JPH11133096A - ケーブル端末処理部異常監視装置 - Google Patents
ケーブル端末処理部異常監視装置Info
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- JPH11133096A JPH11133096A JP9292796A JP29279697A JPH11133096A JP H11133096 A JPH11133096 A JP H11133096A JP 9292796 A JP9292796 A JP 9292796A JP 29279697 A JP29279697 A JP 29279697A JP H11133096 A JPH11133096 A JP H11133096A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ケーブル端末処理部において、部分放電の原
因となるフロートが発生したことを容易に検知し、重大
事故への発展を防止する監視装置を提供する。 【解決手段】 導体と接地電位層を有するケーブルの端
末において、ストレスコーンを設け、このストレスコー
ンの中腹部まで前記接地電位層を延長したケーブル端末
処理部8を対象とし、このケーブル端末処理部の表面上
であって、前記ストレスコーン上の接地電位部に対向す
る位置に設けられた電極14と、この電極と接地間を接
続する接地線15と、この接地線に流れる電流を計測す
る手段16とからケーブル端末処理部監視装置を構成す
る。接地電位部に断裂が生じてフロートをすると、電極
との間の容量により接地線に電流が流れるので、これを
検出することにより異常を検知することができる。
因となるフロートが発生したことを容易に検知し、重大
事故への発展を防止する監視装置を提供する。 【解決手段】 導体と接地電位層を有するケーブルの端
末において、ストレスコーンを設け、このストレスコー
ンの中腹部まで前記接地電位層を延長したケーブル端末
処理部8を対象とし、このケーブル端末処理部の表面上
であって、前記ストレスコーン上の接地電位部に対向す
る位置に設けられた電極14と、この電極と接地間を接
続する接地線15と、この接地線に流れる電流を計測す
る手段16とからケーブル端末処理部監視装置を構成す
る。接地電位部に断裂が生じてフロートをすると、電極
との間の容量により接地線に電流が流れるので、これを
検出することにより異常を検知することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力用ケーブルの
ケーブル端末処理部における異常の発生の有無を監視す
る装置に関するものである。
ケーブル端末処理部における異常の発生の有無を監視す
る装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ケーブル端末処理部について図を用いて
説明する。図1は、ケーブル端末処理部の構成、及び、
そのケーブル端末処理部でフロートが発生した状況を断
面で示す。ケーブル1は、図1(A)に示すように、導
体2と、導体2をカバーする絶縁層3と、絶縁層3の外
側に設けられて接地電位層4を形成する半導電層5及び
銅テープ層6と、ケーブル全体をカバーする絶縁物から
なる保護層7とから構成される。
説明する。図1は、ケーブル端末処理部の構成、及び、
そのケーブル端末処理部でフロートが発生した状況を断
面で示す。ケーブル1は、図1(A)に示すように、導
体2と、導体2をカバーする絶縁層3と、絶縁層3の外
側に設けられて接地電位層4を形成する半導電層5及び
銅テープ層6と、ケーブル全体をカバーする絶縁物から
なる保護層7とから構成される。
【0003】このケーブル1の端末を処理する際には、
導体2をカバーしていた絶縁層3、半導電層5、銅テー
プ層6、保護層7が取り除かれて導体2が露出させら
れ、露出された導体2に端子9が接続される。これによ
り、高電圧部の導体2と接地電位層4間に沿面絶縁部分
が生じる。この沿面絶縁部分に所定の沿面距離を確保
し、かつ、沿面電界が緩やかに変化するようにするた
め、絶縁層3の外周にストレスコーン10が設けられ、
接地電層4の銅テープ層6からストレスコーン10の中
腹部まで、鉛テープが巻き付けられて鉛テープ層11が
形成される。これにより、ストレスコーン10の中腹部
までが接地電位となり、導体2から接地電位層4までの
沿面絶縁部分に安定な沿面電界が得られる。
導体2をカバーしていた絶縁層3、半導電層5、銅テー
プ層6、保護層7が取り除かれて導体2が露出させら
れ、露出された導体2に端子9が接続される。これによ
