JPH11132273A - 磁性複合型制振材、レール制振装置、及び制振方法 - Google Patents
磁性複合型制振材、レール制振装置、及び制振方法Info
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- JPH11132273A JPH11132273A JP31135997A JP31135997A JPH11132273A JP H11132273 A JPH11132273 A JP H11132273A JP 31135997 A JP31135997 A JP 31135997A JP 31135997 A JP31135997 A JP 31135997A JP H11132273 A JPH11132273 A JP H11132273A
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Abstract
な磁性複合型制振材、この磁性複合型制振材を用いたレ
ール制振装置、及びこの磁性複合型制振材を用いた制振
方法を提供する。 【解決手段】 ヤング率300kgf/mm2 以上の弾
性を有する材料からなる拘束板14Aと、残留磁束密度
25〜15000ガウス程度に磁性化された磁性粉を含
有する高分子粘弾性材料からなり拘束板14Aに積層さ
れ表面形状がレール腹部R2の曲面に合致する形状に形
成されかつレール腹部R2に磁気吸着可能な磁性層15
を備えた。
Description
板と、着磁された磁性粉を含有する高分子粘弾性体層と
を積層して構成され、曲面を有する振動体に装着可能な
磁性複合型制振材、この磁性複合型制振材を用いたレー
ル制振装置、及びこの磁性複合型制振材を用いた制振方
法に関するものである。
走行による騒音や振動を抑制するための制振材として、
本願出願人らにより出願された磁性複合型制振材が知ら
れている。この磁性複合型制振材は、剛体からなる拘束
板と、着磁された磁性粉を含有する高分子粘弾性体の層
とを積層させることにより形成されている(特公平7−
51339号公報参照。以下、「剛体板拘束式磁性複合
型制振材」という。)。
いては、高分子粘弾性体の層はそれ自体が磁力を有して
いるため、高分子粘弾性体の層の側を鋼製桁橋等の表面
に当接させることにより、磁力により容易に磁気吸着さ
せることができる。この状態で鋼製桁橋等を振動させる
と、振動は高分子粘弾性体層内に伝達され、高分子粘弾
性体層は鋼製桁橋等と一緒になって振動しようとする。
しかし、高分子粘弾性体層には、剛体拘束板が接着等に
より積層されているので、高分子粘弾性体層は、剛体拘
束板によってその動きが拘束される。このため、高分子
粘弾性体層内部において振動エネルギーが熱エネルギー
に変換され、熱となって発散されて失われる。したがっ
て、振動エネルギーは、まず高分子粘弾性体層の内部損
失により低減される(以下、「内部損失制振効果」とい
う。)。
境界面においては、両者は完全に固着されているわけで
はなく、磁力によって高分子粘弾性体層が鋼製桁橋等に
磁気吸着されているだけなので、ある程度以上の外力が
作用すると、高分子粘弾性体層は鋼製桁橋等に対して
「すべり」又は「ずれ」を起こすことが可能となってい
る。このため、鋼製桁橋等から高分子粘弾性体層内に振
動が伝達され、高分子粘弾性体層が境界面で変形しよう
とすると、高分子粘弾性体層と鋼製桁橋等との間にはす
べり摩擦力が発生し、高分子粘弾性体層はこのすべり摩
擦力を受けながら境界面上で振動(変形)することにな
る。この際、振動エネルギーが熱エネルギーに変換さ
れ、熱となって発散されて失われる。したがって、振動
エネルギーは、高分子粘弾性体層と鋼製桁橋等との境界
面のすべり摩擦によっても低減される(以下、「すべり
摩擦制振効果」という。)。
前の制振材は、内部損失制振効果のみに頼っていたが、
上記した剛体板拘束式磁性複合型制振材においては、す
べり摩擦制振効果が内部損失制振効果と同等以上の役割
を果たしており、両効果の相乗作用により、それまでの
制振材に比べより優れた制振効果を発揮することが実験
等によっても確認されている。
て振動体に取り付けられていたのに対し、上記した剛体
板拘束式磁性複合型制振材においては、振動体が鋼板等
によって形成されていれば、磁力により磁気吸着されて
支持されるので、接着剤等の塗布に伴う作業が一切不要
となり、それまでの制振材に比べ振動体への設置施工が
非常に簡易になる。
高分子粘弾性体層の内部におけるエネルギーの損失によ
っていたが、このようなエネルギー損失を表わす損失係
数は、ある所定の温度においては高いピーク値を持つ
が、その温度をはずれると急に減少する、という温度依
存性を有していた。しかし、上記した剛体板拘束式磁性
複合型制振材においては、すべり摩擦による制振効果も
大きく、このすべり摩擦は広い温度範囲でほぼ一定値で
あるため、温度により制振効果が低減することがなく、
内部損失制振効果の温度依存性が緩和され、それまでの
制振材に比べ幅広い温度範囲で高い制振性能を発揮する
ことが実験等においても確認されている。
た剛体板拘束式磁性複合型制振材においては、振動体が
曲面状の振動面を有する場合で、剛体拘束板がセラミッ
クスのような脆性材料の場合には、平板状の制振材を製
作した後にプレス加工等により曲面状に成形しようとす
ると剛体拘束板が破壊してしまうおそれがあるため、あ
らかじめ曲面状に形成された剛体拘束板の曲面上に高分
子粘弾性体層を形成する必要があるが、このような方法
では、均一な高分子粘弾性体層を形成することは困難で
あった。
れたものであり、本発明の解決しようとする課題は、曲
面状の振動面を有する振動体の制振が可能な磁性複合型
制振材、この磁性複合型制振材を用いたレール制振装
置、及びこの磁性複合型制振材を用いた制振方法を提供
することにある。
め、本発明に係る磁性複合型制振材は、強磁性体からな
り曲面を含む面からなる振動面を有する振動体の前記振
動面に磁気吸着させて制振を行う磁性複合型制振材であ
って、ヤング率300kgf/mm2 以上の弾性を有す
る材料からなる1個又は複数個の拘束板と、残留磁束密
度25〜15000ガウス程度に磁性化された磁性粉を
含有する高分子粘弾性材料からなり前記拘束板に積層さ
れ表面形状が前記振動面に合致する形状に形成されかつ
前記振動面に磁気吸着可能な1層又は複数層の磁性層を
備えたことを特徴とする。
好ましくは、前記振動体は鋼材からなる鉄道用レールで
あり、前記振動面は前記レールの腹部側面であり、前記
拘束板は前記レールの長手方向に延在する帯板状部材で
あり、かつ前記磁性層は前記レールの長手方向に延在す
る帯板状部材であってその表面が前記レールの腹部側面
の凹曲面に合致する凸曲面状に形成される。
好ましくは、前記振動体は鋼材からなる鉄道用レールで
あり、前記振動面は前記レールの腹部側面及び底部上面
であり、前記拘束板は前記レールの長手方向に延在する
屈曲された帯板状部材であり、かつ前記磁性層は前記レ
ールの長手方向に延在する帯板状部材であってその表面
が前記レールの腹部側面及び底部上面の凹曲面に合致す
る凸曲面状に形成される。
好ましくは、前記磁性層は、短手方向の両側端部を除く
中間部分のみが磁性化される。
は、鋼材からなり凹曲面状の腹部側面を有する鉄道用レ
ールの制振を行うレール制振装置であって、ヤング率3
00kgf/mm2 以上の弾性を有する材料からなり前
記レールの長手方向に延在する帯板状部材に形成された
1個又は複数個の拘束板と、残留磁束密度25〜150
00ガウス程度に磁性化された磁性粉を含有する高分子
粘弾性材料からなり前記拘束板に積層され表面形状が前
記レールの腹部側面に合致する凸曲面状で前記レールの
長手方向に延在する帯状部材状に形成されかつ前記レー
ルの腹部側面に磁気吸着可能な1層又は複数層の磁性層
