JPH11133182A - 復水脱塩装置内脱塩水の脱気装置 - Google Patents

復水脱塩装置内脱塩水の脱気装置

Info

Publication number
JPH11133182A
JPH11133182A JP9296498A JP29649897A JPH11133182A JP H11133182 A JPH11133182 A JP H11133182A JP 9296498 A JP9296498 A JP 9296498A JP 29649897 A JP29649897 A JP 29649897A JP H11133182 A JPH11133182 A JP H11133182A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
condensate
line
valve
water
pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9296498A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetane Hachiman
秀胤 八幡
Koichi Kinoshita
浩一 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Engineering Corp, Toshiba Corp filed Critical Toshiba Engineering Corp
Priority to JP9296498A priority Critical patent/JPH11133182A/ja
Publication of JPH11133182A publication Critical patent/JPH11133182A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin

Landscapes

  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】復水脱塩装置内のイオン交換樹脂からの有機炭
素溶出を抑制して発生廃液量および復水脱塩装置の運転
負荷軽減を目的とする。 【解決手段】原子力発電プラントに設置されている復水
脱塩装置7内の脱塩水を脱気するために脱塩水中の溶存
酸素濃度を低下させる。この手段として、復水脱塩装置
7の上部に酸素濃度計27を備えた抽気ライン24を連結
し、抽気ライン24にエダクタ25を接続する。復水脱塩装
置7には上部に復水入口ヘッダ管15および復水入口管17
を接続し、下部に復水出口ヘッダ管36および復水出口管
38を接続する。復水入口ヘッダ管15と復水出口ヘッダ管
36にバイパスして再循環ライン41を接続する。復水出口
ヘッダ管15にベントライン19を接続し、ベントライン19
に不活性ガス供給ライン21を接続する。エダクタ25は液
体廃棄物処理系水処理設備35に接続する処理系母管31に
バイパス接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は沸騰水型原子力発電
プラントに設置されている復水脱塩装置内脱塩水の脱気
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4により従来の沸騰水型原子力発電プ
ラントの主蒸気系,復水浄化系,給水系,原子炉再循環
系および原子炉冷却材浄化系の概要を説明する。すなわ
ち、原子炉1において発生した蒸気は主蒸気系の主蒸気
管2を通してタービン系のタービン3に導かれ、タービ
ン3を回転して発電機4を駆動し、発電させる。タービ
ン3で仕事をした蒸気は復水器5で冷却されて復水とな
り、復水は復水浄化系の復水ろ過装置6および復水脱塩
装置7を通して純化され、純化された水は給水系の給水
ポンプ8から給水管9を通して原子炉1へ給水される。
【0003】一方、原子炉1には原子炉1内の冷却材を
強制循環させる原子炉再循環系の原子炉再循環ポンプ10
を有する原子炉再循環系配管11が設けられている。ま
た、この原子炉再循環系配管11から分岐して給水管9に
接続する原子炉水を浄化する原子炉冷却材浄化系の原子
炉冷却材浄化装置12を有する原子炉冷却材浄化系配管13
が設けられている。
【0004】なお、復水脱塩装置7内にはビーズ型イオ
ン交換樹脂(以下、樹脂と記す)が充填されており、復
水ろ過装置6でろ過処理された復水を脱塩処理し、その
脱塩水を原子炉1に導くが、復水ろ過装置6および復水
