JP3825299B2 - 誘電定数測定法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は誘電定数測定法に関し、特に高周波数領域で電子部品として使用する誘電体薄膜の誘電定数測定法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
近年においては、マイクロ波の非線形デバイスに高誘電率薄膜を応用する研究が盛んに行われており、その誘電特性の測定法が求められている。高誘電率薄膜の誘電特性は、従来から、高誘電率薄膜と電極から構成されたストリップラインやマイクロストリップライン等の伝送特性や、コンデンサのキャパシタンスから求められてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年においてはより高周波領域で、例えば移動体通信で使用されている1GHz以上において正確な高誘電率薄膜の誘電特性が要求されるようになっているが、高誘電率薄膜の誘電特性をストリップラインやマイクロストリップライン等の伝送特性から求める場合には、上記したような高周波領域では線路を構成する導体のロスを完全に分離、除去して誘電体だけの特性を得ることが困難であるため、純粋な誘電体薄膜の評価になっていないことが懸案であった。
【0004】
又、高誘電率薄膜の誘電特性をコンデンサのキャパシタンスから求める場合には、電極ロスの影響の他に、電極のインダクタンスによるLC共振の効果を補正することが困難であるため、測定精度が低いと言う問題があった。
【0005】
従って、本発明は上述の技術的課題を解決し、高周波領域における高誘電率薄膜の比誘電率と誘電正接を高精度で測定することができる誘電定数測定法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記の課題に対して検討を重ねた結果、二分割した空洞共振器の分割面で、誘電体薄膜を形成した誘電体基板を挟持するとともに、誘電体基板の薄膜上及び/又は薄膜が形成されていない側の誘電体基板の面に共振周波数制御用基板を配置して共振器を構成し、該共振器のTEモード、とりわけTE011モードの共振周波数と無負荷Qから、誘電体薄膜の比誘電率、誘電正接を求めることにより、高周波領域において高い精度で誘電体薄膜の比誘電率と誘電正接を測定できることを見いだし、本発明に至った。
【0007】
即ち、本発明の誘電定数測定法は、開口部を有する一対の有底筒状体間に、かつ、それぞれの開口部に面するように、薄膜が形成された誘電体基板を配置するとともに、前記誘電体基板の前記薄膜上及び/又は前記誘電体基板の薄膜形成面と反対側の面に共振周波数制御用基板を配置して筒型空洞共振器を構成し、該筒型空洞共振器のTEモードの共振周波数と無負荷Qから、前記薄膜の比誘電率及び/又は誘電正接を求めることを特徴とする。
【0008】
本発明に使用する筒型空洞共振器では、図2(c)に示すように円筒型空洞共振器の分割面に、測定試料である誘電体薄膜3を誘電体基板5に形成し、誘電体薄膜3上に共振周波数制御用基板7を配置したものを挿入すると、誘電体薄膜3と誘電体基板5の積層体及び共振周波数制御用基板7に電界が集中し、図2(d)に模式的に示すように空洞共振器内のTE011モードの電界は中央でより強く集中するようになり、誘電体基板5に形成された誘電体薄膜3の中に高い電界が形成される。
【0009】
通常、誘電体薄膜3の厚さT3は、空洞共振器の内径D1、高さH1や、誘電体基板5の厚さT5に比べて10-4〜10-3倍の極めて薄いものであるため、その比誘電率と誘電正接が共振周波数と無負荷Qに影響を及ぼしがたいことが予想される。しかしながら、本発明の測定法ではTEモードとりわけTE011モードの電界は誘電体薄膜3の中で高い強度を持つので、薄膜にも係わらず、誘電体薄膜の比誘電率と誘電正接が共振周波数や無負荷Qに影響を与えることができ、その結果、TEモード、特にTE011モードの共振周波数と無負荷Qの測定値から誘電体薄膜3の比誘電率と誘電正接を測定することが可能となる。