り、高電圧部の導体2と接地電位層4間に沿面絶縁部分
が生じる。この沿面絶縁部分に所定の沿面距離を確保
し、かつ、沿面電界が緩やかに変化するようにするた
め、絶縁層3の外周にストレスコーン10が設けられ、
接地電層4の銅テープ層6からストレスコーン10の中
腹部まで、鉛テープが巻き付けられて鉛テープ層11が
形成される。これにより、ストレスコーン10の中腹部
までが接地電位となり、導体2から接地電位層4までの
沿面絶縁部分に安定な沿面電界が得られる。
【0004】その後、保護層7から端子9までの間に絶
縁テープが巻き付けられて絶縁テープ層19を形成し、
ケーブル端末処理部8が形成される。
縁テープが巻き付けられて絶縁テープ層19を形成し、
ケーブル端末処理部8が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ケーブル端末処理部8
は、機器の運転中において、温度変化或いは振動などに
より物理的ストレスが加わりやすい。そのため、比較的
柔らかい鉛テープ層11が断裂をすることがある。図1
(B)は、鉛テープ層11がその途中で断裂した状態を
示す。鉛テープ層11が断裂部分31で切り離される
と、接地電位層4に接続されている部分13とそこから
切り離された部分12に別れるため、切り離された部分
12は電気的にフロートする。したがって、フロート部
分12に導体2から高電圧が誘起されると接地電位にあ
る部分13との間で部分放電が発生することがある。こ
の事態を放置しておくと、やがて、火災又は絶縁破壊事
故などに発展する。
は、機器の運転中において、温度変化或いは振動などに
より物理的ストレスが加わりやすい。そのため、比較的
柔らかい鉛テープ層11が断裂をすることがある。図1
(B)は、鉛テープ層11がその途中で断裂した状態を
示す。鉛テープ層11が断裂部分31で切り離される
と、接地電位層4に接続されている部分13とそこから
切り離された部分12に別れるため、切り離された部分
12は電気的にフロートする。したがって、フロート部
分12に導体2から高電圧が誘起されると接地電位にあ
る部分13との間で部分放電が発生することがある。こ
の事態を放置しておくと、やがて、火災又は絶縁破壊事
故などに発展する。
【0006】本発明は、ケーブル端末処理部において、
部分放電の原因となるフロートが発生したことを容易に
検知し、重大事故への発展を防止する監視装置を提供す
ることを目的とするものである。
部分放電の原因となるフロートが発生したことを容易に
検知し、重大事故への発展を防止する監視装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものである。本発明は、導体と接
地電位層を有するケーブルの端末にストレスコーンを設
け、このストレスコーンの中腹部まで前記接地電位層を
延長したケーブル端末処理部を対象とし、このケーブル
端末処理部の表面上であって、前記ストレスコーン上の
接地電位部に対向する位置に設けられた電極と、この電
極と接地間を接続する接地線と、この接地線に流れる電
流を計測する手段とからケーブル端末処理部監視装置を
構成する。
成するためになされたものである。本発明は、導体と接
地電位層を有するケーブルの端末にストレスコーンを設
け、このストレスコーンの中腹部まで前記接地電位層を
延長したケーブル端末処理部を対象とし、このケーブル
端末処理部の表面上であって、前記ストレスコーン上の
接地電位部に対向する位置に設けられた電極と、この電
極と接地間を接続する接地線と、この接地線に流れる電
流を計測する手段とからケーブル端末処理部監視装置を
構成する。
【0008】この構成によれば、電極は、絶縁物を介し
て接地電位層間に対向するため、電極と接地電位層間に
容量が発生する。ケーブル端末処理部が正常な場合は、
この容量の一方が接地電位層に接続され、他方が接地線
により接地されているから、接地線に接続された電流計
測手段は電流を検出しない。電気機器の運転中、ケーブ
ル端末処理部に温度変化、物理的ストレスなどが繰り返
し加えられることにより、接地電位層が断裂することが
ある。すると、接地電位層から切り離された部分がフロ
ートをし、この部分に導体に印加された高電圧による電
圧が誘起する。この電圧により、この部分と容量結合し
ている電極にも電圧が誘起される。
て接地電位層間に対向するため、電極と接地電位層間に
容量が発生する。ケーブル端末処理部が正常な場合は、
この容量の一方が接地電位層に接続され、他方が接地線
により接地されているから、接地線に接続された電流計
測手段は電流を検出しない。電気機器の運転中、ケーブ
