JP3297041B2 - ズームレンズ鏡筒 - Google Patents

ズームレンズ鏡筒

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JP3297041B2 JP2001149646A JP2001149646A JP3297041B2 JP 3297041 B2 JP3297041 B2 JP 3297041B2 JP 2001149646 A JP2001149646 A JP 2001149646A JP 2001149646 A JP2001149646 A JP 2001149646A JP 3297041 B2 JP3297041 B2 JP 3297041B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ズームレンズ鏡筒
の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ズームレンズ鏡筒におけるレンズ
保持枠の進退構造に関して特開昭64−11212号公
報に開示のものは、固定枠に回動自在に保持され、内部
に進退鏡枠が組み込まれるズーム枠を有している。上記
ズーム枠には、内周部に全周にわたってヘリコイド雌ね
じが設けられており、上記進退鏡枠には、外周部に上記
ヘリコイド雌ねじに螺合するヘリコイド雄ねじが配設さ
れ、内部に第1のレンズ群が固着され、さらに、第2の
レンズ群が進退可能に支持されている。上記ズームレン
ズ鏡筒において、ズーム枠を回動駆動すると、ヘリコイ
ド雌,雄ねじを介して進退鏡枠が光軸方向に進退駆動さ
れる。
【0003】また、特開昭63−237018号公報に
は、複数のレンズ群を有するズームレンズ鏡筒におい
て、これら複数のレンズ保持枠の進退に係る各カムフォ
ロアが、当該ズームレンズ鏡筒内において光軸方向に順
に並べられている構造について示されている。このズー
ムレンズ鏡筒において、上記複数のレンズ保持枠の進退
は、それぞれのレンズ保持枠に設けられた上記カムフォ
ロアをカム環のカム溝がその光軸方向に駆動するように
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特開昭64−11212号公報に開示のものは、ズーム
枠および進退鏡枠の全周にわたってヘリコイドねじが設
けられているので、その全周域すべてがズーム枠および
進退鏡枠の占有スペ−スとなってしまい、鏡筒の大型化
が避けられなかった。したがって、カメラ等の光学機器
のコンパクト化の支障になっていた。
【0005】一方、特開昭63−237018号公報に
開示された各カムフォロアは、上述したように、各レン
ズ保持枠に設けられていて、当該ズームレンズ鏡筒内に
おいて光軸方向に順に並べられている。したがって、上
記カム環の光軸方向の寸法が大きくなり、これが鏡筒の
小型化を阻害する要因となっていた。
【0006】本発明は、上述の不具合を解決するために
なされたものであり、占有スペ−スが少なく、コンパク
ト化,小型化が可能なズームレンズ鏡筒を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明のズームレンズ鏡筒は、ズームレンズ鏡筒に
おいて、上記ズームレンズ鏡筒内で移動可能なズームレ
ンズ光学系の少なくとも一群のレンズを有するレンズ保
持枠と、上記レンズ保持枠を上記ズームレンズ鏡筒の光
軸方向に移動させるためのカム溝を有したズーム環と、
上記レンズ保持枠に固定され、上記ズームレンズ鏡筒内
上記レンズ保持枠と伴に移動する、上記ズームレンズ
鏡筒の光軸と平行に配設された一対の棒状の案内部材
と、一端部が上記レンズ保持枠に固定され、他端部が、
この一端部が固定された該レンズ保持枠の当該部位から
上記ズームレンズ鏡筒の光軸方向に延出した帯状の駆動
板と、上記駆動板の上記他端部に設けられ上記カム溝に
嵌入するカムフォロアと、を具備することを特徴とす
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0009】図1は、本発明の一実施形態のズームレン
ズ鏡筒を有するカメラシステムの電気回路のブロック構
成図である。同図に示されるように、本システムは、メ
インCPU101、インターフェイスIC102、電源
ユニット103、ストロボユニット104、ミラー・シ
ャッタユニット105、巻上げユニット106、レンズ
ユニット107、ファインダユニット108、表示ユニ
ット109、AFユニット110の各ユニット等と、更
に、各モータ駆動用のモータドライバ35,ダミーロー
ド32,補助光LED33,キーSW群(2) 34,NO
Rゲート25,DXスイッチ(以下、スイッチはSWと
記載する)26,シーケンスSW群27,シュー接点2
8,BK SW29,PW SW30,PUP SW3
1とで構成されている。
【0010】上記メインCPU101は、カメラシステ
ム全ての制御を行い、シリアル通信ラインを介してイン
ターフェイスIC102、LCD IC74、AF I
C81、E2 PROM83とデータの授受を行う。
【0011】また、メインCPU101とシュー接点2
8の間には別のシリアル通信ラインがあり、このライン
