JP4233526B2 - 複合型制振材 - Google Patents

複合型制振材 Download PDF

Info

Publication number
JP4233526B2
JP4233526B2 JP2004555061A JP2004555061A JP4233526B2 JP 4233526 B2 JP4233526 B2 JP 4233526B2 JP 2004555061 A JP2004555061 A JP 2004555061A JP 2004555061 A JP2004555061 A JP 2004555061A JP 4233526 B2 JP4233526 B2 JP 4233526B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
damping material
composite
vibration damping
magnetic pinned
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004555061A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2004048803A1 (ja
Inventor
昌之 村上
親 笠井
泰行 ▲浜▼岡
整 冨谷
光伸 瀧川
達男 尾高
眞和 小林
仁 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CI Kasei Co Ltd
East Japan Railway Co
Original Assignee
CI Kasei Co Ltd
East Japan Railway Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CI Kasei Co Ltd, East Japan Railway Co filed Critical CI Kasei Co Ltd
Publication of JPWO2004048803A1 publication Critical patent/JPWO2004048803A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4233526B2 publication Critical patent/JP4233526B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E01CONSTRUCTION OF ROADS, RAILWAYS, OR BRIDGES
    • E01BPERMANENT WAY; PERMANENT-WAY TOOLS; MACHINES FOR MAKING RAILWAYS OF ALL KINDS
    • E01B19/00Protection of permanent way against development of dust or against the effect of wind, sun, frost, or corrosion; Means to reduce development of noise
    • E01B19/003Means for reducing the development or propagation of noise
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/02Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems
    • F16F15/04Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems using elastic means
    • F16F15/08Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems using elastic means with rubber springs ; with springs made of rubber and metal
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/30Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium with solid or semi-solid material, e.g. pasty masses, as damping medium
    • F16F9/306Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium with solid or semi-solid material, e.g. pasty masses, as damping medium of the constrained layer type, i.e. comprising one or more constrained viscoelastic layers

