JPH11132300A - ベルト式無段変速機付き伝動装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機付き伝動装置

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JPH11132300A
JPH11132300A JP9297449A JP29744997A JPH11132300A JP H11132300 A JPH11132300 A JP H11132300A JP 9297449 A JP9297449 A JP 9297449A JP 29744997 A JP29744997 A JP 29744997A JP H11132300 A JPH11132300 A JP H11132300A
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pulley
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庄次 太田
Tetsuaki Yamaguchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト式無段変速機と、その変速機の一方の
プーリの固定プーリ半体背面に隣接配置されるクラッチ
とを備えたベルト式無段変速機付き伝動装置において、
クラッチと隣接するプーリが伝動負荷に因り撓み変形を
生じても、その変形の影響がクラッチアウタ、延いては
そのアウタ内のクラッチ要素に及ぶことを回避できるよ
うにして、変速に伴うプーリの有効ピッチ径変化に関係
なくクラッチを常に的確に作動させ得るようにする。 【解決手段】 クラッチCのクラッチアウタ8を一方の
プーリPbの固定プーリ半体3背面の、伝動負荷によっ
ても撓みを生じない部位に当接させ、その当接部よりも
径方向外方側では該固定プーリ半体3背面とクラッチア
ウタ8とを非接触とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有効ピッチ径を各
々可変とした駆動プーリ及び被動プーリの相互間を伝動
ベルトで連動連結してなるベルト式無段変速機と、一方
のプーリの固定プーリ半体背面に隣接配置されるクラッ
チとを少なくとも備えたベルト式無段変速機付き伝動装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記ベルト式無段変速機付き伝動装置に
組み込まれるクラッチとしては、例えば発進用クラッチ
或いは前後進切換用クラッチ等があり、それらは無段変
速機付き車両の発進や、前進・後退切換えのために使用
される。
【0003】このようなクラッチは、前記伝動装置にお
ける伝動経路の配置態様その他の都合により、また該ク
ラッチと一方のプーリとの相互間隔を詰めて軸方向の小
型化を図るために、一方のプーリの固定プーリ半体背面
に隣接配置されることがあり、この場合、従来では、そ
の固定プーリ半体の背面に短円筒状のクラッチアウタの
内端を溶接等により固着するようにしていた(例えば特
開昭63−47560号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来構造
では、固定プーリ半体の、伝動負荷により撓みを比較的
生じ易い外周端寄り部分(即ち該プーリ半体の外周側の
半部)の背面にクラッチアウタの内端部が固着されるこ
とから、その撓みの影響をクラッチアウタが少なからず
受けることがある。特にそのプーリの有効ピッチ径(即
ちベルト巻付け径)が大きくなるように変速制御された
場合には、その軸方向推力により固定プーリ半体の外周
端寄り部分は撓み変形を起こし易く、その変形がクラッ
チアウタに伝わることにより、該アウタ内のクラッチ要
素に好ましくない影響を与える。
【0005】例えばそのクラッチが、クラッチアウタ内
周部に複数の摩擦板等をスプライン嵌合させると共に該
アウタの先端部に摩擦板等の抜け止めのための止め具
(例えばサークリップ)を装着したようなタイプの摩擦
