファン12やモーターから生じる振動が、ウエハ6
が載置されたウエハステージ8を振動させてウエハ6の
位置決め精度、ひいては重ね合わせ精度を悪化させた
り、投影光学系5を振動させて転写像のコントラストを
低下させていた。
【0009】これまでの露光装置では、装置に要求され
る精度に比べて、チャンバー用の流体供給装置の動作時
の振動による影響が小さかったためあまり問題にはなら
なかった。しかしながら、今後半導体集積回路等が益々
微細化するにつれて、露光装置に要求される位置決め精
度等が一層厳しくなると、その振動の影響が無視できな
くなると考えられる。
【0010】本発明は斯かる点に鑑み、チャンバー内に
設置された露光本体部を有する露光装置に対して、その
チャンバー内の温度を制御できると共に、その温度制御
に伴う振動に起因する悪影響を軽減できる温度制御方法
を提供することを第1の目的とする。さらに本発明は、
そのような温度制御方法を使用できる露光装置を提供す
ることを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の温度
制御方法は、マスクに形成されたパターンの像を基板上
に転写する露光本体部を内部に備えるチャンバー(1)
内の温度を制御する温度制御方法において、そのチャン
バーに対して振動が伝わらないように流体供給装置(1
1;11A;11B)を設置するステップと、そのよう
に設置された流体供給装置からそのチャンバー内に流体
を供給するステップとを含むものである。斯かる本発明
によれば、温度制御用の流体を供給する流体供給装置の
振動はそのチャンバー内に伝わりにくいため、その振動
に起因する位置決め精度の低下等の悪影響が軽減され
る。
【0012】この場合、その流体供給装置を設置するス
テップで、その流体供給装置をそのチャンバーが設置さ
れている階とは異なる階に設置するか、又はその流体供
給装置を同一の階に、かつその振動の減衰が所定値以下
となる距離だけ離れて設置することが望ましい。これに
よって、その流体供給装置の振動がそのチャンバー内に
一層伝わりにくくなる。
【0013】また、さらに、そのチャンバー内に供給さ
れた流体に対してそのチャンバー内で温度調整するステ
ップを含むことが望ましい。このとき、その流体供給装
置においてその流体の温度を比較的広い範囲で制御する
際に発生する大きい振動はそのチャンバー内に伝わりに
くいと共に、振動が殆ど発生しないような精度の高い
(狭い範囲の)温度制御のみをそのチャンバー内で行え
るため、より正確な温度制御を行うことができる。その
狭い範囲の温度制御であれば、ペルチィエ素子やヒータ
ーのように振動を全く発生しない温度制御素子を使用で
きる。また、その狭い範囲の温度制御は温度の異なる複
数の流体の混合比を変えることによっても行うことがで
き、この場合にも、殆ど振動を発生することなく、高精
度に温度制御を行うことができる。
【0014】次に、本発明による第2の温度制御方法
は、マスクパターンを基板上に転写する露光本体部を内
部に備えたチャンバー(1)内の温度制御方法におい
て、そのチャンバー(1)とは別に独立して設けられた
流体供給装置(11;11A;11B)から、そのチャ
ンバー(1)に送られる流体(気体、液体等)を出力
し、その流体供給装置の内部、又はこの流体供給装置か
ら出力された後、そのチャンバー(1)内に供給される
前に、その流体の温度を制御するものである。斯かる本
発明によれば、そのチャンバーに送られる流体の温度を
制御することによってそのチャンバー内の温度が制御さ
れる。これによって、従来はチャンバー中にあった振動
源である広い範囲で温度制御を行う温度調整設備をチャ
ンバーの外部に設置できるため、チャンバーからは振動
源が無くなる。また、その流体の温度制御時の振動はそ
のチャンバー内に伝わりにくいため、その振動に起因す
る露光本体部での位置決め精度の悪化等の悪影響が軽減
される。
【0015】次に、本発明による第1の露光装置は、マ
スクに形成されたパターンの像を基板上に転写する露光
本体部を内部に備えるチャンバー(1)と、このチャン
バー内に流体を供給する流体供給装置(11;11A;
11B)とを含み、この流体供給装置は、この流体供給
装置で発生した振動がそのチャンバーに対して伝わらな
いように設置されているものである。斯かる本発明によ
れば、温度制御用の流体を供給する流体供給装置の振動
はそのチャンバー内に伝わりにくいため、本発明の温度
制御方法を使用できる。
【0016】この場合、そのチャンバーと床との間、及
びその流体供給装置と床との間の少なくとも一方に防振
部材(10a,10b,15a,15b)を備えること
が望ましい。これによって、仮にそのチャンバーとその
