JPH1113520A - エンジンのプレイグニッション抑止装置 - Google Patents

エンジンのプレイグニッション抑止装置

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JPH1113520A
JPH1113520A JP9164684A JP16468497A JPH1113520A JP H1113520 A JPH1113520 A JP H1113520A JP 9164684 A JP9164684 A JP 9164684A JP 16468497 A JP16468497 A JP 16468497A JP H1113520 A JPH1113520 A JP H1113520A
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敏昭 山浦
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栄司 高桑
Kazuhisa Mogi
和久 茂木
Hironao Kishi
宏尚 岸
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレイグニッションの誤検出を防ぐと共に、
プレイグニッション発生時にはプレイグニッションを速
やかに抑えることができるようにする。 【解決手段】 点火指令信号出力中(点火コイル21の
一次電流通電期間中)の初期にくすぶり検出時期を設定
し、点火指令信号出力中の後期にプレイグニッション検
出時期を設定する。くすぶり検出時期にイオン電流検出
回路35の出力電圧に基づいてくすぶりの発生の有無を
判定し、くすぶり発生時には、プレイグニッションの誤
検出を回避するためにプレイグニッションの検出を禁止
してプレイグニッション抑止制御(例えば点火時期の遅
角補正)を実行する。くすぶりが発生していない時に
は、プレイグニッション検出時期にイオン電流検出回路
35の出力電圧に基づいてプレイグニッションの発生の
有無を判定し、プレイグニッション発生時には、空燃比
を増量補正してプレイグニッションを抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンのプレイ
グニッション(過早点火)を検出する機能を備えたエン
ジンのプレイグニッション抑止装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】プレイグニッションは、燃焼室内に局部
的に生じた過熱箇所によって正規の点火時期前に混合気
が自己着火してしまう現象であり、その発生原因となる
過熱箇所は、点火プラグの発火部周辺の場合が多いが、
排気バルブや燃焼室内壁に付着したデポジット(燃焼滞
積物)が原因となることもある。プレイグニッションが
発生すると、エンジン出力が低下するのみならず、点火
プラグの発火部が燃焼ガスにさらされる時間が長くなる
ため、点火プラグの発火部の温度が益々上昇し、益々プ
レイグニッションが発生しやすくなるという悪循環を招
き、極端な場合には、点火プラグの電極溶損に至るおそ
れがある。
【0003】これを避けるために、特開昭63−687
74号公報に示すように、点火プラグの電極に流れるイ
オン電流に基づいてプレイグニッションを検出するプレ
イグニッション検出装置が提案されている。ここで、イ
オン電流は、点火プラグの放電時に混合気中に発生する
イオンが点火プラグの電極に流れるものであり、プレイ
グニッションの発生時にもこのイオン電流が流れる。こ
の点に着目し、上記公報では、正規の点火時期前にイオ
ン電流が検出された時に、プレイグニッションが発生し
たものと判定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、イオン電流
によるプレイグニッションの検出は、常に正確であると
は限らない。例えば、本出願人は、先に出願した特願平
8−136923号の明細書において、燃料或は潤滑油
に含まれる添加剤等が炭化して点火プラグにカーボンが
付着する“くすぶり”が発生した場合には、点火プラグ
の電極間の絶縁抵抗値が低下し、それによって、正規の
点火時期前の点火コイルの一次電流通電期間中に点火プ
ラグの電極間に漏洩電流が流れるため、プレイグニッシ
ョンが発生したと誤判定されるおそれがあることを指摘
している。
【0005】このプレイグニッションの誤判定を回避す
るために、上記特願平8−136923号では、くすぶ
りが検出された時に、プレイグニッションの検出を禁止
することを提案している。
【0006】しかし、このようにすると、実際に、プレ
イグニッションが発生しているにも拘らず、プレイグニ
ッションが検出されない場合が発生することがあり、プ
レイグニッションの運転状態をそのまま放置してしまう
おそれがある。
【0007】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、プレイグニッション