脱塩装置7はそれぞれ通常複数の塔が並列接続されたも
のからなっている。
【0005】復水脱塩装置7は内部にビーズ型樹脂を内
包した構造になっているが、ビーズ型樹脂は有機物であ
り使用とともに劣化が起きる。この劣化により生じる劣
化生成物が有機性の不純物として原子炉1内に持ち込ま
れ、原子炉1内で放射線や熱によりイオン性の不純物へ
と変化し、一次系水質悪化の要因となる。
【0006】樹脂の劣化は使用期間により一律に起きる
のではなく、さまざまな要因があるが、沸騰水型原子力
発電所における最も重要な要因としては樹脂に接触する
水の溶存酸素濃度があげられる。
【0007】樹脂からの溶出物は酸素に影響されるとい
うことは、イオン交換樹脂に関わる分野では一般的な知
見となりつつある。しかし、どの程度影響されるかとい
う点ははっきりとした定説があるわけではない。樹脂に
よってその影響の程度が異なることが大きな原因であ
り、例えばA社のA−1という樹脂とB社のB−1とい
う樹脂では影響の程度が違うということである。
【0008】図5は沸騰水型原子力発電プラントで使わ
れているまたは使われていた樹脂のうちの4種類につい
て試験を行い、「全ての樹脂が酸素の高い状態では酸素
の低い状態よりも有機物の溶出量が多い」ことを示した
ものである。脱気水は酸素濃度の低い水、空気飽和水は
酸素濃度の高い水と解釈する。
【0009】一般に、脱気水は溶存酸素数ppb 以下、空
気飽和水は完全飽和であれば溶存酸素8ppb 程度である
が、ここでは溶存酸素数10ppb 以下を脱気水、6〜8pp
b を空気飽和水として実験を行っている。図5中、縦軸
は有機物溶出量を速度で示し、その多さで単に多い、少
ないを表す任意単位である。
【0010】有機物の溶出量(溶出速度)を測定する方
法はその分野においても確立されていないため、測定値
の絶対値は一般に承認される値ではないので、現状図5
のような書き方になっている。図5から明らかなように
樹脂の劣化は環境の溶存酸素濃度によって左右される。
【0011】沸騰水型原子力発電プラントにおいては、
原子炉の通常運転中は復水器で脱気が行われており、復
水中の溶存酸素濃度は非常に低い値となっている。一
方、原子炉停止中および復水脱塩装置内樹脂逆洗の際に
は溶存酸素濃度の高い水に触れる可能性がある。
【0012】復水脱塩装置内樹脂の逆洗操作を行う場
合、所内用圧縮空気および脱塩水供給元として復水移送
水を使用する。復水移送水は、復水貯蔵槽から復水移送
ポンプを介して発電所内の各負荷に送られている。復水
貯蔵槽は大気開放であり、復水貯蔵槽水には多量の酸素
が溶存酸素として溶解している。
【0013】よって、復水脱塩装置内樹脂を逆洗する際
には溶存酸素濃度の高い水に触れることとなる。また、
プラント停止期間中に復水脱塩装置の定期検査または改
造工事等が行われる場合では、一旦装置内の水を抜き、
復水移送水により水張りを行うため、装置内水の溶存酸
素は高い状態となる。
【0014】特に定期検査によるプラント停止期間は時
間的に長いため、溶存酸素の高い水による樹脂の劣化が
問題となる。そこで、プラント停止時には復水器の脱気
運転が行われており、復水の溶存酸素濃度が低い状態で
復水脱塩装置を隔離し、そのまま保管を行う、いわゆる
「脱気水満水保管」が行われている。しかし、実際には
プラント運用および復水脱塩装置の検査、工事のために
復水脱塩装置の複数塔は「脱気水満水保管」が実施でき
ないのが普通である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、復水
脱塩装置内樹脂の逆洗および定期検査に伴う隔離期間中
は、復水脱塩装置内樹脂が溶存酸素を含んだ脱塩水に浸
漬している可能性があり、樹脂の劣化が促進される可能
性がある。
【0016】特に現在、復水脱塩装置の陽イオン交換樹
脂に使用されているポリスチレンスルホン酸を主体とす
る強酸性陽イオン交換樹脂の劣化により生成する有機性
の不純物からは原子炉内で硫酸イオンの発生につなが
り、水質悪化ひいては材料健全性の観点からも好ましく
ない課題がある。
【0017】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、直接復水脱塩装置内の脱塩水中の溶存酸素
を除去することにより、プラントの運用および検査、工
事等の影響を受けずに復水脱塩装置の「脱気水満水保
管」を可能とすることで、復水脱塩装置内樹脂からの有
機炭素の溶出を抑制し、一次系の水質悪化抑制をするこ
