JPH0238142A - 4輪駆動車の動力分配装置 - Google Patents

4輪駆動車の動力分配装置

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JPH0238142A
JPH0238142A JP18979588A JP18979588A JPH0238142A JP H0238142 A JPH0238142 A JP H0238142A JP 18979588 A JP18979588 A JP 18979588A JP 18979588 A JP18979588 A JP 18979588A JP H0238142 A JPH0238142 A JP H0238142A
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wet
hydraulic
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hydraulic multi
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Toshio Kobayashi
利雄 小林
Keiichi Maruyama
圭一 丸山
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、前後輪へ動力分配する湿式油圧多板クラッチ
を備えた4輪駆動車の動力分配装置に関する。
【従来の技術】
このような4輪駆動車の動力分配装置として、特開昭6
1−155027号公報に記載のものが従来知られてい
る。これは、変速機出力軸から前後輪へ分岐して動力伝
達するトランスファ装置のケース内に前輪駆動用と後輪
駆動用との2つ湿式油圧多板クラッチを配置したもので
あり、その油圧制御に応じて連続的に任意の比率で前後
輪へ動力分配できるようになっている。ここでこれらの
湿式油圧多板クラッチは、その作動油と潤滑油がトラン
スファ装置内の歯車や軸受類の潤滑油と共用されると共
に、クラッチプレート押圧用の油圧ピストンがクラッチ
ドラムと一緒に回転する構成となっている。
【発明が解決しようとする課ll!!】このように油圧
ピストンがクラッチドラムと一緒に回転する構成のため
、油圧ピストン駆動用の油圧室にはクラッチドラムの回
転に伴って遠心油圧が発生し、これが制御油圧に加算さ
れて油圧ピストンに作用するようになる。従って湿式油
圧多板クラッチは、伝達トルクが制御油圧に応じた設定
値よりも過大となって所望の油圧制御ができなくなど共
に、車両が中速から高速域に達して遠心油圧が大きいと
きには、直進走行時の車両の軸重配分の差や加速走行時
における重心移動によって前後輪のタイヤ有効径に差が
生じることによって発生する内部循環トルクを湿式油圧
多板クラッチがトルクリミヅタとして充分に吸収できず
、加速性能の低下、燃費の悪化、振動騒音の発生などを
伴う不都合がある。 また湿式油圧多板クラッチはその作動油に歯車類専用の
潤滑油が共用されるため、4輪駆動走行状態で大きく転
舵してスベリ作用が発生する際に、適切な牽擦特性が得
られないためスティックスリップを起こして振動騒音を
発生する問題がある。 さらに、トランスファ装置が2つの湿式油圧多板クラッ
チを収容して長大化するので、その剛性低下を招いて駆
動系の振動やllI音を増大し、あるいは車室内スペー
スを減少する不都合がある。 そこで本発明は、トランスファ側の装置構成がコンパク
トでありながら前後輪へのトルク分配を任意の比率に設
定可能とし、かつ上記不都合を解消すべく湿式油圧多板
クラッチの油圧室における遠心油圧の発生およびスベリ
作用する際のスティックスリップの発生を未然に防止す
ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
この目的のため本発明は、2つの湿式油圧多板クラッチ
への作動油の圧力に応じて前後輪を動力分配可能に伝動
構成する4輪駆動車において、上記一方の湿式油圧多板
クラッチはトランスファ付横置きトランスアクスル内の
ファイナルギヤとディファレンシャルケースとの間に介
設し、上記他方の湿式油圧多板クラッチはトランスファ
以後の独立差動装置内に区画配置して伝動軸の途中に介
設し、これらの湿式油圧多板クラッチにおける油圧ピス
トンは、不動部材である上記トランスアクスルまたは独
立差動装置のケース部材をそれぞれシリンダとしてこれ
らに廻り止めして摺動自在に嵌合させ、かつその作動用
油圧室と反対側の作用端部を上記湿式油圧多板クラッチ
のクラッチドラムの端部に内嵌したリテーナプレートに