ル端末処理部に温度変化、物理的ストレスなどが繰り返
し加えられることにより、接地電位層が断裂することが
ある。すると、接地電位層から切り離された部分がフロ
ートをし、この部分に導体に印加された高電圧による電
圧が誘起する。この電圧により、この部分と容量結合し
ている電極にも電圧が誘起される。
【0009】この電圧を検出することによっても、接地
電位層のフロートという異常を検出することができる
が、高電圧の検出は危険なことであるので、本発明にお
いては、電極を接地することにより電極の電位を低電圧
化すると共に、接地線に電流を流させ、この電流を検出
する。したがって、電流検出手段が電流を検出した場合
に、ケーブル端末処理部において、接地電位層のフロー
トが発生したことを知ることができる。これにより、速
やかな対処を行うことが可能となり、重大な事故への波
及を阻止することが可能となる。
電位層のフロートという異常を検出することができる
が、高電圧の検出は危険なことであるので、本発明にお
いては、電極を接地することにより電極の電位を低電圧
化すると共に、接地線に電流を流させ、この電流を検出
する。したがって、電流検出手段が電流を検出した場合
に、ケーブル端末処理部において、接地電位層のフロー
トが発生したことを知ることができる。これにより、速
やかな対処を行うことが可能となり、重大な事故への波
及を阻止することが可能となる。
【0010】また、ケーブルの接地電位層に、半導電層
が設けられることがある。この場合、接地電位層に断裂
が生じても、断裂部分と接地電位層とが半導電層を介し
て接続されて完全にはフロートしないケースがある。こ
の場合、接地電位層から切り離された部分に誘起された
電圧による電流は、半導電層の非直線性抵抗を介して接
地電位層へ流れる経路と、電極との間の容量と接地線と
を通って流れる経路に分流して流れる。
が設けられることがある。この場合、接地電位層に断裂
が生じても、断裂部分と接地電位層とが半導電層を介し
て接続されて完全にはフロートしないケースがある。こ
の場合、接地電位層から切り離された部分に誘起された
電圧による電流は、半導電層の非直線性抵抗を介して接
地電位層へ流れる経路と、電極との間の容量と接地線と
を通って流れる経路に分流して流れる。
【0011】この結果、接地線に流れる電流は、半導電
層の非直線性抵抗の影響により歪みが生じる。電流検出
手段はこの歪み電流を検出するので、検出した電流波形
を観察することにより、接地電位層に不完全なフロート
が生じていることを検出することができる。また、通
常、ケーブルは3相構成とされる。この3相構成のケー
ブル端末処理部に対しては、各相ごとにケーブル端末処
理部に電極を設け、電流検出手段が3相の電極と接地間
に流れる電流のゼロ相電流を検出するようにすることが
できる。
層の非直線性抵抗の影響により歪みが生じる。電流検出
手段はこの歪み電流を検出するので、検出した電流波形
を観察することにより、接地電位層に不完全なフロート
が生じていることを検出することができる。また、通
常、ケーブルは3相構成とされる。この3相構成のケー
ブル端末処理部に対しては、各相ごとにケーブル端末処
理部に電極を設け、電流検出手段が3相の電極と接地間
に流れる電流のゼロ相電流を検出するようにすることが
できる。
【0012】3相のケーブル端末処理部の全てが正常な
場合、ゼロ相電流は平衡するので、電流検出手段は微小
な電流しか検出しない。しかし、1相のケーブル端末処
理部において異常が発生した場合、その相の電極と接地
間に流れる電流は電流検出手段により検出される。した
がって、この検出された電流の値又は波形に基づいてケ
ーブル端末処理部の接地電位層に異常が発生したことを
検出することができる。
場合、ゼロ相電流は平衡するので、電流検出手段は微小
な電流しか検出しない。しかし、1相のケーブル端末処
理部において異常が発生した場合、その相の電極と接地
間に流れる電流は電流検出手段により検出される。した
がって、この検出された電流の値又は波形に基づいてケ
ーブル端末処理部の接地電位層に異常が発生したことを
検出することができる。
【0013】本発明の電流検出手段については、任意の
ものが使用可能である。電流値の測定には、据え付け型
の電流計又は携帯型の電流計などが使用でき、電流波形
の観察には、オッシロスコープなどが使用できる。さら
に、検出した電流をCPUなどを用いて解析し、異常の
有無の判定を自動的に行うことができ、その結果をオン
ラインで送信することにより遠隔地においてモニタする
ことも可能である。
ものが使用可能である。電流値の測定には、据え付け型
