JPH11126581A - ハロゲンランプ用マウントと該マウント利用のランプ並びにその製造方法 - Google Patents

ハロゲンランプ用マウントと該マウント利用のランプ並びにその製造方法

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JPH11126581A
JPH11126581A JP30923897A JP30923897A JPH11126581A JP H11126581 A JPH11126581 A JP H11126581A JP 30923897 A JP30923897 A JP 30923897A JP 30923897 A JP30923897 A JP 30923897A JP H11126581 A JPH11126581 A JP H11126581A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、極く細いフ
ィラメントを通電部材に変形させることなく接合するた
めの通電部材の接続部の形状の改良にある。 【解決手段】 通電部材(2)の2箇所を凹に
曲成して形成した接続部(5)に、フィラメント(6)の両端
部分を固定したハロゲンランプ用マウント(M)であっ
て、通電部材(2)の一部(L)が接続部(5)間を越えてフィ
ラメント(6)の長手方向に突出しており、且つ接続部(5)
の開口部分(5a)が略同一側にある」事を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低消費電力、商用電源用
の小型ハロゲンランプ用マウント、該マウントを使用し
たハロゲンランプ及び該ハロゲンランプの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハロゲンランプはその用途を急拡
大させており、あらゆる分野に浸透しつつある。その中
でも特に家庭用としては、従来は商業電源の100V〜
250Vから、例えば12Vのような低電圧にトランス
フォーマを使って一旦落として使用しているケースが大
変多かったがその場合トランスフォーマのコストと性能
の面で大きな問題があった。即ち、 トランスフォーマを使用するとどうしてもトランス
フォーマの分だけ初期投資額が大きくなるだけでなくト
ランスフォーマの寿命にも左右される。 (消費電力=電圧×電流)の関係から商用電源電圧
から12Vに降圧して使用すると、同一消費電力では商
用電源電圧で使用する場合と比較して電流値が大きくな
り、接触不良によるソケットの焼損やランプ側のピンと
の焼き付き、通電によりソケットやピンが損耗してソケ
ットによるピンの締付力が低下してグラつき、使用中に
ランプがソケットから脱落するという事故などがあっ
た。
【0003】そこで、最近の傾向としては店舗の店頭照
明を始め家庭における一般照明用のハロゲンランプは、
12Vに電圧を落として使用する方式から、商用電源電
圧を直接使用する方式に移行しつつある。この場合は特
殊なソケットや灯具を使用する事もなく、従来のソケッ
トが設置されている灯具にトランスフォーマなどを必要
とせずそのままねじ込んだり差し込んだりして使用する
事ができる。しかしながら、同一消費電力のランプ同士
を比較した場合、点灯電圧は例えば12Vや24Vの低
電圧型ハロゲンランプに比べて商用電源電圧タイプ(1
00〜250V)のハロゲンランプの場合、どうしても
フィラメントの線径が細く且つその長さが大きくならざ
るを得ず、フィラメントの取り扱いの面で製造上或いは
使用上の大きな問題があった。
【0004】例えば、フィラメントが非常に細いため
に点灯中に変形してサグを招きやすいという事や、外部
からの振動を受けてフィラメントが断線しやすいので、
サポートを必要とする事が多い。ところが、フィラメ
ントの線径が細いためにサポートの巻き付けが非常に困
難であり、甚だしい場合には巻き付け作業中にフィラメ
ントが巻き付け部分から断線してしまうというような製
造上の問題点などがあった。更に、フィラメントの細
さ故に変形や断線などが頻繁に起こり、外囲器への組み
込みも容易でなく、手作業による製造は勿論、自動化に
よる大量生産などは思いもよらないという製造上の問題
もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
極く細いフィラメントの通電部材との接合、サポートの
