JPH11131414A - 道路の雪をとかすための道路敷設方法及び断熱基底層と融雪表層 - Google Patents

道路の雪をとかすための道路敷設方法及び断熱基底層と融雪表層

Info

Publication number
JPH11131414A
JPH11131414A JP9340498A JP34049897A JPH11131414A JP H11131414 A JPH11131414 A JP H11131414A JP 9340498 A JP9340498 A JP 9340498A JP 34049897 A JP34049897 A JP 34049897A JP H11131414 A JPH11131414 A JP H11131414A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
snow
road
surface layer
base layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9340498A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisao Horigome
久夫 堀籠
Hidetoshi Aoki
秀敏 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HIGASHI NIPPON YUSETSU KK
Original Assignee
HIGASHI NIPPON YUSETSU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HIGASHI NIPPON YUSETSU KK filed Critical HIGASHI NIPPON YUSETSU KK
Priority to JP9340498A priority Critical patent/JPH11131414A/ja
Publication of JPH11131414A publication Critical patent/JPH11131414A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 道路に積もる雪をとかすため、熱源を道路中
に埋設する従来の道路敷設方法は、エネルギーの消費も
大きく維持経費がかかった。そのため、熱源からの熱を
効率良く路面に伝え、エネルギー消費を押さえた、雪を
とかすための道路敷設方法が待ち望まれていた。 【解決手段】 研究の結果、路面に熱源からの熱を効率
良く伝えるためには、熱源の下の基底層には熱をあまり
伝えず、熱源の上の表層には熱を効率良く伝える、すな
わち基底層と表層の熱伝導度を調整することが必要であ
ることがわかった。そこで、基底層には熱伝導度が低く
断熱性に優れた素材を混入した断熱基底層を敷設し、表
層には熱伝導度が高い素材を混入した融雪表層を敷設す
る。これにより、熱源からの熱は約30%が下方に伝わ
り、約70%が上方に伝わる。また、効率良く熱が路面
に伝わるため、エネルギー消費量も従来より少なくな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電気ヒーターや
温水パイプなどの発熱体を熱源として道路の中に埋設し
て道路の雪をとかすための道路敷設をする際に、発熱体
の下部の基底層を断熱基底層とし、発熱体の上部の表層
を融雪表層として道路を敷設することによって、発熱体
からの熱をできるだけ地下に逃さず効率的に路面に集め
て融雪効果を高め、省エネルギーを図る道路敷設方法
と、道路を構成する断熱基底層と融雪基底層である。
【0002】
【従来の技術】従来の道路に発熱体を埋設して路面の雪
を溶かす道路融雪では、発熱体からの熱が地表にも地中
にも伝わるため、発熱体からの熱で路面が暖まるまで時
間がかかり、加えて雪を溶かすに足りる熱を路面に供給
するまでに、多大なエネルギーを必要とした。そのため
維持経費がかかるので、あまり多くの道路に敷設するこ
とは控えられていた。冬の道路のもっと多くの危険個所
に道路融雪を行うために、発熱体からの熱を従来より短
い時間で従来よりエネルギーを使わずに路面に伝え、そ
の結果経費の負担がより少なくすむ、雪をとかすための
道路敷設方法が強く求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】道路の雪をとかすため
の熱の効率を良くするために、遠赤外線を用いて電磁波
で雪を溶かそうとする試みもあったが、遠赤外線を発生
する物質は熱を吸収するが熱を貯め込んでしまいすみや
かに熱を放出することがないため、また熱源より下に逃
げる熱もあったため、融雪効率はさほど変わらなかっ
た。本発明は、断熱基底層と融雪表層を敷設して、道路
に埋設した発熱体からの熱を下に逃がさず、効率良く路
面へ伝えることで、熱の無駄をできるだけ省き、効率良
く雪をとかすための道路敷設方法である。
【0004】
【課題を解決するための手段】研究を重ねた結果、道路
融雪を効率良く行うには、熱源の周囲の物質の、熱伝導
度が問題であることがわかった。すなわち、発熱体の下
の基底層は熱伝導度を低くして、つまり断熱性を高め
て、熱が発熱体より下に向かうことを防ぎ、発熱体の上
の表層は熱電導度を高くして熱を路面へ伝えやすくする
と、熱源からの熱は地中に逃げずらくなり、路面へ向か
う熱が増る。従って、従来の発熱体を地中に埋設した道
路敷設方法より効率良く道路に積もる雪をとかすことが
できることをつきとめた。また、基底層や表層の熱伝導
度を調整するためには、基底層には熱伝導度の低い発泡
スチロールを混入して断熱基底層とし、表層には熱伝導