の電流計又は携帯型の電流計などが使用でき、電流波形
の観察には、オッシロスコープなどが使用できる。さら
に、検出した電流をCPUなどを用いて解析し、異常の
有無の判定を自動的に行うことができ、その結果をオン
ラインで送信することにより遠隔地においてモニタする
ことも可能である。
【0014】以上説明したように、本発明によれば、ケ
ーブル端末処理部において、異常が発生したことを簡単
かつ確実に検出することができる。また、異常検出によ
って必要な処置が迅速に行えるので、重大な事故に発展
することを防止することができる。
ーブル端末処理部において、異常が発生したことを簡単
かつ確実に検出することができる。また、異常検出によ
って必要な処置が迅速に行えるので、重大な事故に発展
することを防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のケーブル端末処理
部の実施形態について図を用いて説明する。なお、以下
の説明における図では、図1と同一機能を有するものに
は同一参照符号を付して、重複する説明は省略する。図
2は、1相のケーブル端末処理部に対する異常監視装置
の構成を示す図である。図2においては、ケーブル1及
びケーブル端末処理部8は外形が示されている。
部の実施形態について図を用いて説明する。なお、以下
の説明における図では、図1と同一機能を有するものに
は同一参照符号を付して、重複する説明は省略する。図
2は、1相のケーブル端末処理部に対する異常監視装置
の構成を示す図である。図2においては、ケーブル1及
びケーブル端末処理部8は外形が示されている。
【0016】ケーブル端末処理部8の絶縁テープ層19
の表面に箔電極14が貼り付けられる。この箔電極14
の貼り付け位置は、図3(A)の断面図に示すように、
ストレスコーン10の下半分の接地電位部、つまり、中
腹まで巻き付けられた鉛テープ11の端部に対向する位
置とされる。この箔電極14は、接地線15により接地
される。接地線15に流れる電流を測定する変流器16
が設けられる。変流器16の出力は、電流計18及びオ
ッシロスコープ17に接続される。
の表面に箔電極14が貼り付けられる。この箔電極14
の貼り付け位置は、図3(A)の断面図に示すように、
ストレスコーン10の下半分の接地電位部、つまり、中
腹まで巻き付けられた鉛テープ11の端部に対向する位
置とされる。この箔電極14は、接地線15により接地
される。接地線15に流れる電流を測定する変流器16
が設けられる。変流器16の出力は、電流計18及びオ
ッシロスコープ17に接続される。
【0017】図3に、導体2、銅テープ6、鉛テープ1
1、箔電極14間に容量が発生する状態を示す。図4
に、その等価回路と、変流器16が検出する箔電極14
に流れる電流の波形を示す。図3(A)は、鉛テープ層
11が正常で断裂が発生していない状態を示す。導体2
と銅テープ6間には、誘電体としての絶縁層3が存在す
るため、容量CC が存在する。導体2と鉛テープ11間
には、絶縁層3とストレスコーン10が存在するため、
容量CS が存在する。鉛テープ11と箔電極14間に
は、絶縁テープ層19が存在するため、容量CP が存在
する。
1、箔電極14間に容量が発生する状態を示す。図4
に、その等価回路と、変流器16が検出する箔電極14
に流れる電流の波形を示す。図3(A)は、鉛テープ層
11が正常で断裂が発生していない状態を示す。導体2
と銅テープ6間には、誘電体としての絶縁層3が存在す
るため、容量CC が存在する。導体2と鉛テープ11間
には、絶縁層3とストレスコーン10が存在するため、
容量CS が存在する。鉛テープ11と箔電極14間に
は、絶縁テープ層19が存在するため、容量CP が存在
する。
【0018】図4(A)は、鉛テープ層11が正常な状
態での等価回路と変流器16に流れる電流波形を示す。
導体2と接地電位の銅テープ層6の間に容量CC が、導
体2と鉛テープ層11間に容量CS が、鉛テープ層11
と箔電極14間に容量CP が存在する。そして、箔電極
14は変流器16を介して接地される。鉛テープ層11
が正常な状態では、鉛テープ層11と銅テープ層6が接
続されている。
態での等価回路と変流器16に流れる電流波形を示す。
導体2と接地電位の銅テープ層6の間に容量CC が、導
体2と鉛テープ層11間に容量CS が、鉛テープ層11
と箔電極14間に容量CP が存在する。そして、箔電極
14は変流器16を介して接地される。鉛テープ層11
が正常な状態では、鉛テープ層11と銅テープ層6が接
続されている。
【0019】したがって、導体2から容量CS を介して