の誤検出を防止できると共に、プレイグニッションが発
生した時にはプレイグニッションを速やかに抑えること
ができるエンジンのプレイグニッション抑止装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1のプレイグニッション抑止装置に
よれば、通常は、正規の点火時期前に点火プラグの電極
に流れるイオン電流に基づいてプレイグニッションをプ
レイグニッション検出手段により検出するが、プレイグ
ニッションの検出が困難な状況の時には、前記プレイグ
ニッション検出手段によるプレイグニッションの検出を
検出禁止手段により禁止して、プレイグニッションの誤
検出を防止する。更に、プレイグニッション検出禁止時
には、検出禁止時制御手段は、エンジン制御量をプレイ
グニッションの発生しにくい値に補正する。従って、仮
に、プレイグニッション検出禁止時に、プレイグニッシ
ョンが発生したとしても、このプレイグニッションを検
出禁止時制御手段によって速やかに抑えることができ、
プレイグニッションの運転状態がそのまま放置されるこ
とが無い。
【0009】この場合、プレイグニッションが発生しや
すい運転条件(例えば冷却水温が高い時や高負荷運転時
等)は、予め実験的、経験的に分かるので、請求項2の
ように、プレイグニッション検出禁止時で、且つプレイ
グニッションが発生しやすい特定の運転条件の時にのみ
プレイグニッション抑止制御を実行するようにしても良
い。このようにすれば、プレイグニッション検出禁止時
のプレイグニッション抑止制御をプレイグニッションが
発生しやすい時のみに限定できて、プレイグニッション
抑止制御を必要最小限にとどめることができ、プレイグ
ニッション検出禁止時のプレイグニッション抑止制御を
適正化できる。
【0010】また、プレイグニッションの発生原因は燃
焼室内に局部的に生じた過熱箇所であるため、請求項3
のように、プレイグニッション検出禁止時のプレイグニ
ッション抑止制御で、エンジン制御量を燃焼室内の温度
を下げる方向に補正することが好ましい。このようにす
れば、燃焼室内に局部的に生じた過熱箇所の温度を低下
させることができ、プレイグニッションの発生原因を取
り除くことができる。
【0011】また、請求項4のように、プレイグニッシ
ョン検出手段によりプレイグニッションが検出された時
にエンジン制御量をプレイグニッションの発生しにくい
運転状態となるように検出時制御手段により可変制御し
て、プレイグニッションを抑えることが好ましい。更
に、検出時制御手段によるエンジン制御量を学習手段に
より学習し、プレイグニッション検出禁止時のプレイグ
ニッション抑止制御で、この学習値に基づいてエンジン
制御量を検出禁止時制御手段により補正するようにして
も良い。このようにすれば、点火プラグやその他のエン
ジン部品の個体差や経時変化によってプレイグニッショ
ンの抑制特性が変化しても、それに応じた適切なプレイ
グニッション抑止制御を行うことができ、個体差や経時
変化の影響を受けない安定したプレイグニッション抑止
制御を行うことができる。
【0012】一般に、プレイグニッション抑止制御は、
空燃比をリッチ側に補正して混合気を濃くすることで、
燃焼室内の燃焼温度を低下させ、点火プラグの発火部や
他の過熱箇所の温度を低下させて、プレイグニッション
を抑えるようにしている。本発明では、プレイグニッシ
ョン検出禁止期間中は、実際に、プレイグニッションが
発生していない時でも、プレイグニッション抑止制御が
行われることがあるが、プレイグニッションが発生して
いない時に、プレイグニッション抑止制御により空燃比
をリッチ側に補正して混合気が濃くなりすぎると、くす
ぶりが発生しやすくなる。
【0013】この対策として、請求項5のように、プレ
イグニッション検出時に空燃比を可変制御してプレイグ
ニッションを抑えると共に、この空燃比を学習手段で学
習し、プレイグニッション検出禁止時のプレイグニッシ
ョン抑制制御で学習手段の学習値をプレイグニッション
抑止効果をもつ他のエンジン制御量に換算して、当該他
のエンジン制御量を補正するようにしても良い。このよ
うに、プレイグニッション検出禁止時のプレイグニッシ
ョン抑制制御を空燃比以外のエンジン制御量を用いて行
うことで、プレイグニッション検出禁止時のプレイグニ
ッション抑止制御で空燃比をリッチ側に補正する必要が
なくなり、くすぶりの発生を回避することができる。
【0014】この場合、請求項6のように、プレイグニ
ッション検出禁止時のプレイグニッション抑止制御で補
正する他のエンジン制御量としては、点火時期としても
良い。プレイグニッション検出禁止時のプレイグニッシ
ョン抑止制御で、点火時期を遅角すれば、くすぶりの発
生を回避しながら、空燃比をリッチ側に補正するのと同
等のプレイグニッション抑止効果を得ることができる。
尚、過給機付きのエンジンでは、プレイグニッション検
出禁止時のプレイグニッション抑止制御で過給圧を低下
させるようにしても、同様の効果を得ることができる。