を有する磁性複合型制振材と、前記磁性複合型制振材
が、前記レールの上下方向又は長手方向への移動を規制
する制振材規制具を備えたことを特徴とする。
は、鋼材からなり凹曲面状の腹部側面を有する鉄道用レ
ールの制振を行うレール制振装置であって、ヤング率3
00kgf/mm2 以上の弾性を有する材料からなり前
記レールの長手方向に延在する屈曲された帯板状部材に
形成された1個又は複数個の拘束板と、残留磁束密度2
5〜15000ガウス程度に磁性化された磁性粉を含有
する高分子粘弾性材料からなり前記拘束板に積層され表
面形状が前記レールの腹部側面及び底部上面に合致する
凸曲面状で前記レールの長手方向に延在する帯板状部材
に形成されかつ前記レールの腹部側面及び底部上面に磁
気吸着可能な1層又は複数層の磁性層を有する磁性複合
型制振材と、前記磁性複合型制振材が、前記レールの上
下方向又は長手方向への移動を規制する制振材規制具を
備えたことを特徴とする。
は、前記制振材規制具は、前記拘束板に設けられた被嵌
合部と嵌合する嵌合部を有し、前記拘束板との嵌合によ
り前記規制を行う。
ましくは、前記制振材規制具は、他の腹部側面に磁気吸
着している他の磁性複合型制振材へ前記レールの底部下
方を通してボルト結合作用又は弾性反発作用により係止
することにより、又は前記レールの底部にボルト結合作
用又は弾性反発作用により係止することにより、前記規
制のための反力を得る。
ましくは、前記制振材規制具は、前記レールの長手方向
の端部に取り付けられ、隣接する2つの磁性複合型制振
材を同時に規制する。
ましくは、前記磁性複合型制振材及び前記制振材規制具
のうちのいずれか一方又は両方は、前記磁性複合型制振
材の前記レールの長手方向の誤差を吸収する誤差吸収手
段を有する。
からなり曲面を含む面からなる振動面を有する振動体の
前記振動面の制振を行う制振方法であって、ヤング率3
00kgf/mm2 以上の弾性を有する材料からなる1
個又は複数個の拘束板と、残留磁束密度25〜1500
0ガウス程度に磁性化された磁性粉を含有する高分子粘
弾性材料からなり前記拘束板に積層され表面形状が前記
振動面に合致する形状に形成された1層又は複数層の磁
性層を備えた磁性複合型制振材を用い、前記磁性粉の磁
力を利用して前記磁性層の表面全体を前記振動面に磁気
吸着させることにより前記磁性複合型制振材を前記振動
面に取り付け、前記振動体からの振動エネルギーを、前
記拘束板により拘束される前記磁性層の内部において損
失させるとともに、前記振動面と前記磁性層との境界に
おけるすべり摩擦によって損失させることを特徴とす
る。
て、図面を参照しながら詳細に説明する。
構成を示す図であり、図1(A)は断面図を、図1
(B)は側面図を、それぞれ示している。また、図2
は、図1に示すレール制振装置における磁性複合型制振
材のさらに詳細な構成を示す図であり、図2(A)は拘
束部の側から見た側面図を、図2(B)は図2(A)に
おける長手方向端部付近の拡大図を、図2(C)は図2
(B)におけるA−A断面図を、図2(D)は図2
(B)におけるB−B断面図を、それぞれ示している。
また、図3は、図1に示す磁性複合型制振材の造方法を
示す概念図である。
01は、鉄道用のレールRの長手方向に延在する帯板状
に形成されレール腹部R2の各側面にそれぞれ取り付け
られる磁性複合型制振材11A,11Aと、磁性複合型
制振材11A,11Aの移動を規制する制振材規制具2
1Aを備えて構成されている。
らなり、まくらぎ(図示せず)上にレール締結装置(図
示せず)によって締結されている。図1(A)及び図1
(B)は、まくらぎとまくらぎの中間に位置するレール
を図示している。レールR上を列車の車輪(図示せず)
が走行すると振動が発生し、レールRは振動体に相当し
ている。また、レール腹部R2の各側面は、鉄道の諸規
格で規定される所定の凹曲面状、例えば所定の曲率半径
の円筒曲面の組合わせによって形成されており、振動面
に相当している。
Aは、弾性材料である鋼板等からなり帯板状部材に形成
された拘束板14Aと、磁性化された磁性粉を含有する
高分子粘弾性材料である磁性ゴム等からなり拘束板14
A上に積層される帯板状の磁性層15を有している。
14aと、板状部14aの短手方向の両端から直角に屈
曲する屈曲部14b,14bを有している(図2
(C),図2(D)参照)。また、板状部14aの長手
方向の両端付近には、円形断面の被嵌合孔14c,14
cが設けられている(図2(A),図2(B),図2
(D)参照)。
成されており、この凸曲面は、レール腹部R2の側面の
凹曲面に合致するように設定されている(図1(A),
図2(C),図2(D)参照)。また、磁性層15の背
面は、拘束板14Aの板状部14a及び屈曲部14b,
14bが形成する凹部に密着されて積層されている(図
2(C),図2(D)参照)。また、拘束板14Aの被
嵌合孔14c,14cの箇所では磁性層15の背面が外
部に露出している(図2(A),図2(B),図2
(D)参照)。
Rの長手方向の長さは、レールRと隣接するレールRと
をつなぐ継目板(図示せず)の端部間の距離よりも短い
長さの範囲内であれば任意の長さが選択可能である。ま
た、磁性複合型制振材11AのレールRの直角方向の長
さは、レール腹部R2の凹曲面部の範囲内であれば任意
の長さが選択可能である。
ように、2つの規制片22,22と、これらの規制片2
2,22を連結するボルト24Aと、ボルト24Aに螺
合可能なナット25と、規制片22と磁性複合型制振材
11Aとの間に挿入配置するスペーサー23を有してい
る。
在する2つの垂直板部22a及び22cと、これらの垂
直板部22a,22cをつなぐ斜板部22bを有してお
り、全体として偏平かつ直線的なS字状に形成されてい
る。また、垂直板部22aには、板面から垂直に短い円
柱状の嵌合凸部22dが突設されている。また、垂直板
部22cには、ボルト24Aの外径と同等の内径の円形
断面を有するボルト挿通孔22eが設けられている。ま
た、垂直部22cの厚みが少ない場合、ボルト24Aの
外径と同等の内径を有する円筒部材を設け、ボルト24
Aの長手方向に沿ってスライドする構成としてもよい。
ルト挿通孔22eの中心までの長さは、レール腹部R2
の中央付近からレール底部R3までの長さよりやや長い
値以上であれば任意の長さが選択可能である。また、規
制片22の嵌合凸部22dの先端面から垂直板部22c
の外面までの長さは、レール腹部R2の側面に取り付け
た磁性複合型制振材11Aの背面付近からレール底部R
3の突端面までの長さよりやや長い値以上であれば任意
の長さが選択可能である。また、ボルト24Aの長さ
は、垂下した状態の2つの垂直板部22cの外面間の長
さよりやや長い値以上であれば任意の長さが選択可能で
ある。
れており、内孔の内壁から直立する小円筒部を有してい
る。この小円筒部の外径値は、上記した磁性複合型制振
材11Aの被嵌合孔14cの内径値よりもやや小さく設
定されている。また、規制片22の嵌合凸部22dの外
径値は、スペーサー23の小円筒部の内径値よりもやや
小さく設定されている。
材11Aの長手方向をレールRの長手方向と一致させる
ようにして、磁性層15の凸曲面状の表面をレール腹部
R2の側面に密着させると、磁性層15の磁力により磁
性複合型制振材11Aはレール腹部R2の一側面に磁気
吸着される。同様にして、レール腹部R2の他の側面の
同一位置に他の磁性複合型制振材11Aを磁気吸着させ
る。
Aの被嵌合孔14cにスペーサー23の小円筒部を挿入
し、スペーサー23の内孔に規制片22の嵌合凸部22
dを挿入する。その後、それぞれの規制片22の垂直板
部22cが垂下するようにし、一方のボルト挿通孔22
eから他方のボルト挿通孔22eに向けてボルト24A
を挿通し、ナット25をボルト24Aに螺合させて締め