取付性、外囲器への組み込み或いは使用中のサグ、耐震
性などの諸問題を一挙に解決する事を課題とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】『請求項1』は本発明に
かかるハロゲンランプ用マウント(M)の第1実施例で
「通電部材(2)の2箇所を凹に曲成して形成した接続部
(5)に、フィラメント(6)の両端部分を固定したハロゲン
ランプ用マウント(M)であって、通電部材(2)の一部(L)
が接続部(5)間を越えてフィラメント(6)の長手方向に突
出しており、且つ接続部(5)の開口部分(5a)が略同一側
にある」事を特徴とする。
【0007】『請求項2』は本発明にかかるハロゲンラ
ンプ用マウント(M)の第1実施例で「通電部材(2)の2箇
所を凹に曲成して形成した接続部(5)に、フィラメント
(6)の両端部分を固定し、且つ通電部材(2)の一部を凹に
曲成し或いは通電部材(2)に一体的に保持されている別
部材(3)の一部を凹に曲成した保持部(7)にフィラメント
(6)の中間部分の任意の位置を保持させたハロゲンラン
プ用マウント(M)であって、通電部材(2)の一部が接続部
(5)間を越えてフィラメント(6)の長手方向に突出してお
り、且つ接続部(5)の開口部分(5a)及び保持部(7)の開口
部分(7a)が略同一側にある」事を特徴とする
【0008】請求項1によれば、接続部(5)の開口部分
(5a)が略同一側にある場合で、接続部(5)のみの場合
と、接続部(5)と保持部(7)が設けられている場合とが
ある。後者の場合、接続部(5)の開口部分(5a)は略同一
方向を向いているが、保持部(7)は必ずしもそうである
必要はなく、保持部(7)の開口部(7a)は異なる方向を向
いていてもよい。その場合、接続部(5)にフィラメント
(6)を取り付けた後、フィラメント(6)を保持部(7)の開
口部(7a)に取り付ける事になる。なお、接続部(5)の開
口部分(5a)と、保持部(7)の開口部(7a)が略同一方向を
向く場合は次の請求項2で記載した。請求項2によれ
ば、接続部(5)の開口部分(5a)のみならず、保持部(7)の
開口部分(7a)も略同一側にあるので、1方向(即ち、開
口方向)からフィラメント(6)の両端部分(6a)を接続部
分(5)内に挿入する事ができる。従って、ハンドリング
が非常に簡単になるために極く細いフィラメント(6)で
も変形させたり断線させたりすることなく通電部材(2)
の接続部(5)に取り付ける事ができる。しかもこのよう
にハンドリングが簡単であるから極く細いフィラメント
(6)にも拘わらず自動組み立ても可能となる。加えて、
通電部材(2)の一部(L)が接続部(5)間を越えてフィラメ
ント(6)の長手方向に突出しているので、この延長部分
(L)をハンドリングすることで通電部材(2)に組み込まれ
たフィラメント(6)に手を触れることなく外囲器(1)への
装着が可能となり、この部分における自動化もより簡単
となる。
【0009】『請求項3』は接続部(5)或いは保持部(7)
の変形例1で「接続部(5)或いは保持部(7)の凹の少なく
とも1箇所が複数にて並設されている」事を特徴とする
ものであり、このようにすることにより、フィラメント
(6)の接続部分及び/又は保持部分は、2点以上の支持
となりより安定的に支持される。
【0010】『請求項4』は接続部(5)或いは保持部(7)
の変形例2で「接続部(5)或いは保持部(7)のフィラメン
ト(6)との接触部分(18)が面状に形成されている」事を
特徴とするもので、このようにすることによりフィラメ
ント(6)との接触部分(18)が面状に接触することなり、
フィラメント(6)を傷付ける事なく強固に接続できるこ
とになる。なお、ここで『面状』とは、平坦面、表面が
凹凸或いは波形に形成されている場合、表面に溝が形成
されている場合、大きな曲率を有する曲面なども当然含
まれ、このようにすることでフィラメント(6)とのより
良い接触が図れる。また、『請求項3』で示したように
接続部(5)或いは保持部(7)の複数の凹の接触部分(18)が
面状に形成されている場合も含まれ、その場合にはより
安定的で且つ強固な支持が可能となる。
【0011】請求項5はハロゲンランプ(A)に関し「請
求項1〜4のいずれかにて形成されたマウント(M)が外
囲器(1)に組み込まれている」事を特徴とする。ハロゲ
ンランプ(A)にはシングルエンド型とダブルエンド型と
