JPS646440Y2 - - Google Patents
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- JPS646440Y2 JPS646440Y2 JP1981026388U JP2638881U JPS646440Y2 JP S646440 Y2 JPS646440 Y2 JP S646440Y2 JP 1981026388 U JP1981026388 U JP 1981026388U JP 2638881 U JP2638881 U JP 2638881U JP S646440 Y2 JPS646440 Y2 JP S646440Y2
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- movable flange
- sliding
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- flange
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- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 23
- 238000007789 sealing Methods 0.000 description 7
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 2
- 230000003068 static effect Effects 0.000 description 2
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 1
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- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 1
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 1
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- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 1
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- Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本考案は車両用Vベルト式無段変速機の可変幅
プーリに関するものである。
プーリに関するものである。
[従来の技術]
従来、固定フランジの外径及び可動フランジの
内径に各々縦長溝を形成し、該縦長溝にキー手段
を嵌入せしめ、可動フランジと固定フランジを回
転阻止せしめる構造が開示されている。(一例と
して実公昭48−9015号公報) しかし、可動フランジと固定フランジとの間に
案内キーが挿入されているため、可動フランジの
軸方向の作動について滑らかな摺動を確保するこ
とが困難であつた。
内径に各々縦長溝を形成し、該縦長溝にキー手段
を嵌入せしめ、可動フランジと固定フランジを回
転阻止せしめる構造が開示されている。(一例と
して実公昭48−9015号公報) しかし、可動フランジと固定フランジとの間に
案内キーが挿入されているため、可動フランジの
軸方向の作動について滑らかな摺動を確保するこ
とが困難であつた。
ところで、本考案のVベルト式無段変速機は車
両に使用されるものである。車両の走行状態は常
に変化しており、頻繁に変速が必要とされる。こ
のような車両用のVベルト式無段変速機において
は、頻繁に行なわれる変速をスムーズに行なうた
めに、特に可動フランジの軸方向の摺動抵抗を極
力少なくする必要がある。たとえば実公昭48−
9015号公報にみられるようにキーにより固定フラ
ンジと可動フランジの回転方向の連結を行なう場
合は、キー部にはVベルト式無段変速機により伝
達される動力を伝える必要があり、この力がキー
に作用することにより大きな摩擦力が発生する。
この摩擦による軸方向の摺動抵抗に打ち勝つて可
動フランジを移動させる必要があり、その結果い
ろいろな問題が生じる。たとえば、摩擦力に打ち
勝つて可動フランジを移動させるために生じる動
力損失の問題、摩擦抵抗に動摩擦抵抗と静摩擦抵
抗とがあり、制御の複雑化を招くという問題、さ