付ける(図1(A),図1(B)参照)。
レール腹部R2の側面に取り付けると、列車の車輪(図
示せず)の走行によりレールRが振動した場合、その振
動エネルギーを、磁性複合型制振材11Aの拘束板14
Aにより拘束される磁性層15の内部において損失させ
るとともに、レール腹部R2の側面と磁性層15との境
界におけるすべり摩擦によって損失させることができ、
レール底部R3からまくらぎ(図示せず)へ伝達される
振動を低く抑制することができる。
合型制振材11A,11Aは、レールの上下方向(レー
ル頭部R1又はレール底部R3へ向う方向)、又はレー
ルの長手方向のいずれへも微少量しか移動できないよう
に規制される。したがって、磁性複合型制振材11Aに
外力が加わった場合でも、レール腹部R2の側面から外
れることがない。
の端部、すなわち図1における磁性複合型制振材11A
の上端又は下端付近では、磁性層15の背後の鋼製の拘
束板14Aが屈曲部14bで示すように磁性層15側へ
屈曲しているため、上端又は下端付近においても磁気遮
蔽効果が生じている。このため、列車の車輪(図示せ
ず)とレールRとの摩擦によって発生する鉄粉や、鋳鉄
等からなるブレーキ用制輪子からの鉄粉が磁性複合型制
振材11Aの短手方向の端部に磁気吸着されて集積し、
汚れやサビの原因となることがない。
部R2の両側面の同一位置に配置された2個の磁性複合
型制振材11A,11Aごとに少なくとも2箇所以上配
置されればよい。
製造方法について、図3を参照しつつ説明する。図3に
おいては、被嵌合孔14cを含む断面を図示している。
に、短手方向の両端部を直角に折り曲げて屈曲部14
b,14bを形成し、長手方向の両端付近に円形断面の
被嵌合孔14c,14cを形成して、拘束板14Aを製
作する(図3(A))。
グ率300kgf/mm2 以上の弾性、好ましくはヤン
グ率500kgf/mm2 以上の弾性を有し、かつ塑性
を有するものが使用可能である。
mm2 より小さいと、剛性が小さすぎて磁性層への拘束
力が小さくなるため、磁性層内部での変形が起こりにく
くなり内部損失による制振性能が低下する。また、磁性
層への拘束力が小さくなるため、振動体の振動に制振材
全体が容易に追随してしまい、振動体と磁性層との境界
でのすべり摩擦が起こりにくくなり、本発明の有利な効
果である幅広い温度範囲での制振性能を発揮することが
できない。
素鋼板、合板鋼板、ステンレス鋼板、冷間圧延鋼板、亜
鉛メッキ鋼板等の鋼板が挙げられる。また、銅板、銅合
金板等の銅系板、アルミニウム板、アルミニウム合金板
等のアルミニウム系板なども使用可能である。また、上
記の弾性、塑性の条件を満足すれば、他の金属からなる
板、繊維強化金属(Fiber Reinforced Metal:FRM)
からなる板等も使用可能である。
mm〜5.0mm程度のものが使用可能である。金属板
材の厚みは、金属板材のヤング率と関連する。金属板材
のヤング率が上記の値の範囲内でかなり大きい場合に
は、厚みを薄くしても板の剛性は確保される。一方、金
属板材のヤング率が上記の値の範囲内ではあるが小さい
値の場合には、ある程度厚みを厚くして板の剛性を確保
する必要がある。
ば、金属材料以外の材料からなる拘束板も使用可能であ
る。例えば、合成樹脂材料であり、この例としては、不
飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等を
含む熱硬化性樹脂、ナイロン(ポリアミド樹脂)、ポリ
カーボネート、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ABS樹脂等を含む熱可塑性樹脂、あるいは
またこれらを母材(マトリクス)としガラス繊維、炭素
繊維、芳香族ポリアミド樹脂(アラミド樹脂)繊維等の
合成樹脂繊維によって補強された繊維強化合成樹脂(Fi
ber ReinforcedPlastics:FRP )などが挙げられ
る。これらの合成樹脂材料は、金属材料と比べ、一般に
ヤング率が小さいため、板材の厚みは、金属板材の場合
より厚くする必要があり、0.2mm〜5.0mm程度
のものが使用可能である。
わち図3(A)における下面(以下、「接着面」とい
う。)に、後述する接着剤を塗布し、拘束板14Aと略
同一の平面投影形状を有する平面状のシート材15′
(図3(B))を接着して積層した後に成型し、表面が
凸曲面状の曲面板状部材15”と拘束板14Aとの積層
部材を形成する(図3(C))。その後、曲面板状部材
15”内の磁性粉を着磁して磁性層15を形成する(図
3(D))。以下、この方式を「シート材接着方式」と
呼ぶ。
合型制振材の製造方法について説明する。
層の内部に、残留磁束密度25〜15000ガウス程
度、好ましくは残留磁束密度100〜10000ガウス
程度に磁性化された磁性粉(図示せず)が分散混合され
て形成されている。
さいと、振動体への制振材の磁気吸着力が不足するた
め、振動時に脱落、ずれ、ばたつき等が発生し、制振作
用が十分発揮できない。一方、磁性粉の残留磁束密度が
15000ガウスより大きいと、振動体への制振材の磁
気吸着力が強すぎるため、振動時にすべり摩擦が起こり
にくくなり、本発明の有利な効果である幅広い温度範囲
での制振性能を発揮することができない。
備えた性質を有する材料である。一般に、外力を加えて
変形をさせたときに、観測時間の長い時間領域では粘性
体としての性質を示し、観測時間の短い時間領域では弾
性体としての性質を示す。このような高分子粘弾性材料
としては、ゴム系材料と、熱可塑性エラストマーと、熱
可塑性樹脂が使用可能である。ゴム系材料としては、ニ
トリルゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SB
R)、天然ゴム(NR)、ブチルゴム(IIR)、ポリ
イソブチレンゴム、ハロゲン化ゴム、エチレンプロピレ
ンゴム(EPM及びEPDM)、ブタジエンゴム(B
R)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(C
R)、アクリルゴム(ACM及びANM)、シリコンゴ
ム(Q)、フッ素ゴム(FKM)、エピクロルヒドリン
ゴム(CO及びECO)、ウレタンゴム(U)、ポリノ
ルボルネンゴム、エチレンアクリルゴム、クロロスルホ
ン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(C
M)等が使用可能である。
無によって、耐候性、耐熱性、耐寒性、耐油性、耐溶剤
性、難燃性等の耐性に差がある。したがって、制振すべ
き振動体の環境条件によって適宜選択する必要がある。
また、ゴム系材料の場合は、後述する熱可塑性合成樹脂
等に比べ、加硫工程が増えるものの、高温で軟化しにく
く耐熱性に優れているという利点を有しているため、用
途により適宜使いわければよい。
tic Elastomer :TPE)系材料としては、例えば、ス
チレン系統TPE(TPS)、オレフィン系TPE(T
PO)、塩ビ系TPE、ウレタン系TPE(TPU)、
エステル系TPE(TPEE)、ポリアミド系TPE、
1,2−ポリブタジエン系TPE等が使用可能である。
えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリアミド、ポリフェニレンスルフォン、ポリブチレン
テレフタレート、塩化ビニル、EVA樹脂(エチレン酢
酸ビニル共重合樹脂)、エポキシ樹脂等が使用可能であ
る。
粉と希土類系磁性粉が使用可能である。フェライト系磁
性粉としては、ストロンチウムフェライト、バリウムフ
ェライト等のフェライト系物質の粉末が挙げられる。ま
た、希土類系磁性粉としては、1−5型サマリウム・コ
バルト、2−17型サマリウム・コバルト等のサマリウ
ム・コバルト系物質の粉末、あるいはネオジウム・鉄・
