JPH1112989A - 電子写真用紙包装用防湿紙及びその製造方法 - Google Patents

電子写真用紙包装用防湿紙及びその製造方法

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JPH1112989A
JPH1112989A JP18732397A JP18732397A JPH1112989A JP H1112989 A JPH1112989 A JP H1112989A JP 18732397 A JP18732397 A JP 18732397A JP 18732397 A JP18732397 A JP 18732397A JP H1112989 A JPH1112989 A JP H1112989A
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moisture
styrene
proof
rosin
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JP18732397A
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Inventor
Jiro Yoshimura
次郎 吉村
Mitsuyuki Watanabe
満之 渡辺
Kinya Tamura
金也 田村
Ikuko Seki
郁子 関
Yoichi Yamazaki
洋一 山崎
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防湿性が良好であると共にワックス転移が発
生せず、小判断裁紙の摩擦係数を低下させることのな
い、電子写真用紙包装用防湿紙を提供すること。 【解決手段】紙基材の表面にワックスを含んだ水離解可
能な防湿層を設けた防湿紙。前記防湿層には、スチレン
・アクリル共重合体、ロジン、ワックス、及び顔料が含
有されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小判断裁した電子
写真用紙のための包装用防湿紙に関し、特に、防湿性が
高い上古紙として回収可能であると共に、電子写真式記
録装置における給紙時に冊間重送の原因となる小判断裁
紙の摩擦係数の低下を生じることのない、電子写真用紙
包装用防湿紙及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】電子写真方式を利用した複写機やコンピュ
ータ用プリンター、ファクシミリ等に用いられる情報記
録用紙は、用途に応じてA列3判、A列4判、、B列4
判、B列5判のように、紙を小判断裁し200〜1,0
00枚単位の堆積体にされた上で包装されている。
【0003】この小判断裁紙は、使用時に包装を開封
し、紙の積層体を複写機やプリンターあるいは印刷機等
の給紙部にセットすることにより、記録時に自動的に1
枚ずつ給紙される。この時、用紙が吸湿してカール等を
生じていると紙詰まり等のトラブルが発生するし、用紙
間の摩擦係数にバラツキがあると複数の用紙を一度に給
紙するという重送トラブルが発生する。
【0004】特に、小判断裁紙の摩擦係数は包装紙など
との接触によって低下しやすく、摩擦係数のバラツキに
繋がりやすい。このため小判断裁紙の包装紙の選択には
十分な注意が必要となっている。また当然のことなが
ら、包装紙から小判断裁紙へ異物が付着し、これによっ
て印刷性能が低下するというようなことがあってはなら
ない。このような条件下で、従来は、ポリエチレンラミ
ネート紙(以後ポリラミ紙という)をその包装紙として
使用してきた。
【0005】上記ポリラミ紙は、防湿性について十分な
性能が得られる一方、ポリエチレンと接する小判断裁紙
の摩擦係数を低下させ冊間重送を起こしやすくする傾向
があるので、特定の種類のポリエチレンが使用されてい
る。しかしながら、この場合でも有る程度の摩擦係数の
低下は避けられないため、更に高い防滑性能が必要な場
合には、ポリエチレンフィルムを2枚の紙の間に積層さ
せたポリサンド紙等が使用される。
【0006】通常のポリラミ包装紙は、クラフト紙や上
質紙の片面にポリエチレンをラミネートした包装紙であ
り、小判断裁紙にポリエチレンが接するようにポリラミ
面を内側にして包装する。この包装形態は、包装紙の印
刷適性、包装時の包装作業性、及び、包装体の運搬作業
性等から決定されたものである。
【0007】即ち、ポリラミ面を外側にすれば、小判断
裁紙の摩擦係数の低下は防げるものの、ポリラミ面はイ
ンキが乗りにくいため印刷適性に劣る上、ポリラミ面自
体の摩擦係数が低いので、包装作業や運搬作業に支障を
来す場合が多い。更に、これらの作業中にポリラミ面が
外部と接触して破損し、最も重要な防湿性能が低下する
恐れがある。
【0008】これらの懸念を一掃する方法としては、ポ
リエチレン以外の適当な防湿樹脂を用いるか、包装紙の