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道用レール等、鉄道橋、道路橋等の車両関連構造体における騒音及び振動対策用に用いて好適な複合制振材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、鉄道用レール等、鉄道橋、道路橋等の車両関連構造体の騒音及び振動対策用の多くの制振材が提案されている。
その一例として、ゴム磁石等から構成される磁性材層と、低粘度のゴム系接着剤等から構成される粘弾性材層と、金属等から構成される拘束材層とを積層した複合型制振材が提案されている(例えば、特開昭63−97998号公報)。
しかし、前記開示された技術は、複合型制振材の軽量化を図るためのものであったため、鉄道用レール、鉄道橋、道路橋等の車両関連構造体のように極めて振動が大きい場所では制振効果は低いものであった。また、制振効果を発揮する有効な温度域が−10〜40℃と極めて狭い範囲に限られており、40〜80℃の高温下においても使用される鉄道用レール、鉄道橋、道路橋等の車両関連構造体の複合型制振材としては十分な制振効果が得られなかった。
そこで、本発明では、常温から高温域まで制振効果を発揮することができる複合型制振材を提供することを目的とする。
【発明の開示】
【0003】
上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意検討の結果、以下の解決手段を見出した。
即ち、本発明の複合型制振材は、請求項1に記載の通り、磁性固着層、粘弾性材層及び拘束層を順に積層して備え、前記磁性固着層の磁力により被着面に装着して使用される複合型制振材であって、前記粘弾性材層を、粘着性を有する未架橋又は部分架橋のブチルゴムにより構成し、その厚さを1.5mm〜25mmとし、その針入度を3〜90とし、前記拘束層を、鋼板、塗装鋼板、メッキ鋼板、ステンレス、アルミニウム、その他の金属板、ヤング率300Pa以上のセラミック系板、ヤング率300Pa以上の合成樹脂系板、ヤング率300Pa以上の合板鋼板等その他の複合材のいずれかにより構成し、その厚さを0.6mm〜18mmとし、前記磁性固着層は、可撓性を有する多極着磁された磁性固着層とし、被着面に対して50g/cm 以上の吸着力を有することを特徴とする
また、請求項2に記載の複合型制振材は、請求項1に記載の複合型制振材において、前記磁性固着層の最大エネルギー積(BHmax)が、0.7MGOe以上とすることを特徴とする。
また、請求項3に記載の複合型制振材は、請求項1に記載の複合型制振材において、前記ブチルゴムに、針状フィラーが混入されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の複合型制振材は、請求項1に記載の複合型制振材において、前記磁性固着層、粘弾性材層及び拘束層は、前記粘弾性材層の自己粘着力により互いに接着されることを特徴とする。
また、請求項5に記載の複合型制振材は、請求項1に記載の複合型制振材において、前記複合型制振材の拘束層の外表面側に遮熱フィルムを貼付又は遮熱塗料を塗布したことを特徴とする。
また、請求項6に記載の複合型制振材は、請求項1に記載の複合型制振材において、前記複合型制振材を車両関連構造体に用いることを特徴とする。
また、請求項7に記載の複合型制振材は、請求項1に記載の複合型制振材において、前記複合型制振材を鉄道用レールに用いることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1は、本発明の複合型制振材の説明断面図である。
図2は、本発明の複合型制振材の説明断面図である。
図3は、本発明の複合型制振材の説明断面図である。
図4は、本実施例及び比較例の温度と損失係数の関係をプロットしたグラフである。
図5は、本実施例のブチルゴム製の粘弾性材層の針入度を変化させた場合の温度と損失係数の関係をプロットしたグラフである。
図6は、本実施例のブチルゴム製の粘弾性材層に添加剤を加えた場合の温度と損失係数の関係をプロットしたグラフである。
図7は、本実施例のブチルゴム製の粘弾性材層の厚さを変化させた場合の温度と損失係数の関係をプロットしたグラフである。
図8(a)及び(b)は、本発明の車両関連構造体用複合型制振材の使用状態を説明するための説明断面図である。
図9は、本発明の車両関連構造体用複合型制振材の使用状態を説明するための斜視図である。
図10は、本発明の車両関連構造体用複合型制振材の使用状態を説明するための斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
本発明の複合型制振材は、上記の通り、前記粘弾性材層を、粘着性を有する未架橋又は部分架橋のブチルゴムにより構成し、その厚さを1.5mm〜25mmとし、その針入度を3〜90とし、前記拘束層を、鋼板、塗装鋼板、メッキ鋼板、ステンレス、アルミニウム、その他の金属板、ヤング率300Pa以上のセラミック系板、ヤング率300Pa以上の合成樹脂系板、ヤング率300Pa以上の合板鋼板等その他の複合材のいずれかにより構成し、その厚さを0.6mm〜18mmとし、前記磁性固着層は、可撓性を有する多極着磁された磁性固着層とし、被着面に対して50g/cm 以上の吸着力を有するものとして構成したものであり、前記磁性固着層の磁力により被着体に固着して使用するものである。
前記粘弾性材層の厚さは、制振効果及び軽量化の観点からすると、1.5〜25mmとし、特に、2〜20mmとすることが好ましい。
この範囲の厚さの粘弾性材層であれば、変形しにくい比較的厚めの拘束層であっても、磁性固着層の被着体への固着に伴い変形する際に粘弾性材層が磁性固着層の変形に追従することが可能となるからである。また、更に、優れた制振効果が得られるからである。
尚、前記粘弾性材の粘弾性については、針入度を3〜90とする。これは、針入度が3未満であると、硬すぎて自己粘着性が小さくなり、針入度が90を超えると形状保持が困難となるからである。また、前記針入度の範囲において、針入度が10〜60とすることにより常温域でのより高い制振効果が得られるため特に好ましい。
また、粘弾性材層のピークの損失係数は0.5以上のものであることが好ましい。
前記粘弾性材層を構成する材料としては、例えば、未加硫又は部分加硫し、必要に応じて軟化剤等を添加したゴム系材料の中でも、低価格で、耐候性を有し、また、粘着性を備え、前記磁性固着層及び後述する拘束層との接着のために接着剤が不要となるという観点から未架橋又は部分架橋のブチルゴム(IIR)を使用する。尚、部分架橋のブチルゴムは、未架橋ブチルゴムに架橋剤を少量配合して部分架橋のブチルゴムとすることができるが、市販のものも使用することができる。また、部分架橋のブチルゴムに未架橋のブチルゴムをブレンドして、部分架橋のブチルゴムとして使用することもできる。