は外部ストロボ等のアクセサリーとの通信に使われる。
また、インターフェイスIC102との間には専用デー
タラインが設けてあり、このラインにより電源電圧,測
光出力のアナログ信号,フォトインタラプタの波形整形
後の信号などのようにシリアル通信では送ることのでき
ない情報を取り込む。上記アナログ信号は、A/D変換
用ポートに入力され、メインCPU101内でディジタ
ル変換される。同様にストロボの充電電圧も分圧され、
A/D変換ポートに入力されている。
【0012】該CPU101の割り込みポートは4本用
意されており、それぞれ裏蓋スイッチBK SW29,
パワースイッチPW SW30,ポップアップスイッチ
PUP SW31,キーINTラインに接続されてい
る。また、このメインCPU101の通常の入出力ポー
トにより、パトローネのDX情報を読むDX SW26
や、ミラーの上昇位置を検出するMU SW,シャッタ
チャージ完了を検出するSC SW,シャッタの先幕走
行完了を検出するX SW等で構成するシーケンスSW
群 27およびシュー接点28のオン・オフ情報は読み
込まれる。
【0013】更に、上記CPU101の出力ポートはデ
ートモジュール76の制御、テレ・ワイドストロボの発
光制御等のためのポートに使用される。 インターフェ
イスIC102は、ディジタル・アナログ回路混在のB
i−CMOS ICであって、モータ,マグネットの駆
動、測光、バッテリチェック、フォトインタラプタの波
形整形等のアナログ処理部と、スイッチの入力、シリア
ル通信データラッチのためのディジタル処理部で構成さ
れている。
【0014】また、焦点距離検出手段であるズームエン
コーダ63と沈胴位置検出用のSBSW62の信号もこ
のインターフェイスIC102を介してシリアル通信に
よりCPU101に入力される。
【0015】レンズユニット107は、後述するズーム
レンズ鏡筒部とそれに装着される電装部で構成され、そ
の電装部は、フォーカシングを行う合焦レンズ群駆動手
段のAFモータ67と、上記合焦レンズ群の位置検出手
段であって、フィードバックパルスを発生するAF用フ
ォトインタラプタであるAF PI68と、絞り込みを
停止させる絞りマグネット65と、絞り込み量を検出す
る絞り用フォトインタラプタであるAV PI66と、
ズーミングを行うズームモータ61と、ズームの絶対位
置を検出する上記5ビットのズームエンコーダ63と、
ズームの沈胴位置を検出する上記SB SW62等の制
御要素で構成される。
【0016】上記AFモータ67は、キーSW群(1) 7
5に含まれるオートフォーカス(以下、AFと称する)
モードとパワーフォーカス(以下、PFと記載する)モ
ードの切換SWによりAFモードが選択されたときに、
AF IC81で測定したピントズレ量に応じた量だけ
合焦レンズ群を駆動し、その駆動量はAF PI68の
フィードバックパルス数で検知され、合焦レンズ群38
の位置が確認される。
【0017】また、キーSW群(1) 75に含まれるAF
/PFモード切換SWにおいて、PFモードが選択され
たときには、キーSW群(2) 34に含まれるPF操作S
Wにより合焦レンズ群38をマニュアルフォーカスで任
意の位置に設定できる。
【0018】AF、または、PF動作において合焦レン
ズが繰り込み側の機械的終端あるいは繰り出し側の機械
的終端に移動したときには、上記AF PI68のフィ
ードバックパルスが発生しなくなることにより、所定定
時間パルスが発生しないことを検出して、上記終端を検
知する。
【0019】ズームモータ61は、ズームレンズのズー
ミングと、カメラ不使用時の沈胴動作を行わせるモータ
であって、そのズームレンズはズームエンコーダ63と
SBSW62により絶対位置制御がなされる。ズームエ
ンコーダ63は撮影可能な領域を5ビット32分割して
おり、インターフェイスIC102を介してCPU10
1に絶対位置を知らせる。SB SW62は、レンズの
沈胴端に設けてあり沈胴完了を知らせる。
【0020】AFユニット110は、AFセンサ82と
一体のAF IC81と、E2 PROM83とで構成
されている。AF IC81はAFセンサ82で積分し
た結果をシリアル通信ラインを使ってCPU101に送
り、そのピントズレ量はCPU101が演算する。E2
PROM83はAFに必要なデータ等を記憶している
外に、特定焦点距離、例えば、ワイド端におけるバック
フォーカス位置としての合焦レンズ群38の光学的無限
遠被写体結像位置に対応する繰り込み側機械的終端から
の繰り出しパルス数Pb も記憶している。これについて
は、後で詳述する。
【0021】次に、本実施形態のズームレンズ鏡筒の構
造について説明する。図2,図3は、上記ズームレンズ
鏡筒の分解斜視図、また、図4は、沈胴状態での縦断面
図である。このズームレンズ鏡筒はズーミングとフォー
カシングおよび沈胴動作を行うことを可能とするもので
ある。本ズームレンズ鏡筒の主要構成は、固定枠1と、
固定枠1に固着される固定鏡枠2と、フォーカスリング
3と、第1の枠である内側ズーム環4と、第2の枠であ
る外側ズーム環5と、合焦レンズ群38を構成する第1
群レンズ20のレンズ群枠である第1群枠6と、同じ