【0015】ところで、点火プラグの電極に流れるくす
ぶりによる漏洩電流とプレイグニッションによるイオン
電流は、いずれも、正規の点火時期前の点火コイルの一
次電流通電期間中に検出される。このため、くすぶりに
よる漏洩電流とプレイグニッションによるイオン電流と
が重なり合うことがあり、これがプレイグニッションを
誤検出する原因となる。この場合、図2に示すように、
くすぶりによる漏洩電流は点火コイルの一次電流通電開
始直後から流れるため、くすぶりによる漏洩電流はプレ
イグニッションによるイオン電流よりも先に流れ始め
る。
【0016】この関係を考慮し、請求項7のように、プ
レイグニッションの検出を行う前に点火プラグの電極に
流れる電流に基づいてくすぶり検出手段によりくすぶり
を検出し、くすぶり検出時には、前記検出禁止手段によ
ってプレイグニッションの検出を禁止するようにしても
良い。このようにすれば、くすぶりが発生した時に、プ
レイグニッションの誤検出を確実に防止することができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態(1)を
図1乃至図5に基づいて説明する。まず、図1に基づい
て点火制御系の回路構成を説明する。点火コイル21の
一次コイル22の一端はバッテリ23に接続され、該一
次コイル22の他端は、イグナイタ24に内蔵されたパ
ワートランジスタ25のコレクタに接続されている。二
次コイル26の一端は点火プラグ27に接続され、該二
次コイル26の他端は、2つのツェナーダイオード2
8,29を介してグランドに接続されている。
【0018】2つのツェナーダイオード28,29は互
いに逆向きに直列接続され、一方のツェナーダイオード
28にコンデンサ30が並列に接続され、他方のツェナ
ーダイオード29にイオン電流検出抵抗31が並列に接
続されている。コンデンサ30とイオン電流検出抵抗3
1との間の電位Vinが抵抗32を介して反転増幅回路3
3の反転入力端子(−)に入力されて反転増幅され、こ
の反転増幅回路33の出力電圧Vがイオン電流検出信号
としてエンジン制御回路34に入力される。イオン電流
検出回路35は、ツェナーダイオード28,29、コン
デンサ30、イオン電流検出抵抗31、反転増幅回路3
3等から構成されている。
【0019】エンジン運転中は、エンジン制御回路34
からイグナイタ24に送信される点火指令信号の立ち上
がり/立ち下がりでパワートランジスタ25がオン/オ
フする。パワートランジスタ25がオンすると、バッテ
リ23から一次コイル22に一次電流が流れ、その後、
パワートランジスタ25がオフすると、一次コイル22
の一次電流が遮断されて、二次コイル26に高電圧が電
磁誘導され、この高電圧によって点火プラグ27の電極
36,37間に火花放電が発生する。この際、放電電流
は点火プラグ27の接地電極37から中心電極36へ流
れ、二次コイル26を経てコンデンサ30に充電される
と共に、ツェナーダイオード28,29を経てグランド
側に流れる。
【0020】これに対し、イオン電流は、放電電流とは
反対方向に流れる。つまり、イオン電流は、中心電極2
7から接地電極28へ流れ、更に、グランド側からイオ
ン電流検出抵抗31を通ってコンデンサ30に流れる。
この際、イオン電流検出抵抗31に流れるイオン電流の
変化に応じて反転増幅回路33の入力電位Vinが変化
し、反転増幅回路33の出力端子からイオン電流に応じ
た電圧Vがエンジン制御回路34に出力される。この反
転増幅回路33の出力電圧Vからイオン電流が検出さ
れ、このイオン電流からプレイグニッション、くすぶ
り、失火、ノッキング等が検出される。
【0021】次に、図2に基づいてプレイグニッション
とくすぶりの検出方法を説明する。点火プラグ27にく
すぶりが発生した場合には、点火コイル22の一次電流
通電開始時(点火指令信号の立ち上がり時)に、二次コ
イル26に電磁誘導される電圧(点火時期とは逆方向の
電圧)により点火プラグ27の電極36,37間に漏洩
電流がイオン電流と同方向に流れる。従って、くすぶり
による漏洩電流は点火コイル22の一次電流通電開始直
後から流れ、くすぶりの程度がひどくなるほど漏洩電流
が流れる時間が長くなる傾向がある。
【0022】これに対し、プレイグニッションによるイ
オン電流は、プレイグニッションの程度が軽微な時は、
一次電流通電期間の終り(つまり正規の点火時期)に近
い時期に流れ始めるが、プレイグニッションの程度がひ
どくなるほど、イオン電流の流れ始めの時期が早くなる
傾向がある。このような特性から、くすぶりによる漏洩
電流とプレイグニッションによるイオン電流とが重なり
合うことがあるが、くすぶりによる漏洩電流は点火コイ
ル22の一次電流通電開始直後から流れるため、くすぶ
りによる漏洩電流はプレイグニッションによるイオン電
流よりも先に流れ始める。
【0023】この関係に着目し、くすぶり検出時期ts
は、プレイグニッションによるイオン電流が流れ始める
前に設定される。具体的には、点火指令信号出力中(一
