JPH11125438A - 床暖房装置付き空気調和機 - Google Patents

床暖房装置付き空気調和機

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JPH11125438A
JPH11125438A JP9288801A JP28880197A JPH11125438A JP H11125438 A JPH11125438 A JP H11125438A JP 9288801 A JP9288801 A JP 9288801A JP 28880197 A JP28880197 A JP 28880197A JP H11125438 A JPH11125438 A JP H11125438A
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hot water
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heat
indoor unit
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Seiichi Miyagawa
川 誠 一 宮
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床暖房機能付き空気調和機において、運転効
率が良く、また床暖房の運転開始時のコールドドラフト
を防止し、立ち上がりを早くすること。 【解決手段】床暖房装置単独運転のときは、ボイラ18
により温水回路60を加熱して床暖房を行うことで、エ
ンジン2の無負荷のアイドリング運転を防止する。ま
た、極寒の地における運転開始時は、ボイラ18により
温水回路60を加熱して室内機用放熱器に温水を供給し
て室内暖房を行うことで、コールドドラフトを防止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、床暖房装置付き空気調
和機に関するものであり、特に、この種の床暖房装置付
き空気調和機の初動運転の際に発生するコールドドラフ
トを防止するとともに定常運転の際の排熱利用効率を向
上させた床暖房装置付き空気調和機に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のエンジンの駆動を利用した床暖房
装置付き空気調和機を図2に示す。図において、従来の
床暖房装置付き空気調和機100は、エンジン2の運転
により駆動されるコンプレッサ3に接続された冷媒回路
30と、冷媒回路30に接続され室内空間に冷房または
暖房を供給する冷媒熱交換器6と、エンジン2を冷却す
る冷却水が内部に充填されるとともに冷媒−冷却水熱交
換器22を介して冷媒回路30と熱的に接触する冷却水
回路40と、冷却水回路40に排熱回収用熱交換器21
を介して熱的に接触する排熱回収回路50と、排熱回収
回路50に接続された床暖房用放熱器4と、内部に冷媒
熱交換器6を収容する室内機ユニット5と、内部に床暖
房用放熱器4を収容する床暖房装置28を備えるもので
ある。尚、図中、符号10はリモコン、11は室温セン
サ、12は床温センサ、19、25はポンプ、20はラ
ジエータ、23a、23b、31は三方弁である。
【0003】そして、冷媒回路30の内部の冷媒の冷媒
凝縮作用または冷媒蒸発作用により冷媒熱交換器6から
室内に冷房または暖房を供給するとともに、排熱回収用
熱交換器21を通じてエンジン2の排熱を回収した排熱
回収回路50からの熱を床暖房用放熱器4で放散させる
ことにより床暖房装置28の床暖房パネルを加熱し、床
暖房を行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
床暖房装置付き空気調和機は、冷媒熱交換器からの冷暖
房制御と床暖房用放熱器からの床暖房とは別々に制御さ
れていた。従って、エンジンの排熱を回収して床暖房用
放熱器に温水を供給しているものの、室内が十分暖まっ
てから床暖房の単独運転にすると、エンジンは無負荷の
アイドリング運転となる。このためエンジン内の燃焼に
よる発熱だけを利用することとなって床暖房単独運転時
の効率が悪化し、ひいては暖房コストの増加を招来する
という問題がある。
【0005】また、暖房運転開始直後の最大能力運転時
は、エンジンの排熱を冷却水回路から冷媒−冷却水熱交
換器を介して冷媒回路に回収し、室内機からの温風とし
て室内に暖房を供給している。このため運転開始直後は
床暖房に与えられる熱源がなく、故に床暖房の暖房速度
は非常に遅いものとなってしまうという問題がある。こ
の問題を解消するために、暖房開始直後からエンジンの
排熱を冷却水回路から排熱回収用熱交換器を介して排熱
回収回路に回収し、床暖房用放熱器で床暖房装置を加熱
し、加熱された床暖房装置のふく射熱により室内を暖め
るように制御した場合、今度は冷媒回路を加熱する熱源
がなく、室内機から冷たい風が吹き出す、いわゆるコー
ルドドラフトが発生する恐れがある。このコールドドラ
フトは、特に極寒の地で発生する頻度が高い。
【0006】故に、本発明は、上記実情に鑑みてなされ
たものであり、床暖房機能付き空気調和機において、運