流体供給装置とが同一の床上に離れて設置されている場
合でも、その防振部材の振動減衰作用によってその流体
供給装置の振動がそのチャンバー内に伝わりにくくな
る。
【0017】また、その流体供給装置は、そのチャンバ
ーに対してその振動の減衰が所定値以下となる距離だけ
離れて設置されることが望ましい。この際に、振動が2
5%以上、即ち6dB以上減衰する距離だけ離れて設置
されることがより望ましい。振動が6dB以上減衰する
ことによって、そのチャンバー内に対する悪影響は大幅
に低下する。
【0018】また、その流体供給装置が供給する流体
は、気体及び液体の少なくとも一方であることが望まし
い。その流体が気体であるときには取扱いが容易であ
り、その気体が流体であるときには熱容量が大きいため
に冷却能力(温度制御性)が高くなる。また、さらに、
その流体供給装置から供給された流体の温度を計測する
温度センサ(19)をそのチャンバー内に備え、その温
度制御装置は、その温度センサの出力を利用して温度調
整することが望ましい。これによって、その露光本体部
が設置されている室内の実際の温度に基づいて、より正
確な温度制御を行うことができる。
【0019】次に、本発明による第2の露光装置は、マ
スクパターンを基板上に転写する露光本体部が、所定温
度に制御されたチャンバー(1)内に設置された露光装
置であって、そのチャンバー(1)内の温度を制御する
ための機械室(11;11A;11B)をそのチャンバ
ー(1)の床下に設置するものである。この第2の露光
装置によっても、本発明の温度制御方法が使用できる。
即ち、その機械室(11;11A;11B)の温度制御
時の振動はそのチャンバー(1)内に伝わらないため、
その振動に起因する露光本体部での位置決め精度の悪化
等の悪影響が軽減される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
につき図3、図4を参照して説明する。図3は本形態の
露光装置を示す概略構成図であり、この図3において、
半導体製造工場の或る階の床F1上に、エアーダンパ
ー、又は油圧式のダンパー等よりなる4個の防振パッド
(図3ではその内の2つの防振パッド10a,10bが
現れている)を介して箱型のチャンバー1が設置されて
いる。チャンバー1の内部は、温度制御用の気体(本形
態では空気)の送風ダクト16が通過する予備室22
a、その気体の温度を最終的に制御するための温度制御
室23、チャンバー1の天井でその気体の吸塵を行うた
めのフィルタ室22b、及び内部の気体の温度が所定温
度に安定化された恒温室100に分かれており、恒温室
100内に露光本体部が設置されている。
【0021】その露光本体部は、露光光の照度分布を均
一化するためのオプティカル・インテグレータやコンデ
ンサーレンズ系等よりなる照明光学系2、マスクとして
のレチクル3を保持して位置決めするレチクルステージ
4、投影光学系5、露光対象のウエハ6を保持するウエ
ハホルダ7、及びウエハ6(ウエハホルダ7)を3次元
的に位置決めするウエハステージ8より構成されてい
る。露光光源としては、水銀ランプ、エキシマレーザ光
源やF2 レーザ光源等のレーザ光源等が使用でき、その
露光光源を照明光学系2内に収納してもよい。ただし、
本形態では露光光源としてエキシマレーザ光源が使用さ
れており、後述のようにそのエキシマレーザ光源はチャ
ンバー1の床下に設置されている。また、ウエハステー
ジ8は、フレーム部材9を介してチャンバー1の床面に
設置されている。
【0022】露光時には、照明光学系2からの露光用の
照明光のもとで、レチクル3に形成されたパターンの縮
小像が、投影光学系5を介してステップ・アンド・リピ
ート方式でウエハ6上の各ショット領域に順次転写され
る。このように本形態の露光装置はステッパー方式であ
るが、露光装置として、ステップ・アンド・スキャン方
式の投影露光装置等が使用される場合にも本発明が適用
される。
【0023】なお、米国特許第5,528,118号明
細書に開示されているように、ウエハステージ8をチャ
ンバー1の床面に設置するのではなく、チャンバー1を
側壁と天井とから構成して、ウエハステージ8をフレー
ム部材9を介して直接工場の床F1上に設置するように
しても良い。これにより、ウエハステージ8の移動によ
り発生する反力は、機械的に床F1に逃がすことができ
る。
【0024】また、1995年4月4日に米国特許商標
庁に出願された08/416,558号明細書に開示さ
れているように、レチクルステージ4を直接工場の床F
1上に設置するようにしてもよい。これにより、レチク
ルステージ4の移動により発生する反力を機械的に逃が
すことができる。本形態において、チャンバー1の恒温
室100内には照明光学系2やウエハステージ8等の発
