JPH11130645A - 歯周疾患治療用シート - Google Patents

歯周疾患治療用シート

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JPH11130645A
JPH11130645A JP31262597A JP31262597A JPH11130645A JP H11130645 A JPH11130645 A JP H11130645A JP 31262597 A JP31262597 A JP 31262597A JP 31262597 A JP31262597 A JP 31262597A JP H11130645 A JPH11130645 A JP H11130645A
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JP
Japan
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sheet
soluble polymer
minocycline hydrochloride
hydrochloride
polymer material
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Pending
Application number
JP31262597A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Yoshikawa
勝 吉川
Toshimochi Okada
年以 岡田
Fujio Ono
富士夫 小野
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
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Publication of JPH11130645A publication Critical patent/JPH11130645A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 非イオン性水溶性高分子物質、アニオン
性水溶性高分子物質及び塩酸ミノサイクリンを主成分と
して構成されるシートに塩化リゾチームを含有させたこ
とを特徴とする歯周疾患治療用シート。 【効果】 本発明の歯周疾患治療用シートは、非イオン
性水溶性高分子物質、アニオン性水溶性高分子物質及び
塩酸ミノサイクリンを主成分として構成されるシートに
塩化リゾチームを配合したことにより、シート中に含有
する塩酸ミノサイクリンの変色を効果的に防止すること
ができるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩酸ミノサイクリ
ンの変色を防止した安定な歯周疾患治療用シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
歯周疾患の発症要因である歯周病原菌に対して効果の高
い塩酸ミノサイクリンを配合した局所徐放製剤の開発が
注目されている。しかし、塩酸ミノサイクリンの安定性
は悪く、例えば70℃,1週間保存後の外観は黄色から
暗黄色に変化したとの報告がある(日本抗生物質医薬品
基準解説1971,P718)。また、製剤化した場
合、製剤成分の影響で塩酸ミノサイクリンの劣化が促進
される場合が多い。
【0003】塩酸ミノサイクリンをシート製剤に配合し
た場合も例外ではなく、本発明者らの検討によると、製
剤の外観は経時的に黄色から暗黄色に変色が認められ
た。このような外観変化は商品として重大な欠点であ
り、変色のない製剤化の必要性があった。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記要望に応えるため、安全かつ有効に塩
酸ミノサイクリンの変色を防止する技術に関して鋭意検
討を行った結果、非イオン性水溶性高分子物質、アニオ
ン性水溶性高分子物質及び塩酸ミノサイクリンを主成分
として構成されるシートに塩化リゾチームを添加するこ
とにより、意外にも変色防止効果が得られることを知見
し、本発明をなすに至ったものである。
【0005】以下、本発明につき更に詳細に説明する。
本発明の歯周疾患治療用シートは、非イオン性水溶性高
分子物質、アニオン性水溶性高分子物質及び塩酸ミノサ
イクリンを主成分として構成されるシートに、塩化リゾ
チームを含有させたものである。
【0006】ここで、非イオン性水溶性高分子物質とし
ては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロー
ス低級アルキルエーテル化合物、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール等のビニル化合物、アルギン
酸プロピレングリコールエステル、プルラン、キサンタ
ンガム、ポリエチレンオキサイド、デンプン、ポリアク
リルアミドなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は
2種以上を併用して使用することができる。
【0007】一方、アニオン性水溶性高分子物質として