流れる電流iS は、鉛テープ層11−銅テープ層6を通
してアースに流れるため、変流器16に流れる電流は微
小なものとなる。この正常時の電流波形を同じ図4
(A)に示す。図3(B)は、鉛テープ層11が断裂部
分31で2つの部分12,13に分れ、切り離された部
分13が半導電層5に接触している状態を示す。この場
合の等価回路は、図4(B)に示すように、鉛テープ層
11と銅テープ層6との間に半導電層5による非直線性
抵抗Rが挿入されることとなる。
流れる電流iS は、鉛テープ層11−銅テープ層6を通
してアースに流れるため、変流器16に流れる電流は微
小なものとなる。この正常時の電流波形を同じ図4
(A)に示す。図3(B)は、鉛テープ層11が断裂部
分31で2つの部分12,13に分れ、切り離された部
分13が半導電層5に接触している状態を示す。この場
合の等価回路は、図4(B)に示すように、鉛テープ層
11と銅テープ層6との間に半導電層5による非直線性
抵抗Rが挿入されることとなる。
【0020】したがって、導体2から容量CS を介して
流れる電流iS は、容量CP に流れる電流iP と抵抗R
に流れる電流iR とに分流して流れる。このとき、半導
電層5の抵抗Rは非直線特性を有しているから、その影
響で、容量CP から変流器16に流れる電流iP は、変
流器や、接地線の抵抗分や、CP の値、更に抵抗R
(5)によって変化する波形となり、図4(B)
(イ),(ロ),(ハ)に示すような三角波形〜矩形波
となる。
流れる電流iS は、容量CP に流れる電流iP と抵抗R
に流れる電流iR とに分流して流れる。このとき、半導
電層5の抵抗Rは非直線特性を有しているから、その影
響で、容量CP から変流器16に流れる電流iP は、変
流器や、接地線の抵抗分や、CP の値、更に抵抗R
(5)によって変化する波形となり、図4(B)
(イ),(ロ),(ハ)に示すような三角波形〜矩形波
となる。
【0021】図3(C)は、鉛テープ層11が断裂部分
31で2つの部分12,13に分れ、一方の部分13が
接地電位層4から完全に切り離された状態を示す。この
場合の等価回路は、図4(C)に示すように、鉛テープ
層11と銅テープ層6との間にギャップGが存在するこ
ととなる。したがって、導体2から容量CS を介して流
れる電流iS は、容量CP と変流器16に流れることと
なり、比較的大きな電流となる。また、鉛テープ層11
と銅テープ層6間に印加される電圧が高くなって、両者
間で(ギャップGで)放電が発生した場合、電流iS は
ギャップGを通して接地側へ流れるため、変流器16に
流れる電流は0に近くなる。したがって、変流器16が
検知する電流は、図4(C)に示すようになる。
31で2つの部分12,13に分れ、一方の部分13が
接地電位層4から完全に切り離された状態を示す。この
場合の等価回路は、図4(C)に示すように、鉛テープ
層11と銅テープ層6との間にギャップGが存在するこ
ととなる。したがって、導体2から容量CS を介して流
れる電流iS は、容量CP と変流器16に流れることと
なり、比較的大きな電流となる。また、鉛テープ層11
と銅テープ層6間に印加される電圧が高くなって、両者
間で(ギャップGで)放電が発生した場合、電流iS は
ギャップGを通して接地側へ流れるため、変流器16に
流れる電流は0に近くなる。したがって、変流器16が
検知する電流は、図4(C)に示すようになる。
【0022】なお、図4(C)に示す波形は、半サイク
ル中に1回の放電が生じた場合を示しているが、この放
電は発生しないこともあるし、数回にわたって発生する
こともる。以上説明した例によれば、電流計16から読
み取った電流値から、或いは、オッシロスコープ17の
波形から、鉛テープ層11の断裂の有無及び、その断裂
箇所の特定ができる。
ル中に1回の放電が生じた場合を示しているが、この放
電は発生しないこともあるし、数回にわたって発生する
こともる。以上説明した例によれば、電流計16から読
み取った電流値から、或いは、オッシロスコープ17の
波形から、鉛テープ層11の断裂の有無及び、その断裂
箇所の特定ができる。
【0023】図5は、3相構成のケーブル端末処理部に
本発明の異常監視装置を適用した例を示す。また、本例
においては、電流検出部がオンラインモニタとして構成
された例を示す。通常ケーブルは3相構成とされる。3
相構成の場合は、以下に説明するように、電流検出部を
1つにまとめることができる。
本発明の異常監視装置を適用した例を示す。また、本例
においては、電流検出部がオンラインモニタとして構成
された例を示す。通常ケーブルは3相構成とされる。3
