JPH11125159A

JPH11125159A - Ｖ型エンジンの吸気装置

Info

Publication number: JPH11125159A
Application number: JP30652397A
Authority: JP
Inventors: Junichi Hoshino; 淳一星野; Hiroshi Saito; 弘斉藤
Original assignee: Suzuki Motor Corp
Current assignee: Suzuki Motor Corp
Priority date: 1997-10-21
Filing date: 1997-10-21
Publication date: 1999-05-11

Abstract

(57)【要約】【目的】この発明の目的は、各気筒に供給される吸気
を均等化し得て、エンジンルームのスペースの無駄をな
くし得て、異なるボンネットフードラインに対応してサ
ージタンクをレイアウトし得て、隣合う気筒の吸気行程
の間隔が狭い多気筒エンジンに適切に対応し得て、前側
縦置エンジン後車輪駆動方式の車両のボンネットフード
ラインの高さを低くすることにある。【構成】このため、この発明は、車両のエンジンルー
ムにクランク軸線を車両前後方向に指向させてＶ型エン
ジンを搭載して設け、このＶ型エンジンの各側シリンダ
バンク間に配設した各側吸気マニホルドの各側サージタ
ンクの長手方向を夫々車両前後方向に指向させて配設
し、各側サージタンクの車両前後方向後側にスロットル
ボディを連結して設け、各側サージタンクの上部を車両
前後方向前側に向かい次第に下降傾斜させてタンク断面
積が前記スロットルボディから離間するにしたがい次第
に小さくなるように形成して設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明はＶ型エンジンの吸
気装置に係り、特に、各気筒に供給される吸気を均等化
し得て、エンジンルームのスペースの無駄をなくし得
て、異なるボンネットフードラインに対応してサージタ
ンクをレイアウトし得て、隣合う気筒の吸気行程の間隔
が狭い多気筒エンジンに適切に対応し得て、前側縦置エ
ンジン後車輪駆動方式の車両のボンネットフードライン
の高さを低くするのに有効であり、また、吸気管長の短
い高回転型のエンジンに有効であり、さらに、各側燃料
供給機構の冷却性・換気性を向上し得て、各側吸気マニ
ホルドと各側燃料供給機構との整備性を向上し得て、エ
ンジンへの組付けを容易にし得るＶ型エンジンの吸気装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】車両のエンジンルームに搭載されるエン
ジンの吸気装置には、サージタンク及び分岐管からなる
吸気マニホルドを設け、サージタンクに一端側を接続し
た分岐管の他端側をシリンダヘッドに接続しているもの
がある。

【０００３】このようなエンジンの吸気装置において
は、吸気マニホルドのサージタンクを気筒配列方向に指
向させて配設し、タンク断面積を一定としたものが一般
的である。また、従来のエンジンの吸気装置において
は、各気筒に供給される吸気の不均等化や吸気管の不等
長化を防止するために、タンク断面積を変化させたもの
がある。

【０００４】このようなエンジンの吸気装置としては、
実公平５−７４９２号公報、特公平５−４１８２７号公
報に開示されるものがある。

【０００５】実公平５−７４９２号報に開示される吸気
装置は、エンジンのクランク軸方向に沿うようになされ
たサージタンクの長手軸方向の一端側に空気導入口を設
け、この一端側から反対の他端側に向けて断面積が減少
するようにサージタンクを形成したものである。

【０００６】特公平５−４１８２７号公報に開示される
吸気装置は、サージタンクの上部を出力軸方向の一方か
ら他方に向かってボンネットフードラインに沿うように
傾斜させて形成したものである。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
エンジンの吸気装置においては、サージタンクの長手方
向の一端側にスロットルボディを連結している。このよ
うな場合に、サージタンクに接続される分岐管うちの、
スロットルボディにもっとも近接する分岐管ともっとも
離間する分岐管とでは、スロットルボディからの通路長
さや通路容積等が不均一となり、各気筒に供給される吸
気が不均等になる不都合がある。