があり、本明細書全体を通じて前者を(A1)で表し、後者
を(A2)で表す。請求項1〜4のいずれかにて形成された
マウント(M)を使用すれば、極く細いフィラメント(6)で
も傷付ける事なく極めて容易にハンドリングでき、従来
製造不可能であったハロゲンランプ(A)を手作りは勿
論、自動的に製造できるようになった。なお、フィラメ
ント(6)の中間部分を保持するサポート(3)に短絡部分(1
7)があれば、レーザー装置などの外部装置或いは通電に
よる発熱、封止時の熱や加圧力を利用して短絡部分(17)
を切除する。
【0012】請求項6はハロゲンランプの製造方法に関
し「請求項1〜4のいずれかにて形成されたマウント
(M)を外囲器(1)内に挿入し、然る後外囲器(1)を封止し
て通電部材(2)の一部を外囲器(1)の封止部(10)に固着し
た」事を特徴とする。この方法によれば、請求項1〜4
のいずれかにて形成されたマウント(M)を使用する事が
出来、極く細いフィラメント(6)でも傷付ける事なく極
めて容易にハンドリングできるようになる。その結果、
従来製造不可能であったハロゲンランプ(A)を手作りは
勿論、自動的に製造できるようになった。なお、フィラ
メント(6)の中間部分を保持するサポート(3)に短絡部分
(17)があれば、レーザー装置などの外部装置或いは通電
による発熱、封止時の熱や加圧力を利用して短絡部分(1
7)を切除する。
【0013】
【実施例】以下、図面に示す実施例に従って本発明を詳
細に説明する。本発明は例えば商用電源(100〜25
0V)を使用し、低消費電力(10〜100W、特に1
0〜40W)タイプのシングルエンド型或いはダブルエ
ンド型のハロゲンランプ(A)に関するものであるが、こ
のハロゲンランプ(A)にはシングルエンド型とダブルエ
ンド型とがあり、本明細書全体を通じて前者を(A1)で表
し、後者を(A2)で表す。図7〜9がシングルエンド型の
ものであり、図11、12がダブルエンドタイプのもの
である。これらハロゲンランブ(A)はチップ管を使用し
た封切跡(8)のあるもの又はチップ管を使用しないチッ
プレスタイプものいずれのものもある。
【0014】先ず、マウント(M)について説明する。マ
ウント(M)にはハロゲンランプ(A)に合わせてシグルエン
ド用のものとダブルエンド用のものとがあるが、いずれ
の場合でも基本的には同じであるので、特に断らない限
りは本明細書での説明は両者共通である。さて、通電部
材(2)には1本の部材(又は複数の部材を連結棒(12)で
溶接して一体化したもの或いはその一部を圧延して封止
用箔状部分(2c')としたものなど)で構成されているも
のもあれば、内部リード棒(2a)、外部リード棒(2b)及び
封止用箔(2c)とで構成されているものもある。
【0015】又、図8のように通電部材(2)の途中から
サポート(3)を溶接して突設しているもの、或いは1本
の部材を適宜屈曲してサポート(3)を形成している場合
(図9参照)、など各種のものがある。前記通電部材
(2)が1本の線材で構成されている場合或いはそうでな
い場合(即ち、封止用箔(2c)使用の場合や複数の線材を
連結部材(12)で繋げた場合)でも、モリブデン棒、タン
タル棒、チタン棒、ニッケル棒或いはタングステン棒の
単体或いはこれらの突き合わせ溶接複合棒材(この場合
は、フィラメント(6)の端部が固定される少なくとも接
続部(5)はタングステンかモリブデンになっている場合
が一般的である)で構成していてもよい。又、後述の連
結棒(12)も同様の材質で形成されてもよい。
【0016】いずれにしても重要なことの第1は、通電
部材(2)のフィラメント(6)との接続部(5)、又は接続部
(5)とサポート(3)の保持部(7)が凹状に屈曲して形成さ
れており、接続部(5)におけるフィラメントを挿入する
ための開口部分(5a)及び保持部(7)におけるフィラメン
トを挿入するための開口部分(7a)が略同一側にある事で
ある。接続部(5)、サポート(3)の屈曲形状は特に限定さ
れるものでなく、フィラメント(6)の端部分(6a)が挿入
出来、例えばカシメなどによって屈曲部分を変形させて
前記端部分(6a)が接合出来るような形状であればよく、
ここではU字状或いはV字状に形成されている。
【0017】また、第2の重要点は、図2、3に示すよ
うに接続部(5)或いは保持部(7)の凹の少なくとも1箇所
が複数にて並設されている事である。図2、3の場合は
