JPH1113121A - 組立て式下水道用臭気防止装置 - Google Patents

組立て式下水道用臭気防止装置

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JPH1113121A
JPH1113121A JP18458397A JP18458397A JPH1113121A JP H1113121 A JPH1113121 A JP H1113121A JP 18458397 A JP18458397 A JP 18458397A JP 18458397 A JP18458397 A JP 18458397A JP H1113121 A JPH1113121 A JP H1113121A
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Junichi Nishikawa
準一 西川
Masaaki Yamakawa
雅章 山川
Akira Inaba
明 稲葉
Isamu Adachi
勇 足立
Shinichi Murakami
信一 村上
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 組立てが容易であるとともに製作費用の低減
化を図ることができ、しかも、設置現場での組立てがな
され、その場の状況に合わせて寸法調整のなしうる下水
道用臭気防止装置を提供すること。 【解決手段】 中央に矩形状の挿入口が形成される天板
部1、及び、互いに平行に配される2つの右及び左の側
面板2,3と;これらの両側面板の前辺部に跨がって配
され、排水口の開設される前面板4と;これらの両側面
板の底辺部に跨がって配される底面板6と;の組合せよ
りなる集水筒部7、から枠体が構成され、枠体を構成す
る各部材は平板状をなし、各部材の交差部には重ね代と
折曲げ代が形成され、それらの重ね代と折曲げ代との重
合、並びにこれらの重ね代・折曲げ代に形成された係合
部相互の係合をもって枠体が組み立てられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、雨水ます、汚水
ます、更にはマンホール等の下水道用管きよ付属設備に
使用され、下水本管からの臭気の逸出を防止する下水道
用臭気防止装置に関し、更に詳しくは、これらの管きょ
付属設備の蓋部分に用いられ、簡便に使用することので
きる下水道用臭気防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、この種の下水道用臭気防止
装置に付き、実公昭61−23105号公報をもって提
案したところである。すなわち、この既に提案した公知
の下水道用臭気防止装置においては、「集水孔を有する
下水道用蓋において、前記集水孔に対応する前記下水道
用蓋の下面に、上部が開放され、底部が流水の流下する
傾斜面に形成されるとともに、前記傾斜面の向う側面に
側方開口部を有し、前記側方開口部の端面に弁座が形成
された有底箱状の集水受箱が取り付けられ、前記集水箱
の側方開口部には、前記弁座を自重により常時閉弁し、
前記集水受箱に流入する流水の水圧により開弁する弾性
弁体が取り付けられてなる」構造を採るものである。こ
れにより、下水本管内に発生する臭気は本装置により外
部への逸出が阻止されるとともに、雨水に対しては弾性
弁体が開弁し、排水機能を円滑に果たすものである。な
お、このものは下水道用蓋との一体化がなされている。
更に、下水道用蓋とは別体のものとして、下水道管きょ
(雨水ます)の上縁と下水道用蓋とに挟着される天板に
上記の集水受箱を取り付けた構造ものも使用されてい
る。使用において雨水ます本体の上縁に天板を載置し、
この天板の上に下水道用蓋を設置するものであり、その
臭気防止機能は上述のものと同様である。
【0003】しかしながら、上記の公知技術のいずれに
おいても、集水受箱の枠体部及び天板部は鋼板が使用さ
れ、溶接をもって一体的に成形されるものであり、構造
が頑丈化する反面、製作費用が高騰化し、更には、工場
での製作となり、現場での組立ては行われ難い。このた
め、現場での状況を判断して対処することはほとんど不
