JPH11134650A - 光ディスク記録装置、光ディスク記録方法、光ディスク及び光ディスク再生装置 - Google Patents

光ディスク記録装置、光ディスク記録方法、光ディスク及び光ディスク再生装置

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JPH11134650A
JPH11134650A JP9295085A JP29508597A JPH11134650A JP H11134650 A JPH11134650 A JP H11134650A JP 9295085 A JP9295085 A JP 9295085A JP 29508597 A JP29508597 A JP 29508597A JP H11134650 A JPH11134650 A JP H11134650A
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disk
optical disk
recording
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JP9295085A
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Seiji Kobayashi
誠司 小林
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、光ディスク記録装置、光ディスク記
録方法、光ディスク及び光ディスク再生装置に関し、例
えばコンパクトディスク及びコンパクトディスクの製造
装置、コンパクトディスクプレイヤーに適用して、市場
に既に投入された再生装置においても、簡易かつ確実に
違法コピーに対応することができるようにする。 【解決手段】光ディスク上におけるピット、マークの基
本周期を変位させて所望のデータD1を光ディスク2に
記録し、また光ディスクに記録したアドレスデータを基
準にしてこの変位を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク記録装
置、光ディスク記録方法、光ディスク及び光ディスク再
生装置に関し、例えばコンパクトディスク及びコンパク
トディスクの製造装置、コンパクトディスクプレイヤー
に適用することができる。本発明は、光ディスク上にお
けるピット、マークの長さを変位させて所望のデータを
光ディスクに記録することにより、また光ディスクに記
録したアドレスデータを基準にしてこの変位を検出する
ことにより、市場に既に投入された再生装置において
も、簡易かつ確実に違法コピーに対応することができよ
うにする。
【0002】
【従来の技術】従来、コンパクトディスクにおいては、
記録に供するデータをデータ処理した後、EFM変調
(Eight to Fourteen Modu1ation)することにより、所
定の基本周期Tに対して3T〜11Tのピット列が形成
され、これによりオーディオデータ等が記録されるよう
になされている。またこのようにして記録されるオーデ
ィオデータに、サブコードによるアドレスデータが割り
当てられるようになされている。
【0003】これに対して内周側のリードインエリアに
は、管理用データの記録領域が形成され、オーディオデ
ータに割り当てられたアドレスデータを基準にしたTO
C(Table Of Contents )が記録され、これによりこの
TOCに記録された内容に従って所望の演奏等を選択的
に再生できるようになされている。
【0004】このようにして種々のデータが記録される
コンパクトディスクは、リードインエリアの内周側に、
メーカー、製造所およびディスク番号等を示す符号が刻
印され、これによりコンパクトディスクの履歴等を確認
できるようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのような刻
印においては、コンパクトディスクの履歴を確認できる
ことにより、この刻印の有無により違法コピーを識別で
きると考えられる。ところがこの刻印の有無による識別
の場合、専用の識別機構を設ける必要があり、全体構成
が煩雑化する。これにより実際上、既に市場に投入され
たコンパクトディスクプレイヤーにおいては、対応する
ことが困難で、結局、違法コピーを識別することが困難
な問題がある。
【0006】このような市場に既に投入されたコンパク
トディスクプレイヤーにおいても、簡易かつ確実に違法
コピーに対応することができれば、違法コピーを排除で
きると考えられる。本発明は以上の点を考慮してなされ
たもので、市場に既に投入された再生装置においても、
簡易かつ確実に違法コピーに対応することができる光デ
ィスク記録装置、光ディスク記録方法、光ディスク及び
光ディスク再生装置を提案しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、光ディスク記録装置又は光ディス
ク記録方法において、ピット又はマーク形成の基本周期
に対応するディスク状基板上の長さをアドレスデータに
応じて変位させて、副のデータを記録する。
【0008】また光ディスクにおいて、ディスク状記録
媒体に記録するアドレスデータに応じて、ピット又はマ
ーク形成の基本周期に対応するディスク状基板上の長さ
が変位し、この長さの変位により副のデータが記録され
るようにする。
【0009】また、光ディスク再生装置において、ディ
スク状記録媒体に記録されたアドレスデータを基準にし
て、ディスク状記録媒体に記録された主のデータを再生
するにつき、所定のアドレスデータによりディスク状記
録媒体のアクセスに要する時間を時間計測し、この時間
計測結果に基づいて主のデータを再生する。
【0010】ピット又はマーク形成の基本周期に対応す
るディスク状基板上の長さを変位させた場合、このディ
スク状基板より再生される主のデータを他のディスク状
記録媒体にコピーした場合、この長さの変位は失われる
ことになる。これによりこのアドレスデータに応じて長
さを変位させて副のデータを記録すれば、この副のデー
タについては、コピーすることが困難になる。またこの
変位は、対応するアドレスデータによりディスク状基板
をアクセスして、このアクセスに要する時間計測により
判定することができる。これによりこの副のデータを基
準にして違法コピーを識別することができる。
【0011】これにより光ディスク記録装置及び光ディ
スクに適用して、市場に既に投入された再生装置におい
ても、簡易かつ確実に違法コピーに対応することができ
る光ディスクを製造することができる。
【0012】また光ディスク再生装置においては、所定
のアドレスデータによりディスク状基板をアクセスする
時間計測により、簡易かつ確実に違法コピーを識別する
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
【0014】(1)第1の実施の形態 (1−1)全体構成 図1は、コンパクトディスクの製造に使用する光ディス
