JP3204366B2 - 導波装置及び誘電特性測定装置 - Google Patents

導波装置及び誘電特性測定装置

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JP3204366B2
JP3204366B2 JP12799696A JP12799696A JP3204366B2 JP 3204366 B2 JP3204366 B2 JP 3204366B2 JP 12799696 A JP12799696 A JP 12799696A JP 12799696 A JP12799696 A JP 12799696A JP 3204366 B2 JP3204366 B2 JP 3204366B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料の誘電特性を測定
するために用いられる導波装置及び誘電特性測定装置に
関する。本発明の好ましい適用例は、フィルタ、電圧制
御発振器、共振器などに広く用いられている誘電体材
料、絶縁体材料、またはポリマー材料等の誘電特性測定
であり、特に高周波領域における誘電特性測定に適して
いる。
【0002】
【従来の技術】UHF帯からマイクロ波帯、ミリ波帯に
わたる移動体通信の発展には各種通信用デバイスの小形
化が大きく寄与している。この通信用デバイスを小型化
する技術としては材料の高比誘電率化やデバイスの積層
化等が利用される。例えば、フィルタやデュプレクサ、
電圧制御発振器、カップラ、バルンには多層基板材料を
使用して薄型化を実現しており、ストリップライン共振
器やコプレーナガイドでは高比誘電率の基板材料を用い
て薄型化を図っている。
【0003】かかる基板材料を用いた各種デバイスにお
いては、所定の特性を確保するために、高周波誘電特性
を測定しなければならない。その手段として、例えば、
IRETrans. Microwave Theory & Tech. Vol.MTT-8 1960
や、特公平4-13881号公報は、基板材料と同一の粉体を
用い、成形、焼成及び加工の必要な工程を経ることによ
り、円柱状試料を作製し、この試料の上下を金属板で挟
んで、試料の高周波誘電特性を測定する手法を開示して
いる。この評価手法は、両端短絡形誘電体共振器法と称
されている。
【0004】別の手段として、IEEE Trans. Instrum. M
eas. Vol.IM-38 1989は、基板にライン電極とアース電
極を印刷して、ストリップラインを形成する半波長共振
器法について述べている。
【0005】更に別の技術として、ミリ波(日刊工業新
聞社、1961)は、棒状試料を切り出し、切り出され
た棒状試料を導波装置の電界最大領域に挿入する評価手
法について述べている。この評価手法は摂動法と称さ
れ、導波装置に試料を挿入しない場合と挿入した場合
の、共振周波数の変化量と無負荷Q値の変化量から、挿
入された試料の誘電特性を算出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
両端短絡形誘電体共振器法を運用した場合、実際に用い
られる基板とは別に、円柱状の試料を作製する手間がか
かる。しかも、測定に供される試料が、実際に用いられ
る基板試料とは、別のプロセスを経て作製されるので、
両者の誘電特性が同一でない可能性が高いという問題点
もあった。
【0007】さらに、誘電特性について周波数依存性を
測定する場合には、所望する周波数に応じて、円柱の寸
法を大きく変化させた試料を多数作製する必要があっ
た。特に、携帯電話が実際に使用している準マイクロ波
帯における誘電特性測定には、大きなサイズの試料が必
要となり、試料作製が困難になることが問題になってい
た。例えば、比誘電率が10である試料を800MHzで
評価するためには、直径164mm×高さ82mmという大
きな円柱状試料が必要になり、とても現実的ではなかっ
た。
【0008】半波長共振器法では基板試料の片面にアー
ス電極を、もう片面にライン電極を印刷して共振器を形
成し、さらにこの共振器に端子コネクタを接続する手間
がかかり、迅速な測定が難しい。また、電極長さを精度
よく作製できない場合には、比誘電率測定に大きな影響
が発生し、電極幅や電極導電率を制御できない場合に
は、誘電正接測定に大きな誤差が生ずる。また、誘電特
性について周波数依存性を測定する場合には、所望する
周波数に応じて、共振器の寸法を大きく変化させた試料
を多数作製する必要があった。
【0009】一方、摂動法では基板試料から棒状試料を
切削加工することにより、基板試料の特性を測定するこ
とは可能である。また、誘電特性について周波数依存性
を測定する場合には、同一の試料で測定することができ
る。しかしながら、導波装置の共振特性測定精度が悪い