可能なものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みなされたものであり、組立てが容易であるとともに製
作費用の低減化を図ることができ、しかも、設置現場で
の組立てがなされ、その場の状況に合わせて寸法調整の
なしうる下水道用臭気防止装置を提供することを目的と
する。本発明はこのため、可及的に溶接手段を廃し、装
置を構成する部材を各連結することをもって組立てをな
しうる手段を採ることにより、この目的を達成したもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の下水道用臭気防
止装置は、具体的には次の構成を採る。すなわち、中央
に矩形状の挿入口が形成される天板部、及び、上辺部、
前辺部及び底辺部からなり、互いに平行に配される2つ
の右及び左の側面板と;前記両側面板の前辺部に跨がっ
て配され、排水口の開設される前面板と;前記両側面板
の底辺部に跨がって配される底面板と;の組合せをもっ
て開口部をもって上方に開口し、前面に排水口の形成さ
れる集水筒部、から枠体が構成され、前記天板部の挿入
口の四周には重ね代が形成されるとともに、該重ね代内
に係合部が配され、少なくとも、前記側面板及び前面板
にはその相互の交差部の辺部に沿って折曲げ代及び重ね
代がそれぞれ形成されるとともに、前記重なり合う折り
込み代及び重ね代には互いに係合する係合部が配されて
なり、前記重なり合う折り込み代及び重ね代の係合部相
互の係合をもって前記枠体の組立てがなされ、前記集水
筒部の前面板には、排水口を塞ぐゴム板が装着されてな
る、ことを特徴とする。上記構成において、折曲げ代は
以下の実施の形態で示されるように、側面板における折
曲げ上下フランジ、前面板における上・内フランジ、更
には底面板における折込み代等の諸態様を採る。また、
係合部は以下の実施の形態で示されるように、係合突
起、該係合突起を受け入れる係合孔の諸態様を採る。該
係合突起・係合孔は本実施の形態で示す円形・矩形に限
定されず、同等の作用を有する他の適宜の形状を採りう
る。
【0006】(作用)枠体を構成する各部材は平板状を
なし、それらの重ね代と折曲げ代との重合、並びにこれ
らの重ね代・折曲げ代に形成された係合部相互の係合を
もって枠体が組み立てられる。天板部は可及的薄板状が
用いられ、その裁断をもって寸法が詰られ、設置対象と
なる雨水ますの口径に対応する。分離される各部材は積
み重ねられ、稠密に収納される。組み立てられた本臭気
防止装置は、天板部の縁部を雨水ます本体の上縁に載置
し、しかる後、その蓋部を設置する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の組立て式下水道用臭気防
止装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜
図18は本発明の組立て式下水道用臭気防止装置の一実
施形態を示す。すなわち、図1〜図3は本組立て式下水
道用臭気防止装置Sの全体の各側面構成を示し、図4〜
図18は本組立て式下水道用臭気防止装置Sの各部の構
成を示す。
【0008】この組立て式下水道用臭気防止装置(以下
「臭気防止装置」という)Sは、2つの部分天板1A,
1Bからなる天板部1、2つの側面板2,3と上下の前
面板4,5と底面板6とからなる集水筒部7、及び該集
水筒部7の下部前面板5に装着されるゴム板8、を主要
構成要素とする。天板部1と集水筒部7とにより、本臭
気防止装置Sの「枠体」を構成する。本臭気防止装置S
において、流水の吐出される排水口すなわちゴム板8の
配される側を前部とし、本装置自体をもって左右とす
る。
【0009】以下、各部の細部構成を説明を説明する。天板部1 (図1、図4参照) 天板部1は、2つの部分天板1A,1Bが組み合わさ
り、中央においてやや後部寄りに矩形状の挿入口1aを
有する矩形平板状をなす。また、その縁部1bをもって
雨水ますの本体の上縁部に載置される。 (部分天板1A,1B)右部分天板1Aは、薄板状をも
って全体的に矩形平板状をなし、左部分天板1Bに対向
して矩形状の切欠き凹部10が形成され、該切欠き凹部