転効率が良く、また床暖房の運転開始時のコールドドラ
フトを防止し、立ち上がりを早くすることを技術的課題
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本来床暖房は、極寒のた
めに一日中暖房をせざるをえない地域では理想的な暖房
システムである。24時間暖房していれば運転開始時の
立ち上がりの悪さは問題とならないからである。しか
し、北海道や東北の一部を除く日本各地では、暖房が不
要となる時間帯も存在するため、24時間暖房すること
はあまり実用的でない。従って、このような地域では、
立ち上がる速さを速くするために、床温を高めに設定し
てしまうものである。
【0008】しかし、床暖房及び空気調和機を併用した
システムは、その温度分布が理想的、つまり頭寒足熱と
なることを考慮すると、その土地の風土にあった床暖房
装置付きの空気調和機を提供することは有効である。こ
のような背景をも考慮し、本発明では以下に示す手段に
より従来の問題点の解決を図った。
【0009】上記技術的課題を解決するために請求項1
の発明は、エンジンの運転により駆動されるコンプレッ
サに接続された冷媒回路と、該冷媒回路に接続され室内
空間に冷房または暖房を供給する冷媒熱交換器と、前記
エンジンを冷却する冷却水が内部に充填されるとともに
冷媒−冷却水熱交換器を介して前記冷媒回路と熱的に接
触する冷却水回路と、前記冷却水回路に排熱回収用熱交
換器を介して熱的に接触するとともに温水用熱交換器を
介して温水回路に熱的に接触する排熱回収回路と、該温
水回路内の温水を加熱する熱源と、前記温水回路に接続
された床暖房用放熱器ならびに室内機用放熱器と、前記
温水回路から前記床暖房用放熱器への温水の供給を遮断
可能な床暖房側熱動弁と、前記温水回路から前記室内機
用放熱器への温水の供給を遮断可能な室内機側熱動弁
と、前記冷媒熱交換器及び前記室内機用放熱器を内部に
収容する室内機ユニットと、前記床暖房用放熱器を内部
に収容する床暖房装置とを備える床暖房装置付き空気調
和機としたことである。
【0010】これによれば、暖房運転の開始時に温水回
路内の温水はボイラ等の熱源により急速に加熱され、床
暖房側熱動弁を介して床暖房用放熱器へと供給される。
このため床暖房装置が速やかに暖まり、床暖房速度を向
上させることができるものである。
【0011】また、床暖房のみを行う定常運転状態の場
合、温水回路内の温水は熱源により加熱され、床暖房側
熱動弁を介して床暖房用放熱器へと供給される。このよ
うにエンジン排熱とは別の熱源を利用して床暖房を行
い、エンジンは特に必要がないので、このエンジンを停
止させることができる。従って、従来のようにエンジン
排熱を利用して床暖房の単独運転を行うときに生じるエ
ンジンの無負荷のアイドリング運転を防止することがで
きるものである。
【0012】また、外気温が0℃以下の極寒の地での暖
房において、暖房運転開始直後は外気及び冷却水回路か
らの熱を十分に得ることができず、コールドドラフトが
発生する恐れがある。これに対し、本発明では、温水回
路内の温水は熱源により加熱され、室内機側熱動弁9を
介して室内機用温水熱交換器に供給され、これにより加
熱された空気が吹き出す。このように、エンジン排熱と
は別の熱源を利用して室内暖房を行うので、従来のよう
にエンジン排熱を利用して室内暖房を行うときの暖房初
期に生じるコールドドラフトの発生を防止することがで
きるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
図面に基づいて説明するが、従来技術において説明した
ものと同一部分については同一符号で示す。
【0014】図1は、本例における床暖房機能付き空気
調和機のシステム構成を示す概略図である。図1におい
て、本例における床暖房装置付き空気調和機200は、
エンジン2の運転により駆動されるコンプレッサ3に接
続された冷媒回路30と、該冷媒回路30に接続され室
内空間に冷房または暖房を供給する冷媒熱交換器6と、
エンジン2を冷却する冷却水が内部に充填されるととも
に冷媒−冷却水熱交換器22を介して冷媒回路30と熱
的に接触する冷却水回路40と、冷却水回路40に排熱
回収用熱交換器21を介して熱的に接触するとともに温
水用熱交換器としての第1蓄熱タンク17aを介して温
水回路60に熱的に接触する排熱回収回路50と、温水
回路60内の温水を加熱する熱源としてのボイラ18
と、温水回路60に接続された床暖房用放熱器4ならび
に室内機用放熱器7と、温水回路60から床暖房用放熱
器4への温水の供給を遮断可能な床暖房側熱動弁8と、
温水回路60から室内機用放熱器7への温水の供給を遮
断可能な室内機側熱動弁9と、冷媒熱交換器6及び室内
機用放熱器7を内部に収容する室内機ユニット5と、床
暖房用放熱機4を内部に収容する床暖房装置28を備え
るものである。
【0015】エンジン2は、燃料として例えばLPG等
が使用されるガスエンジンであり、その出力軸2aがク
ラッチ等の接続手段(図示せず)を介してコンプレッサ
3に連結されているものである。
【0016】出力軸2aに連結されたコンプレッサ3
は、エンジン2が運転されるとその駆動力が出力軸2a