ために、算出された試料の誘電特性値に対する信頼度
は、非常に低いものであった。特に、測定に使用する導
波装置の無負荷Q値が低いために、試料の誘電正接を算
出するのに用いる、試料を挿入しない場合と挿入した場
合との無負荷Q値の変化量が、非常に小さくなっている
ことが問題であった。
【0010】そこで、本発明の課題は、試料の誘電特性
を、高精度で測定するのに適した新規な導波装置及び誘
電特性測定装置を提供することにある。
【0011】本発明のもう一つの課題は、試料の誘電特
性を、容易、かつ、迅速に測定することができる新規な
導波装置及び誘電特性測定装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明に用いられる導波装置は、内部に導波空間
を有する。前記導波空間は、円筒状金属内壁面と、前記
円筒状金属内壁面の軸方向の両端を閉じる平面状金属内
壁面とによって囲まれている。前記円筒状金属内壁面
と、前記平面状金属内壁面との交差部が、前記円筒状金
属内壁面のほぼ全周にわたり、前記両金属内壁面に連続
する金属凹曲面となっている。
【0013】本発明に係る導波装置において、前記金属
凹曲面は、好ましくは、半田によって形成される。
【0014】次に、本発明に係る誘電特性測定装置は、
試料の誘電特性を測定するための導波装置と、測定手段
とを含む。前記導波装置としては、上述した本発明に係
る導波装置が用いられる。前記測定手段は、前記導波装
置を励振すると共に、前記導波装置の出力信号を解析す
る 本発明に係る誘電特性測定装置を用いて、試料の誘電特
性を測定するには、試料を、導波装置の導波空間内に挿
入する。そして、導波装置を励振すると共に、導波装置
の出力を処理して、試料の誘電特性を測定する。
【0015】ここで、本発明に係る導波装置は、内部に
備えられる導波空間が、円筒状金属内壁面と、円筒状金
属内壁面の軸方向の両端を閉じる平面状金属内壁面とに
よって囲まれている。かかる円筒状導波空間を有する導
波装置によれば、摂動法を採用することができる。この
ため、大きな試料を別個作製したり、電極印刷等の手間
を必要とすることがない。よって、試料の誘電特性を、
容易、かつ、迅速に測定することができる。
【0016】しかも、導波空間を構成する円筒状金属内
壁面と、平面状金属内壁面との交差部は、円筒状金属内
壁面のほぼ全周にわたり、両金属内壁面に連続する金属
凹曲面となっている。かかる構造であると、円筒状金属
内壁面と、平面状金属内壁面との交差部において、高周
波電流が金属凹曲面に沿ってスムーズに流れ、高周波電
界が金属の一部に集中する現象が発生しないから、高い
無負荷Q値を確保することができる。このため、試料を
挿入しない場合と挿入した場合との、無負荷Q値の変化
量を大きくすることができ、試料の誘電特性を高精度に
測定することができる。
【0017】本発明の他の目的、構成及び利点について
は、添付図面を参照して、更に詳しく説明する。但し、
本発明の技術的範囲がこれらの図示実施例に限定されな
いことは言うまでもない。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る導波装置の斜
視図、図2は図1のA2−A2線を通る拡大断面図であ
る。本発明に係る導波装置は、試料の誘電特性を測定す
るために用いられる。導波装置は空洞共振器もしくは導
波管の何れかである。導波装置は、内部に導波空間1を
有している。導波空間1は、円筒状金属内壁面11と、
円筒状金属内壁面11の軸方向の両端を閉じる平面状金
属内壁面12、13とによって囲まれている。かかる円
筒状導波空間1を有する導波装置によれば、摂動法を採
用することができる。このため、大きな試料を別個作製
したり、電極印刷等の手間を必要とすることがない。よ
って、試料の誘電特性を、容易、かつ、迅速に測定する
ことができる。
【0019】導波空間1を構成する円筒状金属内壁面1
1と、平面状金属内壁面12、13との交差部は、円筒
状金属内壁面11のほぼ全周にわたり、円筒状金属内壁
面11と、平面状金属内壁面12、13とに連続する金
属凹曲面14となっている。かかる構造であると、円筒
状金属内壁面11と、平面状金属内壁面12、13との
交差部において、高周波電流が金属凹曲面14に沿って
スムーズに流れ、高周波電界が金属の一部に集中する現
象が発生しないから、高い無負荷Q値を確保することが
できる。このため、試料を挿入しない場合と挿入した場
合との、無負荷Q値の変化量を大きくすることができ、
試料の誘電特性を高精度に測定することができる。
【0020】実施例において、導波装置の金属内壁面1
1は筒状部材110によって構成され、金属内壁面1
2、13は、板状部材120、130によって構成され
ている。筒状部材110及び板状部材120、130と