く、合焦レンズ群38を構成する第2群レンズ21のレ
ンズ群枠である第2群レンズ保持枠7と、合焦レンズ以
外のレンズ群枠である第3,4群レンズ保持枠8,9
と、第5群レンズ保持枠10と上記各枠に直接あるいは
間接的にそれぞれ保持される第1,2,3,4,5群レ
ンズ20,21,22,23,24と、フォーカス駆動
ユニット11と、ズーム駆動ユニット12、絞りユニッ
ト17およびズームエンコーダ63によって構成されて
いる。
【0022】なお、上記各レンズ群20〜24は、図
2,図3には図示していないが、図4の断面図にそれぞ
れ示されている。また、上記フォーカス駆動ユニユット
11は、前記AFモータ67とAF PI68を内蔵
し、ズーム駆動ユニット12はズームモータ61を内蔵
し、更に、絞りユニット17は絞りマグネット65と絞
り用AV PI66(図1参照)を内蔵する。
【0023】上記固定枠1は、カメラ本体のミラーボッ
クスにスペーサ15,16を介して固着される。また、
固定枠1はその中央部に第5群レンズ枠10を支持する
穴1aを、また、固定鏡枠2が嵌合する嵌合部1dを取
付フランジ部に一体的に有している。更に、内側ズーム
環4を光軸O回りに回動自在に支持する円筒部1eを有
し、その内側ズーム環4の光軸方向の移動を規制するた
めの摺動ピン1gがネジ1fによって上記円筒部1e上
に固着されている。
【0024】また、上記固定枠1には第2群メインロッ
ド7eおよび第2群サブロッド7fを光軸方向に摺動自
在に支持する嵌合部である嵌合穴部1bと嵌合長穴1c
が設けられている。更に、フォーカス駆動ユニット11
が、上記円筒部1eの一部を切欠いて設けられる取付面
1hに取り付けられる。また、ズーミング駆動ユニット
12も同様に固定枠1に取り付けられている。更に、絞
りユニット17を操作するチャージレバー18も固定枠
1にその軸穴18a部を介して枢着されている。
【0025】固定鏡枠2は、円筒形状を有し、上記固定
枠1の嵌合部1dにその内周部2aが嵌合した状態で固
着される。その円筒部には、光軸Oに沿って第1群枠6
と第2群レンズ保持枠7の案内用直進溝2b,2cと、
また、固定枠1側の内周の周方向に沿ってフォーカスリ
ング3の軸方向位置規制用の有底の内周溝2gが、また
同様に、固定枠側と反対の円筒部の周方向に沿って接点
台13の軸方向位置規制用の長穴2dがそれぞれ設けら
れている。
【0026】なお、上記直進溝2cは嵌入されるローラ
7jの外径寸法に対して等しい幅を持つズーム領域の溝
部と、該外径寸法より大きい幅を持つ沈胴領域の溝部と
から形成されるものとする。この沈胴領域の溝部は鏡枠
沈胴時に用いられる部分である。
【0027】フォーカスリング3は、リング形状であっ
て、その外周部は固定鏡枠2の内周2aと嵌合し、ま
た、その内周部にはフォーカス駆動ユニット11の出力
ギヤー11aと噛合する内歯ギヤー3eが設けられてい
る。
【0028】また、上記外周部のピン固着部には摺動ピ
ン3bがネジ3aによって固着されている。摺動ピン3
bは、上記固定鏡枠2の内周溝2gに摺動自在に嵌合さ
れ、本フォーカスリング3の光軸O方向の移動を禁止し
ている。また、外側ズーム環5の内周に遊嵌する突起部
上のピン固着部3gには、該ズーム環5を光軸方向に移
動させる摺動ピン3dがネジ3cによって固着される。
なお、該摺動ピン3dは該ズーム環5のフォーカスカム
溝5bに摺動自在に嵌入される。
【0029】更に、フォーカスリング3には切欠部3h
が設けてあり、円周方向の回転により切欠部3hが固定
枠1に固着されたストッパピン1iに当て付いた位置
を、ズーム環5の光軸方向Oの移動における繰り込み側
の機械的終端とする。
【0030】内側ズーム環4は、円筒形状の部材であっ
て、その内周部は前記固定枠1の円筒部1eに回動自在
に嵌合し、その内周部に設けられる内周溝4dに固定枠
1の摺動ピン1gが嵌入され、本ズーム環4の光軸方向
の移動が禁止される。そして、該内周部には、ズーム制
御信号に基づいて駆動される前記ズーム駆動ユニット1
2の出力ギヤー12aが噛合する内歯ギヤー4cが設け
られている。
【0031】また、このズーム環4は、第3,4群レン
ズ保持枠8,9をズーミング駆動させるための第1のカ
ム手段であるカム溝4a,4bが設けられる。そして、
それらのカム溝4a,4bには第3,4群レンズ保持枠
8,9に固着される摺動ピン8j,9fが嵌合される
が、そのカム形状はそれぞれ光軸方向の変位を有しない
鏡枠沈胴状態に対応する沈胴領域のカム溝部と、光軸方
向のズーム変位を有するズーム領域のカム溝とで形成さ
れている。また、その外周部には外側ズーム環5の直進
溝5aに嵌入される連結部材であるローラ4fがピン4
eによって回転自在に支持されている。
【0032】外側ズーム環5は、円筒形状部材であっ
て、その外周部および内周部は、上記固定鏡枠2および
第1群枠6に、それぞれ回動あるいは摺動自在に嵌入さ
れる。そして、光軸Oに沿って直進溝5aが設けられ、
その溝に嵌合されるローラ4fを介して上記内側ズーム
環4によってズーム量に対応した回動駆動がなされる。
【0033】更に、本ズーム環5にはフォーカシング繰