構成を前述のポリサンド紙とし、ポリエチレンと小判断
裁紙とが接しないようにする方法が挙げられる。そこ
で、ポリエチレン以外の樹脂として、適性の高いことが
知られているポリプロピレン樹脂を用いると、ポリプロ
ピレン樹脂はポリエチレン樹脂より高価であるのでコス
トアップとなる。同様に、ポリサンド紙も高価であるの
で、結局、これらを用いることはできない。
【0009】このように、片面ポリラミ紙は、現在のと
ころ小判断裁紙積層体の包装紙としてコストも含め最も
適した性能を有しているが、使用後は古紙として回収す
ることが困難なため、焼却処理あるいは埋め立て処理し
ているのが現状である。そこで、古紙として回収するこ
とのできる包装資材の開発が望まれており、SBR、ア
クリル、スチレン・アクリル等の各種ベース樹脂にワッ
クスを添加した防湿剤を紙に塗工してなる防湿紙が開発
されている。
【0010】しかしながら、これらの防湿紙は、防湿性
能を発現させるためにワックスを使用しているので、ポ
リラミ紙よりも更に、接触する小判断裁紙の摩擦係数を
低下させやすく、従って小判断裁した電子写真用紙の包
装用として使用するには適していない。ワックスは、防
湿層の表面に存在して撥水・防湿効果を現すが、ベース
樹脂との結合があまり強固でないため他へ転移し摩擦係
数低下の原因となる。しかしながら、ワックスの転移を
防ぐために包装形態を変更(表裏を逆にする)すると、
ポリラミ紙の場合と同様のデメリットが生じるので、上
記変更を採用することはできない。
【0011】そこで、上記の問題を改善するために、ベ
ース樹脂(スチレン・アクリル樹脂)に対するワックス
の添加量を限定し、防湿面に接した用紙の摩擦係数の低
下を抑えることが提案された(特開平5−179600
号公報)。しかしながら、これによって摩擦係数の低下
をある程度まで抑えることはできても、摩擦係数の低下
を全く無くすということはできない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】一方、冊間重送は電子
写真を利用した複写機やプリンターの機種によって発生
頻度が異なるので、全ての機種において冊間重送をなく
すためには、摩擦係数の低下を殆どなくす必要がある。
しかしながら、防湿層表面のワックスの存在は防湿性に
とって極めて重要でありその低減にも限度があるので、
単に防湿剤の添加量を制限することのみによって、ワッ
クスの転移を防止すると共に良好な防湿性を維持させる
ことは困難である。
【0013】従って本発明の目的は、防湿性が良好であ
ると共にワックス転移が発生せず、小判断裁紙の摩擦係
数を低下させることのない、電子写真用紙包装用防湿紙
を提供することにある。
【0014】
【課題を達成するための手段】本発明の上記の目的は、
紙基材の表面にワックスを含んだ水離解可能な防湿層を
設けた防湿紙であって、前記防湿層がスチレン・アクリ
ル共重合体、ロジン、ワックス、及び顔料を含有するこ
とを特徴とする電子写真用紙包装用防湿紙によって達成
された。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の防湿層は、スチレン・ア
クリル共重合体と、ロジン、ワックス、及び顔料を基本
構成物としている。これらのうち、スチレン・アクリル
共重合体とワックスは、水に乳化分散されたエマルショ
ンの状態で使用するのが有効である。この状態で両者を
混合し、次いで顔料を配合した塗料を紙に塗工し、乾燥
することによって防湿層を形成させることができる。
【0016】また、ロジンは、スチレン・アクリル樹脂
の乳化重合時に配合するのが有効である。このようにす
ることによって、スチレン・アクリル樹脂とロジンが均
一に混合し、これによって、防湿層が良好な防湿性とワ
ックス転移防止能を有するようになる。スチレン・アク
リル共重合体とロジンの比率(重量比)は、70:30
〜95:5の間であることが好ましい。ロジンの比率が
30%を越えると防湿性能が不足し、5%未満ではワッ
クス転移を抑制することができない。
【0017】本発明においては、スチレン・アクリル共
重合体とロジンの混合物100重量部に対し、0〜50
重量部の割合でスチレン・ブタジエン共重合体を配合し
てもよい。スチレン・ブタジエン共重合体は防湿層に可
撓性を付与できるので、可撓性不足に基づく包装時の破
損による防湿性の低下を低減することができる一方、離
解性やブロッキング性に対して悪影響を及ぼす。従っ
て、小判断裁紙の包装形態上、可撓性があまり重要視さ
れない場合には無添加で良い。通常の包装形態で有れば
5〜20重量部配合することが好ましい。スチレン・ブ
タジエン共重合体の配合量が50重量部を越えると、離
解性やブロッキング性が悪化する。
【0018】ワックスの配合量は、スチレン・アクリル
共重合体、ロジン、及び必要に応じて配合するスチレン