ク記録装置を示すブロック図である。この実施の形態に
係るコンパクトディスクは、この光ディスク記録装置1
によりディスク原盤が作成される以外の点を除いて、従
来のコンパクトディスクと同一に製造される。
【0015】すなわちこの実施の形態に係るコンパクト
ディスクは、スタンパーを用いて作成されるディスク状
基板に反射膜及び保護膜等を形成することによって作成
される。またこのスタンパーは、光ディスク記録装置1
により露光されたディスク原盤2を現像した後、さらに
電鋳処理することによってマザーディスクが作成され、
このマザーディスクを用いて作成される。
【0016】ここでディスク原盤2は、例えば平坦なガ
ラス基板に感光剤を塗布して形成される。スピンドルモ
ータ3は、スピンドルサーボ回路4の制御により、ディ
スク原盤2を回転駆動する。このときスピンドルモータ
3は、底部に設けられたFG信号発生器により、所定の
回転角毎に信号レベルが立ち上がるFG信号FGを出力
する。なおこの実施の形態では、ディスク原盤2が一回
転する毎に、4200のパルスのFG信号FGが出力さ
れるようになされ、これによりディスク原盤2の回転速
度をスピンドルサーボ回路4によりモニタできるように
なされている。
【0017】記録用レーザー5は、例えばガスレーザ等
によって構成され、このようにディスク原盤2が回転駆
動された状態で、所定光量のレーザービームLを射出す
る。光変調器6は、電気音響光学素子等によって構成さ
れ、記録用レーザー5から入射するレーザービームLを
変調回路7から供給されるEFM(Eight to Fourteen
Modu1ation)信号S2に従ってオン/オフ制御して射出
する。
【0018】ミラー8は、レーザービームLの光路を折
り曲げて、ディスク原盤2に向けて射出する。対物レン
ズ9は、このミラー8の反射光をディスク原盤2の記録
面上に集光する。ミラー8および対物レンズ9は、図示
しないスレッド機構により、ディスク原盤2の回転に同
期して半径方向に順次移動するようになされている。こ
れにより光ディスク記録装置1では、レーザービームL
の集光位置をディスク原盤2の内周側より外周側に順次
変位させ、ディスク原盤2上にらせん状にトラックを形
成し、またこのトラック上にEFM信号S2に対応した
ピット列を順次形成する。
【0019】光ディスク記録装置1では、このEFM信
号S2をディジタルオーディオテープレコーダ10より
出力されるディジタルオーディオ信号D1より生成す
る。すなわちディジタルオーディオテープレコーダ10
は、ディスク原盤2に記録する時系列の配列によりディ
ジタルオーディオ信号D1を順次出力する。このときデ
ィジタルオーディオテープレコーダ10は、このディジ
タルオーディオ信号D1のタイムコードをサブコードジ
ェネレータ11に出力する。
【0020】サブコードジェネレータ11は、コンパク
トディスクに記録するサブコードSC等を生成して出力
する。すなわちサブコードジェネレータ11は、ディジ
タルオーディオ信号D1の編集工程より供給される編集
リストのデータより、コンパクトディスクのリードイン
エリア及びリードアウトエリアに記録するTOC等のデ
ータを生成し、所定のタイミングによりこれらのデータ
を変調回路7に出力する。またサブコードジェネレータ
11は、ディジタルオーディオテープレコーダ10より
出力されるタイムコードより、サブコードSCのデータ
を順次生成して出力する。
【0021】変調回路7は、コンパクトディスクのリー
ドインエリア及びリードアウトエリアに対応する期間の
間、サブコードジェネレータ11より出力されるこれら
の領域に記録するデータを所定フォーマットにより変調
してEFM信号S2を生成する。また変調回路7は、ユ
ーザーエリアに対応する期間の間、ディジタルオーディ
オ信号D1及びサブコードSCをコンパクトディスクに
ついて規定されたフォーマットによりデータ処理してE
FM信号S2を生成する。すなわち変調回路7は、ディ
ジタルオーディオ信号D1を所定の時間間隔(フレーム
でなる)で区切って、各時間間隔にサブコードSCを順
次付加する。さらに各フレームに誤り訂正符号を付加し
た後、インターリーブ処理し、さらにEFM変調するこ
とによりEFM信号S2を生成する。
【0022】これにより光ディスク記録装置1では、デ
ィジタルオーディオ信号D1をディスク原盤2に記録す
るようになされている。またディジタルオーディオ信号
D1によりディスク原盤2を順次露光する際に、光ディ
スク記録装置1では、偽造防止符号発生回路13で発生
した偽造防止符号KY1に従ってスピンドルモータ3の
回転速度を変位させる。
【0023】図2は、この偽造防止符号発生回路13及
びスピンドルサーボ回路4を詳細に示すブロック図であ
る。このスピンドルサーボ回路4において、発振回路1
5は、所定の基準クロックSECを生成して出力し、こ
の実施の形態では、1秒間に信号レベルが1パルス立ち
上がる基準信号を基準クロックSECとして出力する。
【0024】カウンタ16は、システムコントローラの
制御により入力されるリセットパルスRSTにより、デ
ィスク原盤2への記録開始時、カウント値をクリアす
る。さらにカウンタ16は、基準クロックSECを順次
カウントし、これにより記録開始からの時間を1秒単位
で順次カウントする。
【0025】ROM17は、このカウンタ17のカウン
ト値をアドレスにして、スピンドルモータ3の速度制御
情報DDAを出力する。ここでこの速度制御情報DDA
は、ディスク原盤2を線速度一定(CLV:Constant L
inear Velocity)の条件により回転駆動するのに必要な
データであり、図3に示すように、レーザービーム照射
位置がディスク原盤2の外周側に変位してカウンタ16
のカウント値が順次増大すると、値が順次減少するよう
に事前に設定されるようになされている。
【0026】ディジタルアナログ変換回路(D/A)1
8は、この速度制御情報DDAをディジタルアナログ変
換処理し、アナログ信号による速度制御信号VDAを出
力する。周波数電圧変換回路(F/V)19は、FG信
号FGを周波数電圧変換処理し、ディスク原盤2の回転
速度に応じて信号レベルが変化する回転速度検出信号V
Rを出力する。
【0027】減算回路20は、加算回路21を介して速
度制御信号VDAを入力し、この速度制御信号VDAよ
り回転速度検出信号VRを減算する。これにより減算回
路20は、速度制御信号VDAによる制御目標を基準に
して、この制御目標に対する回転速度検出信号VRによ
る回転速度の誤差信号VCを生成する。フィルタ22
は、この誤差信号VCを帯域制限して出力する。スピン
ドルサーボ回路4は、減算回路20より出力される誤差
電圧VCが0レベルになるようにスピンドルモータ3を
回転駆動する。
【0028】このようにしてスピンドルモータ3の回転
速度を制御する際に、スピンドルサーボ回路4では、偽
造防止符号発生回路13より出力される偽造防止符号K