前記粘弾性材層の製造方法の一例として、ブチルゴム100重量部に対し、カーボン30重量部、タッキファイヤー30重量部、炭酸カルシウム200〜400重量部、マイカ40重量部、軟化剤70〜120重量部を(加圧)ニーダーで混練りすることにより製造することができる。
また、前記ブチルゴムを使用する場合には、針状フィラーを混入することが好ましい。針状フィラーが擦れ合うことにより、制振材の制振効果を増大させることができるからである。この針状フィラーとしては、例えば、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、塩基性硫酸マグネシウム、セピオライト、ゾノトライト、ホウ酸アルミニウム等が挙げられるが、この中でも、ウォラストナイト又はゾノトライトを使用すれば、吸油量が少ないため、ブチルゴムの針入度を大幅に低下させることなく、制振効果を増大させることができる。
前記磁性固着層は、例えば、磁性粉にバインダー材料を混入して、シート化した後、着磁して形成することができる。
また、その磁力は、複合型制振材の被着体への固着性を高め、被着体の振動を後述する粘弾性材層に確実に伝えるために、多極着磁され、被着体に対して50g/cm以上の吸着力を有し、可撓性を有するものとする
尚、本発明における磁性固着層の吸着力は次のようにして規定される。シート状の磁性固着層を平面上に固定し、これに鉄片(前記磁性固着層との被着面が5cm)を吸着させる。そして、前記鉄片を、ロードセルによって100mm/分の速度で鉛直上方向に持ち上げ、その時にかかる単位面積当たりの最大荷重を吸着力とする。
前記のように磁性固着層の吸着力を50g/cm以上、好ましくは、80g/cm以上とすることにより、湾曲した表面を有する被着体に、磁性固着層を部分的に固着した後は、押圧することなく磁性固着層が磁力により被着体の表面に粘弾性材層とともに追従することになる。このような吸着力を付与するためには、磁性固着層の最大エネルギー積(BHmax)が0.7MGOe以上とすることが好ましい。
前記磁性固着層の厚さは、特に限定するものではないが、0.4〜4.0mmとすることが好ましく、この中でも特に1.0〜4.0mmとすることが好ましい。
前記バインダー材料としては、熱可塑性樹脂系、ゴム系(加硫ゴム系)又は熱可塑性エラストマー系の材料を使用することができる。
前記熱可塑性樹脂系の材料としては、例えば、塩素化ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフォン、ポリブチレンテレフタレート、塩化ビニル、EVA樹脂(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)、エポキシ樹脂等を使用することができる。
前記ゴム系(加硫ゴム系)の材料としては、例えば、ニトリルゴム、ブチルゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、アクリルゴム、塩化ゴム、EPDM等を使用することができる。
前記熱可塑性エラストマー系材料としては、例えば、スチレン系TPE(TPS)、オレフィン系TPE(TPO)、塩化ビニル系TPE、ウレタン系TPE(TPU)、エステル系TPE(TPEE)、ポリアミド系TPE、1,2−ポリブタジエン系TPE等を使用することができる。
前記した材料の中でも、後述の粘弾性材層としてブチルゴム等のゴム系材料を使用する場合に、軟化剤が経時的に磁性固着層側に移行するため、熱可塑性樹脂系の塩素化ポリエチレンを使用することが好ましい。
また、前記磁性粉としては、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、ネオジ鉄系、サマリウムコバルト系、サマリウム鉄窒素系等の磁性粉を用いることができる。
前記粘弾性材層に積層される拘束層は、鋼板、塗装鋼板、メッキ銅板、ステンレス、アルミニウム、その他の金属板、ヤング率300Pa以上のセラミック系板、ヤング率300Pa以上の合成樹脂系板、ヤング率300Pa以上の合板鋼板等その他の複合材のいずれかにより構成とする。尚、鋼板を使用する場合には、防錆性、粘弾性材層の密着性を高めるために、Zn−Al−Mgの合金メッキを施すことが好ましい。
また、拘束層の厚さは、0.6mm〜18mmとする。50μm未満であると、十分な制振効果が得られず、18000μmを超えると鉄道用レールに貼着した際に車輪に当接するおそれがあるからである。また、拘束層として単位面積当たりの重量が重い金属製の板を使用する場合には、粘弾性材層が拘束層を保持できなくなる可能性があるため、その厚さを50μm〜3000μmとすることが好ましく、100〜2300μmとすることが特に好ましい。尚、拘束層の厚さが3000μmを超える場合には、拘束層として合成樹脂系板を使用することが好ましい。
また、更に、前記拘束層の外表面側には、遮熱フィルムを貼付又は遮熱塗料を塗布することが好ましい。粘弾性材層が高温になり制振性能が下がることがないからである。
前記磁性固着層、粘弾性材層及び拘束層は、図1に示すようにそれぞれ1層ずつ順に積層される。尚、前記各層がそれぞれ1層ずつ積層されるものに限定されるものではなく、図2に示されるように磁性固着層2、粘弾性材層3、拘束層4、粘弾性材層3及び拘束層4を順に積層するようにしたり、図3に示すように、磁性固着層2、粘弾性材層3、拘束層4、磁性固着層2、粘弾性材層3及び拘束層4を順に積層する等組み合わせは任意である。尚、図3に示すものでは、複合型積層材の中央に示す磁性固着層2と拘束層4とは磁力により接合されるものである。
上記のようにして得られた本発明の複合型制振材1は、例えば、図8に示すように被着体である鉄道用レール5のウェブ部5w、或いは、レール5の下部のフランジ5fに取り付けて使用される。このとき、本発明の複合型制振材1の粘弾性材層3は、拘束層4よりも厚く構成されるため、同図(a)に示すように、レールのウェブ部5wに磁性固着層2を固着させるだけで、磁性固着層2が粘弾性材層3とともにレール側に引っ張られ、最終的に、同図(b)に示すようにレール5のウェブ表面に沿って複合型制振材が固着されることになる。従って、レール等の曲面を備える被着体への固着作業は極めて容易にすることができ、しかも、被着体5の振動を確実に粘弾性材層3に伝えることができる。また、拘束層をロール巻きできる程度の弾性を有する厚さ又は材料により構成すれば、複合型制振材を容易に湾曲させることができるようになり、大きな湾曲した表面を有する被着体にも追従させることができる。尚、本発明の複合型制振材1は、図示しないが、枕木間の鉄道用レールの底部に設けることもできる。
また、本発明の複合型制振材は、図8で示した鉄道用レールのみに使用される以外にも、例えば、図9に示すように鉄道橋におけるレール5側方の側壁8に固着して使用したり、図10に示すように道路橋における道路6と道路を支える橋脚7との間の主桁10の側面に使用する等、振動の大きい場所に使用することができる。
