JPH11132904A - 微小開口評価装置 - Google Patents

微小開口評価装置

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JPH11132904A
JPH11132904A JP29870997A JP29870997A JPH11132904A JP H11132904 A JPH11132904 A JP H11132904A JP 29870997 A JP29870997 A JP 29870997A JP 29870997 A JP29870997 A JP 29870997A JP H11132904 A JPH11132904 A JP H11132904A
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Masayuki Naya
昌之 納谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光の波長よりも短い径の光通過開口である微
小開口を正確かつ簡便に評価する。 【解決手段】 光源12から発せられた評価用の光11を、
レンズ13、14により、光の波長よりも短い径の光通過開
口を一端に有する微小開口プローブ10の他端から入射さ
せる。このとき、プローブ10の一端から出射した光(伝
搬光)11を拡散板16により受光して該光11の光分布パタ
ーンを可視化し、その可視化された光分布パターンを撮
像手段17によって撮像する。そしてこの撮像された強度
分布パターンを表示手段19において表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微小開口を評価す
る装置、特に、光の波長よりも短い径を有する光通過開
口の精度を評価する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フォトン走査型トンネル顕微鏡等の近接
場光学顕微鏡においては、光の波長よりも短い径の光通
過開口を先端に有する微小開口プローブが用いられる。
この微小開口プローブは多くの場合、光ファイバーの先
端部をエッチングにより尖鋭化した後、そこに金属膜を
蒸着し、次いで先端の金属膜を除去して開口とすること
によって形成される。
【0003】このような微小開口プローブにおいては、
その開口形状によって光の伝搬ロスが異なり、それに応
じて、該開口から発せられるエバネッセント波である近
接場光の強度分布パターンも変化する。従来は、プロー
ブ性能を検査するために、この開口形状を電子顕微鏡に
よる観察する手法が用いられてきた。
【0004】また、上記エバネッセント光の強度分布パ
ターンは、プローブに入射する光の偏光状態とも対応が
あるので、プローブの使用に際してはこの対応関係を予
め求めておいて、最適な偏光状態を選ぶことが求められ
る。そのためには、近接場光の強度分布パターンを実際
に検出する必要があるが、従来は、別のプローブの走査
によってこのパターンを検出するという方法が用いられ
てきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記電子顕微
鏡を用いる検査方法は破壊検査であるため、実際に使用
する微小開口プローブの検査には使えないという問題が
ある。
【0006】また上記別のプローブを走査させる強度分
布パターン測定方法は、測定に熟練を要し、かつ時間も
かかるため、歩留まりが悪く、実用には不向きである。
またこの方法においては、測定用のプローブが被測定プ
ローブから出射する近接場光の強度分布パターンに影響
を与えてしまうので、評価の信頼性が低いという問題も
認められる。
【0007】また、近接場光学顕微鏡の他に、近接場光
を利用する種々の装置においても同様に微小開口を有す
るデバイスが用いられており、該微小開口の評価が必要
となる場合がある。
【0008】そこで本発明は、微小開口から発せられる
近接場光の強度分布パターンや、入射光の最適な偏光状
態等を正確かつ簡便に評価することができる微小開口評
価装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の微小開口評価装
置は、光の波長よりも短い径の光通過開口を評価する微
小開口評価装置であって、評価用の光を発する光源と、
この光を前記光通過開口に入射させる入射光学系と、前
記光通過開口から出射した前記光を受け、その光の強度
分布パターンを可視化する拡散板と、該拡散板に可視化
された前記強度分布パターンを撮像する撮像手段と、撮
像された前記強度分布パターンを表示する表示手段とか
らなることを特徴とするものである。
【0010】すなわち、本発明は、近接場光学顕微鏡装
置に用いられている微小開口プローブや、近接場光を利
用するプレーナー型記録用ヘッド等の微小開口を評価す
る装置であって、開口に入射された光のうち該開口から
伝搬光として出射される光の強度分布パターンを拡散板
により可視化して撮像し、表示するようにしたことを特
徴とするものである。
【0011】なお、微小開口評価装置は前記光通過開口
に入射する前記光の偏光状態を変化させる偏光制御手段
を有するものであることが望ましい。
【0012】
【発明の効果】微小開口から出射される伝搬光と近接場
光との間には、強度分布パターンに相関があることが知
られている。この相関関係は、Bethe の計算式等の電磁
解析によって求めることができる。また、近接場光学顕
微鏡により近接場光の強度分布パターンを直接観察する
ことも可能であるから、その観察パターンと伝搬光の強
度分布パターンとを予め相関付けておくこともできる。
【0013】本発明の微小開口評価装置によれば、光通
過開口である微小開口から出射された光の強度分布パタ
ーンを拡散板により可視化し、該可視化された強度分布
パターンを撮像素子により撮像して表示装置に表示する
ため、その表示パターンおよび予め求めておいた上記相
関関係に基づいて近接場光の強度分布パターンを知るこ
とができる。
【0014】また、偏光制御手段を備え、前記光通過開
口に入射する前記光の偏光状態を変化させて各偏光状態
における強度分布パターンを得ることにより、該光通過
開口に対する入射光の最適な偏光状態を求めることがで
きる。
【0015】従って、例えば前述の光ファイバプローブ
の微小開口を評価する場合にも、従来行われていた電子
顕微鏡を用いた破壊検査を行う必要がない。
【0016】また、入射光の最適な偏光状態を求める場
合においても、従来用いられていた上述の別の測定用プ