熱部材が存在するため、仮に気密状態とするとそれらの
熱の蓄積により恒温室100内部の気温が次第に上昇す
る。そこで、チャンバー1の恒温室100内には、その
上のフィルタ室22bからHEPAフィルタ等の吸塵フィル
タ21を通過した一定温度の気体(本形態では空気)A
1が常時送風されている。その気体A1は、照明光学系
2やウエハステージ8等の発熱部材により温度上昇した
気体A2となって、チャンバー1の床面の開口から排気
ダクト17を介して恒温室100外に排気される。この
一定温度の気体の送風(恒温送風)により、恒温室10
0内の気体の温度はほぼ所定の目標温度(例えば21
℃)に保たれている。
【0025】排気ダクト17は、工場の床F1に設けた
穴を通り、その床F1の下に設けられた流体供給装置1
1に達する。本形態では流体供給装置11が機械室に相
当し、流体供給装置11は、その床F1の階下の床F2
上に設置されている。即ち、流体供給装置11のカバー
11aは、防振パッド15a,15bを介して床F2上
に設置されており、排気ダクト17はカバー11a内に
引き込まれている。排気ダクト17によりチャンバー1
の恒温室100から排気された気体A3は、流体供給装
置11のカバー11a内で、加圧ファン12により加圧
され、冷却機13により冷却及び除湿された後、電熱器
等のヒーター(加熱器)14により所定の温度(恒温室
100内の目標温度を21℃とすると、例えば21℃)
に温度調整されて、送風ダクト16に供給される。送風
ダクト16は、カバー11a内から上階の床F1に設け
られた穴を通って、チャンバー1内の予備室22aを経
て温度制御室23に導かれている。
【0026】ところで、排気ダクト17及び送風ダクト
16は、流体供給装置11で発生した振動を床F1に対
して伝導させないために、ゴム等の熱伝導率の低い弾性
部材を素材とした可撓性を有する円筒状か、又は蛇腹構
造等にすることが望ましい。また、排気ダクト17及び
送風ダクト16が通過するように床F1、又はチャンバ
ー1に設けられている穴についても、穴の内周とそれぞ
れのダクト17,16の外周との間の部分に熱伝導率の
低い素材よりなる弾性部材を挿入するか、又はその間の
部分を熱伝導率の低い樹脂等で封止することが望まし
い。
【0027】送風ダクト16に供給された温度制御され
た気体A4は、上階の床F1の穴を通過してチャンバー
1に向かい、チャンバー1の天井部に設けられた温度制
御室23内に入る。温度制御室23内には、温度制御素
子としてのペルチェ素子18の一部が設けられており、
送風ダクト16から供給された気体A4の温度を、ペル
チェ素子18によって恒温室100内の目標温度に正確
に調節する。ここで完全に恒温化された気体A5はフィ
ルタ室22bに送られ、フィルタ室22b内の吸塵フィ
ルタ21を通過して再び気体A1として恒温室100内
に送風される。
【0028】フィルタ室22b及び恒温室100内の気
体の温度を正確に目標温度に調節するために、フィルタ
室22b内で温度制御室23の排気口の近傍に温度セン
サ(温度計)19が設けられている。温度センサ19の
計測値は制御系20に送られ、制御系20は温度センサ
19の計測値に応じてペルチェ素子18に流す電流の極
性及び強さを制御することにより、温度制御室23から
排気される気体の温度を上記の目標温度に保つようにし
ている。
【0029】ペルチェ素子18は、例えば一方の端面1
8aが温度制御室23内に出て、他方の端面18bがチ
ャンバー1の外部に出るように設置されている。ペルチ
ェ素子18をこのように設置することにより、ペルチェ
素子18に流す電流の極性(正負)及び強さ(電流値)
を制御することによって、温度制御室23内の熱をチャ
ンバー1外に排出すること、即ち温度制御室23内から
排気される気体の温度を下げることも、チャンバー1外
の熱を温度制御室23内に取り込むこと、即ち温度制御
室23内から排気される気体の温度を上げることも可能
になる。このように本形態では、チャンバー1の恒温室
100内に供給される気体の温度がペルチェ素子18に
よって最終的に高精度に目標温度に制御されている。
【0030】この場合、そのペルチェ素子18が配置さ
れている温度制御室23に供給される気体A4の温度
は、予め階下の流体供給装置11によって制御されてい
る。流体供給装置11内の加圧ファン12及び冷却機1
3は、その内部に高出力のコンプレッサー及びファンや
モーターを有しており大きな振動源となるが、これらの
振動源は、露光本体部(露光装置本体部)の収納された
チャンバー1が設置された床F1の階下の床F2上に設
置されているので、この振動が上階の床F1上の露光本
体部に影響を与える可能性はない。