【0010】
さらに共振周波数制御用基板7はTEモード、特にTE011モードの共振周波数を低下させるように作用し、所望の周波数領域、特に1〜8GHzの周波数領域での誘電体薄膜3の比誘電率と誘電正接を高い精度で測定することが可能となる。この共振周波数制御用基板7の厚さ、比誘電率を大きくすると共振周波数は低周波数側に移動する。共振周波数制御用基板7は図3に示すように空洞共振器内径D1よりも小さくても良い。
【0011】
又、共振周波数制御用基板7が配置された誘電体基板5の下面に、図4に示すように共振周波数制御用基板8を配置すると、共振周波数制御用基板8はTEモード、特にTE011モードの共振周波数をさらに低下させるように作用し、測定可能な周波数領域を広げることができる。共振周波数制御用基板8の厚さ、比誘電率を大きくすると共振周波数はさらに低周波数側に移動する。共振周波数制御用基板8は共振周波数制御用基板7と同様に図5に示すように空洞共振器内径D1よりも小さくても良い。
【0012】
具体的には、TEモードの共振周波数は、空洞共振器の内寸法、空洞共振器内の各誘電体の比誘電率と寸法によって決定される。従って、図2(c)或いは図3の場合、空洞共振器の内寸法、誘電体基板5、共振周波数制御用基板7の比誘電率と寸法、誘電体薄膜3の寸法を予め測定により決定しておけば、TEモード、特にTE011モードの共振周波数から誘電体薄膜3の比誘電率を計算して求めることができる。
【0013】
又、TEモードの無負荷Qは空洞共振器の内寸法、内壁の実効導電率、空洞共振器内の各誘電体の比誘電率、誘電正接と寸法によって決定される。従って、図2(c)或いは図3の場合、空洞共振器の内寸法、基板5、7の比誘電率、誘電正接と寸法、誘電体薄膜3の比誘電率、寸法を予め測定により決定しておけば、TEモードの共振周波数から誘電体薄膜3の誘電正接を計算して求めることができる。
【0014】
図4或いは5の場合も同様に、空洞共振器の内寸法、基板5、7、8の比誘電率と寸法、誘電体薄膜3の寸法を予め測定により決定しておけば、TEモードの共振周波数から誘電体薄膜3の比誘電率を計算して求めることができる。又、空洞共振器の内寸法、基板5、7、8の比誘電率、誘電正接と寸法、誘電体薄膜3の比誘電率、寸法を予め測定により決定しておけば、TEモードの共振周波数から誘電体薄膜3の誘電正接を計算して求めることができる。
【0015】
本発明においては基板5、7、8の比誘電率と寸法、特に厚さが大きいほど、TEモードの共振周波数、従って測定周波数は低下し、同時に薄膜内の誘電体薄膜3内の電界強度も低下するので、比誘電率、誘電正接の測定精度は低下する。
【0016】
従って、本発明では、誘電体基板5の厚みが2mm以下であり、比誘電率が10以下であることが望ましい。さらに、本発明では、共振周波数制御用基板7、8の厚みが3mm以下であり、比誘電率が5以上100以下であることが望ましい。これにより、実用的に充分な精度で誘電体薄膜の比誘電率、誘電正接を1GHz以上の高周波領域で測定することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、円筒型空洞共振器に測定試料をセットした状態を示す縦断面図である。この図1において、円筒型空洞共振器1は中央で2分割され、測定試料である誘電体薄膜3が形成された誘電体基板5と共振周波数制御用基板7が分割面で挟持されている。
【0018】
即ち、円筒型空洞共振器1は、開口部6a、6bを有する一対の金属製有底筒状体1a、1b間に、それぞれの開口部6a、6bに面するように誘電体薄膜3が形成された誘電体基板5と共振周波数制御用基板7を配置して円筒型空洞共振器1が構成されている。尚、円筒型空洞共振器1としては、上記した金属製以外にも、円筒状の絶縁体の内面に導体膜を形成した有底筒状体により構成しても良い。また、共振周波数制御用基板7は、誘電体薄膜3に配置しただけであり、接合されていない。共振周波数制御用基板7を誘電体薄膜3に接合しても良いが、この場合には接着剤として、比誘電率が小さいものを用いることが望ましい。
