JPH11133291A - ズームレンズカメラの制御方法およびズームレンズカメラ - Google Patents

ズームレンズカメラの制御方法およびズームレンズカメラ

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JPH11133291A
JPH11133291A JP9300804A JP30080497A JPH11133291A JP H11133291 A JPH11133291 A JP H11133291A JP 9300804 A JP9300804 A JP 9300804A JP 30080497 A JP30080497 A JP 30080497A JP H11133291 A JPH11133291 A JP H11133291A
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JP
Japan
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lens group
focus
amount
camera
zoom lens
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JP9300804A
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English (en)
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Kazuyoshi Azegami
和義 畔上
Hiromitsu Sasaki
啓光 佐々木
Kazunobu Ishizuka
和宜 石塚
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
    • G02B7/10Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】機械的なズーミング調整とfB調整が不要なズ
ームレンズカメラ及びその制御方法を得る。また、より
小さなフォーカスレンズ群の移動量でズーミング調整と
fB調整を加味した制御を可能とする。 【解決手段】組立時に少なくともワイド端とテレ端にお
ける実際のピント面位置を測定し、これらピント面位置
とカメラの焦点面位置との光軸方向のずれ量を求める第
1のステップ、この光軸方向のずれ量を、ズームレンズ
系の焦点距離によって異なるフォーカスレンズ群のピン
ト感度を考慮して、有限段数の各焦点距離での該フォー
カスレンズ群の移動量に換算してメモリする第2のステ
ップ、及び、合焦操作時に、被写体距離情報及び焦点距
離情報に基づくフォーカスレンズ群の移動量に、このメ
モリされたフォーカスレンズ群の移動量を加味して、フ
ォーカス駆動機構により、フォーカスレンズ群を駆動す
る第3のステップを有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、ズームレンズカメラとその制御
方法に関し、特にズーミング調整とバック調整を加味し
てズームレンズを制御する方法、及び該制御を行うズー
ムレンズカメラに関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】ズームレンズには、ズー
ミング中にピント面位置が移動しないようにするズーミ
ング調整と、そのピント面位置をカメラの焦点面に一致
させるfB(バックフォーカス)調整が不可欠である。
ズーミング調整は通常、テレ端とワイド端でのピント面
位置を一致させる調整として行なわれている。また、f
B調整は、ズーミング調整後のピント面位置とカメラの
焦点面(レール面)位置を一致させる調整として行われ
る。こうした調整は従来、レンズ位置を機械的に変化さ
せて行なわれてきたが、機械的調整機構を設けるために
一定のスペースを要し、かつ調整作業は手間のかかるも
のであった。一方、近年ではフォーカスレンズ群は10
0ラッチ以上の有限段数で駆動されるようになり、その
うちの一定量を上記のようなズーミング調整とfB調整
に用いることが可能になっている。
【0003】しかし、ズーミング調整とfB調整を加味
した制御を、フォーカスレンズ群の駆動で行う(機械的
な調整を行わない)とき、ピント面位置のずれ量がフォ
ーカスレンズ群による調整レンジを超えてしまう場合
や、フォーカスレンズ群による調整レンジが変動する場
合には、フォーカスレンズ群のみでは調整が不可能また
は困難となる。このような場合には、一定のピント面位
置のずれ量に対してより少ないフォーカスレンズ群の移
動量で制御が可能なようにして、フォーカスレンズ群に
よる調整可能範囲が相対的に広くなるようにしなければ
ならない。また、フォーカスレンズ群周りの設計の自由
度の観点からも、ズーミング調整とfB調整に関するフ
ォーカスレンズ群の移動量は小さいことが望ましい。
【0004】
【発明の目的】本発明は、複雑な制御を要さずに、機械
的なズーミング調整とfB調整が不要なズームレンズカ
メラとその制御方法を得ることを目的とする。また、該
ズームレンズカメラと制御方法において、より小さなフ
ォーカスレンズ群の移動量でズーミング調整とfB調整
を加味した制御を可能とすることを目的とする。
【0005】
【発明の概要】本発明は、少なくとも前後2群の変倍レ
ンズ群を有し、前方のレンズ群がフォーカスレンズ群を
兼ねるズームレンズ系、このズームレンズ系の焦点距離
を有限段数に分割して検出する焦点距離検出機構、及び