・ブタジエン共重合体等の混合物100重量部に対し、
0.5〜10重量部とすることが好ましい。0.5重量
部未満では十分な防湿性が得られず、10重量部を越え
るとPPC用紙の摩擦係数の低下を防ぐことができな
い。ワックスの種類はパラフィン系ワックスが好ましい
が、ポリエチレン系、マイクロクリスタリン系等のワッ
クスを単独あるいは混合して使用することもできる。
【0019】顔料としては、炭酸カルシウム、酸化チタ
ン、タルク、カオリン、酸化亜鉛、水酸化アルミニウ
ム、炭酸マグネシウムなどを使用することができる。顔
料の平均粒径は5〜30μmであることが好ましい。5
μm未満ではワックス転移の防止に効果が少なく、30
μmを越えると防湿性に悪影響を及ぼす。顔料の配合量
は、スチレン・アクリル共重合体とロジン、スチレン・
ブタジエン共重合体の混合物100重量部に対し1〜1
0重量部が好ましい。1重量部未満ではワックス転移の
防止に効果が少なく、10重量部を越えると防湿性に悪
影響を及ぼす。
【0020】防湿層を設ける基紙としては、クラフト
紙、上質紙、中質紙、コート紙等の何れでも使用するこ
とができるが、表面が緻密で平滑性の高い紙を使用する
ことが好ましく、ヤンキー式ドライヤーで乾燥した艶面
を有する紙が特に好ましい。防湿層の塗工方法は、サイ
ズプレスコート、ブレードコート、バーコート、エアナ
イフコート、カーテンコート、ロールコート、グラビア
コートなどの方法の中から適宜選択することができる。
【0021】塗工量は10〜30g/m2 であることが
好ましい。10g/m2 以下では十分な防湿性が得られ
ない。30g/m2 を越えると防湿性はほぼ一定となる
ので、これ以上塗工しても経済性が低下する。乾燥は、
乾燥温度と乾燥時間のバランスが重要であり、紙面温度
を95〜110℃に管理することが好ましい。95℃未
満ではワックスが防湿層表面にブリードせず防湿性が発
現しない。逆に110℃を越えるとワックスが揮発する
ので防湿性が低下する。
【0022】
【発明の効果】本発明の包装防湿紙は、離解性が十分で
あるので回収可能である上、防湿面はもとより、包装さ
れる小判断裁紙に摩擦係数の低下を生じさせないので、
電子写真用紙包装用防湿紙として好適である。
【0023】
【実施例】以下実施例を用いて本発明を更に説明する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。 実施例1.坪量75g/m2 の片艶クラフト紙(商品
名:銀竹、大竹紙業(株)製)の艶面に、スチレン・ア
クリル共重合体、ロジン、及びスチレン・ブタジエン共
重合体の混合エマルション液(商品名:サイビノール
X−595−901E−3、サイデン化学(株)製)と
パラフィンワックスエマルション(商品名:SKP−
W、サイデン化学(株)製)、並びに、平均粒径が20
μmの重質炭酸カルシウム(商品名:SS−30 日東
粉化工業(株)製)を、絶乾重量比で100:3:5の
割合で配合し、マイヤーバーで絶乾固形分として20g
/m2 塗工した。
【0024】乾燥は、130℃に調整した送風乾燥機で
60秒間行った。尚、サイビノールX−595−901
E−3に含まれるスチレン・アクリル共重合体とロジ
ン、及びスチレン・ブタジエン共重合体の割合は、重量
比で61:24:15である。得られた防湿紙について
以下の試験を実施した。尚、各試験は、離解試験を除
き、JIS P 8111で規定された標準条件(温度
20±2℃、湿度65±2%)の下で実施した。また、
各試料は、同規定に基づいて4時間以上前処理した。透
湿度が40g/m2 ・24時間以下であるとき、防湿性
が良好であると評価される。透湿度を、JIS−Z−0
208の防湿包装材料の透湿度試験方法(B法:恒温恒
湿条件、40℃、90%RH)に従って測定したとこ
ろ、30g/m2 ・24時間とポリエチレンラミネート
紙並の防湿能があり良好であった。
【0025】次に、小判断裁紙に対し、次のようにして
ワックス転移処理を行い、摩擦係数を測定した。小判断
裁紙を水平で平坦な面に置き、その上に、防湿面がPP
C用紙に接するように防湿包装紙を重ねた。次いで、防
湿包装紙の上に、重量が600gで底面の寸法が4cm
×7.5cmの直方体のおもりを載せ、その状態でPP
C用紙が動かないように保持したまま防湿包装紙を手前
に引いた。尚、この時のおもりは、その長辺が防湿包装
紙を引く方向と平行になるようにのせる。上記の操作を
2回繰り返した後、直ぐに小判断裁紙の転移処理部につ
いて摩擦係数の測定を実施した。尚、1回目の処理も2
回目の処理も同じ位置に荷重がかかるようにおもりを乗
せた。
【0026】摩擦係数は、JIS−P−8147の紙及
び板紙の摩擦係数試験方法に従って、静摩擦係数と動摩
擦係数を測定した。静摩擦係数は0.61であり、転移
処理前の摩擦係数より0.01増加した。また、動摩擦
係数は0.62であり、転移処理前の摩擦係数より0.