ベアリングを介して圧接して上記クラッチドラム内のク
ラッチプレートを押圧するよう構成したものである。
【作  用】
このような手段では、ファイナルギヤおよび伝動軸の回
転によりクラッチドラム内のクラッチプレートが回転し
ても、各々の湿式油圧多板クラッチにおける油圧ピスト
ンは回転せず、これらとトランスアクスルのケース部材
との間に形成される各油圧室には遠心油圧が発生しない
、そして各湿式油圧多板クラッチの油圧制御により前後
輪へ任意の比率で動力分配される。ここで各湿式油圧多
板クラッチは、所定の組成を有する適切な作動油を使用
することで所望の牽擦特性が得られ、前後輪間の内部循
環トルクの発生の際もしくは、4輪駆動状態で大きく転
舵する場合には、クラッチプレートはスティックスリッ
プを伴なわずに滑らかにスベリ作用する。
【実 施 例】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して具体的に説明
する。 第2図は一実施例が適用されるトランスファ付横置きト
ランスアクスルを備えた4輪駆動車の動力伝達系を示し
、車体前部にエンジン1.クラッチ22手動変速機3が
左右方向に横置き配置され、これらの後方に前輪用差動
袋!4.トランスファ装置5.プロペラシャフト6、後
輪用差動装置8が配置される。そしてエンジン1からク
ラッチ2を介して手動変速機3に入力される動力は、そ
こで適宜変速されて出力ギヤ9からファイナルギヤ10
、第1の湿式油圧多板クラッチ7を介して前輪用差動装
置4に入力し、そこから左右の前輪に動力伝達される。 また前記ファイナルギヤ10にはトランスファ装置5の
トランスファギヤ11が噛合い、このトランスファギヤ
11からトランスファ軸21゜一対の変向用ベベルギヤ
12を介して後方に取出されるトランスファ装置5から
の動力は、プロペラシャフト6、第2の湿式油圧多板ク
ラッチ28.ファイナルギヤ13を介して後輪用差動装
置8に入力し、そこから左右の後輪に動力伝達されるよ
うになっている。 ここで前記第1.第2の2つの湿式油圧多板クラッチ7
.28は、それぞれ第3図に示すように電動モータもし
くはエンジンにて直接駆動されるオイルボン714a、
 14b 、レギュレータバルブ15aj5b、トラン
スファクラッチバルブ16a、16b 、デユーティソ
レノイドバルブ17a、17b 、パイロットバルブ1
8a、 18bを有する専用の油圧制御系により走行状
態に応じて適切な制御油圧が供給されるようになってい
る。これらの油圧制御系は略同構成であるのでその一方
について説明すると、オイルポンプ14aからレギュレ
ータバルブ15aにより所定の油圧に圧力調整されて湿
式油圧多板クラッチ7に至る油圧回路系にデユーティ圧
制御されるトランスファクラッチバルブ16aが介在さ
れると共に、パイロットパルプ18aを有するパイロッ
ト圧回路系に排出制御用のデユーティソレノイドバルブ
17aが挿入されたものである。そして両油圧制御系に
おけるデユーティソレノイドバルブ17a、17bが制
御ユニット19からのデユーティ信号によりそれぞれ所
望のデユーティ圧に調整することで、トランスファクラ
ッチバルブ16a、16bがそれぞれ別個に所望のクラ
ッチ圧に調整されるようになっている。なおデユーティ
比とデユーティ圧およびクラッチ圧との関係は第4図の
とおりである。 このような油圧制御系を備える第1の湿式油圧多板クラ
ッチ7は、第1図(a)に示すようにトランスファ付横
置きトランスアクスル内のファイナルギヤ10と前輪用
差動装置4のディファレンシャルケース22との間に介
設される。すなわち第1の湿式油圧多板クラッチ7は、
ディファレンシャルケース22をクラッチハブ7bに兼
用し、これを覆うクラッチドラム1aの一端部をファイ
ナルギヤ10に嵌合固定してなり、クラッチドラム7a
の他端部は窓付きの支持板23を介してケース部材24
に回転自在に支持されている。そしてクラッチドラム7
aの内周には複数枚のリング状クラッチプレート7cが
両端部のリテーナプレート7dと共にスプライン嵌合し
、一方、クラッチハブ7bの外周には複数枚のリング状
クラッチディスク7eが上記各クラッチプレート7Cと
交互に配置されてスプライン嵌合し、これらのクラッチ
プレート7c、 リテーナプレート7d、クラッチディ
スク7eで多板クラッチが構成されている。 ここで前記リテーナプレート7dに押圧力を付与するピ
ストン7fはリング状をなし、不動部材であるケース部
材24に対して摺動自在に嵌合し、かつノックビン25
を介して廻り止めされており、このケース部材24との
