JPH11125371A - コア内蔵形防食管継手及びその製造方法 - Google Patents

コア内蔵形防食管継手及びその製造方法

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JPH11125371A
JPH11125371A JP21166898A JP21166898A JPH11125371A JP H11125371 A JPH11125371 A JP H11125371A JP 21166898 A JP21166898 A JP 21166898A JP 21166898 A JP21166898 A JP 21166898A JP H11125371 A JPH11125371 A JP H11125371A
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core
joint body
joint
coating layer
resin coating
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Application number
JP21166898A
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English (en)
Inventor
Kazumi Kato
一三 加藤
Takuo Nagai
卓夫 長井
Mannish Matsuru
マニッシュ マツル
Hiromi Oonuma
浩身 大沼
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Sekisui Chemical Co Ltd
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外周面に凹溝あるいは環状突起を有する筒状
コアを内面樹脂被覆層と一体的に効率良く成形すること
ができる防食管継手の製造方法を提供する。 【解決手段】 管継手本体の内面樹脂被覆層20と、シ
ール部材用の凹溝22を備えた筒状コア2とを予め継手
本体内に内蔵した防食管継手であって、この筒状コア2
は別途成形し、成形マンドレル3Rの端部外周にこの別
成形した筒状コア2を装着し、次ぎに継手本体1の両端
から前記マンドレル3Rと他のマンドレル3Lを挿入し
て中央部内面にキャビティ32を形成し、少なくとも一
方のマンドレルの内部に備えた樹脂成形ランナー30を
介してキャビティ32内に溶融樹脂を射出成形して内面
樹脂被覆層20を成形すると共に筒状コア2の接触面を
溶融して内面樹脂被覆層と一体的に固着したコア内蔵形
防食管継手及びその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂ライニング鋼
管(以下、ライニング鋼管あるいは単に管ということが
ある。)用の管端防食継手に関し、特に筒状コア部を予
め継手本体内に内蔵したコア内蔵形防食管継手およびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水道及び温水配管等における赤水
対策として管端防食管継手が多く使用されている。その
多くは継手本体にめねじを設け、他方のライニング鋼管
側におねじを切って両者をねじ込み接続する、いわゆる
ねじ込み式のものであった。従って、ライニング鋼管に
は現場でおねじを切る必要があり、しかもこのとき管の
長さとねじの太さのばらつきがシール性能と防食性能に
影響を与えるので、この作業は熟練を要し大変面倒なも
のであった。そこで、ナット等を用いたメカニカル式や
管を差し込むだけで接続できる差し込み式の管端防食継
手も提案されている。
【0003】ところで従来の管端防食構造としては以下
の2種類がある。一つはねじ込み作業の前に管端部を覆
う樹脂製のおねじ付きコア体を管端に装着してこれらを
継手本体にねじ込むようになしたコア装着形と、もう一