【0031】また、本形態の露光装置では、露光光源が
チャンバー1の設置されている床F1の階下に設置され
ている。図4は、図3の露光装置の露光光源を示し、こ
の図4において、下側の床F2上に防振パッド36a,
36bを介して光源カバー35aが配置され、光源カバ
ー35a内に露光光源としてのエキシマレーザ光源31
が設置されている。そして、露光時には、エキシマレー
ザ光源31からの露光用の照明光としての紫外パルス光
LBは、光路折り曲げ用のミラー32で上方に反射され
た後、光路を横方向に調整するためのマッチング用の光
学部材33を経て、光源カバー35aの上面の穴に設け
られた光路カバー17Aに入射する。光路カバー17A
は、上階の床F1に設けられた穴を通ってチャンバー1
の恒温室100内に通じている。光路カバー17A内を
通って恒温室100内に導かれた紫外パルス光LBは、
露光本体部のミラー34で反射されて照明光学系2に入
射し、照明光学系2からレチクル3に照射される。
【0032】この場合、エキシマレーザ光源31は熱源
となるが、この熱源が露光本体部の収納されているチャ
ンバー1の床下に設置されているため、その熱源の露光
本体部に対する影響はなくなっている。図3に戻り、床
F2上の流体供給装置11は、図4に示す露光光源と隣
接するように配置されている。そして、本形態では、加
圧ファン12及び冷却機13からの振動が床F2を伝わ
ってその露光光源に達しないように、流体供給装置11
のカバー11aと床F2との間には防振パッド15a,
15bが設けられている。これによって、流体供給装置
11と露光光源とをチャンバー1の階下に並列に近接し
て設置できるようになっている。
【0033】なお、本形態のように、流体供給装置11
をチャンバー1から離した場合、チャンバー1内での温
度計測値(例えば温度センサ19による計測値)を用い
て流体供給装置11内のヒーター14に対してフィード
バック制御を行うと、ヒーター14の送風口での温度と
温度センサ19での温度との間にオフセットが生ずるこ
と等によって、温度変動(制御不安定に伴うオーバーシ
ュート等)が発生してしまう可能性がある。しかしなが
ら、本形態では大出力の流体供給装置11とは別に、ペ
ルチェ素子18をチャンバー1内の温度センサ19の直
前に設けているので、温度センサ19とペルチェ素子1
8との距離は短く、制御上の遅れ時間も短縮できるた
め、温度制御に際して気体の最終的な温度が不安定にな
る可能性は無い。
【0034】また、温度制御室23内の温度制御素子は
ペルチェ素子18に限るわけではない。例えば工場の床
F1の階下に設けた流体供給装置11内のヒーター14
による気体A4の温度制御値を常に目標温度より低めに
設定しておくものとすれば、温度制御室23内の温度制
御素子としては、電熱線等からなる加熱機能のみを有す
るヒーターを使用することもできる。温度制御素子とし
て上記の何れを採用しても、それらの部材はその動作に
際して何ら振動を発生しないため、露光本体部の位置決
め精度や転写像のコントラスト等は高く維持される。
【0035】なお、温度制御室23内のペルチェ素子1
8における温度制御が常に或る所定の値以上の加熱、又
は排熱である場合には、制御系20は流体供給装置11
内のヒーター14に指令を送り、ヒーター14から出力
される気体A4の温度を変更することもできる。また、
上記の実施の形態の露光装置が例えば半導体素子のラフ
レイヤの露光に使用されるような場合で、投影光学系5
の結像特性の要求精度がそれ程高くないような場合に
は、チャンバー1内での温度制御精度はそれ程高くする
必要がないことがある。このような場合には、チャンバ
ー1内で最終的な温度制御を行う温度制御装置としての
ペルチェ素子18を省略してもよい。
【0036】次に、本発明の第2の実施の形態につき図
5を参照して説明する。本形態は、上記の第1の実施の
形態に対して主に流体供給装置の構成を変えたものであ
り、図5において図3に対応する部分には同一符号を付
してその詳細説明を省略する。図5は、本形態の露光装
置を示す構成図であり、この図5において、チャンバー
1の恒温室100内に露光本体部が設置されている。そ
して、恒温室100内より排気ダクト17を介して階下
の流体供給装置11Aに送られた気体A3は、流体供給
装置11Aのカバー11a内で、加圧ファン12により
加圧され、冷却機13により冷却及び除湿された後、2
つの気体流A3a,A3bに分岐してそれぞれ別の電熱
器等のヒーター14a,14bに送られる。
【0037】このように分岐された気体流A3a及びA
3bは、それぞれヒーター14a及び14bにおいて、
恒温室100内の目標温度(例えば21℃)に対して上
下に僅かに異なる温度に設定される。一例として、気体
