JPH11125606A - 導波装置及び電気特性測定装置 - Google Patents

導波装置及び電気特性測定装置

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JPH11125606A
JPH11125606A JP28846197A JP28846197A JPH11125606A JP H11125606 A JPH11125606 A JP H11125606A JP 28846197 A JP28846197 A JP 28846197A JP 28846197 A JP28846197 A JP 28846197A JP H11125606 A JPH11125606 A JP H11125606A
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JP
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waveguide device
waveguide
sample
opening
metal wall
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JP28846197A
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Takeshi Takahashi
高橋  毅
Taro Miura
太郎 三浦
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料の電気特性を、高精度で測定する。 【解決手段】 内部に導波空間11を有する。導波空間
11を囲む金属壁面121〜123のうち、金属壁面1
21は、少なくとも一つの開口部13を有している。開
口部13を設けた金属壁面121と向き合う金属壁面1
22は、開口部13と対向する凹部14を有する。凹部
14は底部が閉じている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料の電気特性を
測定するために用いられる導波装置、およびこの導波装
置を用いた電気特性測定装置に関する。本発明の好まし
い適用例は、フィルタ、電圧制御発振器、共振器などに
広く用いられている誘電体材料、磁性体材料、絶縁体材
料、または高分子材料などの電気特性測定であり、特に
高周波領域における誘電特性測定および磁気特性測定に
適している。
【0002】
【従来の技術】UHF帯からマイクロ波帯、ミリ波帯に
わたる移動体通信の発展には各種通信用デバイスの小形
化が大きく寄与している。この通信用デバイスを小型化
する技術としては材料の高比誘電率化やデバイスの積層
化等が利用される。例えば、フィルタやデュプレクサ、
電圧制御発振器、カップラ、バルンには多層基板材料を
使用して薄型化を実現しており、ストリップライン共振
器やコプレーナガイドでは高比誘電率の基板材料を用い
て小型化を図っている。
【0003】かかる基板材料を用いた各種デバイスにお
いては、所定の特性を確保するために、基板材料の高周
波誘電特性または高周波磁気特性を測定しなければなら
ない。その手段として、例えば、ミリ波(日刊工業新聞
社、1961)は、棒状試料を切り出し、切り出された
棒状試料を導波装置の電界最大領域または磁界最大領域
に挿入する評価手法について述べている。この評価手法
は摂動法と称され、導波装置に試料を挿入しない場合と
挿入した場合との、共振周波数の変化量と無負荷Q値の
変化量から、挿入された試料の誘電特性または磁気特性
を算出する。電界最大領域に試料を配置した場合には、
試料の磁気特性に関する寄与が無視されて、試料の複素
誘電率が求められる。反対に、磁界最大領域に試料を配
置した場合には、試料の複素透磁率が算出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】摂動法の問題点の一つ
は、導波装置内に試料を挿入した場合、導波装置の金属
壁面と試料先端部との間で、完全接触を作れずに、不安
定であるため、導波装置の共振周波数および無負荷Q値
の再現性が著しく悪いことである。特に、試料が挿入さ
れる部分は、電界最大領域または磁界最大領域であるた
めに、導波装置の金属壁面と試料先端部との間の接触状
態が僅かに変化しただけで、共振周波数および無負荷Q
値が非常に敏感に変化する領域である。
【0005】ミリ波(日刊工業新聞社、1961)に
は、導波装置の対向する金属壁面に、試料を貫通させる
開口部を設けた構造が開示されている。この構造では、
導波装置金属壁面と試料先端部との接触面に起因する問
題は発生しない。しかし導波装置に開口部が2個存在す
ることによって、導波装置の無負荷Q値が大幅に劣化し
てしまう。このため、試料を挿入しない場合と、挿入し
た場合との無負荷Q値の変化量が、非常に小さくなって
しまい、試料の誘電特性または磁気特性の算出、測定精
度が劣化してしまうというが問題があった。
【0006】そこで、本発明の課題は、試料の電気特性
を、高精度で測定するのに適した新規な導波装置、およ