ボロン系物質の粉末等が挙げられる。これらの磁性粉
は、高分子粘弾性材料の製造時、特に、原料の練混ぜ時
に混合される。磁性粉の高分子粘弾性材料への充填率
は、20〜100重量%程度、好ましくは30〜90重
量%程度とする。具体的には、フェライト系磁性粉の場
合は、40〜95重量%程度が好ましい。また、希土類
系磁性粉の場合には、フェライト系磁性粉に比べて磁力
が強いので、フェライト系磁性粉の場合の充填率よりも
低い充填率でも十分である。
なすぎると、振動体への制振材の磁気吸着力が不足する
ため、上述したように制振作用が十分発揮できない。一
方、磁性粉の高分子粘弾性材料への充填率が多すぎる
と、振動体への制振材の磁気吸着力が強くなりすぎ、上
述したように制振性能がかえって低下するほか、高分子
粘弾性材料の粘弾性が損なわれ、この意味でも好ましく
ない。
は、プレス成型、押出し成型、インジェクション(射
出)成型、カレンダー成型等によりシート材15′に成
型される(図3(B)参照)。高分子粘弾性材料として
ゴム系ポリマーを用いる場合には、シート材15′形成
時には、非加硫状態とする。高分子粘弾性材料として熱
可塑性エラストマー、あるいは熱可塑性樹脂を用いる場
合も、加硫は行わない。なお、高分子粘弾性材料中には
磁性粉が混合されており、シート材の厚みが薄いとシー
ト状に成型する場合に高分子粘弾性材料の流れが悪いた
め、厚みが0.4mm程度以下の磁性層を単体のシート
材として形成することは困難であり、このような場合に
は後述するコート法が適している。
ート材15′を接着して積層するために、拘束板14A
の接着面14dの表面処理を行う必要がある。この表面
処理としては、油脂分等を除去し接着面を清浄化するた
めの表面脱脂処理、次いで塗布される接着剤の接着力を
高めるための粗面化処理、次いで接着面の防錆、接着力
のさらなる向上のために必要に応じて化成処理を行う。
理の方法として、溶剤脱脂法、アルカリ脱脂法、電解脱
脂法、超音波脱脂法、蒸気洗浄法等が用いられる。ま
た、粗面化処理の方法として、サンドブラスト法、スコ
ッチブライト法、サンドペーパー研磨法等が用いられ
る。化成処理は、金属板の種類によって異なり、冷間圧
延鋼板の場合にはリン酸塩(例えばリン酸鉄)の被膜
を、ステンレス鋼板の場合にはシュウ酸塩被膜や亜鉛メ
ッキ又は銅メッキ等の被膜を形成させる。上記した脱脂
処理、粗面化処理、化成処理は、金属板の汚れが少ない
こと、後述するプライマーの接着性、磁性層を構成する
高分子粘弾性体の高分子の種類とその形成方法によって
は、1工程又は2工程以上を省略することが可能であ
る。また、拘束板が合成樹脂板の場合には、脱脂処理、
粗面化処理、化成処理は、金属板の場合に準じる。
Aの接着面14d上に形成された被膜の上に接着剤を塗
布し、接着剤層を形成する。
着剤、ユリア樹脂系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、フ
ェノール樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、酢酸ビ
ニル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、ポリウレ
タン系接着剤、α−オレフィン−無水マレイン酸樹脂系
接着剤、水性高分子−イソシアネート系接着剤、変形ア
クリル樹脂系接着剤、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン型
接着剤、酢酸ビニル共重合(EVA)樹脂系エマルジョ
ン型接着剤、アクリル樹脂系エマルジョン型接着剤、E
VA系ホットメルト型接着剤、エラストマー系ホットメ
ルト型接着剤、ポリアミド系ホットメルト型接着剤、合
成ゴム系溶剤型接着剤、合成ゴム系ラテックス型接着剤
等の接着剤や、溶剤型ゴム系接着剤、水系型ゴム系接着
剤、溶剤型アクリル系接着剤、水系型アクリル系接着
剤、液状硬化型接着剤等の感圧接着剤等が使用可能であ
る。
リオレフィン系、フッ素樹脂系等の、高融点の熱融着性
合成樹脂フィルムも使用可能である。
溶液型ゴム系粘着剤、水系型ゴム系粘着剤、水系型アク
リル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ホットメルト系粘
着剤、液状硬化型粘着剤等も使用可能である。上記の溶
液型ゴム系粘着剤としては、天然ゴム(NR)、スチレ
ンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)
等を用いたものなどが挙げられる。また、水系型ゴム系
粘着剤としては、天然ゴムラテックス、SBRラテック
ス、クロロプレンラテックス等のラテックスを使用した
ものなどが挙げられる。
着面14dにシート材15′が接着された部材のシート
表面を、成型装置51によって所定の凸曲面状に成型す
る(図3(C)参照)。成型装置51は、上型53と下
型55を有している。上型には拘束板14Aの背面形状
が形成されており、被嵌合孔14cと合致する凸部53
cが形成されている。また、下型55には、磁性層の表
面となる凸曲面を形成するための凹曲面部55aが形成
されている。高分子粘弾性材料がゴム系材料の場合は、
この成型時に加硫を行う(加硫条件は通常170°Cで
20分間程度)。
記した曲面板状部材15”が拘束板14A上に形成され
た後に行う。着磁を行う場合には、片面多極着磁型コン
デンサ着磁装置61を使用する。この装置61では、強
磁性体からなる本体61aの一面に、磁性層の表面とな
る凸曲面と合致する凹曲面部61bが形成され、凹曲面
部61b上に、溝61cが1〜10mm程度の間隔で平
行形成し、溝61c内に導線61dが配置されて着磁ヨ
ークが構成されている。
に密着させ、各導線61dに交互に逆方向となる大電流
をコンデンサを用いて瞬間的に通電することにより行
う。これにより、各導線61dに密接していた部分が交
互に付近がN磁極又はS磁極に着磁され、磁性層内部の
磁性粉が磁性化される(図3(D)参照)。
の間隔により、着磁後の磁性層の磁力を調整することが
できるため、制振を行う振動体の表面の荒さや塗装厚等
に応じて適宜設定することが望ましい。
板14A上に高分子粘弾性材料を直接シート状に形成し
磁性層を形成することも可能である。以下、この方式を
「シート材直接形成方式」と呼び、以下にその手順につ
いて説明する。
板14A上に形成する磁性層の高分子粘弾性材料がゴム
系材料で、接着する拘束板14Aが金属板の場合には、
上記の化成処理によって拘束板14Aの接着面14d上
に形成された被膜の上に、例えばフェノール樹脂系プラ
イマーをコーター等により塗布し、その後焼付け処理
(通常、130〜180°Cで1〜10分間程度)によ
って約5〜20μm程度の厚みのプライマー層を形成
し、このプライマー層上で未加硫ゴムコンパウンドをプ
レス成型、インジェクション成型等の方法で加硫接着す
る方法がある。
て、上記と同様に金属製の拘束板14Aとゴム系材料の
磁性層の場合に、上記の化成処理によって拘束板14A
の接着面14d上に形成された被膜の上に、例えばフェ
ノール系プライマー等を上記と同様にして焼付け処理に
よってプライマー層を形成し、未加硫ゴムを溶剤に溶解
させたゴム液をコーター等によりプライマー層上にコー
トした後に乾燥(例えば、60〜130°C程度)させ
て溶剤を揮発させ、その後に加硫(例えば、160〜2
40°Cで5〜30分間程度)を行い、磁性層を形成す
るという方法(「コート法」という。)がある。
るゴム液の厚みが厚いとゴム液が垂れたり、乾燥に長時
間が必要であったり、ゴム液中の溶剤が残存しやすいた
め、厚みが0.5mm以下程度の磁性層を形成する場合
に適しており、これ以上の厚みの磁性層の場合にはシー
ト材接着方式等が適している。