つは継手本体の内面に内面樹脂被覆層と筒状コアとを予
め射出成形して設け、この継手本体と内面樹脂被覆層及
び筒状コアとの間で管端差込部を形成したコア内蔵形で
ある。
【0004】例えば、特開平4−203688号公報に
開示されたものはコア内蔵形の差し込み式防食管継手の
一例である。このものは図6に示すように、管継手本体
50の端部内周面にテーパ内面51aを有する凹溝51を
形成し、ここに半径方向に拡縮自在な抜止め用割リング
52を収容し、さらにその奥側に凹溝53を形成してこ
こには管外面に圧接する環状パッキン54を収容してい
る。そしてこの凹溝53よりも内方側には管端部の内面
を水密シールする環状パッキン55を備えた管端防食コ
ア56を設けたものであった。従って、ライニング鋼管
Pを差し込むだけで、管の内周面に筒状コアの環状パッ
キン55が圧接され、管の外周面は環状パッキン54が
圧接してそれぞれ水密シールがなされ管端部が防食され
る。その後、管を引き抜き方向に引張ると割リング52
がテーパ内面51aに沿って移動し管外面に喰込み接続さ
れるというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この防食管
継手の筒状コア56は一端におねじ57と他端に凹溝5
8を形成したもので、この凹溝58内にはOリング状の
パッキン55を装着し、その後おねじ57を継手本体奥
部のめねじ59にねじ込んでコア56を継手本体50内
に取り付けていた。従って、このコア取付構造ではコア
を継手本体内に別途回転工具等を用いてねじ込む工程が
必要であり、自動化と大量生産が難しくかなりの手間と
製造コストを多大に必要としていた。また、接着やかし
め手段によってコアを固着することもできるが、この場
合もねじ込みと同様に大きな手間と製造コストを要する
ものである。また、強度的に不充分で、例えば温水用や
冷温水を繰り返す条件であると接着部が劣化し剥離する
という問題があった。また、管差込み時に不用意に管端
をぶつけたり無理に押し込もうとすると両者が分離し外
れるというような問題もあった。
【0006】そこで、継手本体内に筒状コア自体を射出
成形して一体的に成形することが考えられるが、この構
造ではマンドレルのスライド方向に直交して凹溝がある
ことから、いわゆるアンダーカット部分が生じて単純に
はマンドレルが抜けず凹溝を成形することは困難であ
る。このことはコア外周面に環状突起あるいは突条を形
成する場合も同様で、この様にアンダーカットが生じる
場合は内面樹脂被覆層とコア部分を射出成形で一体成形
することが出来ないという問題があった。以上のことか
ら、上記した防食管継手においても筒状コアには凹溝5
8というアンダーカットがあるために自動化と大量生産
が難しいねじ込み構造にせざるおえないというものであ
った。
【0007】従って、本発明は外周面に凹溝あるいは環
状突起を有する筒状コアであっても継手本体の内面樹脂
被覆層と一体に成形したコアを内蔵した防食管継手と、
さらに、この継手を自動化が容易で大量生産できる防食
管継手の製造方法を提供するものである。
【0008】
【発明を解決するための手段】本発明は、管継手本体の
中央部内周面に成形された内面樹脂被覆層と、外面に環
状凹溝あるいは環状突起を有し、継手本体端部側に延出
する筒状コアとを有するコア内蔵形の防食管継手であっ
て、前記内面樹脂被覆層と前記筒状コアとの間に溶融一
体化した境界層が形成されてなるコア内蔵形防食管継手
である。
【0009】上記した防食管継手において、筒状コアの
端部は、凹凸形状、好ましくは溶けやすい薄肉の凹凸形
状とすること。また筒状コアの端部外面と継手本体の内
面とに位置決め係合部を設けること。及び継手本体の中
央部内周面に断続的な突出部を形成することが望まし
い。
【0010】以上より本発明の防食管継手では、筒状コ
アと内面樹脂被覆層はそれぞれ別成形した別構成部品で
あるが、最終的に両者は溶融一体化して一体的に構成さ