【0019】
金属製有底筒状体1aの側壁には貫通孔が形成されており、外部から内部に向けて同軸ケーブル9a、9bが挿通しており、その内部側の先端には出力、入力用の一対のループアンテナ11a、11bが設けられている。この出力、入力用の一対のループアンテナ11a、11bにより、この円筒型空洞共振器1は透過形の共振器となる。ループアンテナの位置、特に側壁からループアンテナ11a、11bの距離Lは、測定精度上有利な疎結合共振器とするため、共振周波数での挿入損失が20〜30dBになるように調整されている。
【0020】
そして、外部の機器、例えばシンセサイズドスイーパーから周波数が掃引された信号を入力ループアンテナ11aにより、円筒型空洞共振器1内部に注入することにより、TEモード、特にTE011モード共振電磁界が励振される。共振器1の透過信号は出力用ループアンテナ11bを介して、ネットワークアナライザー等の測定機器に入力され、共振器1の共振周波数及び無負荷Qが測定される。
【0021】
即ち、本発明に使用する円筒型空洞共振器は電磁場の共振器として作用し、円筒型空洞共振器の内部では電磁場は様々な姿態で共振するが、図2(a)に示すような円筒型空洞共振器では、TE011モードでは、図2(b)に模式的に示すように空洞共振器の中央で電界が最も大きくなり、空洞共振器の上下端面で電界はゼロになる。電界は図2(e)に示すように円筒型空洞共振器の円筒軸に垂直な面内を回転する。
【0022】
そして、図2(c)に示すように円筒型空洞共振器の分割面に、測定試料である誘電体薄膜3を形成した誘電体基板5と、誘電体薄膜3上に配置された共振周波数制御用基板7を挿入、即ち、有底筒状体1a、1b間に、それぞれの開口部6a、6bに面するように、誘電体基板6と誘電体薄膜3の積層体上に共振周波数制御用基板7を配置したものを介在させて円筒型空洞共振器1を構成すると、誘電体薄膜3と誘電体基板5の積層体と共振周波数制御用基板7に電界が集中し、図2(d)に模式的に示すように空洞共振器内の電界は結果として中央でより強く集中するようになり、誘電体基板5に形成された誘電体薄膜3の中に高い電界が形成される。又図3〜5の場合にも同じように誘電体薄膜3の中に高い電界が形成される。
【0023】
図3は、誘電体基板5上に誘電体薄膜3を積層し、この誘電体薄膜3上に、誘電体基板5や誘電体薄膜3よりも小さい面積の共振周波数制御用基板7を配置した場合であり、図4は、誘電体基板5上に誘電体薄膜3を積層し、この誘電体薄膜3上に共振周波数制御用基板7を配置し、さらに、誘電体基板5の下面に、即ち、誘電体薄膜3が形成されていない誘電体基板5の下面に、共振周波数制御用基板8を配置した場合であり、図5は、誘電体基板5上に誘電体薄膜3を積層し、この誘電体薄膜3上に、誘電体基板5や誘電体薄膜3よりも小さい面積の共振周波数制御用基板7を配置するとともに、誘電体基板5の下面に、誘電体基板5や誘電体薄膜3よりも小さい面積の共振周波数制御用基板8を配置した場合である。
【0024】
尚、誘電体基板5の下面に共振周波数制御用基板8を配置する場合には、上記した比誘電率が小さい接着剤を用いて接合する必要がある。また、電界を誘電体薄膜3に集中させるという点から、誘電体薄膜3上に共振周波数制御用基板7のみを形成した図1、図3に示す場合が望ましい。
【0025】
図1、2(c)、3〜5のTEモードの共振周波数は、形式的には
【0026】
【数1】
【0027】
の関係式で表される。ただしD1、H1は空洞共振器の内径、高さ、D3、H3、ε’3は誘電体薄膜の直径、高さ、比誘電率、D5、7、8、H5、7、8、ε’5、7、8は誘電体基板5、共振周波数制御用基板7、8の直径、高さ、比誘電率である。実際には、共振周波数の厳密解は存在しないので、共振周波数の測定値から数値計算により誘電体薄膜3の比誘電率を求める。
【0028】
また、TEモードの無負荷Qは、
【0029】
【数2】
【0030】