びこの導波装置を用いた電気特性測定装置を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明に係る導波装置は、内部に導波空間を持
ち、前記導波空間を囲む金属壁面に、少なくとも一つの
開口部を有しており、前記開口部と対向する前記金属壁
面に底部を閉じた凹部を有する。
【0008】本発明に係る電気特性測定装置は、上述し
た導波装置と、測定手段とを含む。前記測定手段は、前
記導波装置を励振すると共に、前記導波装置の出力信号
を解析する。
【0009】本発明に係る電気特性測定装置を用いて、
試料の電気特性を測定するには、試料を、導波装置の開
口部を通して、導波空間内に挿入する。そして、測定手
段によって導波装置を励振すると共に、導波装置の出力
信号を処理して、試料の電気特性を測定する。
【0010】ここで、本発明に係る導波装置は、導波空
間を囲む金属壁面に配置された開口部と対向する金属壁
面に、凹部を有するから、試料の先端部が凹部内に入
り、金属壁面と試料先端部との接触面を、導波空間外に
位置する凹部内に形成することができる。導波空間外で
は電磁界強度が指数関数的に弱まるために、凹部内にお
いて、金属壁面と試料の先端面との間の接触面が、不完
全になったり、あるは不安定になった場合であっても、
それによる悪影響を大幅に低減することができる。この
ため、導波装置における共振周波数および無負荷Q値の
再現性を、大幅に向上させることができ、摂動法によっ
て算出する試料の誘電特性や磁気特性の測定精度を著し
く改善することができる。
【0011】さらに、凹部は導波装置の金属壁面に形成
されていて、底部が金属壁面によって閉じられているか
ら、凹部によって、高周波電流路または磁路が遮断され
ることがない。このため、高い無負荷Q値を得ることが
できる。
【0012】凹部に対向して設けられた開口部の大きさ
は、高周波電流または磁束に対する遮断作用が、できる
だけ小さくなるような値に定める。これにより、より一
層、高い無負荷Q値を得ることができるようになる。
【0013】従って、本発明によれば、摂動法によって
試料の誘電特性や磁気特性を算出する場合、試料を挿入
しない場合と、挿入した場合との無負荷Q値の変化量を
大きくし、摂動法の測定精度を向上させることができ
る。
【0014】本発明の他の目的、構成および利点につい
ては、添付図面を参照して、更に詳しく説明する。但
し、本発明の技術的範囲がこれらの図示実施例に限定さ
れないことは言うまでもない。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る導波装置の一
例を示す斜視図、図2は図1の2ー2線に沿った断面図
である。この実施例は磁気特性を測定するのに適した導
波装置を示し、TMモード等の共振モードで動作する矩
形状の形状となっている。図示された導波装置は、内部
に導波空間11を有しており、TMモード等の共振モー
ドで動作する矩形状の形状となっている。導波空間11
は相対向する2つの金属壁面121、122と、両金属
壁面121、122の間で4角筒体を構成する金属壁面
123によって画定されている。導波装置の金属壁面1
21〜123は、例えば銅や銀、金、アルミニウムある
いは合金などの導電材料で構成される。もしくは、金属
メッキを施した材料としてもよい。
【0016】導波空間11を囲む金属壁面121〜12
3のうち、金属壁面121は、少なくとも一つの開口部
13を有している。また、開口部13を設けた金属壁面
121と向き合う金属壁面122は、開口部13と対向
する凹部14を有する。また相対する金属壁面123、
123に、入力コネクタ15および出力コネクタ16が
取り付けられている。
【0017】開口部13と凹部14は、誘電特性を測定
する場合には、電界最大領域に配置され、磁気特性を測
定する場合には磁界最大領域に配置される。図1および
図2は磁気特性を測定するのに適した導波装置を示して
おり、開口部13および凹部14は磁界最大領域に配置
されている。
【0018】凹部14の底面は、金属壁面124によっ
て閉じられている。凹部14は金属壁面122と一体構
造でもよいし、金属壁面122に穴を開けた後、金属板
を半田付け等の手段によって接合して、穴を塞ぐ構造で
あってもよい。
【0019】図1および図2に示した電気特性測定装置
を用いて、試料の磁気特性を測定するには、図3に示す
ように、試料2を、導波装置1の開口部13を通して、
導波空間11内に挿入する。
【0020】試料2は、磁性特性を測定するために準備
されたものの何れであってもよい。試料2は、誘電体材
料、絶縁材料または磁性材料から選択された少なくとも
一種の材料でなる。より具体的には、ポリマー材料、セ
ラミック材料またはこれらの複合材料から選択された少
なくとも一種の材料でなる。
【0021】本発明に係る導波装置1は、導波空間11
を形成する金属壁面121に配置された開口部13と対
向する金属壁面122に凹部14を有するから、試料2
の先端部が凹部14の内部に入り、凹部14の底面を構