Y1をレベル変換回路26によりレベル変換した後、速
度制御信号VDAに重畳し、これにより違法コピーによ
るコンパクトディスクを識別できるようにする。
【0029】すなわち偽造防止符号発生回路13は、サ
ブコードジェネレータ11より出力されるサブコードS
Cをデコーダ24に入力し、ここでサブコードSCより
アドレスデータADを取得する。ここでこのアドレスデ
ータADは、ディスク原盤2上における位置情報を示す
もので、ディジタルオーディオ信号D1の各フレームに
割り当てられるタイムコード(時、分、秒、フレームの
データにより構成される)が適用される。
【0030】ROM25は、このアドレスデータADを
アドレスにして、偽造防止符号KY1を出力する。ここ
でこの実施の形態において、偽造防止符号KY1は、図
4に示すように、所定のアドレスAD1からアドレスA
D2までのフレームの範囲で論理1に立ち上がるように
生成される。
【0031】これによりスピンドルサーボ回路4では、
ROM17に保持した速度制御情報DDAによる回転速
度をディスク原盤2の制御中心に設定して、偽造防止符
号KY1の論理レベルに応じて、この制御中心よりディ
スク原盤2の回転速度を変位させるようになされてい
る。なおこの実施の形態では、レベル変換回路26は、
偽造防止符号KY1が論理0のとき、速度制御信号VD
Aの信号レベルを変位させないように、また偽造防止符
号KY1が論理1のとき、コンパクトディスクについて
規定された許容範囲で、速度制御信号VDAの信号レベ
ルを増大させてディスク原盤2の回転速度を増大させる
ように、レベル変換する。これによりこの光ディスク記
録装置1では、レーザービームとディスク原盤2との相
対速度を偽造防止符号KY1により変位させ、この相対
速度がほぼ一定の値となるようにディスク原盤2の回転
速度を制御するようになされている。
【0032】これにより図5において、それぞれアドレ
スAD1及びAD2に対応するサブコードの付加された
ディジタルオーディオ信号D1の記録位置を符号A1及
びA2により示すように、光ディスク記録装置1では、
アドレスAD1に対応するディジタルオーディオ信号D
1の記録位置A1に対して、矢印Aにより示すように、
アドレスAD2に対応するディジタルオーディオ信号の
記録位置A2を変位させるようになされている。
【0033】このように記録位置を変位させるにつき、
アドレスAD1及びAD2は、アドレスAD1による記
録位置からアドレスAD2による記録位置にシークする
場合に、距離の短い(すなわち1回のトラックジャンプ
により目的トラックにほぼ確実に着地できる程度の距離
でなる)トラックジャンプによりシークするように設定
される。さらにアドレスAD1及びAD2は、ディスク
原盤2の円周方向にアドレスAD1及びAD2による記
録位置を見たとき、何らディスク原盤2の回転速度を変
位させない場合におけるアドレスAD2による記録位置
と、この光ディスク記録装置1におけるアドレスAD2
による記録位置とが、アドレスAD1による記録位置を
間に挟むように設定される。
【0034】なおこのようにしてディスク原盤2の回転
速度を変位させて順次ディスク原盤2を露光すれば、デ
ィスク原盤2より作成されるコンパクトディスクにおい
ては、各ピット形成の基本周期Tに対応する長さが、こ
のディスク原盤2の回転速度に対応して変位することに
なる。これによりこの実施の形態では、この基本周期T
に対応する長さを変位させて偽造防止符号KY1をコン
パクトディスクに記録することになり、この基本周期T
の変位がコンパクトディスクに規定された許容範囲内に
保持されることになる。
【0035】図6は、このようにして作成されたコンパ
クトディスクを再生するコンパクトディスクプレイヤー
を示すブロック図である。このコンパクトディスクプレ
イヤー30は、起動時におけるシステム制御回路36の
処理手順が異なる点を除いて、従来のコンパクトディス
クプレイヤーと同一に構成される。
【0036】このコンパクトディスクプレイヤー30に
おいて、スピンドルモータ32は、コンパクトディスク
31を回転駆動する。光ピックアップ33は、このコン
パクトディスク31にレーザービームを照射し、その戻
り光の光量の変化に応じて信号レベルが変化する再生信
号RFを出力する。2値化回路34は、この再生信号R
Fを2値化して2値化信号BDを出力する。
【0037】サーボ回路35は、この2値化信号BDよ
り再生クロックを生成し、この再生クロックの周波数が
所定周波数になるようにスピンドルモータ32の回転速
度を制御し、これにより通常のコンパクトディスクを再
生する場合、線速度一定の条件によりコンパクトディス
クを回転駆動する。またこの実施の形態に係るコンパク
トディスク31を再生する場合、このサーボ回路35、
スピンドルモータ32、光ピックアップ33、2値化回
路34により形成されるサーボループの応答特性により
応答可能な範囲で、基本周期Tの変位に追従するよう
に、回転速度を変化させることになる。
【0038】さらにサーボ回路35は、システム制御回
路36の制御により光ピックアップ33をコンパクトデ
ィスク31の半径方向に可動し、これによりコンパクト
ディスク31をアクセスできるようにする。
【0039】EFM復調回路37は、再生クロックによ
り2値化信号BDをラッチした後、復号し、これにより
再生信号RFより再生データを復号する。ECC回路3
8は、EFM復調回路37の出力データを、記録時に付
加されたECC(Error Correction Code)により誤り
訂正処理すると共に、デインターリーブ処理し、これに
よりディジタルオーディオ信号D1を復号する。ディジ
タルアナログ変換回路(D/A)39は、このディジタ
ルオーディオ信号D1をディジタルアナログ変換処理
し、アナログ信号でなるオーディオ信号S3を出力す
る。
【0040】アドレス復号回路40は、再生クロックに
より2値化信号BDをラッチして2値化データを得、こ
の2値化データよりサブコードSCを復号し、このサブ
コードSCをシステム制御回路36に通知する。またア
ドレス復号回路40は、リードインエリアの再生時、2
値化信号BDをラッチして得られる2値化データをデー
タ処理し、TOCのデータを再生する。
【0041】システム制御回路36は、このコンパクト
ディスクプレイヤー30全体の動作を制御するマイクロ
コンピュータにより構成され、コンパクトディスク31
が装填されると、又は電源が立ち上げられると、サーボ
回路35を制御して光ピックアップ33をコンパクトデ
ィスク31のリードインエリアに移動させる。さらにこ
のリードインエリアを再生するように全体の動作を制御
し、これによりこのリードインエリアに記録されたTO
Cのデータを取得する。システム制御回路36は、この
TOCのデータに基づいて、コンパクトディスク31に
記録された曲目数、記録時間等を表示するようになさ
れ、さらには光ピックアップ33をシークさせて所望の
演奏を再生する。
【0042】すなわちシステム制御回路36は、例えば