から伝達され、これにより駆動されるものである。コン
プレッサ3はさらに冷媒回路30に接続され、この冷媒
回路30はさらに室内に設置される室内ユニット5内に
収容された冷媒熱交換器6にも接続されている。尚、図
においては冷媒回路30は1本の線で示してあるが、実
際には閉循環系の回路を構成しており、その途中にコン
プレッサ3や室内機用冷媒熱交換器6が配設されている
ものである。さらに冷媒回路30には、図示はしないが
その途中に膨張弁や室外機用冷媒熱交換器、アキュムレ
ータ、冷暖房切換え用の四方弁等の冷暖房に必要な装置
が配設されており、コンプレッサ3が駆動することによ
り冷媒回路30の内部に充填された冷媒が各種装置を経
て循環するものである。
【0017】また、冷媒回路30の途中には三方弁31
が設置され、該三方弁31の一方の出口ポートに連結さ
れたバイパス通路32は後述の二重管熱交換器で構成さ
れる冷媒−冷却水熱交換器22に接続されている。この
冷媒−冷却水熱交換器22で冷却水の熱を必要に応じて
冷媒回路30内に取り込むものである。
【0018】エンジン2は、該エンジン2を冷却するた
めのクーラント液等の冷却水が内部に充填された冷却水
回路40に接続されている。冷却水回路40は、共通通
路41、第1冷却水通路42、第2冷却水通路43から
構成される。共通通路41の途中には冷却水ポンプ25
が配設されており、この冷却水ポンプ25により冷却水
を圧送し、冷却水回路40内を図示矢印方向に循環させ
るものである。共通通路41はポンプ25の吐出側でエ
ンジン冷却部2bの入り口側に接続されている。エンジ
ン冷却部2bの出口側にはクーラント液温度検出手段と
して機能するサーモスタット26が装着されている。サ
ーモスタット26の2つの出口ポートはそれぞれが第1
冷却水通路42と第2冷却水通路43に接続され、この
部分で冷却水回路40が共通通路41から第1冷却水通
路42と第2冷却水通路43とに分岐されている。第1
冷却水通路42はその途中に第1感温弁23a、排熱回
収用熱交換器21、第2感温弁23b、冷媒−冷却水熱
交換器22が上流側から下流側へと順に配設され、第2
冷却水通路43はその途中に冷却水の熱を外部に放散す
るためのラジエータ20が配設されている。三方式の第
1感温弁23aの入り口ポートには3方弁26の出口ポ
ート側が接続され、第1感温弁23aの一方の出口ポー
トは排熱回収用熱交換器21を経て第2感温弁23bの
入り口ポートに連絡し、他方の出口ポートは排熱回収用
熱交換器21をバイパスする第1バイパス通路44に接
続されている。また三方式の第2感温弁23bの一方の
出口ポートは冷媒−冷却水熱交換器22に連絡し、他方
の出口ポートは該冷媒−冷却水熱交換器22をバイパス
する第2バイパス通路45に接続されている。第1冷却
水通路42と第2冷却水通路43とは図示合流点Aにて
合流して共通通路41に接続されている。そして、この
合流部分はポンプ25の吸入口側に連絡し、これにより
冷却水回路40の閉循環系が構成されているものであ
る。
【0019】排熱回収回路50は、第1回収通路51及
び第2回収通路52とよりなる。第1回収通路51の途
中には排熱回収用ポンプ19が配設され、該排熱回収用
ポンプ19により排熱回収回路50の内部に充填された
液媒体が図示矢印方向に循環されるものである。第1回
収通路51は、ポンプ19の吐出側で排熱回収用熱交換
器21の入り口側に連絡している。この排熱回収用熱交
換器21によって、冷却水回路40と排熱回収回路50
とが熱的に接触し、熱の受け渡しを行うものである。排
熱回収用熱交換器21の出口側は三方弁16を経て第2
蓄熱タンク17bに侵入している。そして、第2蓄熱タ
ンク17bを出た後は、ポンプ19の吸入側に接続さ
れ、これにより第1回収通路51の閉循環系が構成され
るものである。
【0020】前記三方弁16のもう一方の出口側には第
2回収通路52が接続されている。第2回収通路52
は、その途中で第1蓄熱タンク17aに侵入する。そし
て、第1蓄熱タンク17aを出た後は、第2蓄熱タンク
17bの出口側である図示合流点Bで第1回収通路51
と合流するものである。つまり、排熱回収回路内の液媒
体が三方弁16から第1回収通路51を流れた場合には
第1蓄熱タンク17aには侵入せずに第2蓄熱タンク1
7bに侵入し、一方第2回収通路52を流れた場合には
第2蓄熱タンク17bには侵入せずに第1蓄熱タンク1
7aに侵入するものである。
【0021】温水回路60は共通通路61、床暖房側通
路62、室内機側通路63よりなる。共通通路61の途
中には温水回路用ポンプ27が設置され、該ポンプ27
の駆動により内部の温水が温水回路60内を図示矢印方
向に循環するものである。共通通路61は、該ポンプ2
7の吐出側に第1蓄熱タンク17aが取り付けられてい
る。また第1蓄熱タンク17aの下流側にはボイラ18
が設置され、このボイラ18により温水回路60内の温
水をさらに加熱することができるようになっている。ボ
イラ18の下流側であり且つ図示点Cで示す共通通路下
流端にて床暖房側通路62及び室内機側通路63が接続
されている。床暖房側通路62は図示点Cから下流側に
向かって床暖房側熱動弁8、床暖房用放熱器4が設置さ
