JPH11124406A - Nco−反応性改質されたコポリマー、その製造方法、親水性ポリマー表面の改質方法、改質された表面を有する製品 - Google Patents

Nco−反応性改質されたコポリマー、その製造方法、親水性ポリマー表面の改質方法、改質された表面を有する製品

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JPH11124406A
JPH11124406A JP10177393A JP17739398A JPH11124406A JP H11124406 A JPH11124406 A JP H11124406A JP 10177393 A JP10177393 A JP 10177393A JP 17739398 A JP17739398 A JP 17739398A JP H11124406 A JPH11124406 A JP H11124406A
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copolymer
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Christine Dr Anders
アンデルス クリスティーネ
Guenter Dr Lorenz
ローレンツ ギュンター
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Huels AG
Chemische Werke Huels AG
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作用損失なしにポリマー支持体の表面に共有
化学結合により、かつ従って持続的に固着されることが
でき、かつ死滅した細菌又は他の堆積物による失活を示
さない持続的に血液相容性でありかつ細菌を回避するN
CO−反応性改質されたコポリマー、その製造方法、親
水性ポリマー表面の改質方法、改質された表面を有する
製品の提供。 【解決手段】 (a)スルホネート基を有するモノマー
少なくとも1種、(b)カルボキシル基を有するモノマ
ー少なくとも1種及び(c)共重合後に導入されたNC
O−反応性基少なくとも1種を含有している、NCO−
反応性改質されたコポリマー。 【効果】 本発明によるコポリマーは、細菌の付着及び
増加を高い程度にまた長期間にわたり減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液相容性であり
かつ細菌回避するコポリマー、その製造方法、該コポリ
マーを用いた親水性ポリマー表面の改質方法、このよう
にして改質された表面を有する製品及び後述する種々の
目的のため、殊に医学的目的のためのその使用に関す
る。
【0002】1.従来の技術
【従来の技術】表面上での細菌の集落形成(Ansiedelun
g)及び増加は、通常望ましくない現象であり、この現象
は、しばしば不利な結果に結び付く。従って飲料水−及
び飲料工業の場合には細菌集団は、健康を危険にする品
質低下に至る場合がある。包装の上もしくは中の細菌
は、しばしば食品の腐敗を生じさせ、かつそれどころか
消費者による感染の原因となる。無菌運転すべきバイオ
技術設備の場合には系外の細菌は、重大なプロセス技術
上のリスクである。このような細菌は、原料とともにも
たらされる可能性があるか又は僅かな滅菌の場合には全
ての設備部分に残留する可能性がある。細菌集団の一部
は、付着によって洗浄又は清浄化の際の通常の液体交換
から逃れかつ系内で増加する可能性がある。
【0003】さらに、溶解されたか又は液状の希釈され
ていない有機物質が充填されておりかつ細菌集団にとっ
て有利な条件を有する水処理設備(例えば膜による脱塩
のための)中か又は貯蔵容器中での細菌集落形成は、知
られている。このような微生物による被覆は、著しい程
度に設備の閉塞及び/又は腐食による破壊を生じさせる
ことができる。
【0004】細菌の付着及び増大に対する防御は、栄養
補給、看護、この場合には特に殊に老人看護において、
かつ医療において重要である。廃棄物の回避のために使
い捨て食器類が断念される場合及び何回も使用可能な食
器類の不十分な清浄化のみが行われる場合には特に、大
量の食事もしくは飲物の供給(Massenbekoestigungenode
r -ausschank)の場合に重大な危険が存在する。食糧を
輸送するホース又は管における細菌の有害な増大は、貯
蔵容器ならびに温かく湿った環境下、例えば浴室中での
織物における増大と同様に知られている。このような装
置は、多くの公衆の往来を伴う領域、例えば公共交通手
段、病院、電話ボックス、学校及び殊に公衆便所内での
特定の表面と同様に細菌にとっての有利な生存空間であ
る。
【0005】老人看護及び病人看護の場合には老人及び
病人のしばしば減少された抵抗力は、殊に集中看護ステ
ーション(Intensivstationen)及び自宅看護の場合の、
感染に対する入念な措置を必要とする。
【0006】医療検査、治療及び処置の場合の医療用の
物品及び装置の使用は、とりわけこの種の装置及び物品
が生体組織又は体液と接触する場合には、特別な配慮を
必要とする。例えば挿入物(Implantaten)、カテーテ
ル、ステント、心弁膜及び心臓ペースメーカーの場合の
長時間又は継続的な接触の場合には、細菌による汚染
は、患者にとって生命を脅かす危険となる可能性があ