フォーカスレンズ群を光軸方向の有限段数の位置に駆動
制御するフォーカス駆動機構を備えたズームレンズカメ
ラを用いることを前提としている。このようなズームレ
ンズカメラでは、本発明によると、機械的なズーミング
調整とfB調整を要することなく、単にワイド端とテレ
端のピント面位置のずれ量を測定し、このずれ量を加味
して、合焦操作時(シャッタレリーズ時)にフォーカス
レンズ群の駆動機構を制御すれば、ズーミング調整とf
B調整を加味した制御を行なうことができる。
【0006】本発明のズームレンズカメラの制御方法
は、少なくとも前後2群の変倍レンズ群を有し、前方の
レンズ群がフォーカスレンズ群を兼ねるズームレンズ
系、このズームレンズ系の焦点距離を有限段数に分割し
て検出する焦点距離検出機構、及び、このフォーカスレ
ンズ群を光軸方向の有限段数の位置に駆動制御するフォ
ーカス駆動機構を備えたズームレンズカメラにおいて、
組立時に少なくともワイド端とテレ端における実際のピ
ント面位置を測定し、これらピント面位置とカメラの焦
点面位置との光軸方向のずれ量を求める第1のステッ
プ、この光軸方向のずれ量を、ズームレンズ系の焦点距
離によって異なるフォーカスレンズ群のピント感度(フ
ォーカスレンズ群の単位移動量に対するピント移動量の
比)を考慮して、有限段数の各焦点距離での該フォーカ
スレンズ群の移動量に換算してメモリする第2のステッ
プ、及び、合焦操作時に、被写体距離情報及び焦点距離
情報に基づくフォーカスレンズ群の移動量に、このメモ
リされたフォーカスレンズ群の移動量を加味して、フォ
ーカス駆動機構により、フォーカスレンズ群を駆動する
第3のステップを有することを特徴としている。
【0007】本発明の制御方法では、フォーカスレンズ
群の後方のレンズ群の機械的な位置を調節する機構を設
けておき、第2のステップと第3のステップの間に、こ
の後方レンズ群の機械的位置を調整するステップを介在
させることが望ましい。このように後方レンズ群の機械
的位置を調整することにより、第2のステップでメモリ
するフォーカスレンズ群の移動量を小さくすることがで
きる。
【0008】本発明はまた、ズームレンズカメラに関し
ている。本発明のズームレンズカメラは、少なくとも前
後2群の変倍レンズ群を有し、前方のレンズ群がフォー
カスレンズ群を兼ねるズームレンズ系、上記ズームレン
ズ系の焦点距離を有限段数に分割して検出する焦点距離
検出機構、上記フォーカスレンズ群を光軸方向の有限段
数の位置に駆動制御するフォーカス駆動機構、少なくと
もワイド端とテレ端における実際のピント面位置とカメ
ラの焦点面位置との光軸方向のずれ量の測定値を記憶す
る記憶手段、上記ピント面位置とカメラの焦点面位置と
の光軸方向のずれ量の測定値を、ズームレンズ系の焦点
距離によって異なるフォーカスレンズ群のピント感度を
考慮して、有限段数の各焦点距離での該フォーカスレン
ズ群の移動量に換算する演算手段、合焦操作時に、被写
体距離情報及び焦点距離情報に基づくフォーカスレンズ
群の移動量に、上記演算手段で求めたフォーカスレンズ
群の移動量を加味して、上記フォーカス駆動機構にフォ
ーカスレンズ群を駆動させる制御手段を有することを特
徴としている。
【0009】このズームレンズカメラは、フォーカスレ
ンズ群の後方のレンズ群の機械的な位置を調節する機構
を備えることが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のズームレンズカメラ及び
その制御方法を説明する前に、まず、図1から図4、図
7を参照して、ズームレンズ鏡筒10を備えたズームレ
ンズカメラの全体的な構成及び動作を説明する。ズーム
レンズ鏡筒10は、図示しないコンパクトカメラのカメ
ラボディに取り付けられるもので、第1レンズ群L1、
第2レンズ群L2及び第3レンズ群L3の相対的間隔
と、各レンズ群のフィルム面からの距離とを変化させる
ことによりズーミングを行い、さらに第2レンズ群L2
(フォーカスレンズ群)を光軸Oと平行な方向に動かす
ことでフォーカシングを行う。
【0011】カメラボディ内部にはフィルムへの露光領
域を決定する開口11aを有するアパーチャ板11が固
定され、このアパーチャ板11の前部に固定鏡筒13が
固定されている。固定鏡筒13の内周面には、雌ヘリコ
イド14が形成されており、固定鏡筒13の内周面に
は、光軸Oと平行な3本の直進案内溝15が形成されて
いる。
【0012】固定鏡筒13には光軸O平行な方向へ切欠
部13a(図4)が形成されていて、この切欠部13a
にズームギヤ16が取り付けられる。ズームギヤ16
は、光軸Oと略平行な軸線を中心として回動可能に支持
され、そのピニオン部の歯面が上記の切欠部13aから
固定鏡筒13の内側に突出されている。カメラボディ内
にはズームモータMが設置されており、このズームモー
タMの駆動軸の回転は、図示しない減速ギヤ列を介して
ズームギヤ16に伝達される。
【0013】固定鏡筒13の雌ヘリコイド14には、第
1外筒17の外周面の後端付近に形成された雄ヘリコイ
ド18が螺合されている。光軸Oと平行な方向への雄ヘ
リコイド18の幅は、第1外筒17の最大繰出時に外観
に露出しない程度に形成されている。この第1外筒17
にはさらに、雄ヘリコイド18が形成された同一周面上
に、雄ヘリコイド18と平行な複数の外周ギヤ部19が
設けられている。それぞれの外周ギヤ部19の歯は光軸
Oと平行な方向に形成されており、これに上記ズームギ
ヤ16が噛合している。さらに、第1外筒17の内周面