式として、拘束板14Aが金属製で、高分子粘弾性材料
が熱可塑性エラストマー又は熱可塑性樹脂の場合に、上
記の化成処理によって拘束板14Aの接着面14d上に
被膜が形成された後、適当な隙間を有する金型等を用
い、不定形の熱可塑性エラストマー又は熱可塑性樹脂を
金属製拘束板14A上で熱可塑性エラストマー等の融点
以上の温度でプレスしてシート状に成型し、次いで融点
以下に冷却することにより、金属製拘束板14Aの上に
磁性層を形成するという方法もある。この場合には、接
着剤を用いなくても、熱可塑性エラストマー又は熱可塑
性樹脂自身の接着力により磁性層が金属製拘束板14A
に接着される。
式によっても、拘束板14Aにシート材15′が積層さ
れた曲面板状部材を形成することができる。その後の成
型工程は図4(C)の工程と同様であり、着磁工程は、
図4(D)の工程と同様である。
は、本発明の第2実施形態であるレール制振装置の構成
を示す図であり、図4(A)は断面図を、図4(B)は
C−C断面図を、それぞれ示している。図において、レ
ールRの構成は第1実施形態の場合とまったく同様であ
る。
は、レールRの長手方向に延在する帯板状に形成されレ
ール腹部R2の側面に取り付けられる磁性複合型制振材
11Aと、磁性複合型制振材11Aの移動を規制する制
振材規制具21Bを備えて構成されている。
が第1実施形態のレール制振装置101と異なる点は、
異なる制振材規制具21Bを備えた点である。
ように、1つの規制片22と、係止片26と、規制片2
2及び係止片26を連結するボルト24Aと、ボルト2
4Aに螺合可能なナット25と、規制片22と磁性複合
型制振材11Aとの間に挿入配置するスペーサー23を
有している。これらのうち、係止片26以外の構成要素
は、第1実施形態の場合と同様である。
向に延在する垂直板部26cと、この垂直板部26cに
接続する斜板部26bを有しており、全体として略L字
状に形成されている。また、垂直板部26cには、ボル
ト24Aの外径よりも大きな内径の円形断面を有するボ
ルト挿通孔26eが設けられている。
材11Aの長手方向をレールRの長手方向と一致させる
ようにして、磁性層15の凸曲面状の表面をレール腹部
R2の側面に密着させると、磁性層15の磁力により磁
性複合型制振材11Aはレール腹部R2の一側面に磁気
吸着される。
孔14cにスペーサー23の小円筒部を挿入し、スペー
サー23の内孔に規制片22の嵌合凸部22dを挿入す
る。その後、規制片22の垂直板部22cが垂下するよ
うにし、かつ係止片26の斜板部26bを規制片22の
側とは逆側のレール底部R3に係止させて垂直板部26
cを垂下させ、一方のボルト挿通孔、例えば26eから
他方のボルト挿通孔、例えば22eに向けてボルト24
Aを挿通し、ナット25をボルト24Aに螺合させて締
め付ける(図4(A)参照)。
実施形態の場合とは異なり、制振材規制具21Bは、2
つの磁性複合型制振材11A,11Aを、レール腹部R
2の側面の同一位置に磁気吸着させる必要はなく、レー
ル腹部R2の片側の側面ごとに任意の位置に取り付け可
能である。このため、図4(B)に示すように、レール
長手方向に隣接する2つの磁性複合型制振材11Aの間
の継目部Jの位置がレール腹部R2の同一位置となるこ
とを防止することができ、制振性能をより向上できる。
は、本発明の第3実施形態であるレール制振装置の構成
を示す断面図である。図において、レールRの構成は第
1実施形態の場合とまったく同様である。
は、レールRの長手方向に延在する帯板状に形成されレ
ール腹部R2の側面に取り付けられる磁性複合型制振材
11Aと、磁性複合型制振材11Aの移動を規制する制
振材規制具21Cを備えて構成されている。
は、第2実施形態のレール制振装置の変形例であり、第
2実施形態における係止片26をボルト24の頭部に溶
接等により結合して係止片付きボルト24Bとしたもの
である。他の構成要素、及び制振作用は第2実施形態の
場合と同様である。
は、本発明の第4実施形態であるレール制振装置の構成
を示す断面図である。図において、レールRの構成は第
1実施形態の場合とまったく同様である。
は、レールRの長手方向に延在する帯板状に形成されレ
ール腹部R2の側面に取り付けられる磁性複合型制振材
11Bと、磁性複合型制振材11Bの移動を規制する制
振材規制具21Dを備えて構成されている。
は、第3実施形態のレール制振装置の変形例であり、第
3実施形態と異なる点は、異なる磁性複合型制振材11
Bを用いた点、及び第3実施形態における制振材規制具
21Cのかわりに、ステンレス鋼等のバネ鋼材により一
体的に形成される制振材規制具21Dを用いた点であ
る。
磁性複合型制振材11Aと異なる点は、拘束板14B
に、第1実施形態における被嵌合孔14cが設けられて
いない点であり、その他の点は第1実施形態の磁性複合
型制振材11Aと同様である。
7bと、垂直板部27bの上方に突設された上方規制部
27aと、垂直板部27bの下方に突設された下方規制
部27cと、垂直板部27bの下方に接続する係止用曲
面部27dと、係止用曲面部27dに接続する平板部2
7eと、平板部27eに接続する係止用端部27fを有
している。上記の上方規制部27aと下方規制部27c
の距離は、磁性複合型制振材11Bの短手方向の長さよ
りやや長く設定されている。
材11Bの長手方向をレールRの長手方向と一致させる
ようにして、磁性層15の凸曲面状の表面をレール腹部
R2の側面に密着させると、磁性層15の磁力により磁
性複合型制振材11Bはレール腹部R2の一側面に磁気
吸着される。
ようにし、係止用端部27fを磁性複合型制振材11B
が磁気吸着されている側とは逆側のレール底部R3に係
止させ、平板部27eをレール底部R3の底面にあてが
い、係止用曲面部27dを磁性複合型制振材11Bが磁
気吸着されている側のレール底部R3に係止させ、磁気
吸着されている磁性複合型制振材11Bの背部を、制振
材規制具21Dの上方規制部27aと下方規制部27c
の間に嵌め込む(図6参照)。
を、バネ鋼材の弾性反発作用により、レール底部R3に
係止させることができ、かつ上方規制部27a及び下方
規制部27cにより、磁性複合型制振材11Bが、レー
ルの上下方向、又はレールの長手方向へ移動することを
規制することができる。また、第2,3実施形態と同様
に、制振材規制具21Dは、レール腹部R2の片側の側
面ごとに任意の位置に取り付け可能であり、レール長手
方向に隣接する2つの磁性複合型制振材の間の継目部の
位置がレール腹部R2の同一位置となることを防止する
ことができ、制振性能をより向上できる、という作用も
有している。
る制振材規制具の変化例を説明する図である。図7
(A)は、下方規制部として、L字断面形状の部材27
c1を溶接により垂直板部27bの下方に接合して構成
した制振材規制具21D1を示している。
円形切れ目を入れ、これを折り返すことによって下方規
制部27c2を形成した制振材規制具27D2を示して
いる。
は、本発明の第5実施形態であるレール制振装置の構成
を示す図であり、図8(A)は断面図を、図8(B)は
側面図を、それぞれ示している。図において、レールR
の構成は第1実施形態の場合とまったく同様である。
は、レールRの長手方向に延在する帯板状に形成されレ
ール腹部R2の各側面にそれぞれ取り付けられる磁性複
合型制振材11C,11Cと、磁性複合型制振材11
C,11Cの移動を規制する制振材規制具21Eを備え
て構成されている。
が第1実施形態のレール制振装置101と異なる点は、
異なる磁性複合型制振材11Cを備えた点、及び異なる
制振材規制具21Eを備えた点である。
磁性複合型制振材11Aと異なる点は、拘束板14C
に、第1実施形態とは異なり、長円形断面の被嵌合孔1
4eが設けられている点であり、その他の点は第1実施