る。
【0007】表面における細菌の集落形成及び増大を阻
止する種々の方法が既に試みられてきた。J. Microbio
l. Chemoth. 31 (1993), 261-271にはテブス(S.E. Tebb
s)及びエリオット(T.S.J. Elliott)が、抗微生物作用を
有する成分としての4級アンモニウム塩を有する塗料様
被覆を記載している。該塩が水、水性もしくは他の極性
媒体によって、ならびに体液によって被覆材料から溶出
しかつ従ってその効果が短時間しか継続しないことは、
公知である。このことは、同様に被覆への銀塩の混入、
即ち国際公開番号WO 92/18098に記載されて
いる、にも該当する。
【0008】オウチ(T. Ouchi)及びオオヤ(Y. Ohya)
は、Progr. Polym. Sci. 20 (1995), 211頁以降に、共
有結合又はイオン交換作用によるポリマー表面への殺菌
作用物質の固着を記載している。しばしば、このような
場合には純粋な作用物質に対して殺菌作用が顕著に減少
されている。異極結合は、しばしば不十分な安定性を示
す。さらに、この殺菌は、通常、表面における望ましく
ない堆積物を生じさせ、この堆積物は、さらなる殺菌作
用をマスキングしかつ後からの細菌の集落形成(Bakteri
enbesiedelung)のための基礎を形成する。
【0009】コーネン(W. Kohnen)他は、ZBL. Bakt. Su
ppl. 26. Gustav Fischer Verlag,Stuttsgart-Jena-New
York, 1994, 408-410頁に、ポリウレタンフィルムへの
スタフィロコッカス‐エピデルミディス(Staphylococcu
s epidermidis)の付着が、該フィルムが酸素の存在下で
のグロー放電によって前処理されかつアクリル酸でグラ
フトされる場合には減少することを記載している。
【0010】医療目的、即ち検査、治療及び処置、への
使用のための物品の場合には、前記のとおり、細菌を回
避する性質のみが重要なのではなく、血液相容性、即ち
可能な限り長い血液凝結時間ないしは可能な限り顕著な
抗血栓性質もまたますます重要である。国際特許出願W
O 94/17904によれば、医療目的用の膜は、低
圧プラズマによる処理によって、特にその血栓性質が未
処理の膜に比して減少される程度に改質されることがで
きる。適当なプラズマ生成ガスとして二酸化硫黄も記載
されている。リン(J.-C. Lin)他は、Biomaterials 16
(1995), 1017-1023にLDPE−管の内部表面のプラズ
マ処理を記載しており、この際、またもや二酸化硫黄が
プラズマ生成ガスとして使用されることができる。この
著者らは、SO2−プラズマにより改質された表面がス
ルホネート基を有しておりかつ著しく親水性であるが、
しかし未処理の表面より高い程度で血栓形成性であった
と報告している。同著者らは、このことの原因が表面化
学、即ち表面のスルホン化と親水性との組み合わされた
作用にあると推測している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、作用
損失なしに支持体の表面、殊にプラスチック支持体の表
面に共有化学結合により、かつ従って持続的に固着され
ることができ、かつ死滅した細菌又は他の堆積物による
失活を示さない持続的に血液相容性でありかつ細菌を回
避するコポリマーを提供することであった。
【0012】2.本発明の大要
【課題を解決するための手段】意外にも上記課題が、
(a)スルホネート基を有するモノマー少なくとも1
種、(b)カルボキシル基を有するモノマー少なくとも
1種及び(c)共重合後に導入されたNCO−反応性基
少なくとも1種を含有しているNCO−反応性改質され
たコポリマーによって解決されることが、見いだされ
た。
【0013】血液相容性でありかつ細菌を回避する性質
を相互作用で生じるカルボキシル基とスルホネート基の
モル比は、有利に0.1〜10、特に0.2〜10、殊
に0.2〜5である。
【0014】本発明の別の対象は、スルホネート基を有
するモノマー(a)少なくとも1種及びカルボキシル基
を有するモノマー(b)少なくとも1種をラジカル開始
重合して一次コポリマーにし、かつ該一次コポリマーを
多官能価のNCO−反応性化合物と反応させてNCO−
反応性改質されたコポリマーにすることによるNCO−
反応性改質されたコポリマーの製造方法である。
【0015】同様に本発明の対象は、NCO−反応性改
質されたコポリマーがポリイソシアネートとの反応によ
って表面に共有結合されることによる、殊にポリマー支
持体の、親水性表面の改質方法である。
【0016】最後に本発明の対象は、衛生の、工業の、
食品工業及びバイオ産業の、ならびに医療の目的のため
のその使用のための製品である。
【0017】3.本発明の利点 本発明によるNCO−反応性改質されたコポリマーは、
細菌の付着及び増加を高い程度にまた長期間にわたり減
少させる。この作用は、共有結合による固着によって損
われない。この作用に該当する細菌は、なかでもスタフ
ィロコッカス‐アウレウス (Staphylococcus aureus)、
スタフィロコッカス‐エピデルミディス(Staphylococcu
s epidermidis)、ストレプトコッカス‐ピオゲネス(Str
eptococcus pyogenes)、クレブシエラ‐ニューモニエ