ユーザーが第3曲目の演奏の再生を指示した場合、取得
したTOCのデータよりこの3曲目の演奏開始のタイム
コードを検出する。さらにシステム制御回路36は、こ
の検出したタイムコードと、アドレス復号回路40より
検出されるサブコードとの比較結果に基づいて、サーボ
回路35の動作を制御し、これにより光ピックアップ3
3をこの3曲目の演奏開始位置にシークさせる。このと
きシステム制御回路36は、このシークに要する距離が
大きい場合、必要に応じてトラックジャンプするよう
に、サーボ回路35の動作を制御する。
【0043】このようにしてTOCのデータを取得する
と、システム制御回路36は、図7に示す処理手順を実
行し、これによりこのコンパクトディスク31が偽造に
よるものか否か判断する。システム制御回路36は、こ
の判断結果より偽造によるものと判断した場合、例えば
ディジタルアナログ変換回路39の動作モードを消音の
モードに設定し、このコンパクトディスク31の再生を
中止する。
【0044】すなわち図7に示す処理手順において、シ
ステム制御回路36は、ステップSP1からステップS
P2に移り、偽造防止符号KY1の論理レベルの立ち上
がりに対応する第1のアドレスAD1による記録位置を
アクセスするように、サーボ回路35に制御コマンドを
発行する。
【0045】続いてシステム制御回路36は、ステップ
SP3に移り、アドレス復号回路40より得られるサブ
コードSCより、第1のアドレスAD1による記録位置
に光ピックアップ33がシークし、この記録位置より対
応するサブコードSCが再生されたか否か判断する。こ
こで否定結果が得られると、システム制御回路36は、
ステップSP3を繰り返す。これに対して対応するサブ
コードSCが再生されると、システム制御回路36は、
ステップSP4に移る。
【0046】このステップSP4において、システム制
御回路36は、内蔵のタイマーによる現在時刻T1をレ
ジスタにストアした後、ステップSP5に移り、偽造防
止符号KY1の論理レベルの立ち下がりに対応する第2
のアドレスAD2による記録位置をアクセスするよう
に、サーボ回路35に制御コマンドを発行する。
【0047】続いてシステム制御回路36は、ステップ
SP6に移り、アドレス復号回路40より得られるサブ
コードSCより、第2のアドレスAD2による記録位置
に光ピックアップ33がシークし、この記録位置より対
応するサブコードSCが再生されたか否か判断する。こ
こで否定結果が得られると、システム制御回路36は、
ステップSP6を繰り返す。これに対して対応するサブ
コードSCが再生されると、システム制御回路36は、
ステップSP7に移る。
【0048】このステップSP7において、システム制
御回路36は、内蔵のタイマーによる現在時刻T2から
レジスタにストアした時刻T1を減算し、これによりア
ドレスAD1による記録位置より、アドレスAD2によ
る記録位置にシークするまでに要する時間TSを検出す
る。
【0049】続いてシステム制御回路36は、ステップ
SP8に移り、このシークに要する時間TSが、所定の
時間か否か判断する。ここでこの所定の時間は、コンパ
クトディスク31におけるアドレスAD1及びAD2の
記録位置関係について、このコンパクトディスクプレイ
ヤー30において、事前に検出されたシークに要する時
間である。システム制御回路36は、一定の許容範囲に
より、所定の時間か否か判断する。
【0050】すなわち図8において矢印により示すよう
に、このようにアドレスAD1による記録位置A1から
アドレスAD2による記録位置A2にシークさせる場
合、光ピックアップにおいては、短い距離をトラックジ
ャンプして目的の記録位置A2にシークすることにな
る。このときこの実施の形態に係るコンパクトディスク
31A(図8(A))においては、ピット形成の基本周
期Tが変位していることにより、何ら基本周期Tが変位
してないコンパクトディスク31B(図8(B))を再
生する場合に比して、シークに要する時間が変化するこ
とになる。
【0051】すなわちアドレスAD2の記録位置におけ
る基本周期Tに対応するピットの長さが異なることによ
り、その分目的トラックにおいて対応する回転速度にコ
ンパクトディスク31A、31Bの回転速度が整定する
までの時間が異なるようになる。またこのように回転速
度が整定した後、アドレスAD1の記録位置に対してア
ドレスAD2の記録位置が異なることにより、目的トラ
ックに整定後、アドレスAD2の記録位置がレーザービ
ームの照射位置に移動するまでの時間が異なるようにな
る。
【0052】これに対してこの実施の形態に係るコンパ
クトディスク31からディジタルオーディオ信号を再生
し、このディジタルオーディオ信号からディスク原盤を
作成するコンパクトディスクの複製方法においては、こ
のような基本周期Tの変位については、コピーすること
が困難な特徴がある。また再生信号を2値化して得られ
る2値化データによりレーザービームを直接変調する場
合にあっても、PLL回路により再生クロックを生成す
る過程で、この種の変位が失われることになる。これに
よりこのシークに要する時間TSが、所定の時間か否か
判断することにより、偽造防止符号KY1の記録の有無
を検出でき、光ディスク記録装置1により作成されたコ
ンパクトディスクか否か判断することができる。
【0053】これによりシステム制御回路36は、この
ステップSP8において否定結果が得られると、ステッ
プSP9に移り、このコンパクトディスク31を偽造に
よるコンパクトディスクと判断した後、ステップSP1
0に移ってこの処理手順を終了する。これに対してこの
ステップSP8において肯定結果が得られると、ステッ
プSP11に移り、このコンパクトディスク31を正規
のコンパクトディスクと判断し、ステップSP10に移
る。
【0054】(1−2)第1の実施の形態の動作 以上の構成において、コンパクトディスクの製造工程で
は(図1)、光ディスク記録装置1において、ディスク
原盤2を回転駆動した状態で、ディジタルオーディオテ
ープレコーダ10より出力されるディジタルオーディオ
信号D1が変調回路7により所定のフレーム単位でデー
タ処理されてEFM信号S2が生成され、光変調器6に
よりこのEFM信号S2に応じてレーザービームLがオ
ンオフ制御される。さらにこのレーザービームLがディ
スク原盤2に照射され、これによりディスク原盤2の内
周側より外周側にらせん状にトラックが形成され、この
トラックがピット形状に対応して順次露光される。
【0055】このときこの光ディスク記録装置1では、
サブコードジェネレータ11により、各フレームのタイ
ムコードが割り当てられてなるサブコードSCが生成さ
れ、このサブコードSCがディジタルオーディオ信号D
1の各フレームに割り当てられて記録される。これによ
りディスク原盤2に、ディジタルオーディオ信号D1の
各フレームについて、記録位置を示す位置情報が記録さ
れる。
【0056】さらに偽造防止符号発生回路13におい