尚、本発明の複合型制振材を被着体への固着の安定性を高めるために必要に応じて複合型制振材の外側から被着体側へ、複合型制振材を押圧することができる支持体を設けるようにしてもよい。
【実施例】
【0006】
次に、本発明の複合型制振材の実施例について説明するとともに、比較例を用いて、制振効果を評価することにする。
参考例1
参考例では、磁性固着層は、異方性ストロンチウムフェライト88重量部を磁性粉として、これに塩素化ポリエチレン12重量部をバインダー材料として混入して厚さ3.3mmの可撓性を有するシート状に形成したもの(シーアイ化成製ビノンマグネットシート、着磁ピッチ5mm、吸着力145g/cm、BHmax1.0MGOe)を使用し、粘弾性材層は、ブチルゴム(日本ブチル社製エクソンブチル−268)100重量部、カーボン(シーストS)30重量部、タッキファイヤー(エスコレッツ1102)30重量部、炭酸カルシウム(重炭)300重量部、マイカ(S−200)40重量部、軟化剤(ポリビス015MN)100重量部を加圧ニーダーにより混練りし、押出機により厚さ6.0mmのシート状に成形した未加硫シート(針入度35)を使用し、拘束層は、厚さ100μmのステンレス板(SUS304)を使用した。そして、これらを拘束層、粘弾性材層及び磁性固着層の順に積層して、10mm×210mm角の複合型制振剤を作製した。尚、拘束層、粘弾性材層及び磁性固着層は、室温下における圧着により接着した。
【実施例2】
拘束層を溶剤で脱脂した厚さ0.6mm鋼板(SPCC−SD)とし、粘弾性材層を厚さ4.0mmとした以外は、前記参考例1と同様にして複合型制振材とした。
【実施例3】
拘束層を溶剤で脱脂した厚さ1.0mmの鋼板(SPCC−SD)とし、粘弾性材層を厚さ2.0mmとした以外は、前記参考例1と同様にして複合型制振材とした。
【実施例4】
拘束層を溶剤で脱脂した厚さ1.0mmの鋼板(SPCC−SD)とし、粘弾性材層を厚さ2.0mmとし、磁性固着層を厚さ2.0mm(着磁ピッチ5mm、吸着力125g/cm)とした以外は、前記参考例1と同様にして複合型制振材とした。
【実施例5】
拘束層を溶剤で脱脂した厚さ1.0mmの鋼板(SPCC−SD)とし、粘弾性材層を厚さ6.0mmとした以外は、前記参考例1と同様にして複合型制振材とした。
【実施例6】
拘束層を厚さ1.6mmの亜鉛メッキ鋼板とし、粘弾性材層を厚さ6.0mmとし、磁性固着層を厚さ2.0mm(着磁ピッチ5mm、吸着力125g/cm)とした以外は、前記参考例1と同様にして複合型制振材とした。
【実施例7】
拘束層を厚さ2.0mmの亜鉛メッキ鋼板とし、粘弾性材層の厚さを6.0mmとし、磁性固着層の厚さを2.0mm(着磁ピッチ5mm、吸着力125g/cm)とした以外は、前記参考例1と同様にして複合型制振材とした。
【実施例8】
拘束層を厚さ2.0mmの亜鉛メッキ鋼板とし、粘弾性材層の厚さを6.0mmとし、磁性固着層の厚さを3.0mm(着磁ピッチ5mm、吸着力140g/cm)とした以外は、前記参考例1と同様にして複合型制振材とした。
【実施例9】
拘束層を厚さ18mmのアクリル樹脂製板とし、粘弾性材層の厚さを20.0mmとし、磁性固着層の厚さを2.0mm(着磁ピッチ5mm、吸着力125g/cm)とした以外は、前記参考例1と同様にして複合型制振材とした。
(比較例1)
拘束層を厚さ2.3mmの亜鉛メッキ鋼板として、その上に、合成ゴム系溶剤型の接着剤を使用して、磁性粉を混入した厚さ3.0mmの加硫剤を配合したブチルゴムを主成分とする未加硫の高分子粘弾性シートを積層して、プレス型により前記未加硫シートと拘束層とを加硫と同時に接着した後、着磁してBHmax0.4MGOeの性能の制振材とした。
(比較例2)
拘束層を厚さ0.6mmの亜鉛メッキ鋼板とし、粘弾性材層を厚さ0.6mmとし、磁性固着層を厚さ2.0mm(着磁ピッチ5mm、吸着力125g/cm)とした以外は、前記参考例1と同様にして制振材とした。
(比較例3)
拘束層を厚さ1.0mmの亜鉛メッキ鋼板とし、粘弾性材層を厚さ0.6mmとし、磁性固着層を厚さ2.0mm(着磁ピッチ5mm、吸着力125g/cm)とした以外は、前記参考例1と同様にして制振材とした。
前記実施例2乃至9の複合型制振材と、比較例1乃至3の制振材とを、−20℃、0℃、20℃、40℃、60℃及び80℃の各温度条件で共振点周波数での損失係数を測定した。
測定した結果を以下の表1に示すとともに、その関係を図4のグラフに表した。
Figure 0004233526
尚、上記各温度での損失係数は、短冊状の厚さ2.3mmの銅板からなる基板上に、前記基板と同寸法に形成された上記実施例2乃至9、或いは、比較例1乃至3の試料を磁力のみで固着又は接着し、基板の中央部に動電加振器からインピーダンスヘッドを介してランダムノイズを加振して、前記基板の中央部のモビリティー(V/F)の共振曲線(V/F周波数応答関数)から得たものである。尚、この損失係数の計測方法は、以下の実施例についても同様である。
表1及び図4からも明らかなように、比較例1乃至3では、粘弾性材層の厚さが拘束層の厚さより厚くないため、−20〜80℃の温度域において制振効果が低いのに対して、実施例2乃至9の複合型制振材は、同温度域において制振効果が高いことが分かる。
また、実施例6乃至8では、粘弾性材層の厚さを拘束層に比べて2〜10倍とすることにより、0〜80℃の温度域の全てにおいて比較例1乃至3に比べ優れた制振効果を発揮することが分かる。
また、実施例9では、拘束層をアクリル製樹脂板の軽量な樹脂板で構成し、拘束層に比べて、その厚さを約1.1倍としたものであるが、比較例1乃至3に対して20〜80℃の温度域において優れた制振効果を発揮することがわかる。
次に、上記実施例2乃至9の複合型制振材と比較例1乃至3の制振材を、それぞれ70mm×225mm角の試料としたものを鉄道用レールのウェブ部に設けて追従性について比較した。
その結果、実施例2乃至9の複合型制振材では、前記したいずれの被着体にも追従できていた。これに対して、比較例1乃至3の制振材は追従できていなかった。
次に、本発明の複合型制振材の粘弾性材層をブチルゴムにより構成し、その針入度を変化させた場合の実施例について説明する。
【実施例10】