03増加した。このように、小判断裁紙が本発明の防湿
面に接することによってその摩擦係数が低下するという
ことはなく、冊間重送を引き起こす要因は全く発生して
いない。
【0027】更に、JIS−P−8209のパルプ試験
用手抄き紙調整方法に示されている標準離解機(Tap
pi標準離解機:3,000rpm)を用い、常温の水
道水2リットルに約2.5cm角の防湿包装紙を60g
加え、15分間離解した後、離解した後の原料から手抄
き紙を作製したところ、未離解物が全く認められず、離
解性が良好であることが確認された。
【0028】実施例2 スチレン・アクリル共重合体とロジン、スチレン・ブタ
ジエン共重合体の混合液エマルションとして、サイデン
化学(株)製サイビノールX−595−901E−12
を用いたこと以外は、実施例1と全く同様にして防湿紙
を製造し、各測定を行った。尚、サイビノールX−59
5−901E−12に含まれるスチレン・アクリル共重
合体とロジン、スチレン・ブタジエン共重合体のそれぞ
れの割合は、重量比で85:7:8である。
【0029】本実施例の防湿紙の透湿度は32g/m2
・24時間であり、実施例1の場合と同様に防湿性は良
好であった。また、転移処理後の小判断裁紙の静摩擦係
数は0.60、動摩擦係数は0.59であり、それぞれ
転移処理前の値と同じであった。更に、離解処理後の原
料から得た手抄き紙に未離解物は認められず、離解性は
良好であった。
【0030】比較例1.坪量75g/m2 の片艶クラフ
ト紙(商品名:銀竹 大竹紙業(株)製)の艶面に、ス
チレン・アクリル共重合体エマルション(商品名:サイ
ビノール X−596−938E、サイデン化学(株)
製)、パラフィンワックスエマルション(商品名:SK
P−W、サイデン化学(株)製)、及び平均粒径が20
μmの重質炭酸カルシウム(商品名:SS−30、日東
粉化工業(株)製)を絶乾重量比で100:3:5の割
合で配合し、マイヤーバーを用いて絶乾固形分として2
0g/m2 塗工した。乾燥は130℃に調整した送風乾
燥機で60秒間行った。得られた包装紙を実施例1と同
様に試験した結果から、スチレン・アクリル共重合体
は、防湿性と離解性に優れた樹脂である一方、転移処理
によって小判断裁紙に摩擦係数の低下をもたらすことが
分かった。
【0031】比較例2.坪量75g/m2 の片艶クラフ
ト紙(商品名:銀竹、大竹紙業(株)製)の艶面に、ス
チレン・アクリル共重合体エマルションとスチレン・ブ
タジエン共重合体の混合液エマルション(商品名:サイ
ビノール X−595−935E、サイデン化学(株)
製)とパラフィンワックスエマルション(商品名:SK
P−W、サイデン化学(株)製)、及び粒径が20μm
の重質炭酸カルシウム(商品名:SS−30、日東粉化
工業(株)製)を絶乾重量比で100:3:5の割合で
配合し、マイヤーバーを用いて絶乾固形分として20g
/m2 塗工した。
【0032】乾燥は130℃に調整した送風乾燥機で6
0秒間行った。尚、サイビノールX−595−935E
に含まれるスチレン・アクリル共重合体とスチレン・ブ
タジエン共重合体の割合は80:20である。また、得
られた包装紙を実施例1と同様に試験した結果、比較例
1の場合と同様に、防湿性及び離解性は良好であった
が、転移処理による小判断裁紙の摩擦係数の低下が大き
く、スチレン・ブタジエン共重合体がワックス転移に対
して効果を有しないことが分かった。
【0033】比較例3.顔料を未添加にしたこと以外
は、実施例2と全く同様にして防湿紙を製造すると共に
各測定を行った結果、比較例1の場合と同様に、防湿性
及び離解性は良好であったが、転移処理による小判断裁
紙の摩擦係数の低下が大きかった。
【0034】比較例4.ポリエチレンを、厚さ20μm
にラミネートした市販のポリクラフト紙を使用して実施