の式で表される。ただしPen(n=3、5、7、8)は誘電体薄膜3、誘電体基板5、共振周波数制御用基板7、8の電界エネルギーの集中率,Rsは空洞共振器内壁の表皮抵抗、Gは共振器の形状ファクターであり
【0031】
【数3】
【0032】
の式で表される。ここで、Eは電界、Vnは誘電体薄膜3、誘電体基板5、共振周波数制御用基板7、8の体積、Vtは共振器全体の体積、Sは空洞共振器内壁の面積、μは空洞共振器を構成する導体の透磁率、μ0は真空の透磁率、ωは共振角周波数2πf0を表す。
【0033】
TEモードの共振周波数と無負荷Qの測定値から誘電体薄膜1の比誘電率と誘電正接を求める数値計算法として、幾つかの手法が可能であるが、軸対称の有限要素法はそれらの中で有力な方法である。
【0034】
軸対称の有限要素法によれば、本発明で使用するような軸対称形状の共振器に対して、その寸法、形状、内部の比誘電率、比透磁率から共振電磁界分布や共振周波数を精度良く、しかも短時間で計算できる。従って、これを応用すれば共振周波数や無負荷Qの測定値から、共振器内部の測定試料の比誘電率や誘電正接を求めることができる。
【0035】
本測定法によれば、誘電体薄膜3を形成する誘電体基板5の比誘電率は、誘電体薄膜3よりも小さいことが望ましい。これにより、誘電体基板5による影響を小さくすることができる。特に、誘電体基板5の比誘電率が10以下であることが望ましい。具体的には誘電体基板5としては、サファイア、アルミナ焼結体等の比誘電率が10以下で低損失な材料が望ましい。誘電体基板5の厚みH5は2mm以下が望ましい。これにより、誘電体基板5の影響を小さくでき、誘電体薄膜3の正確な誘電定数を得ることができる。
【0036】
誘電体薄膜3は、例えば、スパッタ法、ゾルゲル法等のどのような方法で作製されたものでも良く、厚ければ厚いほど望ましいが、少なくとも0.1μm以上であることが望ましい。これにより、電界の誘電体薄膜3への集中を促進でき、誘電体薄膜3の共振周波数、Qへの影響力を大きくすることができ、高精度な誘電体薄膜の比誘電率、誘電正接を測定できる。
【0037】
本発明の測定法では、共振周波数制御用基板7、8を形成しない場合よりも、空洞共振器の共振周波数を低下させることができ、周波数が1〜8GHz以上、特に1〜4GHzの高周波領域での誘電定数の測定に適している。
【0038】
共振周波数制御用基板7、8は、厚みが3mm以下であり、比誘電率が5〜100であることが望ましい。これにより、実用的に十分な精度で誘電体薄膜の比誘電率、誘電正接を測定することができる。
【0039】
また、本発明では、主にTE011モードの共振周波数と無負荷Qから誘電定数を求める方法であるが、TE011モード以外のTEモードでも、例えば、高次モードであるTE021モードは、空洞共振器の中央でTE011モードと同じように電界が集中するため、TE011モードの代わりに用いても良い。この場合には同じ空洞共振器を使用して、TE011モードより高い周波数の測定が可能になる。
【0040】
本発明では円筒型空洞共振器を用いたが、円筒以外の四角筒状であっても、本発明と同様の方法で、原理的には誘電体薄膜の比誘電率と誘電正接の測定が可能である。
【0041】
尚、本発明では、特定周波数での誘電定数を測定する場合には、その周波数で共振するように、共振器の形状、周波数調整用基板の比誘電率、寸法を調整する必要がある。
【0042】
【実施例】
サファイア基板(c軸に垂直方向の比誘電率9.4:誘電体基板)に形成された(Ba1/2Sr1/2)Ti03薄膜(以後BST薄膜とする:誘電体薄膜)の比誘電率、誘電正接を本発明の測定法により、表2に示すように約4.4GHzにおいて測定した。これを実施例として示す。まず表1に、円筒型空洞共振器の内径D1と高さH1、内壁の実効導電率を示す。
【0043】
【表1】
【0044】
また、サファイア基板と共振周波数制御用基板の厚さH7、直径D7、比誘電率、誘電正接、さらにTE011モードの共振周波数と無負荷Q、BST薄膜の膜厚、等の種々の条件から、上記方法により、誘電体薄膜の比誘電率、誘電正接を求め、その結果を表2に記載した。