次電流通電期間中)の初期、例えば点火指令信号立ち上
り後約1ミリ秒にくすぶり検出時期ts が設定される。
一方、プレイグニッション検出時期tp は、点火指令信
号出力中の後期、例えば点火指令信号の立ち下がり前5
°CA(クランク角度)に設定される。
【0024】エンジン制御回路34は、点火指令信号の
立ち上がりからts 経過後のくすぶり検出時期に、その
時点のイオン電流検出回路35の出力電圧をくすぶり検
出時電圧V(ts )として読み込み、このくすぶり検出
時電圧V(ts )が所定のしきい値電圧を越えている場
合には、点火プラグ27にくすぶりが発生していると判
定する。この場合には、プレイグニッションを誤検出す
るおそれがあるため、プレイグニッションの検出を禁止
し、プレイグニッション抑止制御を実行する。このプレ
イグニッション抑止制御は、エンジン制御量である点火
時期を遅角補正することで、燃焼室内の燃焼温度を低下
させ、点火プラグ27の発火部や他の過熱箇所の温度を
低下させて、プレイグニッションを抑える。
【0025】これに対し、くすぶり検出時電圧V(ts
)が所定のしきい値電圧以下の場合には、点火プラグ
27にくすぶりが発生していないと判定する。この場合
には、点火指令信号の立ち上がりからtp 経過後のプレ
イグニッション検出時期に、その時点のイオン電流検出
回路35の出力電圧をプレイグニッション検出時電圧V
(tp )としてエンジン制御回路34に読み込む。この
プレイグニッション検出時電圧V(tp )が所定のしき
い値電圧を越えているか否かで、プレイグニッションが
発生しているか否かを判定する。プレイグニッションが
発生していると判定された場合には、空燃比をリッチ側
に補正して混合気を濃くすることで、燃焼室内の燃焼温
度を低下させ、点火プラグ27の発火部や他の過熱箇所
の温度を低下させて、プレイグニッションを抑える。
【0026】エンジン制御回路34は、マイクロコンピ
ュータを主体として構成され、そのROM(記憶媒体)
には、燃料噴射制御や点火時期制御を行うための各種の
エンジン制御プログラムが記憶されていると共に、図3
乃至図5に示すプレイグニッション抑止制御用の各プロ
グラムが記憶されている。エンジン制御回路34は、こ
れらプレイグニッション抑止制御用の各プログラムを実
行することで、上述した検出方法でくすぶりやプレイグ
ニッションを検出する共に、くすぶり検出時には、プレ
イグニッションの検出を禁止すると共に、プレイグニッ
ション抑止制御を実行する。以下、図3乃至図5に示す
プレイグニッション抑止制御用の各プログラムの処理内
容を説明する。
【0027】図3に示すプレイグニッション検出プログ
ラムは、エンジン制御回路34から点火指令信号が出力
される毎に起動される。本プログラムが起動されると、
ステップ101で、点火指令信号の立ち上がりからts
経過後のくすぶり検出時期になるまで待機する。この
後、くすぶり検出時期になると、ステップ102に進
み、その時のイオン電流検出回路35の出力電圧をくす
ぶり検出時電圧V(ts )として読み込む。
【0028】次のステップ103で、くすぶり検出時電
圧V(ts )を所定のしきい値電圧Vs と比較し、くす
ぶり検出時電圧V(ts )がしきい値電圧Vs を越えて
いる場合には、ステップ107に進み、点火プラグ27
にくすぶりが発生していると判定し、くすぶり検出フラ
グFs を「1」に設定して(ステップ110)、本プロ
グラムを終了する。これらステップ101〜103,1
07,110の処理が特許請求の範囲でいうくすぶり検
出手段として機能すると共に、くすぶり検出時には、後
述するステップ104以降のプレイグニッション検出処
理が実行されないことから、検出禁止手段としても機能
する。
【0029】これに対し、上記ステップ103で、くす
ぶり検出時電圧V(ts )が所定のしきい値電圧Vs 以
下の場合には、点火プラグ27にくすぶりが発生してい
ないと判定する。この場合には、ステップ103からス
テップ104に進み、点火指令信号の立ち上がりからt
p 経過後のプレイグニッション検出時期になるまで待機
する。この後、プレイグニッション検出時期になると、
ステップ105に進んで、その時のイオン電流検出回路
35の出力電圧をプレイグニッション検出時電圧V(t
p )としてエンジン制御回路34に読み込む。
【0030】そして、次のステップ106で、プレイグ
ニッション検出時電圧V(tp )を所定のしきい値電圧
Vp と比較し、プレイグニッション検出時電圧V(tp
)がしきい値電圧Vp を越えている場合には、ステッ
プ108に進み、プレイグニッションが発生していると
判定し、プレイグニッション検出フラグFp を「1」に
セットして(ステップ111)、本プログラムを終了す
る。
【0031】一方、プレイグニッション検出時電圧V
(tp )がしきい値電圧Vp 以下の場合には、ステップ
109に進み、プレイグニッションが発生していないと
判定し、プレイグニッション検出フラグFp を「0」に