式多板クラッチである場合には、プーリの撓み変形に伴
うクラッチアウタの変形のために上記止め具がずれたり
或いは摩擦板等の摺動がスムーズでなくなることがあ
り、そのような状態のままクラッチピストンの押圧力が
摩擦板等に加わると、該アウタ自体や止め具、摩擦板等
が偏摩耗を起こす等して、クラッチ性能の低下を来たす
等の恐れがある。
【0006】更に前記従来構造では、固定プーリ半体の
背面に短円筒状のクラッチアウタの内端を直接固着して
いたので、クラッチの外径は必然的にプーリの外径より
も小径となってしまい、大容量のクラッチが使用できな
い問題もある。
【0007】本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたも
のであり、従来装置の上記問題を簡単な構造で解決する
ことができる、ベルト式無段変速機付き伝動装置を提供
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、有効ピッチ径を各々可変とした駆
動プーリ及び被動プーリの相互間を伝動ベルトで連動連
結してなるベルト式無段変速機と、一方のプーリの固定
プーリ半体背面に隣接配置されるクラッチとを少なくと
も備えた、ベルト式無段変速機付き伝動装置において、
前記クラッチのクラッチアウタを前記固定プーリ半体背
面の、伝動負荷によっても撓みを生じない部位に当接さ
せ、その当接部よりも径方向外方側では該固定プーリ半
体背面とクラッチアウタとを非接触としたことを特徴と
する。この特徴によれば、上記一方のプーリの固定プー
リ半体が伝動負荷に因り撓み変形を生じても、その変形
の影響がクラッチアウタに及ぶことが回避され、該アウ
タ内のクラッチ要素に影響しないことから、変速に伴う
プーリの有効ピッチ径(即ちベルト巻付け径)変化に関
係なくクラッチを常に的確に作動させることができる。
例えば上記クラッチが摩擦式多板クラッチである場合に
は、クラッチアウタの変形回避によって、摩擦板用止め
具のずれや偏摩耗、該アウタ自体の偏摩耗、摩擦板の摺
動抵抗増加や偏摩耗等が効果的に抑えられる。
【0009】また請求項2の発明は、有効ピッチ径を各
々可変とした駆動プーリ及び被動プーリの相互間を伝動
ベルトで連動連結してなるベルト式無段変速機と、一方
のプーリの固定プーリ半体背面に隣接配置されるクラッ
チとを少なくとも備えた、ベルト式無段変速機付き伝動
装置において、前記クラッチのクラッチアウタを前記固
定プーリ半体の背面に、該プーリ半体の内周端寄りの位
置で固着し、その固着部よりも径方向外方側では該固定
プーリ半体背面とクラッチアウタとを非接触としたこと
を特徴とし、この特徴によっても、請求項1の発明と同
様の作用効果が達成される。尚、この請求項2の発明に
おいて、「固定プーリ半体の背面に、該プーリ半体の内
周端寄りの位置で固着」とは、その固定プーリ半体の内
周側の半部の背面に固着することをいう。
【0010】更に請求項3の発明は、請求項1又は2の
発明の前記特徴に加えて、前記クラッチが摩擦式の多板
クラッチであり、前記クラッチアウタが、複数の摩擦板
を内周にスプライン嵌合した円筒状ガイド部と、そのガ
イド部の内端に一体に連設されて径方向内方側に延びる
と共に固定プーリ半体背面にクリアランスを挟んで対面
する環状端壁部とを有し、その端壁部の内周端部が前記
固定プーリ半体背面に固着されたことを特徴とする。こ
の特徴によれば、プーリ径に関係なく多板クラッチを大
径化することが可能となる。
【0011】更にまた請求項4の発明は、請求項1,2
又は3の発明の前記各特徴に加えて、前記無段変速機お
よびクラッチを収容する伝動ケースには、前記一方のプ
ーリのプーリ軸を相互に離隔した複数の軸受を介して支
持し、その相隣なる2つの軸受間に、該一方のプーリお
よび前記クラッチを配置したことを特徴とする。この特
徴によれば、該一方のプーリとクラッチとの間には軸受
が介在しないため、その間を極力詰めることができて、
それらの軸方向小型化が図られる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付図面