とができる復水脱塩装置内脱塩水の脱気装置を提供する
ことにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は、複数基の復水脱塩装置を並列配置し、前記復水脱塩
装置の上端に採水入口弁を介して復水入口ヘッダ管を接
続し、この復水入口ヘッダ管から分岐して復水入口ヘッ
ダ弁を有する復水入口管を接続し、前記復水脱塩装置と
前記入口弁との間の前記復水入口ヘッダ管に分岐してベ
ント弁を有するベントラインを接続し、このベントライ
ンに不活性ガス供給ラインを接続し、前記ベントライン
から分岐して酸素濃度計および抽気取出弁を有する抽気
ラインの一端を接続し、この抽気ラインの他端をエダク
タに接続し、このエダクタをエダクタ入口弁およびエダ
クタ出口弁を介して液体廃棄物処理設備の水処理系母管
にバイパス接続し、前記復水脱塩装置の下端に採水出口
弁を介して復水出口ヘッダ管を接続し、この復水出口ヘ
ッダ管に分岐して復水出口管を接続してなることを特徴
とする。
【0019】請求項2に対応する発明は、前記採水入口
弁と前記復水入口管との間の前記復水入口ヘッダ管およ
び前記復水脱塩装置と前記採水出口弁との間の前記復水
出口ヘッダ管に再循環ポンプおよび再循環止め弁を有す
る再循環ラインを接続してなることを特徴とする。
【0020】請求項3に対応する発明は、前記エダクタ
の代りに真空ポンプを設置してなることを特徴とする。
請求項4に対応する発明は、前記復水脱塩装置と、この
復水脱塩装置内のイオン交換樹脂を再生するための復水
脱塩装置内樹脂再生装置とを樹脂返送ラインを介して並
列配置し、前記再循環ラインを前記復水脱塩装置内樹脂
再生装置に設けた再循環移送ラインに接続してなること
を特徴とする。
【0021】請求項5に対応する発明は、前記再循環ラ
インの前記再循環ポンプの吐出側と前記復水脱塩装置と
前記入口弁との間に止め弁を介して戻りラインを接続し
てなることを特徴とする。請求項6に対応する発明は、
前記復水脱塩装置に温度計および超音波発信器を取付
け、前記超音波発信器に周波数可変装置を取付けてなる
ことを特徴とする。
【0022】本発明は直接復水脱塩装置内脱塩水の溶存
酸素を除去することにより、復水脱塩装置内の溶存酸素
濃度を低下させる。復水脱塩装置内の溶存酸素濃度を低
下させる手段としては、エダクタまたは真空ポンプを利
用する。
【0023】また、抽気によって系統圧が負圧になった
際、系統外から空気が流入して再び系統内の酸素濃度が
上昇しないように不活性ガス供給ラインを設置し、系統
圧を正圧に保つようにする。
【0024】エダクタまたは真空ポンプと各復水脱塩装
置を並列に連結することにより、任意の1基または複数
の復水脱塩装置を同時に抽気する。復水脱塩装置内の溶
存酸素濃度を監視して復水脱塩装置内の酸素除去が完了
したことの判断を可能とする。脱気操作の際には脱気効
率を高めるため脱塩装置内の水を循環させるか、または
復水脱塩装置内に気相部を作る等の操作を行う。
【0025】
【発明の実施の形態】図1および図2により本発明に係
る復水脱塩装置内脱塩水の脱気装置の第1の実施の形態
を説明する。図1は本実施の形態において対象となる復
水脱塩装置7と液体廃棄物廃棄物処理系水処理設備35に
係る系統図を示し、図2は図1における再循環ライン41
と復水脱塩装置7の近傍を拡大して示している。
【0026】図1において、複数の復水脱塩装置7は並
列配置されており、これらの復水脱塩装置の上端には採
水入口弁14を介して復水入口ヘッダ管15が接続されてい
る。この復水入口ヘッダ管15から分岐して復水入口ヘッ
ダ弁16を有する復水入口管17が接続している。
【0027】復水脱塩装置7と入口弁14との間の復水入
口ヘッダ管15に分岐してベント弁18を有するベントライ
ン19が接続しており、このベントライン19にはベント末
端弁20が接続している。ベント末端弁20の上流側ベント
ライン19に分岐して不活性ガス供給ライン21が接続し、
この不活性ガス供給ライン21に圧力計22およびガス供給
弁23が設けられており、不活性ガス供給ライン21はガス
供給弁23を介してガス源に接続している。
【0028】ベントライン19に分岐して抽気ライン24の
一端が接続し、抽気ライン24の他端はエダクタ25に接続
している。抽気ライン24には抽気取出弁26および酸素濃
度計27が取付けられている。エダクタ25の両端にはエダ
クタ入口弁28およびエダクタ出口弁29が接続し、エダク
タ入口弁28およびエダクタ出口弁29はバイパスライン30