成する金属壁面122と、試料2の先端部との接触面
を、導波空間11の外部に位置する凹部14の内部に形
成することができる(図4参照)。
【0022】導波空間11の外部では磁界強度が指数関
数的に弱まるために、凹部14の内部において、金属壁
面124と試料2の先端面との間の接触面が、不完全に
なったり、あるは不安定になった場合であっても、それ
による悪影響を大幅に低減することができる。このた
め、導波装置1における共振周波数および無負荷Q値の
再現性を、大幅に向上させることができ、摂動法を適用
した場合、試料2の磁気特性の測定精度を著しく改善す
ることができる。
【0023】さらに、凹部14は導波装置1の金属壁面
122に形成されていて、底部が金属壁面124によっ
て構成されているから、凹部14によって、磁路が遮断
されることがない。このため、高い無負荷Q値を得るこ
とができる。
【0024】凹部14に対向して設けられた開口部13
の大きさは、磁束に対する遮断作用が、できるだけ小さ
くなるような値に定める。これにより、より一層、高い
無負荷Q値を得ることができるようになる。具体的に
は、開口部13は、その開口面積が、開口部13の形成
されている金属壁面121の平面積に対して、0.1以
下、好ましくは0.05以下になるような大きさに形成
する。
【0025】本発明に係る導波装置は、種々の形状およ
び構造を採ることができる。次にその例について説明す
る。図5は誘電特性を測定するのに適した円形状導波装
置の斜視図、図6は図5の6ー6線に沿った断面図であ
る。図を参照すると、導波空間11は、金属壁面123
によって構成された円筒状部分と、円筒状金属壁面12
3の軸方向の両端を閉じる平面状の金属壁面121、1
22とによって囲まれている。この導波装置は、TEモ
ード等の共振モードで動作する。
【0026】開口部13は金属壁面121に設けられ、
凹部14は金属壁面121と対向する金属壁面122に
おいて、開口部13と対向するように設けられている。
かかる円形状導波空間11を有する導波装置によれば、
試料の誘電特性を摂動法によって測定することができ
る。
【0027】図5および図6に示した導波装置を用い
て、試料の誘電特性を測定するには、図7に示すよう
に、試料2を、導波装置1の開口部13を通して、導波
空間11内に挿入する。
【0028】試料2は、誘電特性を測定するために準備
されたものの何れであってもよい。試料2は、誘電体材
料または絶縁材料から選択された少なくとも一種の材料
でなる。より具体的には、ポリマー材料、セラミック材
料またはこれらの複合材料から選択された少なくとも一
種の材料でなる。
【0029】この場合、試料2の先端部が凹部14の内
部に入り、凹部14の底面を構成する金属壁面124
と、試料2の先端部とを、導波空間11の外部に位置す
る凹部14の内部で接触させることができる。導波空間
11の外部では電界強度が指数関数的に弱まるために、
凹部14の内部において、金属壁面124と試料2の先
端面との間の接触面が、不完全になったり、あるは不安
定になった場合であっても、それによる悪影響を大幅に
低減することができる。このため、導波装置1における
共振周波数および無負荷Q値の再現性を、大幅に向上さ
せることができ、摂動法を適用した場合、試料2の誘電
特性の測定精度を著しく改善することができる。
【0030】さらに、凹部14は導波装置1の金属壁面
122に形成されていて、凹部14の底部が金属壁面1
24によって構成されているから、凹部14によって、
高周波電流路が遮断されることがない。このため、高い
無負荷Q値を得ることができる。
【0031】図8は本発明に係る導波装置の更に別の実
施例を示す斜視図である。図を参照すると、開口部13
を導電材料で構成されたサポータ17を利用して設けて
ある。サポータ17は金属壁面121の外面に起立して
設けられている。
【0032】このような構造であると、開口部13の近
傍がカットオフ構造になるために、さらに高い無負荷Q
値を確保することができる。同様に、導波装置1を作製
する際に、金属壁面121および金属壁面122と、円
筒状金属壁面123との内面側交差部分を半田付けする
ことにより、さらに高い無負荷Q値を得ることが可能で
ある。図示は省略してあるが、矩形状の磁気特性測定用
導波装置にも、同様の構造を適用できる。
【0033】図9は図1〜図8に示した導波装置1を用
いた電気特性測定装置の構成を示す図である。導波装置
1は、上述したように、内部に導波空間11を有してお
り、導波空間11を囲む金属壁面121に、少なくとも
一つの開口部13を有している。そして、金属壁面12
1と向き合う金属壁面122に、開口部13と対向する
凹部14が設けられている。
【0034】測定手段3は、導波装置1を励振すると共
に、導波装置1の出力信号を解析する。実施例におい
て、測定手段3は、周波数シンセサイザ31と、ネット
ワークアナライザ32と、演算処理装置33とを含んで
いる。測定手段全体がコンピュータによって構成されて
いてもよいし、あるいは演算処理装置33だけがコンピ
ュータによって構成されていてもよい。