10に臨んで3方に一定幅の重ね代11が確保される。
また、左部分天板1Bに対向する端部には端部重ね代1
2が確保される。なお、切欠き凹部10の側縁において
最前部に受入れ凹部10aが、また、その後縁において
最奥部に受入れ凹部10bがそれぞれ凹設される。そし
て、重ね代11には、側部の係合孔13a及び前部の係
合孔13bが穿設され、端部重ね代12には切込み溝1
4a,14bが切込み状に形成される。重ね代11にお
いて、側部は側面板2を受け入れ、前部は前面板4を受
け入れ、後部は底面板6を受け入れる。左部分天板1B
は、右部分天板1Aと対称を保ち、それぞれ、切欠き凹
部16、重ね代17、端部重ね代18、受入れ凹部16
a,16b、係合孔19a,19b,切込み溝20a,
20b、が形成される。天板部1の組立てにおいて、右
及び左の部分天板1A,1Bをそれらの切込み溝14a
と20a及び14bと20bを介して重ねる。右及び左
の部分天板1A,1Bの切り欠き凹部10,16は組み
合わされて挿入口1aを形成する。
【0010】集水筒部7 集水筒部7は、右及び左の側面板2,3と上下の前面板
4,5と底面板6との組合わせよりなり、底面板6が下
方に配され、上部が天板部1の挿入口1aに連通する集
水口7aが形成される。集水筒部7には前面に排水口7
aが形成され、集水口7aから流入した雨水は内部空間
を通って排水口7aより流れ出る。
【0011】(側面板2,3)(図5〜図9参照) 右側面板2は、図5、図7〜図9に示されるように、本
体部22が上辺部・前辺部・底辺部の3辺からなる平板
体よりなり、該本体部22の上辺部は直線状をなし、前
辺部はく字形に内方に折り込まれ、底辺部は円弧状をな
す。そして、該本体部22の上辺部の縁部には外方に張
り出す折曲げ上フランジ23、及び底辺部にはその円弧
状の縁部に沿って内方に張り出す折曲げ下フランジ2
4、がそれぞれ形成されてなる。この右側面板2におい
て、前辺部に臨んで本体部22の外面には一定幅の重ね
代25が確保される。25aはその上部重ね代、25b
はその下部重ね代である。そして、この重ね代25に
は、複数(本実施形態では2)の上部の側部係合突起2
6a、及び複数(本実施形態では3)の下部の側部係合
突起26b、がそれぞれ突設される。前辺部の前端面に
は、複数の上部突起27a、及び複数の下部突起27
b、が突設される。折曲げ上フランジ23の下面には下
方に向けて複数の係合突起28が形成される。この折曲
げ上フランジ23の下面は右部分天板1Aの重ね代11
に当接し、その係合突起28は右部分天板1Aの係合孔
13aに嵌入される。折曲げ下フランジ24には上方に
向けて複数の係合小突起29が縁部に沿って突設され
る。また、折曲げ下フランジ24に対向して、本体部2
2の内壁面に押え突条部30が所定の隙間30aを存し
て突設される。隙間30aの途中に複数の仕切り部30
bが介装される。なお、図9は本体部22の下端部並び
に折曲げ下フランジ24の拡大構成を示すが、図におい
て下フランジ24は直線状に描かれているが、実際は曲
線となる。左側面板3は右側面板2と対称を保ち、実質
的に同一の構成を採り、それぞれ、本体部32、折曲げ
上フランジ33、折曲げ下フランジ34、重ね代35
(上部重ね代35a、下部重ね代35b)、側部係合突
起36a,36b,上部突起37a、下部突起37b,
係合突起38、係合小突起39、押え突条部(隙間40
a、仕切り部40b)が形成される。側面板2,3と天
板部1との係合に付き、右側面板2の折曲げ上フランジ
23の係合突起29は右天板部1Aの係合孔13aに嵌
まり込む。左側面板3の折曲げ上フランジ33の係合突
起39は左天板部1Bの係合孔19aに嵌まり込む。
【0012】(前面板4,5)(図10〜図15参照) 上部前面板4は、図10〜図12に示されるように、矩
形平板状の本体部43を基体とし、上縁にはく字形に折
り曲げられ、外方に張り出す上フランジ44が形成さ
れ、右縁部において内フランジ45が内方に突出して形
成されるとともに、該右内フランジ45に相並んで右溝
46が凹設される。左縁部において内フランジ47が形
成され、該左内フランジ47に相並んで左溝48が凹設
