JPH11124663A - 金属ロールのガラス溶射方法および装置 - Google Patents

金属ロールのガラス溶射方法および装置

Info

Publication number
JPH11124663A
JPH11124663A JP9303744A JP30374497A JPH11124663A JP H11124663 A JPH11124663 A JP H11124663A JP 9303744 A JP9303744 A JP 9303744A JP 30374497 A JP30374497 A JP 30374497A JP H11124663 A JPH11124663 A JP H11124663A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base material
glass
roll
roll base
heating device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9303744A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikio Nakajima
幹夫 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nakashima KK
Original Assignee
Nakashima KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nakashima KK filed Critical Nakashima KK
Priority to JP9303744A priority Critical patent/JPH11124663A/ja
Priority to TW087115365A priority patent/TW391989B/zh
Priority to KR1019980043128A priority patent/KR100601328B1/ko
Priority to CN98120431A priority patent/CN1090683C/zh
Publication of JPH11124663A publication Critical patent/JPH11124663A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C4/00Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge
    • C23C4/12Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge characterised by the method of spraying
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65GTRANSPORT OR STORAGE DEVICES, e.g. CONVEYORS FOR LOADING OR TIPPING, SHOP CONVEYOR SYSTEMS OR PNEUMATIC TUBE CONVEYORS
    • B65G39/00Rollers, e.g. drive rollers, or arrangements thereof incorporated in roller-ways or other types of mechanical conveyors 
    • B65G39/02Adaptations of individual rollers and supports therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C4/00Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge
    • C23C4/04Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge characterised by the coating material
    • C23C4/10Oxides, borides, carbides, nitrides or silicides; Mixtures thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23DENAMELLING OF, OR APPLYING A VITREOUS LAYER TO, METALS
    • C23D5/00Coating with enamels or vitreous layers
    • C23D5/04Coating with enamels or vitreous layers by dry methods