には、光軸Oと平行な方向に3本の回転伝達溝17aが
形成されている。
【0014】第1外筒17の内部には、第1直進案内環
20が配設されている。この第1直進案内環20の後端
部と上記第1外筒17の後端部は、光軸Oを中心とする
周方向には相対回転可能に、かつ光軸Oと平行な方向に
は相対移動されないように爪係合されている。この爪係
合は特定の相対回転角度位置で係脱させることができ
る。
【0015】また、第1直進案内環20の後端部には、
周方向に所定間隔で、3つの直進案内突起24が半径方
向外方へ突出している。それぞれの直進案内突起24
は、固定鏡筒13の内周面に形成した光軸Oと平行な3
本の直進案内溝15に摺動可能に係合し、これにより直
進案内環20は、固定鏡筒13に対して直進案内されて
いる。
【0016】以上の第1外筒17と第1直進案内環20
がズームレンズ鏡筒10の第1繰出段部を構成する。こ
の第1繰出段部は、ズームモータMによってズームギヤ
16が所定のレンズ繰出方向に回転されると、外周ギヤ
部19を介して第1外筒17が回転され、雌ヘリコイド
14と雄ヘリコイド18の関係によって固定鏡筒13か
ら第1外筒17が回転しながら繰り出される。同時に、
第1直進案内環20と第1外筒17は相対回転可能に爪
係合されているため、第1直進案内環20が、固定鏡筒
13に対して直進案内されながら第1外筒17と共に光
軸Oと平行な方向に移動する。
【0017】第1直進案内環20の内周面には、上記雌
ヘリコイド14と同方向の雌ヘリコイド27が形成され
ている。第1直進案内環20の内周面にはさらに、周方
向に所定の間隔で、3本の直進案内溝28が光軸Oと平
行な方向に形成されている
【0018】第1直進案内環20の内部には、雌ヘリコ
イド27に螺合する雄ヘリコイド29を外周面に有する
駆動カム環30が配設される。雄ヘリコイド29は、こ
の駆動カム環30の外周面全体に形成されている。ま
た、駆動カム環30の内周面全体には、雄ヘリコイド2
9と逆傾斜方向の雌ヘリコイド31が形成されている。
【0019】駆動カム環30の内部には、第2直進案内
環33が配設されている。この第2直進案内環33と駆
動カム環30は、光軸Oを中心とする周方向には相対回
転可能に、かつ光軸Oと平行な方向には相対移動されな
いように爪係合されている。この爪係合は、特定の相対
回転角度位置で係脱させることができる。
【0020】また、第2直進案内環33の後端部には、
周方向に所定間隔で、3つの(図4には2つのみが示さ
れている)直進案内突起36が半径方向外方へ突設され
ている。各直進案内突起36は、第1直進案内環20の
内周面に形成した上記3本の直進案内溝28にそれぞれ
摺動可能に係合している。これにより第2直進案内環3
3は、第1直進案内環20を介して固定鏡筒13に対し
て直進案内されている。
【0021】第2外筒40は、第1外筒17と第1直進
案内環20の間に位置しており、外周面の後端付近に周
方向に位置を異ならせて設けた3つ(図4には1つのみ
を示す)の回転伝達突起41を、第1外筒17の内周面
において光軸Oと平行に形成した3本の回転伝達溝17
aに摺動可能に嵌入させている。従って、第2外筒40
は、第1外筒17に対しては、相対回転せず、かつ光軸
Oと平行な方向には相対移動自在に案内されている。
【0022】駆動カム環30の前端部に沿って、3箇所
のリブ切欠部38を有するリブ37が突設されている。
第2外筒40は、内周面の前端側に、上記切欠部38に
嵌合可能な3つの係合突起39が、半径方向内方に向け
て突設されている。この切欠部38と係合突起39を係
合させ、さらに化粧リング42を嵌めて両者を抜け止め
させることによって、駆動カム環30と第2外筒40
は、光軸Oを中心とする相対回転も、光軸Oと平行な方
向への相対移動も行わないように一体化される。
【0023】以上から、第1外筒17の繰出回転に伴っ
て第2外筒40が回転されると、駆動カム環30も一体
に回転される。この回転動作を受け、第2外筒40と一
体化された駆動カム環30は、上記雌ヘリコイド27と
雄ヘリコイド29の関係により第1段部を構成する第1
直進案内環20から繰り出される。
【0024】以上の駆動カム環30、第2直進案内環3
3及び第2外筒40が、ズームレンズ鏡筒10の第2繰
出段部を構成する。第1繰出段部を構成する第1外筒1
7が回転して固定鏡筒13より繰り出されると、回転伝
達溝17aと回転伝達突起41の関係によって、第1外
筒17に連動して第2外筒40が回転される。第2外筒
40の回転を受ける駆動カム環30は、雌ヘリコイド2
7と雄ヘリコイド29の関係により、固定鏡筒13に対
しては第1外筒17の回転方向と同方向に回転しなが
ら、第2外筒40と共に第1直進案内環20から繰り出
される。同時に、第2直進案内環33は、駆動カム環3
0と相対回転可能に結合されているため、直進案内突起
36と直進案内溝28の関係によって第1直進案内環2
0に直進案内されつつ、駆動カム環30と共に光軸Oと
平行な方向に移動する。
【0025】駆動カム環30の内側には、第3外筒45
が配設されている。第3外筒45の内側には、前述の第
2直進案内環33が位置している。第2直進案内環33
の外周面には、光軸Oと平行に複数のガイドレール33
aが形成されている。一方、第3外筒45の内周面に
は、上記ガイドレール33aに係合する複数のガイドレ
ール45a(図4には1本のみを示す)が形成されてい
る。第3外筒45に設けたガイドレール45aは、それ
ぞれが第2直進案内環33に設けたガイドレール33a
に摺動可能に係合し、これらを係合させることによっ