セットして(ステップ112)、本プログラムを終了す
る。上述したステップ104以降の処理が特許請求の範
囲でいうプレイグニッション検出手段として機能する。
【0032】一方、図4に示す空燃比制御/学習プログ
ラムでは、まずステップ121で、プレイグニッション
検出フラグFp がプレイグニッション発生を意味する
「1」であるか否かを判定し、Fp =1(プレイグニッ
ション発生)の場合には、ステップ122に進んで、空
燃比A/Fを所定量ΔA/FPR増量する(リッチ側に補
正する)。これにより、インジェクタ(図示せず)から
噴射する燃料噴射量を増量して混合気を濃くすること
で、燃焼室内の燃焼温度を低下させ、点火プラグ27の
発火部や他の過熱箇所の温度を低下させて、プレイグニ
ッションを抑える。このステップ122の処理が特許請
求の範囲でいう検出時制御手段として機能する。尚、空
燃比増量値ΔA/FPRは、予め設定された固定値でも良
いし、運転状態に応じてマップ等により設定しても良
い。
【0033】これに対し、上記ステップ121で、Fp
=0(プレイグニッション無し)の場合には、ステップ
123に進み、空燃比A/Fを所定量ΔA/FNPR 減量
する(リーン側に補正する)。空燃比減量値ΔA/FNP
R は、予め設定された固定値でも良いし、運転状態に応
じてマップ等により設定しても良い。
【0034】このようにして、ステップ122又は12
3で、空燃比A/Fを補正した後、ステップ124に進
み、次式で定義される空燃比増量max値ΔA/Fmax
を算出する。 ΔA/Fmax =Σ(ΔA/FPR)−Σ(ΔA/FNPR )
【0035】ここで、Σ(ΔA/FPR)は、現時点まで
の空燃比A/Fの増量値ΔA/FPRの積算値であり、一
方、Σ(ΔA/FNPR )は、現時点までの空燃比A/F
の減量値ΔA/FNPR の積算値である。
【0036】この後、ステップ125で、エンジン制御
回路34のRAM(図示せず)に記憶されている過去の
空燃比増量max値ΔA/Fmax の学習値ΔA/Fmap
を読み込む。尚、この学習値ΔA/Fmap は、エンジン
回転数、負荷等の運転条件をパラメータとするマップ値
として記憶しても良い。この場合には、上記ステップ1
25で、その時の運転条件に応じたマップ値が読み込ま
れる。
【0037】そして、次のステップ126で、上記ステ
ップ124で算出した今回の空燃比増量max値ΔA/
Fmax と、ステップ125で読み込んだ学習値ΔA/F
mapとを比較し、今回の空燃比増量max値ΔA/Fmax
が学習値ΔA/Fmap 以下であれば、ステップ127
以降の学習処理を行わずに本プログラムを終了する。
【0038】これに対し、今回の空燃比増量max値Δ
A/Fmax が学習値ΔA/Fmap を越えていれば、ステ
ップ126からステップ127に進み、学習値ΔA/F
mapを今回の空燃比増量max値ΔA/Fmax で更新す
る。上記ステップ124〜127の処理が特許請求の範
囲でいう学習手段として機能する。そして、次のステッ
プ128で、空燃比増量max値ΔA/Fmax を点火時
期遅角量ΔTIGに換算する。
【0039】この後、ステップ129で、この点火時期
遅角量ΔTIGをエンジン制御回路34のRAM(図示
せず)に記憶して、本プログラムを終了する。尚、この
点火時期遅角量ΔTIGは、エンジン回転数、負荷等の
運転条件をパラメータとするマップ値として記憶しても
良い。この場合には、後述する図5のステップ132
で、現在の運転条件に応じたマップ値が読み込まれる。
この際、現在の運転条件に対応したマップ値とその周辺
のマップ値とを平均化した値を、点火時期遅角量ΔTI
Gとしても良い。
【0040】一方、図5に示すくすぶり時点火時期遅角
補正プログラムでは、まずステップ131で、くすぶり
検出フラグFs がくすぶり発生を意味する「1」である
か否かを判定し、もし、Fs =1(くすぶり発生)の場
合には、ステップ132に進み、前記ステップ129で
RAMに記憶された遅角量ΔTIGを読み込み、次のス
テップ133で、点火時期TIGをこの遅角量ΔTIG
で遅角させる。これにより、プレイグニッション検出禁
止時に、くすぶりの発生を回避しながら、空燃比をリッ
チ側に補正するのと同等のプレイグニッション抑止効果
を得ることができる。これらステップ131〜133の
処理が特許請求の範囲でいう検出禁止時制御手段として
機能する。上記ステップ131で、Fs =0(くすぶり
無し)の場合には、ステップ132以降の点火時期遅角
補正処理を行うことなく、本プログラムを終了する。
【0041】尚、図5のくすぶり時点火時期遅角補正プ
ログラムでは、1回の点火時期遅角補正で目標とする遅
角量ΔTIGを遅角させるようにしたが、これを一定時
間毎又は一定点火数毎に分けて複数回の遅角補正を行
い、目標とする遅角量ΔTIGに徐々に近付けるように
しても良い。また、遅角補正を解除する場合でも、一定
時間毎又は一定点火数毎に分けて点火時期を徐々に目標