に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説
明する。
【0013】添付図面において、図1は、本発明伝動装
置の一実施例の概略を示すミッションケースの要部断面
図、図2は図1の2矢視部拡大断面図である。
【0014】先ず、図1において、本実施例の伝動装置
Tは、エンジンの出力を駆動車輪に伝達するための車両
用伝動装置であって、そのミッションケースM内には、
エンジンのクランク軸1にダンパ機構Dを介して連動連
結される入力軸Saと、その入力軸Saに前後進切換用
機構FRを介して駆動プーリPaが連動連結されるベル
ト式無段変速機CVTと、その変速機CVTの被動プー
リPbに連動連結された出力軸Sbと、その出力軸Sb
上に設けられて被動プーリPbの一側に隣接配置される
発進用クラッチCと、そのクラッチCを介して出力軸S
bに連動連結される減速歯車列2と、その減速歯車列2
に連動連結されて左右の車軸へ動力を分配伝達する差動
機構Diとが収容されている。
【0015】前記無段変速機CVTは、有効ピッチ径
(ベルト巻付け径)が各々可変の駆動プーリPa及び被
動プーリPb、並びにその両プーリPa,Pb間を連動
連結する無端状の伝動ベルトBを備えており、その構造
自体は従来周知であるが、次に被動プーリPbの構造を
簡単に説明する。被動プーリPbは、被動プーリ軸を兼
ねる前記出力軸Saの外周に固着(図示例では一体に形
成)された固定プーリ半体3と、その出力軸Sa上に摺
動可能に支持されて固定プーリ半体3に対向する可動プ
ーリ半体4とを備えており、その可動プーリ半体4を固
定プーリ半体3に向かって前進駆動するための作動油室
5が、出力軸Sbの外周に固定支持した隔壁部材6と、
可動プーリ半体4の背面と、同プーリ半体4の外周に固
定支持したフランジ4fとにより画成される。
【0016】また前記作動油室5の内部には、可動プー
リ半体4を固定プーリ半体3側に常時付勢して被動プー
リPbと伝動ベルトBとの間に初期荷重を与えるための
スプリング7が縮設される。前記作動油室5への給油
は、出力軸Sb内の油路Sbpと、可動プーリ半体4を
貫通する油路4pとを経てプーリPb外の図示しない油
圧供給源より制御弁手段を介して行われ、該作動油室5
への給油時には、その油圧に応じて可動プーリ半体4が
駆動プーリ半体3側へ前進移動して、被動プーリPbの
有効ピッチ径を増加させることができる。
【0017】尚、駆動プーリPaは、被動プーリPbと
基本的に同様の構造であり、その駆動プーリPaの各構
成部材には被動プーリPbの対応する構成部材と同じ参
照符号を付すに留め、構造の具体的な説明を省略する。
【0018】而して各プーリPa,Pbの作動油室5に
対し作動油圧を互いに独立に供給制御して各プーリP
a,Pbの有効ピッチ径を変えることで、両プーリP
a,Pb相互間の有効ピッチ径の比率、即ち無段変速機
CVTの変速比を可変制御することができ、エンジンの
回転駆動力が適当に変速されながら駆動車輪側へ伝達可
能である。
【0019】前記被動プーリPbの固定プーリ半体3背
面には、出力軸Sb上に設けられた摩擦式の多板クラッ
チより成る発進用クラッチCが隣接配置されている。図
2に明示したように、この発進用クラッチCは、被動プ
ーリPb側に固定されたクラッチアウタ8と、出力軸S
b上に軸受b0 を介して回転自在に嵌合支持されてクラ
ッチアウタ8に同心状に囲繞されるクラッチインナ9
と、それらクラッチアウタ8及びインナ9間に介装され
てその間の係脱を行う摩擦係合要素とから構成されてい
る。
【0020】前記クラッチアウタ8は、円筒状のアウタ
ガイド部8gと、そのガイド部8gの内端に一体に連設
されて径方向内方側に延びる内向きフランジ状の環状端
壁部8eとより構成されており、そのアウタガイド部8
gの内周には、摩擦係合要素としての複数の駆動摩擦板
10および1つのエンドプレート11が摺動可能にスプ
ライン嵌合される。一方、前記クラッチインナ9の外周