(Klebsiella pneumoniae)、シュードモナス‐アエルギ
ノーザ(Pseudomonas aeruginosa)及び大腸菌(Escherich
inacoli)である。殊に医療への使用の場合にはコポリマ
ーが移動能を有する(miglationfahigen)モノマー又はオ
リゴマー不含であることが重要である場合には、該モノ
マー又はオリゴマーは、適当な溶剤、例えば水又は水/
エタノール混合物で抽出することができる。支持体材料
の物理学的及び化学的性質は、表面改質後に実質的に不
変のままである。遊離された体外物質又は死滅した細菌
による望ましくない副作用は、生じない。
【0018】4.本発明の記載 本発明は、自体公知の方法で常用の良好に入手可能なモ
ノマーからなるコポリマーを、NCO−反応性にしかつ
ポリイソシアネートとの反応によって共有結合により親
水性表面に固着されるように改質するという思想に基づ
いている。本発明によるNCO−反応性改質されたコポ
リマーの製造のために、即ち先ず、オレフィン系不飽和
であるスルホネート基を有するモノマー(a)少なくと
も1種及びカルボキシル基を有するモノマー(b)少な
くとも1種は、ラジカル開始反応でコポリマーに重合さ
れ、このコポリマーは、一次コポリマーと呼称され、そ
れというのも、該コポリマーが第2の段階で本発明によ
るNCO−反応性改質されたコポリマーに変換されるか
らである。上記のモノマーは、オレフィン系二重結合及
びスルホネート基ないしはカルボキシル基の他に、NC
O−反応性コポリマーの生物学的活性、加工特性及び/
又は相容性を改質する別の官能基を含有していてもよ
い。さらに場合により別のモノマー(d)少なくとも1
種は、重合導入されることができ、このモノマーによっ
て選択的に同様に改質する官能基が導入されることがで
きる。
【0019】4.1一次コポリマーのためのモノマー 適当なスルホネート基を有するモノマー(a)のうちで
例えばビニルスルホネート及びスチレンスルホネート、
例えばナトリウムビニルスルホネート及び殊にナトリウ
ムスチレンスルホネート(o−及びp−異性体)ならび
にナトリウムメタリルスルホネートが挙げられる。相応
するオレフィン系不飽和スルホン酸は、重合のためのモ
ノマーとして使用することもでき、かつこの場合にはス
ルホン酸基を有するコポリマーが得られる。このような
コポリマーないしは該コポリマーから製造されるNCO
−反応性コポリマーは、本発明の範囲に属する。スルホ
ン酸基が後から、例えば水酸化ナトリウムで中和される
場合には、最初から相応するスルホネートモノマーで製
造された生成物に相応する生成物が得られる。
【0020】適当なカルボキシル基を有するモノマー
(b)は、例えばアクリル酸、メ夕クリル酸、4−ビニ
ルサリチル酸、イタコン酸、ビニル酢酸、ケイ皮酸、4
−ビニル安息香酸、2−ビニル安息香酸、メチルマレイ
ン酸、ジヒドロキシマレイン酸、クロトン酸、イソクロ
トン酸、フマル酸、メチルフマル酸、ジメチルフマル
酸、アリル酢酸及び特にマレイン酸である。重合に使用
されるモノマー(b)は、カルボキシル基の代わりに先
ず、カルボキシル基から誘導された基、例えばエステル
基、アミド基、ニトリル基もしくは無水物基を含有して
いてもよく、これらの基は、重合の後に常法で加水分解
によりカルボキシル基に変換される。これについての例
は、(メタ)アクリル酸誘導体、例えばメチルメタクリ
レート、エチルアクリレート、アクリルニトリル及びア
クリルアミドである。さらにモノマー中の及び一次コポ
リマー中のカルボキシル基は、完全もしくは部分的に、
例えば水酸化ナトリウムによって中和されていてもよ
い。このようなカルボキシレート基は、本発明の範囲内
のカルボキシル基と見なされる。
【0021】当然のことながら各モノマー(a)又は
(b)の代わりに相応する混合物、例えばナトリウムス
チレンスルホネート単独の代わりにナトリウムスチレン
スルホネートとナトリウムビニルスルホネートからなる
混合物は、使用することができるか或いはマレイン酸単
独の代わりにマレイン酸とアクリル酸からなる混合物
は、使用することができる。
【0022】一次コポリマーは、専らモノマー(a)及
び(b)からなることができる。選択的にともに重合導
入することができかつ官能基を有していてよい別のモノ
マー(d)の例は、特にビニルケトン、例えばビニルメ
チルケトン及びビニルブチルケトン;ビニル芳香族モノ
マー、例えばスチレン及びビニルトルエン、α−メチル
スチレン及びビニルトルエン;オレフィン、例えばエチ
レン、プロピレン、1−ブテン及び1−オクテン;ジオ
レフィン、例えばブタジエン及びイソプレン;ビニルエ
ステル、例えば酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル;な
らびにn−ビニルピロリドンである。モノマー(d)
は、場合により通常、モノマー(a)、(b)及び
(d)の合計に対して30重量%までの量で使用され
る。
【0023】4.2一次コポリマーの製造 モノマー(a)、(b)及び場合により(d)は、一次
コポリマー及び本発明によるNCO−反応性改質された
コポリマー中に、反応方法に応じてブロック又は統計的
分布として存在することができる。 スルホネート基及
びカルボキシル基は、本発明によるNCO−反応性改質
されたコポリマーの所望の血液相容でありかつ細菌を回
避する性質をもたらし、一方で、そのNCO−反応性基