本実施例では、磁性固着層は、異方性ストロンチウムフェライト88重量部を磁性粉として、これに塩素化ポリエチレン12重量部をバインダー材料として混入して厚さ2.0mmの可撓性を有するシート状に形成したもの(シーアイ化成製ビノンマグネットシート、着磁ピッチ5mm、吸着力125g/cm、BHmax1.0MGOe)を使用し、粘弾性材層は、部分架橋ブチルゴム(エラストミックス社製 WO−27)100重量部、カーボン(シーストS)10重量部、タッキファイヤー(エスコレッツ1102)50重量部、炭酸カルシウム(重炭)60重量部、ケイ酸カルシウム(この実施例以下、ケイ酸カルシウムは、ウォラストナイトを使用。)240重量部、マイカ(S−200)50重量部を加圧ニーダーにより混練りし、押出機により厚さ6.0mmのシート状に成形した部分架橋のシート(針入度3.2)を使用し、拘束層は、厚さ2mmの亜鉛メッキ鋼板を使用した。そして、これらを拘束層、粘弾性材層及び磁性固着層の順に積層して、10mm×210mm角の複合型制振剤を作製した。尚、拘束層、粘弾性材層及び磁性固着層は、室温下における圧着により接着した。
【実施例11】
粘弾性材層形成時に軟化剤(ポリブテンHV−100)20重量部を添加して未加硫シート(針入度10.0)とした以外は、前記実施例10と同様にして複合型制振材とした。
【実施例12】
粘弾性材層形成時に軟化剤(ポリブテンHV−100)40重量部を添加して未加硫シート(針入度15.4)とした以外は、前記実施例10と同様にして複合型制振材とした。
【実施例13】
粘弾性材層形成時に軟化剤(ポリブテンHV−100)110重量部を添加して未加硫シート(針入度32.8)とした以外は、前記実施例10と同様にして複合型制振材とした。
【実施例14】
粘弾性材層形成時に軟化剤(ポリビス015MN)60重量部を添加して未加硫シート(針入度60.0)とした以外は、前記実施例10と同様にして複合型制振材とした。
前記実施例10乃至14の複合型制振材を、0℃、20℃、40℃、60℃及び80℃の各温度条件で共振点周波数での損失係数を測定し、その結果を表2及び図5に示す。
Figure 0004233526
上記結果から、実施例10乃至14では、広い温度域で制振効果を発揮するため、鉄道用レールの制振材として適していることがわかる。また、針入度を変更することにより損失係数のピーク部を所望の温度とすることができることがわかる。
次に、本発明の複合型制振材の粘弾性材層に針状フィラーを添加した実施例について説明する。
【実施例15】
本実施例は、比較対象となるもので、粘弾性材層に針状フィラーを添加していない複合型制振材である。
本実施例では、磁性固着層は、異方性ストロンチウムフェライト88重量部を磁性粉として、これに塩素化ポリエチレン12重量部をバインダー材料として混入して厚さ1.5mmの可撓性を有するシート状に形成したもの(シーアイ化成製ビノンマグネットシート、着磁ピッチ3mm、吸着力100g/cm、BHmax1.0MGOe)を使用し、粘弾性材層は、部分架橋ブチルゴム(エラストミック社製 WO−27)100重量部、カーボン(シーストS)10重量部、タッキファイヤー(エスコレッツ1102)50重量部、炭酸カルシウム(重炭)300重量部、軟化剤(ポリビス015MN)40重量部を加圧ニーダーにより混練りし、押出機により厚さ6.0mmのシート状に成形した部分架橋のシート(針入度35)を使用し、拘束層は、厚さ1.6mmの亜鉛メッキ鋼板を使用した。そして、これらを拘束層、粘弾性材層及び磁性固着層の順に積層して、10mm×210mm角の複合型制振剤を作製した。尚、拘束層、粘弾性材層及び磁性固着層は、室温下における圧着により接着した。
【実施例16】
粘弾性材層に添加される炭酸カルシウム(重炭)300重量部の代わりに、炭酸カルシウム(重炭)60重量部及びケイ酸カルシウム240重量部を使用した以外は、前記実施例15と同様にして複合型制振材とした。
前記実施例15及び16の複合型制振材を、20℃、40℃、60℃及び80℃の各温度条件で共振点周波数での損失係数を測定し、その結果を表3及び図6に示す。
Figure 0004233526
上記結果から、粘弾性材層にケイ酸カルシウムを添加した実施例16が、実施例15に比べて20〜80℃の温度域において制振効果が高いことがわかる。
次に、本発明の複合型制振材の粘弾性材層の厚さを変更した実施例について説明する。
【実施例17】
本実施例では、磁性固着層は、異方性ストロンチウムフェライト88重量部を磁性粉として、これに塩素化ポリエチレン12重量部をバインダー材料として混入して厚さ2.0mmの可撓性を有するシート状に形成したもの(シーアイ化成製ビノンマグネットシート、着磁ピッチ5mm、吸着力125g/cm、BHmax1.0MGOe)を使用し、粘弾性材層は、ブチルゴム(日本ブチル社製エクソンブチル−268)100重量部、カーボン(シーストS)10重量部、タッキファイヤー(エスコレッツ1102)50重量部、炭酸カルシウム(重炭)60重量部、ケイ酸カルシウム240重量部、マイカ(S−200)50重量部、軟化剤(ポリビス015MN)100重量部を加圧ニーダーにより混練りし、押出機により厚さ15.0mmのシート状に成形した未加硫シート(針入度35)を使用し、拘束層は、厚さ2mmのステンレス板(SUS304)を使用した。そして、これらを拘束層、粘弾性材層及び磁性固着層の順に積層して、20mm×300mm角の複合型制振剤を作製した。尚、拘束層、粘弾性材層及び磁性固着層は、室温下における圧着により接着した。
【実施例18】
粘弾性材層の厚さを20mmとした以外は、前記実施例17と同様にして複合型制振材とした。
【実施例19】
粘弾性材層の厚さを25mmとした以外は、前記実施例17と同様にして複合型制振材とした。
前記実施例17乃至19の複合型制振材を、0℃、20℃、40℃、60℃及び80℃の各温度条件で共振点周波数での損失係数を測定し、その結果を表4及び図7に示す。
Figure 0004233526
上記結果から、粘弾性材層の厚さ15〜25mmの範囲において高い制振効果を発揮できることがわかるが、実施例18と実施例19とを比べると、あまり大きな差はないため、軽量化の観点からすると、拘束層の2〜10倍の厚さとすることが好ましいことがわかる。
次に、本発明の複合型制振材の拘束層に塗装等の変更を加えた実施例について説明する。
【実施例20】
本実施例は、比較対象として拘束層に何も塗装を施さない複合型制振材の実施例である。
本実施例では、磁性固着層は、異方性ストロンチウムフェライト88重量部を磁性粉として、これに塩素化ポリエチレン12重量部をバインダー材料として混入して厚さ1.5mmの可撓性を有するシート状に形成したもの(シーアイ化成製ビノンマグネットシート、着磁ピッチ3mm、吸着力100g/cm、BHmax1.0MGOe)を使用し、粘弾性材層は、部分架橋ブチルゴム(エラストミックス社製 WO−27)100重量部、カーボン(シーストS)10重量部、タッキファイヤー(エスコレッツ1102)50重量部、炭酸カルシウム(重炭)60重量部、ケイ酸カルシウム240重量部、軟化剤(ポリビス015MN)100重量部を加圧ニーダーにより混練りし、押出機により厚さ6.0mmのシート状に成形した部分架橋のシート(針入度35)を使用し、拘束層は、厚さ2.0mmの亜鉛メッキ鋼板を使用した。そして、これらを拘束層、粘弾性材層及び磁性固着層の順に積層して、10mm×210mm角の複合型制振剤を作製した。尚、拘束層、粘弾性材層及び磁性固着層は、室温下における圧着により接着した。
