JPH11130566A - 識別表示部を有するセラミック体及びその製造方法 - Google Patents

識別表示部を有するセラミック体及びその製造方法

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JPH11130566A
JPH11130566A JP29445197A JP29445197A JPH11130566A JP H11130566 A JPH11130566 A JP H11130566A JP 29445197 A JP29445197 A JP 29445197A JP 29445197 A JP29445197 A JP 29445197A JP H11130566 A JPH11130566 A JP H11130566A
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ceramic
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film
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Hideki Fujii
秀樹 藤井
Katsuji Kamata
勝治 鎌田
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐熱性、耐薬品性、耐摩耗性が要求されるよう
な厳しい条件下でも確実に識別することが可能な識別表
示部を有するセラミック体を提供する。 【解決手段】セラミック体2の表面に文字、模様、記
号、図柄などを構成する凹部4を刻設し、該凹部4の壁
面4a及び底面4bにのみ上記セラミック体2とは異な
る色を呈する硬質膜5を被着して識別表示部Pを有する
セラミック体2を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、文字、模様、記
号、図柄などの識別表示部を有するセラミック体とその
製造方法に関するものであり、特に、薄膜磁気ヘッド用
基板や半導体ウエハなどの被加工物の研磨台、定盤、そ
の他各種加工時に使用する固定用治具、あるいはブロッ
クゲージ、切削チップ等の治工具などを構成するセラミ
ック体として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜磁気ヘッドの製造工程におい
ては、薄膜磁気ヘッド用基板(以下、ヘッド用基板と略
称する。)の切断加工、研磨加工、接合などさまざまな
加工工程があり、各種加工工程においてはそれぞれに応
じた固定用治具が使用されている。
【0003】例えば、ヘッド用基板の切断加工時に使用
する固定用治具としては、図1に示すような板状のセラ
ミック体2からなり、その一主面をヘッド用基板Wの張
り付け面3とし、該張り付け面3には切断時におけるダ
イヤモンドブレードの逃げ溝3aを等間隔に複数個刻設
したものが使用されている。また、この固定用治具1に
は、ヘッド用基板Wをどの固定用治具で加工したかなど
加工時のロッド管理や固定用治具の納入先管理、あるい
はメンテナンス管理等を簡略化するために、セラミック
スからなる固定用治具1の表面に番号や記号を付けて目
視により管理したり、バーコード記号を設けて光学的読
取装置によりコンピュータ管理を行うための識別表示部
Pが形成されていた。
【0004】このような識別表示部Pをセラミックスか
らなる固定用治具1に形成する方法としては、例えば、
固定用治具1が淡黄色や黄土色のジルコニアセラミック
スである場合、YAGレーザーを照射することでレーザ
ー光の照射部近傍を黒色に改質して番号や記号、あるい
はバーコード記号などの識別表示部Pを形成したものが
あり、固定用治具1が白色のアルミナセラミックスであ
る場合、速乾性のインクでもって番号や記号、あるいは
バーコード記号などの識別表示部Pを形成したものがあ
った。
【0005】また、近年、光学的読取装置によってより
多くの情報の読み取りができるようにするために、ある
限られたスペース内に黒点を多数配列して構成した二次
元コード記号と呼ばれる識別表示も採用されるようにな
っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記固定用