形態の磁性複合型制振材11Aと同様である。
に、2つの規制片28,28と、これらの規制片28,
28を連結するボルト24Aと、ボルト24Aに螺合可
能なナット25と、規制片22と磁性複合型制振材11
Aとの間に挿入配置するスペーサー23を有している。
これらの要素のうち、係止片28以外の構成要素は、第
1実施形態の場合と同様である。
在する2つの垂直板部28a及び28cと、これらの垂
直板部28a,28cをつなぐ斜板部28bを有してお
り、全体として偏平かつ直線的なS字状に形成されてい
る。また、垂直板部28aには、板面から垂直に短い円
柱状の嵌合凸部28dが2個、レール長手方向に並べて
突設されている。また、垂直板部28cには、ボルト2
4Aの外径よりも大きな内径の円形断面を有するボルト
挿通孔22eが2個、レール長手方向に並べて開設され
ている。
ルト挿通孔28eの中心までの長さは、レール腹部R2
の中央付近からレール底部R3までの長さよりやや長い
値以上であれば任意の長さが選択可能である。また、規
制片28の嵌合凸部28dの先端面から垂直板部28c
の外面までの長さは、レール腹部R2の側面に取り付け
た磁性複合型制振材11Cの背面付近からレール底部R
3の突端面までの長さよりやや長い値以上であれば任意
の長さが選択可能である。また、ボルト24Aの長さ
は、垂下した状態の2つの垂直板部28cの外面間の長
さよりやや長い値以上であれば任意の長さが選択可能で
ある。また、規制片28の2つの嵌合凸部28d間の距
離は、磁性複合型制振材11Cをレール長手方向に隣接
させた場合の隣接する被嵌合孔14eの中心間隔とほぼ
同様の長さであればよい。
材11Cの長手方向をレールRの長手方向と一致させる
ようにして、磁性層15の凸曲面状の表面をレール腹部
R2の側面に密着させると、磁性層15の磁力により磁
性複合型制振材11Cはレール腹部R2の一側面に磁気
吸着される。同様にして、レール腹部R2の他の側面の
同一位置に他の磁性複合型制振材11Cを磁気吸着させ
る。
手方向に隣接させた継目箇所において、レール腹部R2
の両側面の磁性複合型制振材11Cの4個の被嵌合孔1
4eにスペーサー23の小円筒部を挿入し、スペーサー
23の内孔に規制片28の嵌合凸部28dを挿入する。
その後、それぞれの規制片28の垂直板部28cが垂下
するようにし、一方のボルト挿通孔28eから他方のボ
ルト挿通孔28eに向けてボルト24Aを2本挿通し、
ナット25をボルト24Aに螺合させて締め付ける(図
8(A),図8(B)参照)。
に隣接する2つの磁性複合型制振材11Cを同時に規制
することができ、磁性複合型制振材11Cのレール長手
方向の長さや、被嵌合孔14eの位置等に製作誤差があ
っても、長円形状の被嵌合孔14eと嵌合凸部28dの
組合わせにより、それらの誤差を吸収することができ
る。
は、本発明の第6実施形態であるレール制振装置におけ
る磁性複合型制振材の詳細な構成を示す図であり、図9
(A)は拘束部の側から見た側面図を、図9(B)は図
9(A)における長手方向端部付近の拡大図を、図9
(C)は図9(B)におけるD−D断面図を、図9
(D)は図9(B)におけるE−E断面図を、それぞれ
示している。図10は、図9に示す磁性複合型制振材の
製造方法を示す概念図である。図において、レールRの
構成は第1実施形態の場合とまったく同様である。
示はしていないが、レールRの長手方向に延在する帯板
状に形成されレール腹部R2の各側面にそれぞれ取り付
けられる磁性複合型制振材11D,11Dと、磁性複合
型制振材11D,11Dの移動を規制する制振材規制具
21Aを備えて構成されている。
せず)が第1実施形態のレール制振装置101と異なる
点は、異なる磁性複合型制振材11Dを備えた点であ
り、制振材規制具は第1実施形態の場合と同様である。
Dは、弾性材料である鋼板等からなり帯板状部材に形成
された拘束板16と、磁性化された磁性粉を含有する高
分子粘弾性材料である磁性ゴム等からなり拘束板16上
に積層される帯板状の磁性層17を有している。
磁性複合型制振材11Aと異なる点は、拘束板16とし
て、第1実施形態の帯板状部材とは異なり、短手方向の
両側端部に屈曲部のない帯板状部材を用いた点であり、
その他の点は第1実施形態の磁性複合型制振材11Aと
同様である。
6aからなり、板状部16aの長手方向の両端付近に
は、円形断面の被嵌合孔16c,16cが設けられてい
る(図9(A),図9(B),図9(D)参照)。
成されており、この凸曲面は、レール腹部R2の側面の
凹曲面に合致するように設定されている(図9(C),
図9(D)参照)。また、磁性層17の背面は、拘束板
16の板状部16aに密着されて積層されている(図9
(C),図9(D)参照)。また、拘束板16の被嵌合
孔16c,16cの箇所では磁性層17の背面が外部に
露出している(図9(A),図9(B),図9(D)参
照)。
Rの長手方向の長さは、レールRと隣接するレールRと
をつなぐ継目板(図示せず)の端部間の距離よりも短い
長さの範囲内であれば任意の長さが選択可能である。ま
た、磁性複合型制振材11DのレールRの直角方向の長
さは、レール腹部R2の凹曲面部の範囲内であれば任意
の長さが選択可能である。
材11Dの長手方向をレールRの長手方向と一致させる
ようにして、磁性層17の凸曲面状の表面をレール腹部
R2の側面に密着させると、磁性層17の磁力により磁
性複合型制振材11Dはレール腹部R2の一側面に磁気
吸着される。同様にして、レール腹部R2の他の側面の
同一位置に他の磁性複合型制振材11Dを磁気吸着させ
る。
Dの被嵌合孔16cにスペーサー23の小円筒部を挿入
し、スペーサー23の内孔に規制片22の嵌合凸部22
dを挿入する。その後、それぞれの規制片22の垂直板
部22cが垂下するようにし、一方のボルト挿通孔22
eから他方のボルト挿通孔22eに向けてボルト24A
を挿通し、ナット25をボルト24Aに螺合させて締め
付ける。
レール腹部R2の側面に取り付けると、列車の車輪(図
示せず)の走行によりレールRが振動した場合、その振
動エネルギーを、磁性複合型制振材11Dの拘束板16
により拘束される磁性層17の内部において損失させる
とともに、レール腹部R2の側面と磁性層17との境界
におけるすべり摩擦によって損失させることができ、レ
ール底部R3からまくらぎ(図示せず)へ伝達される振
動を低く抑制することができる。
合型制振材11D,11Dは、レールの上下方向、又は
レールの長手方向のいずれへも微少量しか移動できない
ように規制される。したがって、磁性複合型制振材11
Dに外力が加わった場合でも、レール腹部R2の側面か
ら外れることがない。
の両側端部、すなわち図9における磁性複合型制振材1
1Dの上端又は下端付近では、磁性層17が磁性化され
ていないため、列車の車輪(図示せず)とレールRとの
摩擦によって発生する鉄粉や、鋳鉄等からなるブレーキ
用制輪子からの鉄粉が磁性複合型制振材11Dの短手方
向の端部に磁気吸着されて集積し、汚れやサビの原因と
なることがない。
部R2の両側面の同一位置に配置された2個の磁性複合
型制振材11D,11Dごとに少なくとも2箇所以上配
置されればよい。
製造方法について、図10を参照しつつ説明する。図1
0においては、被嵌合孔16cを含む断面を図示してい
る。
に、長手方向の両端付近に円形断面の被嵌合孔16c,
16cを形成して、拘束板16を製作する(図10
(A))。拘束板16の材料の材質等については、上記
した第1実施形態の拘束板14Aの場合と同様である。
ち図10(A)における下面(以下、「接着面」とい
う。)に、後述する接着剤を塗布し、拘束板16と略同
一の平面投影形状を有する平面状のシート材17′(図
10(B))を接着して積層した後に成型し、表面が凸
曲面状の曲面板状部材17”と拘束板16との積層部材