て、第3外筒45は、第2直進案内環33に対して光軸
Oと平行な方向に相対移動可能に直進案内される。
【0026】第3外筒45の後部外周面には、駆動カム
環30の内周面に設けた雌ヘリコイド31と螺合する、
雄ヘリコイド46が形成されている。駆動カム環30が
繰出回転を行うと第3外筒45に回転力が加えられる
が、第3外筒45は第2直進案内環33によって直進案
内されている。そのため第3外筒45は、駆動カム環3
0の繰出回転時にはこれと一体に回転せず、雄ヘリコイ
ド46と雌ヘリコイド31の関係によって、固定鏡筒1
3に対して光軸Oと平行な方向に直進しつつ駆動カム環
30から繰り出される。つまり、第3外筒45は、レン
ズ鏡筒の第3繰出段部を構成しており、雄ヘリコイド4
6の光軸Oと平行な方向の幅は、第3外筒45の最大繰
出時に外観に露出しない程度に設定されている。
【0027】第3外筒45の内部には1群レンズ枠47
が固定されており、この1群レンズ枠47に第1レンズ
群L1が保持されている。
【0028】第2直進案内環33の周面には、光軸Oと
平行に、第2レンズ群L2を案内するための3本の2群
案内スリット50aと、第3レンズ群L3を案内するた
めの3本の3群案内スリット50bが、周方向に交互に
形成されている。
【0029】第2レンズ群L2は、2群ユニット48を
構成する2群レンズ枠48aに保持され、第3レンズ群
L3は、3群支持リング49内に支持された3群レンズ
枠49aに保持されている。2群ユニット48は外周面
に3つのスライド板51を有し、この3つのスライド板
51が、光軸Oと平行な方向の3本の2群案内スリット
50aにスライド自在に案内されている。同様に、3群
支持リング49は外周面に3つのスライド板52を有
し、このスライド板52が、光軸Oと平行な方向の3本
の3群案内スリット50bにスライド自在に案内されて
いる。従って、2群ユニット48(2群レンズ枠48
a)と3群支持リング49(3群レンズ枠49a)は、
それぞれ独立して第2直進案内環33内を光軸と平行に
スライドすることが可能である。なお、2群ユニット4
8と3群支持リング49の間には、バックラッシュ除去
用の圧縮ばね56が配されていて、2群ユニット48は
前方に、3群支持リング49は後方にそれぞれ移動付勢
されている。
【0030】駆動カム環30内に支持された2群ユニッ
ト48と3群支持リング49は、ズームレンズ鏡筒10
の繰出動作に伴って、光軸Oと平行な方向に所定の動作
を行う。具体的には、2群ユニット48のスライド板5
1と3群支持リング49のスライド板52には、それぞ
れ半径方向にガイドピン58、59が突設されている。
駆動カム環30の内周面には、ガイドピン58、59に
対応する所定形状のカム溝(不図示)が形成されてお
り、各カム溝にガイドピン58、59が摺動可能に嵌ま
っている。ガイドピン58を案内するカム溝と、ガイド
ピン59を案内するカム溝は、互いに非線形の斜行形状
をなしている。よって、駆動カム環30と第2直進案内
環33が相対回転すると、ガイドピン58及びガイドピ
ン59を介して、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3
はそれぞれ光軸Oと平行な方向へ所定の相対移動を行
う。
【0031】また、2群ユニット48は、シャッタブロ
ック53を有している。シャッタブロック53は、その
軸部に雌ねじ53aを有し、この雌ねじ53aに、上記
2群レンズ枠48aの雄ねじ48bが螺合されている。
シャッタブロック53はカメラ内のCPU100(図
7)に制御されるフォーカシングモータM1(2群駆動
モータ、図7)を備えており、このフォーカシングモー
タM1は、2群レンズ枠48aを雌ねじ53aと雄ねじ
48bに従って回転させて、第2レンズ群L2を光軸方
向の有限段数の位置に駆動制御してフォーカシングを行
う。また、2群ユニット48は、被写体輝度信号に応じ
て開閉される絞り兼用のシャッタブレード55を有して
いる。このシャッタブロック53には、FPC基板(フ
レキシブルプリント基板)60を介して、フォーカシン
グと、シャッタ開閉動作のための駆動信号が送られる。
【0032】さらに、3群レンズ枠49aは外周面に雄
ねじ49bを備えており、この雄ねじ49bは、3群支
持リング49本体に形成された雌ねじ49cに螺合して
いる。従って、ズームレンズ鏡筒10を組み立てる際に
は、雄ねじ49bと雌ねじ49cの関係によって、第3
レンズ群L3は、光軸方向へ位置を変化させることがで
きる。
【0033】ズームレンズ鏡筒10は、第1繰出段部に
焦点距離検出機構(エンコーダ)を備えている。この焦
点距離検出機構は、第1直進案内環20外周面の周方向
に貼設されたコード板80と、このコード板80に接触
する状態で第1外筒17の雄ヘリコイド18に埋設され
たブラシ70を備えている。ズーミングに伴って第1外
筒17と第1直進案内環20が相対回転されると、ブラ
シ70とコード板80が摺動されて、全焦点距離を有限
段数の焦点距離情報として検出する。
【0034】FPC基板60は、上記シャッタブロック
53に接続するシャッタ用基板60aと、上記コード板
80に接続するコード板用基板60bとからなってお
り、それぞれの基板は、ズームレンズ鏡筒10の伸縮に
対応可能な一定長を有している。このFPC基板60の
他端は、カメラボディ内のCPU100に接続されてい
る。
【0035】ズームレンズカメラはさらに、ズーム操作
手段101、シャッタレリーズ手段(フォーカス操作手