【0045】
【表2】
【0046】
さらに図6には、同一薄膜試料に本発明の誘電定数の測定方法と、発明者が以前出願した誘電定数の測定方法(特願2001―022427)を適用した測定結果を合わせて示した。本発明の誘電定数の測定方法による測定周波数は4GHzであり、発明者が以前出願した誘電定数の測定方法(特願2001―022427)による測定周波数は、8.6GHz、12.8GHzである。図6に示されるように、本発明の誘電定数の測定方法と、発明者が以前出願した誘電定数の測定方法を合わせて用いることにより、マイクロ波における周波数特性を得ることができる。
【0047】
【発明の効果】
以上、詳述した通り、本発明の測定法によれば、従来測定が困難であった1〜8GHzにおいて、誘電体薄膜の比誘電率、誘電正接を測定できる。これにより、マイクロ波用途の高誘電率薄膜の開発が容易になり、高誘電率薄膜を使用したマイクロ波デバイスの設計も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電定数測定法に用いられる円筒型空洞共振器の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の誘電定数測定法の測定原理を説明するもので、(a)は円筒型空洞共振器の縦断面図、(b)は(a)に示された円筒型空洞共振器内部の電界の強度分布、(c)は分割面で誘電体薄膜と誘電体基板の積層体に共振周波数制御用基板を配置したものを挟持した円筒型空洞共振器の縦断面図、(d)は(c)に示した円筒型空洞共振器の電界の強度分布、(e)は(a)(c)の円筒型空洞共振器の横断面図である。
【図3】本発明の誘電定数測定法に用いられる円筒型空洞共振器の他の例を示すもので、面積が小さい共振周波数制御用基板を配置した状態を示す概略断面図である。
【図4】本発明の誘電定数測定法に用いられる円筒型空洞共振器の他の例を示すもので、誘電体薄膜と誘電体基板の積層体の両面に共振周波数制御用基板を配置した状態を示す概略断面図である。
【図5】本発明の誘電定数測定法に用いられる円筒型空洞共振器の他の例を示すもので、誘電体薄膜と誘電体基板の積層体の両面に、面積の小さい共振周波数制御用基板を配置した状態を示す概略断面図である。
【図6】本発明の誘電定数測定法による一実施例の結果を示す図である。
【符号の説明】
1・・・円筒型空洞共振器
1a、1b・・・有底筒状体
3・・・誘電体薄膜
5・・・誘電体基板
6a、6b・・・開口部
7、8・・・共振周波数制御用基板
Claims (5)
- 開口部を有する一対の有底筒状体間に、かつ、それぞれの開口部に面するように、薄膜が形成された誘電体基板を配置するとともに、前記誘電体基板の前記薄膜上及び/又は前記誘電体基板の薄膜形成面と反対側の面に共振周波数制御用基板を配置して筒型空洞共振器を構成し、該筒型空洞共振器のTEモードの共振周波数と無負荷Qから、前記薄膜の比誘電率及び/又は誘電正接を求めることを特徴とする誘電定数測定法。
- 筒型空洞共振器のTE011モードの共振周波数と無負荷Qから、薄膜の比誘電率及び/又は誘電正接を求めることを特徴とする請求項1記載の誘電定数測定法。
- 誘電体基板の厚みが2mm以下であり、比誘電率が10以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の誘電定数測定法。
- 共振周波数制御用基板の厚みが3mm以下であり、比誘電率が5〜100であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の誘電定数測定法。
- 筒型空洞共振器の共振周波数が1〜8GHzであることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の誘電定数測定法。
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