JPH11131837A - ユニットバスルーム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーテン下端部が浴槽内に垂れずに、使用感
がよいとともに、見栄えもよく、さらには、上方部の空
間を広く取ることも簡単にできるユニットバスルームの
提供。 【解決手段】 防水パン１上に浴槽２を配設し、この浴
槽２の上方にカーテン吊り手段３を設け、このカーテン
吊り手段３から浴槽２の一端部側に向けてカーテン４を
下降させて成るユニットバスルームにおいて、浴槽フラ
ンジ2aと、浴槽２とは別体の浴槽エプロン９との間にス
リット８を形成し、このスリット８にカーテン４下端部
を差し込むとともに、浴槽エプロン９内面側にカーテン
４下端部を保持させ、浴槽エプロン９下端部と浴槽底板
との間に排水隙間５を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はユニットバスルーム
に関し、より詳しくは、シャワーを浴槽内で使用すると
きなどに、水滴が浴槽外に飛散することを防止できるよ
うなカーテンを有したユニットバスルームに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のユニットバスルームとしては、た
とえば、実開平５−５１１７７号公報に示されるような
ものがある。このユニットバスルームは、図３に示すよ
うに、浴槽２の上方にカーテン吊り手段３を設け、この
カーテン吊り手段３から浴槽２の一端部側に向けてカー
テン４を下降させ、このカーテン４の下端部を浴槽２内
に引き入れて使用するように形成されている。

【０００３】また、この場合のカーテン吊り手段３は吊
り下げ杆２１を具備しており、この吊り下げ杆２１によ
って、カーテン４の上部を浴槽２より側方に離れた位置
に保持している。その上、カーテン４の中程から下方部
にかけての部分をも保持して安定させた上で、上方部の
スペースを広く取り、使用しやすいものになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例にあっては、使用時にカーテン４の下端部が浴槽
２内に常に垂れた状態になっているため、見栄えが悪い
とともに、使用時にこのカーテン４の下端部が体に当た
ったりして邪魔になり、使用感が悪いものである。ま
た、カーテン４下端部を誤って浴槽２外に出してしまう
と、水滴を浴槽２内に受けることができなくなる等の点
で問題があるものである。また、浴槽２上部を広く使用
するためには、吊り下げ杆２１を用いる必要があって面
倒でもある。

【０００５】本発明は、以上のような問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的は、カーテン下端
部が浴槽内に垂れずに、使用感がよいとともに、見栄え
もよく、さらには、上方部の空間を広く取ることも簡単
にできるユニットバスルームの提供にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項１記載の発明は、防水パン１上に浴槽２を配設し、こ
の浴槽２の上方にカーテン吊り手段３を設け、このカー
テン吊り手段３から浴槽２の一端部側に向けてカーテン
４を下降させて成るユニットバスルームにおいて、浴槽
フランジ2aと、浴槽２とは別体の浴槽エプロン９との間
にスリット８を形成し、このスリット８にカーテン４下
端部を差し込むとともに、浴槽エプロン９内面側にカー
テン４下端部を保持させ、浴槽エプロン９下端部と浴槽
底板との間に排水隙間５を形成して成ることを特徴とし
て構成している。

【０００７】このようなユニットバスルームでは、カー
テン４下端部がスリット８に差し込まれ、浴槽フランジ
2aと浴槽エプロン９との間に保持されている。また、カ
ーテン４に付着する水滴は、スリット８から浴槽エプロ
ン９と浴槽側壁との間の空間を落下し、排水隙間５から
排水されている。このとき、浴槽エプロン９内面側にカ
ーテン４下端部を保持さているので、カーテン４はスリ
ット８における浴槽エプロン９側に当接し、カーテン４
を伝い落ちる水滴は、カーテン４と浴槽フランジ2aとの
隙間から、浴槽エプロン９と浴槽側壁との間の空間に入
り込むことになる。

【０００８】また、浴槽エプロン９は浴槽２とは別体で
形成されるので、スリット８およびカーテン４下端部の
保持が容易になされるものになっている。

【０００９】請求項２記載の発明は、カーテン吊り手段
３を浴槽２より側方に離して設けて成ることを特徴とし
て構成している。

【００１０】このようなユニットバスルームでは、カー
テン４の上方部が浴槽２から側方に離れた位置に保持さ
れるので、カーテン４で仕切られる浴槽２上方のスペー
スが広くなっている。

【００１１】請求項３記載の発明は、略水平に設けられ
る棒状のバー材3aと、このバー材3aに遊嵌されるととも
にカーテン４上端部を保持する吊りリング3bとからカー
テン吊り手段３を形成して成ることを特徴として構成し
ている。