出し量に対応するフォーカスカム溝5bが設けられ、フ
ォーカスリング3の摺動ピン3dが嵌入されているの
で、本ズーム環5はフォーカシング量だけ光軸方向に直
進移動せしめられる。
【0034】更に、本ズーム環5には第2のカム手段で
あるカム溝5c,5dが設けられている。そして、それ
らのカム溝5c,5dには第1群枠6、および、第2群
レンズ保持枠7に支持される第1,2群ローラ6b,7
jが嵌入される。従って、本ズーム環5のズーミングに
よる回動に応じて、または、フォーカシングによる軸方
向の移動に応じて第1群枠6よおび第2群レンズ保持枠
7は光軸O方向に変位せしめられる。
【0035】なお、上記カム溝5c,5dは、それぞれ
フォーカシング,ズーミング時の駆動位置を与えるズー
ム領域のカム部とカメラ非使用時に第1群枠6、また
は、第2群レンズ保持枠7を沈胴位置まで移動させるた
め、即ち、カメラ本体側へ繰り込むための沈胴領域のカ
ム部とから形成されている。上記カム溝5dの沈胴領域
のカム部の溝幅は挿入されるローラ7jの外径寸法より
も大きく形成されており、上記繰り込み時に各レンズ群
間の干渉が生じないようになっている。
【0036】また、本ズーム環5には後述するズームエ
ンコーダ用の接片台13をガイドするための段付角穴5
fが固定鏡枠2の長穴2dに対応する位置に設けられて
いる。
【0037】第1群枠6は、第1群レンズ保持枠6cが
螺着されるものであって、円筒形状を有している。その
外周部は、その外側ズーム環5に摺動自在に嵌入してい
る。そして、その外周部のカム溝5cの対応部6fに
は、ピン6aによって第1群ローラ6bが回転自在に取
り付けられている。該第1群ローラ6bは上記カム溝5
c並びに固定鏡枠2の直進溝2bにも嵌入されている。
【0038】従って、この第1群枠6は、直進溝2によ
って光軸O方向に直進案内されながら該ズーム環5の回
動乃至直進移動に応じて移動せしめられる。なお、該第
1群枠6の内周には軸方向に沿って薄肉部を形成する凹
部6eが設けられている。この凹部6eは後述する第2
群駆動板7hの逃げ部となる。
【0039】第1群レンズ20は、第1群レンズ保持枠
6cに保持され、スペーサ6dによってレンズ間隔の調
節がなされ、上記第1群枠6に支持される。
【0040】第2群レンズ保持枠7は、第2群レンズ2
1が取り付けられている第2群レンズ枠7aを保持する
ものである。そして、棒状の案内部材であるロッドを固
定支持するために、外形部に2つのコの字形切り欠き部
7bがレンズ枠光軸に対して対向して設けられている。
【0041】上記切り欠き部7bに棒状の案内部材であ
る第2群メインロッド7e、あるいは、第2群サブロッ
ド7fの一端を挿入し、くの字状の固定片7dを用いネ
ジ7gを介して、固定片7dの斜面により該ロッド7
e,7fを圧接して固定せしめられる。そして、上記固
定片7dの斜面で各ロッドを押圧するので、ロッド7
e,7fは、それぞれ上記切り欠き部7bの2辺にそれ
ぞれ当接する状態となり、レンズ枠の光軸と平行して装
着されることになる。
【0042】そして、装着された上記ロッド7e,7f
の他の端部は、上記固定枠1の嵌合穴1b,嵌合長穴1
cに摺動自在に挿入される。従って、第2群レンズ21
が装着されている第2群レンズ保持枠7は、回転するこ
となく光軸Oに沿って進退摺動可能となる。また、上記
ロッド7e,7fの中間部には、それらのロッドに摺動
自在に支持案内される他のレンズ保持枠の第3群レンズ
保持枠8が挿入される。
【0043】また、本保持枠7にはその軸方向の駆動用
であって、光軸方向に延出した第2群駆動板7hがネジ
を介して固着されている。そして、この駆動板7hの先
端部にはローラ7jがピン7iを介して回転自在に取り
付けられている。また、上記ローラ7jは、前述のよう
に外側ズーム環5のカム溝5cおよび固定鏡枠2の直進
溝2cに嵌入される。
【0044】従って、外側ズーム環5の回動および軸方
向移動に伴って、上記駆動板7hを介して第2群レンズ
保持枠7が光軸O方向に移動し、第2群レンズ21も同
様に移動せしめられる。なお、上記駆動板7hは、その
配置上、第1群枠6に設けられている凹部6eの空間部
分に位置せしめられる。
【0045】第3群レンズ保持枠8は、第3群レンズ2
2を保持するものであって、第2群レンズ枠7上の光軸
に対して対の位置に固着された第2群メインロッド7e
およびサブロッド7fによって光軸方向に摺動自在に支
持される。即ち、上記ロッド7eは、第3群レンズ保持
枠8の切欠部8cに嵌入され、一方サブロッド7fは、
それが嵌合するスリーブ8aを介して上記保持枠8を支
持する。このスリーブ8aは接着剤Hにより上記保持枠
8に固着されるが、スリーブ自体の外径は上記保持枠8
の取付穴8bに対して遊嵌する寸法を有している。
【0046】上記接着を行うには、先ず、それぞれ光軸
と同心状に形成される第2群レンズ保持枠7の凸状嵌合
部7kと第3群レンズ保持枠8の凹状嵌合部8dとを嵌
合せしめ、そのとき、上記ロッド7eは切欠8cに、ま
た、ロッド7fにはスリーブ8aを嵌合した状態で上記
取付穴8bに挿入される。そして、スリーブ8aと穴8
bの隙間に接着剤Hを流入させ接着を行う。