【実施例21】
亜鉛メッキ鋼板の外側(粘弾性材層側と反対の側)のみ塗装したもので構成した以外は前記実施例20と同様にして複合型制振材を作製した。
【実施例22】
拘束層を、ZAM(Zn−Al−Mg合金メッキ鋼板)で構成した以外は前記実施例20と同様にして複合型制振材とした。
【実施例23】
拘束層を、ステンレス鋼板(SUS304)で構成した以外は前記実施例20と同様にして複合型制振材とした。
【実施例24】
拘束層を、ED板(電着塗装鋼板)で構成した以外は前記実施例20と同様にして複合型制振材とした。
上記実施例20乃至24の複合型制振材を35℃の雰囲気下で、濃度5%のNaCl溶液を1000時間噴霧して試験した結果を表5に示す。
Figure 0004233526
上記結果から、拘束層に使用される材料としては、ZAM、ED板が好ましいことがわかる。
次に、本発明の複合型制振材の拘束層に遮熱塗料等を塗布した場合の実施例について説明する。
【実施例25】
本実施例は、拘束層に遮熱塗料等を施さない実施例である。
本実施例では、磁性固着層は、異方性ストロンチウムフェライト88重量部を磁性粉として、これに塩素化ポリエチレン12重量部をバインダー材料として混入して厚さ1.5mmの可撓性を有するシート状に形成したもの(シーアイ化成製ビノンマグネットシート、着磁ピッチ3mm、吸着力100g/cm、BHmax1.0MGOe)を使用し、粘弾性材層は、ブチルゴム(日本ブチル社製エクソンブチル−268)50重量部、部分架橋ブチルゴム(エラストミック社製 WO−27)50重量部、カーボン(シーストS)10重量部、タッキファイヤー(エスコレッツ1102)50重量部、炭酸カルシウム(重炭)60重量部、ケイ酸カルシウム240重量部、軟化剤(ポリビス015MN)100重量部を加圧ニーダーにより混練りし、押出機により厚さ6.0mmのシート状に成形した部分架橋のシート(針入度35)を使用し、拘束層は、厚さ2.0mmの亜鉛メッキ鋼板に何も塗装等を施していないものを使用した。そして、これらを拘束層、粘弾性材層及び磁性固着層の順に積層して、10mm×210mm角の複合型制振剤を作製した。
尚、拘束層、粘弾性材層及び磁性固着層は、室温下における圧着により接着した。
【実施例26】
拘束層の亜鉛メッキ鋼板に、ニトロセルロース系塗料を使用して白色塗装を施した以外は前記実施例25と同様にして複合型制振材とした。
【実施例27】
拘束層の亜鉛メッキ鋼板に、アクリル樹脂系塗料を使用して銀色塗装を施した以外は、前記実施例25と同様にして複合型制振材とした。
【実施例28】
拘束層の亜鉛メッキ鋼板に、遮熱シートを貼り付けた以外は、前記実施例25と同様にして複合型制振材とした。
上記実施例25乃至28の複合型制振材を次の条件で被着部位に貼り付けて、温度測定を行った。
鉄道用レールサンプルとして、長さ500mm、60kg/mのレールを用意した。複合型制振材として、腹部用に幅70mm、長さ615mmのものを使用し、底部用に幅50mm、長さ470mmのものを使用した。
測定方法は、直射日光の当たる場所を選定し、レールを真南に対して直角方向に設置し、温度センサーを、レールの頭部、腹部、底部及び雰囲気温度を測定した。尚、腹部及び底部には、レール表面と複合型制振材との間にセンサーを配置した。そして、測定装置(KEYENCE社製 PCリンク型レコーダ GR−3500)を使用し、1日に5回、計5日間の温度を測定、記録した。
上記測定結果において、実施例25の頭部の温度が45℃の時に、実施例26乃至28の頭部及び底部の平均温度を表6に示す。
Figure 0004233526
上記表6から、何も塗装していない実施例25に比べ、実施例26乃至28のいずれも、温度上昇を抑えることができ、制振効果が低下しないようにするために有効であることがわかる。また、実施例26乃至28では、レールの温度が低く保たれることになるので、鉄道軌道におけるレールの温度上昇に伴う保守・管理にかかるコストを削減することができる。
次に、実際の鉄道軌道に本実施例の複合型制振材と比較例の制振材とを設置し、レール振動、スラブ振動又は近傍騒音の測定した試験例について説明する。
【実施例29】
本実施例では、磁性固着層は、異方性ストロンチウムフェライト88重量部を磁性粉として、これに塩素化ポリエチレン12重量部をバインダー材料として混入して厚さ2.0mmの可撓性を有するシート状に形成したもの(シーアイ化成製ビノンマグネットシート、着磁ピッチ5mm、吸着力125g/cm、BHmax1.0MGOe)を使用し、粘弾性材層は、部分架橋ブチルゴム(エラストミックス社製 WO−27)100重量部、カーボン(シーストS)10重量部、タッキファイヤー(エスコレッツ1102)50重量部、炭酸カルシウム(重炭)300重量部、マイカ(S−200)50重量部、軟化剤(ポリビス015MN)100重量部を加圧ニーダーにより混練りし、押出機により厚さ6.0mmのシート状に成形した部分架橋のシート(針入度35)を使用し、拘束層は、厚さ1.6mmの塗装鋼板を使用した。そして、これらを拘束層、粘弾性材層及び磁性固着層の順に積層して、70mm×615mm角の複合型制振剤を作製した。尚、拘束層、粘弾性材層及び磁性固着層は、室温下における圧着により接着した。
上記複合型制振材を、東北新幹線の上野〜大宮間のスラブ軌道上の速度110km/hの区間において、レールの腹部及び底部に固着した。
比較例4は、制振材を設置していない例である。
測定結果について測定距離の間の各部位における平均値を表7に示す。
Figure 0004233526
上記表7からも明らかなように、実施例29は、鉄道軌道上において優れた振動低減効果を発揮することがわかる。また、転動音に対する騒音低減効果は約3dB程度得られることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0007】
以上説明した通り、本発明の複合型制振材によれば、粘弾性材層の厚さを1mm以上とし、前記拘束層よりも厚くして、被着体に固着することで、広い範囲の温度域に亘って優れた制振効果を発揮することができる。
また、本発明の複合型制振材によれば、粘弾性材層の厚さを1mm以上とし、前記拘束層よりも厚くしたために、湾曲した表面を有する被着体に、複合型制振材の磁性固着層を部分的に固着した後は、磁性固着層に積層された粘弾性材層が塑性変形して被着体の表面形状に合わせて追従して、磁性固着層の固着されていない部分までもが磁力により被着体の表面に固着されることになる。従って、複合制振材を拘束層の側から被着体の方向に強い押圧力で貼着する必要がなく極めて優れた施工性が得られる。