には、前記駆動摩擦板10及びエンドプレート11と交
互に重合する摩擦係合要素としての複数の被動摩擦板1
2が摺動可能にスプライン嵌合される。更にアウタガイ
ド部8gの内周には、エンドプレート11に係合して該
プレート11及び駆動摩擦板10のガイド部8gからの
離脱(従って被動摩擦板12のクラッチインナ9からの
離脱)を阻止するサークリップ等の止め具13が着脱可
能に係止される。
【0021】クラッチアウタ8のアウタガイド部8g内
周と出力軸Sbの外周とには、最内端の駆動摩擦板10
に当接するリング状のクラッチピストン14の内、外周
端がそれぞれ摺動可能に嵌合されており、このピストン
14の内面側には、該ピストン14に摩擦板10,12
側への押圧力を付与する作動油室15が画成される。ま
たそのクラッチピストン14の外面とクラッチインナ9
との間には、該ピストン14を摩擦板10,12から離
れる方向(即ちクラッチCを遮断する方向)に付勢する
ばね16が介装される。
【0022】前記作動油室15への給油は、出力軸Sb
内の油路Sbp′を経てプーリPb外の図示しない油圧
供給源より制御手段を介して行われ、その作動油室15
への給油時には、その油圧に応じてクラッチピストン1
4を摩擦板10,12側へ前進移動させて、その両摩擦
板10,12相互を密接結合させ、発進用クラッチCを
接続作動させることができ、これにより車両が発進可能
となる。
【0023】クラッチアウタ8と被動プーリPbの固定
プーリ半体3とは、該固定プーリ半体3が伝動負荷によ
っても撓みを生じない位置で当接、固着されており、そ
の当接部(固着部)よりも径方向外方側では該固定プー
リ半体3とクラッチアウタ8とが非接触とされる。即
ち、被動プーリPbの固定プーリ半体3の背面には、該
半体3の内周端寄りの位置(即ち該プーリ半体3の内周
側の半部の背面)に取付段部3sが形成されており、そ
の取付段部3sに、クラッチアウタ8の前記環状端壁部
8eの内周端が衝合して溶接等の固着手段により固着さ
れており、その固着部wよりも径方向外方側の固定プー
リ半体3背面とクラッチアウタ8(環状端壁部8e、ア
ウタガイド部8g内端)との対向面間に、その全面に亘
り小さなクリアランスsが設けられる。
【0024】前記出力軸Sbは、その軸方向に離隔した
複数部位(図示例では両端部)において、伝動ケースと
してのミッションケース1内に複数(図示例では2個)
の軸受b1 ,b2 を介してそれぞれ回転自在に支持され
ており、その相隣なる2個の軸受b1 ,b2 間に、被動
プーリPbおよび発進用クラッチCが配置される。この
ようにクラッチCと、それに隣接するプーリSbとの間
には軸受b1 ,b2 が配置されないように構成すれば、
該クラッチCとプーリPb間の軸方向間隔を極力詰める
ことができて、それらの軸方向小型化を図ることができ
る。
【0025】前記クラッチインナ9の外端には出力歯車
9tが一体に形成されており、その出力歯車9tは、減
速歯車列2を介して前記差動機構Diに連動連結され
る。
【0026】而して本実施例では、被動プーリが本発明
の「一方のプーリ」に、また発進用クラッチが本発明の
「クラッチ」にそれぞれ該当する。
【0027】次に本実施例の作用を説明する。エンジン
の運転中は、その出力がクランク軸1からダンパ機構D
を介して伝動装置Tの入力軸Saに伝えられ、更にその
入力軸Saから前後進切換用機構FRを経てベルト式無
段変速機CVTの駆動プーリPaに伝わり、そこから伝
動ベルトBを介して被動プーリPb(従って出力軸S
b)に伝わる。この時、被動プーリPb一側の発進用ク
ラッチCが接続状態にあれば、前記出力が該クラッチC
から減速歯車列2を介して差動機構Diに伝えられ、該
機構Diから左右の車軸へ伝えられて車両が走行する。
また同クラッチCが遮断状態にあれば、各車軸への出力
伝達は行われない。尚、車両の前進・後退の切り換え
は、前後進切換用機構FRを図示しない切換操作手段に
より適宜切り換え操作することにより行われる。
【0028】また車両走行時において、その変速制御