【0035】周波数シンセサイザ31は導波装置1に入
力する各種信号を発生させる。ネットワークアナライザ
32は導波装置1から供給されたアナログデータをディ
ジタル処理する。演算処理装置33は、ネットワークア
ナライザ32から供給されるディジタルデータを取り込
み、電気特性測定および出力のための処理を行う。演算
処理装置33は省略することが可能である。この場合は
ネットワークアナライザ32によって得られたデータを
手動で計算し、電気特性を算出することになる。
【0036】ネットワークアナライザ32は同等の機能
を有するマイクロ波レシーバなどでも構成することがで
きる。ネットワークアナライザ32が周波数シンセサイ
ザ31と同等の機能を有している場合には、周波数シン
セサイザ31は省略することができる。
【0037】図9に示した電気特性測定装置を用いて、
試料の電気特性を測定するには、図3、図4および図7
に示すように、試料2を、導波装置1の開口部13を通
して、導波空間11内に挿入する。そして、測定手段3
によって導波装置1を励振すると共に、導波装置1の出
力信号を処理して、試料2の電気特性を測定する。
【0038】次に、具体的な実施例を参照して、本発明
の効果を説明する。図5および図6に示した導波装置を
用いて、図9に示す電気特性測定装置を構成した。導波
装置1は銅材質でなる円形空洞共振器とし、共振周波数
および共振モードの異なる8種類の導波装置No.1〜8
を用意した。導波装置1の大きさは、共振周波数によっ
て変化する。例えば、導波装置No.1では内径250mm
×高さ50mmの大きさである。導波装置No.1〜8にお
いて、開口部13は金属壁面121の略中心部に円形状
に形成した。凹部14は開口部13と対向する位置にお
いて金属壁面122の略中心部に孔を開け、この孔を金
属壁面122の外面において、半田で塞いで形成した
(参照符号については図5および図6参照)。
【0039】比較例として、内径、高さ、銅材質、共振
周波数および共振モードが実施例において選定されたも
のと同じ8種類の導波装置No.1〜8を用意した。比較
例において、開口部13と対向する位置において金属壁
面122に孔を開け、この孔を開口させたまま(凹部無
し)とした。
【0040】上述のようにして得られた実施例と比較例
について、共振周波数および共振モードの異なる導波装
置No.1〜8毎の無負荷Q値の比較を表1に示す。 表1に示す結果によれば、導波装置No.1〜8の何れに
おいても、底部を塞いだ凹部を有する場合(実施例)の
方が、底部を開口した場合(比較例)よりも、著しく高
い無負荷Q値を得ることができる。従って、本発明によ
れば、無負荷Q値を大幅に上昇させ得ることが明らかで
ある。
【0041】次に、図9に示した電気特性測定装置につ
いて、導波装置1として、図5および図6に示したもの
を用い、摂動法による誘電特性測定手順を例にとって説
明する。まず、導波装置1の入力コネクタ15に、周波
数シンセサイザ31から各種信号を入力して、導波装置
1を励振する。そして、導波装置1の出力コネクタ16
を通して、導波装置1の出力信号をネットワークアナラ
イザ32へ供給する。ネットワークアナライザ32から
の出力信号をコンピュータでなる演算処理装置33に取
り込み、試料2を挿入しない状態の共振周波数fcと無
負荷Q値Qcを決定する。
【0042】次に、図7に示したように、例えば、角棒
状の試料2を導波装置1の開口部13に向かって挿入す
る。試料2は導波装置1の導波空間11内を通して、開
口部13と対向するように設けられた凹部14にセット
される。そして、試料2を挿入した状態で、導波装置1
の共振周波数fsと無負荷Q値Qsとを決定する。
【0043】最後に、これらの共振周波数と無負荷Q
値、導波装置1の体積Vc、試料2の体積Vs、導波装
置1の共振モードによる定数αεを用いて、下記の
(1)式、(2)式、および(3)式により、挿入され
た試料2の比誘電率ε’と誘電正接tanδを算出する。
【0044】 ε′=1+(Vc/α・ε)・{(fs-fc)/fc} (1) ε″={Vc/(2α・ε・Vs)}・(1/Qs-1/Qc) (2) tanδ=ε″/ε′ (3) 上述した計算式は第1次近似摂動公式である。但し、必
要に応じてその他の近似式や厳密解を使用してもよい。
また、導波装置1の共振周波数と無負荷Q値を決定する
際には、特開平4ー344478号公報に開示された方
法を採用することが好ましい。この方法に従えば、高精
度な評価が可能である。
【0045】ここで、MgTiO3-CaTiO3セラミック材料とP
P-g-P(St/DVB)高分子材料を試料2として用いた場合に
おいて、底部を閉じた凹部14を設けた場合(凹部有
り)と、底部を開口させた場合(凹部無し)との誘電特
性の繰り返し評価結果を表2にまとめた。表2におい
て、σ1は10回評価した時の比誘電率のばらつきを示
し、σ2は同じくtanδのばらつきを示している。用い
られた導波装置は、共振周波数0.918GHzの導波装
置(表1の導波装置No.1)である。 表2を見ると、凹部有りの導波装置(本発明品)は、比