れたものである。よって、コア部分の機械的強度は高
く、優れた密着性とシール性を有するものである。本発
明の管継手では筒状コアは、別途成形したものを用いる
のでアンダーカット部分があっても射出成形等で簡単に
成形できる。このとき、コアの内方側端部を凹凸形状と
すると融着面積が広がると共に、凸部は積極的に溶融し
て溶け込み量が多くなり、幅の広い境界層を形成し易
い。
【0011】また、筒状コアの端部外面の凸部と継手本
体内面の凸部とは位置決め係合部となり、それぞれ継手
本体の凸部は筒状コアの外周面に摺接して両者の中心軸
をほぼ一致させる働きをなし、一方、筒状コア装着時に
その凸部は継手本体側の凸部側面に当接して軸方向側の
位置決めとして働く。さらに、継手本体の中央部内周面
に断続的な突出部を設けることによって、内面樹脂被覆
層の固着がより一層強固なものとなり、特に回転トルク
に対して強くなる。よって、これは接続口がねじ込みの
場合に適している。
【0012】次ぎに本発明のコア内蔵形防食管継手の製
造方法は、管継手本体の中央部内周面に成形された内面
樹脂被覆層と、外面に環状凹溝あるいは環状突起を有
し、継手本体端部側に延出する筒状コアとを有するコア
内蔵形の防食管継手において、前記筒状コアを別途成形
する過程と、前記別成形した筒状コアを前記継手本体内
に装填する過程と、成形マンドレルを前記継手本体内に
装填する過程と、前記筒状コアと継手本体と成形マンド
レルとの間に形成されたキャビティ内に溶融樹脂を充填
して前記内面樹脂被覆層を成形すると共に、当該内面樹
脂被覆層と前記筒状コアとを溶融一体化する過程と、を
有するコア内蔵形防食管継手の製造方法である。尚、継
手本体の内部に管外面シール用の環状パッキンを有する
コア内蔵形防食管継手においては、少なくとも当該環状
パッキンを予め継手本体の内部に装着しておくことが望
ましい。
【0013】本発明の製造方法では、筒状コアは、別途
射出成形等で容易に且つ効率的に成形する。そして継手
本体側の内面樹脂被覆層も射出成形で容易に且つ効率的
に成形できる。この際、継手本体内に前記した筒状コア
を予め装填しておくか、あるいは成形マンドレルに装着
するかして、コア端部はキャビティ部に面して溶融樹脂
と接触できるようにしておく、これによって上記内面樹
脂被覆層の射出成形と共に溶融樹脂によって筒状コアの
端部接触部が溶融し、両者を一体的に融着(溶融一体
化)させることができる。ここでさらに継手本体内面や
コアの接触部にホットメルト接着剤を塗布しておけばよ
り容易に且つ強固に融着させることが出来る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。図1は、本発明の一実施例の製造過程
を示す説明図で、(A)は筒状コア単体の断面図、
(B)は継手本体にマンドレルを挿入する前の断面図、
(C)はマンドレル挿入後、樹脂を射出成形するときの
断面図である。図2は、成形後の防食管継手の半断面図
で、その左側は管接続前を、右側は管接続後を示してい
る。図3は、本発明の他の防食管継手の実施例を示す断
面図である。図4は、筒状コアの他の実施例を示す斜視
図である。図5は、前記コアを用いた本発明の他の製造
過程の実施例を示す説明図である。
【0015】図1において、(A)は樹脂(ポリエチレ
ン)製の筒状コア2を示し、このコア2の一端内周側に
は凹部23を設けて先端部を凹凸形状21となし、さら
にその後ろに段差部24を形成している。また他端側の
外周面にはOリング状のシール部材を装着するための環
状凹溝22が設けられている。ここでコア先端を凹凸形
状にすることによってその凸部が後述する溶融樹脂の熱
によって溶融しやすく、凹部23は成形樹脂層と交互に
噛み合う形となり、これによって特に径方向の樹脂の収
縮を食い止め、同時に段差部24が軸方向の樹脂の収縮
を食い止めて樹脂間の密着性を高めることができる。そ
して、この筒状コア2は、凹溝22や凹凸21があろう
と射出成形等によって一体成形で容易に大量生産ができ