として液体廃棄物処理系水処理設備35の処理系母管31に
接続している。
【0029】処理系母管31の上流側には液体廃棄物処理
系タンク32,処理系ポンプ33が接続しており、処理系母
管31と処理系タンク32との間には戻りライン34が接続し
ている。処理系母管31の下流側は液体廃棄物処理系水処
理設備35に接続している。
【0030】復水脱塩装置7の下端には復水出口ヘッダ
管36が採水出口弁37を介して接続しており、復水出口ヘ
ッダ管36には復水出口管38が分岐接続している。復水出
口ヘッダ管36の他端は他の復水脱塩装置(他の塔)に接
続している。また、復水脱塩装置7の上端側面には樹脂
移送管39が接続し、樹脂移送管39には移送管止め弁40が
設けられ、樹脂移送管39の他端は他の塔に接続してい
る。
【0031】図2に示したように採水入口弁14と復水入
口管17との間の復水入口ヘッダ管15および復水脱塩装置
7と採水出口弁37との間の復水出口ヘッダ管36に再循環
ライン41が接続されており、再循環ライン41には再循環
ライン止め弁42および再循環ポンプ43が設けられてい
る。
【0032】また、図1に示すように復水脱塩装置7と
ベントライン19との間の復水入口ヘッダ管15および再循
環ライン止め弁42と再循環ポンプ43との間の再循環ライ
ン41には戻りライン44が接続されており、戻りライン44
には戻りライン止め弁45が接続されている。
【0033】復水脱塩装置7は上部側面に温度計46が取
付けられ、下部側面に超音波発信器47が取付けられ、超
音波発信器47は周波数可変装置48に接続し、周波数可変
装置48は温度計と電気的に接続している。
【0034】しかして、図1に示す液体廃棄物処理系で
はそのタンク32の保有水を、処理する際にはポンプ33を
介して液体廃棄物処理系水処理設備35に送られる。また
処理を行わない場合でも戻りライン34を通してタンク32
に戻す撹拌運転が可能である。ポンプ33の吐出側に抽気
ライン24およびエダクタ25を接続する。エダクタ25の動
力としてはこの構成により液体廃棄物処理系のポンプ33
を使用することができる。
【0035】処理系ポンプ33はプラント運用にもよる
が、液体廃棄物処理のためにプラント運転中も定期的に
運転されており、特に本実施の形態に係る復水脱塩装置
7内の脱気が必要になるプラント停止中には毎日のよう
に運転されるため、動力として無駄のない利用が可能で
ある。
【0036】また、エダクタ25の動力源として処理系ポ
ンプ33以外のポンプを利用することも可能であるし、専
用のポンプを設置すること、エダクタ25を使用しないで
真空ポンプに代えて抽気を行うことも可能である。エダ
クタ25は抽気ライン24を介してベントライン19に接続す
る。
【0037】抽気運転を実施する場合、ベント末端弁20
を閉、ベント弁18を開とし、エダクタ入口弁30,エダク
タ出口弁29および抽気取出弁26を開にして抽気ライン24
を構成することで復水脱塩装置7内の脱気を行う。
【0038】脱気の効率を高めるために抽気取出弁26を
開とする前に復水脱塩装置7内のドレンを行い、復水脱
塩装置7内に気相部を作ることができる。さらに脱気効
率を高めるためには、再循環ポンプ43を利用し、復水脱
塩装置7内の水を撹拌することができる。
【0039】図2において、復水系が工事等により水抜
き状態である場合にも再循環撹拌運転を可能とするため
には再循環ポンプ43吸込みは復水脱塩装置7各塔の出口
から取出し、復水脱塩装置再循環各塔戻りライン44によ
り復水脱塩装置7各塔の採水入口弁14の下流に戻すか、
復水入口ヘッダ管15に戻す場合にはヘッダ部に復水入口
ヘッダ弁16を設ける。
【0040】従来、再循環ライン41は復水脱塩装置7の
各塔の出口から取出し、再循環ポンプ43を経由し、再循
環ライン41により復水入口ヘッダ配管15に戻る構造とな
っており、復水脱塩装置復水入口ヘッダ弁16は設けられ
ていない。なお、この再循環運転を行う場合には、抽気
ライン24として使用するベントライン19は従来のいわゆ
るベントラインではなく、再循環ライン41と干渉しない
ラインを使用する必要がある。
【0041】例えば、樹脂移送ライン39が使用できる。
抽気ライン24は各復水脱塩装置7と並列に連結すること
で、抽気しようとする任意の復水脱塩装置7を選定する
ことができる。抽気運転中、酸素濃度計27の指示値を監
視し、酸素濃度が漸減し、平衡状態に達したら抽気完了
と判断し、抽気取出弁26を閉とし、液体廃棄物処理系の
撹拌運転より隔離する。