て、サブコードSCがモニタされ、タイムコードによる
アドレスが所定のアドレスAD1及びAD2の期間の
間、論理レベルの立ち上がる偽造防止符号KY1が生成
され、スピンドルサーボ回路4の制御により、線速度一
定の条件により回転駆動されるディスク原盤2の回転速
度が、この偽造防止符号KY1の論理レベルの立ち上が
りに対応して増大される(図3及び図4)。
【0057】これにより基本周期Tに対応する長さを単
位にしてディスク原盤2に露光されるピットの長さが、
アドレスAD1及びAD2の範囲で増大し、アドレスA
D1による記録位置A1に対してアドレスAD2による
記録位置A2(図5)が変位するように設定される。さ
らにこのアドレスAD1及びAD2の設定により、アド
レスAD1による記録位置A1からアドレスAD2によ
る記録位置A2にシークする場合には、1回のトラック
ジャンプにより目的トラックにほぼ確実に着地できる程
度の距離の短いトラックジャンプによりシークするよう
に、さらにディスク原盤2の円周方向にアドレスAD1
及びAD2による記録位置を見たとき、何らディスク原
盤2の回転速度を変位させない場合におけるアドレスA
D2による記録位置と、この光ディスク記録装置1にお
けるアドレスAD2による記録位置A2とが、アドレス
AD1による記録位置A1を間に挟むように設定され
る。
【0058】これにより何らディスク原盤2の回転速度
を変位させないコンパクトディスクにおいてアドレスA
D1からアドレスAD2による記録位置にシークした場
合と、この実施の形態に係るコンパクトディスクにおい
てアドレスAD1からアドレスAD2による記録位置に
シークした場合とで、シークに要する時間が可能な限り
大きく相違するように設定される。
【0059】コンパクトディスクの製造工程では、この
ようにして露光されたディスク原盤2よりマザーディス
ク、スタンパーが順次作成され、このスタンパーを用い
て作成されることにより、このような記録再生位置の変
位が正しく転写されてコンパクトディスクが作成され
る。
【0060】これに対してこのようにして作成されたコ
ンパクトディスクを再生してコピーを作成する場合、こ
のような各基本周期Tに対応する長さの変位を正しく複
製することが困難で、アドレスAD1による記録位置に
対して、アドレスAD2による記録位置が、何らディス
ク原盤2の回転速度を変位させない場合における位置関
係に保持される。これによりアドレスAD1からアドレ
スAD2による記録位置にシークした場合に、このシー
クに要する時間を基準にして違法コピーか否か判断可能
となる。
【0061】すなわちコンパクトディスクプレイヤー3
0(図6)において、コンパクトディスク31は、レー
ザービームを照射して得られる戻り光より再生信号RF
が得られ、この再生信号RFより再生クロックが生成さ
れる。さらにこの再生クロックが一定周波数になるよう
に、サーボ回路35、スピンドルモータ32により回転
駆動される。
【0062】コンパクトディスクプレイヤー30では、
この状態で、システム制御回路36によりアドレスAD
1の記録位置の再生が指示され(図7)、このアドレス
AD1によるサブコードSCがアドレス復号回路40よ
り出力されると、続いてアドレスAD1による記録位置
へのシークコマンドが発行される。これによりコンパク
トディスクプレイヤー30において、ほぼ1回のトラッ
クジャンプにより光ピックアップ33がアドレスAD1
の記録位置からアドレスAD2の目的トラックに移動し
(図8)、スピンドルサーボ、トラッキングサーボによ
りこの目的トラックに整定される。その後、この目的ト
ラックからの再生信号RFよりアドレス復号回路40で
サブコードSCが再生され、アドレスAD2による記録
位置がレーザービーム照射位置になると、このアドレス
AD2によるサブコードSCがアドレス復号回路40で
取得され、アドレスAD1による記録位置へのシークが
完了する。
【0063】コンパクトディスクプレイヤー30では、
システム制御回路36において、このアドレスAD1に
よる記録位置からアドレスAD2による記録位置までの
シークに要する時間TSが時間計測される。さらにこの
シークに要する時間TSが所定の時間か否か判断するこ
とにより、偽造防止符号KY1の有無が検出され、偽造
のディスクか否か判定され、偽造ディスクの場合、コン
パクトディスク31の再生が中止される。
【0064】このような正規のコンパクトディスクとコ
ピーのコンパクトディスクによるシークに要する時間の
相違は、種々の回転速度によりコンパクトディスク31
を回転駆動するコンパクトディスクプレイヤーで共通し
て発生する。これによりこの実施の形態では、従来のコ
ンパクトディスクプレイヤーに対して、システム制御回
路36における起動時の処理手順を書き換えるだけの簡
易な構成の変更により、この種の違法コピーを排除する
ことができる。
【0065】(1−3)第1の実施の形態の効果 以上の構成によれば、光ディスク記録装置において、デ
ィジタルオーディオ信号D1の記録位置を示すアドレス
データに応じて、ディスク原盤2の回転速度を変位さ
せ、ピット形成の基本周期Tに対応するディスク原盤2
上の長さを変位させることにより、コピーによっては複
製困難に、また従来構成のコンパクトディスクプレイヤ
ーの処理手順を書き換えるだけで検出可能に、この偽造
防止符号を記録することができる。これによりこの偽造
防止符号を基準にして、簡易かつ確実に違法コピーに対
応することができる。
【0066】またこのようにしてコンパクトディスクを
作成することにより、コンパクトディスクにおいては、
ピット形成の基本周期Tに対応する長さの変位により偽
造防止符号が記録され、この偽造防止符号を基準にし
て、簡易かつ確実に違法コピーに対応することができ
る。
【0067】さらにコンパクトディスクプレイヤーにお
いては、アドレスデータを基準にしてシークに要する時
間を検出してこの偽造防止符号を検出することにより、
従来構成に対して起動時の処理手順を変更するだけの簡
易な構成により違法コピーを識別することができ、これ
により簡易かつ確実に違法コピーに対応することができ
る。
【0068】(2)第2の実施の形態 図9は、第2の実施の形態に係る光ディスク記録装置を
示すブロック図である。この実施の形態では、第1の実
施の形態について上述したディスク原盤2の回転速度の
変位に代えて、レーザービームLを照射するタイミング
を変位させ、これにより偽造防止符号KY1をディスク
原盤2に記録する。なお、この図9に示す構成におい
て、図1について上述した光ディスク記録装置1の構成
と同一の構成は、対応する符号を付して示し、重複した
説明は省略する。
【0069】この光ディスク記録装置50は、変調回路
7及び光変調器6間に第2変調回路51が配置される。
ここでこの第2変調回路51は、偽造防止符号KY1に
よりEFM信号S2のタイミングを補正して出力する。
【0070】すなわち第2変調回路51において、電圧