流A3aはヒーター14aにおいて、その目標温度に対
して+0.05℃異なる温度に設定されて、気体A4a
として送風ダクト16aに供給される。一方、気体流A
3bは、ヒーター14bにおいて、その目標温度に対し
て−0.05℃異なる温度に設定されて、気体A4bと
して送風ダクト16bに供給される。送風ダクト16
a,16bは、カバー11a内から上階の床F1に設け
られた穴を通って、チャンバー1内の予備室22aを経
て、チャンバー1の天井部に設けられた温度制御室23
内の気体混合器24に導かれている。本形態では気体混
合器24が、本発明における温度制御装置としての役割
を果たしている。
【0038】送風ダクト16a,16bに供給された温
度制御された気体A4a,A4bは、並列に上階の床F
1の穴を通過してチャンバー1に向かい、チャンバー1
の温度制御室23内の気体混合器24に送られる。気体
混合器24は、温度の異なる2つの気体A4a,A4b
を設定された混合比で混合することによって気体A5を
生成し、この気体A5をフィルタ室22bに送り込む。
この際に、不要となった気体は不図示のダクトを介して
気体混合器24から加圧ファン12に戻されている。
【0039】本形態においても、フィルタ室22b内で
温度制御室23の排気口の近傍に温度センサ19が設け
られている。温度センサ19の計測値は制御系25に送
られ、制御系25は温度センサ19の計測値に応じて気
体混合器24における2つの気体A4a,A4bの混合
比を制御することにより、気体混合器24からフィルタ
室22b内に供給される気体A5の温度を上記の目標温
度に保つようにしている。気体混合器24内には少なく
とも1つの可変開閉弁が設けられ、この弁の機械的な開
閉動作により2つの気体A4a,A4bの混合比を変更
する。ただし、この機械的な動作に伴う振動は極めて僅
かであり、恒温室100内の露光本体部に振動を伝える
ことはない。
【0040】そして、気体混合器24によって完全に恒
温化された気体A5は、フィルタ室22b内の吸塵フィ
ルタ21を通過して再び気体A1として恒温室100内
に送風され、恒温室100内の温度がその目標温度に維
持される。本形態においても、温度センサ19と気体混
合器24との距離は短く、制御上の遅延時間も短縮でき
るため、温度制御に際して気体A5の温度が不安定にな
る可能性は全くない。
【0041】また、本形態においても、気体混合器24
による混合比率が常に一方の気体のみを多く使用するよ
うな場合には、制御系25は流体供給装置11A内のヒ
ーター14a,14bに指令を送り、ヒーター14a,
14bから供給される気体A4a,A4bの温度を変更
するようにしてもよい。即ち、高温側の気体のみを多く
使用している場合には、両ヒーター14a,14bから
供給される気体の温度を上昇させ、低温側の気体のみを
多く使用している場合には、両ヒーター14a,14b
から供給される気体の温度を降下させれば良い。
【0042】なお、本形態では2つの気体A4a,A4
bの混合比を制御して、供給される気体の温度を調整す
ることとしたが、本発明はこれに限られるものではな
く、3つ以上の気体を混合して温度調整してもよい。こ
れにより、温度調整をより高精度に行うことができる。
ところで、以上の実施の形態では、何れも流体供給装置
11,11Aを露光装置本体の設置される工場の床F1
の階下に配置するとしたが、流体供給装置11,11A
の設置される場所はこれに限定されるわけではなく、露
光本体部が収納されているチャンバー1の設置される工
場の床よりも上の階に設置することも可能であるし、同
一フロア内の離れた場所に設置することも可能である
し、さらには、流体供給装置11,11Aをチャンバー
1内に独立して設置することも可能である。ただし、流
体供給装置11,11Aをチャンバー1と同一フロア内
に設置する場合は、これらの間に振動が十分に減衰する
だけの距離をとるか、流体供給装置と床F1との間に防
振パッドを配置する必要がある。振動が十分に減衰する
距離は、例えば流体供給装置11がチャンバー1内にあ
ったときに比べて振動が25%(6dB)程度、又はそ
れ以上に減衰する距離が望ましい。しかしながら、この
距離は床の材質や建物の建築構造等のさまざまな要素に
より異なるため、流体供給装置11の設置にあたり、こ
れらの要素を考慮して上記距離を求める必要がある。
【0043】また、流体供給装置11,11Aをチャン
バー1と同一フロア内に設置する場合は、チャンバー1
及び流体供給装置11,11Aと床F1との間にそれぞ
れ防振パッドを配置し、さらにチャンバー1と流体供給
装置11,11Aとに接続する送風ダクト16、又は排
気ダクト17を防振機能を有する材質(例えばゴム)で
成型したり、防振機能を有する構造(例えば、蛇腹構