治具1へのヘッド用基板Wの張り付けには一般的にワッ
クスが用いられ、ワックスが溶融する150℃〜250
℃の温度に加熱した状態でヘッド用基板Wの張り付けや
取り外しが行われていた。また、ヘッド用基板Wを取り
外した際にワックスが残ったり、ゴミ等が付着している
とヘッド用基板Wに悪影響を与えたり、張り付け精度が
阻害されて所定寸法に切断できず、製品不良となるなど
の恐れがあることから、酸やアルカリの溶液で洗浄する
ようになっている。
【0007】しかしながら、YAGレーザーにより識別
表示部Pを形成したジルコニアセラミック製の固定用治
具1を150℃以上の温度に加熱すると、識別表示部P
の濃淡が徐々に薄くなるといった課題があった。
【0008】また、速乾性のインクにより識別表示部P
を形成したアルミナセラミック製の固定用治具1では、
酸やアルカリの溶液で洗浄するとインクが溶けて消失す
るとともに、他の部材と擦られるとインクが削られて剥
げてしまうといった課題があった。
【0009】その為、いずれの固定用治具1も目視によ
る管理や光学的読取装置によるコンピュータ管理ができ
ないといった不都合があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では上記
課題に鑑み、セラミック体の表面に、文字、模様、記
号、図柄などを構成する凹部を刻設し、該凹部の壁面及
び底面に上記セラミック体とは異なる色を呈する硬質膜
を被着して識別表示部を有するセラミック体を形成した
ものである。
【0011】また、本発明は、上記セラミック体を白色
系あるいは黄色系のセラミックスにより形成するととも
に、上記セラミック体に刻設した凹部の壁面及び底面の
みに、ダイヤモンド・ライク・カーボン膜、SiC膜な
ど黒色系の硬質膜を被着し、識別表示部としてバーコー
ド記号あるいは2次元コード記号を形成したものであ
る。
【0012】さらに、本発明は、上記識別表示部を有す
るセラミック体を製造するために、セラミック体の表面
に、文字、模様、記号、図柄などを構成する凹部を刻設
し、上記セラミック体とは異なる色を呈する硬質膜を、
上記凹部を含むセラミック体の表面に被着したあと、凹
部の壁面及び底面に被着された硬質膜以外の硬質膜を除
去することにより識別表示部を有するセラミック体を製
造したものである。
【0013】なお、上記セラミック体としては、白色系
のアルミナ、黄色系のジルコニア、黒色系の炭化珪素や
窒化珪素、灰色系の窒化アルミニウムを主成分とするセ
ラミックスを用いることができ、また、上記セラミック
原料に顔料を添加して他の色に着色したものでも構わな
い。
【0014】また、上記硬質膜としては非常に硬く、酸
やアルカリの溶液に対して優れた耐薬品性と耐熱性を有
するものが良く、具体的にはダイヤモンド・ライク・カ
ーボン膜、あるいはSiC、HfN、ZrN、TiN、
NbC、TaC、TiC、WC、TaNなどのセラミッ
ク膜を用いることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0016】図1は、本発明の識別表示部を有するセラ
ミック体を薄膜磁気ヘッド用基板の切断加工時に使用す
る固定用治具として用いた例を示す斜視図である。
【0017】この固定用治具1は、板状のセラミック体
2からなり、該セラミック体2はアルミナ、ジルコニ
ア、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウムを主成分と
するセラミックスにより形成してある。また、上記セラ
ミック体2の上面をヘッド用基板Wの張り付け面3とし
てあり、この張り付け面3には切断時におけるダイヤモ
ンドブレードの逃げ溝3aを等間隔に刻設してある。
【0018】この固定用治具1を用いてヘッド用基板W
を切断するには、まず、張り付け面3上にワックスを介
してヘッド用基板Wを載置し、150℃〜250℃程度
に加熱してワックスを溶融させることにより、ヘッド用
基板Wを張り付け面3に固定する。そして、ヘッド用基
板Wの所定位置をダイヤモンドブレードにより順次切断
して所定寸法の磁気ヘッドTを切り出したあと、再度1
50℃〜250℃程度に加熱してワックスを溶融させる