間に前記トランスファクラッチバルブ16aに連通する
油圧室7gを形成する。そしてこの油圧室7gと反対側
の作用端部をアンギュラコンタクトのレリーズベアリン
グ27を介して前記リテーナプレート7dに当接する。 前記レリーズベアリング27は、アウタレース27aが
ピストン7fのシリンダ状ハウジング部7hに適切に嵌
め合いながら当接し、インナレース27bは、第1図(
C)に示すように前記支持板23の窓23aを貫通して
前記クラッチドラム1aの内周にスプライン嵌合するリ
テーナ部27cを介してリテーナプレート7dに当接し
ている。 一方、第2の湿式油圧多板クラッチ28は、第1図(b
)に示すようにその油圧制御系と共に前記後輪用差動装
置8のケース部材であるディファレンシャルキャリア部
分にコンパクトにまとめられる。 すなわちディファレンシャルキャリア29には、後輪、
用差動装置8のドライブピニオン30とプロペラシャフ
ト61I!Iの入力軸31との遊嵌部を覆うように前方
へ突出して入力軸31周囲のエクステンションケース3
2に接続するシリンダ部33が不動部材として一体形成
され、第1[J(d)に示すようにこのシリンダ部33
の下面に前記各バルブ15b、 16b、 17b、 
18bを一体構成したバルブユニット2Gが、また側面
には電動式のオイルポンプ14bがそれぞれ固定される
と共に、シリンダ部33内に第2の湿式油圧多板クラッ
チ28が配置されるのである。 ここで第2の湿式油圧多板クラッチ28は、クラッチド
ラム28aが前記入力軸31後端のフランジ部31aに
溶接固定されると共に、クラッチハブ28bが前記ドラ
イブピニオン30の軸部30aにスプライン嵌合されて
入力軸31の端部にスラストワッシャ34を介して係止
されている。そしてクラッチドラム28aの内周には複
数枚のリング状クラッチプレート28cが両端部のリテ
ーナプレート28dと共にスプライン嵌合し、一方、ク
ラッチハブ28bの外周には複数枚のリング状クラッチ
ディスク28eが上記各クラッチプレート28Cと交互
に配置されてスプライン嵌合し、これらのクラッチプレ
ート28C,リテーナプレート28d、クラッチディス
ク28eで多板クラッチが構成されている。そして前記
リテーナプレート28dに押圧力を付与するリング状の
ピストン28fは、不動部材である前記シリンダ部33
内に摺動自在に嵌合してその区画壁33aおよび内側ガ
イド1!j33bとの間に前記トランスファクラッチバ
ルブ16bに連通する油圧室28gを形成すると共に、
この油圧室28gと反対側の作用端部をアンギュラコン
タクトのレリーズベアリング35を介して前記リテーナ
プレート28dに当接する。 前記レリーズベアリング35は、ピストン28fに当接
するアウタレース35aが爪35bを介して前記内側ガ
イド筒33bに回転方向に係合し、インナレース35c
が前記クラッチドラム28aの内周にスプライン嵌合し
たもので、アウタレース35aが回転規制されることで
ピストン28fはシリンダ部33に対し廻り止めされて
いる。 一方、入力軸31およびドライブピニオン30の軸部3
0aには、クラッチドラム28aの外周側とクラッチハ
ブ28bの内周側とを連通ずるように油路31b、 3
0bが形成されている。そしてシリンダ部33内の作動
油をクラッチドラム28aの外周でかきあげて図示しな
いオイルガイドにより油路30bに給油し、この作動油
を油路30bを介してクラッチハブ28bの内周側に導
くことで、スプライン部に半径方向に設けた図示しない
油路を通じて、クラッチプレート28C,クラッチディ
スク28e等の多板クラッチを潤滑するようになってい
る。なお、この作動油の漏洩を防止すべく、シリンダ部
33の区画壁33a内周部とエクステンシゴンケース3
2前部内周部にはそれぞれオイルシール36.37が装
着されている。また、差動装置内のハイポイドギヤ用潤
滑油と前記作動油は、特性が興なるため区画壁33a内
周部のオイルシール36でお互いに液密を保つように構
成される。 以上の構成を有する4輪駆動車は、エンジン1からクラ
ッチ2を介して手動変速a3に伝達された動力をそこで
適宜変速し、ファイナルギヤ10からこれを一方は第1
の湿式油圧多板クラッチ7を介して前輪用差動装置4に
入力し、他方は第2の湿式油圧多板クラッチ28を介し
て後輪用差動装置8に入力することで4輪駆動する。こ
の場合、各湿式油圧多板クラッチ7.28の伝達トルク
に応じて前輪側および後輪側へ動力分配される。そして
この分配比は、制御ユニット19からのデユーティ比信
号に応じたクラッチ圧の変化により前輪100%1後輪
0%のFF状態から漸次後輪側の分配を増して前後輪と