度の高いセラミックを混入して融雪表層とすることで、
従来の道路敷設に使用する基底層や表層の熱伝導度を調
整することができ、発明を完成することができた。
【0005】
【発明の実施の形態】これを図1について説明すれば、
発熱体1の下方には断熱基底層として熱を遮断する性質
を持つ熱伝導度が低い素材を混入した断熱モルタル2を
敷設し、発熱体1の上方には、融雪表層として上方に熱
をすみやかに吸収し、すみやかに放出する性質を持っ
た、熱伝導度の高い素材を混入した融雪モルタル3を敷
設したものである。このようにしておくと、断熱モルタ
ルによって発熱体からの熱は地中に逃げづらく、上方の
熱伝導度が高くなっている融雪モルタルによって熱が路
面へ誘導されやすくなり、効率良く道路に積もる雪をと
かしやすくする。なお、本発明は道路融雪に限定するも
のではなく、駐車場や舗道、ビルの屋上などの雪をとか
すための敷設方法にも応用できるものである。また、熱
伝導度の高い素材を混入した融雪コンクリート平板や融
雪舗石を用いれば、美観を損なうことなく舗道でも効率
良く積もる雪をとかすことができる。この方法に、路面
温度センサーや降雪センサーを組み合わせれば、雪の降
った時だけ発熱体を運転させることができるので、より
省エネルギー化を図ることができる。
【0006】
【実施例】
(イ)従来の道路施工と同様に栗石を押し固めて路盤を
形成する。(ロ)モルタルに、熱伝導度が低く熱を遮断
する性質を持つ素材を10%まで混入し、基底部を形成
する。(ハ)その上に熱源として発熱体を敷設する。
(ニ)荷重がかかる道路では、熱発熱体の上にメッシュ
を施し、発熱体を安定させる。(ホ)その上に、モルタ
ルの骨材として、熱伝導度が高い素材混入し、融雪モル
タルを形成する。(ヘ)熱伝導度が高いセラミックやカ
ーボンの細粒を15%混入した融雪アスファルトを表層
アスファルトとして敷設する。(ト)基底層の熱伝導度
を低くし、断熱性を高めるためには、断熱素材として発
泡スチロールなどの細粒を混入し、断熱基底層を作る。
(チ)表層の熱伝導度を高めるためには、シリカ72
%、アルミナ13%、ステンレス2%、マグネシウム1
%、カリウム3%、ナトリウム2%、カーボン7%をセ
ラミック化した細粒を融雪素材として混入し、融雪表層
を作る。(リ)断熱基底層には、断熱性を高める素材を
混入できるものとして、従来の道路敷設に使用するモル
タル又はコンクリート又はアスファルトを使用する。
(ヌ)融雪表層には、熱伝導度を高める素材を混入でき
るものとして、従来の道路敷設に使用するモルタル又は
コンクリート又はアスファルト又はコンクリート平板を
使用する。当社では、従来の基底層と表層と、本発明の
断熱基底層と融雪表層の熱伝導度の違いを比較し、本発
明の道路敷設方法が効率良く雪をとかすことを実証する
ため、従来の雪をとかすための道路敷設方法のモデルと
して、基底層と表層に通常のモルタルを使用し、それら
の間に発熱体を挟んで敷設した道路と、本発明の道路敷
設方法のモデルとして、基底層に断熱モルタルを、表層
に融雪モルタルを使用し、それらの間に発熱体を挟んで
敷設した道路で実験を行った。発熱体としては、従来の
道路敷設方法のモデルは250W/mの電気ヒーター
を用い、本発明のの道路敷設方法のモデルは200W/
の電気ヒーターを用いた。本発明の道路敷設方法の
モデルは、断熱モルタルより融雪モルタルの方が温度上
昇度が大きくなり、熱流センサーで各モルタルの熱量を
計測すると、モルタル内熱流は発熱体の上方へ71%、
下方へ29%の割合であり、融雪モルタルと断熱モルタ
ルの熱伝導度の差がかなり大きいことを裏付けている。
また、電気の消費電力を計測したところ、従来の道路敷
設方法のモデルと本発明の道路敷設方法のモデルが同じ
融雪効果を出すためには、従来の道路敷設方法のモデル
が215W/mの電力を消費した時に、本発明の道路
敷設方法のモデルは97.3W/mの電力消費量であ
り、従来の道路敷設方法のモデルの約45%であった。
そして、表層のモルタルの温度を比較したところ、従来
の道路敷設方法のモデルより本発明の道路敷設方法のモ
デルが消費電力が少ないにかかわらず、本発明の道路敷
設方法のモデルの融雪モルタルの方が温度が高く、ま
た、基底層のモルタルの温度を比較したところ、従来の
道路敷設方法のモデルより本発明の道路敷設方法のモデ
ルの断熱モルタルの方が温度が低かった。これらの結果
は、本発明の道路敷設方法のモデルは表層の融雪モルタ
ルの熱伝導度が大きく、基底層の断熱モルタルの熱伝導
度が低く、本発明の道路敷設方法のモデルの方が道路に
積もる雪をとかすために優れていることを示した。
【0007】
【発明の効果】断熱基底層と融雪表層を敷設すること
で、発熱体からの熱は断熱基底層に29%、融雪モルタ
ルに71%伝わり、融雪効率が良くなる。とともに、従
来の融雪効果を発揮するためには、従来より少ないエネ
ルギーで済ませることができるので、省エネルギーにな
り、経費の負担も軽くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による雪をとかすための道路敷設方法
の一例を示した概略断面図である。
【図2】 本発明をアスファルト道路敷設に応用した一
例を示した概略断面図である。
【図3】 本発明を歩道橋敷設に応用した一例を示した
概略断面図である。
【図4】 本発明を歩道敷設に応用した一例を示した概
略断面図である。
【図5】 本発明を駐車場敷設に応用した一例を示した
概略断面図である。
【符号の説明】
1 発熱体 2 断熱モルタル 3 融雪モルタル 4 路盤 5 メッシュ 6 融雪アスファルト 7 断熱アスファルト 8 融雪コンクリート 9 断熱コンクリート 10 鋼盤 11 融雪平板