は、前述のように各プーリPa,Pbの作動油室5に対
し作動油圧をそれぞれ供給制御して各プーリPa,Pb
の有効ピッチ径を変えることで行われる。
【0029】ところで無段変速機CVTにおいては、ク
ラッチCと隣接する被動プーリPbの固定プーリ半体3
の外周端寄り部分に、特に変速に伴う有効ピッチ径(ベ
ルト巻付け径)が大きい場合に伝動負荷に因り撓み変形
を生じることがあるが、本実施例の如く固定プーリ半体
3背面の内周端寄りの部位にクラッチアウタ8(特に環
状端癖8e)の内周端部を当接、固着し、その当接部
(固着部w)よりも径方向外方側の固定プーリ半体3背
面とクラッチアウタ8との対向面間に、その全面に亘り
クリアランスsを設けているため、該プーリ半体3の上
記撓み変形の影響がクラッチアウタ8、従ってそのアウ
タ8内のクラッチ要素10〜16に及ぶことを回避で
き、変速に伴うプーリの有効ピッチ径変化に関係なくク
ラッチを常に的確に作動させることができる。即ち図示
例のようにクラッチCが摩擦式多板クラッチである場合
には、クラッチアウタ8の変形回避により、摩擦板用止
め具13のずれや偏摩耗や、摩擦板10,11,12の
摺動抵抗増加、偏摩耗等を効果的に抑えることができる
ことから、該多板クラッチCの耐久性向上や作動精度向
上が図られる。
【0030】また本実施例では、クラッチアウタ8の内
周端部が固定プーリ半体3に直接(即ちプーリ軸Sbを
介さずに)固着されているため、該アウタ8の内周端部
をプーリ軸Sb外周に固着した場合と比べて、該プーリ
半体3とクラッチアウタ8間のトルク伝達をより大径側
で効率よく行い得る利点がある。
【0031】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこの実施例に限定されることなく、本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。例えば、前記実
施例では、クラッチアウタ8の内周端部を固定プーリ半
体3の背面に直接固着したものを示したが、本発明(特
に請求項1)では、そのクラッチアウタ8の内周端部を
固定プーリ半体3背面に当接させ且つプーリ軸Sbに固
着するようにしてもよい。またその固着は、溶接以外の
固着手段を用いてもよい。
【0032】また前記実施例では、被動プーリPbと発
進用クラッチCとの接続部に本発明を実施したものを示
したが、本発明では、無段変速機CVTの少なくとも一
方のプーリとこれに隣接するクラッチとの隣接部位であ
れば、プーリやクラッチの種類に限定されず適用可能で
あり、例えば伝動装置Tにおける伝動経路の配置態様の
如何によっては被動プーリと前後進切換用機構中のクラ
ッチとの接続部や、駆動プーリと発進用クラッチ又は前
後進切換用中のクラッチとの接続部等にも実施可能であ
る。
【0033】更に前記実施例では、プーリPbに隣接す
るクラッチCとして摩擦式多板クラッチを示したが、本
発明(特に請求項1,2,4)は、クラッチの形式に限
定されず、少なくともプーリの撓み変形によりクラッチ
要素に影響が及ぶ可能性のあるクラッチであれば実施可
能である。
【0034】
【発明の効果】以上のように各請求項の発明によれば、
クラッチと隣接するプーリの固定プーリ半体の外周端寄
り部分が伝動負荷に因り撓み変形を生じても、その変形
の影響がクラッチアウタ、従ってそのアウタ内のクラッ
チ要素に及ぶことを効果的に回避できるようにしたの
で、変速に伴うプーリの有効ピッチ径(即ちベルト巻付
け径)変化に関係なくクラッチを常に的確に作動させる
ことができ、例えば上記クラッチが摩擦式多板クラッチ
である場合には、クラッチアウタの変形回避により、摩
擦板用止め具のずれや偏摩耗、摩擦板の摺動抵抗増加や
偏摩耗等を効果的に抑えることができて、該多板クラッ
チの耐久性向上や作動精度の向上に寄与することができ
る。
【0035】また特に請求項3の発明によれば、摩擦式
多板クラッチのクラッチアウタの円筒状ガイド部の内端
に、径方向内方側に延びると共に固定プーリ半体背面と
の間にクリアランスが形成された環状端壁部を連設し、