も直結式の4WD状態を経て、さらに前輪0%、後輪1
00%のFR状態となるまでの範囲で変化する。そこで
制御ユニット19にスロットル開度信号、後輪回転信号
、前輪回転信号、アイドル信号等の各種の信号を入力し
て電子制御することで、自動車の走行状態や路面条件に
応じた最適な前後動力分配が可能となり、走行安定性や
運転性を向上することができる。 ここで4輪駆動走行中に、車両の前輪と後輪の軸重配分
の差や急加速、登板時における重心移動によって前後輪
のタイヤ有効径に差が生じた場合には、前後輪間に相対
回転が生じる。このような場合、第1らしくは第2の湿
式油圧多板クラッチ7.28は所望のクラッチ圧に制御
されることによりトルクリミッタとして働き、クラッチ
ドラム7aもしくは28a @のクラッチプレートIC
もしくは28Cとクラッチハブ7bもしくは28b 1
111のクラッチディスク7eもしくは28eとの間に
スベリを生じて前後輪の回転差に伴う内部循環トルクを
吸収する。 従って4輪駆動走行中の加速性能や燃費を向上させるこ
とができる。また、4輪駆動車走行中に大きく転舵する
と、前後輪の旋回半径の差より前後輪間に内部循環トル
クが発生し、特に低速最大転舵時が最も大きく、必要以
上の駆動力が必要となり、車庫入れなどの時、エンスト
が発生するなどの不都合が生じる。このような場合、第
1もしくは第2の湿式油圧多板クラッチ7.28は、前
述の前後回転数を検出し、回転比あるいは回転差に応じ
て所望のクラッチ圧になるように減圧制御されて、第1
もしくは第2の湿式油圧多板クラッチ7゜28内にスベ
リを生じてこの問題に対処する。従って、旋回時におけ
るタイトコーナブレーキング現象が回避できる。また第
1もしくは第2の湿式油圧多板クラッチ7.28がこの
ようなスベリ作用をする際、クラッチプレート7Cもし
くは28C,クラッチディスク7Cもしくは28eなど
のクラッチプレー1〜が所定の組成による適切な作動油
中に浸漬されていることから所望の鷹擦特性が得られ、
スティックスリップは発生しない、従って特に低速最大
転舵時などに不快な振動や騒音が生じることがなく、ま
た阜擦材についても所望の信頼性および耐久性が得られ
る。 ここで各湿式油圧多板クラッチ7.28内体の挙動につ
いてみると、ファイナルギヤ10.入力軸31の回転に
伴いクラッチドラム7a、28aと共にクラッチプレー
ト7c、28c、レリーズベアリング27.35のイン
ナレース27bなどが回転してもピストン7f。 28fは不動部材であるケース部材24.シリンダ部3
3に廻り止めされて回転しない、そのためピストン71
.28fとケース部材24.シリンダ部33との間に形
成される油圧室7g、28g内には遠心油圧が発生する
ことがなく、クラッチプレート7c、28cなどに制御
油圧による押圧力以外に不要な押圧力が加わらない、従
って油圧室7g、28gの油圧制御は正確なものとなり
、微妙な油圧制御も可能となる。 また各湿式油圧多板クラッチ7.28は、油圧室7Q、
 28gがケース部材24.シリンダ部33に形成され
るなめ、回転部材に油圧室を設けて、静止部材と回転部
材間にシールリングを用いる油圧回路を形成する方式に
対して、シールリング等が不要となるのでリークによる
圧力ドロップの危険が少ないことから湿式油圧多板クラ
ッチ7.28の作動油圧の増圧、減圧の応答性が良い、
そして作動油圧の応答性が良いことから、前輪または後
輪がスリップしたときなど瞬時に動力分配比を変化させ
、車両の挙動を制御することが可能である。 またこのような湿式油圧多板クラッチ7.28は、その
一方がトランスファ付横置きトランスアクスル内の差動
装置外周に配置され、また他方が独立差動装置内に配置
されるので、トランスアクスルが長大化せず、またトラ
ンスファ装置の構成がコンパクトとなる。従ってトラン
スアクスルは剛性が保持され、振動や騒音を増大するこ
とがない。 また、車室内スペースを減少することもない。 なお、以上の実施例はフロントエンジンの4輪駆動本を
ベースとしたが、リヤエンジンの4輪駆動車をベースに
構成してもよい。 またマニュアルトランスミッション車に限らすオートマ
チックトランスミッション車、無段変速機付車両にも適
用可能である。
【発明の効果】
以上説明したとおり本発明によれば、ファイナルギヤお
よび伝動軸の回転によりクラッチドラムが回転しても、
各々の湿式油圧多板クラッチにおける油圧ピストンは回
転せず、これらとトランスアクスルまたは独立差動装置
のケース部材との間に形成される各油圧室には遠心油圧
が発生しない。 従って各湿式油圧多板クラッチは制御油圧に応じた適切