Claims (7)

  1. 磁性固着層、粘弾性材層及び拘束層を順に積層して備え、前記磁性固着層の磁力により被着面に装着して使用される複合型制振材であって、前記粘弾性材層を、粘着性を有する未架橋又は部分架橋のブチルゴムにより構成し、その厚さを1.5mm〜25mmとし、その針入度を3〜90とし、前記拘束層を、鋼板、塗装鋼板、メッキ鋼板、ステンレス、アルミニウム、その他の金属板、ヤング率300Pa以上のセラミック系板、ヤング率300Pa以上の合成樹脂系板、ヤング率300Pa以上の合板鋼板等その他の複合材のいずれかにより構成し、その厚さを0.6mm〜18mmとし、前記磁性固着層は、可撓性を有する多極着磁された磁性固着層とし、被着面に対して50g/cm 以上の吸着力を有することを特徴とする複合型制振材。
  2. 前記磁性固着層の最大エネルギー積(BHmax)が、0.7MGOe以上とすることを特徴とする請求項1に記載の複合型制振材。
  3. 前記ブチルゴムに、針状フィラーが混入されていることを特徴とする請求項1に記載の複合型制振材。
  4. 前記磁性固着層、粘弾性材層及び拘束層は、前記粘弾性材層の自己粘着力により互いに接着されることを特徴とする請求項1に記載の複合型制振材。
  5. 前記複合型制振材の拘束層の外表面側に遮熱フィルムを貼付又は遮熱塗料を塗布したことを特徴とする請求項1に記載の複合型制振材。
  6. 前記複合型制振材を車両関連構造体に用いることを特徴とする請求項1に記載の複合型制振材。
  7. 前記複合型制振材を鉄道用レールに用いることを特徴とする請求項1に記載の複合型制振材。
JP2004555061A 2002-11-27 2003-11-27 複合型制振材 Expired - Lifetime JP4233526B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002344700 2002-11-27
JP2002344700 2002-11-27
PCT/JP2003/015163 WO2004048803A1 (ja) 2002-11-27 2003-11-27 複合型制振材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2004048803A1 JPWO2004048803A1 (ja) 2006-03-23
JP4233526B2 true JP4233526B2 (ja) 2009-03-04