造)としてもよい。これによって、チャンバー1と流体
供給装置11,11Aとを比較的近接して配置すること
ができる。
【0044】さらに、一台の流体供給装置11,11A
から、複数台の露光装置に対して恒温化用の気体を供給
する構成とすることもできる。また、流体供給装置1
1,11Aからチャンバー1内に供給する気体は空気に
限られず、例えば窒素ガスやヘリウムガス等であっても
良いことは言うまでもない。
【0045】また、これまでは、チャンバー1内に供給
される流体は気体であるとしてきたが、最近の露光装置
では恒温化のために液体を使用する場合もある。そこ
で、上記の実施の形態の露光装置においても、チャンバ
ー1とは離れた位置にある流体供給装置内で所定の液体
の恒温化を行い、それをチャンバー1内に導いた後にそ
れらの実施の形態のごとく微小量の温度制御を行うよう
にしてもよい。あるいは外部の流体供給装置内で、2つ
の温度に恒温化された2種の液体を生成し、それをチャ
ンバー1内で混合して恒温液体を生成し、その恒温液体
を露光装置の局所領域の温度調整に使用することもでき
る。これらの場合にも、本発明を適用して流体供給装置
をチャンバー1が設置されている階とは異なる階に設置
するか、又は流体供給装置をチャンバー1から振動が所
定量以上減衰する距離だけ離して設置することによっ
て、チャンバー1内の露光本体部に対する悪影響が軽減
される。
【0046】このように温度制御用の流体として液体を
用いる本発明の第3の実施の形態の露光装置につき図6
を参照して説明する。本形態の露光装置は、その液体を
用いて露光装置の局所領域の1つである投影光学系5の
温度制御を行うものであり、図6において図3に対応す
る部分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。
【0047】図6は本形態の露光装置を示し、この図6
において、チャンバー1の恒温室100内に投影光学系
5等を有する露光本体部が設置されている。そして、投
影光学系5の周囲には、温度制御のための液体が流れる
温度制御管48が螺旋状に配設され、中を流れる液体が
温度調整されていることにより、投影光学系5が温度制
御される。本形態では温度制御用の液体として水(純水
等)が使用されている。水は安全で取扱いも容易である
が、それ以外の液体を使用してもよい。
【0048】本形態において、温度制御管48内を流れ
た液体としての水は排水管47を介して、床F1上に設
置されたチャンバー1から離れた位置である階下の床F
2上に設置された流体供給装置11B内に導かれてい
る。その流体供給装置11B内のコンプレッサー41及
びメイン温度コントローラ42で、投影光学系5を一定
温度に制御するために温度調整された水が、給水管46
内を流れてチャンバー1の恒温室100内のサブ温度コ
ントローラ43に導かれる。そして、サブ温度コントロ
ーラ42において、給水管46内を流れている間に僅か
に温度変化してしまった水温を、再度調整する。このサ
ブ温度コントローラ43における温度調整は、僅かに変
化してしまった水温を調整する点で、大きく変化してい
る可能性がある水温を調整する流体供給装置11Bでの
温度調整と異なる。
【0049】このため、サブ温度コントローラ43は、
例えばペルチェ素子又は小型のヒーター等の可動部を持
たない温度制御素子と、温度センサとを組み合わせるこ
とで構成することができる。従って、流体供給装置11
Bでは振動の発生する場合があるのに対し、サブ温度コ
ントローラ43での温度調整には殆ど振動が伴わない。
このサブ温度コントローラ43において温度調整された
水は、投影光学系5の周囲に配設された螺旋状の温度制
御管48内を流れる間に、投影光学系5を一定温度に制
御する。その後、投影光学系5の温度を制御した水は、
排水管47を通って、流体供給装置11Bに戻り、上述
の温度制御を繰り返す。この際に液体の冷却作用(熱容
量)は大きいため、例えば露光工程のスループットを高
めるために露光光の照度を高めたような場合でも、投影
光学系5の温度上昇が抑えられる。従って、常に良好な
結像特性を維持した状態でレチクル3のパターン像がウ
エハ6上に転写される。しかも、温度制御に伴う振動の
悪影響も無い。
【0050】以上のように、本発明は気体又は液体を用
いた温度制御に適用可能であり、それぞれの媒体を扱う
流体供給装置11,11A又は11Bは互いに独立に設
置されているものとして説明した。しかしながら、本発
明は、1つの流体供給装置を用いて温度制御した気体及
び液体を同一のチャンバー内に供給する場合にも適用可
能である。この場合、露光装置の設置面積(フットプリ
ント)を削減できると共に、振動源を1つにすることが