は、ポリイソシアネートとの反応によって支持体の親水
性表面へのコポリマーの共有結合固着(結合)を可能に
している。好適な溶剤は、モノマー及びまたコポリマー
が通常良好に溶解可能である水である。強く極性の溶
剤、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド及びジメチルスルホキシドもまた好適である。他の適
当な溶剤には、テトラヒドロフラン(THF)及びアセ
トンが挙げられる。モノマーの上記の組合せのための適
当な溶剤は、オリエンテーション試験によって難なく見
いだされうる。
【0024】適当な重合開始剤は、例えばアゾニトリ
ル、アルキルペルオキシド、アシルペルオキシド、ヒド
ロペルオキシド、ペルオキシケトン、ペルオキシエステ
ル及びペルカーボネートならびに全ての常用の光重合開
始剤である。
【0025】重合は、熱により、例えば60〜100℃
に加熱することによってか又は相応する波長の照射によ
って開始される。例えばモノマー(a)及び(b)なら
びに場合により(d)の一部を装入し、重合を開始し、
かつ残りのモノマーを混合物として反応器中に導入する
ことができ、この際、冷却によって有利に、例えば温度
60〜90℃が維持される。このようにして統計コポリ
マーが得られる。特定の1つのモノマー又は該モノマー
の一部が装入され、さらに他のモノマーならびに場合に
より装入されたモノマーの残量がそれぞれ別個に少量ず
つ添加される場合には、ブロックコポリマーが生じる。
当然のことながらこの変法は、理想的なケースである。
実際には既に種々のモノマーの異なる反応速度の結果、
十分に統計的分布を有する範囲の他に主としてブロック
構造を有する範囲が生じる。コポリマーの生物学的活性
に、鎖中のモノマーは、顕著な影響を有していない。
【0026】重合の終了後にモノマー(a)、(b)及
び場合により(d)の含量ならびに使用された溶剤に応
じて、例えば5〜20重量%であることができる固形分
を有する一次コポリマーの溶液又はエマルジョンが得ら
れる。
【0027】4.3一次コポリマーのNCO−反応性改
質 モノマー(a)、(b)及び場合により(d)からの一
次コポリマーは、第2の反応段階の際に、多官能価NC
O−反応性化合物との反応することによってNCO−反
応性改質される。ことのことによってNCO−反応性基
少なくとも1種が一次コポリマー中に導入されるか又は
付加的に導入される。このような基には、殊にヒドロキ
シル基及び第一級ないしは第二級アミノ基が属する。こ
れら基は、同時にカルボキシル−反応性でありかつ一次
コポリマーのカルボキシル基でのNCO−反応性改質の
際に、エステル基ないしはカルボンアミド基の形成下に
反応する。多官能価NCO−反応性化合物として有利に
ポリオール、例えばジオール又はトリオール;アミノア
ルコール、例えばアミノ−もしくはN−アルキルアミノ
アルカノール;ならびにポリアミン、例えばジアミン及
びトリアミンは、適当である。例として次のものが挙げ
られる:エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
トリメチロールプロパン、アミノエタノール、N−メチ
ルアミノエタノール、エチレンジアミン、プロピレンジ
アミン、ヘキサメチレンジアミン及びジエチレントリア
ミン。反応の結果としてNCO−反応性改質された一次
コポリマーが得られ、このコポリマー中にNCO−反応
性基は、側鎖に配置されており、この側鎖は、カルボン
酸エステル−もしくはカルボンアミド基を介して、炭素
原子からなる一次コポリマーの骨核に結合している。
【0028】NCO−反応性基は、結合ポリイソシアネ
ートとの反応によって支持体の親水性表面へのコポリマ
ーの共有結合固着(結合)を可能にしている。改質され
た一次コポリマー(即ちスルホネート基、カルボキシル
基及びNCO−反応性基)の全官能価に対するNCO−
反応性基の含量は、約20〜50モル%である。このよ
うなモル含量によって、ポリイソシアネートによる親水
性表面への固定した結合が可能となりかつ保証される。
【0029】一次コポリマーが多官能価NCO−反応性
化合物との反応によりNCO−反応性コポリマーに変換
される際に、前述のとおり、カルボキシル基が使用され
るため、カルボキシル基対スルホネート基の特定の比な
らびにNCO−反応性コポリマーの全官能価に対するN
CO−反応性基の特定のモル含量が予め与えられている
場合には、一次コポリマー(即ちスルホネート基及びカ
ルボキシル基)の全官能価に対するカルボキシル基のモ
ル含量は、相応して高くなければならない。上記反応に
使用されたNCO−反応性化合物の量は、その官能価
(二、三官能価)、一次コポリマー中のカルボキシル基
のモル含量及び本発明によりNCO−反応性改質された
コポリマー中のカルボキシル基対スルホネート基の所望
のモル比に依存する。
【0030】NCO−反応性の改質のために、一次コポ
リマーは、オートクレーブ中でアミノアルコール、例え
ばエタノールアミン、又はジアミン、例えばヘキサメチ
レンジアミンと高められた温度及び高められた圧力で反
応させることができる。反応の進行は、電位差滴定又は
NMR−分光分析法によって追跡することができる。選
択的に、一次コポリマー及び改質成分が、有利に水のた
めの共沸剤の存在下に高沸点溶剤中で加熱されることに
よって、改質を加圧なしで行うこともできる。
【0031】5.被覆剤としての改質されたコポリマー