誘電率のばらつきσ1及びtanδのばらつきσ2の何れ
においても、凹部無し(比較例)の場合よりも著しく改
善されており、測定精度を大幅に改良できることが解
る。
【0046】説明は省略するが、図1〜図4に示した磁
気特性測定用導波装置を用いた場合も、磁気特性の測定
精度について同様の結果が得られた。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
試料の電気特性を、高精度で測定するのに適した新規な
導波装置、およびこの導波装置を用いた電気特性測定装
置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る導波装置の一例を示す斜視図であ
る。
【図2】図1の2ー2線に沿った断面図である。
【図3】図1および図2に示した本発明に係る導波装置
を用いた測定手順の一つのステップを示す図である。
【図4】図3に示したステップの後のステップを示す図
である。
【図5】本発明に係る導波装置の他の実施例を示す斜視
図である。
【図6】図5の6ー6線に沿った断面図である。
【図7】図5および図6に示した本発明に係る導波装置
を用いた測定手順の一つのステップを示す図である。
【図8】本発明に係る導波装置の他の実施例を示す斜視
図である。
【図9】本発明に係る電気特性測定装置の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 導波装置 11 導波空間 12 金属壁面 13 開口部 14 凹部 15 入力コネクタ 16 出力コネクタ 17 サポータ 2 試料 3 測定手段 31 周波数シンセサイザ 32 ネットワークアナライザ 33 演算処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01P 7/06 H01P 7/06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に導波空間を持つ導波装置であっ
    て、 前記導波空間を囲む金属壁面に、少なくとも一つの開口
    部を有しており、前記開口部と対向する前記金属壁面
    に、底部を閉じた凹部を有する導波装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された導波装置であっ
    て、 試料の電気特性を測定するために用いられる導波装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された導波装置であっ
    て、 空洞共振器または導波管の何れかである導波装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載された導波装置であっ
    て、 前記開口部の開口面積が、前記開口部を設けてある前記
    金属壁面の平面積に対して、0.1以下の範囲である導
    波装置。
  5. 【請求項5】 導波装置と、測定手段とを含む電気特性
    測定装置であって、 前記導波装置は、請求項1ないし4に記載された何れか
    でなり、 前記測定手段は前記導波装置を励振すると共に、前記導
    波装置の出力信号を解析する電気特性測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載された電気特性測定装置
    であって、 前記測定手段は、周波数シンセサイザとネットワークア
    ナライザと演算処理装置とを含み、前記周波数シンセサ
    イザは前記導波装置を励振し、前記ネットワークアナラ
    イザは前記導波装置から供給されるアナログデータをデ
    ィジタルデータに変換して出力し、前記演算処理装置は
    前記ネットワークアナライザから供給されるディジタル
    データを処理する電気特性測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004097391A1 (fr) * 2003-04-29 2004-11-11 Yury Mikhailovich Ermolaev Procede et dispositif pour 'radiographier' les objets et milieux en utilisant des ondes electriques longitudinales
KR100789932B1 (ko) 2006-11-02 2008-01-02 한국전자통신연구원 광대역 전자파 차폐효과 측정치구 및 광대역 전자파차폐효과 측정시스템
JP2008045949A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Sumitomo Bakelite Co Ltd 電磁気特性測定治具及びその測定方法
CN108226651A (zh) * 2017-12-18 2018-06-29 河南师范大学 测量区域电场增强型介电常数测量装置

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