でき、チャンバーに対する振動伝達をより減少させるこ
とができる。
【0051】このように本発明は上述の実施の形態に限
定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成
を取り得る。
【0052】
【発明の効果】本発明の第1、又は第2の温度制御方法
によれば、流体がチャンバー内に供給までの間で、その
流体の温度をほぼ目標温度まで制御することによって、
そのチャンバー内の温度を制御できる。また、そのチャ
ンバー内には広い範囲で温度制御を行うために振動を発
生する温度制御部が無いため、その広い範囲の温度制御
に伴う振動に起因する露光本体部の位置決め精度の悪
化、転写像のコントラストの劣化等の悪影響を軽減でき
る利点がある。
【0053】次に、本発明の第1、又は第2の露光装置
によれば、本発明の温度制御方法が使用できる。また、
チャンバー内で流体供給装置から供給された流体の温度
を制御する温度制御装置を備えた場合には、チャンバー
内に流入する流体の最終的な温度は、そのチャンバー内
の温度制御装置が行うため、流体供給装置とチャンバー
との距離が離れていても、チャンバー内の気温、又はチ
ャンバー内で使用する流体の温度を高精度に一定に保つ
ことができる。
【0054】さらに、流体供給装置をチャンバー外に移
設したため、チャンバー(露光本体部)の設置に必要な
床面積(フットプリント)が減少し、同一の広さの工場
内により多くの露光装置を設置できるという利点もあ
る。また、その流体供給装置で予め大まかにその流体の
温度が制御されるため、そのチャンバー内の温度制御装
置での温度の制御量は僅かになる。従って、その温度制
御装置は、ペルチェ素子やヒーターのような振動源を伴
わない温度制御素子で間に合うため、チャンバー内への
振動の影響がさらに少なくなる。
【0055】また、流体供給装置は、温度の異なる複数
の流体を出力し、温度制御装置は、それら複数の流体を
所定の比率で混合する場合には、温度制御時の発熱量が
低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の露光装置を示す一部を切り欠いた概略
構成図である。
【図2】 従来の他の露光装置を示す一部を切り欠いた
概略構成図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態の露光装置を示す
一部を切り欠いた概略構成図である。
【図4】 図3の露光装置の露光光源を示す一部を切り
欠いた概略構成図である。
【図5】 本発明の第2の実施の形態の露光装置を示す
一部を切り欠いた概略構成図である。
【図6】 本発明の第3の実施の形態の露光装置を示す
一部を切り欠いた概略構成図である。
【符号の説明】
1…チャンバー、2…照明光学系、3…レチクル、4…
レチクルステージ、5…投影光学系、6…ウエハ、8…
ウエハステージ、9…防振部材、10a,10b,15
a,15b…防振パッド、11,11A,11B…流体
供給装置、12…加圧ファン、13…冷却機、14,1
4a,14b…ヒーター、16…送風ダクト、17…排
気ダクト、18…ペルチェ素子、19…温度センサ、2
0…制御系、21…吸塵フィルタ、22b…フィルタ
室、23…温度制御室、24…流体混合器、100…恒
温室、F1,F2…床

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光装置であって、 マスクに形成されたパターンの像を基板上に転写する露
    光本体部を内部に備えるチャンバーと、 該チャンバー内に流体を供給する流体供給装置とを含
    み、 前記流体供給装置は、該流体供給装置で発生した振動が
    前記チャンバーに対して伝わらないように設置されてい
    ることを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記流体供給装置は、前記チャンバーが
    設置されている階とは異なる階に設置されていることを
    特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記チャンバーと床との間及び前記流体
    供給装置と床との間の少なくとも一方に防振部材を備え
    たことを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記チャンバーと前記流体供給装置とは
    同一の階に設置されていることを特徴とする請求項3記
    載の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記流体供給装置は、前記振動の減衰が
    所定値以下となる距離だけ離れて設置されていることを