例1と同様に試験した結果、防湿性は良好であるもの
の、転移処理した小判断裁紙の摩擦係数が低下するこ
と、及び、離解性が不良であることが確認された。
【0035】以上の実施例及び比較例から明らかなよう
に、本発明の防湿包装紙は、高い防湿性と離解性を有す
ると共に、包装の内容物である小判断裁紙の摩擦係数を
低下させないという、電子写真用紙にとって重要な性能
を有し、これまで廃棄処理されていた電子写真用紙用包
装紙を再生可能にした点で極めて有用であることが実証
された。
【0036】実施例及び比較例の結果は下記表1に示し
た通りである。
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D21H 19/14 D21H 1/36 G03G 7/00 101 1/44 (72)発明者 関 郁子 東京都新宿区上落合1丁目30番6号 日本 製紙株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 山崎 洋一 東京都新宿区上落合1丁目30番6号 日本 製紙株式会社商品開発研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙基材の表面にワックスを含んだ水離解可
    能な防湿層を設けた防湿紙であって、前記防湿層がスチ
    レン・アクリル共重合体、ロジン、ワックス、及び顔料
    を含有することを特徴とする電子写真用紙包装用防湿
    紙。
  2. 【請求項2】防湿層に、スチレン・アクリル共重合体と
    ロジンとの混合物100重量部に対して、0〜50重量
    部となる量のスチレン・ブタジエン共重合体が含有され
    ている、請求項1に記載された電子写真用紙包装用防湿
    紙。
  3. 【請求項3】スチレン・アクリル共重合体とロジンの重
    量比が、70:30〜95:5の範囲である、請求項1
    または2に記載された電子写真用紙包装用防湿紙。
  4. 【請求項4】ワックスの配合量がスチレン・アクリル共
    重合体、ロジン、及びスチレン・ブタジエン共重合体の
    混合物100重量部に対し、0.5〜10重量部であ
    る、請求項1〜3の何れかに記載された電子写真用紙包
    装用防湿紙。
  5. 【請求項5】顔料の平均粒径が5〜30μmである、請
    求項1〜4の何れかに記載された電子写真用紙包装用防
    湿紙。
  6. 【請求項6】顔料の配合量が、スチレン・アクリル共重
    合体、ロジン及びスチレン・ブタジエン共重合体の混合
    物100重量部に対して1〜10重量部である、請求項
    1〜5の何れかに記載された電子写真用紙包装用防湿
    紙。
  7. 【請求項7】紙基材の表面に、スチレン・アクリル共重
    合体、ロジン、ワックス、顔料、及び前記スチレン・ア
    クリル共重合体とロジンの合計100重量部に対して0
    〜50重量部となる量のスチレン・ブタジエン共重合体
    を含有する塗液を塗布・乾燥する包装用防湿紙の製造方
    法であって、ロジンが、スチレン・アクリル共重合体の
    乳化重合時に添加されることを特徴とする、電子写真用
    紙包装用防湿紙の製造方法。
  8. 【請求項8】スチレン・アクリル共重合体及びワックス
    が、水に乳化分散されたエマルションの状態で使用され
    る、請求項7に記載された電子写真用紙包装用防湿紙の
    製造方法。
JP18732397A 1997-06-27 1997-06-27 電子写真用紙包装用防湿紙及びその製造方法 Pending JPH1112989A (ja)

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