【０００８】また、従来のエンジンの吸気装置において
は、エンジンの上方に配設されるサージタンクがボンネ
ットフードラインに近い場合に、ボンネットフードライ
ンと最接近する部分の高さでサージタンクの高さを一定
に決定すると、ボンネットフードラインが高くなる部分
においてサージタンクとの間に隙間ができてしまい、エ
ンジンルームのスペースを有効に使えない不都合があ
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】そこで、このような不都
合を解消するために、この発明は、車両のエンジンルー
ムにクランク軸線を車両前後方向に指向させてＶ型エン
ジンを搭載して設け、このＶ型エンジンの各側シリンダ
バンク間に各側サージタンク及び各側分岐管からなる各
側吸気マニホルドを配設し、これら各側吸気マニホルド
の各側サージタンクの長手方向を夫々車両前後方向に指
向させて配設し、前記各側サージタンクの車両前後方向
後側にスロットルボディを連結して設け、前記各側サー
ジタンクの上部を車両前後方向前側に向かい次第に下降
傾斜させてタンク断面積が前記スロットルボディから離
間するにしたがい次第に小さくなるように形成して設け
たことを特徴とする。

【００１０】また、この発明は、車両のエンジンルーム
にクランク軸線を車両前後方向に指向させてＶ型エンジ
ンを搭載して設け、このＶ型エンジンの各側シリンダバ
ンク間に各側サージタンク及び各側分岐管からなる各側
吸気吸気マニホルドを配設し、これら各側吸気マニホル
ドの各側サージタンクの長手方向を夫々車両前後方向に
指向させて配設し、前記各側サージタンクの車両前後方
向後側にスロットルボディを連結して設け、前記各側サ
ージタンクの上部を車両前後方向前側に向かい次第に下
降傾斜させてタンク断面積が前記スロットルボディから
離間するにしたがい次第に小さくなるように形成して設
け、前記各側サージタンクの下部に前記各側分岐管の一
端側を接続して設けるとともにこれら各側分岐管の他端
側を互いに反対側の各側シリンダバンクを構成する各側
シリンダヘッドに接続して設けたことを特徴とする。

【００１１】さらに、この発明は、車両のエンジンルー
ムにクランク軸線が車両前後方向に指向させてＶ型エン
ジンを搭載して設け、このＶ型エンジンの各側シリンダ
バンク間に各側サージタンク及び各側分岐管からなる各
側吸気吸気マニホルドを配設し、これら各側吸気マニホ
ルドの各側サージタンクの長手方向を夫々車両前後方向
に指向させて配設し、前記各側サージタンクの車両前後
方向後側にスロットルボディを連結して設け、前記各側
サージタンクの上部を車両前後方向前側に向かい次第に
下降傾斜させてタンク断面積が前記スロットルボディか
ら離間するにしたがい次第に小さくなるように形成して
設け、前記各側サージタンクの下部に前記各側分岐管の
一端側を接続して設けるとともにこれら各側分岐管の他
端側を互いに反対側の各側シリンダバンクを構成する各
側シリンダヘッドに接続して設け、前記各側吸気マニホ
ルドの車両幅方向外側に夫々各側燃料供給機構を配設し
たことを特徴とする。

【００１２】

【発明の実施の形態】この発明のＶ型エンジンの吸気装
置は、車両のエンジンルームに車両前後方向に指向させ
て搭載したＶ型エンジンの各側シリンダバンク間に各側
サージタンク及び各側分岐管からなる各側吸気マニホル
ドを配設し、これら各側吸気マニホルドの各側サージタ
ンクの長手方向を夫々車両前後方向に指向させて配設
し、各側サージタンクの車両前後方向後側にスロットル
ボディを連結して設け、各側サージタンクの上部を車両
前後方向前側に向かい次第に下降傾斜させてタンク断面
積が前記スロットルボディから離間するにしたがい次第
に小さくなるように形成して設けたことにより、スロッ
トルボディからの離間距離に応じたタンク通路容積を確
保することができ、ボンネットフードラインに沿って各
側サージタンクを配設することができる。

【００１３】また、このＶ型エンジンの吸気装置は、各
側サージタンクの下部に各側分岐管の一端側を接続して
設けるとともにこれら各側分岐管の他端側を互いに反対
側の各側シリンダバンクを構成する各側シリンダヘッド
に接続して設けたことにより、吸気管長を短くすること
ができる。

【００１４】さらに、このＶ型エンジンの吸気装置は、
各側吸気マニホルドの車両幅方向外側に夫々各側燃料供
給機構を配設したことにより、各側燃料供給機構の外気
との接触を良好にし得て、各側吸気マニホルドと各側燃
料供給機構とを明確に分離して配設し得て、各側吸気マ
ニホルドに各側燃料供給機構を組み付けておくことがで
きる。