【0047】このようにして第3群レンズ保持枠8、更
に、第3群レンズ22は、正しく光軸中心にして同心的
に取付けられ、回転せず光軸方向に平行に、しかもガタ
なく進退摺動できる状態となる。なお、上記第3群レン
ズ保持枠8と第2群レンズ保持枠7との間のロッド7f
には両枠のガタ取りのための圧縮バネ18が挿入されて
いるものとする。
【0048】また、本第3群レンズ保持枠8には、後述
する第4群レンズ保持枠9を光軸O方向に摺動自在に支
持するための棒状の案内部材である二本の第3群ロッド
8h,サブロッド8kが取付けられている。上記サブロ
ッド8kは第3群レンズ保持枠8に光軸Oに平行状態で
植設固定されている。その植設される穴8rは機械加工
あるいは成形等で穴径,平行度等精度よく穴明けがなさ
れている。そして該穴8rにロッド8kを圧入して植設
する。
【0049】なお、上記サブロッド8kとロッド8hと
は、光軸Oに対して略対向して配設されるものとする。
一方、ロッド8hは、第3群レンズ保持枠8とその枠に
設けられた腕8eに支持されるが、その取付穴8g,8
fはロッド8hと遊嵌する状態とし、その固定は接着に
よって行われる。なお、その接着に先立って、第4群レ
ンズ保持枠9に遊嵌する嵌合部であるスリーブ9cを接
着固定する。
【0050】即ち、該保持枠9の摺動腕部9aに設けら
れた貫通穴9bに遊嵌するスリーブ9cを挿入し、機械
的治具を用いて、該枠9の光軸に対してスリーブ9の内
径が平行になるように保持する。その状態で接着剤Hに
よりスリーブ9cを穴9bに固着せしめる。そして、ロ
ッド8hを上記スリーブ9cに嵌入して貫通し、更に、
上記腕8eの遊嵌穴である穴8fと穴8gに挿入する。
なお、ロッド8hには、接着以前の位置ずれ防止用のE
型止め輪8mがその端部に取付けられている。
【0051】続いて、光軸に同心的に設けられる第4群
レンズ保持枠9の凸状嵌合部9gを、同様に光軸に同心
的に設けられる第2群レンズ保持枠8の凹状嵌合部8p
に嵌合せしめ、同時に、サブロッド8kを上記保持枠9
の嵌合部である切り欠き9dに嵌入せしめる。
【0052】このようにして上記保持枠8,9の光軸を
一致させ、更に、ロッド8hの方向とを一致させて、ロ
ッド8hと保持枠8の穴8g,8fとを接着剤Hによっ
て接着し固着せしめる。上記保持枠8,9に保持される
第3,4群レンズ22,23は、光軸Oに同心的に取付
けられ、しかも平行に移動させることができる。
【0053】この第3群レンズ保持枠8のピン取付部8
sには、内側ズーム環4に設けられるカム溝4aに嵌入
される摺動ピン8jがネジ8iによって固着されている
ので、該ズーム環4の回動により、上記保持枠8が光軸
O方向に進退移動せしめられる。
【0054】また、上記第3群レンズ保持枠8の被写体
側の面には絞りユニット17が装着されている。そし
て、前記固定枠1に枢着されているチャージレバー18
により、被チャージレバー17aを介して絞りユニット
17の絞り操作が行われる。なお、被チャージレバー1
7aは光軸方向に長い部材となっているので上記保持枠
8が光軸方向に移動してもチャージレバー18との係合
は外れない。
【0055】また、この絞りユニット17には絞り調定
用にフォトインタラプタのAV PI66と絞りマグネ
ット65を内蔵しているためカメラ側と電気的接続をし
なければならない。そのため、このユニット17には絞
り接続用フレキシブル基板17bが具備されている。
【0056】上記第4群レンズ保持枠9は、第4群レン
ズ23を保持するものであって、上述したように第3群
レンズ保持枠8の二本のロッド8h,8kによって光軸
方向に摺動自在に支持されている。なお、ロッド8hは
スリーブ9cを介して支持する。そして、この第4群レ
ンズ保持枠9の摺動腕部9aには、内側ズーム環4に設
けられるカム溝4bに嵌入される摺動ピン9fがネジ9
eによって固着されているので、該ズーム環4の回動に
より、上記保持枠9が光軸O方向に進退移動せしめられ
る。
【0057】第5群レンズ保持枠10は、第5群レンズ
24を保持するものであって、その取付けは、まず、そ
の外周10aを固定枠の嵌合穴1aと嵌合させて該レン
ズ光軸と光軸Oを一致させる。そして、光軸方向位置決
めのため保持枠10の固定部10bをネジなどによって固
定枠1に取付けるものとする。
【0058】図4に示されるように、上記第5群レンズ
後方のミラーボックス部には、クイックリターンミラー
26が斜設され、前記各レンズ群を介して取り込まれた
被写体光をファインダ光学系のレンズ37方向に反射せ
しめる。また、撮影時には、上記クイックリターンミラ
ー36は撮影光路外に退避し、被写体光はフィルム面F
L上に結像する。
【0059】ズームエンコーダ63は、外側ズーム環5
あるいは内側ズーム環4の光軸回りの回転角を検出する
ものであって、図5にも示されるように、接片台13
と、その接片台13に固定され、エンコーダ基板14の
導通パターン上を摺動する接片13dと、エンコーダ基
板14と、該基板14を保護する金属板14aとで構成
されている。
【0060】上記接片台13は、両側面への突起13c
と、両側面において接片13d方向へのわずかの高さの