ことにより、切断された磁気ヘッドTを張り付け面3か
ら取り外すようになっている。
【0019】また、上記セラミック体2の側面には、バ
ーコード記号や2次元コード記号、あるいは文字、模
様、図柄などの識別表示部Pを付設してあり、図2
(a)に識別表示部Pの拡大図を、(b)にそのX−X
線断面図をそれぞれ示すように、セラミック体2の側面
に識別表示部Pを構成する凹部4を刻設するとともに、
該凹部4の壁面4a及び底面4bにのみ上記セラミック
体2とは異なる色を呈するダイヤモンド・ライク・カー
ボン膜やセラミック膜などの硬質膜5を被着してある。
【0020】このように、本発明によれば、セラミック
体2の表面に凹部4を刻設して識別表示部Pの輪郭を形
成するとともに、上記凹部4の壁面4a及び底面4bに
前記セラミック体2とは異なる色を呈する硬質膜5を被
着して色調を異ならせたことから、輪郭がはっきりとし
た識別表示部Pを形成することができる。その為、目視
や光学的読取装置により確実に認識することができる。
【0021】また、識別表示部Pを構成する硬質膜5
は、耐摩耗性、耐熱性、耐薬品性に優れるダイヤモンド
・ライク・カーボン膜やセラミック膜からなるため、他
の部材と擦られたり、加熱されたり、あるいは酸やアル
カリの溶液に曝されたとしても識別表示部Pのカスレを
生じたり、消失することがない。その為、上記固定用治
具1のように厳しい条件下での長期使用においても確実
に認識が可能である。
【0022】特に、セラミック体2が白色系のアルミナ
セラミックスや黄色系のジルコニアセラミックスからな
る場合、凹部4の壁面4a及び底面4bにダイヤモンド
・ライク・カーボン膜、SiC膜など黒色系の硬質膜5
を被着してバーコード記号や2次元コード記号を形成す
れば、光学的読取装置による認識不良のないものとする
ことができる。
【0023】なお、上記ダイヤモンド・ライク・カーボ
ン膜とは別名、ダイヤモンド状硬質炭素膜、合成疑似ダ
イヤモンド膜、DLC膜、i−カーボン膜などと呼ばれ
ているもので、表1に示すような特性を有し、その構造
としては、結晶質を若干含んでいても良いが基本的には
非晶質構造をしたものであり、ラマン分光分析で測定し
た時に1350cm-1の位置と1550cm-1の位置の
近傍にそれぞれピークを有するものである。また、ピー
ク位置は1350cm-1か1550cm-1のいずれか一
方に偏っていても良く、好ましくはダイヤモンドのピー
ク位置に近い1350cm-1の方に偏ったものが良い。
【0024】また、上記セラミック膜としては表1に示
すような黒色系を呈するSiC、黄色系を呈するHf
N、ZrN、金色を呈するTiN、褐色を呈するNb
C、TaC、灰色を呈するTiC、WC、TaNなどを
用いることができる。
【0025】ただし、上記固定用治具1のように加熱さ
れるものにあっては、硬質膜5の剥離を防ぐため、セラ
ミック体2の熱膨張係数に近似したものを用いることが
良い。
【0026】
【表1】
【0027】さらに、凹部4に被着する硬質膜5の膜厚
みtとしては、0.5〜10.0μm、好ましくは0.
5〜3.0μmとし、ダイヤモンド・ライク・カーボン
膜にあっては0.5〜5.0μm、好ましくは0.5〜
2.0μmとすることが良い。これは、膜厚みtを1
0.0μmより厚くすることは成膜に時間がかかりす
ぎ、実用的でないからであり、ダイヤモンド・ライク・
カーボン膜においては、膜厚みtが5.0μmより厚く
なると、膜内部の残留応力が大きくなるために剥離し易
くなるからである。また、逆に膜厚みtを0.5μm未
満とするのはこれより薄くなると下地が見えてしまうか
らである。
【0028】なお、凹部4の深さsが1.5mmより深
くなると、凹部4の幅が狭い場合、凹部4の底面に硬質
膜5を被着することが難しくなり、凹部4の深さsが
0.02mmより浅くなると、後述する硬質膜5の被着
後における余分な硬質膜5の除去作業において、凹部4
中の硬質膜5が剥離する恐れがある。さらにはセラミッ
ク体2が図1の固定用治具である場合、洗浄工程におい
てワックスや塵埃等をブラシにより除去するのである
が、凹部4の深さsが0.1mmより浅いと、凹部4の
底面に被着した硬質膜5を傷付ける恐れもある。
【0029】その為、凹部4の深さsは0.02〜1.