Family

ID=32375963

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004555061A Expired - Lifetime JP4233526B2 (ja) 2002-11-27 2003-11-27 複合型制振材

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP1566565A4 (ja)
JP (1) JP4233526B2 (ja)
AU (1) AU2003302456A1 (ja)
WO (1) WO2004048803A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012202097A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Railway Technical Research Institute まくらぎの制振構造
JP2017125547A (ja) * 2016-01-13 2017-07-20 シーアイ化成株式会社 複合型磁性制振材

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2421265A (en) * 2004-12-16 2006-06-21 Tiflex Ltd Railway rail with vibration damper
JP4695487B2 (ja) * 2005-10-25 2011-06-08 財団法人鉄道総合技術研究所 レールの防音構造
JP4810263B2 (ja) * 2006-03-18 2011-11-09 株式会社シード 消音器具
JP4964531B2 (ja) * 2006-08-01 2012-07-04 東海旅客鉄道株式会社 制振構造体
ES2348167T3 (es) * 2006-08-03 2010-11-30 HENKEL AG & CO. KGAA Reducción de la transferencia de vibraciones.
JP5570073B2 (ja) * 2011-07-25 2014-08-13 公益財団法人鉄道総合技術研究所 制振材
JP6231754B2 (ja) * 2013-02-18 2017-11-15 アズビル株式会社 超音波流量計および超音波流量計用の超音波吸収体
ITRM20130481A1 (it) * 2013-08-23 2015-02-24 Andrea Dipanati Supporto magnetico antivibrante per unità esterne di climatizzatori.
EP2926941B1 (de) * 2014-04-03 2016-12-28 Bystronic Laser AG Strahlbearbeitungsvorrichtung
EP3384176B1 (en) 2015-12-03 2021-11-24 Viasat, Inc. Vibration isolation apparatuses for crystal oscillators
JP7233206B2 (ja) * 2018-11-30 2023-03-06 株式会社安藤・間 磁気吸着防音シートを用いた遮音方法
NL2028432B1 (nl) * 2021-06-11 2022-12-20 4Silence B V Constrained-layer dempingelement

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2561582B3 (fr) * 1984-03-24 1986-10-17 Ruetgerswerke Ag Feuille d'amortissement a adherence magnetique
JP2714655B2 (ja) 1986-10-15 1998-02-16 株式会社 ブリヂストン 磁性複合型制振材
JPH0617540Y2 (ja) * 1987-02-12 1994-05-11 バンドー化学株式会社 拘束型制振材
FR2643431B1 (fr) * 1989-02-20 1994-04-01 Rossignol Sa Skis Dispositif amortisseur comprenant des materiaux visco-elastiques
JP2880797B2 (ja) * 1990-11-30 1999-04-12 財団法人鉄道総合技術研究所 断熱制振レール
US5300355A (en) * 1991-05-31 1994-04-05 Nichias Corporation Vibration damping material
JPH08312717A (ja) * 1995-05-23 1996-11-26 Nitto Denko Corp 再剥離型制振材
JP3488860B2 (ja) * 2000-09-05 2004-01-19 北川工業株式会社 制振材料

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012202097A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Railway Technical Research Institute まくらぎの制振構造
JP2017125547A (ja) * 2016-01-13 2017-07-20 シーアイ化成株式会社 複合型磁性制振材

Also Published As

Publication number Publication date
EP1566565A4 (en) 2006-03-08
JPWO2004048803A1 (ja) 2006-03-23
WO2004048803A1 (ja) 2004-06-10
AU2003302456A1 (en) 2004-06-18
EP1566565A1 (en) 2005-08-24
AU2003302456A8 (en) 2004-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4233526B2 (ja) 複合型制振材
EP3024871B1 (en) Thermosetting adhesive films including a fibrous carrier
MX2007005983A (es) Material de amortiguamiento de vibraciones de tipo compuesto de resina libre de cromato, con excelente adherencia duradera.
US20040131846A1 (en) Microsphere containing electron beam cured pressure-sensitive adhesive tapes and methods of making and using same
JP6847579B2 (ja) 複合型磁性制振材
US6877282B2 (en) Laminated plate-shaped roof flashing material
EP1735147A1 (en) Microsphere containing electron beam cured pressure-sensitive adhesive tapes and methods of making and using same
JP3679232B2 (ja) 磁性複合型制振材、及びレール制振装置
JPH0751339B2 (ja) 複合型制振材および振動体の制振施工法
JPS6141537A (ja) 金属板の接着方法
JP3525020B2 (ja) 鉄道レール用磁性複合型制振材、鉄道レール制振装置、及び鉄道レールの制振工法
JP2714655B2 (ja) 磁性複合型制振材
CN102597152B (zh) 滑轨用粘接剂组合物、粘接片材及滑轨固定方法
JPH03175022A (ja) 磁性複合型制振材
JP2661773B2 (ja) 複合型制振金属板用芯材樹脂、複合型制振金属板および複合型制振金属板の製造方法
JPH04214341A (ja) 制振性薄葉体
JPS5874773A (ja) 溶接継手の耐食層形成方法
JPH03159735A (ja) 複合型制振材および制振施工法
JPS6123395Y2 (ja)
WO2005042857A2 (en) Magnetic sound deadening wall treatment
JPH0422194B2 (ja)
JPS5934496B2 (ja) 防音・防振用基礎板の製造方法
JPS6113698A (ja) 電波吸収体の施工方法
JPH07278354A (ja) 感圧接着性振動減衰組成物層及びこれを用いた制振材
JPH03172342A (ja) 制振性樹脂組成物及びその複合材

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080812

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081014

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081209

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4233526

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131219

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term