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)
  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
  • Rollers For Roller Conveyors For Transfer (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 主に金属ロール基材に対するガラス材料の
溶射のための加熱を効果的かつ効率的に行うことを目的
とし、また金属ロール基材を長時間高温に曝すことによ
る基材を劣化および熱膨張係数の変化から保護するこ
と、さらに溶射によって形成されたガラス被膜を再結晶
による変質から保護することを目的としている。 【解決手段】 円周方向に回転保持された金属ロール
基材10を全体加熱装置30によって全体加熱するとと
もに、部分加熱装置40によって該ロール基材を局部的
に追加加熱し、該追加加熱されたロール基材表面にガラ
ス材料を溶射してガラス被膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属ロールのガ
ラス溶射方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば印刷用のロールあるいは製紙もし
くは製鉄等に用いられる工業用ロールとして従来から金
属製のものが多用されている。これらの金属製ロール
は、強い酸性あるいはアルカリ性を有する印刷インク、
洗浄液、紙もしくは金属製品等と接触するので、腐食等
によって経時的に表面の劣化が促進される。また、この
種ロールは高温多湿の過酷な条件下で使用されることが
多く、ロール表面の汚れによる表面劣化が早く耐久性に
劣るという問題があった。さらに、通常の物品搬送用ロ
ールあるいは案内用ロールにあっては、近年電子機器類
とともに使用されることが多いので電気絶縁性があるこ
とが好ましく、またロール表面に汚れが付着しにくく、
汚れが付着した場合でも簡単容易に除去できるものであ
ることが望ましい。
【0003】上の技術的課題を解決することを目的とし
て、表面にガラス被膜を有するロールが提案される。本
発明者は、先に、ガラス表面を有するロール基材および
その製法を特開平4−99259号公報として開示し、
またガラス被膜を形成するに有用な溶射装置の溶射ガン
を特許第2562801号公報にて開示した。なお、特
開昭64−13324号公報にも金属製ロール表面にガ
ラス溶射被膜する技術が開示される。これらの先行技術
から理解されるように、金属ロールの表面にガラス材料
を溶射することによって、工業的に有用なガラス被膜を
有するロールが提供される。
【0004】しかるに、この種ガラス被膜を形成するた
めにガラス材料を溶射するに際しては、その基材である
金属ローラの温度管理が重要である。本発明者の研究に
よれば、溶射時に基材をガラスの軟化点以上の約600
〜900℃という高い温度に加熱することが良質のガラ
ス被膜を形成するのに重要なポイントとなる。しかしな
がら、小型のローラであればいざしらず、工業用のロー
ラには直径200〜300mm、長さが1000mmm
以上の大型ローラも決して少なくなく、このような大型
ローラを600ないし900℃に加熱するには長い時間
と膨大な燃費を必要とする。
【0005】ところが、一方において、金属ロール基材
をこのような高温条件下で長時間保つと、例えばSS4
1の鉄材などでは、基材の劣化を招くおそれがあり、ま
た、マルテンサイト系ステンレスなどは、熱膨張係数が
大きく変化し、ガラス被膜の形成上大きな問題が生ず
る。
【0006】さらに、溶射によって形成されたガラス被
膜が高温状態で長時間(成分にもよるが概ね60分以
上)曝されると、今度はこの溶射ガラス層が再結晶して
ガラス質が変質するという問題が生ずる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な状況に鑑みて提案されたものであって、主として、金
属ロール基材に対するガラス材料の溶射のための加熱を
効果的かつ効率的に行うことを目的とする。また、金属
ロール基材を長時間高温に曝すことによる、基材の劣化
および熱膨張係数の変化から保護することを目的とす
る。また、溶射によって形成されたガラス被膜を再結晶
による変質から保護することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上の目的を解決する手段
として、請求項1に記載の金属ロールのガラス溶射方法
に係る発明が提案される。この請求項1の発明は、円周
方向に回転保持された金属ロール基材を全体加熱装置に
よって全体加熱するとともに、部分加熱装置によって該
ロール基材を局部的に追加加熱し、該追加加熱されたロ
ール基材表面にガラス材料を溶射してガラス被膜を形成
することを特徴とする。
【0009】また、請求項2の発明は、円周方向に回転
保持された金属ロール基材を全体加熱装置によって全体
加熱するとともに、該ロール基材の軸線方向に沿って移
動する部分加熱装置によって該ロール基材を局部的にか
つ連続的に追加加熱しつつ、該追加加熱されたロール基
材表面に移動溶射装置により順次ガラス材料を溶射して
ガラス被膜を形成することを特徴とする金属ロールのガ
ラス溶射方法に係る。
【0010】請求項3の発明は、請求項2において、前
記金属ロール基材が全体加熱装置によって200〜50
0℃に加熱され、部分加熱装置によって局部的に600
〜900℃に追加加熱される金属ロールのガラス溶射方
法に係る。
【0011】さらに、請求項4の発明は上の方法発明を