2箇所に並設しているが、勿論これに限られず、3以上
であってもよい事は言うまでもない。また、凹の複数形
成箇所は、マウント(M)の接続部(5)、保持部(7)の全て
でもよいし、いずれか1つだけでもよい。なお、凹は通
電部材(2)やサポート(3)が棒材で作られる関係から、図
2のように棒材の先端を屈曲して形成される。
【0018】第3の重要点は、図5、6に示すように接
続部(5)或いは保持部(7)のフィラメント(6)との接触部
分(18)が面状に形成されている事である。この場合は、
接続部(5)或いは保持部(7)は加圧により、或いは切削に
より形成される。『面状』に付いての定義は前述の通り
である。図の場合は接続部(5)或いは保持部(7)の全体が
平坦に形成されているが、勿論これに限られず、フィラ
メント(6)が接触する部分だけを面状に形成してもよ
い。また接触部分(18)を波形、凹凸その他任意の形状に
成形してフィラメント(6)との接触を良好にするように
してもよい。
【0019】更に、前記3点は個々に形成してもよい
し、いずれか2つを組み合わせて両者の長所を加重して
もよいし、全てを組み合わせてもよい。これにより極く
細いフィラメント(6)でも傷付けることなく安定的且つ
強固に接続できる。
【0020】フィラメント(6)は100〜250Vの商
用電源電圧が印加され、消費電力は一般的には10〜1
00W(更に言えば10〜40W)程度のものであり、
タングステンワイヤで構成さたダブルコイルが使用され
る。素線径は例えば直径0.01〜0.1mmである。フィ
ラメント長は、使用条件に合わせて短いものから長いも
のまで各種ある。フィラメント(6)が短い場合はサポー
ト(3)を使用しない場合もあるが、長い場合には必要箇
所にサポート(3)を使用する。図1、4ではサポート(3)
を仮想線で示す。
【0021】サポート(3)の材質は、タングステン、モ
リブデン、チタンの他、タンタル或いはレニウムのなど
高融点金属単体線材又はレニウム−タングステンなどこ
れらの合金線材が用いられる。また、サポート(3)が複
数箇所設けられる場合は、図12に示すように外囲器
(1)と同じ融点或いは外囲器(1)より低融点のガラスビー
ズ或いはガラスチューブなどの溶着部材(13)を適所に取
り付けておき、これを軟化して外囲器(1)の内周に融着
させるようにしてもよい。この場合、外囲器(1)が石英
ガラスの場合には、前記低融点のガラスとしてアルミノ
シリケートガラス、ボロンシリケートガラスなどが一般
的に使われる。
【0022】マウント(M)の製造方法の一例を図1に従
って説明する。線材を所定の形状に屈曲し且つその端部
をダブルに屈曲して通電部材(2)を形成する。その接続
部(5)の開口部(5a)《サポート(3)を有する場合は接続部
(5)の開口部(5a)及び保持部(7)の開口部(7a)》にフィラ
メント(6)の両端部(6a)を挿入する。《サポート(3)を有
する場合はフィラメント(6)の両端部(6a)及びその中間
位置の被サポート位置を接続部(5)の開口部(5a)及び保
持部(7)の開口部(7a)に挿入する。》両開口部(5a)は略
同一方向にあり、サポート(3)を有する場合は、両開口
部(5a)及び開口部(7a)は略同一方向にあるので、一方向
からフィラメント(6)を挿入する事が出来る。従って、
フィラメント(6)の素線径がいかに細くとも曲がりや変
形或いは断線など生じないものである。
【0023】然る後、接続部(5)の開口部(5a)をカシメ
などで変形させてフィラメント(6)の両端部分(6a)や被
サポート部分を挟み込んで接合する。サポート(3)を有
する場合は、同様に接続部(5)の開口部(5a)と保持部(7)
の開口部(7a)とをカシメなどで変形させてフィラメント
(6)の両端部分(6a)や中間位置の被サポート部分を挟み
込んで接合する。勿論、溶接のような方法で接合する事
も可能である。なお、サポート(3)の保持部(7)は変形さ
せず、単に引っかけておくだけでもよい。このような方
法でマウント(M)は組み立てられるので、人手で組み立
てを行う事は勿論、自動化する事も可能である。また、
前記マウント(M)はシングルエンド用もダブルエンド用
も同じである。ここで、接続部(5)や保持部(7)の凹はダ
ブルに形成されているので、図3のようにカシメ固定す
ると、フィラメント(6)は2箇所で支持されることにな
り、従来のような1箇所での支持と異なり安定的な支持