らには摩擦力が大きいために軸方向の摺動摩耗に
よるキーの耐久性の問題などがある。これらの問
題は車両用のVベルト式無段変速機を実用化する
にあたり重要な問題である。まず、動力損失の問
題に関しては、動力損失があると無段変速機を採
用するための重要な目的のひとつである燃費の向
上が達成できない。すなわち、油圧サーボによつ
て、可動フランジを移動させるためにより高い油
圧が必要であり、オイルポンプの吐出量を増加さ
せる必要が生ずるのみでなく、かりに、ポンプの
吐出量を増加させても、高い油圧を使用すること
により各部材の剛性の強化、シール部材等の耐久
性なども向上する必要がある。
両に使用されるものである。車両の走行状態は常
に変化しており、頻繁に変速が必要とされる。こ
のような車両用のVベルト式無段変速機において
は、頻繁に行なわれる変速をスムーズに行なうた
めに、特に可動フランジの軸方向の摺動抵抗を極
力少なくする必要がある。たとえば実公昭48−
9015号公報にみられるようにキーにより固定フラ
ンジと可動フランジの回転方向の連結を行なう場
合は、キー部にはVベルト式無段変速機により伝
達される動力を伝える必要があり、この力がキー
に作用することにより大きな摩擦力が発生する。
この摩擦による軸方向の摺動抵抗に打ち勝つて可
動フランジを移動させる必要があり、その結果い
ろいろな問題が生じる。たとえば、摩擦力に打ち
勝つて可動フランジを移動させるために生じる動
力損失の問題、摩擦抵抗に動摩擦抵抗と静摩擦抵
抗とがあり、制御の複雑化を招くという問題、さ
らには摩擦力が大きいために軸方向の摺動摩耗に
よるキーの耐久性の問題などがある。これらの問
題は車両用のVベルト式無段変速機を実用化する
にあたり重要な問題である。まず、動力損失の問
題に関しては、動力損失があると無段変速機を採
用するための重要な目的のひとつである燃費の向
上が達成できない。すなわち、油圧サーボによつ
て、可動フランジを移動させるためにより高い油
圧が必要であり、オイルポンプの吐出量を増加さ
せる必要が生ずるのみでなく、かりに、ポンプの
吐出量を増加させても、高い油圧を使用すること
により各部材の剛性の強化、シール部材等の耐久
性なども向上する必要がある。
次に、制御の問題に関しては、摩擦抵抗には動
摩擦抵抗と静摩擦抵抗があり、この差が大きいと
可動フランジを移動させ始めるときは大きな油圧
が必要で一端移動し始めると低い油圧でよいこと
になり変速制御が複雑化する。
摩擦抵抗と静摩擦抵抗があり、この差が大きいと
可動フランジを移動させ始めるときは大きな油圧
が必要で一端移動し始めると低い油圧でよいこと
になり変速制御が複雑化する。
そこで、固定フランジと可動フランジに各々縦
長溝を形成し、該縦長溝によつて形成された空間
に球体を挿入せしめて、可動フランジと固定フラ
ンジの相対回転を阻止せしめ、かつ可動フランジ
の軸方向の摺動性を向上せしめる必要が生じた。
長溝を形成し、該縦長溝によつて形成された空間
に球体を挿入せしめて、可動フランジと固定フラ
ンジの相対回転を阻止せしめ、かつ可動フランジ
の軸方向の摺動性を向上せしめる必要が生じた。
一方、油圧制御による油圧サーボによつて可動
フランジを付勢する構造においては、固定フラン
ジと連結する軸に形成される油路と可動フランジ
と固定壁により形成される油室とを連結する油路
とを軸及び可動フランジの摺動部に形成する必要
がある。サーボ油圧を可動フランジと固定壁によ
り形成される油室に充分に供給するためには、可
動フランジ内径と回転軸の外径との間に摺動部の
摺接によるシール部を形成し、前記油路のシール
性を確保する必要が生じる。
フランジを付勢する構造においては、固定フラン
ジと連結する軸に形成される油路と可動フランジ
と固定壁により形成される油室とを連結する油路
とを軸及び可動フランジの摺動部に形成する必要
がある。サーボ油圧を可動フランジと固定壁によ
り形成される油室に充分に供給するためには、可
動フランジ内径と回転軸の外径との間に摺動部の
摺接によるシール部を形成し、前記油路のシール
性を確保する必要が生じる。
上記問題を解消する為に、第1図に示すように
回転軸203の外周面に形成された円筒面状の摺
動部204および可動フランジ201の内周面に
形成された円筒面状のシリンダ202と、該可動
フランジ201と回転軸203の相対回転を阻止
するための球体205を挿入する双方に設けた軸
方向の縦長溝206および207を有し、該縦長
溝の削り加工を容易にするため、貫通して溝加工
ができるように、可動フランジを作動させるため