段)102、測距手段103、及び測光手段104を備
えており、各手段はCPU100に接続されている(図
7)。ズーム操作手段101は、ズームレンズ鏡筒10
にズーミング指令、すなわちワイド側からテレ側への移
動指令、及びテレ側からワイド側への移動指令を与える
もので、例えばモーメンタリのスイッチから構成され
る。シャッタレリーズ手段102は、レリーズボタンか
ら構成されるもので、その一段押しで測距手段103へ
の測距指令と測光手段104への測光指令を与え、二段
押しで上記シャッタブロック53を動作させる。シャッ
タブロック53は、測光手段104からの測光出力を受
けて、シャッタブレード55を所定時間開放する。ま
た、CPU100に接続するROM105が設けられて
いる。
【0036】以上のズームレンズカメラは、次のように
動作する。図8のフローチャートを参照して説明する。
カメラに備えた不図示のメインスイッチをオンにする
と、ズームモータMが繰出方向に駆動されて図1の収納
状態から図2のワイド端へ若干繰り出される(S1)。
ここでズーム操作手段101を操作してワイド側からテ
レ側に移動指令が出されると(S2)、ズームモータM
がさらに繰出方向に駆動され、固定鏡筒13から第1外
筒17が回転して繰り出され、第1直進案内環20は、
固定鏡筒13に直進案内されながら第1外筒17と共に
前方へ移動する。すると、第2外筒40と共に駆動カム
環30が第1外筒17の回転方向と同方向に回転しなが
ら、第1直進案内環20から繰り出される。これと同時
に、第2直進案内環33が駆動カム環30と共に光軸O
と平行な方向に直進移動する。駆動カム環30が回転繰
出を行うと、カム溝とガイドピン58、59の関係によ
って、第2レンズ群L2及び第3レンズ群L3が第2繰
出段部内で相対移動しつつ、全体として光軸前方に移動
される。さらに、第2直進案内環33に直進案内された
第3外筒45が、駆動カム環30の回転を受けて光軸前
方に移動し、第1レンズ群L1は、第2レンズ群L2及
び第3レンズ群L3に対して前方へ相対移動される。図
3のテレ端からワイド側に移動するようにズーム操作手
段101を操作すると、ズームモータMが収納方向に駆
動され、ズームレンズ鏡筒10は上記と逆の動作を行
う。以上の動作は、ワイド端とテレ端との間でも同様
に、ズーム操作手段101の操作に応じて行われる。こ
のように、3段の繰出部からなるズームレンズ鏡筒10
は、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2及び第3レン
ズ群L3のフィルム面に対する距離変化と、各レンズ群
の相対的接離移動との複合動作によりズーミングを行
う。ズーミングに伴って、ブラシ70とコード板80か
らなる焦点距離検出機構が、焦点距離情報を検出する
(S3)。なお、メインスイッチをオンしてからズーム
操作手段101を操作しなくても、ズームレンズ鏡筒1
0はワイド端にあるので、ワイド端の焦点距離情報が検
出される。
【0037】さらに、シャッタレリーズ手段102を一
段押し(半押し)すると、測距手段103により測距が
行われる。該測距による被写体距離信号がCPU100
に入力されると、被写体距離情報によって得られる移動
量に、ズーム操作手段101の操作による焦点距離情報
によって得られる移動量を加味してフォーカスレンズ群
(第2レンズ群L2)の移動量が設定される。本ズーム
カメラではさらに、カメラの製造段階において、有限段
数の各焦点距離でのズーミング調整とfB調整を考慮し
たフォーカスレンズ群の移動量が後述の手法によって設
定(メモリ)されており、該移動量を読み出し、これを
加味することで、フォーカスレンズ群の実際の移動量が
決定される(S6)。続いて、決定された移動量に基づ
いてフォーカシングモータM1(2群駆動モータ)が駆
動して(S7)、第2レンズ群L2を光軸方向の有限段
数の位置に移動させることでフォーカシングを行う。シ
ャッタレリーズ手段102の一段押しではさらに、測光
手段104による測光動作が行われる。
【0038】ここで、シャッタレリーズ手段102を二
段押し(全押し)する(S9)と、シャッタブレード5
5が動作して、シャッタレリーズが行われる(S1
0)。
【0039】以上のズームレンズカメラで、フォーカス
レンズ群(第2レンズ群L2)のみでズーミング調整と
fB調整を加味した制御を行う態様を説明する(図5参
照)。なお、図5、図6においては、横軸が光軸方向を
表し、左手方向が光軸前方である。以下の各式における
負の値は光軸前方(図中左手方向)への移動(測定)
量、正の値は光軸後方(図中右手方向)への移動(測
定)量を表す。また、同図において、縦軸はズームレン
ズ鏡筒の焦点距離を表し、図中上方がワイド端(w)、
下方がテレ端(t)となっている。符号Fはカメラの焦
点面(レール面)位置である。
【0040】まず、ズームレンズ鏡筒10の組立時に、
少なくともワイド端とテレ端における実際のピント面位
置を測定し、同一距離の被写体に対する、ワイド端とテ
レ端のピント位置とカメラの焦点面位置との光軸方向の
ずれ量を求める。このうち、ワイド端とテレ端の間にお
けるピント位置のずれ量y(焦点面位置からのそれぞれ
のピント位置のずれ量の差)を、第2レンズ群L2をZ
adj だけ移動させてなくすのがズーミング調整である。
ズーミング調整前における、ワイド端でのピント面位置
Aとカメラの焦点面位置Fのずれ量をlw、テレ端での
ピント面位置Bとカメラの焦点面位置Fのずれ量をlt
とすると、ズーミング調整量は次式から導くことができ