が可能となる。特に、フィラメント(6)が細い場合には
強い力でカシメ固定ができないので、この方法は効果的
である。
【0024】次に、外囲器(1)であるが、一般的に石英
ガラスとハードガラスが使用される。図8では石英ガラ
スが使用されているので、通電部材(2)は封止用箔(2c)
の代用となる封止用箔状部(2c')が封止部(10)に埋入さ
れる事になる。勿論、内部リード棒(2a)、封止用箔(2c)
及び外部リード棒(2b)とで構成されたものを使用しても
よい。また、外囲器(1)のフィラメント(6)を収納してる
部分、即ち発光部(1a)の部分の形状は、図のような円筒
状のものに限られず、図示していないがボール状或いは
ラグビーボール状に膨れているものなど各種のものが使
用される事は言うまでもない。
【0025】一方、図7他ではハードガラスが使用され
ているので、通電部材(2)は1本のモリブデン棒或いは
モリブデン棒とタングステン棒或いはその他の材料の突
き合わせ溶接した複合棒材が使用される事になる。
【0026】図4は、複数の棒材を連結棒(12)で一体化
した場合で、その他は図1の場合と同じである。連結棒
(12)は、金属棒でもよいし、接合面を加熱した石英棒
(コルツ)を両側から挟み込んで融着したものでもよ
い。連結棒(12)を使用した場合は、封止後連結棒(12)が
切断される事になる。連結棒(12)の接続位置は、図8の
ように封止部(10)の外部となる位置でも良いし、図9の
ように発光部(1a)内となるようにしてもよいし、図示し
ないが、封止部(10)内に来るようにしてもよい。図8の
場合は封止後の適宜の工程で切除され、図9の場合は、
連結棒(12)が石英のような絶縁体の場合はそのまま残さ
れるが、金属棒の場合は封止後の適宜の工程で切除され
る。封止部(10)内に位置する場合は、一般的にニッケル
棒が使用され、封止時の熱と加圧力によって溶断される
ようにする。
【0027】次に、マウント(M)を使用してハロゲンラ
ンプ(A)を組み立てる場合を説明する。まずシングルエ
ンド型ハロゲンランプ(A1)を図7に従って簡単に説明す
る。マウント(M)を外囲器(1)の中に挿入し、フィラメン
ト(6)が発光部(1a)の略中心線に一致するように保持す
る。チップ管(図示せず)にガス供給管(図示せず)を
接続して、窒素ガスを供給しつつ外囲器(1)の開口端を
加熱封止して封止部(10)を形成する。続いて、チップ管
の接続を排気管に切り替えて発光部(1a)内を略真空状態
まで減圧し、続いて不活性ガスで発光部(1a)をウォッシ
ングその他必要処理を施した後、必要ガスを封入し、チ
ップ管を封切してから、最後に通電部材(2)の封止部(1
0)からの露出部(11)を切断し、フィラメント(6)の端部
(6a)に接続されている通電部材(2)を切り離す。このよ
うにして図3に示すハロゲンランプ(A1)が形成される。
【0028】図8は封止用箔状部(2c')を使用した例
で、封止部(10)内に封止用箔状部(2c')が埋設され、且
つサポート(3)が設けられた場合でそれ以外は図7の場
合と同じである。図9は1本の通電部材(2)でサポート
(3)及び係止部(9)も一連に形成され、封切跡(8)に係止
部(9)が挿入された例であり、それ以外は図7の場合と
同じである。なお、この場合、封止後の適宜の工程で短
絡場所(17)が切除される。
【0029】図10はチップ管を使用しない製造方法
で、通電部材(2)が外囲器(1)の開口部(1b)から挿入さ
れ、図のようにその係止部(9)が外囲器(1)の細径部(14)
に挿入されて固定され《勿論、別の方法でもよく、例え
ば弾性部材(20)(仮想線で示す)で開口部(1b)に吊り下
げてもよい。》この状態で開口部(1b)を排気管(15)に接
続し、発光部(1a)内を排気した後、窒素ガスで管内部を
ウォッシングその他必要処理を施した後、必要ガスを封
入し、この状態で外囲器(1)の開口部(1b)を加熱封止し
て封止部(10)を形成する。最後に通電部材(2)の封止部
(10)からの露出部(11)を切断し、フィラメント(6)の端
部(6a)に接続されている通電部材(2)を切り離す。
【0030】図11以下は、ダブルエンド型ハロゲンラ
ンプ(A2)で、この場合も基本的にはシングルエンド型ハ
ロゲンランプ(A1)の製造方法と同じである。図12は2
つのサポート(3)《これ以上でもよく3の場合は仮想線
で示す。この場合、中央のサポート(3)を保持するため