の油圧をシールする摺動部の摺接によるシール面
の部分の径を大きくし、縦長溝の形成されている
スプライン部分の径を小さくし、段を有する構造
のものが考えられる。
回転軸203の外周面に形成された円筒面状の摺
動部204および可動フランジ201の内周面に
形成された円筒面状のシリンダ202と、該可動
フランジ201と回転軸203の相対回転を阻止
するための球体205を挿入する双方に設けた軸
方向の縦長溝206および207を有し、該縦長
溝の削り加工を容易にするため、貫通して溝加工
ができるように、可動フランジを作動させるため
の油圧をシールする摺動部の摺接によるシール面
の部分の径を大きくし、縦長溝の形成されている
スプライン部分の径を小さくし、段を有する構造
のものが考えられる。
[考案が解決しようとする問題点]
しかしながら、上述のように摺動部の摺接によ
るシール部の径とスプライン部の径が相違する径
を有する場合においては、固定フランジに連結さ
れる回転軸について云えば、スプライン部の縦長
溝を形成する場合に摺動部の摺接によるシール部
の中心とスプライン部の中心が製造上心ずれを生
じる場合が生じる。又同様に可動フランジのスプ
ライン部を形成する縦長溝を形成する場合に摺動
部の摺接によるシール部の中心とスプライン部の
中心が製造上心ずれを生じる場合が生じる。
るシール部の径とスプライン部の径が相違する径
を有する場合においては、固定フランジに連結さ
れる回転軸について云えば、スプライン部の縦長
溝を形成する場合に摺動部の摺接によるシール部
の中心とスプライン部の中心が製造上心ずれを生
じる場合が生じる。又同様に可動フランジのスプ
ライン部を形成する縦長溝を形成する場合に摺動
部の摺接によるシール部の中心とスプライン部の
中心が製造上心ずれを生じる場合が生じる。
よつて、可動フランジは回転軸に対して摺動部
の摺接によるシール部及びスプライン部の摺動部
において支持される為、摺動部の摺接によるシー
ル部とスプライン部の同心性が損なわれた場合に
は、摺動部の摺接によるシール部及びスプライン
部のいずれかにおいて摺動が滑らかに行なわれな
い場合が生じる。
の摺接によるシール部及びスプライン部の摺動部
において支持される為、摺動部の摺接によるシー
ル部とスプライン部の同心性が損なわれた場合に
は、摺動部の摺接によるシール部及びスプライン
部のいずれかにおいて摺動が滑らかに行なわれな
い場合が生じる。
また、各々の縦長溝の間の空間の断面積の面積
差が生じ、場合によつては、球体に打こん等が生
じ、可動フランジが軸に対して摺動する際に球体
の打こん等により球体に回転がスムーズにいかな
くなり、円滑な軸方向の移動ができなくなる恐れ
が生じる。
差が生じ、場合によつては、球体に打こん等が生
じ、可動フランジが軸に対して摺動する際に球体
の打こん等により球体に回転がスムーズにいかな
くなり、円滑な軸方向の移動ができなくなる恐れ
が生じる。
さらに前記摺動部の摺接によるシール部の径と
スプライン部の径が相違する径を有する構造にお
いては、摺動部の摺接によるシール部の径が大と
なるため、プーリの軸径が大きくなつて、無段変
速機の駆動時におけるVベルトの最小半径が大き
くなるので、変速比の範囲を広げようとするとプ
ーリを大きくする必要があり、Vベルト式無段変
速機全体が大きくなるという問題が生ずる。
スプライン部の径が相違する径を有する構造にお
いては、摺動部の摺接によるシール部の径が大と
なるため、プーリの軸径が大きくなつて、無段変
速機の駆動時におけるVベルトの最小半径が大き
くなるので、変速比の範囲を広げようとするとプ
ーリを大きくする必要があり、Vベルト式無段変
速機全体が大きくなるという問題が生ずる。
本考案は、上記の問題点を解決するものであつ
て、可動フランジのステイツクを防止することが
可能でコンパクトなVベルト式無段変速機のプー
リを提供することを目的とするものである。
て、可動フランジのステイツクを防止することが
可能でコンパクトなVベルト式無段変速機のプー
リを提供することを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段]
本考案の車両用Vベルト式無段変速機のプーリ
は上記問題点を解決するために、回転軸に固定さ
れた固定フランジと、該回転軸に軸方向に摺動自
在に外嵌された可動フランジと、前記回転軸の外
径側にあり回転軸と可動フランジとの摺動部に形
成された第1の縦長溝と、該第1の縦長溝に対応
して可動フランジの内径側にあり可動フランジと