実現する金属ロールのガラス溶射装置に係り、金属ロー
ル基材を円周方向に回転保持する回転保持装置と、前記
ロール基材の軸線方向に配置され、該ロール基材全体を
加熱する全体加熱装置と、前記ロール基材の軸線方向に
沿って移動して、該ロール基材を局部的にかつ連続的に
追加加熱する部分加熱装置と、前記部分加熱装置の後部
に配置され、前記追加加熱されたロール基材表面に順次
ガラス材料を溶射する移動溶射装置とからなることを特
徴とする。
【0012】請求項5の発明は、請求項4において、部
分加熱装置の後部に移動溶射装置が配置され両装置がロ
ール基材の軸線方向に同時に移動する金属ロールのガラ
ス溶射装置に係る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1はここに開示された発明の一実
施例を表わす金属ロールのガラス溶射装置の全体概略側
面図、図2はその平面図、図3は図2の3−3線で切断
した断面図、図4は図2の4−4線で切断した断面図で
ある。
【0014】まず、請求項1に記載の金属ロールのガラ
ス溶射方法に係る発明について説明すると、請求項1の
発明は、金属ロール基材10を円周方向に回転保持して
ロール基材10を全体加熱装置30によって全体加熱す
る。この全体加熱は予熱温度程度で行うのが好ましい。
とともに、全体加熱したロール基材10を部分加熱装置
40によって局部的に追加加熱する。この追加加熱は、
ガラス材料の溶射に必要な温度まで行われる。そして、
該追加加熱されたロール基材10表面にガラス材料を溶
射してガラス被膜を形成する。
【0015】請求項1の発明は、上のように、ロール基
材10に対する加熱を、全体加熱(予熱)と部分加熱
(本加熱)とに分け、ガラス材料の溶射に必要な時に、
必要な部分のみに、必要な温度への加熱をなすものであ
る。これによって、ロール基材10に対するガラス材料
の溶射のための加熱を効果的かつ効率的に行うことがで
きる。これによって、金属ロール基材10を長時間高温
に曝すことが回避されて、基材の劣化や熱膨張係数の変
化から保護することができる。また、溶射によって形成
されたガラス被膜を再結晶による変質から保護すること
ができる。
【0016】また、請求項2の発明は、円周方向に回転
保持された金属ロール基材10を全体加熱装置30によ
って全体加熱する。とともに、該ロール基材10の軸線
方向に沿って移動する部分加熱装置40によって該ロー
ル基材10を局部的にかつ連続的に追加加熱しつつ、該
追加加熱されたロール基材10表面に移動溶射装置50
により順次ガラス材料を溶射してガラス被膜を形成する
ことを特徴とする。
【0017】この請求項2の発明によれば、ロール基材
10の軸線方向に沿って移動する部分加熱装置40を用
いて追加加熱を行い、かつ移動溶射装置50により該追
加加熱されたロール基材10表面に順次ガラス材料を溶
射するので、ガラス被膜の形成を連続的にかつ効率よく
行うことができる。
【0018】請求項3の発明は、前記請求項2の発明に
おいて、前記金属ロール基材10が全体加熱装置30に
よって200〜500℃に加熱され、部分加熱装置40
によって局部的に600〜900℃に追加加熱される金
属ロールのガラス溶射方法である。
【0019】請求項4に記載の溶射装置は、上記ガラス
溶射方法を実用的かつ効果的に実施する装置に関する。
以下、請求項4の溶射装置を説明しつつ、前記方法をさ
らに詳しく説明する。図1および図2に図示したよう
に、請求項4のガラス溶射装置は、金属ロール基材10
の回転保持装置20と、該ロール基材10全体を加熱す
る全体加熱装置30と、ロール基材10を局部的にかつ
連続的に追加加熱する部分加熱装置40と、ガラス材料
を溶射する移動溶射装置50の各部を含む。なお、図に
おいて、符号15は加熱チャンバであり、ロール基材1
0の出し入れのために開閉部16を介して上側部分15
a(図3、図4)を開閉自在としてもよい。
【0020】金属ロール基材10は、ステンレス等の金
属よりなり、ロール本体11と両端の軸部12とからな
る。回転保持装置20は、この金属ロール基材10を円
周方向に回転保持するもので、駆動モータ21、駆動軸
部22および軸受部23を有する。図のように、ロール
基材10は、その両端の軸部12、12が駆動軸部22
および軸受部23によって保持されて駆動モータ21に
よって図の矢印R方向に回転される。
【0021】全体加熱装置30は、前記ロール基材10
の軸線方向に配置されていて、回転するロール基材10
全体を加熱する。実施例では、全体加熱装置30は金属
ロール基材10の下方に配置された複数の加熱バーナ3
1からなる。各バーナ31はロール基材10の軸線方向
に均等に設置され、ロール基材10の回転によって、該
ロール基材10全体を均一に加熱する。全体加熱装置3
0は、前記したように、ガラス溶射のための予熱温度程
度、概ね200ないし500℃に加熱するものであるこ
とが好ましい。
【0022】部分加熱装置40は、図2および図3に示
すように、前記全体加熱装置30によって全体加熱(予
熱)された金属ロール基材10をさらに局部的にかつ連
続的に追加加熱するためのものである。部分加熱装置4
0はレール60上を所定速度で走行するように構成され
ていてロール基材10の軸線方向に移動する。被加工材
である金属ロール基材10は、前記したように、回転保
持装置20によってその円周方向に回転保持されている
ものであるから、部分加熱装置40がロール基材10の
軸線方向に移動することによって該ロール基材10の全
周面を順次加熱していく。なお、図示しないが、ロボッ
ト等によって移動自在とすることもできる。この部分加