れている。この床暖房側熱動弁8は、温水回路60から
床暖房用放熱器4への温水の供給を遮断可能とする機能
を備え、例えば電磁弁により構成される。床暖房用放熱
器4は、床暖房パネルを含む床暖房装置28内に収容さ
れており、該床暖房用放熱器4からの熱により床暖房装
置28が加熱され、室内の床暖房が行われるものであ
る。一方室内機側通路63は図示点Cから下流側に向か
って室内機側熱動弁9、室内機用放熱器7が設置されて
いる。この室内機側熱動弁9は、温水回路60から室内
機用放熱器7への温水の供給を遮断可能とする機能を備
え、例えば電磁弁により構成される。そして、床暖房用
放熱器4の下流側の床暖房側通路62と室内機用放熱器
7の下流側の室内機側通路63とは、図示点Dで示す共
通通路上流端にて共通通路61と合流しており、この共
通通路上流端はポンプの吸入側に連通し、上記構成によ
り温水回路60の循環系が構成されるものである。
【0022】第2蓄熱タンク17bには図に示すように
市水等が供給される。また第2蓄熱タンク17bには給
湯回路70が接続している。給湯回路70には、その途
中に前述のボイラ17が設置されて必要に応じて給湯水
をさらに加熱することができるようになっている。この
ようにして加熱された給湯水は、市水の圧力により下流
端に位置する浴槽14等の温水として供給されるもので
ある。
【0023】床暖房装置28には床面の温度を検知する
床温センサ12が、室内には室温を検知する室温センサ
11が取り付けられている。さらに室外に外気温を検知
する外気温センサ13が設置されている。また、リモー
トコントローラ10は、これらの温度センサ11、1
2、13と電気的に連結して各検知温度が入力されるよ
うになっているとともに、使用者が設定する室内設定温
度及び床設定温度を入力することができるようになって
いる。さらに、リモートコントローラ10は制御手段7
0と電気的に接続されている。この制御手段70は、エ
ンジン2、コンプレッサ3、ボイラ18、ポンプ19、
三方弁16、床暖房側熱動弁8、室内機側熱動弁9等と
電気的に連結しており、これらはリモートコントローラ
10から制御手段70に入力される上記各検知温度及び
使用者の設定した設定室温、設定床温に基づいて出力さ
れる制御手段70からの司令信号によりその駆動又は開
閉を制御されるものである。
【0024】上記構成の床暖房機能付き空気調和機にお
いて、次に各回路内の媒体の動作について説明する。
【0025】エンジン2の運転が開始されると、その出
力軸2aよりコンプレッサ3にエンジン2の駆動力が伝
達され、該駆動力によりコンプレッサ3が駆動される。
これによりコンプレッサ3は、その吸入口より冷媒回路
30内の低温低圧のガス状冷媒を吸入し、内部で圧縮
し、高温高圧のガス状冷媒としてその吐出口より吐出す
る。これにより冷媒は冷媒回路30内を循環するもので
ある。
【0026】暖房運転を行うときは、コンプレッサ3よ
り吐出された高温高圧のガス状冷媒は、冷媒熱交換器6
で凝縮して液化する。このときに発生する凝縮熱により
外部に熱を放出し、この熱が室内の暖房に供されるもの
である。さらに液化した液状冷媒は、図示せぬ膨張弁を
経て膨張し、気液2相冷媒となる。次に気液2相の冷媒
は図示せぬ室外熱交換器を通り、外気の熱を奪って更に
気化し、気化したガス状冷媒となる。そして、気化した
低温低圧のガス状冷媒は、図示せぬアキュムレータを経
てコンプレッサ3の吸入口に帰還する。
【0027】冷房運転を行うときは、冷媒回路30内の
冷媒は、上記暖房運転の動作とは逆の動作を行い、冷媒
熱交換器6にて気化し、気化潜熱により外部から熱を吸
収し、この吸熱作用により室内を冷却するものである。
【0028】また、ポンプ25が駆動することにより冷
却水回路40内を冷却水が循環する。ポンプ25から圧
送された冷却水は、共通通路41を経てエンジン冷却部
2bに侵入してエンジン2を冷却する。エンジン2から
熱をもらいうけて加熱した冷却水は、サーモスタット2
6によりその温度が検知され、エンジン冷却部2bから
吐出される冷却水の温度が所定温度(例えば75℃)以
下では冷却水は第1冷却水回路42のみに流れる。しか
し、エンジン冷却部2bから吐出される冷却水の温度が
所定温度(例えば75℃)を越えると、冷却水は第2冷
却水通路43にも流れ、放熱機能をもつラジエータ20
により放熱され、これにより冷却水の加熱は防止される
ものである。
【0029】第1冷却水通路42に入った冷却水は、第
1感温弁23aに達し、ここでの冷却水の温度が所定温
度(例えば60℃)以上の場合は排熱回収用熱交換器2
1を経由するように流れ、所定温度以下の場合はこれを
バイパスするバイパス通路44を流れるようにされてい
る。排熱回収用熱交換器21を経由した場合、この排熱
回収用熱交換器21によって冷却水回路40と排熱回収
回路50が熱的に接触して冷却水回路40内の冷却水の
熱が排熱回収回路50内の液媒体に伝達されるものであ
る。次に冷却水は第2感温弁23bに達し、ここでの冷
却水の温度が所定温度(例えば60℃)以上の場合は冷
媒−冷却水熱交換器22を経由するように流れ、所定温
度以下の場合はこれをバイパスするバイパス通路45を
流れるようにされている。冷媒−冷却水熱交換器22を