回転軸との摺動部に形成された第2の縦長溝と、
前記第1及び第2の縦長溝の間に収納され前記回
転軸と前記可動フランジとの相対回転を阻止する
と共に軸方向の摺動を可能とする球体と、前記可
動フランジの外径側に形成されたシリンダと、該
シリンダ内に挿設され外径部が該シリンダで軸方
向に摺動自在に配設されかつ内径部で前記回転軸
に固定せしめられ前記可動フランジとの間に環状
油室を形成する固定壁とを備え、前記回転軸の外
径側の前記可動フランジとの摺動部および前記可
動フランジの内径側の前記回転軸との摺動部は
各々前記第1及び第2の縦長溝が形成されたスプ
ライン部と前記両摺動部の摺接により前記環状油
室の油をシールするシール部とで構成し、前記回
転軸のスプライン部を構成する第1の縦長溝の外
径と前記摺動部の摺接によるシール部が同一半径
の円筒面で形成され、前記可動フランジのスプラ
イン部を構成する第2の縦長溝の内径と前記摺動
部の摺接によるシール部が同一半径の円筒面で形
成され、前記第1の縦長溝と前記第2の縦長溝に
よつて形成される室内の断面積は全て均一に形成
せしめられていることを特徴とするものである。
は上記問題点を解決するために、回転軸に固定さ
れた固定フランジと、該回転軸に軸方向に摺動自
在に外嵌された可動フランジと、前記回転軸の外
径側にあり回転軸と可動フランジとの摺動部に形
成された第1の縦長溝と、該第1の縦長溝に対応
して可動フランジの内径側にあり可動フランジと
回転軸との摺動部に形成された第2の縦長溝と、
前記第1及び第2の縦長溝の間に収納され前記回
転軸と前記可動フランジとの相対回転を阻止する
と共に軸方向の摺動を可能とする球体と、前記可
動フランジの外径側に形成されたシリンダと、該
シリンダ内に挿設され外径部が該シリンダで軸方
向に摺動自在に配設されかつ内径部で前記回転軸
に固定せしめられ前記可動フランジとの間に環状
油室を形成する固定壁とを備え、前記回転軸の外
径側の前記可動フランジとの摺動部および前記可
動フランジの内径側の前記回転軸との摺動部は
各々前記第1及び第2の縦長溝が形成されたスプ
ライン部と前記両摺動部の摺接により前記環状油
室の油をシールするシール部とで構成し、前記回
転軸のスプライン部を構成する第1の縦長溝の外
径と前記摺動部の摺接によるシール部が同一半径
の円筒面で形成され、前記可動フランジのスプラ
イン部を構成する第2の縦長溝の内径と前記摺動
部の摺接によるシール部が同一半径の円筒面で形
成され、前記第1の縦長溝と前記第2の縦長溝に
よつて形成される室内の断面積は全て均一に形成
せしめられていることを特徴とするものである。
[作用および効果]
本考案の回転軸の摺動部及び可動フランジの摺
動部は、第1及び第2の縦長溝が形成されたスプ
ライン部と前記両摺動部により環状油室の油をシ
ールする摺動部の摺接によるシール部とで構成
し、前記回転軸のスプライン部を構成する第1の
縦長溝の外径と摺動部の摺接によるシール部が同
一半径の円筒面に形成され、前記可動フランジの
スプライン部を構成する第2の縦長溝の内径と摺
動部の摺接によりシール部が同一半径の円筒面で
形成されているので、回転軸と可動フランジとの
間に形成された縦長溝の空間が均一に形成され、
該空間に配設される球体にも負荷が均一にかか
り、球体に打こん等の生ずる恐れもなく、可動フ
ランジが軸方向に摺動する場合にも球体との間に
ステイツクが生じることもなく円滑な作動ができ
る。
動部は、第1及び第2の縦長溝が形成されたスプ
ライン部と前記両摺動部により環状油室の油をシ
ールする摺動部の摺接によるシール部とで構成
し、前記回転軸のスプライン部を構成する第1の
縦長溝の外径と摺動部の摺接によるシール部が同
一半径の円筒面に形成され、前記可動フランジの
スプライン部を構成する第2の縦長溝の内径と摺
動部の摺接によりシール部が同一半径の円筒面で
形成されているので、回転軸と可動フランジとの
間に形成された縦長溝の空間が均一に形成され、
該空間に配設される球体にも負荷が均一にかか
り、球体に打こん等の生ずる恐れもなく、可動フ
ランジが軸方向に摺動する場合にも球体との間に
ステイツクが生じることもなく円滑な作動ができ
る。
従つて、可動フランジの摺動不良に伴なつて生
ずるベルトとプーリ間のノイズの発生やベルトの
打こん等を防止することができる。
ずるベルトとプーリ間のノイズの発生やベルトの
打こん等を防止することができる。
更に、可動フランジは軸に対して、シール部と
スプライン部がが同一径の円筒面上で支持され、
かつシール部が回転軸と可動フランジとの摺動部