【００１５】

【実施例】以下図面に基づいて、この発明の実施例を説
明する。図１〜図１０は、この発明の実施例を示すもの
である。図８において、２は車両、４はエンジンルー
ム、６はボンネットフードライン、８はＶ型エンジン、
１０はトランスミッション、１２はプロペラシャフト、
１４は後部デファレンシャル装置である。この車両２
は、エンジンルーム４にクランク軸線Ｌｃを車両前後方
向に指向させてＶ型エンジン８を搭載して設けている。
Ｖ型エンジン８の駆動力は、トランスミッション１０を
介してプロペラシャフト１２により後部デファレンシャ
ル装置１４に伝達され、図示しない後輪を駆動する。

【００１６】このように、この車両２は、前側縦置エン
ジン後車輪駆動方式であり、Ｖ型エンジン８とこのＶ型
エンジン８よりも低い位置の後部デファレンシャル装置
１４とを直線的なプロペラシャフト１２によって連結し
ている。このため、このＶ型エンジン８は、水平線Ｌｈ
に対してクランク軸線Ｌｃが車両前後方向前側に向かっ
て角度θ２だけ上昇傾斜するようにエンジンルーム４に
搭載して設けている。

【００１７】Ｖ型エンジン８は、図９・図１０に示す如
く、略Ｖ字型のシリンダブロック１６に夫々各側シリン
ダヘッド１８Ａ・１８Ｂを載置し、これら各側シリンダ
ヘッド１８Ａ・１８Ｂに各側ヘッドカバー２０Ａ・２０
Ｂを載置して、Ｖ字形状に各側シリンダバンク２２Ａ・
２２Ｂを配列している。

【００１８】Ｖ型エンジン８は、各側シリンダバンク２
２Ａ・２２Ｂの各側シリンダヘッド１８Ａ・１８Ｂに夫
々列状に配列した各気筒（＃１〜＃８）を設け、各側シ
リンダバンク２２Ａ・２２Ｂ間に空間部２４を設けてい
る。一側シリンダヘッド１８Ａには、車両前後方向前側
から順次に第１気筒＃１、第３気筒＃３、第５気筒＃
５、第７気筒＃７を配設している。他側シリンダヘッド
１８Ｂには、車両前後方向前側から順次に第２気筒＃
２、第４気筒＃４、第６気筒＃６、第８気筒＃８を配設
している。

【００１９】また、このＶ型エンジン８は、シリンダブ
ロック１６の下部にクランク軸２６を軸支してオイルパ
ン２８を取付け、シリンダブロック１６の車両前後方向
前側にチェーンカバー３０を取付けている。

【００２０】このＶ型エンジン８には、吸気装置３２を
設けている。吸気装置３２は、Ｖ型エンジン８の各側シ
リンダバンク２２Ａ・２２Ｂ間に各側吸気マニホルド３
４Ａ・３４Ｂを配設している。各側吸気マニホルド３４
Ａ・３４Ｂは、図１〜図３に示す如く、各側サージタン
ク３６Ａ・３６Ｂ及び各側分岐管３８Ａ・３８Ｂからな
る。

【００２１】各側サージタンク３６Ａ・３６Ｂは、長い
筒形状に形成され、長手方向を夫々車両前後方向に指向
させて各側シリンダバンク２２Ａ・２２Ｂ上に平行に配
設している。各側サージタンク３６Ａ・３６Ｂは、車両
前後方向後側にボディ用取付フランジ４０を設け、ボデ
ィ用取付フランジ４０にスロットルボディ４２を連結し
て設けている。

【００２２】各側サージタンク３６Ａ・３６Ｂは、図４
〜図７に示す如く、上部４４Ａ・４４を車両前後方向後
側から車両前後方向前側に向かい次第に下降傾斜させて
各側傾斜部４６Ａ・４６Ｂを形成し、タンク断面積が前
記スロットルボディ４２から離間するにしたがい次第に
小さくなるように形成して設けている。なお、図４〜図
７においては、一側サージタンク３６Ａの断面を示して
いる。他側サージタンク３６Ｂの断面は、図４〜図７に
示す一側サージタンク３６Ａの断面と対称に現れる。

【００２３】また、この吸気装置３２は、各側サージタ
ンク３６Ａ・３６Ｂの下部４８Ａ・４８Ｂに各側分岐管
３８Ａ・３８Ｂの一端側を接続して設けている。これら
各側分岐管３８Ａ・３８Ｂは、途中を交差させ、他端側
を互いに反対側の各側シリンダバンク２２Ａ・２２Ｂを
構成する各側シリンダヘッド１８Ａ・１８Ｂ方向に指向
させている。