される。上フランジ44の下面において、小円柱状の3
つの係合突起50が所定間隔を保って突設される。そし
て、更に、右内フランジ45には、薄壁体45aが隔設
され、該薄壁体45a内に矩形状の係合孔51が開設さ
れる。また、右溝46には2つの係合凹部46aが設け
られる。同様に、左内フランジ47には薄壁体47aが
隔設され、該薄壁体47a内に、矩形状の係合孔52が
開設される。また、左溝48には2つの係合凹部48a
が設けられる。薄壁体45a,47aは切込み溝を介し
て内フランジ45,47内に形成され、その内面は内フ
ランジ45,47と面一となり、その厚さは内フランジ
45,47より薄く、これにより弾性を発現する。上部
前面板4と天板部1との係合に付き、上フランジ44は
天板部1の重ね代11上に重なり、該上フランジ44の
係合突起50は天板部1の係合孔13bに嵌まり込む。
上部前面板4と側面板2,3との係合に付き、該上部前
面板4は右側面板2に対して、その右内フランジ45が
右側面板2の上部重ね代25aに当接するとともに、そ
の係合孔51は右側面板2の側部係合突起26aを弾圧
的に受け入れる。同時に、その右溝46に右側面板2の
前端部が嵌入するとともに、該右溝46内に凹設された
係合凹部46a内に右側面板2の前端部の上部突起27
aが嵌合する。また、該上部前面板4は左側面板3に対
し、その左内フランジ47が左側面部板3の上部重ね代
35aに当接するとともに、その係合部52は左側面板
3の側部係合突起36aを弾圧的に受け入れる。同時
に、その左溝48に左側面板2の前端部が嵌入するとと
もに、該左溝48内に凹設された係合凹部48a内に左
側面板3の前端部の上部突起37aが嵌合する。
【0013】下部前面板5は、図13〜図15に示され
るように、矩形平板状の本体部54を基体とし、中央下
方に矩形状の排水口7aが大きく開設される。右縁部に
おいて、内フランジ55が後面側に突設され、該右内フ
ランジ55に相並んで右溝56が凹設される。左縁部に
おいて、左内フランジ57が後面側に突設して形成さ
れ、該左内フランジ57に相並んで左溝58が凹設され
る。本体部54の後面の下端部には、底面板押え部60
が配される。該底面板押え部60の上部には幅方向に溝
60aが縦設される。また、本体部54の前面には、上
部において肉厚部54aが形成され、下部において排水
口7aの外縁に沿って半円形断面状の弁座部54bが形
成される。肉厚部54aにはゴム板8の止着用の孔61
が貫通状に開設される。なお、肉厚部54aと弁座部5
4bの高さは同高となる。また、右内フランジ55には
薄壁体55aが隔設され、該薄壁体55a内に矩形状の
係合孔62が開設される。また、右溝56には2つの係
合凹部56aが設けられる。同じく、左内フランジ57
には薄壁体57aが隔設され、該薄壁体56a内に矩形
状の係合孔63がそれぞれ開設される。また、左溝57
には2つの係合凹部57aが設けられる。薄壁体55
a,57aは切込み溝を介して内フランジ55,57内
に形成され、その内面は内フランジ55,57と面一と
なり、その厚さは内フランジ55,57より薄く、これ
により弾性を発現する。下部前面板5と側面板2,3と
の係合に付き、該下部前面板5は右側面板2に対して、
その右内フランジ55が右側面板2の重ね代25bに当
接するとともに、その係合孔62は右側面板2の側部係
合突起26bを弾圧的に受け入れる。同時に、その右溝
56に右側面板2の前端部が嵌入するとともに、該右溝
56内に凹設された係合凹部56a内に右側面板2の前
端部の下部突起27bが嵌合する。また、該下部前面板
5は左側面板3に対し、その左内フランジ56が左側面
板3の重ね代35bに当接するとともに、その係合孔6
3は左側面板3の側面係合突起36bを弾圧的に受け入
れる。同時に、その左溝58に左側面板2の前端部が嵌
入するとともに、該左溝58内に凹設された係合凹部5
8a内に左側面板3の前端部の下部突起37bが嵌合す
る。
【0014】上記の上部前面板4と下部前面板5とは本
実施形態では別体の態様を採るが、一体のものとしての
態様も採りうる。
【0015】(底面板6)(図14,図15参照) 底面板6は、矩形薄板状よりなり、両側縁部には左・右
の重ね代65,66が、また前後端部には前・後部の折
込み代67,68が形成される。もっと詳しくは、右重
ね代65及び左重ね代66はそれぞれ一定幅を有し、右
重ね代65においては切欠き凹部70が縁部に凹設さ
れ、係合小孔71が穿設される。また、左重ね代66に
おいては同じく切欠き凹部72が縁部に凹設され、係合
小孔73が穿設される。該底面板6は全体として円弧状
に湾曲され、前部折込み代67は下方に折り曲げられ、
後部折込み代68は外方に折り曲げられる。底面板6と
側面板2,3との係合に付き、底面板6の右・左の重ね
代65,66は側面板2,3の下フランジ24の上面に
当接されるとともに、隙間30a,40aに嵌まり込
む。更に、右重ね代65において、その切欠き凹部70
は右側面板2の仕切り部30bに嵌まり込み、その係合
小孔71は係合小突起29に嵌合される。また、左重ね
代66において、その切欠き凹部72は左側面板3の仕
切り部40bに嵌まり込み、その係合小孔72は係合小
突起39に嵌合される。底面板6と前面板5との係合に
付き、その前部折込み代67は下部前面板5の底面板押
え部60の溝60a内に嵌まり込む。底面板と天板部1
との係合に付き、その後部折込み代68の下面が天板部
1の後部の重ね代11の上面に重なる。
【0016】ゴム板8(図2、図3、図18参照) ゴム板8は、通常の天然・合成ゴム素材をもって所定厚
の矩形形状をなし、その上部を下部前面板5の上部の肉
厚部54aに固定され、その余をもって下部前面板5の
排水口7bを塞ぐ。ゴム板8の上部には下部前面板5の
穴61に対応して、所定間隔を保って穴75が開設され
る。ゴム板8の取付け構造は次のようである。すなわ
ち、ゴム板8の上部に帯状の当て金76が当接され、該
当て金76に所定間隔をもって穿設されている穴76a
と下部前面板5の穴61とを対応させ、これらの穴76
a,75,61に外方より内方に向けて固定ピン77を
挿通して固定する。固定ピン77はピン頭部77a・ピ
ン軸77b・ピン先77cよりなり、ピン軸77bとピ
ン先77cとにかけて切込み溝77dが十字状に切り込
まれ、この部分で弾性を発現する。該固定ピン77のピ
ン先77cが前面板5の内面に係合することにより固定
ピン77は容易に抜け出ない。なお、固定ピン77に替
えて通常のボルト・ナットを使用してもよいことは勿論
である。また、当て金76は適宜省略しうる。更に、ゴ
ム板8を接着剤を介して下部前面板5に取り付ける態様
を採ることもできる。この態様においては、下部前面板
5の穴61を廃しうることは勿論である。
【0017】以上の臭気防止装置Sにおいて、枠体を構
成する部材のうち、天板部1及び底面板6は金属製の薄
板が使用される。そのような金属薄板として軟質の素
材、特にはトタン(亜鉛メッキ鋼板)、ブリキ板(すず
メッキ鋼板)が好適である。また、枠体の他の部材、す
なわち、側面板2,3、前面板4,5は一定厚さの合成
樹脂板が使用される。なお、前面板4,5は一枚ものと
しても作成されうる。上記において、ブリキ板によれ
ば、天板部1の端部重ね代12,18及び底面板6の折
込み代67,68の手折りが容易に実施でき、また、底
面板6の側面板2,3の下フランジ24への嵌込み固定
も確実になされる。更にまた、安価に入手できることも
利点の1つである。
【0018】本実施形態の臭気防止装置Sの組立て手順
は、天板部1及び集水筒部7をそれぞれ独立に組み立
て、しかる後、天板部1の上方より集水筒部7を嵌装さ
せ、それらの対応する重ね代及び折曲げフランジを重合
させ、かつ係合突起と係合孔とを係合させてなす。すな
わち、集水筒部7の天板部1の挿入口1aへの嵌装にお
いて、集水筒部7の各折込みフランジ23,33,44
の係合突起28,38,50と、それらの係合突起に対
応する天板1の係合孔13a,19a,13b,19b
に挿通する。 (天板部1の組立て)天板部1の組立てにおいて、右及
び左の部分天板1A,1Bの重ね代12,18の相互を
それらの切込み溝14aと20a及び14bと20bを
介して重ねる。重ね代12,18にある係合孔13b,
19bは上下に合致する。右及び左の部分天板1A,1
Bの切り欠き凹部10,16は組み合わされて挿入口1
aを形成する。 (集水筒部7の組立て)側面板2,3を互いに平行に配
し、底面板6を両側面板2,3の下フランジ24,34
の隙間30a,40aに挿入するとともに、該底面板6
の係合小孔71,73を対応する係合小突起29,39
に嵌合させる。この状態で、上部及び下部前面板4,5
を側面板2,3の前辺部に対して取り付ける。すなわ
ち、側面板2,3の重ね代25,35に前面板4,5の
内フランジ45,55,47,57を重合させ、かつ、
それらの係合突起26a,26b,36a,36bを係
合孔51,62,52,63に嵌め込む。同時に、係合
突起27a,27b,37a,37bは前面板4,5の
右及び左の溝46,56,48,58に凹設された係合
凹部46a,48a,56a,58aに嵌まり込む。な
お、この嵌合動作において、係合孔51,62,52,
63を有する薄壁体45a,55a,47a,57aは
弾性をもって係合突起26a,26b,36a,36b
にかぶさる。底面板6の前部折り込み代67は下部前面
板5の側面板2,3への取付けと同時にその底面板押え
部60の溝60a内に嵌入される。
【0019】(設置の態様)このようにして組み立てら
れた本臭気防止装置Sは雨水ますに対して、次の要領で
設置される。図19はその設置要領を示し、図において
Mは雨水ます、Rは道路面、Pは舗道面である。雨水ま
すMは本体100と該本体100の上縁に載置される蓋
体102とからなり、該本体100下部から道路下の下
水道本管に連通する取付け管104が配される。本臭気
防止装置Sは、その天板部3の縁部3bを雨水ますMの
本体100の上縁に載置し、集水筒部8を内部空間に配
し、蓋体102を天板部3上に載置する。天板部1は薄
板をなすので、蓋体102の設置に何らの影響を与えな
い。
【0020】本実施形態の組立て式下水道用臭気防止装
置Sによれば、枠体を構成する各部材は平板状をなし、
それらの重ね代と折込み代との重合、並びに舌片と舌片
挿通孔との挿通・係合をもって枠体が形成されるので、
手作業をもって容易に組立てが行われ、溶接その他の機
械設備を要せず、製作費用の大幅な低減を図ることがで
きる。この組立ての容易性から設置現場での組立てを実
施することができ、融通の効くものとなる。更にまた、
枠体を構成する各部材は平板状をなすことにより、これ
らを積み重ねることができ、運搬並びに収納に場所を取
らない。
【0021】本発明は叙上の実施の形態にのみ限定され
るものではなく、本発明の基本的技術思想の範囲内で種
々設計変更が可能である。すなわち、以下の態様は本発
明の技術的範囲内に包含される。 天板部1は本実施形態では2つの部分天板1A,1B
の組合せを示したが、一枚の薄板状部材であってもよ
い。 集水筒部7の前面において、その上部の内折れをなく
し、直線をもって下部の勾配を保持する態様を採りう
る。この場合、側面板2,3の前辺部も直線状を採る。 側面板2,3は本実施形態では円弧状をなしたが、3
角形状であってもよい。また、底辺部は勾配が変化する
折れ線状をなす態様も採りうるものであり、この場合、
底面板6も折れ線状となる。 底面板6は薄板状に限定されず、合成樹脂製の厚肉材
を使用することができる。 側面板2,3は必ずしも鉛直状をもって平行に配され
るものではなく、下方へ向けて同じ内向きあるいは外向
き勾配で配されてもよく、これも平行の態様に含まれ
る。 係合部の態様は本実施形態の外、同等の機能を有する
範囲内で種々の態様を採りうる。例えば、係合孔は盲穴
であってもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、枠体を構成する各部材
は平板状をなし、それらの重ね代と折込み代との重合、
係合部相互の係合をもって枠体が形成されるので、容易
に組立てが行われ、溶接その他の機械設備を要せず、製
作費用の大幅な低減を図ることができる。この組立ての
容易性から設置現場での組立てを実施することができ、
融通の効くものとなる。また、天板部の裁断をもって寸
法の調整が容易になされる。更にまた、枠体を構成する
各部材は平板状をなすことにより、これらを積み重ねる
ことができ、運搬並びに収納に場所を取らない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の組立て式下水道用臭気防止装置の一実
施形態の平面図(図2、図3の1方向矢視図)。
【図2】その正面図(図1、図3 の2方向矢視図)。
【図3】その側面図(図1、図2の3方向矢視図)。
【図4】天板部の分解展開図。
【図5】右側面板の側面図。
【図6】左側面板の側面図。
【図7】右側面板の上面図(図5,図8の7方向矢視
図)。
【図8】右側面板の側面図(図5,図7の8方向矢視
図)。
【図9】側面板の詳細構造図。
【図10】上前面板の正面図(図11,図12の10方
向矢視図)。
【図11】上前面板の上面図(図10,図12の11方
向矢視図)。
【図12】上前面板の拡大側面図(図10,図11の1
2方向矢視図)。
【図13】下前面板の正面図(図11,図12の10方
向矢視図)。
【図14】下前面板の上面図(図10,図12の11方
向矢視図)。
【図15】下前面板の拡大側面図(図10,図11の1
2方向矢視図)。
【図16】底面板の側面図。
【図17】底面板の展開図。
【図18】ゴム板の止着構造を示す図。
【図19】本装置の雨水ますへの設置要領を示す図。
【符号の説明】
S…組立て式下水道用臭気防止装置、1…天板部、1
A,1B…部分天板、1a…挿入孔、2…右側面板、3
…左側面板、4…上部前面板、5…下部前面板、6…底
面板、7…集水筒部、7a…集水口、7b…排水口、8
…ゴム板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中央に矩形状の挿入口が形成される天板
    部、及び、 上辺部、前辺部及び底辺部からなり、互いに平行に配さ
    れる2つの右及び左の側面板と;前記両側面板の前辺部
    に跨がって配され、排水口の開設される前面板と;前記
    両側面板の底辺部に跨がって配される底面板と;の組合
    せをもって開口部をもって上方に開口し、前面に排水口
    の形成される集水筒部、から枠体が構成され、 前記天板部の挿入口の四周には重ね代が形成されるとと
    もに、該重ね代内に係合部が配され、 少なくとも、前記側面板及び前面板にはその相互の交差
    部の辺部に沿って折曲げ代及び重ね代がそれぞれ形成さ
    れるとともに、前記重なり合う折曲げ代及び重ね代には
    互いに係合する係合部が配されてなり、 前記重なり合う折曲げ代及び重ね代の係合部相互の係合
    をもって前記枠体の組立てがなされ、 前記集水筒部の前面板には、排水口を塞ぐゴム板が装着
    されてなる、ことを特徴とする下水道用臭気防止装置。
  2. 【請求項2】係合部は、係合突起と該係合突起を強嵌合
    をもって受け入れる係合孔である請求項1に記載の下水
    道用臭気防止装置。
  3. 【請求項3】係合孔の回りは薄肉状とされる請求項2に
    記載の下水道用臭気防止装置。
  4. 【請求項4】側面板と前面板は一定厚さの合成樹脂体よ
    り成形されてなる請求項1に記載の下水道用臭気防止装
    置。
  5. 【請求項5】天板部と底面板は薄肉板より成形されてな
    る請求項1に記載の下水道用臭気防止装置
  6. 【請求項6】側面板の前辺部は内方にく字状に折り曲げ
    られてなる請求項1に記載の下水道用臭気防止装置。
  7. 【請求項7】前面板は側面板の前辺部の折曲げに対応し
    て上部前面板と下部前面板とに分割されてなる請求項6
    に記載の下水道用臭気防止装置。
  8. 【請求項8】側面板の底辺部は円弧状である請求項1に
    記載の下水道用臭気防止装置。
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JP4846796B2 (ja) * 2006-05-26 2011-12-28 東京都下水道サービス株式会社 下水道用臭気防止装置

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