制御型発振回路(VCO)51Aは、所定周波数のクロ
ックを生成する。このとき電圧制御型発振回路51A
は、このクロックの周波数を偽造防止符号KY1の論理
レベルに応じて変化させ、偽造防止符号KY1が論理0
のとき、EFM信号S2のチャンネルクロックCKと同
一の周波数によるクロックを出力し、偽造防止符号KY
1が論理0のとき、コンパクトディスクに規定された許
容範囲で、このクロックの周波数を低減する。
【0071】FIFO51Bは、チャンネルクロックC
Kを基準にしてEFM信号S2を順次取り込み、電圧制
御型発振回路51Aより生成されるクロックを基準にし
て順次出力する。これによりこの実施の形態では、基本
周期Tに対応するディスク原盤2上の長さを変位させて
偽造防止符号KY1をディスク原盤2に記録する。
【0072】図9に示す構成によれば、レーザービーム
照射のタイミングを制御して偽造防止符号KY1を記録
するようにしても、第1の実施の形態と同様の効果を得
ることができる。
【0073】(3)第3の実施の形態 この実施の形態では、基本周期Tに対応するディスク原
盤2上の長さを何ら変化させない場合、変位させる場合
の組み合わせにより、例えば8ビットの偽造防止符号K
Y1を記録する。さらにこのとき偽造防止符号KY1の
少なくとも1ビットを論理0に設定する。
【0074】これによりこの実施の形態では、事前に設
定された絶対時間によるシーク時間の判定に代えて、相
対時間によりシーク時間を判定し、偽造防止符号KY1
を復号する。
【0075】すなわち図10に示すように、この実施の
形態では、偽造防止符号KY1の各ビットに1組のアド
レスAD1及びAD2を割り当てる。さらにこの1ビッ
トが論理1のとき、アドレスAD1及びAD2間におい
て、基本周期Tに対応するディスク原盤2上の長さを増
大させ(記号+により示す)、論理0のとき、アドレス
AD1及びAD2間において、基本周期Tに対応するデ
ィスク原盤2上の長さを標準の長さに設定する。
【0076】なおこれらアドレスAD1及びAD2の設
定、基本周期Tに対応するディスク原盤2上の長さの設
定は、第1の実施の形態と同様に設定される。
【0077】コンパクトディスクプレイヤーにおいて
は、アドレスAD1の記録位置からアドレスAD2の記
録位置までシークする時間TSを各ビット毎に検出し、
これらの検出結果より最もシーク時間の長いビット又は
シーク時間の短いビットを論理0に設定し、この論理0
に設定したビットのシーク時間TSを基準にして他のビ
ットの論理レベルを判定する。
【0078】さらにコンパクトディスクプレイヤーは、
このようにして判定した論理レベルが所定の配列による
ものか否か判定し、これにより正規のコンパクトディス
クか否か判断する。
【0079】この実施の形態によれば、コンパクトディ
スクより検出されるシーク時間の相対時間により偽造防
止符号の論理レベルを判定することにより、長期間の使
用等により目的トラックに整定するまでの時間がコンパ
クトディスクプレイヤーで変化した場合でも、偽造防止
符号の論理レベルを正しく判定することができ、これに
より検出精度を向上することができる。
【0080】またアドレスの組み合わせを複数組用意し
て、複雑なコードによる偽造防止符号を記録することに
より、その分検出精度を向上することができる。
【0081】なおこのように論理1に対応して基本周期
Tに対応するディスク原盤2上の長さを変位させる場合
に、偽造防止符号KY1の論理1のビット数を偶数ビッ
トに設定し、この偶数ビットの半数で、基本周期Tに対
応するディスク原盤2上の長さを増大させ、残る半数で
基本周期Tに対応するディスク原盤2上の長さを低減さ
せるようにしてもよい。
【0082】このようにすれば、コンパクトディスクプ
レイヤーにおいて、検出したシーク時間の平均値を算出
することにより、論理0に対応するシーク時間を計算す
ることができ、この計算したシーク時間を基準にしてコ
ンパクトディスクに記録された偽造防止符号を復号する
ことができる。
【0083】(4)第4の実施の形態 この実施の形態では、基本周期Tに対応するディスク原
盤2上の長さを何ら変化させない場合、増大させる場
合、減少させる場合の組み合わせにより、例えば8ビッ
トの偽造防止符号KY1を記録する。
【0084】すなわちこの実施の形態では、図11に示
すように、偽造防止符号KY1の各ビットに2組のアド
レスAD1及びAD2、AD3及びAD4を割り当て
る。さらにこの1ビットが論理1のとき、アドレスAD
1及びAD2間において、基本周期Tに対応するディス
ク原盤2上の長さを増大させ、アドレスAD3及びAD
4間において、基本周期Tに対応するディスク原盤2上
の長さを減少させる(記号−により示す)。
【0085】これに対してこの1ビットが論理0のと
き、アドレスAD1及びAD2間、アドレスAD3及び
AD4間において、基本周期Tに対応するディスク原盤
2上の長さを標準の長さ(符号0により示し、論理1の
場合のアドレスAD1及びAD2間、アドレスAD3及
びAD4間の長さの平均値である)に設定する。
【0086】なおこれらアドレスAD1及びAD2、A
D3及びAD4の設定、基本周期Tに対応するディスク
原盤2上の長さの設定は、第1の実施の形態と同様に設
定される。
【0087】これによりこの実施の形態では、シーク時
間の変化により偽造防止符号を復号し、その分検出頻度
を向上する。
【0088】さらにこのアドレスの組み合わせを複数組
用意することにより、複雑なコードによる偽造防止符号
を記録できるようにし、検出精度を向上する。
【0089】すなわちこのアドレスの組み合わせに対応
して、コンパクトディスクプレイヤーにおいては、アド
レスAD1の記録位置からアドレスAD2の記録位置ま
でシークする時間TA、アドレスAD3の記録位置から
アドレスAD4の記録位置までシークする時間TBを測
定する。さらにこのシーク時間TA及びTBを比較し、
所定値以上変化しているか否か判断し、これによりシー
ク時間TA及びTBの変化により偽造防止符号KY1の
論理レベルを判定する。
【0090】コンパクトディスクプレイヤーは、このよ
うにして順次検出される偽造防止符号の論理レベルが所
定値の場合、正規のコンパクトディスクと判定する。
【0091】この実施の形態によれば、コンパクトディ
スクより検出されるシーク時間の変化により偽造防止符
号の論理レベルを判定することにより、長期間の使用等
により目的トラックに整定するまでの時間がコンパクト
ディスクプレイヤーで変化した場合でも、偽造防止符号
の論理レベルを正しく判定することができ、これにより
検出精度を向上することができる。
【0092】またアドレスの組み合わせを複数組用意し
て、複雑なコードによる偽造防止符号を記録することに
より、その分検出精度を向上することができる。
【0093】なおこの実施の形態においては、偽造防止
符号KY1の少なくとも1ビットを論理0に設定し、こ
の論理0に対応するシーク時間の検出結果を基準にし
て、シーク時間の変位を検出してもよい。