の使用 NCO−反応性改質されたコポリマーの溶液又はエマル
ジョンは、親水性表面、殊に死水性プラスチック表面の
改質に使用することができる。この場合にはコポリマー
は、ポリイソシアネート、通常ジイソシアネート、を用
いて共有結合によって親水性支持体の表面に固着され
る。このことに公知の通常市販されているポリイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMD
I)、トルイレンジイソシアネート(TDI)、4,4
´−メチレンジ(フェニルイソシアネート)(MD
I)、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシ
アネート)(H−MDI)及びイソホロンジイソシアネ
ート(IPDI)は、適当である。ポリイソシアネート
は、コポリマーのヒドロキシル基もしくはアミノ基又は
支持体お親水性表面上に存在しているヒドロキシル基も
しくはアミノ基と、ウレタン−もしくは尿素橋の形成下
に反応する。当然のことながら、多くのポリイソシアネ
ート分子は、専らNCO−反応性改質されたコポリマー
のヒドロキシル基もしくはアミノ基と、鎖延長もしくは
−結合ないしは−架橋下に反応する。しかし、本発明に
よるNCO−反応性改質されたコポリマーの全官能価に
対するNCO−反応性基の前述のモル含量の場合には、
常に十分な程度に支持体表面への所望の固着が行なわれ
る。
【0032】意外にも、鎖延長剤との共用は、本発明に
よるNCO−反応性改質されたコポリマーの結合の場合
には、支持体上の、ESCAで検出可能な比較的高い濃
度の生物学的活性基、ひいては強化された作用をもたら
すことが判明した。鎖延長剤は、通常末端NCO−反応
性基、例えばヒドロキシル基もしくはアミノ基を有する
化合物である。(場合により平均)分子量約100〜3
000を有するジアミン、アミノアルコール及びジオー
ル、殊にポリアルキレングリコールは、好適である。
【0033】NCO−反応性改質されたコポリマーが水
性のか又はNCO基と反応する他の媒体中に溶解もしく
は乳化されて存在する場合には、ポリイソシアネートの
イソシアネート基は、最初に保護(又はマスキング)さ
れなければならない。このことは、常法で、低い温度、
例えば20〜60℃でNCO基に付加しかつこれより高
い温度で再び分離する化合物を用いて行われる。このよ
うな化合物は、例えばメチルエチルケトキシム及びε−
カプロラクタムである。水性系中での使用のための好適
なポリイソシアネートは、例えばメチルエチルケトキシ
ムでブロックされたイソホロンジイソシアネート(IP
DI)である。コポリマーが非水性の、NCO基に対し
て不活性である媒体、例えばジメチルホルムアミド中で
溶解もしくは乳化されて存在している場合には、ブロッ
クされていないポリイソシアネート、例えば、再度IP
DI又はヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、
4,4´−メチレンジ(フェニルイソシアネート)(M
DI)、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソ
シアネート)(H−MDI)又はトルエンジイソシアネ
ート(TDI)で処理することができる。
【0034】その表面が本発明によるコポリマーで改質
されたプラスチック支持体は、本来親水性であるか又
は、次に詳説するとおり、親水化されている、即ち表面
にヒドロキシル基及び/又はアミノ基を有するホモ−も
しくはコポリマーであることができる。ここでは親水性
(コ)ポリマー及び親水化されている(コ)ポリマー
は、ともに親水性と呼称される。原理的に適当な原
(コ)ポリマーには、例えばポリオレフィン、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリ
ブタジエン、ポリイソプレン、天然ゴム及びポリエチレ
ン−コプロピレン;ハロゲン含有ポリマー、例えばポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロプレン、
ポリテトラフルオロエチレン及びポリフッ化ビニリデ
ン;ビニル芳香族モノマーからのポリマー及びコポリマ
ー、例えばポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリス
チレン−コ−ポリビニルトルエン、ポリスチレン−コ−
アクリルニトリル、ポリスチレン−コ−ブタジエン−コ
−アクリルニトリル、;重縮合物、例えばポリエステ
ル、例えばポリエチレンテレフタレート及びポリブチレ
ンテレフタレート;ポリアミド、例えばポリカプロラク
タム、ポリラウリンラクタムならびにアジピン酸とヘキ
サメチレンジアミンの重縮合物;ポリエーテルブロック
アミド、例えばラウリンラクタムもしくはカプロラクタ
ムと平均で8、12もしくは16個のエトキシ基を有す
るポリエチレングリコールからのポリエーテルブロック
アミド;さらにポリウレタン、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエ
ステルアミドならびにイミド、ポリアクリロニトリル、
ポリアクリレート及びポリメタクリレートは、含まれ
る。
【0035】ポリマー又はコポリマーが不十分に親水性
である場合には、該ポリマー又はコポリマーは、親水化
されされなければならない。この場合には、グッド(R.