は、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸、カル
ボキシメチルセルロース、アルギン酸、もしくはこれら
の塩類などの1種又は2種以上のものを使用できる。
【0008】上記非イオン性水溶性高分子物質の使用量
は、シート全体に対し50〜95%(重量%、以下同
じ)、特に50〜80%とすることが好ましく、アニオ
ン性水溶性高分子物質の使用量は、シート全体の5〜4
0%、特に10〜35%とすることが好ましく、非イオ
ン性水溶性高分子物質とアニオン性水溶性高分子物質と
は重量比で50:40〜95:5、特に50:30〜8
0:10の割合で併用することができる。
【0009】また、塩酸ミノサイクリンの配合量は、シ
ート全体の0.1〜10%、特に0.5〜5%とするこ
とが好ましい。
【0010】塩化リゾチームは、その製法に制約はない
が、一般にニワトリの卵白から抽出して製造される塩基
性のポリペプチドである。配合量はシート全体の0.1
〜5%が好適である。0.1%未満では変色防止効果が
得られず、5%を超える場合には安全性上問題が生じる
可能性がある。
【0011】本発明シートには、塩酸ミノサイクリン以
外の薬剤として、以下の成分を必要に応じて配合でき
る。他の薬剤としては、下記の1種又は2種以上のもの
が使用でき、その配合量は下記の通りその種類により適
宜選択されるが、一般的にはシート全体の0.001〜
20%、特に0.01〜10%とすることができる。
【0012】(1)抗生物質:配合量0.001〜10
% テトラサイクリン、塩酸テトラサイクリン、ベンジルペ
ニシリン、アンピシリン、カルペニシリン、アセチルキ
タサマイシン、アモキシリン、パシトラシン、セファロ
チンナトリウム、セファロリジン、セファレキシン、エ
リスロマイシン、クロラムフェニコール、塩酸オキシテ
トラサイクリン、塩酸ドキシサイクリン、硫酸ポリミキ
シンB、硫酸フラジオマイシン、硫酸ゲンタマイシン、
塩酸クリンダマイシンなど。 (2)プラーク溶解作用を有する薬物:配合量0.1〜
10% アミラーゼ、ムタナーゼ、デキストラナーゼ、プロテア
ーゼなど。 (3)サルファ剤:配合量0.05〜1% スルファミン、スルファチアゾール、スルファジアジ
ン、ホモスルファミン、スルフィソキサゾール、スルフ
ィソミジン、スルファメチゾール、ニトロフラゾンな
ど。 (4)殺菌剤:配合量0.01〜10% クロルヘキシジン又はその塩類、プロテイン銀、チメロ
サール、クロラミン、ヨードグリセリン、ヨードホル
ム、ホウ酸、パラホルムアルデヒド、フェノール、ヘキ
シルレゾルシン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼト
ニウム、臭化フェノドデシウム、塩化デカリニウム、塩
化セチルピリジニウム、オフロキサシン、ポピドンヨー
ド、オイゲノールなど。 (5)止血剤:配合量0.05〜1% ノスカノール、ヘスペリジン、ルチン、カルバゾクロム
スルフォン酸ナトリウム、カルバゾクロム、トラネキサ
ム酸、アミノカプロン酸、硫酸プロタミン、トロンビ
ン、フィトナジオンなど。 (6)鎮痛消炎剤:配合量0.1〜5% フルフェナム酸、メフェナム酸、サリチル酸メチル、サ
リチル酸グリコール、アセトアミノフェン、アスピリ
ン、インドメタシン、ジクロフェナック、アルクロフェ
ナック、ジクロフェナックナトリウム、イブプロフェ
ン、ケトプロフェン、ナプロキセン、プラノプロフェ
ン、フェノプロフェン、サリンダック、フェングロフェ
ン、クリンダック、フルルビプロフェン、フェンチアザ
ック、ブフェキサマック、ベンザダック、ピロキシカ
ム、フェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、クロフ
ェゾン、ベンタゾシン、メピリゾール、塩酸チアラミド
など。 (7)ステロイド系消炎剤:配合量0.002〜0.5
% ハイドロコーチゾン、プレドニゾロン、デキサメサゾ
ン、トリアムシノロンアセトニド、フルオノシノロンア
セトニド、酢酸ヒドロコルチゾン、酢酸プレドニゾロ
ン、メチルプレドニゾロン、酢酸デキサメサゾン、ベタ
メタゾン、吉草酸ベタメタゾン、フルメタゾン、フルオ
ロメソロン、プロピオン酸ベクロメタゾンなど。 (8)抗ヒスタミン剤:配合量0.1〜2% 塩酸ジフェンヒドラミン、サリチル酸ジフェンヒドラミ
ン、ジフェンヒドラミン、塩酸クロルフェニラミン、マ
レイン酸クロルフェニラミン、塩酸イソチペンジル、塩
酸トリペレナミン、塩酸プロメタジン、塩酸メトジラジ
ンなど。
【0013】本発明シートには、更に可塑剤、溶解コン
トロール剤、着色剤、pH調整剤などを配合することが
できる。
【0014】可塑剤としては、ポリエチレングリコール
(200〜6000)、グリセリン、プロピレングリコ
ール、1,3−ブチレングリコール、ソルビット、酸化
エチレン・酸化プロピレン共重合体、ジエチルフタレー
ト、ジブチルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコ
レート、エチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、トリアセチン、スパン型脂肪酸ラウリン酸などを挙
げることができ、これらの1種又は2種以上のものが使
用できる。
【0015】溶解コントロール剤としては、シェラッ