経由した場合、この冷媒−冷却水熱交換器22によって
冷却水回路40と冷媒回路30が熱的に接触して冷却水
回路40内の冷却水の熱が冷媒回路30内の冷媒に伝達
されるものである。次に、第1冷却水通路42内の冷却
水は合流点Aにて共通通路41に入り、ポンプ25の吸
入側に帰還する。一方、サーモスタット26から第2通
路42に入った冷却水は、ラジエータ20を経由し、こ
こでエンジン2からもらいうけた熱を外部に放散する。
そして、第2冷却水通路43内の冷却水は合流点Aにて
共通通路41に入り、ポンプ25の吸入側に帰還するも
のである。
【0030】またポンプ19が駆動することによって、
排熱回収回路50内を液媒体が循環する。ポンプ19か
ら圧送された液媒体は、第1回収通路51を経てまず排
熱回収用熱交換器21に侵入する。ここで、前述したよ
うに冷却水回路40と熱的に接触し、熱をもらいうけて
液媒体は加熱する。加熱された液媒体は三方弁16に達
する。ここでは、所定の制御条件により矢印E方向に従
って第1回収通路51をそのまま流れるか、矢印F方向
に示すように第2回収通路52に分岐されるかが選択さ
れる。矢印E方向に従って第1回収通路51をそのまま
流れる場合、第1 回収通路51は第2蓄熱タンク17b
に侵入する。第2蓄熱タンク17b内には市水が貯留さ
れており、タンク17b内に侵入した第1 回収通路51
内の液媒体はこの貯留された市水と熱交換し、これを加
熱する。第2蓄熱タンク17bから出た第1 回収通路5
1内の液媒体はポンプ19の吸入口に帰還する。一方、
矢印F方向に従って第2回収通路52を流れる場合、液
媒体は第2回収通路52から第1蓄熱タンク17aに侵
入する。第1蓄熱タンク17a内には温水回路60内の
温水が貯留されており、タンク17a内に侵入した第2
回収通路52内の液媒体はこの貯留された温水と熱交換
し、これを加熱する。そして、第1蓄熱タンク17aか
ら出た第2回収通路52内の液媒体は図示点Bで第1 回
収通路51と合流し、ポンプ19の吸入口に帰還するも
のである。
【0031】また、ポンプ27が駆動することによっ
て、温水回路60内を温水が循環する。ポンプ27から
圧送された温水は、共通通路61を経て第1蓄熱タンク
17a内にまず供給される。第1蓄熱タンク17aで
は、前述のように排熱回収回路50の第2回収通路52
が侵入しており、この第2回収通路52から熱をもら
い、該タンク17aに供給された温水が加熱される。第
1蓄熱タンク17a 内の温水はさらにボイラ18に侵入
し、このボイラ18により必要に応じてさらに加熱され
る。ボイラ18を出た温水は、図示点Cで示す共通通路
下流端に達する。ここでは、床暖房側熱動弁8及び室内
機用熱動弁9の開閉状態によってその流路が選択され
る。床暖房側熱動弁8が開であり室内機用熱動弁9が閉
である場合は温水は該上流端から床用通路62に流れ
る。一方、弁8が閉であり弁9が開である場合は温水は
該上流端から室内機用通路63に流れる。両者が開であ
る場合は両方の通路に流れる。床用通路62を流れた場
合、温水は床暖房用放熱器4に侵入し、ここで熱を放出
する。これにより床暖房装置28が加熱され、床暖房が
行われ室内の床面を加熱するとともに、ふく射により室
内空間を暖房する。床暖房用放熱器4を出た温水は、図
示点Dで示す共通通路上流端に達する。一方室内機用通
路63を流れた場合、温水は室内機用放熱器7に侵入す
る。この室内機用放熱器7に侵入した温水は熱を放出
し、該放熱器7及びその回りの空気を加熱する。そし
て、図示せぬファンにより室内機5から加熱された温風
が吹き出して室内を暖房するものである。室内機用放熱
器7を出た温水は、図示点Dで示す共通通路上流端に達
する。そして、共通通路上流端からポンプ27の吸入口
に帰還するものである。
【0032】また、前述したように第2蓄熱タンク17
bには市水が供給される。供給された市水は第2蓄熱タ
ンク17b内に侵入している排熱回収回路50の第1回
収通路52により加熱される。加熱された第2蓄熱タン
ク17b内の温水は、給湯回路70を通ってボイラ18
に侵入し、ここで、必要に応じてさらに加熱される。ボ
イラ18を出た温水は、室内の浴槽等の温水を必要とす
る場所に供給されるものである。
【0033】尚、図1において、点線で囲われた部分が
室外に設置される室外ユニット1であり、一点鎖線で囲
まれた部分が温水ユニット29である。
【0034】次に、本例における床暖房機能付き空気調
和機の各種運転モードにおける制御について説明する。
【0035】表1は、上記構成の床暖房機能付き空気調
和機の各種運転モード及びその制御態様を示した表であ
る。
【0036】
【表1】
【0037】表1において、運転条件は、暖房運転(モ
ード1〜3)、低温暖房運転(モード4〜6)、除湿運
転(モード7〜9)、冷房運転(モード10〜12)の
4つに大きく分けられる。これらの運転条件のうち、暖
房運転と低温暖房運転は外気温により自動的に切り替わ
るものであり、暖房運転又は低温暖房運転、除湿運転、
冷房運転は使用者がリモコン等の操作スイッチにより任
意に設定するものである。運転条件が選択された後、室
内温度、床温度、外気温度により各モードが選択され