も、例えば銅や銀、アルミニウムあるいは合金等の導電
材料で構成される。金属内壁面11〜13は、上述した
筒状部材110及び板状部材120、130の素面をそ
のまま利用して構成してもよいし、素面に金属メッキを
施して形成してもよい。
【0021】また、金属凹曲面14は、半田によって形
成されている。一般に半田付けを実施した場合には、導
波装置を構成する金属壁の表面が酸化されて、導波装置
の無負荷Q値が低下してしまうと考えられている。特
に、高周波においては、金属表面のみに電流が流れる表
皮効果が発生するために、金属表面の酸化は大きな問題
である。本発明者らは、高周波電流が狭い部分に集中し
ない導体形状や共振モードの導波装置が高い無負荷Q値
を有することに着目し、円形の導波装置においては、そ
の構造から、半田付けを行うことによる金属表面の酸化
がもたらす導電損失の増大よりも、金属壁間に流れる高
周波電流が狭い部分に集中しないことによる効果の方が
大きいことを見い出した。
【0022】半田15を用いて金属凹曲面14を形成す
る場合、例えば、図3に拡大して示すように、筒状部材
110の軸方向の両端に、板状部材120、130を半
田15によって固着し、この半田15によって、金属凹
曲面14を形成させることができる。
【0023】更に、導波装置は、導波空間1内の電界最
大領域に、試料を導入し得る少なくとも一つの開口部1
6を有する。実施例において、対向する2つの側面に、
入力側のコネクタ17及び出力側のコネクタ18が取り
付けられている。開口部16は導波装置の軸方向の一端
面の中央に、円形状に形成されている。
【0024】次に、所定の共振周波数と共振モードで共
振するように作製した導波装置に対して、半田付けを施
す前と施した後における無負荷Q値の測定結果を表1に
示す。
【0025】表1において、*印を付けた導波装置No.
6〜8は本発明の範囲外の比較例であり、導波装置No.
1〜5が本発明の実施例である。表1に示す結果によれ
ば、円形TM0n0モードの共振モードを呈する導波装置で
は、半田付けを施すことにより、無負荷Q値が約3倍に
上昇している。一方、矩形TE01nモードの共振モードを
呈する導波装置では、半田付けの効果が全く出現してい
ない。
【0026】本発明に係る導波装置は、種々の形状及び
構造を採ることができる。その例を、図4〜図9に示
す。
【0027】図4に示す実施例では、円筒状金属内壁面
11を形成する筒状部材110と、この筒状部材110
の軸方向の一端側を閉塞して平面状金属内壁面12を形
成する部材120とを一体化し、筒状部材110の軸方
向の他端部に平面状金属内壁面13を形成する部材13
0を半田15によって接合した構造となっている。円筒
状金属内壁面11と平面状金属内壁面13との交差部
は、半田15による金属凹曲面14となっているが、円
筒状金属内壁面11と平面状金属内壁面12との交差部
は、半田ではなく、部材110、120それ自体の面加
工による金属凹曲面14となっている。
【0028】図5に示す実施例では、半円筒状の2つの
半割り部材A、Bを半田等によって接合する構造の導波
装置を示している。半割り部材Aは、半割り筒状部11
1と、半割り板状部121と、半割り板状部131とを
有し、半割り板状部131の中心部に半割り開口部16
1を設けた構造となっている。半割り部材Bは、半割り
筒状部112と、半割り板状部122と、半割り板状部
132とを有し、半割り板状部132の中心部に半割り
開口部162を設けた構造となっている。図5に示す実
施例の場合、接合面が電界の方向と平行な1つだけとな
る。
【0029】図6に示す実施例では、試料を垂直に挿入
し得るように、開口部16から軸方向に円筒状のガイド
163を設けてある。ガイド163は、導波装置の共振
周波数と無負荷Q値に影響を与えないような、比誘電率
と誘電正接が低い材質、例えば四フッ化エチレンや六フ
ッ化エチレンで構成されることが好ましい。
【0030】図7の実施例では、開口部16の近傍にお
いて、電磁界が漏洩しないようにサポータ164が設け
られている。サポータ164は、金属内壁面11〜13
を構成する部材110〜130と同様の導電材料を用い
る。サポータ164を形成することにより、開口部16
の近傍がカットオフ構造となるので、より高い無負荷Q
値を確保することができる。また、サポータ164と同
様の働きを行う導電材料で構成された蓋でもよい。
【0031】図8の実施例では、軸方向の両端において
対向する金属板状部材120、130に、開口部16
5、166をそれぞれ設けてある。試料は開口部165
ー166の間にまたがるように挿入される。
【0032】図9の実施例では、円形TM0n0モード(n
=2m)を呈する導波装置を用いて、開口部16が、半