る。尚、前記凹溝22に代えて環状突起あるいは複数の
突条を設けた構造を実施することもできる。
【0016】次ぎに(B)に示すように、内部に抜け止
めリング(図示せず)を収容する凹溝11と管外面を水
密シールするための環状パッキン10を収容する凹溝1
2をそれぞれ加工し、中央部には後述するキャビティ部
を構成する凹部13を備えた継手本体1を成形用外金型
5R及び5Lの中に入れて射出成形機にセットする。こ
こで環状パッキン10をコア成形後に凹溝12内に装着
することは難しいので、予め断面略C状のパッキン10
を装着している。尚、成形用外金型は必ずしも必要では
なく金属製の継手本体をそのまま金型とみなして成形機
にセットすることもできる。一方、図面右側の成形マン
ドレル3R及び左側の成形マンドレル3Lの外径側に
は、上記した筒状コア2をそれぞれ装着し、筒状コアの
先端部の隙間を埋めて軸方向の位置決めをすると共に上
記パッキン10を隔絶するための成形スリーブ4R及び
4Lを同時にセットする。これらの工程で継手本体の成
形機内へのセットや筒状コアをマンドレルにセットする
ことは比較的簡単に自動化が行える。尚、本例の成形マ
ンドレル3Rには射出成形用のランナー30とゲート3
1が備わっている。
【0017】次ぎに(C)に示すように、左右の成形マ
ンドレル3Rと3Lを継手本体内に挿入して本体側の凸
部16と成形スリーブ4R、4Lの端部を突き合わせて
位置決めすると、筒状コア2の先端部21と継手本体の
凹部13と成形マンドレル及び成形スリーブとの間にキ
ャビティ部32(白抜きの部分)が形成される。その
後、成形マンドレル3Rの成形ランナー30から溶融樹
脂を供給し、ゲート31を介してキャビティ部32内に
溶融樹脂を射出して内面樹脂被覆層20を成形する、こ
のとき筒状コア2の先端部21はキャビティ部32に直
接接しているので溶融樹脂と接触し、この部分も溶融し
て内面樹脂被覆層と一体的に溶融固着することができ
る。この例のように筒状コア2の先端を凹凸状に形成す
ると、溶融樹脂と接触する面積を多くして溶融がし易
く、また融着した後の強度を高めることができる。また
他にキャビティ部に面した部分に予めホットメルト接着
剤を塗布しておくと継手本体内面13と樹脂被覆層20
との固着強度を高めることに効果がある。また、筒状コ
アと内面樹脂被覆層が別の樹脂材料の場合の固着性能の
向上に効果がある。
【0018】このようにして図2に示す差し込み式の防
食管継手を得ることが出来る。図に示す差し込み式防食
管継手1は、外周面に凹溝22を有する筒状コア2が内
面樹脂被覆層20と溶融一体化されており、点線で示す
境界層を形成している。境界層は、内面樹脂被覆層20
と筒状コア2との境界に沿って形成されており、コアの
先端凸部21部分が溶け込み量が多いが、ほぼ一様に溶
融一体化層として形成されている。成形後の継手につい
て、剥離強度試験、シール性能試験、また境界層を伝わ
っての漏れがないかの試験を行ったが、一体成形した場
合と比較して変わるところがなかった。尚、本例のよう
に内面樹脂被覆層20と筒状コア2を同一の樹脂材料か
ら形成すると両者の境界層は見にくいが、例えば偏光顕
微鏡観察などのマクロ的な観察をすれば確認することが
できる。
【0019】次に、この管継手の接続手順について簡単
に説明すると、まずライニング鋼管Pの所定位置、すな
わち管が正常に差し込まれたとき抜け止めリング3が当
接する位置に、グルービング工具により環状凹溝P3を
加工する。この時同時に凹溝P3よりも外側で継手端面
に近い位置にも浅い凹溝P4を形成する。その後、管P
を継手本体1内に差込むと、管端はまず抜け止めリング
13を押し開き拡径して進むことができ、すぐに筒状コ
ア2の弾性シール材(以下、Oリングを例示する。)1
5に圧接して管内面はこれにガイドされ管と継手本体の
軸芯が一致する。さらに管Pを正常位置まで差込むと、
管内面側はOリング15により、また管外面側は環状パ