熱装置40による追加加熱によって、ロール基材10に
溶射されたガラス材料がガラス被膜として形成されるに
好ましい温度までに高められる。この部分加熱装置40
による追加加熱温度は、概ね600ないし900℃であ
る。部分加熱装置40は、図示のように、ロール基材1
0の円周方向にバーナ41を複数配置して、その加熱効
率を高めるようにすることが好ましい。
【0023】移動溶射装置50は、前記部分加熱装置4
0によって局部的にかつ連続的に追加加熱されたロール
基材10の表面に順次ガラス材料を溶射してガラス被膜
を形成するものである。この溶射装置50は従来公知の
もので、レール60上を所定速度で走行し、あるいはロ
ボット等によってロール基材の軸線方向に移動するよう
に構成されている。前記したように、金属ロール基材1
0は、回転保持装置20によってその円周方向に回転保
持されているものであるから、この移動溶射装置50が
ロール基材10の軸線方向に移動することによって該ロ
ール基材10の全周面に対して順次ガラス材料が溶射さ
れていく。
【0024】溶射装置50で使用されるガラス溶射材料
は、溶射によってガラス被膜を形成することができる粉
末材料であって、具体的には、ガラス粉、ガラス原料、
フリットあるいはフリット原料等である。この発明にお
いて、大部分の原料あるいは全部を一度溶融するいわゆ
るフリットが好ましく用いられる。また、水溶性の原料
のみを不溶性のフリットとし、他の原料は生のまま用い
るいわゆる粉砕混合物も利用できる。
【0025】なお、図示しかつ請求項5に記載した発明
のように、部分加熱装置40の後部に移動溶射装置50
が配置され、両装置がロール基材10の軸線方向に沿っ
て同時に移動するようにすれば、追加加熱されたロール
基材10の部分に対して効果的にガラス溶射を行なうこ
とができる。
【0026】
【実施例】次に、実施例を具体的に記す。 (実施例1)金属ロール基材は直径300mm、長さ1
500mmのマルテンサイト系ステンレスよりなり、ス
チールグリッドブラストにより表面ブラスト処理が施さ
れている。前記金属ロール基材をチャンバ内において回
転保持装置に保持し、ロールの周速3.5m/分で回転
する。この回転保持されたロール基材をLPGガス燃料
の全体加熱装置によって400℃に加熱する。全体加熱
装置でロール基材の温度を400℃に保ちながら、LP
Gガス燃料の部分加熱装置によってさらに金属ロール基
材を局部的に追加加熱してその部分の表面温度を650
℃に高める。この部分加熱装置は120mm/分の速度
でロール基材の軸線方向に前進する。
【0027】部分加熱装置による追加加熱によって表面
温度が650℃にされた金属ロール基材の部分表面に対
して、該部分加熱装置の後部に配置されている移動溶射
装置によってガラス材料の溶射を順次行う。この例の溶
射装置は燃料として酸素およびアセチレンを使用し、前
記部分加熱装置と同じように、120mm/分の速度で
ロール基材の軸線方向に前進する。ガラス材料の供給量
は120g/分である。このようにして、回転保持され
たロール基材の全表面に約1mmのガラス溶射被膜を形
成する。
【0028】この実施例で使用されたガラス溶射材料の
成分組成(重量%)を示すと、次の通りである。 SiO2 : 50% B2 3 : 16% Al2 3 : 4 % Li2 O : 8 % CaO : 2 % ZrO2 : 10% SrO : 10%
【0029】(実施例2)金属ロール基材として直径4
00mm,長さ1800mmのオーステナイト系ステン
レスを用い、追加加熱までは上記実施例1と同様の方法
による。
【0030】実施例2では、次の成分組成(重量%)か
らなるガラス材料を使用した。 SiO2 : 64% B2 3 : 9% Al2 3 : 3% Li2 O : 22% SrO : 1%
【0031】溶射にはプラズマ溶射装置(F4−MB
プラズマダイン社製)を用い、特にガラス被膜を厚くす
るために、該溶射装置を2機並設した。このプラズマ溶
射装置の溶射条件は、プラズマガスとしてアルゴン40
L/分、水素10L/分が用いられ、プラズマ電流65
0A、電流65Vである。ガラス材料の供給量は110
g/分、ロール基材の周速(回転速度)は4m/分であ
る。なお、この場合の部分加熱装置と移動溶射装置の移
動速度は10mm/分とした。この例のガラス溶射によ
って形成されたガラス被膜の厚みは1.8mmであっ
た。
【0032】上述の両実施例は、ともにガラス材料の溶
射後、冷却がなされる。冷却は自然冷却も可能である
が、徐冷を行うことが好ましい。徐冷は公知の徐冷炉等
で、一時間あたり約50℃の割合で冷却される。冷却
後、金属ロール基材表面を平滑にするために仕上げ研磨
を行なう。研磨は公知のダイアモンド研磨等によって、
所定厚みとなるように行なう。
【0033】金属ロール基材に対するガラス材料の溶射
は、その全面または部分的に行なわれる。製品の用途に
応じて、例えば通電部分が必要な時には、絶縁体である
ガラス被膜の形成を部分的に行わない部分溶射を行う。
なお、この場合、ロール基材の全面に溶射を行なった後
に、所定部分のガラス被膜を削り取ってもよい。
【0034】また、ガラス材料の溶射後、研磨またはブ
ラストをしまたはせずして、ガラス被膜の上面にさらに
他のセラミック類または金属類の溶射被膜を形成するこ
とも可能である。例えば、アルミナ(酸化アルミニウ
ム)、アルミナ化合物・ジルコニア(酸化ジルコニウ
ム)、ジルコニア化合物・酸化クロムおよび酸化クロム
化合物、あるいはこれらの混合物や化合物のセラミック
類、タングステンカーバイド、クロムカーバイド等の金
属類が、ロールの用途、機能に応じて、溶射される。