ク、ステアリン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸、エチ
ルセルロース等の水不溶性高分子物質、オイドラギット
E,L,S等のpH感応性高分子物質、セタノール等の
高級アルコール、HLB1〜8の親油性界面活性剤、酸
化チタン等の無機粉体などを挙げることができ、これら
の1種又は2種以上のものが使用できる。
【0016】着色剤は、タール色素などの1種又は2種
以上のものが使用できる。
【0017】pH調整剤は、医薬上許容される酸、塩基
物質であれば特に限定するものではなく、例えば塩酸、
クエン酸、酢酸、ホウ酸、硫酸、炭酸、リン酸、アンモ
ニア水、水酸化ナトリウム、エタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミンなどから選ばれる
1種又は2種以上のものが使用できる。
【0018】本発明において、シートの厚さに制限はな
いが、口腔内に貼付する場合、異物感を与えないために
1mmを超えないようにすることが好ましく、特に30
〜300μmとすることが好ましい。形状は患部の位置
等に応じて適宜形状とすることができる。歯周ポケット
内挿入剤の場合も、大きさは歯周ポケットに挿入できれ
ば特に制限はないが、通常、幅0.5〜2mm、長さ3
〜15mm、厚さ0.02〜1.2mmのものが好適に
用いられる。
【0019】
【発明の効果】本発明の歯周疾患治療用シートは、非イ
オン性水溶性高分子物質、アニオン性水溶性高分子物質
及び塩酸ミノサイクリンを主成分として構成されるシー
トに塩化リゾチームを配合したことにより、シート中に
含有する塩酸ミノサイクリンの変色を効果的に防止する
ことができるものである。
【0020】
【実施例】以下、実施例と比較例を示して本発明の効果
を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限さ
れるものではない。
【0021】〔実施例1,2、比較例1〜3〕常法によ
り、表1に示す成分からなるシートを製造し、塩酸ミノ
サイクリン由来のシートの色変化を肉眼的に5段階評価
した。結果を表1に示す。 5点:黄色 4点:わずかに暗い黄色 3点:やや暗い黄色 2点:暗い黄色 1点:非常に暗い黄色
【0022】
【表1】
【0023】比較例1〜3から、塩酸ミノサイクリンの
徐放剤として配合したアニオン性水溶性高分子物質が塩
酸ミノサイクリンの変色を促進していることが認められ
たが、実施例1,2に示すように、塩化リゾチームを添
加すると塩酸ミノサイクリンの変色を防止できた。
【0024】このように、シートの主基剤である非イオ
ン性水溶性高分子物質と、アニオン性水溶性高分子物
質、塩酸ミノサイクリンからなるシート組成物に塩化リ
ゾチームを配合することにより、塩酸ミノサイクリンの
変色を効果的に抑制することを認めた。
【0025】〔実施例3、比較例4〜6〕常法により、
表2に示す成分からなるシートを製造し、塩酸ミノサイ
クリン由来のシートの色変化を肉眼的に5段階評価し
た。結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】比較例5,6のアスコルビン酸、トコフェ
ロールの酸化防止剤では、塩酸ミノサイクリンの変色防
止効果は殆ど認められなかった。また、比較例4のデキ
ストラナーゼの酵素には変色防止効果は全く認められな
かったが、実施例3に示すように、塩化リゾチームのみ
が塩酸ミノサイクリンの変色を防止できた。
【0028】〔実施例4〜6、比較例7〕常法により、
表3に示す成分からなるシートを製造し、塩酸ミノサイ
クリン由来のシートの色変化を肉眼的に5段階評価し
た。結果を表3に示す。
【0029】
【表3】
【0030】塩化リゾチームの変色防止効果は、実施例
4〜6に示すように塩化リゾチームの配合量に依存する
ものであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非イオン性水溶性高分子物質、アニオン
    性水溶性高分子物質及び塩酸ミノサイクリンを主成分と
    して構成されるシートに塩化リゾチームを含有させたこ
    とを特徴とする歯周疾患治療用シート。
JP31262597A 1997-10-29 1997-10-29 歯周疾患治療用シート Pending JPH11130645A (ja)

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JP31262597A JPH11130645A (ja) 1997-10-29 1997-10-29 歯周疾患治療用シート

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006068011A1 (ja) * 2004-12-22 2006-06-29 Lion Corporation 歯牙美白用組成物及び歯牙美白用セット
JP2007525451A (ja) * 2003-04-14 2007-09-06 エフ エム シー コーポレーション 均一かつ熱可逆性アルギネートフィルムの伝達システム

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