ローブを走査させる方法と比較して、容易にかつ歩留ま
りよく測定することができる。また、このような測定用
プローブが近接場光の強度分布パターンに影響を与える
といった問題が生じないため評価の信頼性が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形
態である微小開口評価装置を示すものである。
【0018】本微小開口評価装置は、例えば、近接場光
学顕微鏡等に用いられる微小開口プローブ10の性能を評
価するために使用されるものであり、評価用の光(レー
ザービーム)11を発するレーザー12と、発散光であるこ
のレーザービーム11を平行光化するコリメーターレンズ
13と、平行光化されたレーザービーム11を微小開口プロ
ーブ10の基端(図中のプローブ左端)に収束させる集光
レンズ14と、これらのレンズ13と14との間に配設された
偏光制御素子としてのλ/2板15とを有している。
【0019】微小開口プローブ10は例えば光ファイバー
からなり、一端に平坦に仕上げられた基端10a を有し、
他端に尖鋭化された先端10b (図中のプローブ右端)を
有し、この先端10b は光の波長よりも短い径の光通過開
口(微小開口)を有する。上述のようにして該微小開口
プローブ10の基端10a 上で収束したレーザービーム11
は、この基端10a からプローブ内に入射して伝搬し、上
記開口10b から発散光状態で出射する。
【0020】このとき該開口10b からは、通常の伝搬光
であるレーザービーム11とともに近接場光であるエバネ
ッセント光が発せられる。近接場光学顕微鏡等において
は、この近接場光が試料の観察、分析、加工等に用いら
れるが、プローブの評価に際してこの近接場光は直接的
に利用されるものではない。
【0021】プローブ開口10b から発散光状態で出射し
たレーザービーム(伝搬光)11が入射する位置には拡散
板16が配されており、該拡散板16の後方(図中右側)に
は、該拡散板16に投影された伝搬光11の光強度分布パタ
ーンを撮像する冷却CCD撮像素子17が配されている。
冷却CCD撮像素子17が出力する画像信号Sは、画像処
理装置18を経てCRT等からなる画像表示手段19に入力
される。
【0022】微小開口プローブ10を評価する際には、上
述のようにして該プローブ10内にレーザービーム11が入
射され、そのときプローブ10の微小開口から出射したレ
ーザービーム(伝搬光)11が拡散板16に投影され、その
投影像が冷却CCD撮像素子17によって撮像される。こ
の投影像は、レーザービーム11のビーム断面内強度分布
パターンを示すものである。この強度分布パターンを示
す画像信号Sは画像処理装置18に入力され、そこで所定
の画像処理を施されてから画像表示手段19に出力され
る。このようにして画像表示手段19にはプローブ10から
出射された伝搬光11の強度分布パターンが表示される。
【0023】先に説明した通り、微小開口プローブ10の
先端から出射する伝搬光と近接場光との間には、強度分
布パターンの相関がある。そこで、予め求めておいたこ
の相関関係に基づけば、画像表示手段19に表示されたレ
ーザビーム(伝搬光)11の強度分布パターンから近接場
光の強度分布パターンを知り、微小開口の性能、即ちプ
ローブ10の性能を評価することができる。
【0024】なお本実施形態においては、前記λ/2板
15を回転させることにより、微小開口プローブ10に入射
する前のレーザービーム11の直線偏光の向きを変化さ
せ、各偏光状態におけるレーザービーム11の強度分布パ
ターンを確認することができる。それにより、伝搬光の
(つまりは近接場光の)最適な強度分布パターンが得ら
れる偏光状態を知ることもできる。
【0025】なお、上記微小開口評価装置は、上述のよ
うな微小開口プローブについての性能評価のみならず、
例えば近接場光を利用する記録用ヘッド等の、平面基板
に微小開口を有するプレーナー型デバイスの評価装置と
しても利用可能である。図2に示すようにプレーナー型
デバイスは複数の微小開口を有するものであり、上記評
価装置において、矢印方向に移動させつつ、各微小開口
からから出射されるレーザービームの強度分布パターン
を拡散板に投影することによって各微小開口についての
評価を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
【符号の説明】
10 微小開口プローブ 11 レーザービーム 12 レーザー 13 コリメーターレンズ 14 集光レンズ 15 λ/2板 16 拡散板 17 冷却CCD撮像素子 18 画像処理装置 19 画像表示装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す図
【図2】本発明の他の実施形態を示す図
【符号の説明】 10 微小開口プローブ 11 レーザービーム 12 レーザー 13 コリメータレンズ 14 集光レンズ 15 λ/2板 16 拡散板 17 冷却CCD撮像素子 18 画像処理装置 19 画像表示装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光の波長よりも短い径の光通過開口を評
    価する微小開口評価装置であって、 評価用の光を発する光源と、 この光を前記光通過開口に入射させる入射光学系と、 前記光通過開口から出射した前記光を受け、その光の強
    度分布パターンを可視化する拡散板と、 該拡散板に可視化された前記強度分布パターンを撮像す
    る撮像手段と、 撮像された前記強度分布パターンを表示する表示手段と
    からなることを特徴とする微小開口評価装置。
  2. 【請求項2】 前記光通過開口に入射する前記光の偏光
    状態を変化させる偏光制御手段を有することを特徴とす
    る請求項1記載の微小開口評価装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002357544A (ja) * 2001-03-27 2002-12-13 Fuji Photo Film Co Ltd 測定装置
JP2003065934A (ja) * 2001-08-22 2003-03-05 Jasco Corp プローブ開口作製装置、及びそれを用いた近接場光学顕微鏡
JP2003106978A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Jasco Corp 光放射圧測定装置

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