値に近付けるようにしても良い。
【0042】以上説明した実施形態(1)では、プレイ
グニッションの検出が困難な状況の時、すなわち、くす
ぶり発生時には、プレイグニッションの検出を禁止し
て、プレイグニッションの誤検出を防止すると共に、エ
ンジン制御量である点火時期をプレイグニッションの発
生しにくい方向(つまり遅角側)に補正する。従って、
仮に、プレイグニッションの検出禁止時に、プレイグニ
ッションが発生したとしても、このプレイグニッション
を点火時期の遅角補正により速やかに抑えることがで
き、プレイグニッションの運転状態がそのまま放置され
ることを防止できて、プレイグニッションによるエンジ
ン出力の低下や点火プラグ27の電極溶損等を防止する
ことができる。
【0043】しかも、上記実施形態(1)では、プレイ
グニッション検出時に、空燃比を増量補正してプレイグ
ニッションを抑えると共に、空燃比の増量補正値を学習
し、プレイグニッション検出禁止時に、この学習値に基
づいて点火時期を遅角補正するようにしたので、点火プ
ラグ27やその他のエンジン部品の個体差や経時変化に
よってプレイグニッションの抑制特性が変化しても、そ
れに応じた適切なプレイグニッション抑止制御を行うこ
とができ、個体差や経時変化の影響を受けない安定した
プレイグニッション抑止制御を行うことができる。
【0044】ところで、プレイグニッション検出禁止時
に、空燃比を増量補正してプレイグニッションを抑える
ようにしても良いが、この場合には、空燃比の増量補正
量が大きくなり過ぎないように注意する必要がある。こ
れは、プレイグニッションが発生していない時に、空燃
比の増量補正量が大きくなりすぎると、混合気が濃くな
りすぎて、くすぶりが発生しやすくなるためである。
【0045】この点、上記実施形態(1)では、プレイ
グニッションの検出禁止時に、点火時期を遅角補正する
ようにしたので、くすぶりの発生を回避しながら、空燃
比をリッチ側に補正するのと同等のプレイグニッション
抑止効果を得ることができる。尚、過給機付きのエンジ
ンでは、プレイグニッションの検出禁止時に過給圧を低
下させるようにしても、同様の効果を得ることができ
る。
【0046】ところで、図5のくすぶり時点火時期遅角
補正プログラムでは、プレイグニッション検出禁止時
(くすぶり検出時)、すなわち、くすぶり検出フラグF
s =1の場合には、実際にプレイグニッションが発生し
ているか否かを問わず、点火時期の遅角補正(プレイグ
ニッション抑止制御)を行うようにしているので、実際
にプレイグニッションが発生していない場合でも、点火
時期の遅角補正(プレイグニッション抑止制御)が行わ
れることになる。
【0047】一般に、プレイグニッションが発生しやす
い運転条件(例えば冷却水温が高い時や高負荷運転時
等)は、予め実験的、経験的に分かるので、くすぶり検
出フラグFs =1で、且つプレイグニッションが発生し
やすい特定の運転条件の時にのみプレイグニッション抑
止制御を実行するようにしても良い。
【0048】これを実現する実施形態(2)のくすぶり
時点火時期遅角補正プログラムが図6に示されている。
このプログラムでは、くすぶり検出フラグFs =1の場
合には、ステップ131からステップ131aに進み、
プレイグニッションが発生しやすい特定の運転条件(例
えば冷却水温が高い時や高負荷運転時等)であるか否か
を判定し、もし、特定の運転条件でなければ、ステップ
132以降の点火時期遅角補正処理(プレイグニッショ
ン抑止制御)を行わずに、本プログラムを終了する。
【0049】従って、くすぶり検出フラグFs =1(プ
レイグニッション検出禁止時)で、且つプレイグニッシ
ョンが発生しやすい特定の運転条件の時にのみステップ
132以降の点火時期遅角補正処理(プレイグニッショ
ン抑止制御)を実行し、プレイグニッションを抑える。
このようにすれば、プレイグニッション検出禁止時のプ
レイグニッション抑止制御をプレイグニッションが発生
しやすい時のみに限定できて、プレイグニッション抑止
制御を必要最小限にとどめることができ、プレイグニッ
ション検出禁止時のプレイグニッション抑止制御を適正
化できる。
【0050】尚、上記各実施形態では、くすぶりを検出
した時にプレイグニッションの検出を禁止するようにし
たが、例えば、くすぶりが発生しやすい運転条件(冷却
水温が低い時等)にプレイグニッションの検出を禁止す
るようにしても良く、要は、プレイグニッションの検出
が困難な状況の時にプレイグニッションの検出を禁止す
るようにすれば良い。
【0051】ところで、図3のプレイグニッション検出
プログラムでは、くすぶり検出時期とプレイグニッショ
ン検出時期に読み込むイオン電流検出回路35の出力電
圧Vにノイズが重畳している場合には、くすぶりやプレ
イグニッションを誤検出するおそれがある。
【0052】この対策として、図3のプレイグニッショ
ン検出プログラムに代えて、図7に示す実施形態(3)
のプレイグニッション検出プログラムを実行するように