の摺接によつて形成されていることにより、例え
ば、いわゆる段差を有する構造において生ずるガ
タツキ防止のために摺動部の摺接によるシール部
のクリアランスを大きくとる必要もなく、シール
機能を充足するにたる摺動部の摺接によるシール
部を形成することができるので、サーボ圧の供給
がクリアランスを介して漏れることなく環状油室
に供給できる。従つて、可動フランジのサーボ圧
の不足によるベルトのスリツプ等を防止すること
ができる。
スプライン部がが同一径の円筒面上で支持され、
かつシール部が回転軸と可動フランジとの摺動部
の摺接によつて形成されていることにより、例え
ば、いわゆる段差を有する構造において生ずるガ
タツキ防止のために摺動部の摺接によるシール部
のクリアランスを大きくとる必要もなく、シール
機能を充足するにたる摺動部の摺接によるシール
部を形成することができるので、サーボ圧の供給
がクリアランスを介して漏れることなく環状油室
に供給できる。従つて、可動フランジのサーボ圧
の不足によるベルトのスリツプ等を防止すること
ができる。
また、上述の如く摺動部の摺接によるシール部
とスプライン部との同心性が確保されることによ
つて、摺動部の摺接によるシール部での摺動部お
よびスプライン部での摺動部で軸方向の摺動が妨
げられることなく、円滑な摺動が維持できる。ま
た可動フランジの摺動抵抗が少ないために変速機
に使用する油圧も低くでき、Vベルト式無段変速
機が小型化できるという効果を有する。
とスプライン部との同心性が確保されることによ
つて、摺動部の摺接によるシール部での摺動部お
よびスプライン部での摺動部で軸方向の摺動が妨
げられることなく、円滑な摺動が維持できる。ま
た可動フランジの摺動抵抗が少ないために変速機
に使用する油圧も低くでき、Vベルト式無段変速
機が小型化できるという効果を有する。
[実施例]
以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ説明
する。
する。
第2図は、本考案のVベルト式無段変速機のプ
ーリの一実施例を示しており、101は回転軸、
102は該回転軸101と一体に形成された固定
フランジ、103は回転軸101に摺動自在に外
嵌された可動フランジである。可動フランジ10
3の回転軸との摺動部104は同一半径の円筒面
で形成され、該摺動部104が摺接する回転軸1
01のの摺動部105は同一半径の円筒面で形成
されている。両摺動部104および105にはそ
れぞれ対応する軸方向の溝106および107が
刻設され、スプライン部112を構成するととも
に、溝の刻設されていないシール部113を構成
し、溝106,107が形成する空間には球体1
08が挿入され回転軸101および可動フランジ
103の相対回転を阻止している。固定フランジ
102と可動フランジ103はそれぞれ対応して
してVベルト109を受け入れるV字状空間11
0を形成すると共に可変巾プーリ111を構成し
ている。
ーリの一実施例を示しており、101は回転軸、
102は該回転軸101と一体に形成された固定
フランジ、103は回転軸101に摺動自在に外
嵌された可動フランジである。可動フランジ10
3の回転軸との摺動部104は同一半径の円筒面
で形成され、該摺動部104が摺接する回転軸1
01のの摺動部105は同一半径の円筒面で形成
されている。両摺動部104および105にはそ
れぞれ対応する軸方向の溝106および107が
刻設され、スプライン部112を構成するととも
に、溝の刻設されていないシール部113を構成
し、溝106,107が形成する空間には球体1
08が挿入され回転軸101および可動フランジ
103の相対回転を阻止している。固定フランジ
102と可動フランジ103はそれぞれ対応して
してVベルト109を受け入れるV字状空間11
0を形成すると共に可変巾プーリ111を構成し
ている。
第3図は本考案のプーリを備えた前輪駆動車用
Vベルト式無段変速機の具体例の断面図である。
1はエンジン出力軸に連結した入力軸、2はVベ
ルト式無段変速機100の入力軸をなし第2図に
おける回転軸101に相当する管状の第1中間
軸、3は入力軸1と第1中間軸2との間に設けら
れた直結クラツチ付トルクコンバータである。4
は出力軸、5は出力軸4の外側に同軸状に配さ
れ、Vベルト式無段変速機の出力軸であり第2図
における回転軸101に相当する第2中間軸、該
第2中間軸5と出力軸4とは、前進後進切換用遊
星歯車機構6、第3中間軸60、減速機構70、
デフアレンシヤル7とを介して連結されている。