相構成の場合は、以下に説明するように、電流検出部を
1つにまとめることができる。
【0024】3相の各相のケーブル端末処理部8に箔電
極14が設けられる。箔電極14の取付け箇所は、前述
の図2の例と同様である。したがって、各相ごとに容量
が発生する状態、その等価回路、各相ごとの箔電極14
に流れる電流は、前述の図3、4に示すとおりとなる。
各箔電極14は、共通に接続されて接地され、変流器1
6は共通線に流れるゼロ相電流を検出する。
極14が設けられる。箔電極14の取付け箇所は、前述
の図2の例と同様である。したがって、各相ごとに容量
が発生する状態、その等価回路、各相ごとの箔電極14
に流れる電流は、前述の図3、4に示すとおりとなる。
各箔電極14は、共通に接続されて接地され、変流器1
6は共通線に流れるゼロ相電流を検出する。
【0025】変流器16は、ゼロ相電流を検出すること
となるが、正常時にはゼロ相電流は平衡するので、若干
の負平衡電流しか検出しない(図4(A)に示す電流よ
り小さい電流となる)。1つの相において接地電位層4
(鉛テープ層11)にフロートが生じると、前述の理由
によりその相の箔電極14と接地間に電流が流れ、変流
器16はその電流を検出する。したがって、変流器6が
検出する電流は、前述の図4(B)及び(C)に示す電
流と同様なものとなる。
となるが、正常時にはゼロ相電流は平衡するので、若干
の負平衡電流しか検出しない(図4(A)に示す電流よ
り小さい電流となる)。1つの相において接地電位層4
(鉛テープ層11)にフロートが生じると、前述の理由
によりその相の箔電極14と接地間に電流が流れ、変流
器16はその電流を検出する。したがって、変流器6が
検出する電流は、前述の図4(B)及び(C)に示す電
流と同様なものとなる。
【0026】図5の装置では、電流値の大きさによって
異常の有無の判定を行う。変流器16の出力は、電/光
変換器21により光信号に変換され、光ファイバ22に
よりモニタ装置23へ導かれる。この光ファイバ22を
用いることにより、高電圧部とモニタ装置23との間が
完全に絶縁され、モニタ装置23の取扱いが安全とな
る。モニタ装置23においては、光信号は光/電変換器
24により電気信号に変換され、増幅器25により増幅
され、A−D変換器26により信号値がディジタル値に
変換されてCPU27に入力される。
異常の有無の判定を行う。変流器16の出力は、電/光
変換器21により光信号に変換され、光ファイバ22に
よりモニタ装置23へ導かれる。この光ファイバ22を
用いることにより、高電圧部とモニタ装置23との間が
完全に絶縁され、モニタ装置23の取扱いが安全とな
る。モニタ装置23においては、光信号は光/電変換器
24により電気信号に変換され、増幅器25により増幅
され、A−D変換器26により信号値がディジタル値に
変換されてCPU27に入力される。
【0027】CPU27は、入力された電流値が所定値
以下のときは、ケーブル端末処理部8に異常が発生して
いないと判定する。一方、所定値を超えると、ケーブル
端末処理部8において鉛テープ層11に断裂が発生した
と判定して、インターフェース28を通して、表示装置
29にその旨を表示すると共に、接点出力30を出力す
る。この接点出力30を送信装置などにより遠隔地に送
信することにより、遠隔地においてケーブル端末処理部
8の監視を行うことが可能となる。
以下のときは、ケーブル端末処理部8に異常が発生して
いないと判定する。一方、所定値を超えると、ケーブル
端末処理部8において鉛テープ層11に断裂が発生した
と判定して、インターフェース28を通して、表示装置
29にその旨を表示すると共に、接点出力30を出力す
る。この接点出力30を送信装置などにより遠隔地に送
信することにより、遠隔地においてケーブル端末処理部
8の監視を行うことが可能となる。
【0028】なお、図6に示した装置においては、1か
所の3相に対して1つの変流器16を設けているが、2
か所以上の3相をまとめて1つの変流器を設けることも
できる。
所の3相に対して1つの変流器16を設けているが、2
か所以上の3相をまとめて1つの変流器を設けることも
できる。
【図1】ケーブル端末処理部の構成を示す断面図。
【図2】本発明の実施形態におけるケーブル端末処理部
異常監視装置の構成を示す図。
異常監視装置の構成を示す図。
【図3】図2のケーブル端末処理部に発生する容量を示
す図。
す図。
【図4】図2のケーブル端末処理部の等価回路図及び電
流波形図。
流波形図。
【図5】3相構成のケーブル端末処理部に本発明の異常
監視装置を適用した例を示す図。