ッキン10によりそれぞれ水密シールされ管端部は防食
シールされる。
【0020】他方、コアの先端は凹溝P3の内面側変形
部に当たり過度の差込が抑えられ、これと共に抜け止め
リング13が凹溝P3に嵌着し、管の抜け止めが行われ
る。このとき作業者は手の感触でロックされたことを知
ることができ、同時にインジケータ用溝P4が継手本体
の端面に位置するので配管後でも接続が正常に行なわれ
ていることを第三者が確認することもできる。その後、
例えば管に引っ張りの力がかかると抜け止めリング13
がさらに喰い込んで締結固定される。他方、曲げの力が
掛かると管外面は継手本体の中央部内壁と端部内周面と
で受け止められ、管内面側は筒状コアで支えることがで
きる。よって、パッキン10とOリング15のシール機
能が低下することがない。
【0021】次ぎに、図3は本発明の他の実施例を示す
防食管継手で、ねじ込み式のエルボ継手に実施した場合
を示す断面図である。この防食管継手は、本体6の両端
にめねじ61を有し、内面樹脂被覆層60と筒状コア部
7を設けて管端部の防食をはかるものである。従って、
本発明は従来のねじ込み式あるいはメカニカル式の防食
管継手であっても同様に実施でき、またソケットやエル
ボの他にチーズあるいは片側にねじ接続部や電気融着接
続部を備えた管継手であっても良い。そして、本例でも
筒状コア7には凹溝72があるので上記した実施例と同
様に筒状コア7を別途成形し、これを内面樹脂被覆層6
0を射出成形する際に接触面を溶融させて溶融一体化し
た境界層を形成したものである。尚、内面樹脂被覆層6
0と筒状コア7は断面でも別体に示しているがこれは説
明上のもので両者は一体的に溶融固着している。しか
し、異なる樹脂材料の場合や樹脂の色を違えた場合は図
3のように両者の境界を確認しやすく、境界層も見分け
やすい。
【0022】次ぎに、図4は筒状コアの他の実施例を示
す斜視図である。この実施例の筒状コアは、先端の凹凸
部を円周上の4ヶ所切り離し、かつ形状を若干変更した
ものである。例えば、先端の凹凸部81、83は断面V
字状になし、その後方に凹部85を、さらにその隣りに
係止鍔84を形成した。よって、凸部81と凹部83は
先端部分がより溶け込み易く、かつ凹部83の斜辺で樹
脂の径方向の収縮を食い止めることができる。同時に切
り欠き部分86と凹部85まで溶融樹脂が回り込み噛み
合うので軸方向の収縮も食い止めることができる。また
係止鍔84は、継手本体側の係止突起(図5の95)に
突き当たりそれ以上奥に進まないように位置決めができ
る。尚、82は管内面との間を密封シールするシール部
材を装着するための環状凹溝である。この筒状コア8も
上記実施例と同様に射出成形等で別途容易に成形するこ
とが出来る。以上により本実施例の筒状コア8は、先端
の環状凹凸部を切り離したことにより、それ自身に弾性
を持たせて継手本体内に嵌合させて装填し易くした点
と、切り欠き部分86や凹部85にまで溶融樹脂が回り
込み入り組んで溶け込むのでより強度が増すという効果
がある。
【0023】次に、図5は上記筒状コア8を用いた本発
明の他の製造方法を示す工程図である。この製造工程が
上記した製造工程と異なる点は、(a)〜(c)に示す
ように予め筒状コア8を継手本体9内に装填しておくこ
とである。以下、継手構造の点についても含めて説明す
る。先ず(a)において継手本体9は、抜け止めリング
(図示せず)収容用の凹溝91と、その奥に環状パッキ
ン10収容用の環状凹溝92を有し、環状凹溝92には
既に環状パッキン10を装着している。そして、中央部
にはキャビティ部を構成するが、その内面に突起94を
円周上断続的に設けており、その左右に位置決め係合部
95R、95Lを備えている。尚、96は抜け止めリン
グ装着及び取り外し用の切り欠き窓である。そうしてこ
の継手本体9を射出成形機の金型に入れるか、あるいは
そのままの状態で他の組み付け機にセットする。一方、
筒状コア8は、押し込み治具40R、40Lにそれぞれ