J. Good), Techniques of Measuring Contact Angles i
n Surface and Colloid Sciences, 第11号, Plenum Pre
ss New York, N.Y., 1979に記載された方法によって測
定された水の接触角が25℃で30゜未満である場合が
該当する。親水化には多くの方法が提供される。このよ
うにしてヒドロキシル基含有モノマー、例えばヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート又はヒドロキシブチル
(メタ)アクリレートは、放射線により誘発されてポリ
マー支持体表面にグラフトされることができる(ドイツ
国特許出願第19700081.9号)。さらにこの種
のコポリマーは、常法で支持体表面に、例えばコポリマ
ーの溶液の吹付、浸漬又はスピン塗布によって施与され
る。さらに不十分に親水性であるポリマー又はコポリマ
ーは、アルゴン−プラズマを用いた処理又は100〜4
00nmの紫外線での照射によって親水化することがで
きる。他の公知の親水化方法は、火炎処理、コロナ処理
及びオゾン処理である。アンモニア−プラズマによる処
理によって親水性ばかりではなく、アミノ基の導入によ
って付加的な結合可能性ならびに生理的作用が達成され
る。最終的に強酸、例えば硫酸、塩酸及び王水、又は塩
基、例えばアルカリ金属水酸化物を用いたエッチングに
よっても疎水性ポリマー又はコポリマーの十分な親水化
が得られる。
【0036】親水性の又は親水化された支持体表面は、
場合によりブロックされたポリイソシアネートを含有す
るNCO−反応性改質されたコポリマーの溶液又はエマ
ルジョンで常法で、例えば浸漬、吹付又はスピン塗布に
よって被覆される。溶剤の蒸発及び場合によりブロック
剤の分離除去の後に、支持体表面へのコポリマーの固着
は、120〜150℃で行われる。この温度は、有利に
10秒〜5分間維持され、かつこの場合には、化学結合
する被覆が得られ、この被覆は、しばしば付着(即ち境
界面への)というよりむしろ凝集(即ち自体での)が作
用しなくなる。該被覆は、溶剤で選択的にプラスチック
支持体から溶解除去されることはできず、このことは、
該支持体表面への共有結合に相応する。
【0037】被覆方法の変法の場合には、最初に、親水
性の又は親水化された支持体表面は、ポリイソシアネー
トをそのNCO−基により該表面に固着させるために、
場合によりブロックされたポリイソシアネートで処理さ
れ、かつこの前処理された表面にNCO−反応性改質さ
れたコポリマーの溶液又はエマルジョンが施与され、こ
のコポリマーのヒドロキシル基もしくはアミノ基は、ポ
リイソシアネートの残りのNCO−基と反応する。
【0038】6. 本発明による製品 全体もしくは部分的に本発明により改質された表面を有
する製品、例えば装置、用具又は他の物品は、細菌の付
着及び成長を回避又は抑制することが重要である多くの
使用に適当である。該製品は、前述されたとおり、とり
わけ、例えば前記された、衛生の、工業の、食品工業
の、及びバイオ技術の目的に適当である。この製品は、
特に細菌を回避する性質と血液相容性が同時に重要であ
る場合には、有利に医学的な使用に適当である。しかし
また血液とは別の体液、例えばリンパ液、又は組織との
接触の場合には、本発明による製品の有利な性質は、有
効である。医学的な使用は、例えばリンパ液のドレナー
ジ、包帯、チューブ、ステント、心弁膜、膜、血液袋と
しての使用又は、例えば腹膜透析の場合の、カテーテル
としての使用である。
【0039】次の実施例は、本発明を詳説するものであ
るが、しかし、特許請求の範囲に記載された本発明の範
囲を限定するものではない。
【0040】
【実施例】
例 1〜4 一次コポリマーの製造 水中のマレイン酸の1モルの溶液200mlを水中のナ
トリウムスルホネートの1モルの溶液200mlと混合
する。この反応混合物に、モノマーの全体量に対して1
モル%の、開始剤としてのカリウムペルオキシドスルフ
ェートを添加し、かつ窒素で15分間貫流する。この配
合物を60℃に加熱しかつ窒素雰囲気下で4時間撹拌す
る。引き続き、反応混合物をエタノール中に撹拌導入
し、この際、コポリマーが沈殿する。
【0041】NCO−反応性コポリマーへの一次コポリ
マーのポリマー類似の反応(Polymeranaloge Umsetzung) (i)オートクレーブ中でエタノールアミンを用いて
(例1〜3) 200mlのオートクレーブ中で、第1表に記載された
成分を有する一次コポリマー各60gを該表に記載され
た条件下に反応させる。転化率測定を残留酸の電位差測
定によって行なった。
【0042】
【表1】
【0043】(ii)常圧下でエチレングリコールを用
いて(例4) コポリマー60gをエチレングリコール600ml及び
エタノール600ml(反応水のための共沸剤として)