を形成する(図10(C))。その後、曲面板状部材1
7”内の磁性粉を着磁して磁性層17を形成する(図1
0(D))。シート材の形成工程については、「シート
材接着方式」又は「シート材直接形成方式」のいずれを
採用してもよい。また、高分子粘弾性体、磁性粉の材質
等については、上記した第1実施形態の拘束板14Aの
場合と同様である。
7′が接着された部材のシート表面を、成型装置52に
よって所定の凸曲面状に成型する(図10(C)参
照)。成型装置52は、上型54と下型56を有してい
る。上型には拘束板16の背面形状が形成されており、
被嵌合孔16cと合致する凸部54cが形成されてい
る。また、下型56には、磁性層の表面となる凸曲面を
形成するための凹曲面部56aが形成されている。高分
子粘弾性材料がゴム系材料の場合は、この成型時に加硫
を行う(加硫条件は通常170°Cで20分間程度)。
記した曲面板状部材17”が拘束板16上に形成された
後に行う。着磁を行う場合には、片面多極着磁型コンデ
ンサ着磁装置62を使用する。この装置62では、強磁
性体からなる本体62aの一面に、磁性層の表面となる
凸曲面と合致する凹曲面部62bが形成され、凹曲面部
62b上に、溝62cが1〜10mm程度の間隔で平行
形成し、溝62c内に導線62dが配置されて着磁ヨー
クが構成されている。また、凹曲面部62bの図におけ
る左右両端部には、本体を除去した空間部62eが設け
られている。
に密着させ、各導線62dに交互に逆方向となる大電流
をコンデンサを用いて瞬間的に通電することにより行
う。これにより、各導線62dに密接していた部分が交
互に付近がN磁極又はS磁極に着磁され、凹曲面部62
bの図における左右両端部の空間部62eに密接してい
た部分、すなわち磁性層の短手方向の両側端部は磁力線
が通らないため着磁されず、磁性層内部の磁性粉は磁性
化されないで残る(図10(D)参照)。
の間隔により、着磁後の磁性層の磁力を調整することが
できるため、制振を行う振動体の表面の荒さや塗装厚等
に応じて適宜設定することが望ましい。
は、本発明の第7実施形態であるレール制振構造の構成
を示す断面図である。図において、レールRの構成は第
1実施形態の場合とまったく同様である。
は、レールRの長手方向に延在する帯板状に形成されレ
ール腹部R2の両側面に取り付けられる2つの磁性複合
型制振材11B,11Bを備えて構成されている。
が上記した実施形態と異なる点は、制振材規制具を設け
ず、磁性複合型制振材11Bを直接レール腹部R2に取
り付けた点である。制振作用は上記した各実施形態の場
合と同様である。
は、本発明の第8実施形態であるレール制振構造の構成
を示す断面図である。図において、レールRの構成は第
1実施形態の場合とまったく同様である。
は、レールRの長手方向に延在する帯板状に形成されレ
ール腹部R2の両側面に取り付けられる2つの磁性複合
型制振材11D,11Dを備えて構成されている。
は、第7実施形態のレール制振構造の変形例であり、上
記した実施形態と異なる点は、制振材規制具を設けず、
磁性複合型制振材11Dを直接レール腹部R2に取り付
けた点である。制振作用は上記した各実施形態の場合と
同様である。
は、本発明の第9実施形態であるレール制振構造の構成
を示す断面図である。図において、レールRの構成は第
1実施形態の場合とまったく同様である。
は、レールRの長手方向に延在するとともに屈曲された
帯板状に形成され、レール腹部R2の側面とレール底部
R3の上面にわたって取り付けられる2つの磁性複合型
制振材11E,11Eを備えて構成されている。
が上記した実施形態と異なる点は、レール腹部R2の側
面とレール底部R3の上面にわたって取り付けられるよ
うに磁性複合型制振材11Eが屈曲形成された点であ
る。この制振材の製造は、磁性層の成型時に拘束板もプ
レス成型することにより可能である。制振の原理は上記
した各実施形態の場合と同様である。また、磁性複合型
制振材11A〜11Cと同様に、短手方向の両側端部が
屈曲しているため、磁気遮蔽効果により、鉄粉等が磁気
吸着されて集積されることがない。また、レールのより
広い面を被覆するため、制振効果はさらに向上する。こ
の第9実施形態には、さらに、上記各実施形態で説明し
たような各種の制振材規制具を取り付けてもよい。
4は、本発明の第10実施形態であるレール制振構造の
構成を示す断面図である。図において、レールRの構成
は第1実施形態の場合とまったく同様である。
0は、レールRの長手方向に延在するとともに屈曲され
た帯板状に形成され、レール腹部R2の側面とレール底
部R3の上面にわたって取り付けられる2つの磁性複合
型制振材11F,11Fを備えて構成されている。
0が上記した実施形態と異なる点は、レール腹部R2の
側面とレール底部R3の上面にわたって取り付けられる
ように磁性複合型制振材11Fが屈曲形成された点であ
る。この制振材の製造は、磁性層の成型時に拘束板もプ
レス成型することにより可能である。制振の原理は上記
した各実施形態の場合と同様である。また、磁性複合型
制振材11Dと同様に、短手方向の両側端部が磁性化さ
れていないため、鉄粉等が磁気吸着されて集積されるこ
とがない。また、レールのより広い面を被覆するため、
制振効果はさらに向上する。この第10実施形態には、
さらに、上記各実施形態で説明したような各種の制振材
規制具を取り付けてもよい。
14e、及び図6における拘束板14Bの背部は、被嵌
合部に相当している。また、嵌合凸部22d,28d、
及び図6における上方規制部27aと下方規制部27
c、図7(A)における上方規制部27aと下方規制部
27c1、図7(B)における上方規制部27aと下方
規制部27c2は、嵌合部に相当している。また、図8
(B)における被嵌合孔14eと嵌合凸部28eは、誤
差吸収手段に相当している。
れるものではない。上記各実施形態は、例示であり、本
発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的
に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、
いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含され
る。
体がレールで振動面がレール腹部側面である例について
説明したが、本発明はこれには限定されず、振動体は強
磁性体からなり曲面を含む面からなる振動面を有するも
のであればどのようなものであってもよい。
部が孔で嵌合部が凸部の例等について説明したが、本発
明はこれには限定されず、他の構成であってもよく、例
えば、被嵌合部が凸部で嵌合部が孔や凹部等であっても
よい。
てもよいし、磁性層も複数の層で構成されていてもよ
い。
す第1,2,3実施形態に用いられてもよい。
ヤング率300kgf/mm2 以上の弾性を有する材料
からなる1個又は複数個の拘束板と、残留磁束密度25
〜15000ガウス程度に磁性化された磁性粉を含有す
る高分子粘弾性材料からなり拘束板に積層され表面形状
が曲面状の振動面に合致する形状に形成されかつ振動面
に磁気吸着可能な1層又は複数層の磁性層を備えたの
で、強磁性体からなり曲面を含む面からなる振動面を有
する振動体の振動面に磁気吸着させて制振を行うことが
できる。また、磁性複合型制振材であるので、振動エネ
ルギーの内部損失制振効果の温度依存性が緩和され、幅
広い温度範囲で高い制振性能を発揮する、という利点を
有している。
構成を示す図であり、図1(A)は断面図を、図1
(B)は側面図を、それぞれ示している。
制振材のさらに詳細な構成を示す図であり、図2(A)
は拘束部の側から見た側面図を、図2(B)は図2
(A)における長手方向端部付近の拡大図を、図2
(C)は図2(B)におけるA−A断面図を、図2