【0094】(5)第5の実施の形態 この実施の形態では、上述の第3又は第4の実施の形態
と同一の手法により偽造防止符号を記録する。さらにこ
の実施の形態では、CD−ROMに適用して、偽造防止
符号によりCD−ROMに記録するデータの全部又は一
部を暗号化処理して記録する。
【0095】これに対してCD−ROMの再生装置にお
いては、上述の第3又は第4の実施の形態と同一の手法
により偽造防止符号を復号し、この復号した偽造防止符
号によりCD−ROMの再生データについて、暗号化を
解除する。
【0096】このようにすれば、さらに一段と確実に違
法コピーに対応することができる。 (6)第6の実施の形態 この実施の形態では、CD−ROMに適用して、上述の
第3又は第4の実施の形態と同一の手法により第1及び
第2の偽造防止符号を記録する。ここで第1の偽造防止
符号は、第2の偽造防止符号のアドレスを特定できるよ
うに設定される。これに対して第2の偽造防止符号は、
暗号化したCD−ROMに記録したデータの復号する暗
号化キーが割り当てられる。
【0097】これに対応してCD−ROMの再生装置に
おいては、上述の第3又は第4の実施の形態と同一の手
法により第1の偽造防止符号を復号し、この復号した第
1の偽造防止符号により、同様にして第2の偽造防止符
号を復号する。さらにこの第2の偽造防止符号によりC
D−ROMの再生データについて、暗号化を解除する。
【0098】この実施の形態では、CD−ROM毎に、
暗号化キーの記録位置を種々に設定でき、さらに一段と
確実に違法コピーに対応することができる。
【0099】(7)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、単にシーク時間を判
定して偽造防止符号を検出する場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、各実施の形態において、偽造防
止符号を複数回記録し、この複数回の記録に対応して検
出される複数のシーク時間を統計的に処理して偽造防止
符号を検出してもよい。なおこの場合、平均値により論
理レベルを判定し、またシーク時間の誤差より論理レベ
ルの判定に供するしきい値を設定する場合等が考えられ
る。
【0100】なお上述の実施の形態においては、コンパ
クトディスク及びCD−ROMに適用してEFM信号S
2を記録する場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、1−7変調、8−16、2−7変調等、種々の変
調方式に広く適用することができる。またCD−R、D
VD等にも適用することができる。なおDVDでは、上
述のタイムコードに代えてセクタアドレスを基準にして
シーク時間を計測することになる。
【0101】また上述の実施の形態においては、ピット
列により所望のデータを記録する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、マーク列により所望のデー
タを記録する場合にも広く適用することができる。
【0102】さらに上述の実施の形態においては、偽造
防止符号により違法コピーを再生困難にする場合につい
て述べたが、本発明はこれに限らず、例えばこの種の光
ディスクシステムの構成によっては、偽造防止符号の検
出結果に基づいて、再生データに故意にビット誤りを発
生させる等により、実質的に違法コピーを再生困難にし
てもよい。ちなみに上述の第5及び第6の実施の形態で
は、違法コピーか否か判定することなく、シーク時間に
より検出された暗号化キーによりデスクランブル処理す
ることにより、正規のCD−ROM等では正しくデスク
ランブル処理することができ、違法コピーのCD−RO
M等では実質的に再生データを使用困難にすることがで
きる。
【0103】さらに上述の実施の形態においては、判定
偽造防止符号により単に違法コピーを再生困難にする場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばデ
ィスク原盤毎に固有なものとして設定されるID情報、
製造工場に係る情報、製造年月日、コピー可/不可を制
御する情報等を併せて判定偽造防止符号に割り当てるよ
うにしてもよい。
【0104】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、光ディス
ク上におけるピット、マークの基本周期を変位させて所
望のデータを光ディスクに記録することにより、また光
ディスクに記録したアドレスデータを基準にしてこの変
位を検出することにより、この変位を基準にして市場に
既に投入された再生装置においても、簡易かつ確実に違
法コピーに対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光ディスク記
録装置を示すブロック図である。
【図2】図1の光ディスク記録装置おける偽造防止符号
発生回路及びスピンドルサーボ回路を示すブロック図で
ある。
【図3】図1におけるスピンドルモータの制御の説明に
供する特性曲線図である。
【図4】図1における偽造防止符号の説明に供するタイ
ミングチャートである。
【図5】図1の光ディスク記録装置によるアドレス配置
を示す平面図である。
【図6】コンパクトディスクプレイヤーを示すブロック
図である。
【図7】図6のコンパクトディスクプレイヤーにおける
システム制御回路の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図8】図7の処理手順の説明に供する平面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る光ディスク記
録装置を示すブロック図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る光ディスク
記録装置における偽造防止符号の説明に供する図表であ
る。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係る光ディスク
記録装置における偽造防止符号の説明に供する図表であ
る。
【符号の説明】
1、50……光ディスク記録装置、2……ディスク原
盤、4……スピンドルサーボ回路、7……変調回路、1
3……偽造防止符号発生回路、30……コンパクトディ
スクプレイヤー、36……システム制御回路、40……
アドレス復号回路、51……第2変調回路

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の基本周期に対応する長さを単位にし
    て、ディスク状記録媒体に順次ピット又はマークを形成
    して主のデータを記録する光ディスク記録装置におい
    て、 前記ディスク状記録媒体上における記録位置に対応する
    アドレスデータを生成するアドレスデータ生成手段と、 所定のデータ量単位で、前記主のデータに前記アドレス
    データを付加して記録用データを生成するデータ処理手