【0042】また、抽気運転によって負圧となった復水
脱塩装置7に、圧力計22の指示値と連動して不活性ガス
供給弁23が開して不活性ガスまたは窒素ガスが供給され
正圧に回復させる。不活性ガス供給弁23はプラントの不
活性ガス系または独立したガス供給設備またはボンベ等
からガスを供給するものとする。
【0043】またさらに、不活性ガス供給ライン21を復
水脱塩装置7の下部に接続し、抽気運転中にガス供給弁
23を開とし、不活性ガスにより、復水脱塩装置7内の脱
塩水の溶存酸素を追い出し、さらに脱気効率を高めるこ
とも可能である。
【0044】つぎに図3を参照して本発明に係る第2の
実施の形態を説明する。図3において、復水脱塩装置7
の下部に樹脂返送ライン49の一端を止め弁50を介して接
続し、この樹脂返送ライン49の他端を樹脂再生装置51に
接続する。樹脂再生装置51には再循環水移送ライン52の
一端が止め弁53を介して接続し、再循環水移送ライン52
の他端は再循環ライン41の戻りライン41aに接続してい
る。
【0045】再循環ライン41と復水入口ヘッダ管15との
間には開閉弁54が設けられている。樹脂再生装置51には
抽気ライン24が接続され、抽気ライン24には酸素濃度計
27および抽気取出弁26が接続されており、抽気ライン24
の下流側はエダクタまたは真空ポンプ(図示せず)が接
続している。
【0046】図3では樹脂再生装置51に抽気ライン24お
よび再循環ライン41の戻りライン41aを接続する。脱気
操作を行う場合は、復水脱塩装置7内の脱塩水を再循環
ポンプ43により再循環水移送ライン52を経由し、樹脂再
生装置51に送り、樹脂返送ライン49により復水脱塩装置
7へ戻す循環運転を行う。
【0047】エダクタまたは真空ポンプに繋げられた抽
気取出弁26を開とし、樹脂再生装置51内の抽気を行う。
樹脂再生装置17で脱気された水が循環により復水脱塩装
置7に供給され復水脱塩装置7内の脱気が行われる。
【0048】本実施の形態は第1の実施の形態に比べ、
従来の技術によるシステムからの改造を考慮した場合、
抽気ライン24および再循環ライン41の改造物量が少ない
こと、復水脱塩装置7および樹脂再生装置51内を正圧に
するための不活性ガス供給設備が不要となる。脱気効率
を高めるために不活性ガス供給設備を復水脱塩装置また
は復水脱塩装置樹脂再生設備に設置することは可能であ
る。
【0049】第2の実施の形態によれば、脱気操作終了
後、復水脱塩装置7と隔離後に樹脂再生装置51のベント
ライン17を開放することにより樹脂再生装置51内を大気
圧に復帰することができる。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、沸騰水型原子力発電プ
ラントにおいて、ビーズ型イオン交換樹脂を内蔵した復
水脱塩装置または樹脂再生装置内の脱塩水中の溶存酸素
濃度を低下させることができる。また、復水脱塩装置ま
たは樹脂再生装置内を不活性ガスまたは窒素ガスで加圧
して負圧になることを防止できる。さらに、エダクタま
たは真空ポンプと各復水脱塩装置を並列に連結すること
により、任意の1基以上の復水脱塩装置を同時に抽気で
きる。
【0051】また、復水脱塩装置または樹脂再生装置内
の酸素濃度を監視しながら脱気運転が可能となるととも
に、脱塩水を撹拌し、脱気効率を高めながら脱気するこ
とができる。
【0052】よって、復水脱塩装置または樹脂再生装置
内の脱塩水が逆洗および定期検査によって溶存酸素濃度
が上昇しても、常時溶存酸素濃度を除去することが可能
となり、イオン交換樹脂の酸化劣化を抑制すると同時
に、原子炉一次系水質への影響を回避することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る復水脱塩装置内脱塩水の脱塩装置
の第1の実施の形態を説明するための系統図。
【図2】図1における再循環ラインとその近傍を拡大し
て示す系統図。
【図3】本発明に係る脱塩装置の第2の実施の形態の要
部を示す系統図。
【図4】従来の沸騰水型原子力発電プラントに設置され
ている水処理設備に関連した一次系を概略的に示す系統
図。
【図5】図4において復水脱塩装置内イオン交換樹脂か
らの溶出物に対する酸素の影響を説明するための棒線
図。
【符号の説明】
1…原子炉、2…主蒸気管、3…タービン、4…発電
機、5…復水器、6…復水ろ過装置、7…復水脱塩装
置、8…給水ポンプ、9…給水管、10…原子炉再循環ポ
ンプ、11…原子炉再循環系配管、12…原子炉冷却材浄化