5mm、好ましくは0.1〜1.5mmの範囲で設ける
ことが良い。
【0030】ところで、識別表示部Pを付設する方法と
しては、まず、セラミック体2の側面に、所望のバーコ
ード記号等を刻設するためのマスクを施し、プラズマエ
ッチングやケミカルエッチング、あるいはショットブラ
ス加工により図3(a)に示すように凹部4を刻設する
か、あるいはYAGレーザーによって凹部4を刻設す
る。次に、図3(b)に示すように、プラズマCVD法
や熱CVD法、あるいはスパッタリング法やイオンプレ
ーティング法など周知の薄膜成形手段によって、ダイヤ
モンド・ライク・カーボン、SiC、TiC、ZrC、
NbC、TaC、WC、MnN、TiN、TaN、Zr
N、HfNのうち上記セラミック体2と異なる色を呈す
る硬質膜5を凹部4を含むセラミック体2の表面に被覆
する。しかるのち、凹部4の壁面4a及び底面4bに被
着されている硬質膜5以外の硬質膜を研削加工により除
去することで、図2に示すような凹部4にのみ硬質膜5
が被着された識別表示部Pを形成することができる。
【0031】以上のように、本実施形態では、薄膜磁気
ヘッド用基板の切断加工時に使用する固定用治具を例に
とって説明したが、これ以外の研磨加工時や接合時に使
用する固定用治具、研磨台や定盤、あるいはブロックゲ
ージ、切削チップ等の治工具など識別表示部を有する全
てのセラミック体に適用することができる。
【0032】(実施例)識別表示部としてバーコード記
号を形成した本発明の識別表示部を有するセラミック体
と従来の識別表示部を有するセラミック体とをそれぞれ
用意し、加熱試験及び耐薬品試験を行ったあとに光学的
読取装置(バーコードリーダー)による読み取りができ
るか否かを測定した。
【0033】本発明品及び従来品は、共に淡黄色のジル
コニアセラミックスを用い、本発明品は、ジルコニアセ
ラミックスの表面にYAGレーザーによって深さ1mm
程度のバーコード記号の輪郭をなす複数個の凹部を形成
した。なお、YAGレーザーによる凹部の加工は、マー
キング速度:150mm/s、出力電流:22A、周波
数6KHzの条件にて行った。
【0034】次に、ECRプラズマCVD装置のチャン
バー内に設置し、磁束密度が875Gs(ガウス)にな
るように電磁コイルに通電した状態で周波数2.45G
Hzのマイクロ波を導入することでプラズマを発生させ
るとともに、ジルコニアセラミックスに周波数13.5
6MHzの高周波電圧を印加するとともに、成膜ガスと
してベンゼンガス(C6 6 )を供給することにより硬
質膜5として黒色を呈するダイヤモンド・ライク・カー
ボン膜を0.8μmの膜厚みで被覆し、しかるのち、凹
部以外の表面に被覆された硬質膜を研削加工により除去
することで、識別表示部として凹部の側面及び底面にの
み黒色を呈するダイヤモンド・ライク・カーボン膜が被
着されたバーコード記号を形成した。
【0035】一方、従来品Aとして、ジルコニアセラミ
ックスの表面にYAGレーザーを照射して黒色に改質さ
せることでバーコード記号を形成したものを用いた。な
お、YAGレーザーによるマーキング条件は、マーキン
グ速度:250mm/s、出力電流:13.5A、周波
数2KHzの条件にて行った。
【0036】また、従来品Bとして、ジルコニアセラミ
ックスの表面に、速乾性インクでもって識別表示部とし
てのバーコードを形成したものを使用した。
【0037】そして、加熱試験では、本発明品及び従来
品A,Bを、50℃、100℃、150℃、200℃、
250℃の各温度にそれぞれ加熱したあとのバーコード
記号を光学的読取装置でもって読み取りができるか否か
を測定した。
【0038】また、耐薬品試験では、本発明品及び従来
品A,Bを、塩酸を10%含む溶液と水酸化カリウムを
10%含む溶液にそれぞれ5時間浸したあとのバーコー
ド記号を光学的測定装置でもって読み取りができるか否
かを測定した。
【0039】加熱試験の結果は表2に、耐薬品試験の結
果は表3にそれぞれ示す通りである。
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】これらの結果、従来品Aは、ワックスを溶
融させるのに必要な150℃以上に加熱するとバーコー
ド記号の濃淡が薄くなり、光学的測定装置の読み取りが
できなかった。
【0043】また、従来品Bでは、塩酸溶液や水酸化カ
リウム溶液に曝されると、インクが溶けて消失してしま
い、光学的測定装置の読み取りができなかった。
【0044】これに対し、本発明品は、250℃もの高
温に加熱しても識別表示部の濃淡が薄くなるようなこと