中に溶解する。混合物を撹拌下に100℃に6時間加熱
する。それぞれ0.5時間後に留去されたエタノール/
水−混合物をエタノールで再度充填する(合計で250
ml)。引き続き、揮発分を減圧(20ミリバール)及
び温度120℃までで留去する。残留物をアセトンで2
回洗浄しかつ乾燥する。転化率は、カール−フィッシャ
ー−滴定(Karl-Fischer-Titration)によれば85%であ
る。
【0044】ポリイソシアネートによるNCO−反応性
コポリマーを用いた親水性ポリマー表面の改質 例1〜4からのNCO−反応性コポリマーを種々のポリ
マー支持体に固着するために、ポリイソシアネート成分
及びNCO−反応性コポリマーを適当な溶剤中で溶解
し、かつ浸漬によってポリマー支持体の表面に施与す
る。引き続き、溶剤を蒸発させ、かつNCO−反応性コ
ポリマーを加熱によってポリマー支持体に固着させる。
残留モノマー及びオリゴマーの除去のために被覆された
支持体を60℃の水で洗浄する。
【0045】ESCA−測定法によって被覆を検査す
る。被覆は、被覆されていないポリマー支持体と比較し
た変化した元素組成に基づいて付加された硫黄について
検出可能である。
【0046】静的条件下での一次細菌付着(primaeren B
akterienadhaesion)の測定 酵母抽出物−ペプトン−グルコース−栄養培地(1%+
1%+1%)中の菌株即ちクレブシエラ‐ニューモニエ
(Klebsiella pneumoniae)の一夜培養を遠心分離にか
け、かつホスフェート−緩衝食塩水(=PBS; KH
2PO4 0.05m pH7.2+NaCl0.9%)
中に吸収した。PBS緩衝液を用いて10 8細胞/ml
の濃度に希釈した。懸濁された細菌を試験すべきフィル
ム片と3時間接触させる。このために両面被覆された直
径1.6cm(=4.02cm2)の円形フィルム片を
標本用針に刺し、かつ細胞懸濁液とともに振盪する。片
面被覆されたフィルムを直径4.5cmの平らな円板の
形に、かつ厚さ2〜3cmの軟質PVCからなる保護膜
を用いてメンブランフィルター装置に固定した。試験す
べき被覆を有する、上を示す側に細胞懸濁液を添加し、
かつ3時間振盪した。メンブランフィルター装置は、密
閉されていなければならず、即ち細胞懸濁液は、密閉さ
れていないセルを通して流出してはならない。接触時間
の経過後に細菌懸濁液は、水流ポンプで吸引濾過し、か
つフィルム片を、洗浄のために、無菌のPBS溶液20
mlとともに100mlシャーレ中で2分間振盪する。
フィルム片を再度PBS溶液中に浸漬し、かつさらに、
加熱されたTRIS/EDTA(トリスヒドロキシエチ
ルアミノメタン0.1モル、エチレンジアミンテトラ酢
酸4mモル、pH7.8にHClで調整された)10m
l中で沸騰している水浴中で2分間抽出する。
【0047】この抽出液で小型のエッペンドルフカップ
(Eppendorf-Cups)を充填し、かつ直ちに、抽出されたア
デノシントリホスフェート(ATP)の生物発光測定ま
で−20℃で凍結する。測定を次のとおり実施する:
ポリカーボネート製の透明な小型試験管中に試薬混合物
100μl(Biolumineszenz-Test CLS II、BOEHRINGE
R MANNHEIM GmbH)を入れ、かつ光パルス測定装置(Lich
timpuls-Messgeraet)LUNAT LB9501(Labor
atorien Prof. Berthold GmbH、ドイツ国、75323 Bad W
ildbad)に光パルスを10秒間組み込む。さらに試料1
00μlを添加し、かつ改めて測定する。試薬混合物中
の相対的な光の単位(relative Lichteinheiten)(RL
U)を完全な配合物(Ansatz) 中の測定された光パルス
の数からの光パルスの減法によって得る。この値は、フ
ィルムに付着した細菌の数に関係する。RLU値と細菌
数の間の換算係数は、108細胞/mlを有する細菌懸
濁液0.1mlのアリコートを加熱されたTRIS/E
DTA10ml中で抽出しかつさらにATP含量を測定
することによって決定される。
【0048】次の第2表には、NCO−反応性改質され
たコポリマーによる種々のポリマー支持体の被覆につい
ての条件ならびに一次細菌付着(primaeren Bakterienad
haesion)の測定結果が記載されている。本発明により被
覆されたポリマー支持体上への一次細菌付着が、被覆さ
れていない支持体に比して完全に位1つ小さいことがわ
かる。
【0049】
【表2】 1アトケム社(ATOCHEM)のポリエーテルエステルアミド2 THF中のKOH2%で30分間の腐食による活性化3 4,4′−メチレンビス(フェニルイソシアネート)4 ポリエチレングリコール、分子量4005 ジメチルホルムアミド6 イソホロンジイソシアネートを基礎とする水性ブロッ
クドポリイソシアネート(Huels社)7 ポリアミド12(ポリラウリンラクタム)8 イソホロンジアミン、水素化4,4′−メチレンビス