【００２４】各側分岐管３８Ａ・３８Ｂの他端側には、
各側分岐管取付フランジ５０Ａ・５０Ｂを設けている。
一側分岐管取付フランジ５０Ａは、他側シリンダヘッド
１８Ｂの他側分岐管用取付フランジ５２Ｂに取付けら
れ、一側分岐管３８Ａを他側シリンダヘッド１８Ｂの他
側気筒（第２気筒＃２、第４気筒＃４、第６気筒＃６、
第８気筒＃８）に夫々接続している。他側分岐管取付フ
ランジ５０Ｂは、一側シリンダヘッド１８Ａの一側分岐
管用取付フランジ５２Ａに取付けられ、他側分岐管３８
Ｂを一側シリンダヘッド１８Ａの一側気筒（第１気筒＃
１、第３気筒＃３、第５気筒＃５、第７気筒＃）に夫々
接続している。

【００２５】このように、各側分岐管３８Ａ・３８Ｂ
は、他端側を互いに反対側の各側シリンダバンク２２Ａ
・２２Ｂを構成する各側シリンダヘッド１８Ａ・１８Ｂ
に接続して設けている。

【００２６】さらに、この吸気装置３２は、各側吸気マ
ニホルド３４Ａ・３４Ｂの車両幅方向外側に、夫々各側
燃料供給機構５４Ａ・５４Ｂを配設している。各側燃料
供給機構５４Ａ・５４Ｂは、夫々各側デリバリパイプ５
６Ａ・５６Ｂと各側インジェクタ５８Ａ・５８Ｂとから
なる。各側デリバリパイプ５６Ａ・５６Ｂは、各側サー
ジタンク３６Ａ・３６Ｂの車両幅方向外側に夫々平行に
なるように配設している。各側インジェクタ５８Ａ・５
８Ｂは、基端側を各側デリバリパイプ５６Ａ・５６Ｂに
接続し、先端側を各側分岐管取付フランジ５０Ａ・５０
Ｂに各側気筒（第１気筒＃１〜第８気筒＃８）方向に指
向させて取付けている。

【００２７】各側デリバリパイプ５６Ａ・５６Ｂは、図
示しない燃料供給管により燃料タンク（図示せず）に接
続され、各側インジェクタ５８Ａ・５８Ｂに燃料を分配
して供給する。各側デリバリパイプ５６Ａ・５６Ｂは、
車両前後方向前側を燃料連絡管６０により連絡してい
る。この燃料連絡管６０は、各側サージタンク３６Ａ・
３６Ｂの車両前後方向前側に配設されている。

【００２８】次に作用を説明する。

【００２９】このＶ型エンジン８は、車両２のエンジン
ルーム４にクランク軸線Ｌｃを車両前後方向に指向させ
て搭載している。このＶ型エンジン８の吸気装置３２
は、各側シリンダバンク２２Ａ・２２Ｂ間の空間部２４
に各側吸気マニホルド３４Ａ・３４Ｂを配設している。

【００３０】これら各側吸気マニホルド３４Ａ・３４Ｂ
は、各側サージタンク３６Ａ・３６Ｂの長手方向を夫々
車両前後方向に指向させて配設し、各側サージタンク３
６Ａ・３６Ｂの車両前後方向後側にスロットルボディ４
２を連結して設けている。各側サージタンク３４Ａ・３
４Ｂは、上部４２Ａ・４２Ｂを車両前後方向前側に向か
い次第に下降傾斜させて、タンク断面積がスロットルボ
ディ４２から離間するにしたがい次第に小さくなるよう
に形成して設けている。

【００３１】これにより、この吸気装置３２は、スロッ
トルボディ４２に近接する気筒（第７気筒＃７、第８気
筒＃８）に吸気を供給する各側分岐管３８Ａ・３８Ｂの
接続される各側サージタンク３６Ａ・３６Ｂ部分のタン
ク断面積を大きくすることができ、一方、スロットルボ
ディ４２から離間する気筒（第１気筒＃１、第２気筒＃
２）に吸気を供給する各側分岐管３８Ａ・３８Ｂの接続
される各側サージタンク３６Ａ・３６Ｂ部分のタンク断
面積を小さくすることができる。

【００３２】したがって、この吸気装置３２は、図４〜
図７に示す如く、スロットルボディ４２からの離間距離
に応じたタンク通路容積を確保することができ、図３・
図８に示す如く、水平線Ｌｈに対して角度θ１だけ前下
りのボンネットフードライン６に沿って各側サージタン
ク３６Ａ・３６Ｂを配設することができる。