8,9はそれぞれ第1中間軸2と第2中間軸5に
摺動自在に嵌合された可動フランジであり、それ
ぞれ中間軸2,5に添つて同軸状に伸びる管状の
軸受部8A,9Aを有し、軸受部8A,9Aの内
周に形成された摺動部84,94が同一半径の円
筒面で形成され、第1中間軸2および第2中間軸
5の外周に同一半径の円筒面で形成された摺動部
83,93と摺接している。可動フランジ8,9
の摺動部には軸方向に溝82,92が刻設され、
第1および第2の中間軸2,5の摺動部に刻設さ
れた軸方向の溝81,91とともにスプライン部
85,95を構成し、両摺動部83,84,9
3,94の溝には球体30,31が挿入されるこ
とにより可動フランジ8,9と第1および第2の
中間軸2,5の相対回転を阻止している。また溝
の刻設されていない両摺動部83,84、93,
94の摺接によつてシール部86,96を構成し
ている。可動フランジ8および9は該フランジを
側壁としてそれぞれの中間軸2および5に同軸状
に設けられたシリンダ10,11が形成され、第
1のシリンダ10は可動フランジ8に溶接され、
第2のシリンダ11は可動フランジ9と一体に形
成されている。12および13はそれぞれ第1中
間軸2および第2中間軸5と一体形成された固定
フランジであり、可動フランジ8と固定フランジ
12および可動フランジ9と固定フランジ13は
それぞれ対応してVベルト14を受け入れるV字
状空間15をおよび16を面成すると共にプーリ
AおよびBを構成している。17および18はそ
れぞれシリンダ10および11内に挿設された第
1の固定壁であり、シリンダ10および11内壁
に接するフランジ17Aおよび18Aと、該フラ
ンジ17A,18Aに連続する管状部17Bおよ
び18Bと、該管状部17B,18Bに連続し、
それぞれの中間軸2および5に固定される固定部
17Cおよび18Cとを有する。該第1の固定壁
17および18はシリンダの側壁である可動フラ
ンジ8および9との間にそれぞれ第1の環状油室
19および20を形成する。21および22はそ
れぞれ第1のシリンダ10,11に外嵌する第2
のシリンダ23,24と一体に形成された第2の
固定壁であり、第1の固定壁の固定部17Cおよ
び18Cと接して中間軸2および5に固定されて
いる。該第2のシリンダ23の先端部(図示右
側)は外側半径方向に折曲げられたフランジ状部
23Aをなし、該フランジ状部23A外周側に歯
23Bが形成されている。25は自動変速機ケー
スCの上記フランジ状部23Aに対応する箇所に
装着された電磁ピツクアツプである。該電磁ピツ
クアツプ25と上記フランジ状部23Aとで入力
プーリ回転数すなわち本実施例では第1中間軸の
回転数の検出装置を構成している。上記第2の固
定壁21および22は、第2の固定壁に一体の第
2のシリンダ23および24と上記第1の固定壁
の管状部17Bおよび18Bとの間に摺動可能に
挿設された環状板状の受圧板26および27との
間に第2環状油室28および29を形成してい
る。
Vベルト式無段変速機の具体例の断面図である。
1はエンジン出力軸に連結した入力軸、2はVベ
ルト式無段変速機100の入力軸をなし第2図に
おける回転軸101に相当する管状の第1中間
軸、3は入力軸1と第1中間軸2との間に設けら
れた直結クラツチ付トルクコンバータである。4
は出力軸、5は出力軸4の外側に同軸状に配さ
れ、Vベルト式無段変速機の出力軸であり第2図
における回転軸101に相当する第2中間軸、該
第2中間軸5と出力軸4とは、前進後進切換用遊
星歯車機構6、第3中間軸60、減速機構70、
デフアレンシヤル7とを介して連結されている。
8,9はそれぞれ第1中間軸2と第2中間軸5に
摺動自在に嵌合された可動フランジであり、それ
ぞれ中間軸2,5に添つて同軸状に伸びる管状の
軸受部8A,9Aを有し、軸受部8A,9Aの内
周に形成された摺動部84,94が同一半径の円
筒面で形成され、第1中間軸2および第2中間軸
5の外周に同一半径の円筒面で形成された摺動部
83,93と摺接している。可動フランジ8,9
の摺動部には軸方向に溝82,92が刻設され、
第1および第2の中間軸2,5の摺動部に刻設さ
れた軸方向の溝81,91とともにスプライン部
85,95を構成し、両摺動部83,84,9
3,94の溝には球体30,31が挿入されるこ
とにより可動フランジ8,9と第1および第2の
中間軸2,5の相対回転を阻止している。また溝
の刻設されていない両摺動部83,84、93,
94の摺接によつてシール部86,96を構成し