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)路盤の上に熱伝導度の低い素材を
    混入した断熱基底層を敷設し、その上に熱源として発熱
    体を取り付ける。(ロ)発熱体の上に熱伝導度の高い素
    材を混入した融雪表層を敷設する。以上のごとく構成さ
    れた道路の雪をとかすための道路敷設方法。
  2. 【請求項2】 断熱基底層を断熱モルタル、融雪表層を
    融雪モルタルとする請求項1の道路敷設方法。
  3. 【請求項3】 断熱基底層を断熱コンクリート、融雪表
    層を融雪コンクリートとする請求項1の道路敷設方法。
  4. 【請求項4】 断熱基底層を断熱アスファルト、融雪表
    層を融雪アスファルトとする請求項1の道路敷設方法。
  5. 【請求項5】 断熱基底層を断熱モルタル、融雪表層を
    融雪モルタル及び融雪平板とする請求項1の道路敷設の
    方法。
  6. 【請求項6】 従来の道路敷設用のモルタルに発泡スチ
    ロール粒を混入して熱伝導度を低くし、断熱性を高めて
    断熱モルタルとした断熱基底層、並びにセラミックの細
    粒を混入し、熱伝導度を高めて融雪モルタルとした融雪
    表層。
  7. 【請求項7】 従来の道路敷設用のコンクリートに発泡
    スチロール粒を混入して熱伝導度を低くし、断熱性を高
    めて断熱コンクリートとした断熱基底層、並びにセラミ
    ックの細粒を混入し、熱伝導度を高めて融雪コンクリー
    トとした融雪表層。
  8. 【請求項8】 従来の道路敷設用のアスファルトに発泡
    スチロール粒を混入して熱伝導度を低くし、断熱性を高
    めて断熱アスファルトとした断熱基底層、並びにセラミ
    ックの細粒を混入し、熱伝導度を高めて融雪アスファル
    トとした融雪表層。
  9. 【請求項9】 従来の道路敷設用のコンクリート平板を
    セラミックの細粒を混入して製造し、熱伝導度を高め
    て、融雪平板とした融雪表層。
  10. 【請求項10】 従来の道路敷設用の基底層に熱伝導度
    の低い素材を混入して断熱性を高めた断熱基底層、並び
    に従来の道路敷設用の表層に熱伝導度の高い素材を混入
    して熱伝導度を高めた融雪表層。
JP9340498A 1997-11-04 1997-11-04 道路の雪をとかすための道路敷設方法及び断熱基底層と融雪表層 Pending JPH11131414A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9340498A JPH11131414A (ja) 1997-11-04 1997-11-04 道路の雪をとかすための道路敷設方法及び断熱基底層と融雪表層