【００３３】このため、この吸気装置３２は、スロット
ルボディ４２からの離間距離に応じたタンク通路容積を
確保し得ることにより各気筒（＃１〜＃８）に供給され
る吸気を均等化することができ、ボンネットフードライ
ン６に沿って各側サージタンク３６Ａ・３６Ｂを配設し
得ることによりエンジンルーム４のスペースの無駄をな
くし得て、異なるボンネットフードライン６に対応して
各側サージタンク３６Ａ・３６Ｂの形状をレイアウトし
得て、また、隣合う気筒の吸気行程の間隔が狭い多気筒
エンジンに適切に対応し得て、前側縦置エンジン後車輪
駆動方式の車両２のボンネットフードライン６の高さを
低くするのに有効である。

【００３４】また、このＶ型エンジン８の吸気装置３２
は、各側サージタンク３６Ａ・３６Ｂの下部４８Ａ・４
８Ｂに各側分岐管３８Ａ・３８Ｂの一端側を接続して設
けるとともにこれら各側分岐管３８Ａ・３８Ｂの他端側
を互いに反対側の各側シリンダヘッド１８Ａ・１８Ｂに
接続して設けたことにより、吸気管長を短くすることが
できる。

【００３５】このため、この吸気装置３２は、吸気管長
の短い高回転型のエンジンに有効である。

【００３６】さらに、この吸気装置３２は、各側吸気マ
ニホルド３４Ａ・３４Ｂの車両幅方向外側に夫々各側燃
料供給機構５４Ａ・５４Ｂを配設したことにより、各側
燃料供給機構５４Ａ・５４Ｂの外気との接触を良好にす
ることができ、各側吸気マニホルド３４Ａ・３４Ｂと各
側燃料供給機構５４Ａ・５４Ｂとを明確に分離して配設
し得て、各側吸気マニホルド３４Ａ・３４Ｂに各側燃料
供給機構５４Ａ・５４Ｂを組み付けておくことができ
る。

【００３７】このため、この吸気装置３２は、各側燃料
供給機構５４Ａ・５４Ｂの冷却性・換気性を向上し得
て、各側吸気マニホルド３４Ａ・３４Ｂと各側燃料供給
機構５４Ａ・５４Ｂとが内外に夫々明確に分かれて配設
されていることにより整備性を向上し得て、各側吸気マ
ニホルド３４Ａ・３４Ｂに各側燃料供給機構５４Ａ・５
４Ｂを予め組み付けてユニット化することによりエンジ
ンへの組付けを容易にし得る。

【００３８】

【発明の効果】このように、この発明のＶ型エンジンの
吸気装置は、各側サージタンクのタンク断面積が車両前
後方向後側のスロットルボディから離間するにしたがい
次第に小さくなるように形成して設けたことにより、ス
ロットルボディからの離間距離に応じたタンク通路容積
を確保することができ、ボンネットフードラインに沿っ
て各側サージタンクを配設することができる。

【００３９】このため、このＶ型エンジンの吸気装置
は、スロットルボディからの離間距離に応じたタンク通
路容積を確保し得ることにより各気筒に供給される吸気
を均等化し得て、ボンネットフードラインに沿って各側
サージタンクを配設し得ることによりスペースの無駄を
なくし得て、異なるボンネットフードラインに対応して
サージタンクの形状をレイアウトし得て、また、隣合う
気筒の吸気行程の間隔が狭い多気筒エンジンに適切に対
応し得て、前側縦置エンジン後車輪駆動方式の車両のボ
ンネットフードラインの高さを低くするのに有効であ
る。

【００４０】また、このＶ型エンジンの吸気装置は、各
側サージタンクの下部に一端側を接続した各側分岐管の
他端側を互いに反対側の各側シリンダヘッドに接続して
設けたことにより、吸気管長を短くすることができる。
このため、このＶ型エンジンの吸気装置は、吸気管長の
短い高回転型のエンジンに有効である。

【００４１】さらに、このＶ型エンジンの吸気装置は、
各側吸気マニホルドの車両幅方向外側に夫々各側燃料供
給機構を配設したことにより、各側燃料供給機構の外気
との接触を良好にし得て、各側吸気マニホルドと各側燃
料供給機構とを明確に分離して配設し得て、各側吸気マ
ニホルドに各側燃料供給機構を組み付けておくことがで
きる。