【００１２】このようなユニットバスルームでは、バー
材3aを吊りリング3bが移動することによって、カーテン
４の上端部の開閉が行われる。

【００１３】請求項４記載の発明は、浴槽フランジ2aの
上方部内面より隙間を開けてガイドバー６を略水平に設
け、このガイドバー６にカーテン４の下端部に取り付け
られた移動リング７を遊嵌させて成ることを特徴として
構成している。

【００１４】このようなユニットバスルームでは、ガイ
ドバー６を移動リング７が移動することによって、カー
テン４下端部の開閉が行われる。

【００１５】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図１および
図２を参照して以下に説明する。

【００１６】図１はこの実施の形態のユニットバスルー
ム内の要部を示す斜視図であり、図２は同ユニットバス
ルームの断面図である。

【００１７】これらの図に示すように、このユニットバ
スルームは、防水パン１上に浴槽２を配設し、この浴槽
２の上方にカーテン吊り手段３を設け、このカーテン吊
り手段３から浴槽２の一端部側に向けてカーテン４を下
降させているものである。

【００１８】このようなユニットバスルームは、ビジネ
スホテルなどによく設置されているものである。この場
合、浴槽２は壁面に接して設けられ、トイレ１１が浴槽
２側方の床面に設けられ、洗面用のボウル１２および水
栓12a が、浴槽２よりやや上方で、トイレ１１側に寄っ
た位置の壁面に設けられている。また、シャワー１３は
浴槽２上の壁面に設置されている。このようなユニット
バスルームでは、浴槽２内にてシャワーを利用する際
に、水滴が飛散することをカーテン４によって遮断する
ことができるようになっている。

【００１９】そして、これらの図に示すものでは、特
に、浴槽フランジ2aと、浴槽２とは別体の浴槽エプロン
９との間にスリット８を形成し、このスリット８にカー
テン４下端部を差し込むとともに、浴槽エプロン９内面
側にカーテン４下端部を保持させ、浴槽エプロン９下端
部と浴槽底板との間に排水隙間５を形成している。ま
た、浴槽エプロン９としては、浴槽２とは別体の部材が
用いられている。

【００２０】このように構成されるこのユニットバスル
ームでは、カーテン４下端部がスリット８に差し込ま
れ、浴槽フランジ2aと浴槽エプロン９との間に保持され
ている。また、カーテン４に付着する水滴は、スリット
８から浴槽エプロン９と浴槽側壁との間の空間を落下
し、排水隙間５から排水されている。このとき、浴槽エ
プロン９内面側にカーテン４下端部を保持されているの
で、カーテン４はスリット８における浴槽エプロン９側
に当接し、カーテン４を伝い落ちる水滴は、カーテン４
と浴槽フランジ2aとの隙間から、浴槽エプロン９と浴槽
側壁との間の空間に入り込むことになる。

【００２１】また、浴槽エプロン９下端部と浴槽底板と
の間の排水隙間５から落下する水は、防水パン１に形成
された排水溝６に流れ落ちて、躯体側の配水管に排水さ
れる。この場合、排水溝６は排水隙間５の下方に形成さ
れ、この排水隙間５上方には排水スリットなどを形成し
た蓋板が設けられている。また、トイレ１１側と浴槽２
側とのの床面には、排水をせき止める突条１４が設けら
れている。

【００２２】また、この場合、浴槽エプロン９は浴槽２
とは別体に形成されているので、適当な間隔のスリット
８を容易に形成できるとともに、カーテン４下端部の保
持構造を容易に形成することができるものになってい
る。

【００２３】また、このユニットバスルームでは、カー
テン吊り手段３が浴槽２より側方に離れた位置に設けら
れ、カーテン４で仕切られる浴槽２上方のスペースが広
くなっている。したがって、シャワー１３を使用すると
きなどにこの上方の広いスペースを有効に活用し、快適
に使用することができるものになっている。

【００２４】また、上記カーテン吊り手段３は、略水平
に設けられる棒状のバー材3aと、このバー材3aに遊嵌さ
れるとともにカーテン４上端部を保持する吊りリング3b
とから成り、バー材3aを吊りリング3bが移動することに
よって、カーテン４の上端部の開閉が行われるように形
成されている。なお、このカーテン吊り手段３として
は、この他に、ガイド溝を有するカーテンレールとこの
ガイド溝に沿って移動する吊り具とから構成するなどと
してもよく、カーテン４上端部を広げて吊り下げ保持で
きるものであればよい。