径方向に対して、中心と外周の中央部に形成されてい
る。開口部16を設ける場所は、導波空間1の電界最大
領域であればどこでもよい。
【0033】図10は上述した導波装置を含む誘電特性
測定装置を図示している。図示するように、本発明に係
る誘電特性測定装置は、導波装置2と、測定手段3とを
含む。導波装置2は、図1〜図9を参照して詳述したよ
うに、導波空間1を形成する金属内壁面11〜13の間
の交差部が、金属凹曲面14によって構成されており、
かつ、円形共振モードを呈している。
【0034】測定手段3は、導波装置2を励振すると共
に、導波装置2の出力信号を解析する。測定手段3の具
体的構成として、図10に示す実施例では、周波数シン
セサイザ31と、ネットワークアナライザ32と、演算
処理装置33とを含んでいる測定手段の全体がコンピュ
ータによって構成されていてもよいし、或いは、演算処
理装置33だけがコンピュータによって構成されていて
もよい。
【0035】周波数シンセサイザ31は、空洞共振器ま
たは導波管で構成される導波装置2に入力する各種信号
を発生させる。ネットワークアナライザ32は、導波装
置2から供給されたアナログデータをディジタル処理す
る。演算処理装置33は、ネットワークアナライザ32
から供給されるディジタルデータを取り込み、誘電特性
測定及び出力のための処理を行う。演算処理装置33は
省略することが可能である。この場合は、ネットワーク
アナライザ32によって得られたデータを手動で計算
し、誘電特性を算出することになる。ネットワークアナ
ライザ32は同等の機能を有するマイクロ波レシーバ等
でも構成することもできる。ネットワークアナライザ3
2が、周波数シンセサイザ31と同等の機能を内部に有
している場合には、周波数シンセサイザ31は省略する
ことができる。
【0036】次に、図10に示す誘電特性測定装置を用
いた誘電特性測定方法を説明する。試料4は、ポリマー
材料、セラミック材料、天然材料、複合材料等で、誘電
特性を測定したい材料であれば何れでもよい。試料4
は、開口部16に挿入し得る形状であれば、例えば角棒
状や丸棒状であってもよいし、棒状とは異なる形状を有
していても一切構わない。説明の具体化のために、試料
4として、角棒状試料を用いる場合について説明する。
【0037】導波装置2としては内径250mm×高さ5
0mm、共振周波数0.918GHz、無負荷Q値14400の円形TM0
10モードの空洞共振器もしくは導波管を用いた。試料4
として、縦0.1〜5mm、横0.1〜5mm、比誘電率1〜20
0、誘電正接0.1〜0.0001を有する角棒状試料を用い
た。
【0038】実際の測定に当たっては、上記空洞共振器
もしくは導波管でなる導波装置2の入力コネクタ17
に、周波数シンセサイザ31から各種信号を入力して、
導波装置2を励振する。そして、導波装置2の出力側の
コネクタ18を通して、導波装置2の出力信号をネット
ワークアナライザ32へ供給する。ネットワークアナラ
イザ32からの出力データをコンピュータでなる演算処
理装置33に取り込み、試料4を挿入しない状態の共振
周波数fcと無負荷Q値Qcを決定する。
【0039】次に、図11に示すように、角棒状の試料
4を導波装置2の開口部16に向かって挿入する。試料
4は、図12に示すように、導波装置2の導波空間1内
にセットされる。そして、試料4を挿入した状態の空洞
共振器もしくは導波管の共振周波数fsと無負荷Q値Q
sとを決定する。
【0040】最後に、これらの共振周波数と無負荷Q
値、導波装置2の体積Vc、試料4の体積Vs、導波装
置2の共振モードによる定数α・εを用いて、下記の
(1)式と(2)式及び(3)式により、挿入された試
料の比誘電率ε′と誘電正接tanδを算出する。
【0041】 ε′=1+(Vc/α・ε)・{(fs-fc)/fc} (1) ε″={Vc/(2α・ε・Vs)}・(1/Qs-1/Qc) (2) tanδ=ε″/ε′ (3) 上述した計算式は第1次近似摂動公式である。但し、必
要に応じてその他の近似式や厳密解を使用してもよい。
また、導波装置2の共振周波数と無負荷Q値を決定する
際には、特開平4ー344478号公報に開示された方法を採用
することにより、高精度な評価ができるので好ましい。
【0042】図示は省略したが、図3〜図9に示した導
波装置2を用いた場合も、上述した測定手順に従って、
試料4の誘電特性を測定することができる。適用される
試料4の形状は、挿入する試料4の体積が導波装置2の
体積よりも極めて小さい場合のみ成立する、摂動原理を
満たす限りは任意であり、多角形状、球状、楕円形状
等、幅広く選択できる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果を得ることができる。 (a) 試料の誘電特性を、高精度に測定するのに適し