監視装置を適用した例を示す図。
1…ケーブル 2…導体 3…絶縁層 4…接地電位層 5…半導電層 6…銅テープ層 7…保護層 8…ケーブル端末処理部 9…端子 10…ストレスコーン 11…鉛テープ層 12,13…切り離された部分 14…箔電極 15…接地線 16…変流器 17…オッシロスコープ 18…電流計 19…絶縁テープ層 21…光/電変換器 22…光ファイバ 23…モニタ装置 24…電/光変換器 25…増幅器 26…A−D変換器 27…CPU 28…インターフェース 29…表示装置 30…接点出力 31…断裂部
Claims (2)
- 【請求項1】 導体と接地電位層を有するケーブルの端
末にストレスコーンを設け、このストレスコーンの中腹
部まで前記接地電位層を延長したケーブル端末処理部
と、 このケーブル端末処理部の表面上であって、前記ストレ
スコーン上の接地電位部に対向する位置に設けられた電
極と、 この電極と接地間を接続する接地線と、 この接地線に流れる電流を検出する手段と、 を具備することにより、ケーブル端末処理部における前
記接地電位層のフロートの有無を検出するケーブル端末
処理部異常監視装置。 - 【請求項2】 前記電極が設けられた前記ケーブル端末
処理部が3相分設けられ、前記電流を検出する手段が、
3相の前記電極と接地間に流れる電流のゼロ相電流を検
出する請求項1に記載のケーブル端末処理部異常監視装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9292796A JPH11133096A (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | ケーブル端末処理部異常監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9292796A JPH11133096A (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | ケーブル端末処理部異常監視装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11133096A true JPH11133096A (ja) | 1999-05-21 |
Family
ID=17786462
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9292796A Pending JPH11133096A (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | ケーブル端末処理部異常監視装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11133096A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006019164A1 (ja) * | 2004-08-20 | 2006-02-23 | Kabushiki Kaisha Toshiba | 回転電機の部分放電検出装置および検出方法 |
JP2007081143A (ja) * | 2005-09-14 | 2007-03-29 | Daihen Corp | 変流器固定装置 |
CN109282845A (zh) * | 2018-10-19 | 2019-01-29 | 国网山东省电力公司烟台供电公司 | 一种电力计量封印性能检测设备 |
-
1997
- 1997-10-24 JP JP9292796A patent/JPH11133096A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006019164A1 (ja) * | 2004-08-20 | 2006-02-23 | Kabushiki Kaisha Toshiba | 回転電機の部分放電検出装置および検出方法 |
JP2007081143A (ja) * | 2005-09-14 | 2007-03-29 | Daihen Corp | 変流器固定装置 |
JP4709620B2 (ja) * | 2005-09-14 | 2011-06-22 | 株式会社ダイヘン | 変流器固定装置 |
CN109282845A (zh) * | 2018-10-19 | 2019-01-29 | 国网山东省电力公司烟台供电公司 | 一种电力计量封印性能检测设备 |
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