【００２５】また、浴槽エプロン９内面側にカーテン４
下端部を保持させる具体的な構成は、以下のようになっ
ている。つまり、浴槽フランジ2aの上方部内面より隙間
を開け、かつ浴槽フランジ2a側に近接させてガイドバー
６を略水平に設け、このガイドバー６にカーテン４の下
端部に取り付けられた移動リング７を遊嵌させているも
のである。したがって、ガイドバー６を移動リング７が
移動することによって、カーテン４の下端部の開閉が行
われるように構成されているのである。

【００２６】この場合、浴槽フランジ2a側に近接させて
ガイドバー６を略水平に設けているので、浴槽エプロン
９内面側にカーテン４下端部を保持することができてい
る。したがって、カーテン４はスリット８における浴槽
エプロン９側に当接し、カーテン４を伝い落ちる水滴
は、カーテン４と浴槽フランジ2aとの隙間から、浴槽２
内壁と浴槽エプロン９との間に入り込むことになり、浴
槽２内に入り込みにくくなっている。

【００２７】なお、上記のような構成の他に、たとえ
ば、カーテン下端部に重りを取り付けて、下方に保持さ
せるものであってもよいし、その他、浴槽フランジ９の
内面側にカーテン４下端部を沿わせて、開閉可能とする
ものであれば種々の構成のものを用いることができる。

【００２８】

【発明の効果】請求項１記載の発明では、カーテン下端
部をスリットに差し込み、浴槽フランジと浴槽エプロン
との間に保持することができるので、カーテン下端部を
浴槽内に垂らした状態にすることがなくなり、見栄えが
良いとともに、浴槽内でカーテン下端部に体が触れるこ
ともなく、快適に使用することができる。

【００２９】また、カーテンに付着する水滴を、浴槽フ
ランジと浴槽エプロンとの間の空間を落下させ、排水隙
間から排水させることができる。このとき、浴槽エプロ
ン内面側にカーテン下端部が保持されているので、カー
テンはスリットにおける浴槽エプロン側に当接してい
る。したがって、カーテンを伝い落ちる水滴は、カーテ
ンと浴槽フランジとの隙間から、浴槽側壁と浴槽エプロ
ンとの間に入り込むことになり、浴槽内に入り込みにく
くなっている。

【００３０】請求項２記載の発明では、カーテンの上方
部が浴槽から側方に離れた位置に保持されて、カーテン
で仕切られる浴槽上方のスペースが広くなっているの
で、シャワーを使用するときなどにこの広いスペースを
快適に使用することができる。

【００３１】請求項３記載の発明では、吊りリングをバ
ー材に沿わせて移動させることによって、カーテンの上
端部の開閉を行うことができる。

【００３２】請求項４記載の発明では、移動リングをガ
イドバーに沿わせて移動させることによって、カーテン
の下端部の開閉を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る実施の形態のユニットバスルーム
内の要部を示す斜視図である。

【図２】同上のユニットバスルームの断面図である。

【図３】従来例のユニットバスルームを示す断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 防水パン ２ 浴槽 2a 浴槽フランジ ３ カーテン吊り手段 3a バー材 3b 吊りリング ４ カーテン ５ 排水隙間 ６ ガイドバー ７ 移動リング ８ スリット ９ 浴槽エプロン

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 防水パン上に浴槽を配設し、この浴槽の
   上方にカーテン吊り手段を設け、このカーテン吊り手段
   から浴槽の一端部側に向けてカーテンを下降させて成る
   ユニットバスルームにおいて、浴槽フランジと、浴槽と
   は別体の浴槽エプロンとの間にスリットを形成し、この
   スリットにカーテン下端部を差し込むとともに、浴槽エ
   プロン内面側にカーテン下端部を保持させ、浴槽エプロ
   ン下端部と浴槽底板との間に排水隙間を形成して成るこ
   とを特徴とするユニットバスルーム。
2. 【請求項２】 カーテン吊り手段を浴槽より側方に離し
   て設けて成ることを特徴とする請求項１記載のユニット
   バスルーム。
3. 【請求項３】 略水平に設けられる棒状のバー材と、こ
   のバー材に遊嵌されるとともにカーテン上端部を保持す
   る吊りリングとからカーテン吊り手段を形成して成るこ
   とを特徴とする請求項１または２のいずれかに記載のユ
   ニットバスルーム。
4. 【請求項４】 浴槽フランジの上方部内面より隙間を開
   けてガイドバーを略水平に設け、このガイドバーにカー
   テンの下端部に取り付けられた移動リングを遊嵌させて
   成ることを特徴とする請求項１ないし２のいずれかに記
   載のユニットバスルーム。