る。なお、このずれ量lw、ltは、カメラ毎の測定値
とする。 Zadj =−{(lt−lw)/(K2 t−K2 w)} 但し、 K2 w:ワイド端でのフォーカスレンズ群のピント感
度、 K2 t:テレ端でのフォーカスレンズ群のピント感度、 である。
【0041】図5に示すように、上記式で得られたズー
ミング調整量(Zadj )だけフォーカスレンズ群を移動
させたとすると、ワイド端とテレ端のピント面位置はそ
れぞれΔPw、ΔPtずつ移動されて一致するが、この
ズーミング調整後のピント面位置は、カメラの焦点面位
置Fとは一致しない。よって、ズーミング調整後のピン
ト面位置とカメラの焦点面Fを一致させるためにfB
(バックフォーカス)調整が必要である。ズーミング調
整後のワイド端でのピント面位置の移動量をΔPwと
し、このピント面位置を焦点面位置Fに一致させるに必
要な移動量をfBadj とすると、次式が成立する。 fBadj =lw+ΔPw=lw−K2 w{(lt−l
w)/(K2 t−K2w)}
【0042】また、ワイド端(w)とテレ端(t)を含
む有限段数の焦点距離iでの、ズーミング調整前におけ
るピント面位置とカメラの焦点面位置Fのずれ量をli
とし、ズーミング調整後の焦点距離iでのピント面位置
の移動量をΔPiとすると、次式が成立する。 li=fBadj −ΔPi=lw+(K2 i−K2
w){(lt−lw)/(K2 t−K2 w)} 但し、 K2 i:焦点距離iでのフォーカスレンズ群のピント感
度、 である。
【0043】以上から、フォーカスレンズ群のみで、ズ
ーミング調整とバックフォーカス調整を加味してピント
調整を行う場合、焦点距離iでのフォーカスレンズ群の
移動量をAdj i とすれば、次式(1)が成立する。 Adj i =−li/K2 i 故に、 (1)Adj i =−[(lw/K2 i)+{1−(K2 w
/K2 i)}{(lt−lw)/(K2 t−K2
w)}]
【0044】上記式(1)と、有限段数の全焦点距離で
の第2レンズ群L2の感度K2 i(ワイド端での感度K
2 w、テレ端での感度K2 tを含む)は、予めソフト
(CPU)に入力しておく。そして、ワイド端とテレ端
におけるカメラの焦点面位置Fからのピントずれ量(l
w、lt)の測定値を、ROMに書き込むなどしてカメ
ラ毎に入力すれば、ズーミング調整とバックフォーカス
調整を加味したピント調整量を得ることができる。つま
り、焦点距離によって異なるフォーカスレンズ群のピン
ト感度を考慮して、有限段数の各焦点距離でのフォーカ
スレンズ群(第2レンズ群L2)の移動量を求めること
ができる。こうして求めたフォーカスレンズ群の移動量
をメモリしておく。
【0045】そして、合焦操作時に、被写体距離情報と
焦点距離情報に基づくフォーカスレンズ群(第2レンズ
群L2)の移動量に、以上でメモリされたフォーカスレ
ンズ群の移動量を加味して、フォーカスレンズ群を駆動
させれば、ピント調整が行われる。この制御方法によれ
ば、手間のかかる機械的調整作業は不要である。
【0046】以上のズームレンズカメラ及びその制御方
法では、さらに、フォーカスレンズ群を駆動させる前
に、フォーカスレンズ群の後方にあるレンズ群(第3レ
ンズ群L3)を移動させることによって、フォーカスレ
ンズ群の移動量を小さくすることができる。この態様
を、図6を参照して説明する。まず、前述のように、組
立時に少なくともワイド端とテレ端における実際のピン
ト面位置を測定し、ワイド端とテレ端のピント位置とカ
メラの焦点面位置との光軸方向のずれ量を求める。ワイ
ド端とテレ端でのピント面位置A、Bが、カメラの焦点
面位置Fに対してそれぞれ、光軸方向にlw、ltずれ
ているとする。
【0047】3群レンズ枠49aは3群支持リング49
に対して、ねじ構造によって光軸方向に移動可能に支持
されている。つまり、第3レンズ群L3の光軸方向位置
を変化させることができる。この第3レンズ群L3の移
動量をxとし、第3レンズ群L3を移動させた後のピン
ト面位置とカメラの焦点面位置Fのずれ量をl’i(i
はワイド端(w)とテレ端(t)を含めた有限段数の焦
点距離)で表すと、次式(2)が成立する。 (2)l’i=li−K3 i・x 但し、 K3 i:焦点距離iにおける第3レンズ群のピント感
度、 である。
【0048】上記式(2)によれば、第3レンズ群L3
のワイド端でのピント感度とテレ端でのピント感度よ
り、第3レンズ群L3を移動(移動量x)させた後の、
ワイド端とテレ端での各ピント面位置の焦点面位置Fか
らのずれ量(l’w、l’t)を導くことができる。そ
こで、第3レンズ群L3を移動させる前のワイド端とテ
レ端におけるカメラの焦点面位置Fからのピント面位置
のずれ量の差(lt−lw)よりも、第3レンズ群L3
を移動させた後のワイド端とテレ端におけるカメラの焦
点面位置Fからのピント面位置のずれ量の差(l’t−
l’w)が小さくなるように、第3レンズ群L3の移動
量xを設定する。これに基づいて、第3レンズ群L3の
光軸方向位置を調整すれば、図6に一点鎖線で示すよう
に、ズーミング調整と同様の効果が得られる。すなわ
ち、フォーカスレンズ群が負担する調整量が減少するの
で、該フォーカスレンズ群の移動量を小さくできる。別
言すれば、フォーカスレンズ群の移動は有限段数で行わ
れるので、一定のピント面位置のずれ量に対して必要な
移動量が小さくなれば、フォーカスレンズ群で対応可能
なずれの調整範囲が相対的に拡大する。なお、第3レン
ズ群L3の移動では、ワイド端とテレ端のピント面位置
を一致させる必要はない。