る。まず、暖房運転について説明する。
【0038】モード1が選択される条件は、外気温が0
℃以上、室温が設定室温以下、床温が設定床温以下であ
る場合である。この場合、室内機5に暖房指示を与える
とともに、床暖房装置28にも加温指示を与える。ま
た、コンプレッサ3、ボイラ18、ポンプ19はいずれ
もONとし、三方弁16は図1における矢印F方向に流
れるようにし、室内機側熱動弁9は閉、床暖房側熱動弁
8は開とする。これにより、室内機5からは冷媒熱交換
器6での冷媒凝縮作用による液化潜熱で室内暖房を行う
とともに、排熱回収回路50及びボイラ18からの熱に
より加熱された温水回路60内の温水が床暖房用放熱器
4に供給され、床暖房を行う。本モードでは床暖房にボ
イラの熱を使用しているので、床暖房による暖房速度が
従来よりも速くなるものである。
【0039】モード2が選択される条件は、外気温が0
℃以上、室温が設定室温以下であるが、床温が設定床温
以上である場合である。この場合、室内機5に暖房指示
を、床暖房装置28に停止指示を与える。また、コンプ
レッサ3、ポンプ19はON、ボイラ18はOFF、三
方弁16は矢印F方向へ、室内機側熱動弁9及び床暖房
側熱動弁8はいずれも閉とする。これにより、室内機5
の冷媒熱交換器6により室内暖房が行われるが、床暖房
側熱動弁8が閉であるので床暖房を行われない。また、
ポンプ19がONであるので排熱回収回路50は冷却水
回路40からの熱回収を行うが、回収された熱は三方弁
16を経て第1蓄熱タンク17a内に貯留された温水の
加熱に供される。これにより回収熱が第1蓄熱タンク1
7aに蓄熱されるものである。
【0040】モード3が選択される条件は、外気温が0
℃以上、床温が設定床温以下であるが、室温が設定室温
以上である場合である。この場合、室内機5に停止指示
を、床暖房装置28に加温指示を与える。また、コンプ
レッサ3、ポンプ19はOFF、ボイラはON、室内機
側熱動弁9は閉、床暖房側熱動弁は開とされる。これに
より、室内機5からの室内暖房は停止され、床暖房のみ
が行われる。この場合において、床暖房用放熱器4には
ボイラ18により加熱された温水が床暖房側熱動弁8を
介して供給されるものであり、ポンプ19は停止してい
るので排熱回収回路50からの排熱回収は行わない。さ
らにエンジン2は停止状態とされる。従って、従来のよ
うに床暖房のみを行うためにエンジンを無負荷のアイド
リング運転をすることがなく床暖房を行うことができ、
暖房効率を向上させることができるものである。
【0041】次に、低温暖房の場合について説明する。
【0042】モード4が選択される条件は、外気温が0
℃以下、室温が設定室温以下、床温が設定床温以下の場
合である。この状態は極寒の地での暖房運転を開始する
時の条件である。この場合、室内機5に暖房指示を、床
暖房装置28に加温指示を与えるとともに、コンプレッ
サ3、ボイラ18、ポンプ19をONとし、三方弁16
は図示F方向に、室内機側熱動弁9及び床暖房側熱動弁
8を共に開とする。これにより、室内機5からの室内暖
房及び床暖房装置28からの床暖房が同時に行われる。
また、室内機側熱動弁9を開としているので、排熱回収
回路50及びボイラ18により加熱された温水回路60
内の温水は、床暖房用放熱器4のみならず、室内機用温
水熱交換器7にも供給され、室内機6からの室内暖房は
室内機用冷媒熱交換器6及び室内機用放熱器7の両者に
より行われる。外気温が0℃以下の非常に寒い地での暖
房運転開始時に冷媒熱交換器6のみで室内暖房を行おう
とすると、十分な熱を外気から冷媒回路内に回収でき
ず、冷たい風が室内機6の吹き出し口から出る、いわゆ
るコールドドラフトを引き起こす恐れがあるが、本モー
ドのように排熱回収回路50及びボイラ18で十分に加
熱した温水が供給される室内機用放熱器7を併用して室
内機6を運転することで、このようなコールドドラフト
の発生を防止することができるものである。
【0043】モード5が選択される条件は、外気温が0
℃以下、室温が設定室温以下、床温が設定床温以上の場
合である。この場合、室内機6には暖房指示がなされる
が、床暖房装置28には停止指示がなされる。また、コ
ンプレッサはON、ボイラ18及びポンプ19はOF
F、室内機側熱動弁9及び床暖房側熱動弁8はともに閉
とされる。これにより室内機6から冷媒熱交換機6で生
成した暖房が室内に供されるものである。
【0044】モード6が選択される条件は、外気温が0
℃以下、床温が設定床温以下であるが、室温が設定室温
以上である場合である。この場合、室内機5に停止指示
を、床暖房装置28に加温指示を与える。また、コンプ
レッサ3、ポンプ19はOFF、ボイラはON、室内機
側熱動弁9は閉、床暖房側熱動弁8は開とされる。これ
により、室内機5からの室内暖房は停止され、床暖房の
みが行われる。この場合において、床暖房用放熱器4に
はボイラ18により加熱された温水が床暖房側熱動弁8
を介して供給されるものであり、ポンプ19は停止して
いるので排熱回収回路50からの排熱回収は行わない。
さらにエンジン2は停止状態とされる。従って、従来の
ように床暖房のみを行うためにエンジンを無負荷のアイ