ている。可動フランジ8および9は該フランジを
側壁としてそれぞれの中間軸2および5に同軸状
に設けられたシリンダ10,11が形成され、第
1のシリンダ10は可動フランジ8に溶接され、
第2のシリンダ11は可動フランジ9と一体に形
成されている。12および13はそれぞれ第1中
間軸2および第2中間軸5と一体形成された固定
フランジであり、可動フランジ8と固定フランジ
12および可動フランジ9と固定フランジ13は
それぞれ対応してVベルト14を受け入れるV字
状空間15をおよび16を面成すると共にプーリ
AおよびBを構成している。17および18はそ
れぞれシリンダ10および11内に挿設された第
1の固定壁であり、シリンダ10および11内壁
に接するフランジ17Aおよび18Aと、該フラ
ンジ17A,18Aに連続する管状部17Bおよ
び18Bと、該管状部17B,18Bに連続し、
それぞれの中間軸2および5に固定される固定部
17Cおよび18Cとを有する。該第1の固定壁
17および18はシリンダの側壁である可動フラ
ンジ8および9との間にそれぞれ第1の環状油室
19および20を形成する。21および22はそ
れぞれ第1のシリンダ10,11に外嵌する第2
のシリンダ23,24と一体に形成された第2の
固定壁であり、第1の固定壁の固定部17Cおよ
び18Cと接して中間軸2および5に固定されて
いる。該第2のシリンダ23の先端部(図示右
側)は外側半径方向に折曲げられたフランジ状部
23Aをなし、該フランジ状部23A外周側に歯
23Bが形成されている。25は自動変速機ケー
スCの上記フランジ状部23Aに対応する箇所に
装着された電磁ピツクアツプである。該電磁ピツ
クアツプ25と上記フランジ状部23Aとで入力
プーリ回転数すなわち本実施例では第1中間軸の
回転数の検出装置を構成している。上記第2の固
定壁21および22は、第2の固定壁に一体の第
2のシリンダ23および24と上記第1の固定壁
の管状部17Bおよび18Bとの間に摺動可能に
挿設された環状板状の受圧板26および27との
間に第2環状油室28および29を形成してい
る。
本実施例のプーリを備えた前輪駆動車用Vベル
ト式無段変速機は、V字状空間15と16の巾が
油穴87,87,89,97,98.99を介し
て、第1の油室19および20と第2の油室28
および29とを有するそれぞれの油圧サーボによ
り、可動フランジ8および9が駆動されることに
より増減され、これに伴ないプーリAおよびBと
接動するVベルト14の回転半径が増減して無段
変速がなされ、プーリAと同速で回転している入
力中間軸2に固定されている固定壁21はプーリ
Aおよび第1中間軸2と同速で回転しているの
で、固定壁21と一体のフランジ部23Aおよび
歯23Bに対面している電磁ピツクアツプ25に
よつて入力側プーリAおよび第1中間軸2の回転
数が検出され、車速、スロツトル開度等からの検
出情報と共に入力されて、上記油圧サーボへ供給
される油圧をコントロールすることによつて、車
両の走行状態に応じた無段階の変速がなされる。
ト式無段変速機は、V字状空間15と16の巾が
油穴87,87,89,97,98.99を介し
て、第1の油室19および20と第2の油室28
および29とを有するそれぞれの油圧サーボによ
り、可動フランジ8および9が駆動されることに
より増減され、これに伴ないプーリAおよびBと
接動するVベルト14の回転半径が増減して無段
変速がなされ、プーリAと同速で回転している入
力中間軸2に固定されている固定壁21はプーリ
Aおよび第1中間軸2と同速で回転しているの
で、固定壁21と一体のフランジ部23Aおよび
歯23Bに対面している電磁ピツクアツプ25に
よつて入力側プーリAおよび第1中間軸2の回転
数が検出され、車速、スロツトル開度等からの検
出情報と共に入力されて、上記油圧サーボへ供給
される油圧をコントロールすることによつて、車
両の走行状態に応じた無段階の変速がなされる。
第1図は従来のVベルト式無段変速機のプーリ
を示す半断面図、第2図は本考案にかかるVベル
ト式無段変速機のプーリを示す半断面図、第3図
は本考案のプーリを備えた前輪駆動車用Vベルト
式無段変速機の断面図である。 101……回転軸、102……固定フランジ、
103……可動フランジ、104……可動フラン
ジの摺動部、105……回転軸の摺動部、106
……第2の縦長溝、107……第1の縦長溝、1
08……球体、112……スプライン部、113
……シール部。
を示す半断面図、第2図は本考案にかかるVベル
ト式無段変速機のプーリを示す半断面図、第3図