【0049】本実施形態では、第3レンズ群L3の機械
的位置調整は、ズームレンズ鏡筒10を備えたカメラの
製造時に行われる。この調整を行うのは、例えば、フォ
ーカスレンズ群の調整レンジの変動を矯正する場合や、
フォーカスレンズ群の調整レンジを超えたピント面位置
のずれを救済する場合である。すなわち、フォーカスレ
ンズ群のみでは、ズーミング調整とfB調整を加味した
制御が不可能または困難であるときに、第3レンズ群L
3を用いた調整を実行することが望ましい。特に、生産
ラインでは、多数のカメラに上記のような問題が連続的
に生じるおそれがあり、そのような状況下で第3レンズ
群L3で調整ができると、コストや手間の面から非常に
有利である。
【0050】このように、組立時に第3レンズ群L3を
移動させて調整を行ったときは、ワイド端とテレ端にお
けるカメラの焦点面位置Fからのピントずれ量として、
上記式(2)で得られる値(l’w、l’t)を入力す
る。従って、第3レンズ群L3を移動させたときの、ズ
ーミング調整とfB調整を加味した第2レンズ群L2の
移動量(Adj ’i )は、次式(3)のように表すことが
できる。なお、本実施形態では、第3レンズ群L3の移
動後のピントずれ量l’w、l’tは、カメラ毎の測定
値として、ROMに記憶させる。 (3)Adj ’i =−[(l’w/K2 i)+{1−(K
2 w/K2 i)}{(l’t−lw)/(K2 t−K2
w)}]
【0051】上記式(3)は、上記式(1)に対するワ
イド端とテレ端でのピント面位置のずれ量(lw、l
t)の入力値を、第3レンズ群L3による調整に応じて
変えただけであるから、第3レンズ群L3で機械的調整
を行う態様であっても、ソフトに書き込んでおく式とし
ては上記式(1)でよい。そして、第3レンズ群L3に
よる調整後のワイド端とテレ端でのピント面位置のずれ
量(l’w、l’t)を入力すれば、前述の態様と同様
に、有限段数の各焦点距離でのフォーカスレンズ群の移
動量を求めることができる。よって、ズーム操作手段1
01の操作によって得られる焦点距離に応じてフォーカ
スレンズ群の移動量データを取り出せば、合焦操作時に
ズーミング調整とfB調整を加味した駆動を第2レンズ
群L2(フォーカスレンズ群)に行わせることができ
る。前述の通り、このときのフォーカスレンズ群の移動
量は、第3レンズ群L3で調整しない場合よりも小さく
できる。従って、フォーカスレンズ群の駆動で対応可能
な調整範囲が相対的に広くなり、ピント調整精度が向上
する。
【0052】以上のズームレンズカメラの製造工程の一
例を、図9のフローチャートにまとめた。まず、ズーム
レンズ鏡筒10を組み立て(S11)、少なくともワイ
ド端とテレ端における、カメラの焦点面からのピント面
位置のずれ量を測定する(S12)。ここで、必要であ
れば第3レンズ群L3で調整を行う(S13)。第3レ
ンズ群L3を調整したときには、再度、ワイド端とテレ
端におけるピント面位置のずれ量を測定する(S1
4)。第3レンズ群L3による調整の有無に関わらず、
ワイド端とテレ端での実際のピント面位置とカメラの焦
点面のずれ量は測定によって得られるから、該測定値を
ROMに記憶させる。これとは別に、上記演算式と、全
焦点距離でのフォーカスレンズ群のピント感度をCPU
に書き込んでおき、上記測定値を、全焦点距離でのフォ
ーカスレンズ群の移動量に換算してメモリする(S1
5)。そして、カメラ全体を組み上げ(S16)、ピン
ト面位置とカメラの焦点面のずれ量を再チェックする
(S17)。こうして製造したズームレンズカメラは、
前述の通り、合焦操作時に、ズーミング調整とfB調整
を加味した移動をフォーカスレンズ群に行わせることが
できる。
【0053】以上説明したように、本発明の第1の態様
によれば、機械的なズーミング調整とfB調整を行なう
ことなく、ワイド端とテレ端のピント面位置のずれ量を
測定し、所要の演算結果を入力するだけで、合焦動作と
同時にこれらの調整を加味したレンズ駆動をフォーカス
レンズ群に行なわせることができる。
【0054】また、フォーカスレンズ群の後方のレンズ
群の機械的な位置を調節する機構を設けておき、フォー
カスレンズ群を移動させる前に、この後方のレンズ群の
機械的位置を調整するステップを介在させることによ
り、ピント面位置の一定のずれ量に対するフォーカスレ
ンズ群の移動量を小さくし、フォーカスレンズ群のピン
ト調整精度を向上させることができる。また、フォーカ
スレンズ群の移動量が小さくて済めば、それだけレンズ
群の移動スペースを小さくできるので、設計の自由度が
向上する。
【0055】フォーカスレンズ群の後方のレンズ群(第
3レンズ群L3)の移動は、ワイド端とテレ端の間のピ
ント面位置の変動を完全に無くするものではなく、フォ
ーカスレンズ群の移動量をある程度小さくできればよい
のであるから、従来の機械的調整に比して手間がかから
ず、作業性がよい。
【0056】なお、本発明は、上記のような3群構成以
外のズームレンズ鏡筒にも適用することができる。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、機械的
なズーミング調整とfB調整を行なうことなく、合焦動
作と同時にこれらの調整を加味したレンズ駆動をフォー
カスレンズ群に行なわせることができ、手間をかけずに
ピント調整できる。また、フォーカスレンズ群以外のレ
ンズ群を機械的に位置調節可能としておき、フォーカス
レンズ群を移動させる前に、この後方レンズ群の機械的
位置を調整することで、より小さなフォーカスレンズ群