ドリング運転をすることがなく床暖房を行うことがで
き、暖房効率を向上させることができるものである。
【0045】次に、除湿運転について説明する。
【0046】モード7が選択される条件は、室温が設定
室温以上であり、床温が設定床温以下の場合である。こ
の場合、室内機5に冷房指示を、床暖房装置28に加温
指示を与える。また、コンプレッサ3、ボイラ18、ポ
ンプ19は共にON、三方弁16は図示F方向に、室内
機側熱動弁9、床暖房側熱動弁8は共に開とされる。こ
れにより、室内機5からは冷媒熱交換器6での冷媒蒸発
作用による気化潜熱で室内冷房を行うとともに、排熱回
収回路50及びボイラ18からの熱により加熱された温
水回路60内の温水が床暖房用放熱器4に供給され、床
暖房を行う。このように本モードでは室内機による冷房
で湿度を低下させるとともに、床暖房を行って設定床温
に近づけ、かつ床暖房により加温することにより除湿に
よる体感温度の低下を防止するものである。また、体感
温度の低下を防止するために床暖房を行う場合、ふく射
方式である床暖房では加温速度が遅く、室内空間を快適
な温度及び湿度に調節するのに時間がかかる場合があ
る。このような場合に対し、室内機側熱動弁9が開とさ
れているので、室内機5からも室内機用温水熱交換器7
で発生する熱を温風として吹き出し、速やかに室内空間
を快適な温度及び湿度に調節することができるものであ
る。
【0047】モード8が選択される条件は、室温が設定
室温以上であり、床温が設定床温以上の場合である。こ
の場合、室内機5に冷房指示を、床暖房装置28に停止
指示を与える。また、コンプレッサ3、ボイラ18、ポ
ンプ19は共にON、三方弁16は図示F方向に、室内
機側熱動弁9は開、床暖房側熱動弁8は閉とされる。こ
れにより、室内機5の冷媒熱交換器6での冷媒蒸発作用
による気化潜熱で室内冷房を行い、除湿を行う。
【0048】モード9が選択される条件は、室温が設定
室温以下であり、床温が設定床温以下の場合である。こ
の場合、室内機5に停止指示を、床暖房装置28に加温
指示を与える。また、コンプレッサ3及びポンプ19は
OFF、ボイラ18はON、室内機側熱動弁9は閉、床
暖房側熱動弁8は開とされる。これにより、ボイラ18
からの熱により加熱された温水回路60内の温水が床暖
房用放熱器4に供給され、床暖房を行うものである。
【0049】次に、冷房運転について説明する。
【0050】モード10が選択される条件は、室温が設
定室温以上であり、床段が設定床温以下の場合である。
この場合、室内機5に冷房指示を、床暖房装置28に加
温指示を与える。。また、コンプレッサ3、ボイラ1
8、ポンプ19は共にON、三方弁166は図示F方向
に、室内機側熱動弁9は閉、床暖房側熱動弁8は開とさ
れる。これにより、室内機5からは冷媒熱交換器6での
冷媒蒸発作用による気化潜熱で室内冷房を行うととも
に、排熱回収回路50及びボイラ18からの熱により加
熱された温水回路60内の温水が床暖房用放熱器4に供
給され、床暖房を行う。本モードでは冷房中に床暖房を
行う。これは、冷房中に足元が冷えることを不快とする
使用者に対する配慮であり、室内空間を冷房するととも
に床暖房により足元を加熱し、理想的な頭寒足熱の温度
分布とするものである。
【0051】モード11が選択される条件は、室温が設
定室温以上であり、床温が設定床温以上の場合である。
この場合、室内機5に冷房指示を、床暖房装置28に停
止指示を与える。また、コンプレッサ3、ボイラ18、
ポンプ19は共にON、三方弁16は図示F方向に、室
内機側熱動弁9は開、床暖房側熱動弁8は閉とされる。
これにより、室内機5の冷媒熱交換器6での冷媒蒸発作
用による気化潜熱で室内冷房を行うものである。
【0052】モード12が選択される条件は、室温が設
定室温以下であり、床温が設定床温以下の場合である。
この場合、室内機5に停止指示を、床暖房装置28に加
温指示を与える。また、コンプレッサ3及びポンプ19
はOFF、ボイラ18はON、室内機側熱動弁9は閉、
床暖房側熱動弁8は開とされる。これにより、ボイラ1
8からの熱により加熱された温水回路60内の温水が床
暖房用放熱器4に供給され、床暖房を行うものである。
【0053】以上のように、本例では、エンジン2の運
転により駆動されるコンプレッサ3に接続された冷媒回
路30と、該冷媒回路30に接続され室内空間に冷房ま
たは暖房を供給する冷媒熱交換器6と、エンジン2を冷
却する冷却水が内部に充填されるとともに冷媒−冷却水
熱交換器22を介して冷媒回路30と熱的に接触する冷
却水回路40と、冷却水回路40に排熱回収用熱交換器
21を介して熱的に接触するとともに第1蓄熱タンク1
7aを介して温水回路60に熱的に接触する排熱回収回
路50と、温水回路60内の温水を加熱する熱源として
のボイラ18と、温水回路60に接続された床暖房用放
熱器4ならびに室内機用放熱器7と、温水回路60から
床暖房用放熱器4への温水の供給を遮断可能な床暖房側
熱動弁8と、温水回路60から室内機用放熱器7への温
水の供給を遮断可能な室内機側熱動弁9と、冷媒熱交換
器6及び室内機用放熱器7を内部に収容する室内機ユニ
ット5と、床暖房用放熱機4を内部に収容する床暖房装