その端壁部の内周端部を固定プーリ半体背面に固着した
ので、その多板クラッチをプーリ径に関係なく大径化す
ることができ、大容量のクラッチの使用が可能となる。
【0036】また特に請求項4の発明によれば、クラッ
チと、それに隣接するプーリとの間には軸受が配置され
ないようにしたので、そのクラッチとプーリ間を極力詰
めることができて、それらの軸方向小型化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明伝動装置の一実施例の概略を示すミッシ
ョンケースの要部断面図
【図2】図1の2矢視部拡大断面図
【符号の説明】
B・・・・・・伝動ベルト b1 ,b2 ・・軸受 C・・・・・・クラッチとしての発進用クラッチ CVT・・・・ベルト式無段変速機 M・・・・・・伝動ケースとしてのミッションケース Pa・・・・・駆動プーリ Pb・・・・・被動プーリ Sb・・・・・プーリ軸としての出力軸 s・・・・・・クリアランス T・・・・・・伝動装置 w・・・・・・固着部 8・・・・・・クラッチアウタ 8e・・・・・環状端壁部 8g・・・・・ガイド部としてのアウタガイド部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効ピッチ径を各々可変とした駆動プー
    リ(Pa)及び被動プーリ(Pb)の相互間を伝動ベル
    ト(B)で連動連結してなるベルト式無段変速機(CV
    T)と、一方のプーリ(Pb)の固定プーリ半体(3)
    背面に隣接配置されるクラッチ(C)とを少なくとも備
    えた、ベルト式無段変速機付き伝動装置において、 前記クラッチ(C)のクラッチアウタ(8)を前記固定
    プーリ半体(3)背面の、伝動負荷によっても撓みを生
    じない部位に当接させ、その当接部よりも径方向外方側
    では該固定プーリ半体(3)背面とクラッチアウタ
    (8)とを非接触としたことを特徴とする、ベルト式無
    段変速機付き伝動装置。
  2. 【請求項2】 有効ピッチ径を各々可変とした駆動プー
    リ(Pa)及び被動プーリ(Pb)の相互間を伝動ベル
    ト(B)で連動連結してなるベルト式無段変速機(CV
    T)と、一方のプーリ(Pb)の固定プーリ半体(3)
    背面に隣接配置されるクラッチ(C)とを少なくとも備
    えた、ベルト式無段変速機付き伝動装置において、 前記クラッチ(C)のクラッチアウタ(8)を前記固定
    プーリ半体(3)の背面に、該プーリ半体(3)の内周
    端寄りの位置で固着し、その固着部(w)よりも径方向
    外方側では該固定プーリ半体(3)背面とクラッチアウ
    タ(8)とを非接触としたことを特徴とする、ベルト式
    無段変速機付き伝動装置。
  3. 【請求項3】 前記クラッチ(C)は摩擦式の多板クラ
    ッチであり、前記クラッチアウタ(8)は、複数の摩擦
    板(10)を内周にスプライン嵌合した円筒状ガイド部
    (8g)と、そのガイド部(8g)の内端に一体に連設
    されて径方向内方側に延びると共に固定プーリ半体
    (3)背面にクリアランス(s)を挟んで対面する環状
    端壁部(8e)とを有し、その端壁部(8e)の内周端
    部が前記固定プーリ半体(3)背面に固着されたことを
    特徴とする、請求項1又は2に記載のベルト式無段変速
    機付き伝動装置。
  4. 【請求項4】 前記無段変速機(CVT)およびクラッ
    チ(C)を収容する伝動ケース(M)には、前記一方の
    プーリ(Pb)のプーリ軸(Sb)を相互に離隔した複
    数の軸受(b1 ,b2 )を介して支持し、その相隣なる
    2つの軸受(b1 ,b2 )間に、該一方のプーリ(P
    b)および前記クラッチ(C)を配置したことを特徴と
    する、請求項1,2又は3に記載のベルト式無段変速機
    付き伝動装置。
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