    段と、 前記記録用データに応じて前記ディスク状記録媒体にレ
    ーザービームを照射するレーザービーム照射手段と、 前記ディスク状記録媒体を回転駆動する回転駆動手段と
    を備え、 前記アドレスデータに応じて前記基本周期に対応する長
    さを変位させて、副のデータを記録することを特徴とす
    る光ディスク記録装置。
  2. 【請求項2】前記回転駆動手段は、 前記アドレスデータに応じて、前記ディスク状記録媒体
    の回転速度を変位させることにより、前記アドレスデー
    タに応じて前記基本周期に対応する長さを変位させるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光ディスク記録装置。
  3. 【請求項3】前記レーザービーム照射手段は、 前記アドレスデータに応じて、前記レーザービームを照
    射するタイミングを変位させることにより、前記アドレ
    スデータに応じて前記基本周期に対応する長さを変位さ
    せることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク記録
    装置。
  4. 【請求項4】前記基本周期に対応する長さの変位によ
    り、前記アドレスデータのうちの特定のアドレスデータ
    について、前記ディスク状記録媒体上における相対的な
    記録位置を所定の関係に設定することを特徴とする請求
    項1に記載の光ディスク記録装置。
  5. 【請求項5】前記副のデータは、 前記主のデータの再生に必要なデータでなることを特徴
    とする請求項1に記載の光ディスク記録装置。
  6. 【請求項6】前記主のデータは、 前記副のデータにより直接に又は間接に暗号化されたデ
    ータでなることを特徴とする請求項1に記載の光ディス
    ク記録装置。
  7. 【請求項7】前記回転駆動手段は、 前記ディスク状記録媒体の少なくとも複数トラックにつ
    いては、前記レーザービームと前記ディスク状記録媒体
    との相対速度がほぼ一定の値となるように、前記ディス
    ク状記録媒体を回転駆動することを特徴とする請求項1
    に記載の光ディスク記録装置。
  8. 【請求項8】所定の基本周期に対応する長さを単位にし
    て、ディスク状記録媒体に順次ピット又はマークを形成
    して主のデータを記録する光ディスク記録装置におい
    て、 前記ディスク状記録媒体上の記録位置を示すアドレスデ
    ータを付加して前記主のデータを記録し、 前記アドレスデータに応じて前記基本周期に対応する長
    さを変位させて、副のデータを記録することを特徴とす
    る光ディスク記録方法。
  9. 【請求項9】前記アドレスデータに応じて、前記ディス
    ク状記録媒体の回転速度を変位させることにより、前記
    アドレスデータに応じて前記基本周期に対応する長さを
    変位させることを特徴とする請求項8に記載の光ディス
    ク記録方法。
  10. 【請求項10】レーザービームを照射して、前記ディス
    ク状記録媒体に順次ピット又はマークを形成し、 前記アドレスデータに応じて、前記レーザービームを照
    射するタイミングを変位させることにより、前記アドレ
    スデータに応じて前記基本周期に対応する長さを変位さ
    せることを特徴とする請求項8に記載の光ディスク記録
    方法。
  11. 【請求項11】前記基本周期に対応する長さの変位によ
    り、前記アドレスデータのうちの特定のアドレスデータ
    について、前記ディスク状記録媒体上における相対的な
    記録位置を所定の関係に設定することを特徴とする請求
    項8に記載の光ディスク記録方法。
  12. 【請求項12】前記副のデータは、 前記主のデータの再生に必要なデータでなることを特徴
    とする請求項8に記載の光ディスク記録方法。
  13. 【請求項13】前記主のデータは、 前記副のデータにより直接に又は間接に暗号化されたデ
    ータでなることを特徴とする請求項8に記載の光ディス
    ク記録方法。
  14. 【請求項14】記録位置を示すアドレスデータを主のデ
    ータに付加して記録に供するデータ列が生成され、所定
    の基本周期に対応する長さを単位にして、前記データ列
    に対応するピット列又はマーク列により前記主のデータ
    が記録された光ディスクにおいて、 前記アドレスデータに応じて前記基本周期に対応する長
    さが変位し、前記基本周期に対応する長さの変位により
    副のデータが記録されたことを特徴とする光ディスク。
  15. 【請求項15】前記基本周期に対応する長さの変位によ
    り、前記アドレスデータのうちの特定のアドレスデータ
    について、情報記録面上における相対的な記録位置が所
    定の関係に設定されたことを特徴とする請求項14に記
    載の光ディスク。
  16. 【請求項16】前記副のデータは、 前記主のデータの再生に必要なデータでなることを特徴
    とする請求項14に記載の光ディスク。
  17. 【請求項17】前記主のデータは、 前記副のデータにより直接に又は間接に暗号化されたデ
    ータでなることを特徴とする請求項14に記載の光ディ
    スク。
  18. 【請求項18】ディスク状記録媒体に記録されたアドレ
    スデータを基準にして、前記ディスク状記録媒体に記録
    された主のデータを再生する光ディスク再生装置におい
    て、 所定のアドレスデータにより前記ディスク状記録媒体の
    アクセスに要する時間を時間計測し、該時間計測結果に
    基づいて、前記主のデータを再生することを特徴とする
    光ディスク再生装置。
  19. 【請求項19】前記時間計測結果に基づいて、前記ディ
    スク状記録媒体に記録された副のデータを再生すること
    を特徴とする請求項18に記載の光ディスク再生装置。
  20. 【請求項20】前記副のデータに基づいて、前記主のデ
    ータを復号することを特徴とする請求項19に記載の光
    ディスク再生装置。
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KR100365353B1 (ko) * 2000-04-11 2002-12-18 엘지전자 주식회사 복사 방지 수단이 마련된 컴팩트 디스크 재생/기록기 및그 복사방법
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JP2005529435A (ja) * 2002-05-14 2005-09-29 ダグ カーソン アンド アソシエーツ,インク. 予め決められたセクタ間関係を使用するデータ記憶媒体の認証
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