置28を備えた床暖房機能付き空気調和機としたので、
上記モード1に示されるように、暖房運転の開始時に温
水回路60内の温水はボイラ18により加熱され、床暖
房側熱動弁8を介して床暖房用放熱器4へと供給され
る。このため床暖房パネルが速やかに暖まり、床暖房速
度を向上させることができるものである。
【0054】また、暖房運転において、室温が設定室温
以上であり、床温が設定床温以下であるような場合、床
暖房のみを行う定常運転状態となる。このような場合、
上記モード3に示されるように温水回路60内の温水は
ボイラ18により加熱され、床暖房側熱動弁8を介して
床暖房用放熱器4へと供給される。従って、床暖房用放
熱器4の熱源としてボイラ18が使用でき、エンジン2
を停止させることができる。従って、従来のようにエン
ジン排熱を利用して床暖房を行うときに生じるエンジン
の無負荷のアイドリング運転を防止することができるも
のである。
【0055】また、外気温が0℃以下の極寒の地での暖
房において、暖房運転開始直後は外気からの熱を十分に
得ることができず、コールドドラフトが発生する恐れが
ある。これに対し、本例では上記モード4に示されるよ
うに、低温暖房運転の開始時に温水回路60内の温水は
ボイラ18により加熱され、室内機側熱動弁9を介して
室内機用温水熱交換器7に供給され、これにより加熱さ
れた空気が室内機5より温風として吹き出す。このよう
に、ボイラ18からの熱源を室内機からの温風の熱源と
して利用できるので、コールドドラフトの発生を防止す
ることができるものである。
【0056】また、空気調和機をもたない床暖房だけの
システムは暖房運転開始時の立ち上がりを良くするため
に床温を異常に高く(例えば40℃)設定する場合があ
るが、本例ではその必要がなく、つまり床温を高く設定
せずとも立ち上がりは良好であるので、床温が体温より
も低い(例えば30℃)健康的な床温で快適な空調を提
供することができるものである。
【0057】また、除湿運転時において、モード7に示
されるように、室内機5により室内冷房を行うととも
に、床暖房パネルを加熱してそのふく射熱により室内を
加温するので、冷房による体感温度の低下を床暖房によ
り抑制することができ、室内を快適な温度及び湿度に保
つことができるものである。
【0058】また、冷房運転時において、上記モード1
0に示されるように、室内機5からの冷却により室内冷
房するとともに、床暖房パネルからの熱により床面を加
温するので、冷房時における足元の冷えを防止するとと
もに、人体に理想的な頭寒足熱の温度分布を実現するこ
とができるものである。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明における床暖房装
置付き空気調和機は、運転効率が良く、また床暖房の運
転開始時の立ち上がりを早くすることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例における床暖房装置付き空
気調和機の回路図である。
【図2】従来技術における床暖房装置付き空気調和機の
回路図である。
【符号の説明】
1・・・室外ユニット 2・・・エンジン 3・・・コンプレッサ 4・・・床暖房用放熱器 5・・・室内ユニット 6・・・冷媒熱交換器 7・・・室内機用放熱器 8・・・床暖房側熱動弁 9・・・室内機側熱動弁 17a・・・第1蓄熱タンク(温水用熱交換器) 17b・・・第2蓄熱タンク 18・・・ボイラ 21・・・排熱回収用熱交換器 22・・・冷媒−冷却水熱交換器 28・・・床暖房装置 29・・・温水ユニット 30・・・冷媒回路 40・・・冷却水回路、41・・・共通通路、42・・
・第1冷却水通路、43・・・第2冷却水通路 50・・・排熱回収通路、51・・・第1回収通路、5
2・・・第2回収通路 60・・・温水回路、61・・・共通通路、62・・・
床用通路、63・・・室内機用通路 70・・・制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの運転により駆動されるコンプ
    レッサに接続された冷媒回路と、該冷媒回路に接続され
    室内空間に冷房または暖房を供給する冷媒熱交換器と、
    前記エンジンを冷却する冷却水が内部に充填されるとと
    もに冷媒−冷却水熱交換器を介して前記冷媒回路と熱的
    に接触する冷却水回路と、前記冷却水回路に排熱回収用
    熱交換器を介して熱的に接触するとともに温水用熱交換
    器を介して温水回路に熱的に接触する排熱回収回路と、
    該温水回路内の温水を加熱する熱源と、前記温水回路に
    接続された床暖房用放熱器ならびに室内機用放熱器と、
    前記温水回路から前記床暖房用放熱器への温水の供給を
    遮断可能な床暖房側熱動弁と、前記温水回路から前記室
    内機用放熱器への温水の供給を遮断可能な室内機側熱動
    弁と、前記冷媒熱交換器及び前記室内機用放熱器を内部
    に収容する室内機ユニットと、前記床暖房用放熱器を内
    部に収容する床暖房装置とを備える床暖房装置付き空気
    調和機。
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