しても良い。本プログラムは、点火指令信号出力期間中
にイオン電流検出回路35の出力電圧Vを積算して、そ
の電圧積算値に基づいてくすぶりやプレイグニッション
を検出することにより、ノイズの影響を排除するもので
ある。
【0053】本プログラムも、エンジン制御回路34か
ら点火指令信号が出力される毎に起動される。本プログ
ラムが起動されると、まずステップ201で、イオン電
流検出回路35の出力電圧Vを読み込み、次のステップ
202で、前回までの電圧積算値ISに今回の電圧Vを
加算して電圧積算値ISを更新する。このような電圧V
の積算を点火指令信号がオフするまで繰り返す(ステッ
プ203)。その後、点火指令信号がオフした時点で、
ステップ203からステップ204に進み、くすぶり判
定しきい値Ts とプレイグニッション判定しきい値Tp
を次のようにして設定する。
【0054】すなわち、くすぶりが発生した時には、点
火指令信号が出力されている全期間にわたって漏洩電流
が流れることがあるのに対し、プレイグニッションが発
生した時には、点火指令信号の出力期間の後半にだけ電
流が流れるので、くすぶり判定しきい値Ts はプレイグ
ニッション判定しきい値Tp より大きい値に設定され
る。
【0055】尚、くすぶり判定しきい値Ts とプレイグ
ニッション検出値Tp は固定値としても良いが、予め、
エンジン回転数、冷却水温等の運転条件をパラメータと
する判定しきい値Ts ,Tp のマップや関数を設定して
おき、このマップや関数により運転条件に応じた判定し
きい値Ts ,Tp を設定するようにしても良い。
【0056】この場合、エンジン回転数をパラメータと
する場合には、エンジン回転数が高くなるほど積分時間
が短くなって電圧積算値ISが小さくなるので、判定し
きい値Ts ,Tp はエンジン回転数が高くなるほど小さ
く設定する。また、冷却水温をパラメータとする場合に
は、冷却水温が低くなるほど、くすぶりが発生しやすい
ため、くすぶり判定しきい値Ts は冷却水温が低くなる
ほど小さく設定する。また、冷却水温が高くなるほどプ
レイグニッションが発生しやすいため、プレイグニッシ
ョン判定しきい値Tp は冷却水温が高くなるほど小さく
設定する。
【0057】以上のようにして、くすぶり判定しきい値
Ts とプレイグニッション判定しきい値Tp を設定した
後、ステップ205に進み、前記ステップ202で積算
した電圧積算値ISをくすぶり判定しきい値Ts と比較
し、電圧積算値ISがくすぶり判定しきい値Ts 以上で
ある場合には、ステップ206に進み、点火プラグ27
にくすぶりが発生していると判定し、くすぶり検出フラ
グFs を「1」に設定して(ステップ207)、本プロ
グラムを終了する。
【0058】これに対し、上記ステップ205で、電圧
積算値ISがくすぶり判定しきい値Ts より小さい場合
には、ステップ208に進み、電圧積算値ISをプレイ
グニッション判定しきい値Tp と比較し、電圧積算値I
Sがプレイグニッション判定しきい値Tp 以上である場
合には、ステップ209に進み、プレイグニッションが
発生していると判定し、プレイグニッション検出フラグ
Fp を「1」にセットして(ステップ210)、本プロ
グラムを終了する。
【0059】一方、電圧積算値ISがプレイグニッショ
ン判定しきい値Tp より小さい場合には、ステップ21
1に進み、くすぶりもプレイグニッションも発生してい
ない正常な燃焼状態と判定し、くすぶり検出フラグFs
とプレイグニッション検出フラグFp を共に「0」にセ
ットして(ステップ212)、本プログラムを終了す
る。
【0060】以上説明した図7のプレイグニッション検
出プログラムを用いれば、イオン電流検出回路35の出
力電圧Vにノイズが重畳しても、そのノイズの影響を排
除して、くすぶり検出とプレイグニッション検出が可能
となり、これらの検出精度を向上することができる。
【0061】尚、上記各実施形態において、プレイグニ
ッション検出禁止時に、空燃比を増量補正してプレイグ
ニッションを抑えるようにしても良く、また、プレイグ
ニッションを検出した時に、空燃比以外のエンジン制御
量(点火時期等)を補正してプレイグニッションを抑え
るようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態(1)における点火制御系の回路構成
を示す電気回路
【図2】点火指令信号とくすぶりによる漏洩電流とプレ
イグニッションによるイオン電流との関係を示す波形図
【図3】実施形態(1)のプレイグニッション検出プロ
グラムの処理の流れを示すフローチャート
【図4】実施形態(1)の空燃比制御/学習プログラム
の処理の流れを示すフローチャート
【図5】実施形態(1)のくすぶり時点火時期遅角補正
プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図6】実施形態(2)のくすぶり時点火時期遅角補正
プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図7】実施形態(3)のプレイグニッション検出プロ
グラムの処理の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
21…点火コイル、22…一次コイル、23…バッテ
リ、24…イグナイタ、25…パワートランジスタ、2
6…二次コイル、27…点火プラグ、31…イオン電流
検出抵抗、33…反転増幅回路、34…エンジン制御回
路(プレイグニッション検出手段,検出禁止手段,検出
禁止時制御手段,検出時制御手段,学習手段,くすぶり
検出手段)、35…イオン電流検出回路、36…中心電
極、37…接地電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02P 5/153 F02P 17/00 R 17/12 (72)発明者 高桑 栄司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 茂木 和久 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 岸 宏尚 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正規の点火時期前に点火プラグの電極に
    流れるイオン電流に基づいてプレイグニッションを検出
    するプレイグニッション検出手段と、 プレイグニッションの検出が困難な状況の時に前記プレ
    イグニッション検出手段によるプレイグニッションの検
    出を禁止する検出禁止手段と、 前記検出禁止手段によるプレイグニッション検出禁止時
    にエンジン制御量をプレイグニッションの発生しにくい
    値に補正するプレイグニッション抑止制御を実行する検
    出禁止時制御手段とを備えていることを特徴とするエン
    ジンのプレイグニッション抑止装置。
  2. 【請求項2】 前記検出禁止時制御手段は、前記検出禁
    止手段によるプレイグニッション検出禁止時で、且つプ
    レイグニッションが発生しやすい特定の運転条件の時に
    のみ前記プレイグニッション抑止制御を実行することを
    特徴とする請求項1に記載のエンジンのプレイグニッシ
    ョン抑止装置。
  3. 【請求項3】 前記検出禁止時制御手段は、プレイグニ
    ッション検出禁止時のプレイグニッション抑止制御で前
    記エンジン制御量を燃焼室内の温度を下げる方向に補正
    することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジン
    のプレイグニッション抑止装置。
  4. 【請求項4】 前記プレイグニッション検出手段により
    プレイグニッションが検出された時にエンジン制御量を
    プレイグニッションの発生しにくい運転状態となるよう
    に可変制御する検出時制御手段と、 前記検出時制御手段によるエンジン制御量を学習する学
    習手段とを備え、 前記検出禁止時制御手段は、プレイグニッション検出禁
    止時のプレイグニッション抑止制御で前記学習手段の学
    習値に基づいてエンジン制御量を補正することを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれかに記載のエンジンのプレ
    イグニッション抑止装置。
  5. 【請求項5】 前記検出時制御手段は、プレイグニッシ
    ョン検出時に空燃比を可変制御してプレイグニッション
    を抑えると共に、前記学習手段は、前記検出時制御手段
    により可変制御された空燃比を学習し、 前記検出禁止時制御手段は、プレイグニッション検出禁
    止時のプレイグニッション抑止制御で前記学習手段の学
    習値をプレイグニッション抑止効果をもつ他のエンジン
    制御量に換算して、当該他のエンジン制御量を補正する
    ことを特徴とする請求項4に記載のエンジンのプレイグ
    ニッション抑止装置。
  6. 【請求項6】 前記他のエンジン制御量は、点火時期で
    あることを特徴とする請求項5に記載のエンジンのプレ
    イグニッション抑止装置。
  7. 【請求項7】 前記プレイグニッション検出手段により
    プレイグニッションの検出を行う前に前記点火プラグの
    電極に流れる電流に基づいてくすぶりを検出するくすぶ
    り検出手段を備え、 前記検出禁止手段は、前記くすぶり検出手段によってく
    すぶりが検出された時に前記プレイグニッション検出手
    段によるプレイグニッションの検出を禁止することを特
    徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のエンジンの
    プレイグニッション抑止装置。
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