軸芯を一致させて装着している。
【0024】その後(b)のように押し込み治具を同軸
上に前進させて継手内に挿入し、コアの先端凸部81が
継手本体の位置決め係合部95R(以下右側を例にとる
が左側も同様である。)を乗り越えて嵌合する。する
と、コアの係止鍔84が係合部95Rに突き当たりこれ
によって軸方向の位置決めがなされる。同時に係合部9
5Rと凹溝85部分は嵌合するのでこれによって径方向
の位置決めもなされる。以上によって筒状コア8は継手
本体内にほぼ固定状態に装填される。その後(c)にて
継手本体9内に筒状コア8を装填したまま押し込み治具
40R、40Lだけを抜き取る。以上は射出成形とは別
工程で自動化できる。その後は上記実施例と同様で、
(d)、(e)に示すように、左右の成形マンドレル3
Rと3Lを継手本体9内に挿入し成形マンドレルと成形
スリーブの間に筒状コアを挿入するようにして成形マン
ドレル3R、3Lの端部を突き合わせて位置決めする。
これによって、筒状コア2の先端凹凸部81、83およ
び凹部85と継手本体の凹部93、突起94と成形マン
ドレル3R、3Lとの間にキャビティ部32(白抜きの
部分)が形成される。
【0025】そして、成形マンドレル3Rの成形ランナ
ー30から溶融樹脂を供給し、ゲート31を介してキャ
ビティ部32内に溶融樹脂を射出し内面樹脂被覆層90
を成形すると、筒状コア8の先端部や凹部をも溶融し境
界層を形成して両者を溶融一体化させる。また、このと
き継手本体の内面にはホットメルト接着剤を塗布してお
いても良いが、本例のように突起94が設けられている
場合は、この突起と樹脂層が噛み合い固着強度を高める
ことに効果があるので望ましい。この実施例の製造方法
によれば、金型が開いている時間が短く成形タクトが短
いという効果がある。また、成形スリーブ4に対して位
置決め係合部95が仕切りとなり溶融樹脂が接触するこ
とがないから、熱が成形スリーブに伝わりにくく環状パ
ッキン10に与える熱的影響が少ないという効果もあ
る。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、外周面に凹溝あるいは
環状突起を有する筒状コアを内蔵した防食管継手であっ
ても、溶融一体化した境界層を介して内面樹脂被覆層と
筒状コアは溶融固着されているので強度が高く冷熱サイ
クルを伴う使用や衝撃に対しても強い防食管継手となっ
た。また、本発明の筒状コアは別途成形し、継手本体内
の内面樹脂被覆層を射出成形する際に別途成形したこの
筒状コアを溶融一体化して能率的に且つ安価にコアを成
形することが出来る。また、継手内面樹脂被覆層を射出
成形する前に管外面シール用環状パッキンを継手本体内
に組み込むので、この組み込み作業が容易に環状パッキ
ンを損傷することなく行うことが出来る。よって、自動
化が可能で大量生産ができる防食管継手の製造方法とな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の製造過程を示す説明図
で、(A)は筒状コア単体の断面図、(B)は継手本体
にマンドレルを挿入する前の断面図、(C)はマンドレ
ル挿入後、樹脂を射出成形するときの断面図である。
【図2】 本発明によって成形した差し込み式防食管継
手の半断面図で、その左側は管接続前を、右側は管接続
後を示している。
【図3】 本発明の他の実施例を示すねじ込み式エルボ
形防食管継手の断面図である。
【図4】 本発明の他の実施例を示す筒状コアの斜視図
である。
【図5】 本発明の他の製造方法の過程を示す説明図で
ある。
【図6】 従来のコア内蔵形防食管継手の一例を示す半
断面図である。
【符号の説明】
1、6、9:管継手本体 2、
7、8:筒状コア 3R、3L:成形マンドレル 4R、4L:
成形スリーブ 5R、5L:成形外金型 40R、40L:
押し込み治具 10:環状パッキン 11、91:
抜け止めリング用凹溝 12、92:パッキン用凹溝 13、93:
継手本体凹部 14:抜け止めリング 15:弾