【００４２】このため、このＶ型エンジンの吸気装置
は、各側燃料供給機構の冷却性・換気性を向上し得て、
各側吸気マニホルドと各側燃料供給機構とが内外に夫々
明確に分かれて配設されていることにより整備性を向上
し得て、各側吸気マニホルドに各側燃料供給機構を予め
組み付けてユニット化することによりエンジンへの組付
けを容易にし得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示すＶ型エンジンの吸気装
置の概略平面図である。

【図２】吸気装置の正面図である。

【図３】ボンネットフードラインとの関係を示す吸気装
置の側面図である。

【図４】図１のＩＶ−ＩＶ線による一側サージタンクの
拡大断面図である。

【図５】図１のＶ−Ｖ線による一側サージタンクの拡大
断面図である。

【図６】図１のＶＩ−ＶＩ線による一側サージタンクの
拡大断面図である。

【図７】図１のＶＩＩ−ＶＩＩ線による一側サージタン
クの拡大断面図である。

【図８】車両に搭載されたＶ型エンジンの駆動系を示す
概略側面図である。

【図９】Ｖ型エンジンの側面図である。

【図１０】Ｖ型エンジンの正面図である。

【符号の説明】

２車両４エンジンルーム６ボンネットフードライン８Ｖ型エンジン１８Ａ・１８Ｂ各側シリンダヘッド２２Ａ・２２Ｂ各側シリンダバンク３２吸気装置３４Ａ・３４Ｂ各側吸気マニホルド３６Ａ・３６Ｂ各側分岐管４２スロットルボディ５４Ａ・５４Ｂ各側燃料供給機構５６Ａ・５６Ｂ各側デリバリパイプ５８Ａ・５８Ｂ各側インジェクタ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】車両のエンジンルームにクランク軸線を
車両前後方向に指向させてＶ型エンジンを搭載して設
け、このＶ型エンジンの各側シリンダバンク間に各側サ
ージタンク及び各側分岐管からなる各側吸気マニホルド
を配設し、これら各側吸気マニホルドの各側サージタン
クの長手方向を夫々車両前後方向に指向させて配設し、
前記各側サージタンクの車両前後方向後側にスロットル
ボディを連結して設け、前記各側サージタンクの上部を
車両前後方向前側に向かい次第に下降傾斜させてタンク
断面積が前記スロットルボディから離間するにしたがい
次第に小さくなるように形成して設けたことを特徴とす
るＶ型エンジンの吸気装置。
【請求項２】車両のエンジンルームにクランク軸線を
車両前後方向に指向させてＶ型エンジンを搭載して設
け、このＶ型エンジンの各側シリンダバンク間に各側サ
ージタンク及び各側分岐管からなる各側吸気マニホルド
を配設し、これら各側吸気マニホルドの各側サージタン
クの長手方向を夫々車両前後方向に指向させて配設し、
前記各側サージタンクの車両前後方向後側にスロットル
ボディを連結して設け、前記各側サージタンクの上部を
車両前後方向前側に向かい次第に下降傾斜させてタンク
断面積が前記スロットルボディから離間するにしたがい
次第に小さくなるように形成して設け、前記各側サージ
タンクの下部に前記各側分岐管の一端側を接続して設け
るとともにこれら各側分岐管の他端側を互いに反対側の
各側シリンダバンクを構成する各側シリンダヘッドに接
続して設けたことを特徴とするＶ型エンジンの吸気装
置。
【請求項３】車両のエンジンルームにクランク軸線が
車両前後方向に指向させてＶ型エンジンを搭載して設
け、このＶ型エンジンの各側シリンダバンク間に各側サ
ージタンク及び各側分岐管からなる各側吸気マニホルド
を配設し、これら各側吸気マニホルドの各側サージタン
クの長手方向を夫々車両前後方向に指向させて配設し、
前記各側サージタンクの車両前後方向後側にスロットル
ボディを連結して設け、前記各側サージタンクの上部を
車両前後方向前側に向かい次第に下降傾斜させてタンク
断面積が前記スロットルボディから離間するにしたがい
次第に小さくなるように形成して設け、前記各側サージ
タンクの下部に前記各側分岐管の一端側を接続して設け
るとともにこれら各側分岐管の他端側を互いに反対側の
各側シリンダバンクを構成する各側シリンダヘッドに接
続して設け、前記各側吸気マニホルドの車両幅方向外側
に夫々各側燃料供給機構を配設したことを特徴とするＶ
型エンジンの吸気装置。