た導波装置及び誘電特性測定装置を提供できる。 (b) 試料の誘電特性を、容易、かつ、迅速に測定し
得る新規な導波装置及び誘電特性測定装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る導波装置の斜視図である。
【図2】図1のA2−A2線に沿った断面図である。
【図3】図1及び図2に示した導波装置の一部を拡大し
て示す断面図である。
【図4】本発明に係る導波装置の別の実施例を示す断面
図である。
【図5】本発明に係る導波装置の更に別の実施例を示す
斜視図である。
【図6】本発明に係る導波装置の更に別の実施例を示す
斜視図である。
【図7】本発明に係る導波装置の更に別の実施例を示す
斜視図である。
【図8】本発明に係る導波装置の更に別の実施例を示す
斜視図である。
【図9】本発明に係る導波装置の更に別の実施例を示す
斜視図である。
【図10】本発明に係る誘電特性測定装置の構成を示す
ブロック図である。
【図11】本発明に係る誘電特性測定装置を用いた誘電
特性方法の一つのステップを示す図である。
【図12】本発明に係る誘電特性測定装置を用いた誘電
特性方法の一つのステップを示す図である。
【符号の説明】
1 導波空間 11 円筒状金属内壁面 12、13 平面状金属内壁面 14 金属凹曲面 15 半田 2 導波装置 3 測定手段 31 周波数シンセサイザ 32 ネットワークアナライザ 33 演算処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯島 康 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−214801(JP,A) 特開 平4−344478(JP,A) 特開 平5−183335(JP,A) 特開 平3−13868(JP,A) 特公 平4−13881(JP,B2) 米国特許4257001(US,A) 米国特許4801862(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 7/06 G01R 27/26 JICSTファイル(JOIS) WPI(DIALOG)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円形空洞共振器であって、 円筒状金属内壁面と、前記円筒状金属内壁面の軸方向の
    両端を閉じる平面状金属内壁面とを有しており、 前記円筒状金属内壁面と、前記平面状金属内壁面との交
    差部が、前記円筒状金属内壁面のほぼ全周にわたり、前
    記両金属内壁面に連続する金属曲面となっている空洞共
    振器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された円形空洞共振器で
    あって、 前記金属曲面は、半田によって形成されている円形空洞
    共振器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された円形空洞共振器で
    あって、 前記金属内壁面に、少なくとも1つの開口部を有する円
    形空洞共振器。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載された円形空洞共振器で
    あって、 円形TMlmnモードもしくは円形TElmnモードの
    共振モードを呈する円形空洞共振器。
  5. 【請求項5】 円形空洞共振器と、測定手段とを含む誘
    電特性測定装置であって、 前記円形空洞共振器は、請求項1ないし4の何れかに記
    載されたものでなり、 前記測定手段は、前記円形空洞共振器を励振すると共
    に、前記円形空洞共振器の出力信号を解析する誘電特性
    測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載された誘電特性測定装置
    であって、 前記測定手段は、周波数シンセサイザと、ネットワーク
    アナライザと、演算処理装置を含み、 前記周波数シンセサイザは、前記円形空洞共振器を励振
    し、 前記ネットワークアナライザは、前記円形空洞共振器か
    ら供給されるアナログデータをディジタルデータに変換
    して出力し、 前記演算処理装置は、前記ネットワークアナライザから
    供給されるディジタルデータを処理する誘電特性測定装
    置。
JP12799696A 1996-05-23 1996-05-23 導波装置及び誘電特性測定装置 Expired - Lifetime JP3204366B2 (ja)

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