性シール材(Oリング) 20、60、90:内面樹脂被覆層 21、71、
81:筒状コアの凸部 23、73、83:筒状コアの凹部 22、72、8
2:筒状コアの環状凹溝 61:めねじ 84:
係止鍔 85:凹部 86:
切り欠き部分 94:突起 95R、9
5L:位置決め係合部 30:ランナー 31:
ゲート 32:キャビティ部 P:
樹脂ライニング鋼管 P1:鋼管部分 P2:
樹脂ライニング層 P3:環状凹溝 P4:
インジケータ用溝
フロントページの続き (72)発明者 マツル マニッシュ 三重県桑名市大福2番地日立金属株式会社 桑名工場内 (72)発明者 大沼 浩身 滋賀県栗太郡栗東町野尻75積水化学工業株 式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管継手本体の中央部内周面に成形された
    内面樹脂被覆層と、外面に環状凹溝あるいは環状突起を
    有し、継手本体端部側に延出する筒状コアとを有するコ
    ア内蔵形の防食管継手であって、前記内面樹脂被覆層と
    前記筒状コアとの間に溶融一体化した境界層が形成され
    てなることを特徴とするコア内蔵形防食管継手。
  2. 【請求項2】 前記境界層を形成する筒状コアの端部
    は、凹凸形状としたことを特徴とする請求項1記載のコ
    ア内蔵形防食管継手。
  3. 【請求項3】 前記継手本体内で前記筒状コアの径方向
    位置及び軸方向位置を決めるために筒状コアの端部外面
    と継手本体の内面とに位置決め係合部を設けたことを特
    徴とする請求項1又は2記載のコア内蔵形防食管継手。
  4. 【請求項4】 前記内面樹脂被覆層を継手本体内面に固
    着するために継手本体の中央部内周面に断続的な突出部
    を形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載のコア内蔵形防食管継手。
  5. 【請求項5】 管継手本体の中央部内周面に成形された
    内面樹脂被覆層と、外面に環状凹溝あるいは環状突起を
    有し、継手本体端部側に延出する筒状コアとを有するコ
    ア内蔵形の防食管継手において、 前記筒状コアを別途成形する過程と、 前記別成形した筒状コアを前記継手本体内に装填する過
    程と、 成形マンドレルを前記継手本体内に装填する過程と、 前記筒状コアと継手本体と成形マンドレルとの間に形成
    されたキャビティ内に溶融樹脂を充填して前記内面樹脂
    被覆層を成形すると共に、当該内面樹脂被覆層と前記筒
    状コアとを溶融一体化する過程と、 を有することを特徴とするコア内蔵形防食管継手の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記筒状コアの継手本体内への装填は、
    成形マンドレルに筒状コアを装着した後、この成形マン
    ドレルの挿入と共に継手本体内に装填することを特徴と
    する請求項5記載のコア内蔵形防食管継手。
  7. 【請求項7】 継手本体の内部に管外面シール用の環状
    パッキンを有するコア内蔵形防食管継手においては、当
    該環状パッキンを予め継手本体の内部に装着しておく過
    程を有することを特徴とする請求項5又は6記載のコア
    内蔵形防食管継手の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記内面樹脂被覆層と筒状コア及び内面
    樹脂被覆層と継手本体との固着部の一方あるいは双方に
    ホットメルト接着剤を介して一体的に固着したことを特
    徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のコア内蔵形
    防食管継手の製造方法。
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