縁部突起13aとを有している。そして、外側ズーム環
5の段部5kを有する段付角穴5f部に挿入されるが、
角穴5fの段部5kに接片台13の縁部13bの裏面を
当接させて装着する。
【0061】なお、その角穴5fは、ズーム環5の回転
方向の嵌合面5eが、接片台13の縁部13bと隙間な
く嵌合する寸法を有し、また、軸方向の長さは接片台1
3の縁部突起13aの幅寸法に、ズーム環5の軸方向の
最大移動量を加えた寸法より大とする。
【0062】角穴5f部に対応した上方に固定鏡枠2の
長穴2dが位置せしめられるが、その長穴2dの回転方
向の幅は、上記接片台13の周方向の移動に対して外側
ズーム環5の回転駆動を許容する幅とし、一方、嵌合幅
部2eである軸方向の幅は、上記接片台13の縁部突起
13aあるいは両側面が摺動可能な嵌合寸法とする。
【0063】従って、接片台13は外側ズーム環5の軸
方向移動全域において、その回動角に応じて長穴2d上
を接片台13が移動できることになる。そして、上記長
穴2dに沿って配設されるエンコーダ基板14上を接片
13dが摺接して回転方向に移動するので、上記ズーム
環5のズーミングの回動角を検出することができる。
【0064】なお、上記エンコーダ63において接片台
13は上記突起13cが長穴2dの幅部2eの縁で押え
られた状態となっているため、接片台13が角穴5fか
ら外れにくい構造となっている。
【0065】次に、前記フォーカス駆動ユニット11に
は、AFモータ67の出力ギヤー21bによって駆動さ
れるスリット板11bの回転パルスを出力するAFPI
68が装着されている。また、駆動ユニット11の駆動
出力は出力ギヤー11aより出力される。なお、電気接
続用FPC11sによって、電気信号等の伝達が行われ
る。
【0066】以上のように構成された本実施形態のズー
ムレンズ鏡筒のズーミングとフォーカシングおよび沈胴
動作について説明する。なお、以下の説明において、回
転方向は被写体側から見た回転方向によって指示する。
図4は、上記鏡筒の鏡枠沈胴状態を示しており、第1群
枠6と第2群レンズ保持枠7が沈胴して、第2群メイン
ロッド7eが固定枠の後方に突き出した状態となってい
る。まず、この状態からの長焦点側へのズーミング動作
から説明する。
【0067】メインCPU101からのズーム指示に基
づいてズーム駆動ユニット12のズームモータ61の駆
動により、上記繰出し位置まで第1群〜第4群レンズを
移動させる。即ち、上記駆動ユニット12の出力ギヤー1
2aを介して内側ズーム環4を時計回りに回動させる。
その回動に伴ない摺動ピン8j,9fがカム溝4a,4
bのうち沈胴領域の溝からズーム領域の溝に位置するよ
うになる。
【0068】そして、上記各ピンが固着されている第
3,4群レンズ枠8,9が移動し、第3,4群レンズ2
2,23が各ズーム位置に繰出される。
【0069】一方、外側ズーム環5も内側ズーム環4に
支持されるローラ4fを介して同方向に回動する。その
回動によりローラ6b,7jがカム溝5c,5dのうち
沈胴領域の溝部からズーム領域の溝部に位置せしめられ
る。同時に、上記ローラ6b,7jは固定鏡枠2の直進
溝2b,2cにも嵌入しているので直進して被写体方向
に移動せしめられる。
【0070】なお、上記直進溝2cにおいては、沈胴領
域の溝からズーム領域の直進溝に移行する。そして、更
に、ズーム駆動時には位置不動である摺動ピン3dが外
側ズーム環5のフォーカスカム溝5bに嵌入しているの
で、このカムの作用により外側ズーム環5自体が被写体
側方向にピント補正量だけ移動する。
【0071】従って、上記ローラ6b,7jが直接ある
いは間接的に固着されている第1群枠6あるいは第2群
レンズ保持枠7のズーミングによる移動量は、外側ズー
ム環5のカム溝5c,5dによって駆動される移動量と
上記フォーカスカム溝5bによって駆動されるピント補
正量とが加算された量の移動となる。
【0072】なお、上記ズーム移動量の説明は長焦点側
へのズーム駆動の場合を示したが、短焦点側へのズーム
駆動は、内側ズーム環を反時計方向に駆動して行うこと
ができ、その場合の動作を上記のズーム駆動と逆方向の
動作となる。
【0073】上記ズーム駆動に伴うズーム状態の検出は
外側ズーム環5の回動をズームエンコーダ63で検出す
るが、その動作を図2,図3,図5によって説明する
と、このエンコーダは、固定鏡枠2に取付けられたエン
コーダ基板14上の導通パターンを接片台13に支持さ
れた接片13dを摺接させてズーム位置に関するコード
化信号を取り出すものである。
【0074】そして、上記接片台13は、前述したよう
に外側ズーム環5の角穴5fに円周方向のみ嵌合状態で
挿入され、更に軸方向は固定鏡枠2の長穴2dの幅部2
eに嵌合しているので、ズーム環5の回転に伴って接片
13dは導通パターン上を摺動する。また、ズーム環5
は軸方向にも移動するものであるが、その場合、上記角
穴5fの軸方向の穴幅が接片台13より大であるため、
接片台13は、その縁部突起13aが固定鏡枠2の長穴
2dの幅部2eに案内され、接片13dがエンコーダ基
板14上を摺接してズーム位置検出信号を出力すること
ができる。
【0075】次に、オートフォーカス(AF)モード時