(D)は図2(B)におけるB−B断面図を、それぞれ
示している。
概念図である。
構成を示す図であり、図4(A)は断面図を、図4
(B)はC−C断面図を、それぞれ示している。
構成を示す断面図である。
構成を示す断面図である。
具の例を説明する図であり、図7(A)は下方規制部を
溶接により規制具本体に接合した例を、図7(B)は半
円形切れ目を折り返すことにより下方規制部を形成した
例を、それぞれ示している。
構成を示す図であり、図8(A)は断面図を、図8
(B)は側面図を、それぞれ示している。
おける磁性複合型制振材の詳細な構成を示す図であり、
図9(A)は拘束部の側から見た側面図を、図9(B)
は図9(A)における長手方向端部付近の拡大図を、図
9(C)は図9(B)におけるD−D断面図を、図9
(D)は図9(B)におけるE−E断面図を、それぞれ
示している。
す概念図である。
の構成を示す断面図である。
の構成を示す断面図である。
の構成を示す断面図である。
造の構成を示す断面図である。
制振材規制具 22 規制片 22a 垂直板部 22b 斜板部 22c 垂直板部 22d 嵌合凸部 22e ボルト挿通孔 23 スペーサー 24A ボルト 24B 係止片付きボルト 25 ナット 26 係止片 26b 斜板部 26c 垂直板部 26e ボルト挿通孔 27a 上方規制部 27b 垂直板部 27c,27c1,27c2 下方規制部 27d 係止用曲面部 27e 平板部 27f 係止用端部 28 規制片 28a 垂直板部 28b 斜板部 28c 垂直板部 28d 嵌合凸部 28e ボルト挿通孔 51,52 成型装置 53 上型 53c 凸部 54 上型 54c 凸部 55 下型 55a 凹曲面部 56 下型 56a 凹曲面部 61 片面多極着磁型コンデンサ着磁装置 61a 本体 61b 凹曲面部 61c 溝 61d 導線 62 片面多極着磁型コンデンサ着磁装置 62a 本体 62b 凹曲面部 62c 溝 62d 導線 62e 空間部 101〜105 レール制振装置 107,108 レール制振構造 R レール R1 レール頭部 R2 レール腹部 R3 レール底部
Claims (11)
- 【請求項1】 強磁性体からなり曲面を含む面からなる
振動面を有する振動体の前記振動面に磁気吸着させて制
振を行う磁性複合型制振材であって、 ヤング率300kgf/mm2 以上の弾性を有する材料
からなる1個又は複数個の拘束板と、 残留磁束密度25〜15000ガウス程度に磁性化され
た磁性粉を含有する高分子粘弾性材料からなり前記拘束
板に積層され表面形状が前記振動面に合致する形状に形
成されかつ前記振動面に磁気吸着可能な1層又は複数層
の磁性層を備えたことを特徴とする磁性複合型制振材。 - 【請求項2】 請求項1に記載の磁性複合型制振材にお
いて、 前記振動体は鋼材からなる鉄道用レールであり、前記振
動面は前記レールの腹部側面であり、前記拘束板は前記
レールの長手方向に延在する帯板状部材であり、かつ前
記磁性層は前記レールの長手方向に延在する帯板状部材
であってその表面が前記レールの腹部側面の凹曲面に合
致する凸曲面状に形成されることを特徴とする磁性複合
型制振材。 - 【請求項3】 請求項1に記載の磁性複合型制振材にお
いて、 前記振動体は鋼材からなる鉄道用レールであり、前記振
動面は前記レールの腹部側面及び底部上面であり、前記
拘束板は前記レールの長手方向に延在する屈曲された帯
板状部材であり、かつ前記磁性層は前記レールの長手方
向に延在する帯板状部材であってその表面が前記レール
の腹部側面及び底部上面の凹曲面に合致する凸曲面状に
形成されることを特徴とする磁性複合型制振材。 - 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の磁性複合
型制振材において、 前記磁性層は、短手方向の両側端部を除く中間部分のみ
が磁性化されることを特徴とする磁性複合型制振材。 - 【請求項5】 鋼材からなり凹曲面状の腹部側面を有す
る鉄道用レールの制振を行うレール制振装置であって、 ヤング率300kgf/mm2 以上の弾性を有する材料
からなり前記レールの長手方向に延在する帯板状部材に
形成された1個又は複数個の拘束板と、残留磁束密度2
5〜15000ガウス程度に磁性化された磁性粉を含有
する高分子粘弾性材料からなり前記拘束板に積層され表
面形状が前記レールの腹部側面に合致する凸曲面状で前
記レールの長手方向に延在する帯状部材状に形成されか
つ前記レールの腹部側面に磁気吸着可能な1層又は複数
層の磁性層を有する磁性複合型制振材と、 前記磁性複合型制振材が、前記レールの上下方向又は長
手方向への移動を規制する制振材規制具を備えたことを
特徴とするレール制振装置。 - 【請求項6】 鋼材からなり凹曲面状の腹部側面を有す
る鉄道用レールの制振を行うレール制振装置であって、 ヤング率300kgf/mm2 以上の弾性を有する材料
からなり前記レールの長手方向に延在する屈曲された帯
板状部材に形成された1個又は複数個の拘束板と、残留
磁束密度25〜15000ガウス程度に磁性化された磁
性粉を含有する高分子粘弾性材料からなり前記拘束板に
積層され表面形状が前記レールの腹部側面及び底部上面
に合致する凸曲面状で前記レールの長手方向に延在する
帯板状部材に形成されかつ前記レールの腹部側面及び底
部上面に磁気吸着可能な1層又は複数層の磁性層を有す
る磁性複合型制振材と、 前記磁性複合型制振材が、前記レールの上下方向又は長
手方向への移動を規制する制振材規制具を備えたことを
特徴とするレール制振装置。 - 【請求項7】 請求項5又は請求項6に記載のレール制
振装置において、 前記制振材規制具は、前記拘束板に設けられた被嵌合部
と嵌合する嵌合部を有し、前記拘束板との嵌合により前
記規制を行うことを特徴とするレール制振装置。 - 【請求項8】 請求項5又は請求項6に記載のレール制
振装置において、 前記制振材規制具は、他の腹部側面に磁気吸着している
他の磁性複合型制振材へ前記レールの底部下方を通して
ボルト結合作用又は弾性反発作用により係止することに
より、又は前記レールの底部にボルト結合作用又は弾性
反発作用により係止することにより、前記規制のための
反力を得ることを特徴とするレール制振装置。 - 【請求項9】 請求項5又は請求項6に記載のレール制
振装置において、 前記制振材規制具は、前記レールの長手方向の端部に取
り付けられ、隣接する2つの磁性複合型制振材を同時に
規制することを特徴とするレール制振装置。 - 【請求項10】 請求項5又は請求項6に記載のレール
制振装置において、 前記磁性複合型制振材及び前記制振材規制具のうちのい
ずれか一方又は両方は、前記磁性複合型制振材の前記レ
ールの長手方向の誤差を吸収する誤差吸収手段を有する
ことを特徴とするレール制振装置。 - 【請求項11】 強磁性体からなり曲面を含む面からな
る振動面を有する振動体の前記振動面の制振を行う制振
方法であって、 ヤング率300kgf/mm2 以上の弾性を有する材料
からなる1個又は複数個の拘束板と、 残留磁束密度25〜15000ガウス程度に磁性化され
た磁性粉を含有する高分子粘弾性材料からなり前記拘束
板に積層され表面形状が前記振動面に合致する形状に形
成された1層又は複数層の磁性層を備えた磁性複合型制
振材を用い、 前記磁性粉の磁力を利用して前記磁性層の表面全体を前
記振動面に磁気吸着させることにより前記磁性複合型制
振材を前記振動面に取り付け、前記振動体からの振動エ
ネルギーを、前記拘束板により拘束される前記磁性層の
内部において損失させるとともに、前記振動面と前記磁
性層との境界におけるすべり摩擦によって損失させるこ
とを特徴とする制振方法。
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