【0035】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明に
よれば、ガラス材料の溶射の際における金属ロール基材
の加熱を、全体加熱(予熱)と部分加熱(本加熱)とに
分離し、溶射時に溶射部分だけを必要な高温度にするこ
とが可能である。これによって、ロール基材を長時間高
温に曝す必要がなくなり、ロール基材の劣化を防ぎ、膨
張係数の変化が原因となるガラス被膜の成形不良等を回
避することができる。また、ガラス材料の溶射後は、高
温の部分加熱から解放され全体加熱となるので、溶射に
より形成されたガラス被膜が高温下に長時間曝されるこ
とによって生ずる再結晶による変質を回避できる。もち
ろん、燃料の節約にもなり、経済的にガラス溶射を行う
ことが可能になる。
【0036】また特に、この発明のガラス溶射装置によ
れば、被加工材である金属ロール基材が回転保持装置に
よって円周方向に回転保持されており、この金属ロール
基材に対して、その軸線方向に移動する部分加熱装置に
より追加加熱し、該追加加熱された基材表面に移動溶射
装置によって順次ガラス材料を溶射するものであるか
ら、ガラス材料の被膜形成が連続的にかつ効率よく行う
ことができる。部分加熱装置および移動加熱装置は単純
な直線的移動だけですみ、装置的にも工程的にも極めて
簡単かつ容易に実施できる。このように、この発明は、
この種ガラス材料の溶射を効率的にかつ効果的にしかも
連続的に行なう極めて有用で実用的な技術を提供するこ
とができたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を表わす金属ロールのガラス
溶射装置の全体概略側面図を示す。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図2の3−3線で切断した断面図である。
【図4】図2の4−4線で切断した断面図である。
【符号の説明】
10 金属ロール基材 20 回転保持部 30 全体加熱装置 40 部分加熱装置 50 移動加熱装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円周方向に回転保持された金属ロール基
    材を全体加熱装置によって全体加熱するとともに、部分
    加熱装置によって該ロール基材を局部的に追加加熱し、
    該追加加熱されたロール基材表面にガラス材料を溶射し
    てガラス被膜を形成することを特徴とする金属ロールの
    ガラス溶射方法。
  2. 【請求項2】 円周方向に回転保持された金属ロール基
    材を全体加熱装置によって全体加熱するとともに、該ロ
    ール基材の軸線方向に沿って移動する部分加熱装置によ
    って該ロール基材を局部的にかつ連続的に追加加熱しつ
    つ、該追加加熱されたロール基材表面に移動溶射装置に
    より順次ガラス材料を溶射してガラス被膜を形成するこ
    とを特徴とする金属ロールのガラス溶射方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記金属ロール基材
    が全体加熱装置によって200〜500℃に加熱され、
    部分加熱装置によって局部的に600〜900℃に追加
    加熱される金属ロールのガラス溶射方法。
  4. 【請求項4】 金属ロール基材を円周方向に回転保持す
    る回転保持装置と、 前記ロール基材の軸線方向に配置され、該ロール基材全
    体を加熱する全体加熱装置と、 前記ロール基材の軸線方向に沿って移動して、該ロール
    基材を局部的にかつ連続的に追加加熱する部分加熱装置
    と、 前記部分加熱装置の後部に配置され、前記追加加熱され
    たロール基材表面に順次ガラス材料を溶射する移動溶射
    装置とからなることを特徴とする金属ロールのガラス溶
    射装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、部分加熱装置の後部
    に移動溶射装置が配置され両装置がロール基材の軸線方
    向に同時に移動する金属ロールのガラス溶射装置。
JP9303744A 1997-10-17 1997-10-17 金属ロールのガラス溶射方法および装置 Pending JPH11124663A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9303744A JPH11124663A (ja) 1997-10-17 1997-10-17 金属ロールのガラス溶射方法および装置
TW087115365A TW391989B (en) 1997-10-17 1998-09-15 Glass-sputtering method and device for metal rollers
KR1019980043128A KR100601328B1 (ko) 1997-10-17 1998-10-15 금속 롤의 유리 용사방법 및 장치
CN98120431A CN1090683C (zh) 1997-10-17 1998-10-16 金属滚筒的玻璃质热喷涂方法及装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9303744A JPH11124663A (ja) 1997-10-17 1997-10-17 金属ロールのガラス溶射方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11124663A true JPH11124663A (ja) 1999-05-11