はなく、また、塩酸溶液や水酸化カリウム溶液に曝され
たとしても腐食することもなく、光学的読取装置による
読み取りが可能であった。
【0045】なお、本発明品においてセラミック体2の
凹部4の深さsを異ならせてダイヤモンド・ライク・カ
ーボンからなる硬質膜5を被着する実験を行ったとこ
ろ、凹部4の深さsが0.01mm、0.015mmの
ものでは凹部4以外に被着された硬質膜5を除去する時
に、部分的に硬質膜5の剥離が見られたが、凹部4の深
さsを0.02mm以上としたものについては硬質膜5
の剥離は全く見られなかった。
【0046】この結果、凹部4の深さsは0.02mm
以上とすれば良いことが確認できた。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、セラミ
ック体の表面に文字、模様、記号、図柄などを構成する
凹部を刻設し、該凹部の壁面及び底面のみに上記セラミ
ック体とは異なる色を呈する硬質膜を被着して識別表示
部を有するセラミック体を構成したことから、輪郭のは
っきりした識別表示部が得られ、目視や光学的読取装置
によって確実に認識することができる。しかも、繰り返
し加熱したり、酸やアルカリの溶液で洗浄したとしても
識別表示部のカスレを生じたり、消失することがなく、
また、識別表示部が他の部材と擦られたとしても摩耗す
ることがない。
【0048】その為、本発明の識別表示部を有するセラ
ミック体を、薄膜磁気ヘッド用基板や半導体ウエハなど
の被加工物の研磨台、定盤、その他各種加工時に使用す
る固定用治具、あるいはブロックゲージ、切削チップ等
の治工具として用いれば、目視による管理や光学的読取
装置を用いてのコンピューター管理を長期間にわって行
うことができる。
【0049】また、本発明の識別表示部を有するセラミ
ック体は、セラミック体の表面に、文字、模様、記号、
図柄などを構成する凹部を刻設し、上記セラミック体と
は異なる色を呈する硬質膜を、上記凹部を含むセラミッ
ク体の表面に被覆したあと、セラミック体表面上の硬質
膜を除去し、凹部の壁面及び底面に被着された硬質膜の
みを残して識別表示部を形成してあることから、耐熱
性、耐薬品性、耐摩耗性を持った識別表示部を有するセ
ラミック体を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の識別表示部を有するセラミック体を薄
膜磁気ヘッド用基板の切断加工時に使用する固定用治具
として用いた例を示す斜視図である。
【図2】(a)は識別表示部Pを示す拡大図、(b)は
そのX−X線断面図である。
【図3】(a),(b)は本発明の識別表示部を有する
セラミック体の製造工程を示す説明図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック体の表面に、文字、模様、記
    号、図柄などを構成する凹部を刻設し、該凹部の壁面及
    び底面にのみ上記セラミック体とは異なる色を呈する硬
    質膜を被着して識別表示部を形成したことを特徴とする
    識別表示部を有するセラミック体。
  2. 【請求項2】上記セラミック体を白色系あるいは黄色系
    のセラミックスにより形成するとともに、上記セラミッ
    ク体に刻設する凹部の壁面及び底面にのみ、ダイヤモン
    ド・ライク・カーボン膜、SiC膜など黒色系の硬質膜
    を被着し、識別表示部としてバーコード記号あるいは2
    次元コード記号を形成したことを特徴とする請求項1に
    記載の識別表示部を有するセラミック体。
  3. 【請求項3】セラミック体の表面に、文字、模様、記
    号、図柄などを構成する凹部を刻設し、上記セラミック
    体とは異なる色を呈する硬質膜を、上記凹部を含むセラ
    ミック体の表面に被着したあと、凹部の壁面及び底面に
    被着された硬質膜以外の硬質膜を除去することにより識
    別表示部を形成することを特徴とする識別表示部を有す
    るセラミック体の製造方法。
JP29445197A 1997-10-27 1997-10-27 識別表示部を有するセラミック体及びその製造方法 Pending JPH11130566A (ja)

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CN109530925A (zh) * 2017-09-22 2019-03-29 汉达精密电子(昆山)有限公司 镭雕二维码的结构

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