のフォーカシング動作について、被写体の∞距離(無限
遠距離)に対応する状態から所定の被写体距離にフォー
カシングする場合の動作について説明する。
【0076】システムコントローラからの合焦指示に基
づいて前記フォーカス駆動ユニット11のAFモータ6
7を駆動しユニット出力ギヤー11aを介してフォーカ
スリング3を反時計回りに回転させる。その回転に伴
い、外側ズーム環5のフォーカスカム溝5bをフォーカ
スリング3の摺動ピン3dが摺動するので上記ズーム環
5が被写体側へ移動する。この場合、内側ズーム環4は
静止状態であるので、外側ズーム環5は直進移動する。
【0077】そして、ローラ6b,7jを介して第1群
枠6あるいは第2群レンズ保持枠7を移動し、合焦レン
ズ群である第1群レンズ20,第2群レンズ21を被写
体方向に繰出す。なお被写体の近距離から遠距離への合
焦動作は、フォーカスリング3の駆動を上記とは逆の方
向に駆動せしめて動作させることになる。
【0078】本実施形態のズームレンズ鏡筒は、従来の
ズームレンズ鏡筒のように無限遠被写体に対する合焦レ
ンズのバックフォーカス位置、即ち、フィルム面FL上
に正しく該被写体像を結像せしめる位置の機械的調整を
不要とするものである。そこで、本実施形態の場合の該
被写体像がフィルム面上に正しく結像する合焦レンズ群
38の位置設定に関する情報の組立時の取り込み調整お
よび位置設定動作について説明する。
【0079】図6は、鏡筒の要部展開図であって、ズー
ミングを特定焦点距離側としてのワイド状態とし、更
に、フォーカスリング3を、その切欠部3hが固定枠1
のストッパピン1iに当接するまで回動させた状態での
展開図を示している。この状態は、上記合焦レンズ群3
8が、所謂、繰り込み側の機械的終端にある状態であっ
て、フォーカスリング3の摺動ピン3dは、外側ズーム
環5のフォーカスカム溝5bの沈胴領域Hs とフォーカ
ス領域Hf の境界点に位置している。
【0080】そして、この終端位置状態での外側ズーム
環5に連動している合焦レンズ群38による無限遠被写
体の結像位置が、フィルム面上FL(図4参照)より後
方に位置しており、所謂、後ピン状態となるように各要
素は配設されている。
【0081】そこで、フォーカスリング3をAA方向
(図6参照)に回動させ、合焦レンズ群38を前記バッ
クフォーカス位置まで繰り出して、上記無限遠被写体像
をフィルム面FL上に正しく結像せしめる。この合焦レ
ンズ群38の位置を得るため、フォーカスリング3を回
転角Δθだけ回動させて、外側ズーム環5をフォーカシ
ングカム5bによって繰り出し量Δxだけ変位せる(図
7参照)。そして、上記回転角Δθだけ駆動させるため
のAFモータ67の繰り出しパルス数Pb が高精度に測
定されE2 PROM83に記憶される。
【0082】次に、本実施形態のカメラシステムのズー
ムレンズ鏡筒におけるパワーフォーカス(PF)モード
でのフォーカシング動作について説明する。なお、パワ
ースイッチPW SW30のオン操作に関連して、フォ
ーカスリング3を、一旦、機械的終端位置まで繰り込
み、バックフォーカス位置決めの基準位置とする。
【0083】そして、図1のキーSW群(1) 75に含ま
れるAF/PFモード切換SWにより、PFモード選択
されると、続いて、キーSW群(2) 34に含まれるPF
操作SWの指示に基づいて、合焦レンズ群38を繰り出
し、あるいは繰り込み方向に移動することが可能とな
る。上記PF操作SWはボタンタイプのSWであり、押
されている間は合焦レンズ群38がAFモータ67によ
って移動する。
【0084】そして、そのフォーカシング操作は、図4
に示すクイックリターンミラー36で反射され、スクリ
ーンに結像された像を観察することにより行われる。そ
こで、無限遠被写体に対するフォーカシング動作におい
て、図7に示したフィルム面と結像関係となる合焦レン
ズ群38の位置よりも更に繰り込まれて停止した場合、
あるいは、繰り込み側の機械的終端に当て付いて終端検
知された場合は、前記フォーカスリング3の回転角Δθ
に相当する繰り出しパルス数Pb 分に対応する位置、即
ち、図7に示される位置に直ちに繰り出して無限遠被写
体に対応する合焦を実行する。このようにして無限遠被
写体でのレンズバックフォーカスが自動的に正しく調整
される。
【0085】なお、オートフォーカス(AF)モードに
おいては、合焦位置がAFセンサ82によって検出され
ているため、無限遠被写体に対しても合焦レンズ群38
は、機械的終端に停止することなく、フォーカスリング
3を回転角Δθだけ回転させた位置に繰り出される。
【0086】また、上記の説明では、特定焦点距離をワ
イド側として説明してきたが、バリフォーカル系のズー
ムレンズ鏡筒の場合には、上記特定焦点距離としての複
数のものを特定すればよい。即ち、上記フォーカシング
カム溝5bの使用領域は、ズーミングのワイド時とテレ
時では異なるので、フォーカスリング3の回転角による
ワイドとテレ時との機械的終端からの繰り出し量は異な
ることになる。
【0087】従って、無限遠被写体合焦位置までの繰り
出しパルス数を一つの値に設定することは実質的に不可
能である。このため、代表となる各ズーム状態に対する