Family

ID=17924758

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9303744A Pending JPH11124663A (ja) 1997-10-17 1997-10-17 金属ロールのガラス溶射方法および装置

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JPH11124663A (ja)
KR (1) KR100601328B1 (ja)
CN (1) CN1090683C (ja)
TW (1) TW391989B (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005179766A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Murata Boring Giken Kk 耐食・絶縁性材料及びその製造方法
JP2012012622A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Toshiba Corp 溶射システムおよび溶射方法
JP2013216977A (ja) * 2013-05-30 2013-10-24 Nakashima:Kk 金属基材ロール体用ガラス質溶射材料、ガラス質被膜形成金属基材ロール体、及びオゾン発生装置
CN110538746A (zh) * 2019-09-04 2019-12-06 宁波森联光电科技有限公司 一种基于喷镀的分段焊带着色装置及焊带着色方法
KR20230109239A (ko) * 2022-01-13 2023-07-20 김육만 철강판재 이송 및 운반용 롤러 제조를 위한 화염용사장치

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101824561B1 (ko) * 2012-01-05 2018-02-01 주식회사 포틱스 이송장치

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1018292B (zh) * 1989-10-17 1992-09-16 王理泉 一种复合防腐管道及其制造方法
JPH05221685A (ja) * 1992-02-12 1993-08-31 Nakashima:Kk ガラス被膜形成方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005179766A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Murata Boring Giken Kk 耐食・絶縁性材料及びその製造方法
JP2012012622A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Toshiba Corp 溶射システムおよび溶射方法
JP2013216977A (ja) * 2013-05-30 2013-10-24 Nakashima:Kk 金属基材ロール体用ガラス質溶射材料、ガラス質被膜形成金属基材ロール体、及びオゾン発生装置
CN110538746A (zh) * 2019-09-04 2019-12-06 宁波森联光电科技有限公司 一种基于喷镀的分段焊带着色装置及焊带着色方法
KR20230109239A (ko) * 2022-01-13 2023-07-20 김육만 철강판재 이송 및 운반용 롤러 제조를 위한 화염용사장치

Also Published As

Publication number Publication date
CN1214981A (zh) 1999-04-28
KR100601328B1 (ko) 2006-10-24
KR19990037111A (ko) 1999-05-25
TW391989B (en) 2000-06-01
CN1090683C (zh) 2002-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11124663A (ja) 金属ロールのガラス溶射方法および装置
US6193800B1 (en) Glass spraying method and apparatus
JPH0499259A (ja) ガラス表面を有する金属ロール材の製造方法
US20230174792A1 (en) Coating composition for metallic products and relative method
JPS6326183B2 (ja)
JPH03272959A (ja) 耐ビルドアップ性ならびに高温耐摩耗性に優れる搬送用ロール
KR100439411B1 (ko) 허스롤의 용사코팅방법
JPH05195178A (ja) 溶融金属めっき浴中ロール
JPS58204884A (ja) セラミツクス製ロ−ル
JPH06104888B2 (ja) 高温鋼材用搬送ロ−ル
JPH06184722A (ja) 溶射材料および溶射被覆部材
JPH08964B2 (ja) 熱処理炉用ロ−ル
SU1475973A1 (ru) Способ получени покрытий
JPH06158263A (ja) 熱処理炉用ロ−ル
Nivoche Directly Fueled Furnaces for the Heat Treatment of Steel Strips
JPH0521967B2 (ja)
KR100868093B1 (ko) 원심주조법을 이용한 허스롤 제조 방법
JPS6331531B2 (ja)
JPS62188724A (ja) 熱処理炉用ロ−ル
JPH01240614A (ja) 鋼材の脱炭防止方法
JPH0533066A (ja) 鋼板の冷却用水冷ロール
JPH04315A (ja) 耐ビルドアップ性,耐剥離性および耐摩耗性に優れる高温用搬送ロール
JPS6254848B2 (ja)
JPH0586449B2 (ja)
JPH0347979A (ja) 金属表面のガラス被膜形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061003