な伝達トルクにより前後輪へ任意の比率で動力分配する
ようになる。また前輪と後輪間の回転差に伴なう内部循
環トルクの発生の際には一方もしくは2つの湿式油圧多
板クラッチが所定の組成による適切な作動油を使用する
ことで、藻式油圧多板クラッチに所望の阜擦特性を発揮
させてスティックスリップを伴なわずに滑らかにスベリ
作用することでこれを充分に吸収するから、旋回時のタ
イトコーナブレーキング現象を回避し、また直進走行時
の加速性能および燃費を向上させると共に、振動騒音の
発生も防止できる。 トランスファ付の横置きトランスアクスル内には一方の
湿式油圧多板クラッチのみ配置されるから、トランスア
クスルが長大化せずトランスファ装置の構成がコンパク
トとなる。従ってトランスアクスルは剛性を維持して駆
動系の振動や騒音の増大を回避すると共に、車室内スペ
ースの減少も解消することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)、第1図(b)は本発明の一実施例を示す
要部断面図、第1図(C)は第1図(a)のC−C線断
面図、第1図(d)は第1図(b)のD ・−D線断面
図、第2図は一実施例が適用される4輪駆動車の伝動系
のスケルトン図、第3図は一実施例に使用する油圧回路
図、第4図はデユーティ圧およびクラッチ圧の特性図で
ある。 1・・・エンジン、2・・・クラッチ、3・・・手動変
速機、4・・・前輪用差動装置、5・・・トランスファ
装置、6・・・プロペラシャフト、7・・・第1の湿式
油圧多板クラッチ、7a・・・クラッチドラム、7b・
・・クラッチハブ、7C・・・クラッチプレート、7d
・・・リテーナプレート、7e・・・クラッチディスク
、7f・・・ピストン、7g・・・油圧室、7h・・・
シリンダ状ハウジング部、8・・・後輪用差動装置、9
・・・出力ギヤ、10・・・ファイナルギヤ、11・・
・トランスファギヤ、12・・・ベベルギヤ、13・・
・ファイナルギヤ、14a、14b ・−・オイルポン
プ、15a、15b・・・レギュレータバルブ、16a
、 16b・・・トランスファクラッチバルブ、17a
、t7b・・・デユーティソレノイドバルブ、18a、
 18b・・・パイロットバルブ、19.・・制御ユニ
ット、21・・・トランスファ軸、22・・・ディファ
レンシャルケース、23・・・支持板、23a・・・窓
、24・・・ケース部材、25・・・ノックピン、26
・・・バルブユニット、27・・・レリーズベアリング
、27a・・・アウタレース、27b・・・インナレー
ス、27c・・・リテーナ部、28・・・第2の湿式油
圧多板クラッチ、28a・・・クラッチドラム、28b
・・・クラッチハブ、28c・・・クラッチグレート、
28d・・・リテーナプレート、28e・・・クラッチ
ディスク、28[・・・ピストン、289・・・油圧室
、29・・・ディファレンシャルキャリア、30・・・
ドライブピニオン、30a・・・軸部、30b・・・油
路、31・・・入力軸、31a・・・フランジ部、31
b・・・油路、32・・・エクステンションケース、3
3・・・シリンダ部、33a・・・区画壁、33b・・
・内側ガイド筒、34・・・スラストワッシャ、35・
・・レリーズベアリング、35a・・・アウタレース、
35b・・・爪、3Sc・・・インナレース、36.3
7・・・オイルシール。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】  2つの湿式油圧多板クラッチへの作動油の圧力に応じ
    て前後輪を動力分配可能に伝動構成する4輪駆動車にお
    いて、 上記一方の湿式油圧多板クラッチはトランスファ付横置
    きトランスアクスル内のフアイナルギヤとディファレン
    シャルケースとの間に介設し、上記他方の湿式油圧多板
    クラッチはトランスファ以後の独立差動装置内に区画配
    置して伝動軸の途中に介設し、 これらの湿式油圧多板クラッチにおける油圧ピストンは
    、不動部材である上記トランスアクスルまたは独立差動
    装置のケース部材をそれぞれシリンダとしてこれらに廻
    り止めして摺動自在に嵌合させ、かつその作動用油圧室
    と反対側の作用端部を上記湿式油圧多板クラッチのクラ
    ッチドラムの端部に内嵌したリテーナプレートにベアリ
    ングを介して圧接して上記クラッチドラム内のクラッチ
    プレートを押圧するよう構成してなる4輪駆動車の動力
    分配装置。
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