の移動量でズーミング調整とfB調整を加味した制御が
可能になる。よって、フォーカスレンズ群でのピント調
整精度を向上させることができ、フォーカスレンズ群の
周囲の設計自由度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するズームレンズカメラの鏡筒部
分の収納状態における側断面図である。
【図2】図1のズームレンズ鏡筒のワイド端における側
断面図である。
【図3】図1のズームレンズ鏡筒のテレ端における側断
面図である。
【図4】ズームレンズ鏡筒の分解斜視図である。
【図5】フォーカスレンズ群(第2レンズ群)のみでズ
ーミング調整とfB調整をする場合の、各焦点距離での
ピント面位置のずれ量とピント調整量の関係を示す図で
ある。
【図6】フォーカスレンズ群を駆動する前に、フォーカ
スレンズ群後方のレンズ群(第3レンズ群)を移動させ
た場合の、ピント面位置のずれ量の変位を示す図であ
る。
【図7】ズームレンズカメラの制御回路を示すブロック
図である。
【図8】ズームレンズカメラの撮影時の処理を示すフロ
ーチャート図である。
【図9】ズームレンズカメラの製造工程を示すフローチ
ャート図である。
【符号の説明】
L1 第1レンズ群 L2 第2レンズ群(フォーカスレンズ群) L3 第3レンズ群 M ズームモータ M1 フォーカシングモータ O 光軸 10 ズームレンズ鏡筒 13 固定鏡筒 17 第1外筒 20 第1直進案内環 30 駆動カム環 33 第2直進案内環 40 第2外筒 45 第3外筒 48 2群ユニット 48a 2群レンズ枠 49 3群支持リング 49a 3群レンズ枠 48b 49b 雄ねじ 49c 53a 雌ねじ 53 シャッタブロック 55 シャッタブレード 100 CPU

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも前後2群の変倍レンズ群を有
    し、前方のレンズ群がフォーカスレンズ群を兼ねるズー
    ムレンズ系;上記ズームレンズ系の焦点距離を有限段数
    に分割して検出する焦点距離検出機構;及び上記フォー
    カスレンズ群を光軸方向の有限段数の位置に駆動制御す
    るフォーカス駆動機構;を備えたズームレンズカメラに
    おいて、 組立時に少なくともワイド端とテレ端における実際のピ
    ント面位置を測定し、これらピント面位置とカメラの焦
    点面位置との光軸方向のずれ量を求める第1のステッ
    プ;この光軸方向のずれ量を、ズームレンズ系の焦点距
    離によって異なるフォーカスレンズ群のピント感度を考
    慮して、有限段数の各焦点距離での該フォーカスレンズ
    群の移動量に換算してメモリする第2のステップ;及び
    合焦操作時に、被写体距離情報及び焦点距離情報に基づ
    くフォーカスレンズ群の移動量に、このメモリされたフ
    ォーカスレンズ群の移動量を加味して、上記フォーカス
    駆動機構により、フォーカスレンズ群を駆動する第3の
    ステップ;を有することを特徴とするズームレンズカメ
    ラの制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の制御方法において、フォ
    ーカスレンズ群の後方のレンズ群の機械的な位置を調節
    する機構が備えられており、上記第2のステップと第3
    のステップの間に、この後方レンズ群の機械的位置を調
    整するステップが介在しているズームレンズカメラの制
    御方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の制御方法において、後方
    レンズ群の機械的位置は、第2のステップでメモリする
    フォーカスレンズ群の移動量が小さくなるように調整さ
    れるズームレンズカメラの制御方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも前後2群の変倍レンズ群を有
    し、前方のレンズ群がフォーカスレンズ群を兼ねるズー
    ムレンズ系;上記ズームレンズ系の焦点距離を有限段数
    に分割して検出する焦点距離検出機構;上記フォーカス
    レンズ群を光軸方向の有限段数の位置に駆動制御するフ
    ォーカス駆動機構;少なくともワイド端とテレ端におけ
    る実際のピント面位置とカメラの焦点面位置との光軸方
    向のずれ量の測定値を記憶する記憶手段;上記ピント面
    位置とカメラの焦点面位置との光軸方向のずれ量の測定
    値を、ズームレンズ系の焦点距離によって異なるフォー
    カスレンズ群のピント感度を考慮して、有限段数の各焦
    点距離での該フォーカスレンズ群の移動量に換算する演
    算手段;及び合焦操作時に、被写体距離情報及び焦点距
    離情報に基づくフォーカスレンズ群の移動量に、上記演
    算手段で求めたフォーカスレンズ群の移動量を加味し
    て、上記フォーカス駆動機構にフォーカスレンズ群を駆
    動させる制御手段;を有することを特徴とするズームレ
    ンズカメラ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のズームレンズカメラにお
    いて、フォーカスレンズ群の後方のレンズ群の機械的な
    位置を調節する機構を備えているズームレンズカメラ。
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