装置、13…原子炉冷却材浄化系配管、14…採水入口弁、
15…復水入口ヘッダ管、16…復水入口ヘッダ弁、17…復
水入口管、18…ベント弁、19…ベントライン、20…ベン
ト末端弁、21…不活性ガス供給ライン、22…圧力計、23
…ガス供給弁、24…抽気ライン、25…エダクタ、26…抽
気取出弁、27…酸素濃度計、28…エダクタ入口弁、29…
エダクタ出口弁、30…バイパスライン、31…処理系母
管、32…液体廃棄物処理系タンク、33…処理系ポンプ、
34…戻りライン、35…液体廃棄物処理系水処理設備、36
…復水出口ヘッダ管、37…採水出口弁、38…復水出口
弁、39…樹脂移送管、40…移動管止め弁、41…再循環ラ
イン、41a…戻りライン、42…再循環ライン止め弁、43
…再循環ポンプ、44…戻りライン、45…戻りライン止め
弁、46…温度計、47…超音波発信器、48…周波数可変装
置、49…樹脂返送ライン、50…止め弁、51…樹脂再生装
置、52…再循環水移送ライン、53…止め弁、54…開閉
弁。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数基の復水脱塩装置を並列配置し、前
    記復水脱塩装置の上端に採水入口弁を介して復水入口ヘ
    ッダ管を接続し、この復水入口ヘッダ管から分岐して復
    水入口ヘッダ弁を有する復水入口管を接続し、前記復水
    脱塩装置と前記入口弁との間の前記復水入口ヘッダ管に
    分岐してベント弁を有するベントラインを接続し、この
    ベントラインに不活性ガス供給ラインを接続し、前記ベ
    ントラインから分岐して酸素濃度計および抽気取出弁を
    有する抽気ラインの一端を接続し、この抽気ラインの他
    端をエダクタに接続し、このエダクタをエダクタ入口弁
    およびエダクタ出口弁を介して液体廃棄物処理設備の水
    処理系母管にバイパス接続し、前記復水脱塩装置の下端
    に採水出口弁を介して復水出口ヘッダ管を接続し、この
    復水出口ヘッダ管に分岐して復水出口管を接続してなる
    ことを特徴とする復水脱塩装置内脱塩水の脱気装置。
  2. 【請求項2】 前記採水入口弁と前記復水入口管との間
    の前記復水入口ヘッダ管および前記復水脱塩装置と前記
    採水出口弁との間の前記復水出口ヘッダ管に再循環ポン
    プおよび再循環止め弁を有する再循環ラインを接続して
    なることを特徴とする請求項1記載の復水脱塩装置内脱
    塩水の脱気装置。
  3. 【請求項3】 前記エダクタの代りに真空ポンプを設置
    してなることを特徴とする請求項1記載の復水脱塩装置
    内脱塩水の脱気装置。
  4. 【請求項4】 前記復水脱塩装置と、この復水脱塩装置
    内のイオン交換樹脂を再生するための復水脱塩装置内樹
    脂再生装置とを樹脂返送ラインを介して並列配置し、前
    記再循環ラインを前記復水脱塩装置内樹脂再生装置に設
    けた再循環移送ラインに接続してなることを特徴とする
    請求項1記載の復水脱塩装置内脱塩水の脱気装置。
  5. 【請求項5】 前記再循環ラインの前記再循環ポンプの
    吐出側と前記復水脱塩装置と前記入口弁との間に止め弁
    を介して戻りラインを接続してなることを特徴とする請
    求項1記載の復水脱塩装置内脱塩水の脱気装置。
  6. 【請求項6】 前記復水脱塩装置に温度計および超音波
    発信器を取付け、前記超音波発信器に周波数可変装置を
    取付けてなることを特徴とする請求項1記載の復水脱塩
    装置内脱塩水の脱気装置。
JP9296498A 1997-10-29 1997-10-29 復水脱塩装置内脱塩水の脱気装置 Pending JPH11133182A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9296498A JPH11133182A (ja) 1997-10-29 1997-10-29 復水脱塩装置内脱塩水の脱気装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9296498A JPH11133182A (ja) 1997-10-29 1997-10-29 復水脱塩装置内脱塩水の脱気装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11133182A true JPH11133182A (ja) 1999-05-21