(フェニルイソシアネート)及び1,4−ブタンジオー
ルからなるポリマー(Shell社)9 被覆されていない支持体への付着を100とする
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 8/32 C08F 8/32 212/14 212/14 220/04 220/04 222/02 222/02 228/02 228/02 246/00 246/00 C08G 18/40 C08G 18/40 18/62 18/62 18/80 18/80 C08J 7/04 C08J 7/04 U 7/12 7/12 C

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)スルホネート基を有するモノマー
    少なくとも1種、(b)カルボキシル基を有するモノマ
    ー少なくとも1種及び(c)共重合後に導入されたNC
    O−反応性基少なくとも1種を含有していることを特徴
    とする、NCO−反応性改質されたコポリマー。
  2. 【請求項2】 スルホネート基を有するモノマー(a)
    がスチレンスルホネート又はビニルスルホネートであ
    る、請求項1記載のNCO−反応性改質されたコポリマ
    ー。
  3. 【請求項3】 カルボキシル基を有するモノマー(b)
    がアクリル酸、メタクリル酸又はマレイン酸である、請
    求項1又は2記載のNCO−反応性改質されたコポリマ
    ー。
  4. 【請求項4】 NCO−反応性基がヒドロキシル基又は
    第1もしくは第2アミノ基である、請求項1から3まで
    のいずれか1項に記載のNCO−反応性改質されたコポ
    リマー。
  5. 【請求項5】 モノマー(a)及び(b)の他に、場合
    により官能基を有する別のモノマー(d)少なくとも1
    種を含有している、請求項1から4までのいずれか1項
    に記載のNCO−反応性改質されたコポリマー。
  6. 【請求項6】 カルボキシル基対スルホネート基のモル
    比が0.1〜10である、請求項1から5までのいずれ
    か1項に記載のNCO−反応性改質されたコポリマー。
  7. 【請求項7】 NCO−反応性改質されたコポリマーの
    全官能価に対してNCO−反応性基のモル含量が5〜2
    0モル%である、請求項1から6までのいずれか1項に
    記載のNCO−反応性改質されたコポリマー。
  8. 【請求項8】 スルホネート基を有するモノマー(a)
    少なくとも1種及びカルボキシル基を有するモノマー
    (b)少なくとも1種をラジカル開始重合して一次コポ
    リマーにし、かつ該一次コポリマーを多官能価のNCO
    −反応性化合物と反応させてNCO−反応性改質された
    コポリマーにすることを特徴とする、請求項1から7ま
    でのいずれか1項に記載のNCO−反応性改質されたコ
    ポリマーの製造方法。
  9. 【請求項9】 多官能価のNCO−反応性化合物がポリ
    オール、アミノアルコール又はポリアミンである、請求
    項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 親水性表面、殊に親水性プラスチック
    表面の改質方法において、請求項1から7までのいずれ
    か1項に記載のNCO−反応性改質されたコポリマーを
    ポリイソシアネートとの反応によって該表面に共有結合
    させることを特徴とする、親水性表面の改質方法。
  11. 【請求項11】 反応を水性媒体中で行ないかつポリイ
    ソシアネートがブロックドポリイソシアネートである、
    請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 反応をNCO基と反応しない非水性の
    媒体中で行ないかつポリイソシアネートがブロックされ
    ていないポリイソシアネートである、請求項10記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 医療の使用のための、全体的にか又は
    部分的に請求項10から12までのいずれか1項に記載
    の方法によって改質された表面を有する製品。
  14. 【請求項14】 リンパ液のドレナージ、包帯、チュー
    ブ、ステント、心弁膜、膜、血液袋又はカテーテルであ
    る、請求項13記載の製品。
JP10177393A 1997-06-24 1998-06-24 Nco−反応性改質されたコポリマー、その製造方法、親水性ポリマー表面の改質方法、改質された表面を有する製品 Pending JPH11124406A (ja)

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