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9340498A JPH11131414A (ja) 1997-11-04 1997-11-04 道路の雪をとかすための道路敷設方法及び断熱基底層と融雪表層

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11131414A true JPH11131414A (ja) 1999-05-18

Family

ID=18337552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9340498A Pending JPH11131414A (ja) 1997-11-04 1997-11-04 道路の雪をとかすための道路敷設方法及び断熱基底層と融雪表層

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11131414A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007239326A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Ryukoku Univ 融雪材およびその製造方法
CN104631277A (zh) * 2015-01-10 2015-05-20 黄友锋 一种路面施工方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007239326A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Ryukoku Univ 融雪材およびその製造方法
CN104631277A (zh) * 2015-01-10 2015-05-20 黄友锋 一种路面施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN203960710U (zh) 人行道太阳能路面
JP6463531B2 (ja) 融雪ブロックおよび融雪路盤
JPH11131414A (ja) 道路の雪をとかすための道路敷設方法及び断熱基底層と融雪表層
US5639297A (en) Method of making an improved pavement
KR20090097748A (ko) 열 전도성 아스콘
US11408133B2 (en) Pavement deicing or snow-melting system and construction method thereof
JP4052630B2 (ja) 融雪屋根構造
JP3242836B2 (ja) 地表面層加温用パネル及びその地中埋設構造
JP2007239326A (ja) 融雪材およびその製造方法
JPH09143916A (ja) 融雪装置
Joey Intersection-pavement de-icing: comprehensive review and the state of the practice
CN111691261A (zh) 可发热路面
Jiao et al. Experimental investigation of inclination angle on the snow melting process of heated pavement
JP4967106B2 (ja) コンクリート成型体及び構造体
JP2010024693A (ja) 間口融雪ユニット
CN206233096U (zh) 一种高架桥排水沟加热系统
JP5438877B2 (ja) 加熱保温構造体
JP3015132U (ja) ロードヒーティングの構造
CN213086503U (zh) 可发热路面
JPH08326009A (ja) 融雪舗装の構造及びその施工方法
KR20110068718A (ko) 단열층이 부가된 발열전선과 발열도로의 포장방법
JPH09195220A (ja) 地面の融雪・凍結防止構造及びその施工方法
JPH02210103A (ja) 融雪用舗装構造
JPH09268511A (ja) 融雪凍結防止構造物
JPH057284Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041116

A02 Decision of refusal

Effective date: 20050510

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02