Family

ID=17834338

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9296498A Pending JPH11133182A (ja) 1997-10-29 1997-10-29 復水脱塩装置内脱塩水の脱気装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11133182A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022536251A (ja) * 2019-06-06 2022-08-15 フラマトム・ゲーエムベーハー 原子力発電所のための脱気システムおよび原子炉冷却材の流れを脱ガスする方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022536251A (ja) * 2019-06-06 2022-08-15 フラマトム・ゲーエムベーハー 原子力発電所のための脱気システムおよび原子炉冷却材の流れを脱ガスする方法
US12106863B2 (en) 2019-06-06 2024-10-01 Framatome Gmbh Degasification system for a nuclear power plant and method for degassing a flow of reactor coolant

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10566101B2 (en) Apparatus for degassing a nuclear reactor coolant system
CN112321035A (zh) 一种净化scal型间接空冷机组循环水的方法
JP3610388B2 (ja) 復水脱塩装置
JPH11133182A (ja) 復水脱塩装置内脱塩水の脱気装置
JPH0312952B2 (ja)
JP4931107B2 (ja) 電気脱イオン装置およびそれを用いた加圧水型原子力発電所の2次系ライン水処理装置
US9115010B2 (en) Demineralizer of primary coolant system in pressurized-water reactor power plant and method for purifying primary cooling water in pressurized-water reactor power plant
JP2000140839A (ja) 復水脱塩装置
JP3614995B2 (ja) 復水脱塩装置
JP2009300162A (ja) 加圧水型原子力発電所の一次冷却系の脱塩装置および一次冷却水の浄化方法
JP2000002787A (ja) 原子力プラントの過酸化水素濃度低減装置
JP2004330154A (ja) 復水脱塩装置およびその装置へのイオン交換樹脂の充填方法
JP2738473B2 (ja) 復水循環系の蒸気が通るタービンの監視方法及び装置
JP3888894B2 (ja) 復水処理システムおよび復水処理方法
JP2001314858A (ja) 復水脱塩装置の運転方法
JPH08313692A (ja) 脱塩装置内イオン交換樹脂の再生方法およびその装置
JP5513846B2 (ja) 原子力発電プラントおよびその運転方法
JP2004223513A (ja) 復水脱塩装置におけるイオン交換樹脂の充填方法
JP3219741B2 (ja) 復水処理システムおよび復水処理方法
JPH11197661A (ja) 復水脱塩装置
JP2543767B2 (ja) 復水脱塩方法
JPH10174890A (ja) アンモニア型復水脱塩装置の処理方法及びこれに用いる通水塔
JP2001179249A (ja) 復水脱塩装置
JP2002004810A (ja) 復水処理方法
JP5912886B2 (ja) 化学除染方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050518

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050524

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060620

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20060704

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees