JPH017904Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は温水器、ボイラーなどに装備される外
装キヤビネツトのシール構造に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来、円筒形の外装キヤビネツト前面に、横手
方向に貫通穴を有する前カバーを取付ける場合、
前カバーの貫通部にシール用のグロメツト等を挿
入していた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記従来技術では、キヤビネツトの組立公差、
貫通部を通る管の組立位置公差等により、前カバ
ー組上げ後のシール性に乏しい。また前カバー着
脱時にグロメツトがはずれやすいといつた欠点を
有するものであつた。

本考案の目的は上記従来技術の欠点を除き、簡
単な構造でもつてシール性が良好かつ組立、分解
性が良好なキヤビネツトシール構造を提供するこ
とにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的は、円筒、角形等のキヤビネツトの製
品前面に前カバーを有し、該前カバーの側面方向
に突出する管を有するものにおいて、前記前カバ
ーの固定用の板を前カバーの側面と平行にかつ前
カバーの内側に配置して前記キヤビネツトに固定
し、前記固定用板に、管が貫通するグロメツトを
水平方向に挿入する切欠開口を設け、対向する前
記前カバーに上記管が挿入される水平方向の切欠
開口を固定用板の切欠開口とは逆方向に設け、両
切欠開口にてグロメツトと管を挟むように配置し
た際、前カバーの切欠開口がグロメツトで閉鎖さ
れることにより達成される。

〔作用〕

管が貫通するグロメツトを固定用板の水平方向
の切欠開口に挿入してグロメツト及び管を位置決
めし、対向する前カバーには、管が挿入される水
平方向の切欠開口を、前記固定用板の切欠開口と
は逆方向になるように設け、この前カバーを固定
用板に対向配置することにより前カバーはグロメ
ツトに密着すると共に、切欠開口はグロメツトで
閉鎖されシールされる。

〔実施例〕

以下本考案を図に示す一実施例により説明す
る。

第１図において、１は温水器の天板、２は底
板、３は円筒状のキヤビネツトの外板である。４
は温水器からの給湯管、５は温水器への給水管、
６は排水管、７は外板３の前面に取付けられる前
カバーで、８は太陽熱集熱器への送水管である。
この太陽集熱器への送水管８の前カバー７との貫
通装着部の構造を第２図に示す。７ａは前カバー
７の横手部に水平方向に切欠かれた切欠き部であ
り送水管８の一端はキヤビネツト内の貯湯層９に
接続された配管９ａにパツキン１０を介してフラ
ンジ接続で取付けられている。１１は前記前カバ
ー７を固定するための前カバー固定用板であり、
一端はシールパツキン１２を介して固定ネジ１３
により外板３に固定されている。１１ａは水平方
向に切欠かれた前カバー固定用板切欠部、１４は
シール用のグロメツト、１５は前カバー７を前カ
バー固定用板１１に固定する前カバー固定用ネジ
である。また、切換部７ａの巾とグロメツト１４
の相関位置関係を第３図、第４図に示す。切欠き
部７ａの巾は切欠き部１１ａの巾よりも狭く、ま
たグロメツト１４を配置して前カバー固定板１１
に前カバー７を配置したとき、前カバー７の切欠
き部７ａはグロメツト１４で閉鎖される。前カバ
ー７の下面は開口している。

かかる構成において、前カバー７の横手方向を
貫通する集熱器送水管部のシール構造を説明する
と、外板３に固定されている前カバー固定用板１
１に設けられている切欠部１１ａ部に、送水管８
を通したグロメツト１４を挿入し、また送水管８
のフランジを配管９ａにパツキン１０を介して固
定する。その後、グロメツト１４の外側に位置す
るように、前カバー７を装着させ、前カバー固定
用ネジ１５によつて前カバー固定用板１１に固定
する。

したがつて、降雨時、前カバー切欠き部７ａか
ら送水管８を伝つて、内部に浸入しようとする雨
水は、前カバー固定用板切欠部１１ａに装着され
たグロメツト１４により進路が断ち切られ、浸入
した雨水は前カバー固定用板１１を下方に伝い落
ちる。また、前カバー７の着脱性についてみる
と、送水管８の径に対してより大なる前カバー切
欠き部７ａを有するため、きわめて良好の着脱性
を有する。

以上述べたように、前カバー固定用板の切欠き
部に、シール用のグロメツトを挿入することによ
り、簡単な構造でもつて、シール性の良好なか
つ、前カバーの着脱性の良好な、キヤビネツトシ
ール構造を得ることができるものである。

尚、本文では、温水器用の集熱器送水管という
ことで説明を行なつたが、温水ボイラー等の送油
管部のシールについても同様の効果を持つことは
言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のキヤビネツトシー
ル構造を用いた温水器の斜視図、第２図は第１図
のＡ−Ａ断面図、第３図は前カバーを装着した状
態でのＢ視図であり、第４図は前カバーをはずし
た状態でのＢ視図である。 ３……外板、７……前カバー、７ａ……切欠き
部、８……送水管、１１……前カバー固定用板、
１１ａ……切欠き部、１４……グロメツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒、角形等のキヤビネツトの製品前面に前カ
   バーを有し、該前カバーの側面方向に突出する管
   を有するものにおいて、前記前カバーの固定用の
   板を前カバーの側面と平行にかつ前カバーの内側
   に配置して前記キヤビネツトに固定し、前記固定
   用板に、管が貫通するグロメツトを水平方向に挿
   入する切欠開口を設け、対向する前記前カバーに
   上記管が挿入される水平方向の切欠開口を固定用
   板の切欠開口とは逆方向に設け、両切欠開口にて
   グロメツトと管を挟むように配置した際、前カバ
   ーの切欠開口がグロメツトで閉鎖されることを特
   徴とするキヤビネツトシール構造。