は本考案のプーリを備えた前輪駆動車用Vベルト
式無段変速機の断面図である。 101……回転軸、102……固定フランジ、
103……可動フランジ、104……可動フラン
ジの摺動部、105……回転軸の摺動部、106
……第2の縦長溝、107……第1の縦長溝、1
08……球体、112……スプライン部、113
……シール部。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 回転軸に固定された固定フランジと、 該回転軸に軸方向に摺動自在に外嵌された可動
フランジと、 前記回転軸の外径側にあり回転軸と可動フラン
ジとの摺動部に形成された第1の縦長溝と、 該第1の縦長溝に対応して可動フランジの内径
側にあり可動フランジと回転軸との摺動部に形成
された第2の縦長溝と、 前記第1及び第2の縦長溝の間に収納され前記
回転軸と前記可動フランジとの相対回転を阻止す
ると共に軸方向の摺動を可能とする球体と、 前記可動フランジの外径側に形成されたシリン
ダと、 該シリンダ内に挿設され外径部に該シリンダが
摺動自在に配設されかつ内径部が前記回転軸に固
定せしめられ前記可動フランジとの間に環状油室
を形成する固定壁とを備え、 前記回転軸の外径側の前記可動フランジとの摺
動部および前記可動フランジの内径側の前記回転
軸との摺動部は各々前記第1及び第2の縦長溝が
形成されたスプライン部と前記両摺動部の摺接に
より前記環状油室の油をシールするシール部とで
構成し、 前記回転軸のスプライン部を構成する第1の縦
長溝の外径と前記摺動部の摺接によるシール部が
同一半径の円筒面で形成され、 前記可動フランジのスプライン部を構成する第
2の縦長溝の内径と前記摺動部の摺接によるシー
ル部が同一半径の円筒面で形成され、 前記第1の縦長溝と前記第2の縦長溝によつて
形成される室内の断面積は均一に形成せしめられ
ていることを特徴とする車両用Vベルト式無段変
速機のプーリ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1981026388U JPS646440Y2 (ja) | 1981-02-25 | 1981-02-25 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1981026388U JPS646440Y2 (ja) | 1981-02-25 | 1981-02-25 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57139759U JPS57139759U (ja) | 1982-09-01 |
JPS646440Y2 true JPS646440Y2 (ja) | 1989-02-20 |
Family
ID=29824101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1981026388U Expired JPS646440Y2 (ja) | 1981-02-25 | 1981-02-25 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS646440Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2545996B2 (ja) * | 1989-10-21 | 1996-10-23 | トヨタ自動車株式会社 | ベルト式無段変速機の潤滑方法および装置 |
JP4514522B2 (ja) * | 2004-06-07 | 2010-07-28 | ジヤトコ株式会社 | ベルト式無段変速機 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS489015U (ja) * | 1971-06-15 | 1973-02-01 |
-
1981
- 1981-02-25 JP JP1981026388U patent/JPS646440Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS489015U (ja) * | 1971-06-15 | 1973-02-01 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57139759U (ja) | 1982-09-01 |
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