複数の特定焦点距離を定め、それぞれに対応する上記無
限遠合焦繰り出しパルス数を設定する。また、それらの
中間の焦点距離に対しては補間演算して上記のパルス数
を求めるものとする。
【0088】図8は、フォーカスリング3の回転角θに
対する合焦レンズ群38の繰り出し量xの変化を示す線
図である。本図において、回転角θ0 ,θ3 は、それぞ
れワイド,テレ時の機械的終端位置に対応する回転角で
ある。また、回転角θ1 ,θ4 は、それぞれワイド,テ
レ時の無限遠合焦位置W∞,T∞の繰り出し量を与える
回転角度を示す。更に、回転角θ2 ,θ5 は、それぞれ
ワイド,テレ時の至近合焦位置Wnear,Tnearの繰り出
し量を与える回転角を示す。
【0089】そして、同図に示されるように機械的終端
からワイド、または、テレ時の無限遠合焦繰り出し回転
角ΔθW とΔθT は前述したように、それぞれ異なった
値を示すことになる。そして、E2 PROM83に
は、上記ΔθW ,ΔθT に対応する駆動パルス数を記憶
するようにし、ワイドとテレの中間の焦点距離に対して
は上記パルス数より補間演算により求められたパルス数
に基づいて合焦レンズ群38が繰り出されるものとす
る。なお、図8において、繰り出し量ΔxW ,ΔxT は
上記回転角ΔθW ,ΔθT による合焦レンズ群の繰り出
し量を示す。
【0090】上述した如く、本実施形態のズームレンズ
鏡筒における電動パワーフォーカスでのフォーカシング
においては、記憶された所定値より繰り込んだ位置でレ
ンズを止めたとき、あるいは、機械的な繰り込み終端に
当て付いてレンズを止めたときには、直ちに自動的に上
記所定値を繰り出すようにしているため、焦点深度の深
いスクリーンを用いてフォーカシングしたときにもスク
リーンによるピントの合わせにくさが無く、高精度のピ
ントが得られる。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、占
有スペ−スが少なく、光軸方向にも小型化が可能なズー
ムレンズ鏡筒を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるズームレンズ鏡筒を
内蔵するカメラシステムの電気回路のブロック構成図で
ある。
【図2】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒の分解斜視
図の一部である。
【図3】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒の分解斜視
図の一部である。
【図4】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒の縦断面図
である。
【図5】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒のズームエ
ンコーダ部の展開図である。
【図6】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒のフォーカ
スリングおよび外側ズーム環の要部展開図であって、フ
ォーカスリングのストッパピン当接状態を示す。
【図7】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒のフォーカ
スリングおよび外側ズーム環の要部展開図であって、フ
ォーカシングリングを無限遠被写体合焦位置まで回動さ
せた状態を示す。
【図8】上記一実施形態のズームレンズ鏡筒におけるフ
ォーカスリング回転角と合焦レンズ繰り出し量の関係を
示す図である。
【符号の説明】
1 ……固定枠 1b……嵌合穴 1c……嵌合長穴 7 ……第2群レンズ保持枠(枠部材) 7e……第2群メインロッド(案内部材) 7f……第2群サブロッド(案内部材) 7h……第2群駆動板(腕部材) 7j……ローラ(カムフォロア) 8 ……第3群レンズ保持枠 9 ……第4群レンズ保持枠 9c……スリーブ 9d……切り欠き 21 ……第2群レンズ(レンズ群,複数のレンズ群) 22 ……第3群レンズ(レンズ群,複数のレンズ群)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ズームレンズ鏡筒において、 上記ズームレンズ鏡筒内で移動可能なズームレンズ光学
    系の少なくとも一群のレンズを有するレンズ保持枠と、上記レンズ保持枠を上記ズームレンズ鏡筒の光軸方向に
    移動させるためのカム溝を有したズーム環と、 上記レンズ保持枠に固定され、上記ズームレンズ鏡筒内
    上記レンズ保持枠と伴に移動する、上記ズームレンズ
    鏡筒の光軸と平行に配設された一対の棒状の案内部材
    と、 一端部が上記レンズ保持枠に固定され、他端部が、この
    一端部が固定された該レンズ保持枠の当該部位から上記
    ズームレンズ鏡筒の光軸方向に延出した帯状の駆動板
    と、 上記駆動板の上記他端部に設けられ上記カム溝に嵌入す
    カムフォロアと、 を具備することを特徴とするズームレンズ鏡筒。
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