    特徴とする請求項1記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 前記流体供給装置は、前記振動が25%
    以上減衰する距離だけ離れて設置されていることを特徴
    とする請求項5記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 前記流体は気体及び液体の少なくとも一
    方であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項記
    載の露光装置。
  8. 【請求項8】 さらに、前記流体供給装置から供給され
    た流体を前記チャンバー内で温度調整する温度制御装置
    を含むことを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  9. 【請求項9】 さらに、前記流体供給装置から供給され
    た流体の温度を計測する温度センサを前記チャンバー内
    に備え、 前記温度制御装置は、前記温度センサの出力を利用して
    温度調整することを特徴とする請求項8記載の露光装
    置。
  10. 【請求項10】 前記流体供給装置は、前記チャンバー
    内に温度の異なる複数の流体を供給し、 前記温度制御装置は、前記温度の異なる複数の流体の混
    合比を変えて温度調整することを特徴とする請求項8記
    載の露光装置。
  11. 【請求項11】 さらに、前記流体供給装置から供給さ
    れた流体の温度を計測する温度センサを前記チャンバー
    内に備え、 前記温度制御装置は、前記温度センサの出力を利用して
    前記混合比を決定して温度調整を行うことを特徴とする
    請求項10記載の露光装置。
  12. 【請求項12】 マスクパターンを基板上に転写する露
    光本体部が、所定温度に制御されたチャンバー内に設置
    された露光装置であって、 前記チャンバー内の温度を制御するための機械室を前記
    チャンバーの床下に設置することを特徴とする露光装
    置。
  13. 【請求項13】 マスクに形成されたパターンの像を基
    板上に転写する露光本体部を内部に備えるチャンバー内
    の温度を制御する温度制御方法において、 前記チャンバーに対して振動が伝わらないように流体供
    給装置を設置するステップと、 該設置された流体供給装置から前記チャンバー内に流体
    を供給するステップとを含むことを特徴とする温度制御
    方法。
  14. 【請求項14】 前記流体供給装置を設置するステップ
    において、前記流体供給装置を前記チャンバーが設置さ
    れている階とは異なる階に設置することを特徴とする請
    求項13記載の温度制御方法。
  15. 【請求項15】 前記流体供給装置を設置するステップ
    は、前記流体供給装置と床との間に防振部材を備えるス
    テップを含むことを特徴とする請求項13記載の温度制
    御方法。
  16. 【請求項16】 前記流体供給装置を設置するステップ
    において、前記流体供給装置を前記チャンバーが設置さ
    れている階と同一の階に、かつ前記振動の減衰が所定値
    以下となる距離だけ離れて設置することを特徴とする請
    求項13記載の温度制御方法。
  17. 【請求項17】 さらに、前記チャンバー内に供給され
    た前記流体に対して前記チャンバー内で温度調整するス
    テップを含むことを特徴とする請求項13記載の温度制
    御方法。
  18. 【請求項18】 前記チャンバー内に前記流体を供給す
    るステップにおいて、前記チャンバー内に温度の異なる
    複数の流体を供給し、 前記チャンバー内で温度調整するステップにおいて、前
    記複数の流体の混合比を変えて温度調整することを特徴
    とする請求項17記載の温度制御方法。
  19. 【請求項19】 前記流体は気体及び液体の少なくとも
    一方であることを特徴とする請求項13記載の温度制御
    方法。
  20. 【請求項20】 マスクパターンを基板上に転写する露
    光本体部を内部に備えたチャンバー内の温度制御方法に
    おいて、 前記チャンバーの外部に設けられた流体供給装置から、
    前記チャンバーに送られる流体を出力し、 前記流体供給装置の内部、又は該流体供給装置から出力
    された後、前記チャンバー内に供給される前に、前記流
    体の温度を制御することを特徴とする温度制御方法。
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