に融着部材(13)が中央のサポート(3)の一部に設けら
れ、外囲器(1)の内周面に溶着されている》を設けた例
である。この場合は、融着部材(13)の外囲器(1)の内周
面への溶着後の適時に例えばレーザー光線でサポート
(3)の中間部分《短絡部分(17)》が切断され、サポート
(3)が各自独立するようになっている。
【0031】
【発明の効果】本発明にかかるマウントを使用すれば、
いかに細いフィラメントでも変形させたり曲げたりする
ことなく通電部材やサポートに取り付ける事が出来、且
つハロゲンランプの組み立て時においても、フィラメン
トを触る事なく組み立てが出来る。従って、商用電圧で
使用するような小型ハロゲンランプの製造には最も効果
的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマウントの1実施例の組み立て前の斜
視図
【図2】図1中Xで示す接続部のカシメ固定前の拡大斜
視図
【図3】図1の接続部のカシメ固定後の拡大斜視図
【図4】本発明のマウントの他の実施例の組み立て時の
斜視図
【図5】図2中Yで示す接続部のカシメ固定前の拡大斜
視図
【図6】図2の接続部のカシメ固定後の拡大斜視図
【図7】本発明のシングルエント型ハロゲンランプの第
1実施例の正断面図
【図8】本発明のシングルエント型ハロゲンランプの第
2実施例の正断面図
【図9】本発明のシングルエント型ハロゲンランプの第
3実施例の正断面図
【図10】本発明の第5実施例であるチップレスタイプ
のシングルエント型ハロゲンランプの封止前の正断面図
【図11】本発明のダブルエント型ハロゲンランプの第
1実施例の正断面図
【図12】本発明のダブルエント型ハロゲンランプの第
2実施例の正断面図
【符号の説明】
(A)…ハロゲンランプ (M)…マウント (1)…外囲器 (1a)…発光部 (1b)…開口部 (2)…通電部材 (3)…サポート (5)…接続部分 (5a)…開口部分 (6)…フィラメント (6a)…端部 (7)…保持部 (7a)…開口部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電部材の2箇所を凹に曲成して
    形成した接続部に、フィラメントの両端部分を固定した
    ハロゲンランプ用マウントであって、 通電部材の一部が接続部間を越えてフィラメントの長手
    方向に突出しており、且つ接続部の開口部分が略同一側
    にある事を特徴とするハロゲンランプ用マウント。
  2. 【請求項2】 通電部材の2箇所を凹に曲成して
    形成した接続部に、フィラメントの両端部分を固定し、
    且つ通電部材の一部を凹に曲成し或いは通電部材に一体
    的に保持されている別部材の一部を凹に曲成した保持部
    にフィラメントの中間部分の任意の位置を保持させたハ
    ロゲンランプ用マウントであって、 通電部材の一部が接続部間を越えてフィラメントの長手
    方向に突出しており、且つ接続部の開口部分及び保持部
    の開口部分が略同一側にある事を特徴とするハロゲンラ
    ンプ用マウント。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のいずれかに記載
    のハロゲンランプ用マウントにおいて、 接続部或いは保持部の凹の少なくとも1箇所が複数にて
    並設されている事を特徴とするハロゲンランプ用マウン
    ト。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の
    ハロゲンランプ用マウントにおいて、 接続部或いは保持部のフィラメントとの接触部分が面状
    に形成されている事を特徴とするハロゲンランプ用マウ
    ント。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにて形成
    されたマウントが外囲器に組み込まれている事を特徴と
    するハロゲンランプ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかにて形成
    されたマウントを外囲器内に挿入し、然る後外囲器を封
    止して通電部材の一部を外囲器の封止部に固着した事を
    特徴とするハロゲンランプの製造方法。
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